東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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お通じが形をなさない③

2021.07.29

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで、慢性泄瀉の弁証分類のお話をしていきます。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
4.肝脾不和
 
 
 
肝気が高ぶるような、精神的緊張、プレッシャー、焦り、怒りなどの状況が強く怒ったり、長期間持続することで、
 
 
 
肝の木気が、脾の土気を過剰に剋してしまい、病理に転じることで、脾胃の運化機能失調が起こり、泄瀉を発症します。
 
 
 
腹痛を伴い、この場合の泄瀉の誘因は怒る、緊張といった肝気の高ぶりです。
 
 
 
その他に、ゲップが多くみられる、
 
 
 
少食傾向、腹鳴して絞られるような腹痛、失気が多いといった症状がみられます。
 
 
 
5.瘀阻腸絡
 
 
 
腸に寒湿や湿熱が薀結して、気血が停滞し、それが長期化すると瘀血が発生します。
 
 
 
その瘀血が腸の気血のめぐりを邪魔することで、泄瀉を引き起こします。
 
 
 
固定性で刺すような腹痛を伴い、拒按といった瘀血の特徴がみられ、
 
 
 
下痢後も緩解せず、口乾あるも多く飲まないといった症状がみられます。
 
 
 
6.水飲留腸
 
 
 
普段から水分摂取が過剰であり、水湿が腸内で停留することで、水飲邪となり、気機が阻害されて泄瀉を生じます。
 
 
 
腸鳴がひどく、水様下痢や泡沫状の便が出る特徴があります。
 
 
 
その他に消痩、腹脹、尿少、さらさらの涎や水状のものを吐くといった症状を伴います。
 
 
 
慢性の泄瀉についてのお話は以上です。
 
 
 
 
本日でしばらくお話ししてきた、お通じの異常シリーズは終わりになります。
 
 
 
次回はからは「吐き気がする」ことについて、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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