東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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息切れがする

2021.04.29

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は「息切れ」についてお話ししていきたいと思います。

 

 

 

呼吸が速くなり、息が十分入らないことを「息切れ」といいますが、

 

 

 

東洋医学的には「短気」といい、虚実の両面があります。

 

 

 

「短気」は「少気」とは厳密には異なり、区別します。

 

 

 

「少気」は、呼吸が短く静かな呼吸をして、「ハァハァ」大きな音が出ない特徴があり、虚証でみられます。

 

 

 

この場合は、息をしても吸い足りない感覚があり、酸素不足によって息切れが起こります。

 

 

 

短気の弁証分類は、主に4つあります。

 

 

 

1.痰飲中阻

 

 

 

体質的に湿痰を溜め込みやすかったり、飲食不節によって湿痰を生じると、気機の昇降が阻害されて発症します。

 

 

 

息切れに随伴して、脘腹脹満、咳が出て痰が出る、吐気といった症状がみられます。

 

 

 

2.気滞血瘀

 

 

 

七情の問題から肝鬱気滞を起こすと、気機の昇降が阻害されて発症します。

 

 

 

胸悶や脇肋の脹満、善太息がみられます。

 

 

 

また、情緒が激しく変動することにより、症状が増悪する特徴があります。

 

 

 

症状が重くなってくると、胸痛や背部痛も起こってきます。

 

 

 

3.心脾両虚

 

 

 

心と脾が弱ってくると、気血が虚して心脈が満たすことが出来ず、発症します。

 

 

 

この場合、気力の低下、不眠多夢、自汗といった症状を伴います。

 

 

 

4.脾腎両虚

 

 

 

脾腎ともに弱ると、納気が出来ずに発症します。

 

 

 

この場合の息切れは、音の静かで弱い特徴があります。

 

 

 

また、体重が減少し、畏寒、四肢厥冷、軟便または下痢がみられます。

 

 

 

短気については以上になります。

 

 

 

次回は少気の弁証分類について、お話していきたいと思います。

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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