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2017.08.10
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症状が起こっている本質を治療することを「本治」という。
症状(現象)を治療することを「標治」という。
東洋医学では、現象の本質を「気の歪み」に求める。
そしてその歪みが起こった原因を、「気一元論」や「大極陰陽論」という世界観で分析していく。
・・・で、我々鍼灸師は、最終的に「経穴」に「鍼灸」をして、「気を動かすことで」治療する。
よく、何もわかっていない人が、東洋医学を揶揄して、
「東洋医学は本治本治というが、例えば1日中PCやっている人の肩こりの本治はPCを止めさせることだ!だから肩こりの人の肩の筋肉に鍼しないで、
足に一本鍼して”本治をしました”なんてのはナンセンスだ!」
と言う。
この人は全く分かっていない。
この論理では、1日中PCをやっているけど、肩こりを感じない人をどう説明するのか。
1日中PCをやっても、東洋医学の世界観、生体観で病態把握、分析し、治療し、結果的に肩がこらない、こりにくい体にしていくのが本治だと言っているのだ。
まあとはいえ、その患者さんの日常生活上の習慣が主訴発生のトリガーになっていることは少なくない。
極端に言えば、
「主訴を治したいなら、今の生活、辞めちゃえば?」
というアドバイスも、ありえなくはない。
さてそこで、その患者さんの人生についてまで考えることも重要。
何で辞めないのか。
なぜその環境、状況を選ぶに至ったのか。
そういう観点、視点を持って、よくよく話を聞くと、思いがけないところにデッドロックがかかっていること少なくない。
そこで、冷静、的確にアドバイスして、結果的にそこがうまく動くと、主訴が取れ、人生が変わったりする。
あれだけ取れなかった「気の歪み」が、あっけなく取れたりする。
これも本治。
むしろこっちこそが本治か。
でもこの場合の「本」は、病気でなしに、人間を真剣に診てないと、なかなか見えない。
患者さんも、術者も、「見ないふり」していることもある。
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2017.05.20
↑↑ドーンと広島城☆
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これまでのお話
◆衝和と弦急の脈とは
まあこれが、北辰会方式における「胃の気の脈診」を理解する上では一番重要なんじゃないかと思います。
(核心部分!!)
このブログに何度も登場している明代の大名医、張景岳先生は、これまで述べてきたような胃の気のしっかりした脈に反する脈を「弦急脈」と呼びました。
「胃の気のしっかりした脈」というものに関して、ここまでの話(歴代医家の見解)をまとめれば、
1.季節にしたがって順応するように微妙な変化を見せるものであり(四時陰陽に従う脈)、
2.何とも言えないしなやかさと強さを持った脈であり(名状をもってするに難しき脈)、
3.グッと押しても潰れない脈であり(有力無力の脈)、
4.律動的でリズムや強さなどの狂わない脈であり(一定の恒常性のある脈)、
5、飲食後に正常な変化を見せる脈であり(胃の腑の働きを直接うかがう脈)、
6、中位でしっかり打っている脈(中位に現れる脈)
であります。
張景岳先生は、これの中の、特に2.のしなやかさに反する脈のことを「弦急脈」と言いました。
つまり、堅過ぎる、緊張の強すぎる、しなやかさのない脈は良くない、としました。
以前このブログで紹介した老子も、76章で
「人之生也柔弱、其死也堅強。萬物草木之生也柔脆、其死也枯槁。故堅強者死之徒、柔弱者生之徒。是以兵強則不勝、木強則折。強大處下、柔弱處上。」
と言っております。
ここでは要は
「しなやかなものは生きる、カチカチなものは死ぬ。」
と述べています。
北辰会ではこの「弦急脈」を「胃の気の衰亡の程度」に応じて4パターンに分けて、臨床で運用しております。
これが非常に便利なのです。
メチャ重宝します。
今自分がやった鍼が、効いたのか効いてないのか分かります。
ですので、脈診の基本に置くには非常に良い脈診法だと思います。
でも、脈診の世界というのは、実はもっともっと深遠です。
さーて、続きを書こうかな、どうしようかな。。。(苦笑)
気が向いたら続く。(゚∀゚)
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2017.05.18
↑↑山奥にあり、かなり朽ちていましたが、これがこの神社の本殿です。
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これまでのお話
◆中位に現れる脈とは
前回紹介した永田徳本(1513?-1630?)先生の『診脈論』という本の中に、
「浮中沈の中位の脈がしっかりあるのを胃の気ありとする。」
と説かれています。
まあ、「脈診」をする鍼灸師、漢方家にとっては常識なんですが、脈診部位(手首の橈骨動脈拍動部)にフワッと軽く触れた位置のことを
「浮位(ふい)」、
脈をぐーっと指で骨に向かって圧迫して、深い位置で触れたのを
「沈位(ちんい)」、
その真ん中を
「中位(ちゅうい)」
と言いますが、この「中位」にしっかりと脈が触れるものを「胃の気がしっかりしている脈」と考えます。
やはりこれも胃の気の脈が「中庸」を得た脈であることの一つの考え方です。
これを北辰会では、蓮風先生独自の、非常に合理的な解釈でもって、「脈幅(みゃくはば)」という言葉を使って、
臨床に運用しております。
・・・まあともかく、軽く触れた位置と、重く触れた位置、その中間部分がしっかりと打っていれば、
「胃の気あり」
と判断できます。
続く
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2017.05.17
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これまでのお話
◆胃の気の働きを直接うかがう脈とは
このブログにも何度も出てきている永田徳本(1513?-1630?)先生。
この先生の『診脈論』という本の中に、
「食前食後で、脈が変わっていないものは胃の気なしとする」
と説かれています。
一般に、食事をすると脈は大きく、やや早くなります。
こういう変化がないものは良くない、と考えます。
(因みに個人的には、食事が入ったのに、かえって硬くなるもの、あるいは細く弱く遅くなるものは、非常に良くない、という印象を持っています。)
運動や入浴でも同じような現象が起こりますが、食事の方がより顕著であると、蓮風先生は教えておられます。
清明院でも、昔から往診をやっていますので、重症の患者さんと接する機会は非常に多いのですが、最終段階に入った時なんかに、
この方法はよく使わせていただいています。
吸い飲みで水を一口入れて、脈がどう変化するか。
これで変化しない、あるいは硬くなると、いよいよかな、と分かります。
まあともかく、飲食して脈が普通の変化をするのが胃の気のしっかりした状態、変化がない、あるいは逆の変化が起こるのは、
胃の気の弱っている証拠、と診ます。
続く
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2017.05.15
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前回のお話
◆一定の恒常性の有無を診る脈とは
脈というのは、当然ながら、一定の律動性がないといけません。
これが途中で飛んだり、急に早くなったり遅くなったりするようでは、基本的にはいけません。
前回紹介した原南陽先生は、著書『叢桂亭医事小言』の中の脈論という項の中で、
「代脈(たいみゃく)という脈がある。これは”交代”の代であり、強いものが急に弱くなったり、早いものが急に遅くなったりするものを言う。
大病人にこれが出たら、胃の気が無く、死期が近いと考えてよい。」
と言います。
単純に律動性がおかしい、現代のいわゆる「不整脈」とは違って、大きさそのもの、早さそのものが急激に真逆のものに変化するもののことを、
「代脈」と呼んで、非常に重篤な脈である、という風に述べております。
一般的な中医学の教科書などでは、「結脈(けつみゃく)」と「代脈(たいみゃく)」の解説として、
結脈・・・緩慢で不規則な不整脈(遅脈の部類)
代脈・・・緩慢で規則的な不整脈(虚脈の部類)
と書かれており、『胃の気の脈診』の中で蓮風先生は、このうちの結脈について、張景岳の説を参考に、胃の気の観点から、
「結脈は胃の気の衰亡と停滞」
と、簡潔に言い切っています。
ただ、結脈が停滞なのか、衰亡なのかの判断は慎重を要する、とも書いており、この脈の難しさも指摘しています。
西洋医学では、不整脈を3つの型に分け、まあ簡単に言えば「怖い不整脈」と「怖くない不整脈」とに分けており、場合によっては、
抗不整脈薬やカテーテルアブレーション、ペースメーカーの使用を勧めているようですが、現在では不整脈の治療は非常に進歩したようで、
ほとんどのものは治せる、という認識のようですし、ほとんどのものは怖くない不整脈である、としています。
診断には、ホルター心電図(24時間心拍をモニターする検査)を用います。
(電極が少々煩わしいけど、全く痛み等は伴わない検査です。)
まあ、心臓の病というのは、全く健康に見える人が突然倒れて、そのままあの世行き、なんてこともあり得ますから、
心配であれば、一度精密検査を受けてもいいんじゃないでしょうかね?
・・・まあともかく、我々の立場からは、脈に一定の恒常性がないものは、胃の気の異常の一つであり、重症患者に出ていたら非常に危ないし、
一般の慢性雑病の患者に出ていても、ちょっと注意を要する、と考えます☆
続く
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2017.05.14
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これまでのお話
◆有力無力による脈とは
以前、このブログでも紹介した、江戸後期の名医、原南陽(1753-1820)先生が、その有名な著書『叢桂亭医事小言(そうけいていいじしょうげん)』の中で、
このように述べております。
「脈の拍動を押しつぶしてみて、すぐに切れてしまうようなものは、胃の気が無いよ~~。」
と。
前回、強すぎるものも良くない、というお話をしましたが、やはり脈は、押しつぶす力に抵抗して、押し返してくる力は、最低限ないといかんのですよ。
重要な教えだと思います。
そしてこの教えを、蓮風先生はさらに細かくアレンジして理解、運用しています。
続く
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2017.05.13
↑↑日本人にとって、特別な場所。
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前回のお話
◆名状をもってするに難しき脈とは
以前このブログでも紹介した、明末から清初の名医、李中梓(李念莪1588-1655)先生が、その超有名な著作である、
『診家正眼』の中で、この様に述べております。
「胃の気のしっかりした脈というのは、大きいようで小さい、堅いようで柔らかい、何とも言えないちょうどいい脈なんです~~」
と。
まあつまり、中庸を得たような、言語で表現するのが難しい脈なのである、と。
そうはいっても、北辰会では、各古典や歴代医家の見解を参考に、「胃の気のしっかりした脈」について、以下のように表現しております。
緩滑(かんかつ・・・緩んでいるけどしっかりもしている)
弱以て滑(じゃくもってかつ・・・弱いんだけどもしっかりしている)『素問 玉機真蔵論』に記載
軟滑徐和(なんかつじょわ・・・柔らかいんだけれどもしっかりしており、ゆったりとしている)『景岳全書』に記載
衝和(しょうわ・・・強いんだけれども和やかである)『血証論』に記載
まあ、上記のような感じの脈から、離れれば離れるほど、それは病的な脈である、と考えられるわけです。
つまり、噛み砕いていえば、硬すぎる、強すぎる、早すぎる、あるいは反対に弱すぎる、遅すぎる、柔らかすぎる、などの脈は良くないっちゅうことです。
要は、やっぱ中庸が大事、ってことね。(*‘∀‘)
脈とて、その原則から外れるものではないのです。
続く
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2017.05.10
↑↑落雷現場。恐ろしいですね。( ゚Д゚)
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先日、学生さんから質問をいただいたので、ちょっとまとめておきます。
◆胃の気の脈診とは
北辰会方式では「胃の気の脈診」という脈診法を行います。
これは、明代の名医、張景岳の言う「弦急脈」という考え方を、北辰会の藤本蓮風先生が、鍼灸臨床家の立場から再解釈し、
我々鍼灸師の臨床に使いやすいように新たに編み出した脈診法です。
東洋医学で「胃の気」という時は、基本的に「生命力そのもの」を指します。
北辰会方式では主にこの脈診法で、患者さんの胃の気(生命力)が活発なのか、そうでないのか(衰え気味なのか)を見極めています。
病気というのは、要は胃の気(生命力)が活発、旺盛でない状態。
治療が上手くいくと、胃の気が活発、旺盛になる。
それを見極めるのが「胃の気の脈診」です。
胃の気が活発、旺盛な脈には、色々な現れ方があるのですが、その中の一つに、「四時陰陽に従う脈」というものがあります。
これは、「春夏秋冬」の四季の流れが、脈にきちんと反映されているかどうかを見極める脈診法です。
長くなったんで続く。。
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2017.04.06
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昨日から、東洋鍼灸専門学校での講義が始まりました!
今年度の学生さんも、なかなか熱心で、たくさんの質問をいただきまして、嬉しかったです。
色々な質問がありましたが、印象的だったのは、
「先生は、治療を断ることはありますか?」
という質問。
このブログで何度も書いていますように、東洋医学というのは、気を動かし、陰陽バランスを整える(治る力を最大化する)、結果的に病気が治る、
治る力が増す、ということを説いた医学です。
それを「鍼灸」でやる、というのが東洋医学的な、伝統的な鍼灸治療、ということになります。
毎日毎日、ひたすらそれをやらせていただいているのが、「清明院」という施設です。
「気を動かして、鍼灸をする前よりは、陰陽バランスを整える」
ということ自体は、どんな重症であれ、すべての症例において、理論上は可能です。
ただしかし、もちろんそれですべてが治せるという訳ではないです。
例えば、毎日、あるいは1日何回も、鍼灸治療が出来れば治せるかもしれない症例でも、経済的、物理的な問題で、月に数回しか診せに来れない、
といった場合、陰陽バランスを調整する力、鍼の力が病の勢いに追い付かない場合もあります。
臨床家は結果責任ですから、そういうものについては、悔しいけど「治せない」ということになります。
そういう場合なんかに、専門病院などに「紹介状」を書いてその患者さんを送る、ということをやる場合があります、と答えると、学生から、
「え!?鍼灸師が紹介状を書いていいんですか?」
「病院は受け取ってくれるんですか?」
という質問が出て、度肝抜かれました。。。( ゚Д゚)
いやいや、いいに決まってるっしょ。(苦笑)
逆に、何でダメなの?
治らないからって、相談されてんのにほったらかしにするのは無責任でしょ。
(因みに、自己判断で、全く無断で来なくなってしまった患者さんについては論外ですよ。これはフォローできません。)
清明院も、大変な重症難病に関わらせていただくことが多い関係上、これまで、何枚も紹介状を書いています。
まあ、相手が大学病院や総合病院で、いわゆる「保険医療機関」からの紹介状しか受け付けていないところだったり、そもそも鍼灸や東洋医学に否定的なドクターだったら、
紹介状を受け取らない、というケースもあり得るかもしれません。
(大変嘆かわしく、残念なことですけどね。。。)
しかし、普通の良心的なドクターであれば、大変丁寧な文面のお礼状とか、診療情報提供書を返送してくれます。
これまでに実際にあったケースとして、総合病院などで、病院の窓口としては「保険医療機関」以外からの紹介状は受け取りNGであっても、
ドクターのご配慮によって、診察の際に直接ドクターに手渡す形でお渡しし、その後、ご丁寧な返信を下さった、というケースがありました。
鍼灸師は国家資格。
公的に認められた、医療技術職です。
鍼灸師は医業類似行為者だから医療じゃないとか、医療に関わっちゃいけないとか、鍼灸師の側が、変に自虐的な認識を持つのは、患者さんの不利益に繋がると思います。
誇りと自覚をもって、やれる最大限のことをしましょう。
(もちろんキチッとした学術を身に付けた上で、ね。)
こういう認識の学生さんが居る以上、学校教育の中で、「紹介状の書き方」という授業があってもいいんじゃないかと思いますねえ。
東京衛生学園の臨床教育専攻科(教員養成科)にはありましたけど、鍼灸師養成校にもあっていい。
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2017.03.26
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これまでのお話
「伝統」とは何か。 3 参照
では続きいきます。
◆「伝統」と「易の三義」
前回、易の三義を説明しました。
「変易」「不易」「簡易」ですね。
そもそもこの易が持つ意味は三つあるよ、という考え方は、漢代の緯書である『易緯乾鑿度(えきいけんさくど)』に「 易一名含三義」と書かれてあるようです。
僕ら伝統医学をやっているものは、単に古典研究をやっているのではなく、あくまでも現実の臨床医学、医療をやっているわけですから、
古典に書いてあることを、ただそのまま忠実にやることだとか、古典の文章を暗記したり、文献研究することに重きを置くのではなく、
現実に目の前で病んでいる患者さんのために、あくまでも古典の世界観、人体観を参考に、実際にどれだけのこと(治療)が出来るか、
を徹底的に追求するべきだと思っています。
この立場を北辰会では「臨床古典学」と言っています。
たとえ『黄帝内経』に書いてあることであっても、現代の現実の病人に対して利用価値が無ければサクッと捨てる、また、古典に書いてあることでも、
現代風にアレンジした方が良い部分があればためらいなくアレンジして運用する(変易)、そういうスタンスです。
ただ、数千年もの間、この医学に通底する「本質」「根本哲学」は変えずに(不易)、医学を志す人であれば誰でも理解できるようにシンプルに(簡易)、
論理的に運用することです。
まさに「簡易」シンプルに、「変易」臨機応変に、「不易」本質は変えずに、です。
因みに、伝統としての鍼灸医学の本質は、いつも言っているように「気一元」「太極陰陽」の世界観に基づいて、
鍼灸で気を動かし、人体の陰陽のバランスを調整する、安定させること、ですね。
この意味からすると、鍼灸を一種の物理療法と考え、鍼灸による神経への物理的刺激によって、特定の反応を期待する療法である、
という考え方は、そもそもの世界観自体が違うので「伝統」や「伝承」ではない、ということになります。
(もちろん、だからといって否定はしませんが。)
・・・まあ、現段階ではこれが僕の考える「伝統」であり、「伝統医学」の現代での理想的な在り方かな。
易については、いつかまた折を見て語りましょう。
一先ず終わり。
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2012.07.08
2016.05.09
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順天堂東医研、第6回公開シンポジウム「総合診療と東洋医学」2025.01.10
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患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
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2024年 7月の診療日時2024.06.05
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2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
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2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
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2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
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2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
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(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
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