東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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皮膚病考

2013.03.15

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清明院は、皮膚病の患者さんが多くみえる。

アトピー性皮膚炎はもちろん、尋常性疣贅やら、掌蹠膿疱症などといった、難しい疾患もあります。

東洋医学では、主に

「皮膚に籠った熱」

であったり、

「血が足らなかったり、巡らないために起こっている症状」

などと考え、対処しますので、西洋医学的な診断名は、参考にはしますが、それによって、東洋医学的な診断にはさほど影響しません。

あくまでも

「気を動かし、陰陽、五臓六腑のバランスを調整し、”治る力”を賦活化して、体質改善した結果、皮膚の炎症が治まる。」

という変化を狙うのみです。

皮膚病の患者さんは、この時期(季節の変わり目)、悪化する場合があります。

あまりにも皮膚の炎症が強くて、夜、睡眠中に無意識に掻き壊してしまって、出血して、その部分が痛い、とか、

あまりにも痒くて仕事にならない、という場合は、皮膚科に軟膏をもらって、症状を抑えることも選択肢の一つですし、

こちらから勧める場合もあります。

・・・で、たとえ症状のみ、無理に抑え込んだとしても、皮膚が落ち着いてる間に、根本原因である臓腑の弱りなりを調整する、

といった方法をとった方がいい場合もあります。

慢性の皮膚病をお持ちの患者さんにとって、”痒み”そのものが”ストレス”であり”不安要素”になってしまうし、”眠れない原因”になってしまって、

 

そのストレスや不安が、臓腑の機能を失調させ、鍼が効きにくくなる、という悪循環があるからです。


そんな感じで、慢性で難治性の皮膚疾患には、西洋医学の力も借りつつ、時間をかけて根気良く、やっとります。

東洋医学と、西洋医学は、もっと表立って、協力関係をとるべきだ。

患者さんのためにも、お互いのためにも。

 

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ピンピンコロリ

2013.03.02

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患者さんは、皆さんおっしゃる。

(さらに…)

「胆」って何ですか?(その12)

2013.02.27

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これまでのお話・・・

 

「肝」って何ですか?(その13)

「胆(たん)」って何ですか??(その1)

「胆」って何ですか?(その2)

「胆」って何ですか?(その3)

「胆」って何ですか?(その4)

「胆」って何ですか?(その5)

「胆」って何ですか?(その6)

「胆」って何ですか?(その7)

「胆」って何ですか?(その8)

「胆」って何ですか?(その9)

「胆」って何ですか?(その10)

「胆」って何ですか?(その11)

「胆」って何ですか?(その12)

 


では、続きいきます!!

◆なんで「胆」が決断をつかさどるのか。

僕的には、こういう疑問を自分からもちだして、自分で調べながら色々と考えられるようになって、実践と照らし合わせられるようになって初めて、

 

東洋医学が本当の意味で楽しくなってくるんじゃないかと思っています。

「胆=決断」なんてことを、一個一個全て機械的に暗記したって、つまらないし、臨床ではあまり役に立ちません。

 

 

僕らは、知識をひけらかすために東洋医学やってるんじゃないです。

 

 

より人体や病を東洋医学的に深く理解し、自分の治療に役立てるためにやっているんです。

 


東洋医学では、

「この臓腑にはこういう働きがあって云々・・・。」

という記載が山のように出てきます。

 

頭がいい人は、こういうのをキチーッと暗記します。

 

・・・で、

”ところでそれって、なんで?”

と問われると、まったく、自分の考え(解釈)を持っていないことがあります。(苦笑)

 


これでは、あまりよろしくないと思います。

 

せっかくの記憶力が、もったいなくないですか?

 

だから僕は、僕なりの稚拙な考えであっても、「定義に対する疑問」をなるべく持って、それを自分なりに解決していこうと思っています。

 

で、もし頭を打ったら、それを先輩にぶつけてみりゃあいい。

 

前置きが長くなったけど(苦笑)、僕的には、「胆の腑」”決断”に関わる理由は、いくつかの理由が重層的に関与していると思っています。

 


まず前回、人間の精神面、”思考や感情”は主に五臓が主っている、というお話をしました。

 


そして、それの大元締めが「心の臓」であると。

 

「経験=記憶」からくるイメージをフル活用して、一生懸命「思考」し、頭の中で「作戦会議」した結果、最終的な決断を下すのが「胆の腑」の力だ、という理論が立つのは、いったいどういうワケか。

 

ここで、「心の臓」「胆の腑」には、実はただならぬ関係性があります。

 

それは、「子午陰陽(しごいんよう)関係」といって、時間帯によって、どの臓腑に関する経絡の気が盛んになるか、という考え方における「心」「胆」の陰陽関係です。

 

「子午陰陽」については、以前、チョコッと書きました。

夜のみ出る症状 参照

(そのうち、もっと詳しく書こうと思っていますが。。。(苦笑))

 


この考え方においては、
心の経絡の気の流れが盛んな時は、胆の経絡の気の流れは相対的に弱くなる、その逆も然り、という陰陽関係が提示されています。

 

このように、心と胆は生理的に「経絡の気の量」という側面で、バランスをとっています。

 

だから機能的にも、「感覚、記憶、思考」の代表取締役の心と、「最終決断」の胆とで、バランスをとっている面がある、と、僕は考えています。

 

「思考」「決断」も、ある意味陰陽です。

 

また、もう一点、何かを決定するにあたって「作戦会議(というか立案する)」をするのは、将軍に例えられる「肝の臓」でした。

「肝」って何ですか?(その9) 参照

 

「肝の臓」「胆の腑」は漫才コンビですから、「決断」に関わることで、「肝の臓」将軍の「作戦会議」の働きを補完している、という面もあると思います。

 

まあそれ以外にも、あまり複雑になるから細かくは書かないけれども、実は「胆の腑」「脾の臓」とか「腎の臓」との関連なんかもあったりして、

非常に複雑に、かつ密接に、他の臓腑と関わって、「決断をつかさどる」という、”腑”としては極めて特殊な機能が付与されているのだと思います。

 

もーちょい続く。

 

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重箱の隅をつつく事の大事

2013.02.23

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こないだ、論文を添削して頂いている、とある先生から、

「重箱の隅をつつくような添削ですみませんが・・・、」

というメールが来た。

(さらに…)

「胆」って何ですか?(その10)

2013.02.16

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これまでのお話・・・


「肝」って何ですか?(その13)

「胆(たん)」って何ですか??(その1) 
「胆」って何ですか?(その2)        
「胆」って何ですか?(その3)

「胆」って何ですか?(その4)
「胆」って何ですか?(その5)
「胆」って何ですか?(その6)
「胆」って何ですか?(その7)
「胆」って何ですか?(その8)
「胆」って何ですか?(その9)

 

 

では、続きいきます!!

 

 

◆「胆の腑」と「胆汁」と「黄疸」

 

 

このテーマは面白いので、もう少し書き足しておきましょう。

 

「黄疸(おうだん)」という症状があります。

僕も、短い臨床経験の中で、重篤なものから、比較的軽度なものまで、何度か診させていただいたことがあります。


西洋医学的には、

「ビリルビン(胆汁色素)が血液中に過剰に増加して、白眼や皮膚、体液が黄色く染まった状態」

と定義され、正常な新生児でも一過性に出ることがありますが、病的なものでは肝臓、胆嚢、膵臓の病変などで出ることがあり、

内臓にガン等の重篤な病変がある場合もあるので、注意を要する、といった説明がなされています。

 


・・・まっ、ビリルビンちゅーのは、胆汁が黄色いののもとになる色素のことで、これが、何らかの原因で全身に漏れ出しちゃって、

過剰になると、色んなところが黄色く染まっちゃうよ、っちゅー話です。

 

で、これ、東洋医学ではどうなんでしょうか。

 

そもそも”黄疸”という言葉自体、もとは東洋医学の言葉であり、当然、約2500年前、『黄帝内経(こうていだいけい)』の中にすでに出てきています。

 

そのあと、後漢の時代の『金匱要略(きんきようりゃく)』という本に至っては、”黄疸”のためにわざわざ一章さいて、細かく分類し、治療法を指摘してくれています。

 


その後もずーっと研究は続き、様々な書籍で触れられており、今日でも、東洋医学ではこの黄疸というものを分類し、治療しています。

 


まあ簡単に言うと、東洋医学の言う”黄疸”は、「肝の臓」「胆の腑」「脾の臓」「胃の腑」あたりの病変(とりわけ、胆汁の外溢)ととらえ、

 

邪気としては主に「湿熱」の存在が考えられています。


「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9)
「胃」って何ですか?(その10)
「湿熱」について         

燎原書店『症状による中医診断と治療 上巻』 参照

 


そして、黄色い色そのものが明るいか暗いか、黄疸以外にどんな症状、所見が出ているかによって「陰黄」「陽黄」といって、黄疸自体を陰陽に分けています。

 

サスガ東洋医学は、何でも陰陽に分けて考えますね。(笑)

 


・・・とまあ、このようにしてみると、東洋医学サイドから見ても、「胆汁」の巡りがうまくいかなくなった場合、「黄疸」という病変がある、

という認識は持っていていいと思いますが、それ以上に「黄疸イコール胆の腑」ではなく、他の臓腑や、邪気の存在も意識して、

黄疸そのものの陰陽も考えて治療することが大事なのです。

 

だから、”黄疸だから〇〇湯(漢方薬)!”という発想は間違っており、場合によっては大変危険なのです。

 

もしこういう、重篤な症状を呈している状態で、鍼灸なり、漢方なり、東洋医学にかかろうと思ったら、キチッと勉強されて、

そういうことを分かっておられる先生にかかられることを強くおススメします。

 

 

なんか話が逸れたけど、続く。

 

 

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「胆」って何ですか?(その3)

2013.02.02

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これまでのお話・・・


「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1)
「胆」って何ですか?(その2)

 

さて、今日からいよいよ東洋医学の言う、「胆の腑」とはどういうものか、を簡単に解説していこうと思います。


簡単に、です。

難しい、いかめしい話が好きな方は、そういう感じの解説サイトや専門書はいくらでもありますんで、そっちを見てもらうとして、

僕がやるのはチョーカンタンな、肝胆(カンタン)の話です。(笑)

 

・・・でも、ポイントは外さないように注意を払います。

 

分かる人が読んだら分かる、大事な話も入れていこうと思っています。

 


 

前回、「肝胆相照らす」という言葉が出て来ましたが、東洋医学的にも、「胆の腑」「肝の臓」は非常に密接な関係にあります。

 

以前書きましたが、この2者(肝と胆)を陰陽で分けると、「肝の臓」は相対的に陰、「胆の腑」は相対的に陽、という関係性にあり、これを”表裏の陰陽関係”なんて言います。


「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


「肝の臓」の詳細については以前書きましたので、
そちらをご参照いただくとし、要はそういう、「肝の臓」の働きをサポートするのが、

「胆の腑」の大きな役割の一つ、という訳です。

 


肝胆で協調して、一つの働き(漫才コンビみたいなもんです。)を成しているワケですね。

 

そういう意味では、機能における関わりの密接さにおいて、「脾胃」とも似ているものがあります。

カテゴリ 「脾胃」 参照

 


そして、肝胆は脾胃と同じく、中焦に存在し(ただし肝は下焦まで大きく垂れ下がっていますが。)、この4者で、飲食物を消化、吸収し、


「気血のもと」を調達するとともに、完成した「気血」を上下左右前後、全身へくまなく巡らせる、という役割もやっています。

 


コレは大変重要な役割でありまして、多くの患者さんでは、ここのところ(肝胆、脾胃の4臓腑)が機能失調を起こして、

それがあらゆる慢性病の原因になり、また、治らない原因になっていることが多く見受けられます。

 

なんていうか、このワンユニットは「生命のモーター」「自然治癒力のモーター」ですな。

 

まずコレが大事です。

 

 

そしてその中で、「胆の腑」は独特の役割を果たします。

 

次回へ続く。

 

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夜のみ出る症状(子午流注その他)

2013.01.16

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今日、こんな患者さんがおりました。

カゼを引いて、夜中の2時、3時頃になると、急に咳が出て、目が覚めてしまう、とのこと。

咳に限らず、痛みでも痒みでもなんでも、様々な症状が、「夜中のみ」出るとか、「朝方のみ」出るとか、時間限定で出てくることがしばしばある。

・・・コレ、なんでか。

東洋医学では、「子午流注(しごるちゅう)」といって、時間帯によって、どの経絡の気の流れが盛んになるか、という考え方があります。

(これについても、そのうち書きましょう。)

子午流注も参考になりますが、それだけでは語れない面がある。

そういう、ある側面から見た法則性「のみで」あらゆる病気の全パターンを説明しようとすると、どうしても牽強付会が出てくる。

その患者さんが持っている病理産物の種類によっても違う。

陰の性質を持った病理産物なのか、陽の性質を持った病理産物なのか。

病の深さによっても違う。

こういう色々な法則性(陰陽の設定)を考え、「最も確からしい」モノサシを選ぶことによって、失敗する可能性が、限りなく減る。

逆に言うと、成功する可能性が、限りなく増す。


感覚的な診断、治療の確かさに自信があればある程、こういう意識を持つべきだ。

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4つの失敗(『黄帝内経素問 徴四失論(78)』)

2012.10.20

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我々にとってバイブルと言っていい、『黄帝内経(こうていだいけい)』という書物。

およそ2500年前頃に中国で成立したといわれる、言わば医学(哲学も含む)論文集のようなものです。

この中で表明されている学説や指摘の多くは、2500年経った現代において、中国から離れた外国である、この日本の東洋医学者にも、世界中に多大な影響を与え続けています。

その本の中に、『徴四失論(ちょうししつろん)』という篇があります。

ここでは、医者が決して犯してはならない4つの過ちが書かれております。

ここでの『徴』は、いわゆる「懲罰」『懲』という意味だと思います。

つまり、

”ここに書かれている4つの過ちをやる奴を懲らしめる!”

そんな刺激的な篇名です。(苦笑)

・・・で、そこに書かれている4つの過ちとは、以下の通り。

1.陰陽についてよく勉強しないこと。


2.師匠につかず、みだりに各種の療法を行い、でたらめな説を真理とし、勝手な名前を付けて自慢し、乱用し、勘違いと誤りを犯すこと。


3.患者ごとの様々な生活(貴賎、住環境、飲食、性格、寒熱)を考えず、自ら乱れ、迷うこと。


4.問診をせず、やみくもに脈を診て、でたらめな病名を付けること。

・・・と、書かれてあります。

 

(意訳by竹下)

これ、現代日本の鍼灸業界そのもののような気がしますが・・・。(苦笑)

『徴四失論』の中では最後に、

「この医学は、天地よりも広く、海よりも深い。その前提が分からないやつは、何を言っても理解できないから、救いようがない。」

と、吐き捨てるように非常に痛烈に指摘して終わっています。

こういう、金言至言が、『黄帝内経』の中にはたくさんたくさんありますが、それを活かすか殺すかは、読んだ先生次第なんだと思います。


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小さいこと

2012.10.16

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昔、誰かから言われた言葉。

(さらに…)

台風

2012.10.01

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昨日は、東京も凄まじい嵐でした。

(さらに…)

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