東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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虫の音さやかに①

2021.11.13

 

 

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こんばんは。土元です。

 

 

 

晴れた日が続いておりますが、湿度が低いのは過ごしやすくて、個人的には助かっています。
 
 
 
朝昼夜との間に大きく気温が変動しますので、衣服での体温調節は気をつけてやっていただきたいところですね。
 
 
 
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 
 
 
お住まいの環境によっても違うのでしょうけれども、この季節は首都圏郊外に住む私にとっては虫の音がよく聴こえる時期でもあります。
 
 
 
虫たちが鳴くのは彼らの恋の季節だからですね。
 
 
 
縄張りを主張するためであったり、異性を惹きつけるための声であったり。
 
 
 
本格的に冬が迫る前に世代交代を急いでいるのでしょう。
 
 
 
古来、我々の祖先は虫の音を風流とみなして楽しんできました。
 
 
 
万葉集から、虫の声を詠ったものを三首ご紹介いたします。
 
 
 
秋風の寒く吹くなへ我が宿の浅茅が本にこほろぎ鳴くも
 
 
 
庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く声聞けば秋づきにけり
 
 
 
こほろぎの待ち喜ぶる秋の夜を寝る験なし枕と我れは
 
 
 
万葉集の時代にはまだ虫たちの種族の鑑別は進んでおりませんで、鳴く虫は総称として「こおろぎ」と呼ばれていました。
 
 
 
ですから、どの歌もこおろぎ、という表記ですね。
 
 
 
秋の深まりを感じさせるものだったり、恋を暗示するものだったりと、情感のたっぷりした歌たちです。
 
 
 
次回は、もう少し時代が下っての虫の音を詠み込んだ歌を取り上げてみたいと思います。
 

 

 

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