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2010.08.24
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さてさて、そろそろ五臓六腑シリーズを再開したいと思います。
こないだ、「怒り方の大事」のコメントの多さをみた時、
「あれ、みんなもしや、東洋医学の話し、あんましキョ―ミないのかしら??」
とか、
「やっぱちょっと難しかったんカナー・・・。」
・・・とも思いましたが、負けずに書き続けようと思います。(笑)
このブログの裏テーマは、読み手(皆様)のニーズと、僕の楽しめる世界との最大公約数の模索であります!
(・・・言っちゃったら”裏”じゃないけど。(笑))
まあ、なるべく「面白く」、「分かりやすく」を心がけて、愛すべき東洋医学の世界を語っていきますので、難解、あるいは不可解な表現等がありましたら、
遠慮なくコメント下さいますよう、宜しくお願いします。<m(__)m>
ではいきます。
「肝」、「心」、「脾」、「胃」ときまして、続いて「肺」であります。
ちなみにこのシリーズは、どこから読んでも分かるように配慮して書いていますので、これまでのシリーズを読んでいなくても分かる書き方で書いていきます。
☆東洋医学の言う「肺の臓」とは
毎回毎回、うるさいかもしれませんが、東洋医学の言う、五臓六腑の一つとしての「肺の臓」は、西洋医学の言う「肺=lung」とは違います。
「全然」違います。(笑)
ではどういうものか、と言うと、
1.胸部に位置し、
2.呼吸運動や、それに伴う様々な部位に深く関係し、
3.「心の臓」と協調し合いながら他の臓腑の働きを助け、
4.皮膚や粘膜と深く関わり、
5.人間の本能とも深く関わり、
6.「お水」の出納(すいとう)にも関わり、
7.便通にも関わる、
という「臓」です。
これをざっと見ると、
「なんだ、やっぱ西洋医学の”肺”と似てんじゃん!」
と思う人もいるかもしれませんが、それは違います。
・・・「全然」違います。(笑)
「関わる」と言っても、その「関わり方」も、「関わる対象自体」も、全然西洋医学のそれとは違うんだから、同じな訳ないんです。
これから何回かに分けて、以上の7つのテーマを軸に語っていきます。
お楽しみにネ!!
次回に続く
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2010.07.23
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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
☆胃は「気」の工場
いよいよ、「胃の腑」の機能面での重要性について書いていこうと思います。
まず、我々人間というのは、「飲食物」と「空気」がないと、すぐに死んでしまいますよね。
外界からこの二つを取り込むことによって、生命を維持している訳です。
そして、このうちの「飲食物」による生命維持に、「胃の腑」が大きく関わる訳です。
飲食物が体内に入ると、まず初めに食道を経て、「胃の腑」に収まります。そしてここで、「脾の臓」と協調して、飲食物から「気血のもと」を取り出します。
つまり脾胃がしっかりと働く、ということが出来ないと、全身の正常で健全な気血の産生運動は、ここでいきなりつまづいてしまう訳です。
しっかりとした脾胃を作るためには手足を使った軽い運動が一番いい、というお話は以前に致しました。
☆脾は上げ、胃は下げる
飲食物が脾胃に入った後、脾が胃をグイグイと「もんで」、気血のもとを取り出したならば、その残り物(カス)はさらに下の「小腸の腑」に送られます。
では取り出した「気血のもと」はどうなるか、というと、一度「胸部」に持ち上げられる、と、東洋医学では考えます。
この「胸部」よりも上の部分のことを、東洋医学では「上焦(じょうしょう)」と呼び、胸部に存在するのは「心の臓」と「肺の臓」、頭に存在するのは「脳」ですよね。
(「脳」についても、またいずれ述べましょう。)
以前、「脾胃」の存在する、みぞおちからおへそまでの位置(スペース)のことを「中焦(ちゅうしょう)」と言いましたよね。
・・・それに対して「心と肺」が存在するのが「上焦」です。
そしてこの”上”と”中”の境界線になるのが「膈(かく)」ですね。
(膈については「心」って何ですか?(その2)参照)
ではおへそよりも下は?というと、「下焦(げしょう)」と言います。
東洋医学ではこのように、人体を「上・中・下」の横3分割にして、それぞれの関わり、それぞれにおける働きを考えます。
なんで3分割で考えるのか、という問題は、長い話になるので、これもいつか書きましょう。
(笑・・・でもここは大変興味深い部分です。)
少し話がそれましたんで、今日はこの辺で一旦切って、次回は「脾は上げ、胃は下げる」話の続きから行きましょう。
続く
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2010.07.19
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・・・さあ、そろそろ再開しましょう。
これからお話しする「胃の腑」についてのお話は、とても重要です。
東洋医学では、生命を考える上で、この「胃」という腑の働きを、「脾」とセットで大変重要視しています。
何度も言いますが、東洋医学のいう「胃の腑」というものは、西洋医学の言う「胃=stomach」とは違います。混同なきよう。
西洋医学では、「死」を心肺停止と瞳孔散大からの全細胞の活動の停止、と考えます。
(もちろん死の定義については法律的、生物学的など、色々な解釈や議論があります。)
そしてそこに至るプロセスにおいて特に重要視される臓器は「心臓=heart」であったり「脳=brain」ですよね。
語弊があるかもしれませんが、東洋医学では、そうは考えません。
最後まで、五臓六腑の正常な働きに裏打ちされた、「陰陽のバランス」を重要視します。
「陰陽(いんよう)」って何ですか?
「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」って何ですか? 参照
そしてとりわけ、その中でも重要なのが「脾胃」であります。
・・・昔、とあるパーキンソン病(脳の病気で、体が震えたり、筋肉がこわばって、徐々にあらゆる運動が出来なくなってしまう病気)の患者さんがいました。
その方は80過ぎの男性で、奥様と二人暮らし。
昔から病院が嫌いな方でしたが、鍼をすると震えが止まり、ご飯がおいしく食べられる、ということで、信頼していただき、亡くなられる寸前まで診させていただいたことがありました。
その方は最後、徐々に徐々に筋肉が硬直していき、起き上がることすら困難、だんだんと食べ物を噛んだり飲み込んだりすることもままならない状況になっていきました。
その時、病院の医師は、「胃ろう(胃に管を通し、その管から胃に直接栄養を入れる方法)」をご本人と奥さまにすすめてきました。
それをすれば、奥様の介護の負担が減るし、ご本人も長く生きられるし、誤嚥(ごえん:誤って飲み込んだものが気道に入ること)して肺炎を起こす危険性もないと。
しかしご本人は、断固拒否。
「そんなことまでして生きてるんなら、死んだ方がマシだ!俺がもし喋れなくなっても、そんなこと絶対にするなよ!」
と、奥様におっしゃっていました。
その後、いよいよ喋ることすら難しくなり、流動食をどうにか口にするようになった頃、奥様が病院の先生に、
「胃ろうにして下さい。」
と、”ご本人に内緒で”願い出ました。
無理もないことで、介護の負担があまりにもきつかったんだと思います。
しかし、「検査だから」とご主人をだまして病院に連れていき、胃ろうを開けた翌日に、ご主人は他界されました。
・・・何とも言えない、症例でした。
東洋医学が重要視するのは、あくまでも他の4臓5腑とのバランスの取れた、「脾胃」であり、それは機械的な消化吸収機関、としての「内臓の一つ」のことではありません。
この患者さんの場合も、治療していく上で僕の念頭にあったのは、最終的には「脾胃」の機能をどこまで保てるか、繋いでいけるか、ということでした。
その場合、常に他の臓腑や全身(精神的な安寧も含む)とのバランスを考えていなくてはなりません。
すべての生物が避けることのできない「死」というものに対して、一つの自然現象として、相対的に寛容に受け止めるか、たとえ姑息的であっても、
方法があるのにやらないということを医療の敗北と考えて、いかなる方法であっても、延命の道をとるか。
・・・東洋医学の「胃」と西洋医学の「胃」は違うんです。
次回に続く
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2010.06.22
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これまでのお話・・・
「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
「脾」って何ですか?(その3)
「脾」って何ですか?(その4)
☆脾は湿気が嫌い
いや~、ここんとこ毎日毎日ムシムシしますね~!!
東洋医学では、体の内外の過剰な湿気のことを「湿邪(しつじゃ)」と呼び、あらゆる症状の発病因子と考えています。
体の中の湿邪のことを「内湿(ないしつ)」と呼び、体の外(自然界)の湿邪のことを「外湿(がいしつ)」と呼んでいます。
東洋医学では、「脾」というのはもともと湿った、乾きを嫌う臓だと考えています。
それに対して「胃」は逆で、乾いた腑である、と考えています。
(コレには深い意味があるんですが、難しいので割愛します。(笑))
体の中に余分な水分が増えたり、自然界がジメジメした時期になると、もともと湿っている「脾」の働きは弱ります。
だからいつも言うように、最近のようなジメジメした時期は、消化器に負担をかけないようにして、「飲み過ぎ、食べ過ぎ」はしないようにしないといけません。
それ+手足を使った軽い運動をしておけば、脾がしっかりしますので、あらゆる症状を未然に防ぐことが出来ます。
・・・では、脾が弱ると具体的にどんな症状が現れるんでしょうか?
☆脾が弱るとクヨクヨする
コレについては以前少しだけ書きましたが、(「思」について 参照)あまりクヨクヨと悩んでも脾に悪影響だし、飲食の不摂生などから脾を弱らせても、逆にクヨクヨしやすくなります。
要するに脾が弱ってくると、体がジメジメし、考え方までもがジメジメしてくる訳です。(笑)
身の回りに、引っ込み思案の人、理屈っぽい人、いつも物思いに沈んでいる人なんかがいたら、その人の食生活をよ~く観察してみましょう。
・・・きっとヒドいはずです。(苦笑)
☆脾が弱ると頭の回転が鈍る
コレはなぜかというと、肝が魂を蔵し、心が神を蔵するように、脾は「意」を蔵する、という考え方があります。
「肝」って何ですか?(その4)
「心」って何ですか?(その1) 参照
この「意」というのは、人間の短期的な記憶力を発揮するのに役立ち、人間の知恵、知識、思考能力に深く関わります。
参考図書『中医心理学』たにぐち書店
暴飲暴食のあとは頭の回転が鈍くなる、というのは、多くの人が経験したことがあると思いますが、それはこの「脾」に蔵される「意」の働きが鈍っている結果、と東洋医学では考えます。
自閉症、認知症などの精神疾患なども、多くの場合「脾」が関わっていることが多いように思います。
東洋医学の言う「脾」は、このように、消化吸収だけでなく、精神的な働きにも大いに関わる、と考えます。
まだ他にも、脾が弱った時の症状はありますが、一つ一つ全部書くよりも、大まかな傾向を述べていこうと思います。
・・・次回に続く
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2010.06.18
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これまでのお話・・・
「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
「脾」って何ですか?(その3)
☆脾の位置
今日は、脾の位置についてお話ししようと思います。
脾は、前回までに書いたように「胃の腑」とぴったりくっついて、体のど真ん中に位置します。
東洋医学では「胸(膈)から上」を上焦、「上腹部から臍のレベル」を中焦、「下腹部以下」を下焦と、大まかに人体の部位を上中下の3つに分けて考えますが、
この中で、脾が位置するのは「中焦」の位置です。
つまり腹、体のど真ん中に、堂々と、デーンと存在しているのが「脾胃」なのであります。
日本では、あまりいい意味で使われることはないけれど、”中華思想”という言葉があります。
古代中国人にとってはこの「中」というものに特別な意識があります。
中国人が「中」という字を使う時は深い意味があることが多い、と思った方がいいです。
当然それは医学にも反映されていて、「脾胃」は生命活動の中心となる、と言い、ここの営みを指して「気血生化の源(きけつせいかのげん)」なんて呼んでいます。
つまりここに入ってきた飲食物から、「気血のもと」をきっちりと取り出し、「心」や「肺」の存在する「胸から上」に持ち上げ、不要なものは「下腹部」にある「小腸」「大腸」に送る、
という活動の活発さこそが、”生命力”そのものの根本だ、という解釈です。
・・・ではなぜ、その「気血生化の源」である脾胃の営みが、手足を使った運動にて鍛えられるんでしょうか?
これはあまり難しい話にしたくないので、簡単に述べましょう。
要は、体のど真ん中にある脾胃から、一番遠いのが手足であり、手足は脾胃がしっかり働かないと、栄養が行き届かず、十分に養われないから、
「手足を使った運動をする」
ということは、脾胃のお尻を叩くことにつながるんです。
手足を積極的に使うことで、
「お~い!脾胃さ~ん!早く気血をおくれよ~!!」
とやっている訳です。
すると脾胃さんが、
「はいよ~!ちょっと待ってな~!!」
ということで、頑張って消化吸収機能を行い、気血をたくさん、速やかに作って、手足を養おうとする、という訳です。
ということは当然、手足を使わなければ脾胃は怠けて弱るし、脾胃が弱れば手足も弱くなる(萎える)ということです。
だから脾胃と手足は「中央(真ん中)と四隅(よすみ)」という、ちょっと変則的な陰陽の関係をなしている訳です。
(笑・・・ムズい?)
一応、専門家の方も読んで下さっているようなので、上記解釈の根拠を示しておきます。
『黄帝内経素問』太陰陽明論(29)です。
ちなみに杉山流などでは五行を使った解釈がありますが、あれは一般には説明しにくいので割愛しました。あしからず・・・。
ここまで書いたところで、急用が入ってしまいましたので、今日はここまでです!
次回に続く
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2010.06.17
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これまでのお話・・・
「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
続いていきます。どんどんいきます。しつこいぐらいいきます(笑)。
☆脾の形態
前回、一般的によく言われる、「胃の蠕動運動」というものに対する、東洋医学的な解釈を書きました。
図を出さずに説明しましたので、なかなかイメージがつきにくかったと思います。
なので今日は、図を用いて説明しなおそうと思います。
まず、これが東洋医学のいう、「脾」の図です。
・・・一瞬、「おいおい、ナメてんの?」と思うぐらい(笑)、単純な形態です。
これを原始的で稚拙だ、と評価するか、なぜこのような形態と考えたのかに興味を持つかが、大きな違いを生みますねえ・・。
ちなみに、上の図の出典である
『医宗金鑑(いそうきんかん)』
という書物は、清(しん)の時代に中国が国を挙げてまとめた、近世を代表する、”最後の漢方医学全書”とまで言われる、大変有名な本です。
そんな権威のある本に、適当なことが書いてあるはずない、なんか深い意味があるはず、と考える方が自然じゃないでしょうか?
このような図になる、というのは、何度も言っていますが、東洋医学的に患者さんの症状、所見をよく観察した場合、このようなものが体内にあり、機能している、
と考えた方が妥当性が高いから、であります。
・・・まあともかく、前回書いたように、この、”刀のような”形をした脾が、胃を刺激する様をイメージしやすい、いい図があります。それがこれです。
↑↑これは江戸時代、岡本一抱(1655-1716)が書いた『臓腑経絡詳解』の図です。
この図を見ますと、「胃の腑」に「脾の臓」がぴったりとくっついていることが分かります。
ちなみに、これで見ると「胃の腑」の形態は、西洋医学的な「胃=stomach」の図と大変よく似ています。面白いですねえ・・・。
いかに、”内臓を東洋医学的に考察する”場合に、その「写実性」が重視されていなかったかが、逆によく分かります。
(麻酔技術も精密な解剖技術、道具もない時代に、それを追求してもあまり意味がなかったんでしょう。)
また、この「脾の臓」の図を見て、「これは膵臓だ!」とか、「脾臓だ!」とか考えるのも、無理があるでしょう。
東洋医学の医師達が問題にしたのは実際に解剖してみての「写実性」ではなく、東洋哲学に立脚しながら、
「”機能”をいかに完璧に説明するか、そしてそれをいかに調えるか」
だった訳です。
この図のように、胃の腑にピタッと密着した「脾」が、胃の腑に飲食物が入ってきた時にU字型に変形し、”胃に巻きついて”、胃をぐりぐりと刺激する、という風に説明します。
それを理解するのにいい図はこちらです。
↑↑こちらです。
いい感じで巻き付いてますでしょ??(笑)
これは韓国ドラマ「ホジュン」で有名な、ユネスコの世界記録遺産にもなった『東医宝鑑』の図です。
ドラマでも出てくるシーンですが、ホジュンの師匠が亡くなったあと、自分の体をホジュンに解剖させるシーンが出てきますから、ホジュンは脾胃に相当する部位を実際に見ているでしょう。
それでこの図を残したというのは興味深いですね。
ともかく、この脾胃の働きがいい人ほど、消化、吸収が速やかに、スムーズに、効率よく、なされます。
では、どういう人はこの働きがよくて、どういう人はこの働きが悪いんでしょう。
それはもちろん普段食べているものの影響もあるけど、ズバリ「運動量」「運動のやり方」によります。
特に手足を使った運動をあまりしない人は、この「脾」の働きがとても緩慢だ、と東洋医学は教えてくれています。
普段から手足を使う運動をある程度やっている人は、消化吸収がとてもスムーズですが、普段運動不足の人は、消化吸収が遅いし、体にいいものをとってもろくに吸収できません。
(まあコレについても、またあとで詳しく述べようと思います。)
また、「食べてすぐ寝ると牛になる」ということわざがありますが、あれはどうも日本人が重んじる”お行儀”の観点から言われるようになったらしく、
どちらかというと医学的、生理的な面から、というよりも、親や雇い主といった、上の立場の者が下の立場の者に言ったのが元々の由来だそうです。
確かに、食べたり飲んだりした直後というのは、「脾胃」が一生懸命お仕事中であり、気血が脾胃に集まっていますので、あまり動かない(仕事を邪魔しない)方がいい、と、僕も思います。
ただ、ある程度仕事が片付いたならば、積極的に手足を動かし、脾を鼓舞してあげるといいよ、ということです。
前回言ったように、現代の日本は、食事の欧米化による脾胃への過剰な負担に加えて、多忙によって食事時間も不規則で、しかもよく噛まずに早食い、
さらには交通手段の発達による運動不足も、脾胃に悪影響です。
実際に患者さんを診てても、特に若い人ほど、脾胃をいためている人が多いことに気付きます。
コレは実は、結構怖いことなんです。それについてもこのシリーズで徐々に明らかにしていこうと思っています。
次回に続く
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2010.06.16
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前回のお話
「脾」の解説を続けます。
☆「脾」と「胃」はセット
東洋医学の「脾」という臓が一番深く関わる臓腑は、何と言っても「胃」という”腑(ふ)”です。
よく東洋医学家の間では、この2者をまとめて、「脾胃(ひい)」と呼んで、生理学、病理学を考えます。
この「胃の腑」については、また後ほど細かく解説しようと思いますが、東洋医学ではこの両者を、
「概念」の上から、
「機能」の上から、
「形態」の上からも、
キチッと分類し、説明しています。
人間の生命維持に欠かせない、毎日のことである「摂食行動」というイベント時には、脾と胃、この両者が非常にうまく協調することによって消化、吸収というスムーズな営みを作ります。
つまり「脾」を理解し、治療するためには「胃」への理解も欠かせない、まさに脾胃は2つで1つ、ニコイチ!!という訳です。
・・・と言っても、今はまず「脾」の方から解説していきます。
まず、人間がものを食べる、あるいは飲む、という行為を行うと、飲食物は「胃の腑」に入ります。
(これはなんとなく、一般的にも理解しやすいですよね?)
すると、ここでまず働くのが「脾」です。
「脾の臓」というのは「胃の腑」に隣接し、密着している臓、と考えられています。
これが、(形態については次回説明しようと思っていますが)刀のような形になったり、馬の蹄鉄のようなU字型の形に変化したりして、
飲食物の入った胃の腑をグイグイと揉む、と考えます。
(まあコレが要は、西洋医学的に言う”胃の蠕動運動”ってやつの、東洋医学的解釈です。イメージしにくいかな?)
そして、このように脾が胃を刺激することによって、飲食物を、胃よりも下に存在する「小腸の腑」「大腸の腑」に送っていきます。
ただ、ここで当然考えなくてはならないのは、単純に入ってきた飲食物を下へ下へ送っていくだけでなく、体にとって必要なものを取り出さなくてはなりません。
それこそが「脾」の最も重要な働きなんです。
要するに脾は「胃の腑」に入ってきた飲食物から体にとって重要な栄養である「気血のもと」を取り出し、なおかつ速やかに大便、小便を作って、
無駄なものが体に溜まらないようにする、「消化、吸収の要」なんです。
だからこの「脾」が弱ると、実に様々な消化器症状を呈します。
腹痛、下痢、便秘、嘔吐、胃もたれなどなど、挙げていけばキリがありません。
そして、「脾」が弱れば、無駄なもの、要らないものが体の中に留まりやすくなりますので、浮腫みやだるさ等の原因にもなり、他の4つの臓にも大変悪影響です。
現代は、戦後の食べるものがない時代とは180度違いますので、食べ過ぎ、飲み過ぎ、あるいは食事の欧米化により「脾」を痛めている人がとても多いように思います。
パンとコーヒー、チョコレート、キャラメル、ファーストフード、コーラ、スプライト、ファミレスでの肉食などなど、これらはすべて、
過剰になると、こぞって「脾胃」をいじめます。
小さい頃から、こういう加工食品まみれの食生活をしている現代の子供が、中年になる頃には、一体どんな「脾胃」になっちゃうんでしょうか・・・。
うちの身内にもいるけど、現代の、あまりにも多いアレルギーベイビー、消化器疾患の増加の大きな一因に、これがあるような気がしてなりません。
やっぱ日本人は白メシとみそ汁、魚と群馬の山で採れた野菜です!(笑)
欧米風の食卓や考え方も「一見」オシャレでスタイリッシュでいいけども、自分がどこまでいっても日本人であることを忘れてはイカンよなー、と思います。
次回に続く
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2010.06.14
今日はまともに時事ネタを書こうと思います。
今日はなかなかの往診日和でした・・・。
今日から梅雨入りだそうですねえ・・・。
普段往診をやっている清明院にとっては大変な時期となります。
(まあ、慣れましたがね。(笑))
この時期は「湿気」が問題になります。以前書いたように、この「湿気」というのは人体の健康にしばしば悪影響を及ぼします。
この時期を快適に乗り切るためには、まずは何しろ胃腸をいじめないことです。具体的に言うと、「暴飲暴食」をしないことが極めて重要です。
「暴飲暴食」をして、消化されきらない余分なものが体内に滞ると、体の中が、言わば「しけった」状態になります。
(笑・・・クサそうでしょ?実際にクサくなる場合もあります。)
こういう状態になると、この時期は体の外も「しけって」いますので、体の中も外もジメジメ、そうなると
”重だるい”
”ヤル気が出ない”
という症状がよく出ます。
そしてこの”ジメジメ”は当然、気血の流れを阻害しますので、普段慢性の痛みや痺れのある人なんかにとっては、症状の悪化しやすい時期でもあります。
気をつけましょう。
もし付き合いなんかで暴飲暴食してしまったら、次の日は飲食物を極端に減らすか、運動して汗を出して”ジメジメ”を発散すればよいのです。
要は体をサラっと、パリッと、”乾かす”訳ですね。(笑)
・・・まあでも冗談抜きで、これが梅雨時期を快適に過ごす最大の”コツ”であります!
そして今日はワールドカップ初戦です!
僕はサッカーはあんまり詳しくないんですが、友人に誘われましたので、今日はスポーツバーなるものに行って応援してこようと思います。
カメルーンはFIFAのランキングだと格上の相手だけど、これまで2勝1分と、日本は負けたことがない、比較的相性のいい相手のようです。
せっかくだからぜひとも勝ってほしいと思います。
選手が感じてるプレッシャーは半端じゃないでしょうけど、是非そんなの跳ね返して、思いっきり暴れて欲しいと思います。
・・・ただ、オウンゴールはやめて欲しいですが。(苦笑)
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清明院に皆様のお力を!<m(__)m>
2010.05.28
前回のお話・・・
今日は、心の形態について考えてみたいと思います。
☆心は他の4臓と直接つながる
↑上の図が、東洋医学的な「心の臓」の図であります。
(中国明代、張景岳『類経図翼』より)
これを見ますと、心から直接4本の管が伸びていることが分かります。
それぞれの管は肝、脾、肺、腎という他の4つの臓に直接繋がっていることを示します。
この中で、「肺」とのつながりだけは他と比べて、少し違います。
この図に、ちょっと難しいけど、
「肺系即肺管」
という言葉が書いてありますね?
・・・まあ、ここは諸説あるようなんですが、要は心と肺とは、気管(空気の通り道)を通じて連結しており、
それ以外の3つの臓よりもさらに機能的に密接なつながりを持つ、と解釈すればよい、と思います。
「心の臓」は、それ以外の四臓のうち、「肺の臓」との繋がりが密接かつ特別です。
「肺の臓」が”八葉蓮華”と言われ、蓮の花の姿で描かれるのに対して、「心の臓」は”蓮の蕾(つぼみ)”として描かれます。
このことは、東洋医学の蔵象観自体が、仏教の影響を受けていることや、心と肺の同源性、同根性を示している示唆だと思います。
(私見です。)
位置については、肺の下で膈(かく)の上、ちょうどみぞおちの少し上あたりにあるとされ、これは西洋医学の言う「心臓」の位置とほぼ一致します。
・・・しかしここで、東洋医学の言う「膈(かく)」というものは、西洋医学の言う、「横隔膜(おうかくまく)」とはまた違います。
古代の中国でも、人体を解剖する、という行為は当然ながら行われていたようです。
(『黄帝内経霊枢』経水篇(12)にすでに記載あり)
ですから、実際に人体を解剖してみて、西洋医学の言う「横隔膜」を目で見て、「膈」としたのでしょう。
しかし、そこから先は違います。
西洋医学の解剖学の本を見ると、「横隔膜」は筋肉であり、人間の呼吸運動に関わる、”呼吸筋”の一つであり云々・・・と出てきます。
つまり呼吸に関わる重要な筋肉である、という認識です。
これに対して東洋医学では、そうではありません。
まず、人体というものを働きの上から、横に三分割して考えています。
(すなわち、「膈」から上(上焦)、膈からおへそまで(中焦)、おへそから下(下焦)、という風に、です。)
そしてこの「膈」というものを、「膈」から下の、飲食物が消化吸収される、ある意味では汚れた世界(中焦、下焦)と、清らかな空気を吸い込む、
膈から上の綺麗な世界(上焦)とを分ける、大事な膜だ、と考えました。
(中焦と下焦の境界線には、膈のような物理的な境界はありません。)
「膈」があるから、その上に存在する「心」と「肺」は特に綺麗でいられる、大便や小便のもととなるような、飲食物が消化吸収された”残りカスの気”が、
「膈」から上の世界には入ってこないのだ、と考えました。
面白いですねえ。。。
こういう発想、僕は大好きです!(笑)
まあいつも言うように、東洋医学は「医学」ですから、”面白い”だけでは終わりません。
この考え方に基づいて、鍼灸なり漢方なり、何か治療をしたら、キチッと効果があがる、言った通りになる!
患者さん喜ぶ!
だから、寝る間も惜しんでやる価値がある、という訳です。
・・・次回に続く
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2010.05.06
これまでのお話・・・
「肝(かん)」って何ですか?(その1)
「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
◆肝は筋(きん)と関係が深い(補足)
これは上記(その3)で述べたんですが、今日はもう少し詳しく説明してみましょう。
・・・まあコレは、結局のところは(その3)で言ったように、筋を養っている主なものが「血」であり、それをためこんで配分調節しているのが肝だから、という話な訳です。
(笑・・簡単に言い過ぎでしたかね?)
ここで注意したいのは、いつも言うように、「筋」と言っても、西洋医学の言う「筋肉=muscle」と、東洋医学の言う「筋」は違うよ、ということです。
ここは大事なトコなんで、今日はここをちょっと説明しておきましょう。
以下の説明では、キチッと区別するために西洋医学の言う筋肉に関しては”筋肉”、東洋医学の言う筋に関しては”経筋(けいきん)”と表記します。
混乱しないでネ。(*^_^*)
東洋医学では経絡(けいらく)とよく似た考え方で、「経筋(けいきん)」というものの存在が考えられています。
この「経筋」に関する「経筋学」というのは、西洋医学の言う「解剖学的、組織学的な筋肉学」とは”全然”違います。
そもそも人間の動作、というのは、一つの筋肉の収縮のみによって起こっている訳ではございません。
ある動作にかかわる、あらゆる筋肉が同時多発的に収縮、弛緩しながら、なめらかな人間の動作を、とても巧妙に作っています。
そしてその動作には、一定のパターンがありますよね?
例えば肘や膝を、いつも曲げる方向とは反対の方向に自由自在に動かせる人間はいませんよね。
無理に曲げようとすれば当然「骨折」です。
(笑・・ちなみにこの仕組みを利用して考え出されているのが、格闘技の”関節技”です。)
その、動作のパターンを考えて、あらゆる筋肉を一まとめにして、言わば、
「運動機能のパターン別のグループ分け」
をしたのが、東洋医学の言う「経筋」というものです。
このグループ分けは、全部で”12パターン”ありまして、実は「経絡」と同じ数でまとめられています。
(経絡については以前、「経絡(けいらく)」って何ですか?で少し述べましたのでご参照下さい。)
しかもその流れ、要は12経筋それぞれが受け持つエリアも、12経絡のそれとかなり似ています。
こう考えることによって、内臓の機能と運動器の機能の関連性を見出すことが出来、
「人間のからだのしくみ」
というものを考える場合、非常に全体に統一性が出てきて、色々考えやすい訳です。
西洋医学が人体を細胞に分け、果ては遺伝子、原子、電子まで、何しろ「分割」しまくろうとするのに対して、東洋医学は一応、
”理解するために”
分割はするけども、必ず最終的には常に「一つ」にまとめようと考えます。
局所の異常であっても、それはあくまでも分割不能な「全体」の不調和の結果なんだ、という考え方です。
これが徹頭徹尾貫かれていることが、東洋医学の最大の特徴であり、長所であり、ある場面においては短所でもあると思います。
なぜ、東西でこのような違いが生じるかについては、いつかまた述べましょう。
(苦笑・・・コレがなかなか大変なテーマなんだけどね。。でも僕なりの考えはあります。)
・・・まあとにかく、この「経筋」というものがスムーズに、異常なく動くために必要不可欠なものが「血」であり、それを蔵してて、
しかも全身への配分を調節しているのが「肝」なんだから、「肝は筋と関係が深い」と言える訳です。
今日の話に対して、意地悪な質問をするとすれば、
「へえ~、じゃあ東洋医学って、医者が分かりやすく人間の体を理解するために考えた、あいまいな仮説の集合体ってことですか?」
という質問が浮かびますが、この質問に対しては、僕なら、
「そうです。それが何か?・・・じゃあ西洋医学はそうじゃないんですか?2者の違いを分かりやすく説明して下さい。」
と、”意地悪な”逆質問をしますね。(笑)
・・・まあ、ていうのは、究極、あいまいな仮説の集合体であるのは、西洋医学も東洋医学も「同じ」ではないでしょうか。
(竹内薫氏の『99.9%は仮説』っていう良い本がありましたね)
西洋医学で出来ることも、東洋医学出来ることも、限られている。
でも、どちらも実際に一定の臨床効果を挙げており、現状ではどちらも限界はあるにせよ、
「病む人体の真実」
の、ある部分は捕まえているんじゃないか、と僕は考えています。
次回に続く
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