東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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口渇(こうかつ)とは③

2022.11.15

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「口渇(こうかつ)」の続きで、「水飲内停、肺燥傷津と陰虚火旺の口渇」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
 
 
まずは水飲内停の口渇についてです。
 
 
 
痰飲によって陽気が阻滞され、津液が散布されず上承できないことで、口渇が発生します。
 
 
 
特徴は、口や舌が乾燥するのに水分を飲みたがらない、飲むと気分が悪い、飲むとすぐに吐いてしまうという症状を呈することです。
 
 
 
他にも、腹部膨満感、身体が重だるい、浮腫、上腹部や臍下部の動悸、尿量が少なく尿が出づらい、舌苔は水滑といった水飲内停の症候がみられます。
 
 
 
治法は、温陽化飲を用います。
 
 
 
次に肺燥傷津と陰虚火旺の口渇についてです。
 
 
 
どちらも燥証を呈しますが、病因病理、症候が異なります。 
 
 
 
肺燥傷津の口渇は、燥邪が肺津を灼傷したり、長期間の咳嗽発作によって肺陰が消耗してしょうじ。
 
 
 
この場合、肺は気の道であり、津液の散布を主り、皮毛を主って大腸に合するため、肺津、肺陰が不足すると、口渇、鼻咽の乾燥、乾咳、無痰、皮膚の乾燥、便秘がみられる特徴があります。
 
 
 
治法は、清肺、潤燥生津を用います。
 
 
 
陰虚火旺の口渇は、熱病後期の津液消耗や慢性疾患による陰血の損傷により、陰虚のために内熱が生じて発生します。
 
 
 
特徴は口や咽の乾燥が夜間に増悪し、不眠、目眩、潮熱、五心煩熱がみられることです。
 
 
 
さらに、舌質は紅で乾燥、舌苔は少ないといった陰虚火旺の症候を伴います。
 
 
 
治法は、養陰生津を用います。
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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