東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Search Results for: 衛気

「衛気」って何ですか? その9

2014.12.20

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 
「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4 
「衛気」って何ですか? その5 
「衛気」って何ですか? その6 
「衛気」って何ですか? その7 
「衛気」って何ですか? その8    参照

 

久々に、このシリーズ、続きいきます!!

(まあ続きというか、付言ですな。)

 

こないだ、テレビのコメンテーターが、宇宙から見た地球の衛星写真を評して、

「意外と”雲”って、地球全体が見える写真で見ると、地球から離れてないんですね。」

と言いました。

 

地球

NASAフリー素材より引用:An EPIC Eclipse : Natural Hazards

 

それを受けて司会者の人が、

「そうなんですよ。”大気”というのは、宇宙レベルで見たら、地球の周囲、表面にピッタリとくっついているような感じで存在してるんですよ。」

と、言いました。

 


それを見ていた僕は、

「人体における”衛気”もそうだナー。衛気というのは自分の皮膚表面とピッタリとくっつくように存在し、自分の衛気の層から離れた部分というのは、地球でいえば宇宙空間なんだよな。」

と思いました。

 


 

東洋哲学、東洋医学は超巨大な考え方です。

 


まさに天人合一思想ですな。

 

そして、上の写真で分かるように、衛気というのは、人体の表面で、雲や風が渦を巻いていたり、動きの早いところと遅いところが場所によって極めて複雑に相俟っており、

 

非常に動きのパターンが複雑で、つかみどころがない存在、と言えると思います。

 


つまり、衛気というのは、経絡上を流れる気(脈気)のように、その動きを明確に区分、パターン分けしにくい側面があるのです。

 

しかしその分、非常に自由奔放な動きを持っているため、操作しやすいという側面もある。

 

上記の写真のように、体表面において、分かりやすく渦を巻いていたり、分厚くなっていたりすれば、それは術者の感覚で察知しやすい。

 

それを鍼で操作すること自体は、適切に修練すれば可能でしょう。

 

そして、これを上手に応用することで、人体の非常に深い部分(臓腑とかね。)の病を”より効率的に”治療出来る側面があるのです。

 

ただ、それは非常に高度なテクニックになってくると思いますので、迂闊に、中途半端にやると、間違いなく失敗します。(苦笑)

 

 

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「衛気」って何ですか? その8

2014.10.13

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 
「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4 
「衛気」って何ですか? その5 
「衛気」って何ですか? その6 
「衛気」って何ですか? その7      参照

 

では続きいきます!!

 

ここまで書いてきたことは、

◆衛気の基本的な働き

◆皮膚の西洋医学(解剖学)的構造と機能

◆衛気の「衛」という文字の字解き

◆そこから派生して、「気」という文字の字解き

でした。

 

最近、蓮風先生のブログ『鍼狂人の独り言』でも、最近、”衛気”についての話が出てきていますね。

 

蓮風先生ほどの先生がこれについて語って下さっているのであれば、私ふぜいから何も申し上げることはないのですが、一応ここまでの話をまとめると、

 


1.人体を養い、生命活動を正常たらしめる「気」には、働きによってさまざまな分類があるが、その中の重要なものの一つに「衛気」というものがある。

 


2.「衛気」は、飲食物と、呼吸によって取り込んだ天空の清気とが原料となり、主に「腎の臓」の働きが中心となり、主に下焦において作られる。

 


3.作られた「衛気」は、その字の如く、体表面と、体表面から少し離れた部位とを巡り、城壁の外を守る兵隊のように、様々な外的刺激から人体を守る。

 


4.また、皮脂の分泌や、発汗の調整など、皮膚の生理的な働きも、一部担う。

 

 


ということです。

 


・・・で、臨床的に大事なこととして、「衛気」という一番浅い部分に鍼でアプローチすることで、臓腑など、人体の一番深いところにアプローチできる、という仮説。

 


これ、実際に試してみると、確かにそういう場合が、大いにあるようです。

(ただもちろん、上手に出来れば、の話ですよ。)

 

これはどういう訳かというと、今のところの私見ですが、

まず一つには、人体の一番浅い部分と、一番深い部分は、部位的に「深浅」という陰陽をなしているから、浅い部分の気を動かすことが、そのまま深い部分の気を動かすことに繋がる、

という発想と、

もう一つは、「衛気」を操作するときは、皮膚に触れませんので、患者さんが身構えない(身構えるスキを与えない)ために、

余分な緊張ナシに気を動かすことが出来るので、転んだ時に受け身を取らないとか、ノーガードで死角から殴られたようなもんで、

非常に大きな衝撃(気の動き)を与えることが出来る、

という2点から、非常に大きな気の動きを、深い部分に与えることが出来るんじゃないかな、と愚考しております。


(繰り返しますが、正確な証と病因病理を踏まえて、技術的に的確にやれれば、です。)

 

 

まあしかし、「衛気」の操作を目的とした翳す鍼、皮毛に触れるだけの鍼をやるにしても、必ず的確に弁証し、「補瀉」を明確にし、施術後の脈診所見、舌診所見、

 

その他体表情報の変化等々から、その鍼が確かに効いたのかどうか、明瞭に評価できないのであれば、やるべきでないでしょう。

 

 


・・・また、蓮風先生が繰り返し、強調して書いておられるように、日々の飽くなき鍛練、勉強、その上での確固たる心持ちがあってこそ、

 

そういう治療が出来るのだと思います。

 

これらが揃わないのであれば、単なるカッコつけ、自己満足治療、ということになるでしょう。

 

 


衛気シリーズ、とりあえずここまでで一区切りとします。

 

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「衛気」って何ですか? その7

2014.08.02

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 
「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4 
「衛気」って何ですか? その5 
「衛気」って何ですか? その6      参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆「衛」の字義解釈 3

 


今日は、昨日に引き続き、白川静先生『字通』からいってみようと思います。

『字通』によれば、

・まもる、ふせぐ

・守るもの、宿衛、軍衛

・”韋”に”めぐる”、”かこむ”の意味有り

 

と出てきます。

 

 

続いて、藤堂明保先生『新漢和大辞典』より、ですが、これはほぼ諸橋轍次先生『廣漢和辞典』の内容と同じでした。

 


これはその5に書いたんで割愛します。

 

最後に、藤堂明保先生『漢字語源辞典』をみますと、

・宿衛なり、韋(い)+帀(めぐる)+行の会意。

・行は列なり。

・韋とは、口印の周りを夕(左向きの足)とヰ(右向きの足)が回る形。

・衛は周囲を取り巻くのが原義

 

とのことです。

 


・・・まあこうしてみますと、この「衛」という字に、そんなに深い意味はないのですが(爆)、城壁の”外”を、行列をなして右往左往して動き回り、

守っている、というところが、東洋医学の「衛気」と、イメージ的によくマッチする部分だと思います。

 


要は、皮膚(東洋医学では皮毛(ひもう)と言います)を城壁だとすると、その外側、つまり空間部分に巡っていて、

分厚く隊列を組み、常に目を光らせていて、邪気が襲ってきたり、何か異常があると、迅速に集まって警護する、

これが衛気の一つの在り方なんであります。

 


まあ言わば、自衛のためなら戦争をする装置です。

 


それが人体には自然に、もともと備わっている、ということです。

(過激な例え?でも本当にそうです。)

 


・・・我々が行う、皮膚に刺さずに、皮膚表面から離れた部分から、経穴に翳すだけの鍼の目的は、この「衛気」を動かし、調整していることになります。

 

 

ですので、例えば外邪が侵襲したばっかりの状況の時や、皮毛などの浅い部分の病変には、衛気を上手に動かすことで高い効果を得ることがよくあります。

 

しかしここで、じゃあ衛気にアプローチしたら、皮毛など、人体の”浅い部分”にしか効かないのかと言うと、それは違います。

 

衛気の操作は、むしろ臓腑など、人体の一番深い部分に作用する面が大いにあります。

 

・・・さあ、それをどう説明するか。

 

 

次回に続く。

 

 

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「衛気」って何ですか? その6

2014.08.01

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「衛気(えき)」って何ですか? 

「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4 
「衛気」って何ですか? その5       参照

 

では続きいきます!!

 

 

◆「衛」の字義解釈 2

 


今日は前回の続きとして白川静先生『字統』からいきましょう。

 

 

『字統』では


・行列して衛(まも)る意

 

と出てきます。

 

 

続いて、同じく白川先生の『字訓』では


・かくむ・・・周りを取り囲む

・たがふ・・・「違」の字の「韋(い)」に通じる(ここの解説、面白いんだけど話がそれるので割愛!)

・まもる・・・城邑(じょうゆう・・・城壁に囲まれた町)を衛る意

・”まもる”の”ま”は目のこと。目を離さず見つめている、という意味。


とあります。

 


因みに、同じ「まもる」でも、”守る””護る””衛る”では意味が違うんです。

「守る」は尊貴な人を対象とし、

「護る」は軍を対象とし、

「衛る」は城邑の外なんだそうです。

 


確かに東洋医学の「衛気」のニュアンスからすれば、「衛」の字を当てるのが適当ですね。

 

 


続く

 

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「衛気」って何ですか? その5

2014.07.25

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 

「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4     参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

 

さてここまで、「衛気」というものについて理解を深めるため、


◆東洋医学的な基本的概念

◆西洋医学における、皮膚の構造と機能


について書いてきました。

 


では今日は再び角度を変えまして・・・、

 


◆「衛」の字義解釈

 


まあ、
小児喘息と霊台シリーズにも書きましたが、東洋医学用語一つ一つに対する理解の幅を広げていく上で、この”字義解釈”ってやつがひとつ重要です。

 


まずは諸橋轍次『廣漢和辞典』からいきますと、

 


1.まもり

2.まもる

3.ふせぐ

4.おおう

5.いとなむ

6.よい

7.いぶかる

8.するどい

9.つかがしら

10.矢の名前

11.静脈の血(水穀の悍気)

12.驢(ろ…ロバのこと)の別名

13.五服(地域の名前)の一

14.明代、要所に設けた軍営


(なげえー。。(゜o゜))

まあ、1.2.3.4.5.8.11.14.あたりの意味が東洋医学の「衛気」に使われている「衛」の意味に近いでしょう。


因みに11.”水穀の悍気(かんき)”というのは、そういう風に『黄帝内経素問 痹論(43)』に載っているんですが、

これを「静脈の血」と解釈するとは、あれあれ、どうしたんすか?諸橋先生!?って感じですね。

(大学者の間違いを発見して喜ぶ、小物丸出し発言☆(爆))


まあ東洋医学の専門家の端くれとして、真面目に言わせてもらうと、この11.は完全なミスリードだと思います。

『痹論』に書いてあるのは、柴崎保三先生の言を引けば、

「悍気の悍は勇猛という意味。」

であります。

(根拠もちゃんと色々示してくれてありますが、長くなるので割愛。読みたい人は柴崎内経25巻セット、気合いで買おうぜ☆)


つまり、水穀(飲食物)から得た、生命維持に欠かせない営気と衛気の原料のうち、

 

相対的に静的なもの(水穀の精気)は営気に、

 

相対的に動的なもの(水穀の悍気)は衛気になる、

 

という解釈が穏当であって、営気は動脈血、衛気は静脈血、なんていう解釈は、まさに木に竹を接ぐ様な不自然な解釈だと思います。

 

 

諸橋先生は漢字学者でありますから、分かり易くするために、あえて方便としてそう説明したとも思えません。

・・・ま、そんなことを揚げ足取りみたいにいちいち論っても何の意味もないので(笑)、いずれにせよ、「衛気」「衛」の字義としては

 

”まもる”という意味が一番強い訳ですが、一部、武器としての意味もあるワケです。

 

昨今の集団的自衛権問題に通じますね。

 

 

・・・ナンテネ☆

 

つづく

 

 

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「衛気」って何ですか? その4

2014.07.20

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 

「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3      参照       

 

では続きいきます!!

 

 

 

◆西洋医学的な皮膚の構造と働き 2

 

 


前回、「表皮」の構造と働きについて書きましたので、今日はついでなんで、その下の「真皮」「皮下組織」の構造と働きと、

 

その他、汗腺や皮脂腺、皮脂についても、ごく簡単にですが、いきたいと思います。

 


1.真皮

 

密な繊維性結合組織で、強靭さと伸展性を兼ね備えており、免疫に関与する白血球などの細胞が存在する。

 

 

2.皮下組織

 

疎性結合組織からなり、脂肪細胞を多量に含んでおり、保温、栄養の蓄積に寄与する。

 

 

3.汗腺、皮脂腺

 

皮膚には腺組織が存在し、皮脂腺と汗腺に分けられる。

 

皮脂腺は表皮から真皮(相対的に浅い位置)に存在し、汗腺は真皮の下層から皮下組織(相対的に深い位置)に存在する。

 

皮脂腺は皮脂を分泌し、表皮を滑らかにし、汗腺は小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)に分類され、小汗腺は体表の大部分に分布し、汗を分泌し、体温調整に関与する。

 

大汗腺は腋窩、外耳道、陰部周辺などにみられ、汗に脂質、たんぱく質を含み、細菌によって分解されると特有の臭気を発する。

 

(よくワキガとして問題になる汗腺ですね。)

4.皮脂


表皮を保護、コーティングし、潤い(不感蒸泄の抑制、水分保持、保湿)を与えるのが皮脂です。

 

皮膚表面で、汗などの水分と混合、乳化し、「表面脂肪酸」というpH4~6の酸性の、殺菌力を有する皮表膜を構成する。

 

皮脂の分泌は主に性ホルモンの影響を受け、新生児期、思春期に増加し、女性では10~20代、男性では30代~40代にピークを迎え、以降減少していく。

 

 


・・・と、ここまでが西洋医学的な皮膚の構造と働きの、大ざっぱな説明です。

肝心な、皮膚の働きを以下にまとめると、

 

1.「物理的保護」

 

2.「体温調節」

 

3.「排泄・分泌」

 

4.「感覚器」

 

5.「栄養貯蔵」

 

6.「免疫機能」

 

7.「ビタミンD合成」

 

となります。

 

 

上記を少し補足すると、6.は異物進入時に直ちにランゲルハンス細胞が活性化して免疫機能が発動する仕組みのことであり、7.は紫外線の刺激を受けて、肝臓腎臓と協調しながら合成されます。

 

 

日光が不足すると、結果的に骨が弱くなり、くる病の一因と言われますね。

東洋医学では、診断の際、全身の皮膚の状態や、顔面の状態を非常に重要視します。

その皮膚を栄養し、諸機能を正常たらしめる「気」こそが、東洋医学の言う「衛気」なのです。

 

 

 

つまり、東洋医学的には皮毛における「衛気」の不足、あるいは停滞によって、上記の7つの働きすべてに異常が起こってくる、と考えられる訳です。

 

 

「衛気」がいかに重要か、よく分かると思います。

 

 

◆参考文献

 

中山書店『あたらしい皮膚科学 第三版』清水宏

 

続く

 

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「衛気」って何ですか? その3

2014.07.19

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これまでのお話

「衛気(えき)」って何ですか?
「衛気」って何ですか? その2


では続きいきます!!

 

 


◆西洋医学的、「皮膚」の構造と働き

 


西洋医学の解剖生理学や皮膚科領域では、皮膚の構造や仕組みについて、かなり詳しく調べられております。

 

当然ながら東洋医学の言う「皮毛」というものと、西洋医学の言う「皮膚」というものは概念が違いますが、参考になる部分も多いので、今回あえて角度を変えて、これを参考にしてみたいと思います。

(東洋医学的な”衛気”の基本については、前回の話を参照してください。)

皮膚の構造というのは、「表皮、真皮、皮下組織」という三層構造になっております。

 

参考サイト様 参照)

表皮と真皮、厚さは合わせて大体1.4mm程と言われております。


(薄い!)

 


ここで、「表皮」をさらに細かくみていくと、表皮は4層構造(ただし手の平、足の裏は5層構造)になっており、一番下の層(基底層といいます)で出来た表皮細胞が、

徐々に表皮の表面に押し上げられ、最後は垢となって剥がれ落ち、古い細胞と新しい細胞が入れ替わります。

 


この周期(「ターンオーバー」といいます)の日数については、文献によって色々と差異があるようで、約45日と書いてある本もあれば、15~30日と書いてある本もあります。

 

 

 

東洋医学をやっている人間としては、通常の月経や潮の満ち引き、月の満ち欠けと同じ、28日前後の周期でなされていて欲しいですけどね。(笑)


(ターンオーバーという言葉は、化粧品のCMなんかで聞いたことありますね。ちなみに、年齢とともにこの周期は遅くなっていくようです。)

この表皮の4層の働きを、浅いところからそれぞれ簡単にまとめますと、

 

 

1.角質層・・・表面の細胞は垢としてたえず剥がれ落ち(6~14g/day)、外からの刺激や、異物の侵入を防ぐ。またここには、

 

セラミドなどの脂質が細胞間を満たし、水分保持やバリア機能に寄与している。

 

因みに、化粧品などの説明に、しっとりしたみずみずしい肌を保ち、角質層に十分に水分保持するためのNMFという天然の保湿因子がよく出てきますが、

 

それに関してはこちらのサイト様が非常に詳しく解説して下さっています。


2.顆粒層・・・角質層の前段階で、2~4層のやや扁平な細胞からなる

3.有棘層・・・主に多角形の細胞(ケラチノサイト)からなり、まれに免疫に関与するランゲルハンス細胞や、メラニンを産生するメラノサイトが存在する

4.基底層・・・細胞の新生に関与するので胚芽層とも呼ばれる。表皮細胞を一番下層から生成する役割。また、メラニン細胞を持ち、メラニン色素も生成。有棘層のケラチノサイトは、メラニンを取り込むことで紫外線によるDNA障害を免れる。   

 

・・・とまあ、ここまでが、甚だ簡単ではありますが、西洋医学的、「表皮」の構造と働きでございます。

 

 

 

◆参考文献

 

南山堂『日本人体解剖学』金子丑之助

日本医事新報社『カラー図解 人体の正常構造と機能』坂井建雄ほか

 

 

 

 

 

続く

 

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「衛気」って何ですか? その2

2014.07.18

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前回のお話

「衛気(えき)」って何ですか?

 


では続きいきます!!

 

これを書く前に、これまでどれくらい衛気について書いてきたっけなーと思って、このブログとスタッフブログを「衛気」で検索してみたら、

基本的な内容はすでに十分に出尽くしていました。。。(笑)

 


このブログ 
衛気 を含む記事

スタッフブログ 衛気 を含む記事 参照

 


「衛気」というものがいかなるものかは、これらの記事を熟読していただければ、大体は理解できると思います。

 


ですのでここでは、より突っ込んだ、マニアックな、風変わりな話を書いていこうと思います。

(こうやってだんだん、一般の読者が離れていく。。。(苦笑))

衛気の「衛」は防衛の「衛」ですから、様々ある「気」の分類の中でも

”人体を病や外的刺激から守る気”

という風に定義づけられています。

 

また、衛気が巡る場所は皮膚(東洋医学では皮毛(ひもう)と言います)ですから、皮膚の正常な働きが発揮されるためには、衛気の働きが必要なんです。

 

では皮膚の正常な働きって、何でしょうか?

皮膚の基本的な生理機能は

保護(外からの刺激や異物の侵入を
防ぐ役割)と排泄

です。

 


次回はその辺の話を、もうチョイ細かくいきます。

 

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「衛気(えき)」って何ですか?

2014.07.17

_20200906_214154

 

 

 

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こないだ、患者さんから問われました。

 

まだ1歳の患者さん。

 


僕が鍼をさっと翳していると、お母さんから、

「先生、なんですかそれ?気ですか?」

と。(笑)

 

また、他の患者さんで、

「今日って、鍼刺してないですよね??何やったんですか??なんか3日分ぐらい寝た感じがしたんですけど・・・。」

とか。

 


いずれも、鍼を刺さずに、経穴にサッと鍼を翳した
だけの治療です。

 

怪しく見えるかもしれないけれど、これは、東洋医学では体表面と、体表面から少し離れたところに流れると言われる、

”衛気”
というものを操作している、非常に繊細な治療です。

 

(そのように北辰会では考えています)

 

患者さんの中には、皮膚に鍼を刺すよりも、これの方がいいパターンというのが、厳然と存在します。

 

これから、何回かに分けて、この摩訶不思議かつ魅力的な「衛気」というものについて、私なりの考えを語ってみましょう。

 

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2024.02.02

 

 

 

 

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2024年となり、早1か月が過ぎ去りました。

 

 

早い。。。

 

 

早すぎる。。。

 

 

以前は何かイベントに出ると、その都度ここに報告していましたが、今後は1月分まとめようかな、と思います。

 

 

月に出席しているイベントが多すぎる。。。

 

 

自分自身の講演も、常に何かのイベントの準備をしている状態です。苦笑

 

 

・・・まあでもこうやって、呼んで頂けるうちは、最大限期待に応えて参りたいと思います。

 

 

さて、1月は清明院に関わる多くの医師を招いての、上品な新年会から始まりました。笑

 

 

幸先が良いですね。(^^♪

 

 

1.10(水)には東洋鍼灸専門学校での講義が始まり、1.13(土)にはドクターズプライムアカデミアでの講義「臓腑経絡学 各臓腑経絡の相互関係」をやりました。

 

 

DPAでの臓腑経絡学シリーズも各論を終えて、佳境を迎えていますね。

 

 

1.15(月)には、静岡県伊東市まで、鍼灸学校時代の恩師(88歳!)に面会に。

 

 

学生時代はよく分からなかった話や、当時の貴重な話をたくさん伺うことが出来ました。

 

 

ああいったご高齢の先生方は、鍼灸近代史の生き字引ですから、色々な面で、もちろん今の感覚と違う部分はあれども、その話は傾聴すべきであると思っています。

 

 

本で読むよりも、全然リアリティが違いますね。

 

 

そして1.15(月)の夜は日本東方医学会DAPAカンファレンス

 

 

今回は清明院スタッフの樫部が「COVID-19罹患後に寝たきり状態となった高齢者の1症例」を発表しましたが、自分ところのスタッフが発表するってのは、自分が発表する以上に心臓に悪いですね。苦笑

 

 

まあ、彼女も今回で二回目の発表で、まずまずうまくいったんじゃないかと思います。

 

 

1.18(木)はDPA繋がりで、企業向けオンラインセミナー「東洋医学でプチ不調解消!」に登壇しました。

 

 

東洋医学を普及啓蒙する上では、こういう、一般人向けセミナーも大事ですね。

 

 

まずまずうまく喋れたかな、と思うので、今後も誘いがあれば、極力受けたいと思っています。

 

 

1.21(日)北辰会本部会に出席、翌日は藤本漢祥院で研修。

 

 

今回も蓮風先生から、色々と大事なことを教えてもらいました。

 

 

1.25(木)順天堂東医研にて「東洋医学的診断法④ 衛気営血弁証・三焦弁証」を講義。

 

 

堅いテーマですが、思いがけずいい話が出来たと思います。

 

 

また、今回は頑張っている若手の先生との新たな出会いもあり、それも嬉しかったですね。

 

 

1.27(土)関西中医鍼灸研究会のオンライン講義を聴講。

 

 

今回の講師は浅川要先生による「爪甲診」

 

 

爪甲診に関しては、かつて私も何度か講義していますが、この業界ではレジェンド的な存在である浅川先生の講義は流石の情報量で、初めて知ることがいくつかありましたし、

 

改めて鄧鉄涛(とうてっとう)先生のヤバさがよく分かりました。

 

 

1.28(日)北辰会関東支部にて指導。

 

 

今回は本部から藤本新風代表も見えて、御自身の症例を発表して下さいました。

 

 

この日は清明院副院長の齋藤君も準講師昇格試験を受けておりまして、次世代の成長を感じることが出来ました。

 

 

1.29(月)の夜は日本東方医学会新・中医臨床カンファレンスを聴講。

 

 

花粉症に対して、よく東洋医学を知らない医師から、病名処方的に小青龍湯という漢方薬が出ることがありますが、これを熱証傾向の人が知らずに長期服用すると、結構ヤバいことになる、ということがよく分かる症例でした。

 

 

厳に気を付けて頂きたいものです。。。

 

 

・・・と、まあこんな感じで、月に10回くらい、色々なものに参加したり、喋ったりしております。

 

 

うーん、やっぱ、ちょっと整理していかないとかな、これは。。。

 

 

 

 

 

 

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