東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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手足が思うように動かない

2022.01.18

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は、「痿証」についてお話ししていきたいと思います。

 

 

 

「手足が痛い、だるい、ほてる、痺れる、震える、ひきつる」といった症状の範疇に痿病があり、痿証ともいいます。

 

 

 

痿証とは、肢体の筋肉が弛緩し、手足が萎えて力が入らなくなり、動けなくなる病証のことを指します。

 

 

 

下肢が萎えて歩けなくなることが多いことから、痿躄(いへき)ともいわれます。

 

※躄:倒れ伏す、両足が萎えるという意味を持ちます。

 

 

 

左右両側のこともあれば、片側のみのこともあり、判断基準は次の三つとされています。

 

 

 

①肢体が萎えて力が入らない。重篤になると物を持ったり、歩けない。

 

 

②患側の筋肉、肌肉ぎ痩せ細り、萎縮している。

 

 

③温熱病の過程、あるいはその他の雑病の後期・末期で発症する。

 

 

 

また、痿証は次の五つに分類できます。

 

 

 

1.脈痿・心痿

 

 

四肢関節が折れたかのように全く動かず、筋骨が緩んで力が入らない状態となります。

 

 

特に下腿が軟弱で直立していることさえ難しい状態です。

 

 

 

2.肉痿・脾痿

 

 

肌肉の麻痺、肌肉が弛緩して締まりがない、四肢が動かない状態となります。

 

 

 

3.骨痿・腎痿

 

 

腰や背中がだるくなり、脊柱を伸展させることが出来ない状態となります。

 

 

また、下肢全体が萎えて力が入らず立っていたり、歩いたりすることが難しい状態となります。

 

 

 

4.筋痿・肝痿

 

 

筋肉が痙攣したり、引きつったりして、徐々に筋肉が萎えてきて力が入らなくなってきます。

 

 

 

5.皮痿・肺痿

 

 

皮膚がカサカサになった萎えてきて、潤いが失われた状態となります。

 

 

 

痿証の判断基準と分類については以上です。

 

 

 

次回は痿証の証候分類について、お話ししていきたいと思います。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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