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2011.03.06
東洋哲学では、「陰陽」を”竜”と”虎”で表現することがあります。
竜は水の中に潜み、天を目指して昇ります。
虎は崖の上から獲物を睨みつけて威嚇し、一気に崖を駆け下りて仕留めます。
この二者の様子がまさに陰陽、ということで、古くから竜虎の画が描かれたりします。
竜虎はもともと、仙人になるための薬を指していたという意味もあるらしく、気功をなさる人の間では有名です。
・・・まあ今日は、日本人が描いたカッコイイ竜虎の屏風図を紹介します。
この屏風は、日本人の橋本雅邦さんという画家によって書かれたものですが、非常に迫力があって、色使いが美しいので好きです。
カッコ良くないですか??
(笑・・・ヤ〇ザの事務所っぽい??)
まーとにかく、いつか生で見てみたい画なんですよね~コレ・・・。(笑)
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2011.03.02
「鍼には即効性がある。」
・・・場合が多い。(笑)
という言い方にした方がイイのは、何でもかんでも直後に症状がなくなるわけではない、ということです。
(笑・・・カン違い予防、ということネ。)
まあコレ言うと、自己弁護とか言い訳みたいでイヤといえばイヤなんだけど、実際そうなんだから仕方ない。
誤解を恐れず言えば、鍼の即効性というのは、鍼をした瞬間に「気」が大きく、正しく動き、体の「陰陽」のバランスが調和する方向に向かうことを言うのであって、
必ずしも「症状が取れること」を指している訳ではない。
もちろん、「気」が「陰陽バランス」が整う方向に動いた結果、その場で症状まで取れてしまうことはよくあります。
しかし症状によっては少しづつ攻めるしかない場合もあるのです。
例えばぎっくり腰が一発で治った患者さんは、
「あそこに行くと一発で治るよ!!」
と、患者さんを紹介して下さいます。
そしてそれがうわさで広まっていくと、
「あそこに行くと”何でも”一発で治るよ!!」
に変化するまでに、それほど時間はかかりません。(笑)
これはこれでもちろんありがたいんですが、そういう病気ばかりでないこともまた事実。
たとえ同じぎっくり腰であったとしても、です。
また、
「症状が取れる」
ということと、
「治る」
ということはそもそも別物である、という考え方もできます。
あまりにも無茶な生活やストレスフルな生活をしている人にとって、ある程度の症状は体からの”注意”のサインであることも多く、下手に症状だけ取ってしまえば、
もっともっと深刻な事態になるまで無理がきいてしまう、というマイナス面もあります。
自分の生活の見直しをまったく棚に上げた安易な「症状の除去」のみの追求というのは、善し悪しなのです。
「鍼の即効性」というのは、症状だけをとるとか、そういうものではないのです。
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2011.02.19
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前回のお話・・・
「腎」って何ですか?(その11)
「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?
さー、どんどんいきます。
例によって、膀胱のカタチから見ていきます。
(中国明代、張景岳『類経図翼』より)
またまた出ましたネ・・・。
東洋医学の超テキトー内蔵図。(笑)
中でも膀胱は特に「THE・一筆書き」って感じであります。
・・・しかしこの図は、明の時代の大名医、張景岳(ちょうけいがく)先生の代表的な著書である、『類経図翼(るいきょうずよく)』という本の中に堂々と出てまいります。
まあコレぐらい、
「五臓六腑のカタチが実際どうなっているのか」
という問題に、もちろん麻酔や消毒、精密な解剖器具がなかった等の事実はあるにせよ、”確信犯的に無頓着”だった、ということでしょう。
・・・いつも言うようにこの、
気が動き、陰陽のバランス(平たく言うと機能)が調えばそれでよいのだ!
カタチや数値の異常があったって、それなりのバランスが保たれていれば、それでよいではないか!
という考え方、これは現代、患者さんからしてみれば、不必要と思われる手術や、不必要と思われる投薬により、検査数値は正常になったけど、
症状はかえって悪くなったとか、手術によって異型細胞は綺麗に除去したけど、命がなくなってしまった、などという、現代でも実際に起こっている、
医療上の難しい問題を回避するための一つの選択肢だろうし、昨今、東洋医学が盛んにカウンターメディスンと叫ばれていることの、一つの根拠ではないかと思います。
(もちろん、清明院はこうした問題にまつわる”言い過ぎ”の類や”極論”の類の言説にくみするものではありませんので、ご安心を。)
こういうシンプル過ぎる図にはそういう思想性が反映されておりますので、上記の図を単に幼稚だとか原始的だとか言って鼻で笑うのは、
ちと思慮が浅いんじゃないかな、と思います。
カタチについては、大体分かってればイイ、しっかりと他とのバランスが取れてて、機能してりゃいーじゃんか!!というのは、なにも医学に限らず、大事な大事な考え方です。
つづく
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2011.02.15
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東洋医学に、とても大事な言葉があります。
「表を以て裏を知る」
・・・今日、先輩とメールでやりとりしていて、フッとこの言葉が頭をよぎりました。
以前このブログでも、チラッとこのことに触れたことがあります。
・・・この言葉は、東洋医学の原典である、『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』の中の、『陰陽応象大論(いんようおうしょうたいろん)』という、これまた超有名な篇の中に出てきます。
で、ここに、
「鍼がうまい人というのは、”陰陽”という考え方を自在に操り、体の表面を診て内部で何が起こっているかをよく理解し、先手先手を打って治療するため、患者さんを危ない状態にすることはない。」
という内容の文章が出てきます。
・・・コレはスゴイことです。
僕たちが普段やっている、脈を診たり、舌を診たり、腹を診たり背中を診たりするのも、こういうことをやらんがためなんです。
ものごとの「表」と「裏」の連続性、関連性・・・。
これは何千年経っても変わらない真実だと思います。
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2011.02.05
いや~、ついこないだ、「大寒」の話をしたと思ったら、もう「立春」です。
早い早い・・・。
コワいコワい・・・。(苦笑)
「大寒」とお餅 参照
・・・立春過ぎると、徐々に何となく春めいてきます。
そこで、
さあこれから新緑の気持ちイイ季節だ!
と考えるか、
はあー、花粉症の辛い季節だー・・・、
と考えるか、ここですでに大きく分かれますね。
人生が。
人生そのものが。(苦笑)
ところでこの「立春」、その前日の2月3日が「節分」と言われ、これまた奇妙な風習がありますね。
1.豆まき
2.イワシの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺し軒下に飾り魔よけ
3.恵方巻きを恵方を向いてまるかぶり
・・・まあ他にもあるようですが、とりあえずこれ、皆さん知ってましたでしょうか。
1.は僕自身が小さい頃に実家でやっていましたし、2.は往診の高齢の患者さんがやっていて、初めて知りましたし、3.は最近妙にコンビニが流行らせている感じがありますね・・・。(笑)
客観的に冷静にみると、奇妙極まりない風習ですよね・・・。(笑)
今日はこれについてサクッと調べた内容を、コンパクトに纏めてみました。
Wikipediaによれば、もともと、立春、立夏、立秋、立冬(四立)の前日はすべて「節分」と呼んでいたようですが、現在では立春の前日のみを「節分」と呼ぶようになっているそうです。
これは、旧暦では春の始まりの立春は新年の始まりであり、他の節分と比べて特別だったから、ということらしいです。
・・・それぞれの意味づけについては、
1.の豆まきについては、もともと一年の始めに無病息災を祈念する風習は、奈良時代に中国から伝わったとも言われるそうで、また古来から日本では豆や米には霊力が宿るとされ、
これを鬼に投げつけることで鬼を祓い、福を呼び込み、終わった後は自分の年齢と同じか一つ多くの豆を食べることにより、無病息災となる、と言われているらしいです。
・・・ここで、
「いやいや、じゃあ80過ぎの人とかどーすんの・・・? 80個も豆食べたら、かえって胃腸に堪えそうなんですけど・・・。」
という疑問がわきますが、ここはなかなか都合がよくて、その場合は、「福茶(ふくちゃ)」といって、年の数の豆にお茶を注いで飲めばよい、とのことです。(笑)
そして2.のイワシの頭と柊の枝については、柊の葉の棘と、イワシの頭の臭いで鬼がいやがって逃げ出すから、とのことです。(笑)
(・・・おいおい、オニ、やたら弱くないか?という気もしますが。)
さらにこの1.と2.はセットになっており、2.の風習で逃げ出した鬼に対して、追い打ちで豆をぶつける、という考え方もあるらしいです。
鬼としては、新年早々、棘を刺され、くさい臭いを嗅がされ、たまらず逃げたところに、豆をぶつけられる訳です。(笑)
・・・オニの気持ちを考えると、極めていたたまれない風習です。
そして3.の恵方巻きについては、発祥の地は大阪とも愛知とも言われ、節分の日の夜に、その年の恵方(えほう・・・おめでたい方角)を向いて、
太巻きをまるかぶりすると、いい年になる、という風習だそうです。
”巻きずし”は、福を巻き込み、切らずに”まるかぶり”するのは、縁を切らない、そして寿司の具は”七福神”にちなんで7種類、とのことです。
これの歴史については、関西の商人が広めたという説を知っていましたが、何やら他にも、諸説あるようですね。
(Wikiに詳しいです。)
・・・ところでこの、「恵方」ってどうやって決まるんでしょうか。
「恵方」とは、陰陽道のいう歳徳神(としとくじん)のいる、縁起のいい方向、という意味で、これはその年の十干(じっかん)で決まるようです。
今年(2011年)は辛(しん:かのと)の年なので、恵方は丙(へい)の方角となります。
今年の恵方はテレビなどでは簡単に16方位で南南東、と言われていましたが、正確に言うと「丙(へい)」の方角、となり、正確には南南東、
というより32方位で南”微”東、つまり16方位で言う南南東より7.5°南寄りが、正確な恵方なんだそうです。
だから多くの人は、間違えて少し(7.5°)東を向いて”まるかぶり”してしまっている恐れがあります。
やるからには、気を付けたいものです。(苦笑)
・・・僕は意外とこういう細かい話もキライじゃないです。
十干、十二支についても、そのうちこのブログで解説してみたいものです。
まあこのように、日常のちょっとした風習から、思わぬ東洋的な学問にぶち当たることはよくあります。
北辰会の橋本浩一先生が研究されている内経気象学にも、こうやって
日常の風習~暦(こよみ)~その年の運気~気象学~人体との関わり、
という流れで入っていくのも、意外と面白いかもしれませんネ。
◆参考・引用サイト
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2011.02.03
幸い、僕も含め、僕の周りには、
「鍼に命をかけてる人種」
がたくさんいる。(笑)
(・・・つもりの人もいるかもしれないが。(苦笑))
そういう人種と会い、鍼について話し、盛り上がると、非常に楽しい。
「臨床」というもの自体は、けっこう孤独なものだけど、
その孤独な闘いに臨む「心持ち」の部分や学術の部分に関しては、
それを同業の他人と共有できるし、それが楽しかったりする。
・・・冷静に考えれば、現代日本で、
鍼灸という医療は保険も効かない、
科学的に証明されてもいない、
認知度がまだまだ低い、
しかし日本、中国において、この数千年、
西洋医学が誕生するはるか昔から患者さんからの支持を得続けている、
近年では世界的にその価値が見直され、再評価されつつある、
そして我々凡人でもそれを真剣に学び、実践してみると実際に病気に効く、治る、
そういう医学、医術である。
これは素晴らしいことだけど、でも「これだけのこと」と思うから、なかなかそこまで真剣になれない人が多いんじゃないだろうか。
このように総括される「背景」が重要なのだ。
「気」「陰陽」という哲学、思想。
科学的な医学でありながら無形を肯定する完璧性。
ここに大いに共感できたら、
「鍼に命をかける人種」
の仲間入りの第一歩じゃないだろうか。
(笑・・・こんなこと言うと、アブナイとか言われるんかな?)
・・・まー平たく言うと、一生懸命仕事してるだけです。(笑)
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2011.01.24
昨日、1月23日(日)は、代々木にて行われた、(社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!
今回は諸事情により、午後からの参加となりましたが、午後は1時からラストまで丸ごと、以前このブログでも紹介した、
『内経気象学』
鍼灸治療 内経気象学入門―現代に甦る黄帝内経による気象医学
著者:橋本 浩一
緑書房(2009-11)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
↑コレね。
この本の著者である橋本浩一先生による、
「内経気象学基礎・季節天候と病証予測」
でした。
左が橋本先生です。ちなみに右は北辰会、方剤学の専門家である島内薫先生・・・。
なかなか貴重なツーショットです。
教頭先生と仙人のような、まったく違う雰囲気の二人ですが、とっても仲良しであります。(笑)
橋本先生は御自身の橋本鍼灸院で院長をされながら、北辰会でも長年役員、講師をされつつ、超難関資格(合格率5%以下)である気象予報士の資格も持ち、
独自で東洋医学における気象医学の研究をされております。
コレは日本はもちろん、中国においてもあまり研究されていない分野であり、研究者や著作の少ない、大変貴重な分野です。
橋本先生は「学者」といっても過言ではないほどの、凄まじい勉強量にも関わらず、我々と同じように、毎日毎日患者さんを診ておられる、
「鍼灸臨床家」でもあります。
ここが、橋本先生や、北辰会の先生方の本当にスゴイところだと思います。
・・・東洋医学の基本である、天地自然と人間は一体不可分であるという、
「天人合一思想」
これに基づいた医学を考える場合、気象変化と疾病との関係に対する研究は欠かせません。
橋本先生の研究は、まだまだ進んでおります。
昨日の講義も、それを実感させる内容となっておりました。
これが今後もっともっと深まり、展開され、後世に残る研究成果を残すことになるだろうと思います。
そして来月は大阪で、橋本先生と蓮風先生と、『医易学(いえきがく)』の神野先生により、
が開催されます。
ま~次から次へと、注目企画が目白押しですな・・・。(笑)
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2011.01.20
今日、以前からご家族皆さんを診させていただいている、とある患者さんに頼まれて、そのご家族の一人で、かなり重篤な疾患を患っておられる患者さんのお宅に往診に行きました。
患者さんはまだ30代ですが、病は末期。
聞くと入院先の病院からは、
「もうやりようがないから」
と言われて、自宅に帰されたとのこと。
西洋医学的には、やれるだけのことはやったということです。
もうこれ以上病院にいても、手の施しようがないから、家に帰りましょう、ということです。
病院からは、残念だけど、処置をしない患者さんを置いておくことは出来ない、
次の患者さんのためにベッドを開けなくてはいけない、だからすぐに家に帰って下さいと、ハッキリ言われたそうです。
ちなみに、病院でのキツイキツイ処置の数々をもってしても、いい傾向を見せたことはあまりなかったようです。
・・・そういう状況の患者さんに、東洋医学はなにか出来るのかというと、出来ます。
僕はこれまで何度も、そういう患者さんを診てきています。
いつもこのブログでも書いているように、鍼で「気」を動かし、「陰陽の調和」をはかるのが東洋医学。
「陰陽の不調和」が”病気”なんだから、患者さんがどのような状況であっても、そこに「陰陽の不調和」を見い出すことが出来て、何か処置をして、
それの「調和がとれたこと」をキャッチすることが出来れば、東洋医学的には治療成立です。
ある意味、いかなる状況でも、お手上げ状態はないのです。
(ただ状況によっては、外科的な手法や点滴や投薬の方が早い状況もある、というだけのことです。)
今日の往診時、患者さんはうまく喋ることが出来ないため、問診はほとんど不能。
それでも、
呼吸が苦しい。
全身が痛いが、特に耳が猛烈に痛い、圧迫感を感じる。
尿、便が出ない。
ものが食べられない。
苦しくて横になれない。
など、御家族からこれまで~現在の状況を伺い、ほぼ体表観察のみで治療に入る。
・・・即座に変化が出る。
呼吸がしやすくなった。
耳の痛みが消えた。
横になれるようになった。
・・・これ、わずか数十分の間での出来事。
横で一部始終を見ていた、その患者さんの奥様の、一瞬見せた安堵の顔が忘れられない。
これまで色々バカにされたりしながらも、東洋医学をやってきて、本当に良かったナーと思った瞬間だった。
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2011.01.19
毎日毎日、自分なりに、患者さんの病治しを通じて、東洋医学、鍼灸と真剣に向き合っております。
この医学の根本原理は、2500年前に中国で著されたとされる、
『黄帝内経(こうていだいけい)』
という本に書いてあります。
これ以降、中国、朝鮮半島、日本で、今日に至るまで、様々な学説が登場しながら、東洋医学の内容は縦横に膨らみ続け、今や数千年の実績に裏打ちされた、
膨大で深遠な学問体系となっております。
各時代の有力な学者や医者が、それぞれの学説や臨床例を書物に残してくれております。
それを現代の我々は「古典」と呼び、臨床に迷った時などはそれを紐解いて、大いに参考にすることがある訳ですが、いかんせん2500年分の古典が、
膨大な情報量として存在するため、生きている間にこれら全てに目を通すことは不可能です。
となると、「古典中の古典」と言われるような、超有名な古典ぐらいしか、残念ながら普通は通覧することは出来ません。
そして、そこで得た知識からしか、理論を言ったり、臨床を構築することは出来ません。
(自身の感覚のみで構築した臨床は別として。)
そう考えると、「気」と「陰陽」という原理(世界観)から2500年も出ずに、ものを考えているのは、尚古主義のように聞こえるかもしれません。
なんか旧態依然としていて、進化、発展がなさそう、というかね・・・。
しかし、そうではないのです。
・・・こないだ、とある患者さんに聞かれました。
「東洋医学って、何千年も経ってるのに、どうして進歩しないんですか?西洋医学は、この数十年だって全然進歩してるのに・・・。」
僕は即座に答えました。
「何千年も変わる必要がないぐらい、完成度が高いんじゃないですか?」
と。
実はこれは、以前藤本蓮風先生に教わった返しです。(笑)
蓮風先生はかなり前、同じ質問を患者さんにされて、このように即答したとおっしゃっておりました。
昔それを聞いて、サスガだなあ、と思いましたので、この質問があった時は使わせていただいております。
・・・まあ、もしかしたら、埋もれてしまった膨大な古典の中には、従来のものとは全く違う、現代の最先端に通じるような、スゴイものがあった可能性はあります。
しかし、結局いいものが残って有名になり、そうでもないものは淘汰された、と考えれば、「古典中の古典」と言われる、有名選手の方が断然価値が高い、
ということになります。
そしてそれらの古典に通底する共通原理は「気」と「陰陽」という考え方なんです。
人間の生命をとらえる方法は、何パターンもあるかと思いますが、これほど長きにわたって、民衆の支持を得続けている医学は東洋医学のみなのであります。
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2011.01.13
「ホメオスターシス」
一般には、何やら聞き慣れないこの言葉・・・。
僕らが学校に通っている時に、よく聞いた言葉です。
医療系の学校に通ったことのある方ならご存知でしょう。
・・・この言葉は、20世紀初めにアメリカのキャノンという人が唱えた言葉で、homeo(同一の)とstasis(状態)と言うギリシャ語をドッキングさせて作った言葉なんだそうです。
コレを簡単に言うと、
「生き物が一定の状態を常に維持しようとする働き」
と言えます。
・・・我々の体には、もともとこの「ホメオスターシス」が備わっております。
外界の温度が上がれば汗を出して体温を下げようとし、寒かったら汗を止め、震えたり、代謝を亢進させたりして、体温を上げようとします。
ウイルスや細菌が体に入ったならば、それを除去する仕組みが働きますし、体に傷が付いたなら、血を固めて止め、傷をふさぎ、
やがては周りとのギャップが少なくなるように傷口を仕上げてくれます。
西洋医学では、コレには自律神経系、内分泌系、免疫系などが複雑に関わり、これらが有機的、合目的的に働き、この仕組みを維持している、と考えています。
しかし、いまだに不明な点も多いそうで、何故人間がこういう感じで維持されているのかの細かい部分は、実はまだまだ分かっていないようです。
東洋医学では、数千年の昔から、これをまさしく気、陰陽、五行、五臓六腑、経絡、経穴という理論を使って、この働きを説明しております。
大自然と人間は一体不可分であるという、「天人合一思想」に基づいて、です。
背景にあるその思想性、哲学性を是とするならば、単なる原始的でおおざっぱな理論ではない、ということはすぐに分かるはずです。
・・・まあいずれにせよ、「ホメオスターシス」という言葉が出来たのは20世紀であっても、考え方としてはそれ以前からとっくにあるということです。
最近よく聞く、「自然治癒力」というものも、この「ホメオスターシス」の一部といってもいいでしょう。
(ちなみに清明院も、”治る力を活かす”とうたっています。(笑))
・・・つまり「病的な状態」というのは”何らかの原因で”この「ホメオスターシス」なるものが追い付かなくなっている状態、と考えられます。
・・・ということは、それに対して「治療」を考えるならば、”何かをすることで”、追い付かなくなっている状態を助けてあげたらいい訳です。
”ちょん”と押してね。(笑)
もちろん、西洋医学的な理論を使ってそれをしなければいけないなんて決まりはありません。
なのにどうして、医療といえば西洋医学しかない、というような発想が、日本国民には染みついているんでしょうか?
先ほども言うように、自律神経も免疫も内分泌も、分からないことだらけと色んなところで宣言されてるにもかかわらず。
・・・フシギデスネエ。
・・・ドウシテデショウネエ。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!2023.08.01
2023年 8月の診療日時