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こんばんは 浅田です
今日からは脈状について紹介していきます。
脈診は切診の内の一つで、脈拍の深浅、強弱、リズム、脈管の形状などの特徴を観察して、診断に役立てます。
脈状には多くの種類があり、各書籍に解説が書かれています。
最も古い脈の専門書『脈経』には24種、
『景岳全書』には16種、
『頻湖脈学』には27種の脈状が書かれています。
(『中医脈学と頻湖脈学』には、疾脈が追加され28種書かれています。)
これらの脈に関する書籍を参考にしながら、一つ一つまとめていきます。
ではまずは、浮脈から。
◆浮脈とは
浮脈挙之有按之不足.(『脈経』)
浮脈は、脈に軽く指を乗せてみると有力に触れ、少し強く圧してみると拍動に力が無くなるか、感じられなくなる脈をいいます。
脈を取るとき、軽く取るのを“挙”といい、強く圧して取るのを“按”といいます。
浮脈を触れる感じは、そよ風が小鳥の羽毛を撫ぜるようなもの、と表現されるくらい、緩やかに軽く、浅い位置で拍動しています。
『難経』では、
「浮脈は脈が肉上にあって流れるもの」
と表現しています。
脈の位置が全体的に浅い位置に上がる為、按ずると深い位置では脈状が不鮮明となります。
脈が浮いていても、ガツガツ有力だったり、拍動が遅く、全体的に空虚で無力なものもあり、また別の脈になってきます。
他の脈についても追々一つずつ説明していきます。
正常な浮脈はわりと穏やかで、長ネギの茎をつまむような感じで、あまり力強くない脈をいいます。
以上が、浮脈の特徴です。
次回は、浮脈が示す病理です。
続く…
◆参考文献
『脈経』たにぐち書店
『中医脈学と頻湖脈学』たにぐち書店
『胃の気の脈診』森ノ宮医療学園出版部
『現代語訳景岳全書 脉神章』たにぐち書店
『中医臨床のための舌診と脈診』東洋学術出版社
『基礎中医学』燎原
『難経鉄鑑』たにぐち書店
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