東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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タバコと東洋医学(その2)

2012.08.21

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前回のお話・・・

タバコと東洋医学

 


では、続きいきます!!

タバコ(煙草)については、いくつかの日本の江戸時代の名医達の医書にも出てくるようですが、ここでも意見は分かれています。

☆煙草なんて、メマイはするし、金はかかるし、火事のもとにもなるし、やめた方がいいよ!

(by 貝原益軒 『養生訓』)

☆いやいや、煙草は、胸の痞え感とか、痰がとれて気の流れがよくなるし、冷えや余分な水分によるシビレの病気にはイイよ!だけど熱がこもるから、老人はやめた方がいいな~。

(by 香月牛山 『老人必用養草』)

☆大して害がないから、別にやめさすこと無いよ。あんまり咳や痰が出てる時は控えさせりゃいいってぐらいカナ。

(by 平野重誠 『病家須知』)

・・・だそうです。


この記載、下記のブログ様を参考に引用させていただきました。↓↓

http://blog.goo.ne.jp/harumi4567/e/361bcee05abaf1382eb402b06b734fad

まあ、東洋医学的にも、見解の分かれるところだ、ということでしょう。

この中で、香月先生の、「痰がとれる」という言い方に、違和感を感じる人が多いのではないでしょうか。

「痰」については「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について 参照)

「煙」という異物(汚れた空気)が気道に入るんだから、軽い炎症を起こして、痰がかえって絡むはず、と考えるのが普通でしょう。


でも実際は違うみたいです。

「煙」というものは、基本的に何かが燃えたから発生するものであり、五行で言えば「火」、陰陽で言えば「陽」の性質を持っています。

(もちろんその毒性は、燃やされたものによって異なりますが。)

つまり陰の性質を持った邪気である「痰」は、”さほど有害でない”タバコの煙の陽気によって、ある一定、乾かされる側面があるのです。

つまり食生活の不摂生や胃腸の弱り等によって、「痰」という邪気を体にため込んでしまっている人にとっては、

タバコを吸っていた方が症状も出ず、楽にいられるという側面があるのです。

 

(毒を以て毒を制すじゃないけど)

また、お香や、お灸の煙などは、匂いにリラックス効果があり、むしろ有益、とされています。

煙というのは、もちろんモノによりますが、「過度でなければ」問題ないのです。

(一社)北辰会でも、患者さんでヘビースモーカーの人には、無理にやめろとは強制しないように、と教わったことがあります。

 

煙草を吸うことで取れているバランスを一気に崩してしまい、思わぬ症状が出る場合があるからですね。

 

まるで強い薬を断薬する時と似ていますね。

・・・で、僕自身、急にやめたらエライ目に遭いました。(苦笑)

次回はそのお話。

 

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乳製品は体にいい?(その6:番外コーヒー篇①)

2012.08.08

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これまでのお話・・・

乳製品は体にいい?
乳製品は体にいい?(その2)
乳製品は体にいい?(その3)
乳製品は体にいい?(その4)
乳製品は体にいい?(その5)

 


では、どんどんいきます!

 


今日はいよいよ、ムスタファさんからご質問の、コーヒーについてです。

ご質問の内容は、

1.コーヒーの寒熱がよく分からない。

2.ロースト(焙煎)すると寒熱が変化するのか。

とのことでした。

 

 

 

これについて考えてみました。

 

1.については、コーヒーは四気五味説で言うと四気は「温」、五味は「甘・苦」です。(メディカルユーコン『東方栄養新書』参照)

すなわち、コーヒーそのものについては、

「熱」というほどではないけど、どちらかというと温める方向に作用する

と、東洋医学では考えております。

 

2.については、乳製品の「酸化」の話の中でも述べましたが、変化すると思います。

コーヒーに限らず、「食品」というのは、熱を加えたり、冷やしたり、発酵させてみたり、味付けや食べ合わせによって、複雑で微妙に寒熱温涼などの陰陽バランスが変化するものだと思いますし、

 

しかも最終的にはそれ単品ではなく、様々な食材を実に複雑に組み合わせた「料理」という形で、しかも固形物やりゅう動物なども相まって体に入るワケですし、しかも料理も単品ではないですし、朝昼晩でも品目が違います。

 

 

超複雑系であり、ある一品について考察しても、それだけを摂って生きているわけではないので、極端に大量摂取でもしていないのであれば、いきおい、考察する意味自体あるのか??という気すらしてきます。苦笑

 

 

さらに現代においては、恐ろしいことに加工食品や添加物まみれの形で体内に入ってきますから、それぞれの食品(原材料)が持っている四気五味が、必ずしも絶対的な指標になるとも限らないと思います。

 


毎日、実に色々なものを口に入れてる中で、ある食材一品のみ捕まえて、

 

「東洋医学的には四気五味説で〇〇だ」

 

といっても、実際はその組み合わせのパターンは無限にある訳です。

 

ですので、まずはその人のもともとの体質を的確に分析し、さらに、その食生活や嗜好品を摂るようになってから具体的に何が起こったのか、

 

という結果から、慎重に帰納してみないと何とも言えない面もある、なかなか難しい問題です。

 

コーヒーについても、もともとは豆なわけですが、その豆を乾燥させ、さらに熱を加えて、煎った状態から、さらに煮出す、という飲み物なので、ある意味、もともとの豆をかなり陽性に傾けたものを使っていると考えられるので、

 

四気では結果的に「温」と解釈するんだと思いますが、コレがキンキンに冷えたアイスコーヒーなのか、砂糖を入れるのかミルクを入れるのかで、当然変わってきますし、豆そのものの焙煎の程度によっても変わってくるでしょう。

(いわゆる、”深煎り”か”浅煎り”かの問題ね。)

 

清明院の問診でも、「嗜好品がコーヒーです。」と患者さんがおっしゃった場合でも、1日何杯くらい飲むかはもちろん、それは夏冬問わずにアイスなのかホットなのか、

 

ブラックなのか加糖なのか、ミルク入れるのか、飲むとどのような反応が得られるのか(ホッとするのか、シャキッとするのか、症状に変化はあるのか)等々、

 

細かく絞り込んだ上で臨機応変に考えます。

 


ここに、ただ単に、”嗜好品がコーヒー”とか、”コーヒーは飲めない”というだけの問診情報では、東洋医学的な診断意義はあまり持たない、ということを付け加えておきます。

 


 

まあ、もともとはアフリカやブラジルを中心とした暑い国で出来た「豆」ですから、コーヒー豆をもし生で食べれば、冷やす方向に働いても全然おかしくないと思います。

 

まあ、生のコーヒー豆は食べたことないし、流通も一般人にはほとんどしていないと思いますがネ。(苦笑)

 

参考 味の素AGF株式会社様サイト「コーヒー大事典」

 

「焙煎」という方法を使って陽性に傾けることで、世界中を魅了する、あの独特の苦みと香り、渋みが得られるのです。

 

(因みに中国ではお茶と比較するとあまり人気がないそうです。)

 

当然ながら、嗜好品として成立するには、栄養価や性質だけでなく、「味」「香り」も、重要な要素なのです。

 


だからコーヒーは基本的には「温」性ですが、苦みの程度、渋みの程度によって、影響を与える臓腑も変わってくるでしょうから、繰り返しますが、通り一遍にこうと言えない部分がかなりあります。

 

それを踏まえた上で、知っとくといいかな、と思うのは、基本的には「豆類」というのは腎の臓を強くし、利尿作用があるものが多いので、

豆を食べた人の体の状態によって、結果として温めたり、冷やしたり、寒熱を調整してくれる効果が出る、ということです。

「腎」って何ですか?(その11) 
「形象薬理」という考え方
     参照

 

コーヒーについてはまだ色々あるんで、次回もう少し、補足します。

 


ムスタファさん、ご質問への回答としては、こんなところですが、いかがでしょうか??

 


何か分からないことがありましたら、またどうぞ。

 

 

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「素粒子」と「気」

2012.08.01

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ちょっと前に話題になった、「ヒッグス粒子」の発見。

 

これには、全世界の物理学者が大興奮したようです。

 

この粒子は、物理学において、物質を構成する最小単位である「素粒子(そりゅうし)」の中のひとつで、1960年代、イギリスの理論物理学者であるヒッグスさんによって提唱され、

 

それ以降の数十年、このヒッグス粒子の発見というのは、素粒子物理学の大きなテーマとなっていたそうです。

 

◆参考サイト


wiki ピーター・ウェア・ヒッグス

wiki 素粒子

wiki ヒッグス粒子

 

ヒッグスさんの学説によれば、17種類ある素粒子の中で、このヒッグス粒子だけは他と違った、特別な存在なんだそうで、これは他の素粒子に「質量」を与え、

 

自由に動き回る素粒子の「場」に、ある意味「秩序」を与えるそうで、自然界における”神様”のようなその働きから、”神の粒子”と呼ぶにふさわしい素粒子なのだ~!!

 


・・・とのことです。(゜o゜)

 

物理学者にとって、この粒子の発見は、この大宇宙は、また人間は、どうやって出来てきたのか、出来ているのか、という人類最大の謎の答えに迫る、大問題であり、

 

ヒッグスさんによって提唱された60年代から、数十年の間、物理学の世界ではホットなテーマだったそうです。

 

それがこの度、世界中の知恵を結集した、バカデカイ機械を使って、その存在が「ほぼ間違いなく」証明されたということで、ビッグニュースになった、というわけです。

 

また、この機械の中の、重要な部品を、日本のとあるメーカーが製造していたことからも、


「やっぱりスゴイ、日本のモノづくり技術!」


ということで、大きく取り上げられました。

 


 


・・・ところで、物質を構成する最小単位のことを、東洋自然哲学では「気」と呼んでいます。

 


気が凝集すれば形を成し、気が散れば空間を成す、この世界のすべては、遍満する「気」そのものである、という考え方です。

 

 

それを「気一元論」といいます。

 

 


・・・で、それが、「陰陽」「五行」といった、一定の法則性に従って自然界を成している、という話です。

 

もちろん、神秘的で、不可知な部分も視野に入れつつ、です。

 

まあ、僕としては東洋哲学の世界観で現代物理学は語れないと思っているので、あえて対比すれば、


”「ヒッグス粒子」だって、結局は「気」から出来ているんじゃん?”


と言い切って、ハイおしまい、となります。

 

「気」「気」なのです。

 

同じように、「素粒子」「素粒子」

 

「気」の正体は素粒子だった!とか、あるいはその逆とか、そういう風にはならないんです。

 

(と思っています。)

 

だからまあ、素粒子物理学がナンボ進歩しようとも、東洋の自然哲学は別に揺るがないだろう、と思っています。

 

もちろん、それに立脚した東洋医学も、です。

 

複雑怪奇な理論の底流にある、そもそもの根本思想がまったく異なるからです。

 

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(社)北辰会関東支部6月定例会

2012.06.25

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昨日、6月24日の日曜日は、高田馬場にある日本医学柔整鍼灸専門学校にて行われた、(社)北辰会関東支部定例勉強会に参加してきました!!

今回は午前中は金子太先生による講義、

「八綱陰陽に関わる問診」

でした。

”八綱(はっこう)”というものについては、以前このブログでも一般の方向けに解説しました。

「八綱」って何ですか? 参照

東洋医学的な治療を行う上で、絶対にハズせない考え方です。

ここを大きく外せば、病気は必ず悪化しますし、ここが的確であれば、少しづつでも、いい方向に持っていくことが出来ます。

午後は実技指導

「背候診(はいこうしん)」

でした。

これは、我々が毎日行う、大変重要な診察法で、読んで字のごとく、”背中をうかがう”診察法であります。

僕もひと班担当させていただきましたが、受講生の先生方は非常に熱心で、教えがいがあるなあ、と思いながらやってました。(笑)

そして最後は症例レポート、

「うつ症について(DVD特別上映)」

でした。

これは、去年の9月に北辰会本部臨床コースで行われたもので、内容がよくまとまっているので、関東支部でも特別に公開しよう、という試みでした。

スクリーンの大きさの問題や、音声の問題で、受講生の皆さんは聴きとりにくかったり、観にくかったりしたかもしれませんが、

おおむね本部の熱気は伝わったんじゃないかと思います。

そして終わった後は、本部から見えた山本克仁先生も一緒に、お酒・・・。

実は定例会の前日も、山本先生とお酒・・・。

刺激的同業同世代、最高です♪

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「座右の銘」メーカー

2012.05.25

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今日、知りました。

(さらに…)

「陰平陽秘」という言葉

2012.05.23

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東洋医学は「気」と「陰陽」の医学・・・。

 

 

鍼灸であれ、漢方薬であれ、治療の眼目は「気」を動かし、人体の「陰陽」のアンバランスを是正することです。

 


・・・フーン、なるほど。

 


そんじゃ、”人体の陰陽”って何すか?となりますわな。(笑)

 


これが、五臓と六腑であったり、気と血であったり、上下だったり左右だったり、前後だったりする訳です。

 


患者さん一人一人の病態によって、使うモノサシは変わります。

 

そうするとさらに、じゃあ”「陰陽」のバランスが取れた状態”ってなんすか?と思いますよね。(笑)

 

この状態を表す言葉で、古典に「陰平陽秘(いんへいようひ)」なんて言葉があります。

(※出典は『黄帝内経素問』生気通天論(3)です。)

 


これを分解して日本語っぽく言うと、「陰平らかにして陽秘す。」といいます。

 


・・・普通は、これを言われたところで、ハ?陰が平らか?陽が秘す?なんすかそれ??ってなもんだと思います。(笑)

 

ここでいう、”陰”を仮に海と考えると、”平らか”というのは大きな波の立ってない、涸れてもいない、穏やかな状態です。

 

それに対して、”陽”を仮に”太陽”と考えると、”秘す”というのは雲に「ほどよく」さえぎられている状態です。

 


雲が生じてる訳だから、陰陽が交流していないワケではないということが分かります。

 


ま、あまりうまい例えでもないけど、これがいい状態なんです。

 

陰と陽が、正常に交流しつつ、どちらも極端な状態でない。

 

極端な不和が生じていない。

 

陰が平らかだから陽はひそみ隠れられるし、陽がひそむから陰が平らかでいられる、というわけです。

 

人間で言うと、何らかの原因でこの隔たりが大きくなってしまったのが病気だし、もしこれがひどくなって、完全に離れてしまったり、どちらかがどちらかを滅ぼしてしまったら、死亡です。

 

古典にあるように、人体で陰陽の隔たりが大きくなると、体に余分な熱がこもったり、逆に冷えたりします。

『黄帝内経素問』調経論(62)です。)

 

すぐに是正しないと、必ずよくないことが起こります。

 

先手先手を、分かっていながら打たず、ついに大病して泣く、これは不幸だと思います。

 

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世界平和

2012.05.15

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こないだの飲み会で、「世界平和」というキーワードについて、久々に考えさせられました。

(さらに…)

「経絡」って何ですか?(その6)

2012.04.27

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これまでのお話・・・

「経絡(けいらく)」って何ですか?

「心包」って何ですか?(その5)

「経絡」って何ですか?(その2)

「経絡」って何ですか?(その3)

「経絡」って何ですか?(その4)

「経絡」って何ですか?(その5)

「経絡」って何ですか?(その6)

 

 

 

続きいきます!!

 

前回までの話で、経絡の中にも、主要なものとサブ的なものがあります、といいました。

 

主要なものは「正経十二経(せいけいじゅうにけい)」といい、コレはそれぞれが六臓六腑に対応しております、という話もしました。

 


この中で、「六臓」に対応するものを「陰経(いんけい)」、「六腑」に対応するものを「陽経(ようけい)」といいます。

 


・・・こうやって、内臓も、経絡も、み~んな陰陽に分けて考えるのが東洋医学です。

 

しかし、だからと言って

「じゃあ陰経には陰の気が流れ、陽経には陽の気が流れるんですか!?」

とかいう、いかにも杓子定規な考え方は、まったくの短絡的発想でして、あくまで「気の通り道」として、もともと分けられないものを、

あえて相対論で分けるとすれば12に分けられ、さらに陰経、陽経と分けられるんだ、という、あくまでも

 

「相対的に分ければこうなるよね」

 

というお話なのです。

 


じゃあなぜ分けるんだ、という疑問については、そうやってみんなで共有出来る「テーゼ」を構築していかないと、医者同士の、

人体に対する共通理解が進まないし、当然、医学としての理論体系を構築していく場合に、不具合も生じるからです。

 

じゃあ、現代の高度な科学文明の粋を集めた精密機械をもってしても把握することのできない、もしかしたら古代中国人の勝手で主観的な創作かもしれない「気」や「経絡」というものを、

なぜこうも信じれるのかと言ったら、一つには、これが数千年の風雪に耐えて、患者さんの支持を得続けてきた理論であるからだし、

もう一つには、我々の実地臨床の現実と照らし合わせても、実際にその通りだと、実感が出来るからです。

 

でもこれも、勘違いして欲しくないのは、僕は東洋医学に則ってたら無条件にイイ、絶対に正しい、という考え方を持っているワケではないです。

 

東洋医学の学説や、古典の記載の中には、「ホントかなあ??」と思ってしまうような説があることも事実です。

 

ここは、今後研究していけばいいことだと思います。

 

あくまでも実際の臨床を通じて。

 

 

蓮風先生は常々、

 

「実践こそが唯一の物差し」

 

と仰います。

 


また、そういう信憑性の低い一部分だけをとって、東洋医学は間違ってる、オカルトだ、というのはおかしいし、数千年も脈々と続いてきたものを、

今さら全然違うものに作り変える必要なんて、あるんでしょうか。

 

効果があって、患者さんが認めればそれはもう立派な医療でしょ。

 

医学でしょ。

 

なんか経絡から話が逸れたんで、続きは次回。(苦笑)

 

 

 

「経絡」ってなんですか?(その7) に続く

 

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「経絡」って何ですか?(その2)

2012.04.15

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前回のお話・・・

「経絡(けいらく)」って何ですか?

 

では続きいきます!!

 

 

東洋医学をやる者にとって、「気」「陰陽」「五行」という知識、理解は必要不可欠なワケですが、特に我々鍼灸師にとっては、

この「経絡」、そして「経穴」というものに対する深い理解が求められます。

 

これは、僕らの独壇場(のハズ)です。

 


同じ東洋医学でも、気功の先生方よりも、漢方薬の先生方よりも、他の色々な東洋医学者よりも、詳しくなくちゃおかしい部分です。

 

僕ら鍼灸師は、まさにこの経絡、経穴というものを鍼灸で上手に操作することによって、あらゆる病に対応しているんですから。

 


 

・・・前回述べたように、この「経絡」というものは、まさに人体における「気の通り道」です。

 


そしてそれには、メインのルートとサブのルートがあります。

 

(幹線道路とバイパスみたいなもんか)

 

 


ザックリいうと、メインルートが12通りあって、これは絶えず輪っかのように循環しており、サブルートが8通りあります。

 


細かく言えば、この12通りのメインルートの中には、1本のルートにつきそれぞれ4パターンの細かい流れがあり、実際は4×12=48パターンの極めて複雑なパターンで、全身を縦横無尽に巡っています。

 

それでも、それだけでは不十分で、それをさらに8つの特殊な通り道(バイパス的なもの)で補強、補完している、と、東洋医学では考えております。

 


この、メインルートのことを「正経十二経(せいけいじゅうにけい)」と呼び、サブルートのことを「奇経八脈(きけいはちみゃく)」と呼びます。

 

この、サブルートである「奇経八脈」が、来週日曜日、代々木で行われる(社)北辰会関東支部、代表特別講演にて私がお話させていただく内容です。

 

このテーマは、個人的に好きなところで、このブログにも何回か出てきています。

過去記事 「奇経八脈」やります!! 参照

 

 

「経絡」って何ですか?(その3) に続く

 

 

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春に崩れないために

2012.04.14

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昨日からあいにくの雨が続いておりますが、春は本来、さわやかな季節です。

 

二十四節気も、「清明」に入って、早1週間がたちました。

 

もう、さすがにダウンやコートの時期ではないようです。

(苦笑・・・こないだダウン着て出たら暑かった~)

 

この冬お世話になった強力なアウターたちを、一気にクリーニングに出してしまおうと思います。

 

東洋医学の聖典『黄帝内経(こうていだいけい)』にも、

「・・・春は”生じる”季節・・・」

とあります。

 

『素問 陰陽離合論(6)』など)

 

草木が芽吹き、新緑が生き生きとして、風が吹き、自然の勢いを感じる時期です。

 

 

しかし、せっかくの美しい春も、花粉症アレルギー体質の人にとっては、必ずしもいい時期ではないようです。

 


以前述べたように、アレルギー症状というのは、現代医学的には「人体の免疫機能のイタズラ」なんて言われますが、このいわゆる「免疫」の働きと、

 

東洋医学の言う「肝の臓」の働きは、だいぶクロスオーバーする部分があります。


春のカラダ 参照

 

 


たまに、患者さんによっては、

「小さい頃から春は具合が悪く、今でも春が近づくたびに憂鬱で・・・。」

なんていう声を聞くこともありますが、実は春の養生法としては、これが余計よくないのです。

 

痛い痛いと思っていると本当に痛くなる、なんてことがあるように、イヤだイヤだと、対象をマイナス感情ばっかりでとらえていると、

本当に気の停滞を起こして、実際に「肝の臓」の働きを余計低下させ、症状が重くなってしまう面があるのです。

 

結果的に余計に春が嫌いになる、症状も改善しない、という悪循環です。

 

これを断ち切るために、平素から(理想的には冬からの)の正しい鍼治療と、体調管理、発想の転換が重要なのです。

 


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