東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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痔がある

2021.11.25

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は「痔」について、お話ししていきたいと思います。

 

 

 

「痔」は、直腸末端および肛門のところで、血脈が瘀結し小腫瘤を形成し、出血、疼痛、脱出を伴う症状のことを指します。

 

 

 

内痔核、外痔核を合わせて、肛門生痔と呼びます。

 

 

 

内痔は、直腸と肛門皮膚の境界線より上方に出来る痔を指し、

 

 

 

外痔は、直腸と肛門皮膚の境界線より下方に出来る痔を指します。

 

 

 

脱肛は、肛門が脱出することをいい、

 

 

 

肛漏・肛瘻は、肛門周囲の膿瘍が潰破したのちに創口が癒合しないか、反復して膿瘍が生じ、膿や浸出物が漏出する状態を指します。

 

 

 

肛門生痔の弁証分類は次の通りです。

 

 

 

病因は、外感、内傷の両方がみられ、合わせて4つに分類されます。

 

 

 

まずは外感により起きる肛門生痔についてです。

 

 

 

1.風火燥結

 

 

 

風火燥熱の外邪を感受し、肛門で結して痔になります。

 

 

 

排便時に痔核が脱出して血が滴下したり、勢いよく放射したりします。

 

 

 

痔周辺に灼熱感があり、痛みを伴います。

 

 

 

お通じは、便秘しやすく、出ても硬くて兎糞状であり、排便困難といった特徴をもっています。

 

 

 

次に内傷による肛門生痔についてです。

 

 

 

2.湿熱蘊熱

 

 

 

飲食不節によって湿熱が内生し、湿熱が大腸に蘊結すると、血脈が失調して瘀結し、痔となります。

 

 

 

排便時に痔核が脱出して、滴下性の出血がみられます。

 

 

 

肛門が下墜するように脹って灼熱感を伴い、排便がスッキリできず、裏急後重します。

 

 

 

3.気滞瘀血

 

 

 

長時間座っていたり、立っていたり、力む動作を繰り返していたり、肝気鬱結して肛門部で気血が瘀結して、痔を形成します。

 

 

 

排便時に痔核が脱出して出血量が多く、肛門が下墜するように痛み、

 

 

 

内外痔核の腫大のために排便が困難で残便感や腹脹を伴います。

 

 

 

4.気虚下陥

 

 

 

出血が長期に及び、気血ご損耗したり、加齢や房労過度で脾腎が弱り、中気が不足して、固摂低下により肛門に痔が出来ます。

 

 

 

排便ときに痔核が脱出するので、手で押し込む必要がある。

 

 

 

時に出血や脱肛を伴い、排便する力が弱く、力むと息切れや倦怠感が出る特徴があります。

 

 

 

痔についてのお話は以上です。

 

 

 

次回は「疲れやすい」ことについて、お話ししていきたいと思います。

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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