東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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咳が出る

2021.03.06

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は「咳」についてお話ししていきたいと思います。

 

 

 

咳嗽(がいそう)は、痰とともに突然、肺から一気に空気が噴出する音のことをいい、咳を主とする病を指します。

 

 

 

咳にもいくつか種類がありまして、次のようなものがございます。

 

 

 

乾咳は、乾いた咳、空咳を指し、痰の無い咳である特徴があります。

 

 

 

五更咳は、夜明け前に起こる咳を示します。

 

 

 

肺気の粛降作用の失調により起こる咳を肺咳と呼びます。

 

 

 

哮喘(こうぜん)は、喘息のような発作性の痰鳴を伴う呼吸困難であり、発作時にヒューヒュー音がする状態のことをいいます。

 

 

 

現代中医学では、喘息のことを指します。

 

 

 

「哮」は、発作時に喉でヒューヒュー音がする呼吸のことをいい、痰鳴(喘鳴)ともいいます。

 

 

 

寒熱で分類でき、

 

 

 

まず、寒哮、冷哮は、寒痰が気道を塞ぐため起こる喘息タイプで、

 

 

 

薄く白色で泡沫状の喀痰、口渇なしまたは口渇があっても熱飲を好む、胸部の満悶がみられます。

 

 

 

熱哮は、熱痰が肺に鬱滞して起こる喘息タイプで、

 

 

 

粘調で黄色の喀痰、顔面紅潮や口渇、喜冷飲、多汗といった症状がみられます。

 

 

 

「喘」は、呼吸が促迫して呼吸困難になることを主な症状とする疾患です。

 

 

 

虚実で分類できまして、

 

 

 

実喘は、邪気が肺を襲い、肺気が壅滞(ようたい)し、肺気不宣となって起こる呼吸困難となります。

 

 

 

※壅:ふさぐ、さえぎるの意

 

 

 

虚喘は、正気が虚弱となり、肺気が宣発粛降出来なかったり腎不納気となり、気の昇降が失調して起こる呼吸困難が起きます。

 

 

 

この場合、か弱い呼吸で、喘鳴音も小さいという特徴がみられます。

 

 

 

これら「哮」と「喘」は、併存することが多く、区別が難しいため、哮喘と呼ぶことが多いです。

 

 

 

また、「哮」は「喘」を伴いますが、「喘」に「哮」が伴うとは限らないという特徴があります。

 

 

 

長くなってしまいそうなので、本日はこのへんで!

 

 

 

次回は「咳嗽」の弁証分類について、お話ししていきたいと思います。

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 上下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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