東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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不孕とは②

2022.07.26

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「不孕(ふよう)」について、続きのお話していきたいと思います。
 
 
 
前回のお話はこちら!
 
 
 
まずは「陰虚血熱と肝気鬱結の不孕」についてです。
 
 
 
いずれも虚実挟雑という点では同じですが、病因病理が異なります。
 
 
 
陰虚血熱の不孕は、陰虚体質、慢性病、熱性疾患の傷陰などで陰虚が生じ、胞宮(子宮)に虚熱が鬱積して生じます。
 
 
 
『女科経論・嗣育』には、『婦人の久しく子無きは、衝任の脈中に熱伏せるなり。それ不孕は血少なきによる、血少なければすなわち熱し、そのもとはかならず真陰の不足より起り、真陰不足すれば、すなわち陽勝りて内熱し、内熱すればすなわち栄血枯る、ゆえに孕せず、益陰除熱すれば、すなわち血は旺にして孕し易し』と記載されている通りです。
 
 
 
この場合の特徴としては、月経周期が短縮して経血量が多くて紅色か、月経周期の延長して経血が暗紅色で量が少ない状態となります。
 
 
 
その他にも、頭のふらつき、口咽の乾き、顔面紅潮、頬部のほてり、潮熱、盗汗、舌質紅、舌苔薄などを呈します。
 
 
 
肝気鬱結の不孕は、情志が抑うつすると肝気が条達できず、気血が失調して胞脈が通暢出来ないために生じます。
 
 
 
済陰網目・求子門』には、『およそ婦人の子無きは、多くは七情の傷る所により、血衰え気盛ならしむを致し、経水は調わず、あるいは前あるいは後、あるいは多あるいは少、あるいは色淡なること水のごとく、あるいは紫なること血塊のごとく、あるいは崩漏し帯下し、あるいは肚腹疼痛し、あるいは子宮虚冷し、孕を受くること能わず』と記載されています。
 
 
 
この場合は、月経周期や経血量が一定せず、経血が紫色で瘀血塊が混じる、痛経、月経前の乳房の脹り、イライラ、易怒といった特徴的な症状がみられます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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