東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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2020.07.06

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回は房労について書いていきます。

 

 

 

房労とは、性生活に節制がないことを意味します。

 

 

 

精は気に化し、腎精から生化した「腎気」が腎の機能を発現しています。

 

 

 

腎の精気の盛衰は、生殖、生長、発育に関係しており、幼年期から充盛を開始し、思春期には精気が満たされ、「天葵」と呼ばれる物質が生じます。

 

 

 

天葵とは生殖機能の基本物質で、男性は精子を産生し、女性は排卵を開始し、定期的な月経が始まり、生殖能力が備わります。

 

 

 

素問「上古天真論篇」にも記載されていますが、女性は14歳、男性は16歳で天葵が充盛されると考えられています。

 

 

 

房労は主に、腎精が消耗する為、陰精不足により腰痛、足腰が怠く無力、めまい、耳鳴り、遺精、健忘、不眠、帯下、不正性器出血、流産などがみられます。

 

 

 

腎精が不足することにより、五臓六腑を滋養できなくなり、腎が主っている、発育の不良や、生殖能力の減退など症状が中心となります。

 

 

 

これが長期に渡ってくると、腎陽不足による冷え、インポテンツ、滑精、五更泄瀉などの症状が認められるようになります。

 

 

 

腎精がしっかりしていることで、天葵が至り命門の火が高ぶり、性欲や宗筋勃起を維持することができています。

 

 

 

その為、腎精が低下することにより腎陽も低下し、命門の火が衰え、冷えやインポテンツなどの症状が出てくると考えます。

 

 

 

性欲などは腎だけの問題だけではなく、心の関わりが大きいと考えられていますので、性欲=腎と考えるのではなく、色々な面から慎重に検討していく必要があると思います。

 

 

 

 

参考文献

『基礎中医学』   神戸中医学研究会  (燎原) 

『中医病因病機学』 宋 鷲冰 主編  柴﨑 瑛子訳 (東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践編』 監修 藤本蓮風 編者 一般社団法人 北辰会 学術部

 

 
 
 

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