東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鍼灸学生の治療実習

2010.06.03

今日は、こないだお伝えした、大森にある東京衛生学園から、「治療体験実習」の学生さんがお見えになりました!

一体どんな学生さんが来るのかな~・・と思っていましたが、大変礼儀正しく、勉強熱心な方がやってきまして、一安心。

・・・やっぱ学生さんはいいですね~♪

(笑・・・そういう、ね。)

「目」がキラッキラしとる!

治療が終わってからも、なんやかんやと、業界のこと、北辰会について、中医学について、僕自身の学生時代についてなどなど、色々と話しているうちに、

 

6時に来たのが、あっという間に9時になってしまいました。(笑)


まあ僕個人的には、学生のうちは、興味あることを片っ端からやってみる、興味ある治療法を片っ端から受けてみる、友達を台にして実験してみる、

 

それの繰り返ししかない、と思います。


それを一生懸命やってるうちに、方向性なんておのずと決まってくるもんです。

 

時間は容赦なく経っていき、いつかは決断を迫られる訳ですから。


迷ってるヒマがあったら、とにかく走ってみるしかない、と思います。

(僕自身もそうでした。)


・・・結局、これは鍼灸に限らずですが、何が絶対に正しいなんてないし、何が一番いい、というのも、究極的にはない、と思います。

「いや、そんなことないぜ竹下!俺がやってることこそが一番正しいのだ!」

・・・という声が聞こえてきそうですが、それに対して僕は即答で、

「それは”あなたにとって、相対的に”でしょ?」

と言いたいです。(笑)


自分が見ている「世界」というのは、あくまでも「自分ビュー」でしかないんです。

(まずそこを自覚しないことには話になりませんが・・。)


ということは、その中で得た、その人なりの”正解らしきもの”というのは、必ずしも万人の正解ではないよ、ということです。


「陰陽論」というのは森羅万象の法則性をとても美しく説明する哲学です。

(・・・と、僕は思っています。)


それを行ずる存在である鍼灸師が、ある考え方や論のみを絶対視する、ということは、そもそもおかしな話です。

強力な説得力の裏には、強力な勘違いや思い込み、よく言えば”強力な仮説”が必ずある、ということです。

しかしそれで実際にものごと、現象が変化する、要はそこに美しさを感じ、信じるに足るものだと思うか、胡散臭さを感じるか、それはその人それぞれの「感性」の問題です。

鍼灸学生さんにおかれましては、自分が前者の立場をとれるものと巡り合ったならば、あとはそれを徹底的に追求したらいいんじゃないでしょうか。

(別に無理にそうしなくてもいいけど・・・です。(笑))

次回はどんな学生さんが来るのか、あるいはもう来ないのか、なかなか楽しみな感じです。(笑)

明日もガンバろっと。

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完全オフ!

2010.05.16

今日は久々に一日完全オフにしました!

やろうと思えば朝から色々とやることもあったんですが、昨日の段階で、あえて

「今日は休もう!」

と決めて、一日ゴロゴロ・・・。たまにはこういう日を作らないと、かえって日ごろの臨床のパフォーマンスが下がります。

GW以来ダーッと忙しい日々が続いていましたので、これで受電完了しました。

さて、今晩から来月の症例発表や、新しい埼玉方面の往診患者さんの書類の手配、などなど、ちょっと停滞気味だった仕事を片付けようと思います。

動いたら休む、休んだら動く、これまた陰陽。偏ったらいけません。

明日からまたガンガン行きますよ~!!

「肝」って何ですか?(その8)

2010.05.15

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これまでのお話・・・

 


「肝(かん)」って何ですか?(その1)

「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)
「肝」って何ですか?(その6)
「肝」って何ですか?(その7)

 


引き続き、「肝」を構成する”7枚の葉っぱ”の意味について考えてみましょう。

 

前回述べたように、他の奇数に比較すると、影が薄いとはいえ、古代の中国では、様々な古典の中に”7”が出てきます。

 


『論語』『孟子』『荘子』などなど・・・。

 

僕ら東洋医学を学ぶものにとってなじみが深いモノの中では

『黄帝内経(こうていだいけい)』

という、東洋医学のバイブルと言ってもいい、大古典の中に、女性は7の倍数に応じて成長する、という記載が出てきます。

(つまり、7歳、14歳、21歳、28歳・・・と、女性の生涯の中で、身体的に大きな節目が訪れるよ、という記載です。)

 


また、東洋医学の根本思想である「陰陽論」の来源
ともいわれる、『易経(えききょう)』の中にも、”7”という数字が「繰り返し、つまり循環」を示す数字として登場します。

本田濟『易』P224~参照)

 

 

また、ここで詳しくは述べないが、今井宇三郎先生『宋代易学の研究』の第二章(P146~)に、『易』において有名な「河図洛書」「河図」には、

 

後漢の『漢書』五行志や、後漢の儒学者、鄭玄(じょうげん)『周易鄭玄注』によって、1~5までの数字を「生数(せいすう)」、6~10までを「成数(じょうすう)」と呼んでおり、

 

7は生数5+2と考えられ、五行では火の成数ということになるが、龍雷相火といわれる肝の臓に、五行において火の意味を持つ成数7が乗せられていることは興味深いが、

 

この意味で肺の八葉を解釈しようとすると、こちらは「木」の成数ということになるので、肝の七葉、肺の八葉の意味に一貫性が見出しにくい。

 

 

ここは、詳しい読者諸賢の方は是非ご教示下さい。

 

 

個人的には、蕭吉(しょうきつ)撰『五行大義』の生成数解釈でここに関しては強引に理解しています。

 

中村璋八ほか注『五行大義 上下巻』神野英明『鍼灸漢方の名医になるための秘訣』P106~参照)

 

 


さらには仏教においても「初七日」「四十九日」と、7および7の倍数(乗数)に、極まり、そしてまた繰り返す、あるいは次なる段階へ進む、
という意味がのせられています。

 

さらにさらに、中国古代の文学作品や詩集には、タイトルに「七」のつく作品が異常に多い、という特徴があるそうです。

 

この理由については、最終的には”不明”らしいですが(苦笑)、僕個人としては、「七」という数字に込められた、

「永続性」と「形式美」

に、当時の文学者たちは何かを感じていたんじゃなかろうか、と思っています。

(終わりと始まりを、同時に、かつストーリー性を持たせて表現できる数、という意味でね。)

 


・・・また、卑近な例として、7月7日の七夕祭りがありますね。

 


これも実は、織姫と彦星が、いつも会いたいのに年に一度しか会えない、ということから、「やっと会える日」の強調というよりも、好きな人がすぐそこにいるのに会えない、

 

”無限にも感じられる辛い時間”

 

というものの永続性とその極みを”7”に込めた、という解釈もあるようです。

 

(ロマンチック!!)

 

 


・・・さらに天体モノでいくと、何と言っても「北斗七星」の7です。

 


古代の中国人は夜空を見て、北極星の周りを回る北斗七星の柄の部分がどの方角を指すかで季節を定めました。

(ちなみに北辰会の”北辰”というのは北極星という意味がありマス・・。すごいネーミングだネ・・。)

 


そして道教においては、七夕に七星を祭る、という儀礼が存在し、内丹術(・・・ここでは詳しくは述べないけど、まあ要は気功みたいなもんです。)においても、”七”を極めて重要視します。

(これには”不老長寿”という考え方と”7”の神秘性、永続性が関係しているのではないか、と思っています。)

 


・・・また、空間を認識する上でも”7”は実は重要です。

 

つまり、「東西南北」の4と、「上下」の2を足すと”6”という数字が得られ、これを「六合(りくごう・・・宇宙のこと)」と言いますが、

これに「中央」、つまり「観測者の立ち位置」を加えると”7”という数字が得られます。

 


これにより広大無辺な六合空間の中に「基準」が出来るので、基準点から見て「空間」というモノを”どこからどこまで”と規定することが出来ますし、

 

当然、その空間の中で、2点間の移動を考えることが出来ますから、その移動速度と合わせて”いつからいつまで”という「時間」も規定することが出来ます。

 

小学生の頃やった、「道のり、早さ、時間」てやつが規定できるようになるわけです。

 

こう考えると、時間と空間を「規定する」「決定づける」数字が”7”なのであります。

 

それが、狭義の「魂」(意識の支え)と「血」を蔵し、「全身」という空間区分における「気」の配分調節をつかさどるという役割を持つ「肝」「形態」に、


さりげなくのせられている、という東洋医学・・・、シャレてないすか?

 

・・・今日のブログは、細かい部分をかなりはしょりまくって書いたものなので、ちょっと意味が分かりにくかったかもしんないけど、何となく壮大で面白そう、

 

ということが伝われば、とりあえず満足です(苦笑)

 

今日はあえて書きません(てか書けません)が、ここからさらに、まだまだ2次的、3次的に生じる疑問や、それに対する考察についても、

 

これまた面白い考え方が山ほど!!

 

そのほかにもまだまだ僕の中で何年かあたためてる事案が山ほど!!

 

 

・・・ですので、東洋医学の中にさりげなく出てくる数字の意味には、深い意味が込められているとしか思えないことが多く、無視しない方が良いのですが、

 

これに最初からあまり拘ってばかりいると、基礎固めが全然進まないので(苦笑)、初学の方にはまったくおススメしません。

 

 

こういう細かい部分で、なおかつ初めに提唱した人の見解が残っていないので、原義や解が出しにくい部分に対して、色々な古典を幅広く調べて渉猟し、

 

肝の臓の七葉の意味の仮説に関して猛烈に詳しくなったとして、・・・「で?」ってなります。(笑)

 

 


しかし、そうはいっても東洋医学面白い~・・・、やめられない止まらない~・・・。

 

 

続く

 

 

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「肝」って何ですか?(その2)

2010.04.29

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これまでのお話・・・

「肝(かん)」って何ですか?(その1)

・・・「肝」というのは、五臓六腑の中の一つです。

「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」って何ですか? 参照

 

東洋医学の言う、五臓と六腑には、それぞれに独特の働きがあり、それらがうまく協調しあうことによって、正常な人間の機能が保たれます。

 

これは、西洋医学の言う「内臓=organ」とは違う!ということは、何度も何度も、繰り返し繰り返し、述べている通りです。

(笑・・・しつこい?)

 

では東洋医学の言う「肝」というのは、どういうもので、何をしているところなんでしょうか?

 


まず、中医学の教科書的には、肝には、「疏泄(そせつ)」という重要な働きがあります。

 

”疏泄”という単語の歴史的経緯、変遷についてはまた色々とあるんですが、ここでは省きます。)

 


これは要するに、

全身を流れる「気(き)」や「血(けつ)」という、流動物を、足らないところには補い、渋滞があったら取り除く(通じさせる)、

という、肝の臓の重要な働きのことです。

 

これがあるから、少々の滞りや過不足であれば、「肝の疏泄機能」によって体が勝手に改善してくれる、という訳です。

 


次に重要なのが「蔵血(ぞうけつ)」という働きです。

 

これは読んで字のごとくです。

 

 


「血(けつ)を蔵する」訳ですから、体の正常な状態を維持するのに欠かせない「血」を、不足したところに補うためには、常にどこかに蓄えていないといけません。

 

「肝の臓」は、それ自体に”血を蓄える”という、重要な働きを担っております。

 


上記の2つは、東洋医学的「肝の臓」の機能の中でも最も重要な2つの働きです。

 


ちゃんと「疏泄」するためには、必ず十分に「蔵血」してないといけないし、たとえ「蔵血」だけしてても、「疏泄」しなかったら意味がありません。

 


この2つの働きは、「肝」という臓の、内向き(蔵血)と外向き(疏泄)の2つの機能として、「肝の臓」という臓の働きを考える上で、とても重要な「陰陽バランス」なのです。

 


ではそれ以外の働きはというと・・・それは次回。

 

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「東洋医学」と「数学」

2010.04.25

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清明院の患者さんは、何故か高学歴の患者さんが多いのですが、その中に、応用数理学をやっておられる方がおります。

(まあ、その方がやっておられる学問の世界なんていうのは、僕のようなズブの素人が見たら、まるで宇宙の言語のようでありますが・・。)

その患者さんと話していると、東洋医学に関する、非常に示唆に富んだ見解を得ることがあります。

(やっぱり患者さんは“先生”だね。)

この東洋医学というのは、何かと「数字」が出てきます。

「気一元の思想」の1、

「陰陽」の2、

「天地人三才思想」の3、

「東南西北」や「四神」や「四診」の4、

「五行」「五運」の5、

「六気」「六淫」の6、

「七死脈」「七竅」の7、

「奇経八脈」や「八風」や「八法」の8、

「九竅」「九宮」の9、

「十干」の10、

 


・・・などなど、挙げていけばキリがないほど、「数字」とその組み合わせのパターンで、自然界、および人体を考え尽くしています。

 


これって、単純に、なぜだろう・・・と、思いませんか?

 


まあ、古代中国人は農耕民族ですから、当然、

1.農作物の分配管理のための「計算」、

2.農地管理のための「測量」、

3.収穫時期を正確に知るための「天文学⇒暦法」

という3つの柱は、当然必要に迫られていたんであろうと思います。

 


この3つはそのまま、以下のように、数学の対象に置き換えられます。つまり・・

1.の「計算」は「量」と「構造」に、

2.の「測量」は「空間」に、

3.の「天文学⇒暦法」は「変化」に、

とね。

 


この様な考え方から、古代中国では自然発生的に

「現象を数字の変化に置き換えて、論理的に理解する」

という習慣がついていたんだと思います。

 

具体的に数学の話になると、やれ因数分解とか、展開公式とかっていう話になるけど、中国では「考え方」としては、数千年のはるか昔から、

 

生活に根付いていただろうし、詳しくはないが、実際に「算木(さんぼく)」という木を使った計算法もあったようです。

 


また、中国の数学は、西洋において数学が発展、発達する全然前から、かなり現代数学的にも正確な公式や定理が、ガンガン発表されていたようです。


現存する最も古いものとしては、『易』の洛書の魔方陣なんかが、興味深い例として有名ですね。

 


その他にも、円周率やらピタゴラスやら、大変高度な数学の問題を、西洋数学が証明する1000年以上も前から既に証明していたようです。

 

・・・ただですねー、やっぱりなんぼ美しく数学的、論理的に自然現象を切り分けてみたところで、実際の現実に起こる現象とは、若干の「ずれ」が生じることがありゃあしませんかねえ。

 


そうは言っても、一応は分けて考えなかったら、それはそれで難し過ぎますねえ・・・。(苦笑)

 

理解出来る人が限られ過ぎる、というかね・・・。

 

ここを克服(数理学を柔らかくする)する一番いい考え方として、先哲が考え出したのが、「気」であり、「陰陽論」であるのではないか、と思っています。

カテゴリ「気」

カテゴリ「陰陽」 参照

 

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4月(社)北辰会本部基礎コース

2010.04.19

昨日、4月18日の日曜日は、大阪で行われた(社)北辰会本部基礎コースに行ってきました!

今回は諸事情があって午後からの参加となりましたが(残念)、午後の講義はばっちり聴いてきましたよ~!

午前中は森洋平先生による「弁証問診とコミュニケーションスキル」という、我々にとって欠かせない、「問診」の実演デモ講義、午後は藤本彰宣先生による「陰陽の基礎」「臓腑経絡学・三焦(さんしょう)」の講義でした。

「陰陽」は言うまでもありませんが、「三焦」というものも、東洋医学の基礎を固める上では欠かせない内容です。

この2つに対してどういう認識を持つかが、その後を大きく左右します。

 

この2つをあいまい、というかいい加減に理解していると、「東洋医学的な鍼灸治療」をなすことはとても難しいと思います。

彰宣先生の講義では、随所にとても重要な表現が散りばめられていましたね~。

僕も講義をさせていただくことはありますが、やっぱ基本的な内容を教えるにしても、その奥行きの深さをどこまで分かりやすく表現できるかは、

 

その講師の日常の勉強量にかかってきますね~。

まあしかし、1時から4時半までの長時間、彰宣先生、お疲れ様でした!

 

終了後の飲み会で、いつもより声が出ていませんでしたね…。(苦笑)

僕はちゃっかり、行ったついでに来週25日の関東支部の蓮風先生の特別講演も、ちょこっと宣伝してきました!

今回は本部の先生も10人以上参加されるようで、なかなか盛り上がりそうな気配を感じております。

申し込みは、お早めに!

 

 

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4月(社)北辰会本部臨床コース

2010.04.05

昨日、4月4日の日曜日は、大阪で行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました。

今回の内容は午前中は愛媛の水本淳先生による、「傷寒雑病論」シリーズ講義。早いもので今回で9回目を迎えました。

僕は前回、諸事情により出られなかったので、今回の講義を楽しみにしていました。

 

今回もサスガの内容でしたね。

水本先生は東洋医学に、臨床にとてもアツい先生です。

 

また、非常に話しの上手い先生でもあります。

 

(落語が好きらしい・・・。)

午後は藤本蓮風先生による「経穴解説の解説」+「太極陰陽論」

前半はすでに書籍化されている『経穴解説』に最新情報を加えながら解説。

後半はさらに最近書籍化された『東洋医学の宇宙』に絡めて、現在中国で販売されている、『黄帝内経(こうていだいけい)』を解説したDVDを上映し、

 

これを同時通訳しながら陰陽を解説する、という面白い試みをなさっていました。

70歳手前にして、まだまだ新しいことをやろうとしておられる姿勢、素晴らしいと思います。

その後は藤本彰宣先生による「医学史」、島内薫先生による「方剤学と空間」と、2つのシリーズ講義でした。

短い時間でしたが、お二人ともサスガでした。

そして、終わった後はいつものように飲み会・・。

 

最終の新幹線で帰ってきて、今朝から臨床であります!

 

これが僕の普段の生活です。(笑)

飲み会では、今後の北辰会について、色々と興味深い話が出ました。

 

面白いことになりそうですよ~。

また午前中の講義で、水本先生から、

「明日は二十四節気で言うと”清明”です。」

という言葉が出ました。明日はそのお話。

 

 

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鍼灸には保険が効かない!?(完結編)

2010.03.30

これまでのお話


鍼灸には保険が効かない!?(その1)

鍼灸には保険が効かない!?(その2)
鍼灸には保険がきかない!?(その3)
鍼灸には保険が効かない!?(その4)
鍼灸には保険が効かない!?(その5)
鍼灸には保険が効かない!?(その6)
鍼灸には保険が効かない!?(その7)

 

読者さんからの一つのコメントがきっかけとなり、長々と語ってまいりましたが、そろそろ「一旦」完結しようかな、と思います。

 


・・・まあ、何度も言うように、根本哲学の違いはあれども、「東洋医学」と「西洋医学」との間には何らの優劣はない、と僕は思っています。

(双方とも臨床面での得手不得手はあるにせよ、です。)

 


それに、国民皆保険制度自体は、なかなかいい制度だなあ、とも思っています。

 


最近のアメリカや中国など、世界中がその流れになっているのもよく分かります。

 


ですから、わが清明院にも、”往診事業部”を設けて、寝たきり、歩行困難のある、通院困難な患者さんに対しては、一部保険による往診も行っている訳です。

 


基本的には以上の考えから、僕としては鍼灸「も」保険適用にするべきだ、という考え方を持っています。

 


しかしこれまで語ってきたように、現状、それにまつわる難しい問題は山積み状態です。

 


まあ何を言ってみたところで、僕は一鍼灸臨床家ですし、自分自身そうありたいので、その現状を踏まえた上で、何をするのが一番いいか、

 

僕に何が出来るのか、ということを考えて、これまで自分なりに一生懸命やってまいりました。

 


そうしてたどり着いた、今のところの僕なりの答えが「清明院」なんです。

 


もちろんこれが唯一無二の正解だ、鍼灸師全員が目指すべき道なのだ!とも思いませんが、やっぱり、なんだかんだ言って、「患者さんに認めていただく」ことが一番早いし有意義だ、

 

「僕の場合は」思った、ということです。

 

ある人は「いや、鍼灸教育の改革だ!」と言ったり、またある人は「いや、鍼灸そのものの国際化だ!」あるいは「鍼灸の現代科学的証明だ!」と言ったりしています。

 


・・・正直、どれも正しいと思うし、どれにも期待したいです。

 


各人が最大限、信念に基づいて、自分の役割を果たすべきだと思います。

 


僕にもっと余裕があったら、僕以外の人の活動にも、何か協力したいとも思います。

 


僕としては(その2)のところで述べたように、「国民皆保険制度」が日本で成立した時の、一番の立役者は国民(労働者)自身であることから、

国の制度に最も影響力を持つのは、僕らではなく、「患者さん(国民)」に他ならない、と思います。

 

だから僕らが真面目に東洋医学を極めて、それを支持して下さる患者さんを一人でも多く作ることが、僕なりに出来ることの最大限かな、

 

それにだったら人生かけてもいいかな、と思った訳です。

 


その患者さん達が周りのみんなに「鍼で治った」「鍼で楽になった」という事実を教え、徐々に徐々にそのことが国民の常識となり、やがては医療界全体、

 

国全体をも動かす日が来るんじゃないでしょうか。

 


まあ、気の遠くなるような壮大な話でね、とても僕がこの世にいる間には実現の難しそうな話ではあるけども、こんな素晴らしいことの実現のための捨て石になれるなら、

 

それも洒落てるんじゃないかな、と思います。(笑)

 


東洋医学における「気」や「陰陽」という哲学は、決して机上の空論、絵に描いた餅なんかではなく、古代中国人の素晴らしい知恵なんだということを、

 

僕は自分自身の臨床を通じて、日々実感しています。

 


現代科学以外の真実はありえない、という考え方は、生活の利便性の追求、という局面では確かに素晴らしいと思います。

 


しかし地球環境問題や、その他のそれにまつわる諸問題に目を向けた時、必ずしも絶対的な正しい考え方とは言えない、と思います。

 


ましてや「人体」という「自然現象」そのものの中に起こる「病気」というものにおいては、なおのこと、だと思います。

 


僕自身はもちろん、同じ志を持つ仲間たち、諸先輩方のひたむきな臨床が、より多くの患者さんの心を動かし、
一人でも多くの患者さんが助かり、

 

ついには歴史を動かす日が来ることを、僕は願っています。

 


・・・以上にて、今回の「鍼灸には保険が効かない!?」シリーズは一旦終了といたします。

 


このテーマについては、細かいことを言い出したらまだまだありますので、そのうちまた書こうと思います。

 


ぷららさん、いいコメントを本当にどうもありがとうございました<m(__)m>

 

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3月(社)北辰会関東支部定例会

2010.03.29

昨日、28日の日曜日は、いつも通り(社)北辰会関東支部の定例会に行ってきました!

 

(会場は代々木)

今回の内容は、午前中は基礎コースにて竹下謙先生による「臓腑経絡学総まとめ」、臨床コースでは後藤りゅう先生による「中医学総まとめ」

 

午後は基礎クラスと臨床クラス合同で、北辰会本部の副学術部長である堀内齊毉龍(さいりゅう)先生による「空間論の基礎から実技」と、

 

盛りだくさんでした。

僕も「空間論の実技」の時にひと班指導させていただきました。今回はいつになく受講生の先生方のやる気を感じて、大変イイ刺激になりました。

東風鍼灸院HP(竹下謙先生)
天晴堂鍼灸院HP(堀内齊毉龍先生)

・・・2件とも清明院HPのリンクからも入れます。

堀内先生は、いかつい名前を名乗っていらっしゃいますが(笑)、大変上品で、頭脳明晰な、男前の先生です。

また、(社)北辰会から最近出た『上下左右前後の法則』、『東洋医学の宇宙』という2冊の専門書の編集総まとめをなさった、大変「仕事の出来る」先生でもあります。

鍼灸治療 上下・左右・前後の法則―空間的気の偏在理論その基礎と臨床

    こちらから購入可能

東洋医学の宇宙―太極陰陽論で知る人体と世界

    こちらから購入可能

個人的には、治療院にも御自宅にもお邪魔させていただいたことのある、とても頼りがいのある、お世話になっている先輩です。

今回の定例会は、午後からは以前このブログにも登場した、たまたま往診で東京に来ていた、本部の島内薫先生も駆けつけて下さいまして、

 

堀内先生とお二人で絶妙のトーク、「大阪のノリ」を見せていただきました。(笑)

終わった後は、再び飲み会・・・。

 

話した内容はともかく、まあ、充実した休日でしたな。(笑)

鍼灸には保険が効かない!?(その7)

2010.03.28

これまでのお話

鍼灸には保険が効かない!?(その1)
鍼灸には保険が効かない!?(その2)
鍼灸には保険がきかない!?(その3)
鍼灸には保険が効かない!?(その4)
鍼灸には保険が効かない!?(その5)
鍼灸には保険が効かない!?(その6)

 


・・・まあ、色々と難しい問題が山積みの中、苦しみながらも楽しんでいる、僕らの姿が少しづつお分かりいただけてるんじゃないでしょうか?

 


話を本題に戻しましょう。

 


WHOが言っているように、幅広い疾患に有効と考えられる鍼灸を、日本が積極的に保険適応にしない、というのはおかしい、とも思えます。

 


しかし、最初に述べたように、たとえ「鍼灸」自体がそうであったとしても、「鍼灸師」という人たちに、アベレージとして、安定的に

「確かな東洋医学を患者に提供できるスキル」

があって、初めて成り立つ話です。

 

そうなって初めて、国や保険組合から、

「ああ、この”人達”なら安心して保険適用の対象に出来そうだ。」

となる訳ですよね?

 

・・・しかし、これまで書いてきたように、残念ながら、その有効性の証明も、各個人の力量の問題も、なかなか解決出来ていない、というのが日本の鍼灸師の現状ではないでしょうか?

 


じゃあ外国ではそれが出来ているかというと、韓国や中国などは、日本よりは出来ていると思いますが、まだまだ十分には出来ていない、というのが現状のようです。

 


となると、「日本」「先進諸国」の相違点は何でしょうか?

 


色々考えられると思いますが、一つには「国民性」の問題がないでしょうか。

 


日本人というのは、島国のせいか、歴史的に見ても、舶来品(要は新しモン)好きですよね。

 

 

大陸に学び、あらゆるものを発展させてきた。

 


明治の西洋化以降は、より極端に「海外(特に欧米)のもの=イイ!」になっちゃってないでしょうか。

 


しかも「和」を大事にする民族ですから、モメないための知恵が至る所に張り巡らされていると思いますが、悪く言えば「付和雷同」が大好きですよね。

 


もともとあったそういう考え方、国民性、そして、明治以降の歴史的経緯の結果として、現在の「西洋医学」のみを強く支持するような風潮も含まれているような気がしないでもないです。

 


また日本国内では、西洋医学に関しては、マスコミを通じて、様々な医療過誤や事件が話題になる一方で、輝かしい研究成果や臨床成果も話題になっています。

 

東洋医学は、ついこないだの「気胸事件」とかは大きな話題になるけど、「東洋医学で〇〇が治った!」という報道が、大きくなされることはほとんどありませんよね?

 

実際はたくさんあるのに、です。

 


これは「なぜ治ったか」が、現代科学では説明がつかないし、治る確率だって明確に示されていない訳だから、当然と言えば当然です。

 


しかも国民の多くは「気」や「陰陽」という考え方に対して、極めて懐疑的だと思います。

(東洋思想、哲学を知っている人、興味ある人自体が少ない。)

 


しかも巷の多くの鍼灸院では、肩こり、腰痛、膝痛に対して、痛みのある部分の周りに鍼を打って、血行が良くなれば治ります式の治療をやっているところがほとんどです。

 


こんな状況で、例えば、

「東洋医学的な考え方で鍼治療を行い、「気」の流れが整い、「陰陽」のバランスが整った結果、難病が治った!」

という報道がされたとしても、みんなのリアクションは

「へ?鍼って肩こりにやるもんなんじゃないの?」

とか、

「はいはい、オカルトね。なんか宗教っぽ~い。こわ~い。」

で終わりでしょう。

 

 

またそういう、実際にあるセンセーショナルな事実の存在と同時に、

「以前、鍼やってもらったけど、全然治らなかった。何も変わらんかった。」

という患者さんがいることも事実です。

 

 

清明院にも、初診の時にそうおっしゃる患者さんがたまにいらっしゃいます。

 


こういった厳しい現実を、一体どのように打開していったらいいんでしょうか?

 

 


(次回に続く)

 

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