東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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経穴(ツボ)は治療ボタンにあらず

2011.06.01

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清明院の患者さんの中には、重症や、難病の患者さんもいる。


今日、とある往診の患者さん(高齢の女性)から言われた言葉。

「先生、こないだのツボ、よく効いたわ~。すごく楽だったわ~。またあそこにやって~。」

・・・この患者さんもかなりの重症。

リウマチ、狭心症、副腎不全、腎不全等々、西洋医学的な病名の宝庫のような患者さんだ。


西洋薬も、病院に言われるがままに、雪だるま式に増えていき、もう長いこと、15種類ぐらいの薬を飲み続けている。

それなのに、しょっちゅう心臓発作を起こしては、病院に入退院を繰り返していた。


往診を開始した時は小便がほとんど出ておらず、全身にきつい浮腫みと呼吸困難


慌てて治療して、苦心しながらも、何とか小便が通じ、呼吸困難、胸痛、動悸等の症状がやっとマシになってきた矢先に、この言葉。(苦笑)


患者さんの中には、

「〇〇の病気(症状)には〇〇というツボ!」

という認識で、経穴(ツボ)をとらえている人が少なくない。

 

それはどんな重症の患者さんでも同じだ。

 

・・・でもそれは間違っている。

「経穴(けいけつ)」って何ですか? 参照

 


同じツボでも一人一人、状態が違う。


同じ人の同じツボでも毎日毎日、状態が違う。


当然、同じ病名の人でも、ツボの状態は異なっている。


顔や声や体型や性格が一人一人違うように、同じ人でも時によって違うように、厳密にいえば、まったく同じツボは一つもないのだ。


それに対して、絶妙に合わせた鍼や灸をするから、結果的に正しく「気」が動き、結果として全身の陰陽、五臓六腑の調和がとれ、結果として、

 

ビックリするような効果が得られるのだ。

 


瞬間瞬間に合わせた治療をすることが大事なのだ。

 

ある病気や症状の時に、誰でも、いつでも、同じ経穴に、同じような反応があり、そこに同じような鍼をすれば同じような効果が得られるかというと、

 

それはとんでもない間違いだ。

 


ある症状が出ている時に劇的に効いたツボも、その症状が治まってしまえば、ツボの反応も治まり、同じように鍼をしたとしても、こないだのような効果は得られにくい。

 


僕も昔、こういう場面で、患者さんに言われるがままに、

「こないだやってよく効いたツボ」に、

「こないだやったように」

鍼をして、かえって悪化させた、苦い経験もある。

 

正確な診立てが出来ていない、ツボを正確に観察できていない証拠だ。

 

「こないだ」と「今この瞬間」では、もう同じツボではないのだ。

 


 

だから、冒頭の患者さんにはこう答えた。

「うん、またそのうちネ。(ニッコリ)」

・・・そして、「こないだの」とは違うツボに、「こないだの」ぐらい楽になるであろう、正しい治療をした。

 

P.S


誤解を招かないように付言しておきますが、前回の治療と同じツボを使うことも当然あります。

要は、治療するその瞬間における、最適な経穴の選択というのは、プロとしての判断で「この場合効かせやすいか、そうでないか」で決まるのであります。

要するに「経穴」、ツボは、治療ボタンではないのです。


「人間」、病人は、機械ではないのです。

「生命」、いのちは時々刻々と、個性的に変化流転しているもの、というのが、東洋医学の大前提なのです。

 

 

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養生指導でたまにあるやり取り

2011.05.20

清明院では初診時、患者さんの「普段の食生活」についても細かく伺います。

その上で、もし控えた方がいいようなもの、積極的に摂った方がいいようなものがあったら、養生指導として、ご提案させていただくことがあります。

例えば・・・、

「水分量をもう少し控えめに」

とか、

「甘いものをもう少し控えめに」

とか、

「カフェイン類をもう少し控えめに」

とか、

「根菜類をよくとって」

などなど・・・、です。


すると、患者さんによっては、

「じゃあ何mlまでなら大丈夫ですか!?」


とか、

「どのくらいの頻度で、どのくらいの量、摂ったらいいでしょうか!?」

と、突っ込んでくる場合があります。(苦笑)

・・・これ、お気持ちは分かります。

ハッキリとした指標が欲しいんですよね。

(笑・・・守る守らないは別として。)

しかしこれ、当然患者さん一人一人によって違うし、同じ人でもその日の体調によって違ってきます。

ですので、〇〇は〇mlまで、という機械的な形の養生指導というのは、我々東洋医学の立場では行いません。

様子を見ながら、少しづつやるしかないと思います。

清明院の患者さんには管理栄養士さんや薬剤師さんもおられますが、現代栄養学的にも、

「1日分の〇〇は〇グラム!!〇〇ml!!」

といったような考え方は、とっくに否定されているそうです。

突き詰めていくと、一人一人に合わせた養生指導を考えていくしかない、野菜中心で、バランス良く、旬のもの、その土地のものを摂るのがイイ、

 

という結論になるそうです。

 

(・・・と、学生時代に栄養学の先生が仰っていました。)

 

そしてそれは、東洋医学がハナから、この数千年もの間、言い続けていることなのでございます。(苦笑)

 

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患者さんの声(30代男性:突発性難聴、花粉症)

2011.04.05

「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します!!


30代 男性 

症状:突発性難聴による聴覚障害、花粉症


ある朝目が覚めると、耳がくぐもった感じでした。

何の前触れもなく、突然です。

中耳炎にでもなったかな?と、軽い気持ちで耳鼻科に行ってみました。

ところが検査してみると、鼓膜に異常はなく、いわゆる「突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)」ではないかとのお話。

耳の奥の「うずまき」が機能不全とのことで、症例は多いが原因がわかっていない病気だそうです。

とりあえず、有効とされているステロイド剤や、血行を良くするビタミン剤、むくみをとる利尿剤などを処方され、様子をみることになりました。

薬は多少は効くようでしたが、完治するまでには至らず、このままステロイドを飲み続けるのもどうかと思い、妻の勧めで清明院を訪ねました。

まずは問診。

今回の症状についてだけでなく、生活や体質なども詳しく聞かれました。

そして鍼。

驚いたのは、耳とは程遠い、手の脇に1本だけ打ったことです。

感触は、ほとんど分からない程度でした。

「耳の近くや、全身にある『耳のつぼ』に何本も打つ(そして痛い)」という先入観を、見事に覆されました。

施術が終わってみると、症状は変わらないものの、肩や背中が明らかに柔らかくなっています。

症状に直接対処するのではなく、全身の総合的な流れ(と、いうのかな?)を整えることで、結果として改善されるということなのかなぁ、と感じました。

そして、週1~2回ペースで通うこと約1ヶ月。

症状は徐々に改善され、いつのまにか普通に聞こえるようになっていました。

突発性難聴は、定着してしまうと戻らない可能性が高く、とにかく早い対処が必要といわれています。

ギリギリのタイミングで清明院に出会い、無事完治することができ、本当に良かったと思います。


なお余談ですが、毎年悩まされている花粉症が今年は出ないことと、妙に食欲が出てやや太ってしまったこと(苦笑)がオマケとしてありました。


【清明院からのコメント】

本患者さんは、実は大変頭脳明晰な方でして、さすがにシンプルに要約して、この医学の特色、経過を述べて下さいました。(笑)

非常によくまとまった文章を書いて下さり、Sさん、ありがとうございます!!<m(__)m>

本患者さんが述べて下さったように、「突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)」という病気は、近年特に多い割に、

西洋医学の耳鼻科の先生方も手を焼いておられる病気の一つではないかと思います。

しかもそれが東洋医学、鍼灸でよくなることがある、という事実が、あまり知られてはいません。

つまり、耳が聞こえない、聞こえにくいという不安、不具合を抱えて、耳鼻科の薬で治療してもよくならずにさまよっている患者さんが多い疾患だ、ということです。

中には完全に聞こえなくなってしまう方もおられますし、鍼灸サイドから考えても、発症してから時間が経ってしまったものほど治りが悪いように思います。

この患者さんの場合も、もともと奥様が清明院の患者さんであり、早い段階で奥様の方からご相談いただいたため、

早期に着手することが出来た、ラッキーな症例だったと言えます。

「肝欝気滞(かんうつきたい)>腎虚(じんきょ)」と証を立て、治療を始めると、1回目から効果が表れ、約1カ月後、7回の治療で、ほぼ症状は消失しております。

今回このように「患者さんの声」を書いていただいたことで、同じ病に苦しむ一人でも多くの患者さんが救われるきっかけになれば、と思います。

また、もともとお持ちであった花粉症も改善されているという事実も、注目に値すると思います。

これは我々東洋医学の立場からすれば、この方の生活習慣、体質的な弱点を意識し、全体のアンバランスを是正しながら、

今回の依頼内容である「耳の聞こえにくさ」を治療する、という我々にとって「普通の」方法を取った結果であります。

こういうことが出来るのが、東洋医学なのではないかと思います。

 

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2011年3月(社)北辰会役員講師研修会

2011.03.21

昨日、2011年3月20日は、大阪にて行われた、(社)北辰会役員講師研修会に参加してきました!!

この研修会は、普段の定例会と違い、一般会員や聴講生は参加できず、北辰会の役員、講師のみで行われる、言わば”内々の”勉強会です。

それだけに展開される内容も高度で、いつも以上に勉強になります。

今回のテーマは、

「体表観察 集大成」

ということで、朝は代表理事、藤本蓮風先生の挨拶に始まり、運営関係の報告、確認を堀内齊毉龍(さいりゅう)先生から、学術関係の確認事項を藤本彰宣(あきのり)先生から、

 

それぞれ説明があり、そのまま夕方4時半まで、各班に分かれて、ほぼぶっ続けで

「体表観察実技指導」

でした。

僕は藤本彰宣先生の班でして、今回も色々と勉強になりました・・・。

彰宣先生は現在北辰会の育成部長であり、非常に教えるのが上手な先輩です。

学術を教わると同時に、自分が教える立場に立った場合を想定しての「教え方」も、非常に勉強になりました。

そして終わった後は例によってお酒・・・。

今回も前回に引き続き、大阪で「廣田きらめき薬局・煌鍼灸院」を開業されている廣田三知郎先生と、マニアック~な話をガッチリとしてまいりました・・・。

(一般人も専門家も、廣田先生のブログは必見の内容ですよ!!!)

まあ、まだまだし足りないといえばし足りないですが、いつまでもやってたらすぐ朝になっちゃいます。(苦笑)

という訳で、後ろ髪をひかれながら終電で引き揚げてきました・・・。

廣田先生は僕と同年代ですが、鍼灸師に加えて薬剤師のライセンスも併せ持ち、薬局と鍼灸院を同時に経営しつつ、何人ものお子さんを育てつつ、

 

趣味であるバイクに乗りつつ、サーフィンにも乗りつつ、頭脳明晰かつパワフルかつイケメンかつ刺激的な先生です。(笑)

僕自身はこれまで鍼灸一辺倒でやって来た人間なので、漢方薬はまだまだ自在に使いこなすことは出来ない、というのが正直なところですが、

廣田先生のように漢方薬での臨床もされている先生の話を聞くと、非常に参考になるところがあります。

これは本来は鍼灸医学も漢方薬の医学も、共通の東洋医学の理論の上に成り立っている医学だからです。

以前このブログで紹介した神戸の「輝鍼灸院」院長、原元氣先生と言い、刺激的な同世代が多いということも、僕が北辰会に学びに行く大きな理由の一つなのです。

先生方のように、「ガチ」でやれる同世代の同業者がいる、ということは、色々な意味でとてもありがたいことなんです。

僕もまだまだ、素晴らしき同世代に後れをとらないように頑張ろうと思っております。

 

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「竜虎昇降」

2011.03.06

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東洋哲学では、「陰陽」”竜”と”虎”で表現することがあります。

竜は水の中に潜み、天を目指して昇ります。

虎は崖の上から獲物を睨みつけて威嚇し、一気に崖を駆け下りて仕留めます。

この二者の様子がまさに陰陽、ということで、古くから竜虎の画が描かれたりします。

竜虎はもともと、仙人になるための薬を指していたという意味もあるらしく、気功をなさる人の間では有名です。

・・・まあ今日は、日本人が描いたカッコイイ竜虎の屏風図を紹介します。

 

静嘉堂文庫美術館様サイト 参照

この屏風は、日本人の橋本雅邦さんという画家によって書かれたものですが、非常に迫力があって、色使いが美しいので好きです。

カッコ良くないですか??

(笑・・・ヤ〇ザの事務所っぽい??)

まーとにかく、いつか生で見てみたい画なんですよね~コレ・・・。(笑)

 

 

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「膀胱」って何ですか?(その2)

2011.02.19

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前回のお話・・・

「腎」って何ですか?(その11)
「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?

さー、どんどんいきます。

例によって、膀胱のカタチから見ていきます。

膀胱の腑(類経図翼)

(中国明代、張景岳『類経図翼』より)

 


またまた出ましたネ・・・。

東洋医学の超テキトー内蔵図。(笑)

中でも膀胱は特に「THE・一筆書き」って感じであります。

 


・・・しかしこの図は、明の時代の大名医、張景岳(ちょうけいがく)先生の代表的な著書である、『類経図翼(るいきょうずよく)』という本の中に堂々と出てまいります。

 

まあコレぐらい、

「五臓六腑のカタチが実際どうなっているのか」

という問題に、もちろん麻酔や消毒、精密な解剖器具がなかった等の事実はあるにせよ、”確信犯的に無頓着”だった、ということでしょう。

 


・・・いつも言うようにこの、

気が動き、陰陽のバランス(平たく言うと機能)が調えばそれでよいのだ!

カタチや数値の異常があったって、それなりのバランスが保たれていれば、それでよいではないか!

という考え方、これは現代、患者さんからしてみれば、不必要と思われる手術や、不必要と思われる投薬により、検査数値は正常になったけど、

 

症状はかえって悪くなったとか、手術によって異型細胞は綺麗に除去したけど、命がなくなってしまった、などという、現代でも実際に起こっている、

 

医療上の難しい問題を回避するための一つの選択肢だろうし、昨今、東洋医学が盛んにカウンターメディスンと叫ばれていることの、一つの根拠ではないかと思います。

 

(もちろん、清明院はこうした問題にまつわる”言い過ぎ”の類や”極論”の類の言説にくみするものではありませんので、ご安心を。)

 

こういうシンプル過ぎる図にはそういう思想性が反映されておりますので、上記の図を単に幼稚だとか原始的だとか言って鼻で笑うのは、

 

ちと思慮が浅いんじゃないかな、と思います。

 

カタチについては、大体分かってればイイ、しっかりと他とのバランスが取れてて、機能してりゃいーじゃんか!!というのは、なにも医学に限らず、大事な大事な考え方です。

 

 

つづく

 

 

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熱の華(ネツノハナ)

2011.01.26

 

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

 

本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?

 

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

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「熱の華」という言葉がある。

 

主に唇に出来るヘルペス、口角炎などを言うことが多いが、出典等は不明。(そこまでちゃんと調べてないけど 笑)

 


まあ一般的には、これらを患うと、皮膚科に行ったり、内科に行ったりするんじゃないでしょうか。

 


ヘルペスには軟膏やら、口角炎にはビタミン剤など、というのが、一般的な治療法としては知られています。

 


もちろん西洋医学の方法論をとやかく言うつもりは全くないけど、これ実は、鍼でイケることが意外と多いように思います。

 


というのも、これらの症状を持っている患者さんの話をよくよく聞くと、人によって全然症状の出方や、程度や頻度、悪化する条件なんかが違うことが分かります。

 


暴飲暴食で出る人、

睡眠不足等、肉体疲労で出る人、

精神的なストレスで出る人、

カゼをひくと出るという人、

あるいはこれらが合わさって初めて出る人、

ちょいちょい出るけど大して痛くもかゆくもなく、あまり気にならないという人などなど、

 


実にいろんなパターンがあることが分かります。

 


・・・まあ、「熱の華」と言われるだけあって、東洋医学的には

「熱邪(ねつじゃ)」

あるいは

「火邪(かじゃ)」

が中心になっていることが多いのですがネ・・・。

「風」「火」について
「湿熱」について   参照

 


・・・まあそれはさておき、東洋医学ではこれらのパターンなどの中から、その人の普段の生活や、置かれている環境から、最適な治療方法や頻度を多面的に考え、

 

症状を抑えることはもちろん、出ない体質になるための工夫も同時にやっていきます。

 


つまり要は、

出るたんびに薬を塗ったりして抑えるのを繰り返すよりも、なぜ出るのかを理解して、治療もしながら、出ない体質になった方が効率よくない?

って話です。(笑)

 

 

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「大寒」とお餅

2011.01.23

20日から、24節気で言う、「大寒」に入りましたね。

 


患者さんの中に、

「大寒に入ったから、寒餅(かんもち)を注文したのよ~。」

とおっしゃっている方がおりました。

 


大寒の日にはお餅をついて食べる風習が昔からあるということは、あまり知られていません。

(皆さんご存知でしたか??実は、僕も知りませんでした・・・。)

・・・ところで何で、大寒にはお餅をつくんでしょうか?そこで今日は、もち米についてのお話。

 


「大寒」とは1年のうちで最も寒い、とされている時期です。

 


これはつまり冷えの邪気、「寒邪(かんじゃ)」が人体に最も侵襲しやすい時期、という風にも考えられます。

「寒燥」について 参照

 


そしてこの時期のお水は綺麗で、この水で餅をつくと、日持ちもよく、一番おいしいと言われているようです。

(水というものについても、またいつか述べましょう。)

 

もち米は漢方薬の生薬名を『糯米(だべい)』と言います。

(ちなみにうるち米のことを『粳米(こうべい)』と言い、こちらも有名です。)

 

 

コメには数種類ありますが、有名なものとして、粘り気の違いによってうるち米の『粳米(こうべい)』と、もち米の『糯米(だべい)』があります。

 


詳しくは述べませんが、これら2つはデンプンに含まれる成分の割合が違います。

 


『糯米(だべい)』つまりもち米から作る有名な生薬に、「膠飴(こうい)」というものがあります。

 


これはいわゆる”水飴(みずあめ)”のことです。

 


因みに源草社の田畑隆一郎氏の著『薬徴』に、

「もち米(糯米)を麦芽で糖化した飴を最上とする」

とあります。

 


どんなデンプンからでも飴はできるが、もち米から作った飴が一番いい、というわけです。

 


コレは、もち米が含むデンプンは、特別に良質なものであることが古来から分かっていた証拠です。

 


また、元気、気力の『気』の文字は、もともと『氣』と書き『气』は雲の流れる形で雲気をいい、『气』は生命の源泉、おおもととされ、

米はその気を養うもとである、というので、『气』『米』を加えて『氣』になったとされています。

 


「米を食べないと、元気が出ない」

と昔から言いますが、その通りなのだと思います。

 


そしてもち米は、米の中の米、

KING OF 〝KOME”

ってとこなんでしょう。(笑)


また当然、現代栄養学でも、”お餅”といえば有名な高カロリー食でございます。

 

(だから正月に太るし、七草粥の意味も出てくるわけですね)

 

そしてこれはゆっくりと消化されますので、血糖値の高い状態を保つことが出来て腹もちがよく、寒さに負けない、つまり「寒邪(かんじゃ)」に負けない体づくりに、

 

一役買ってくれます。


・・・昔の人は、もち米が薬になるぐらい良質のデンプンを含んでいることも、もち米が体を元気にし、厳しい寒さを乗り越えられるようにする食品であったことも、

 

当然のように気付いていて、こういう風習を残してくれている訳でしょう。

 

現代の加工食品、保存料といったものが、その優れた「合理性」とともに、こういう素晴らしい知恵を我々から奪っていくのかもしれませんネ・・・。

 

 

参考 Wikipedia 二十四節気

 

 

 

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最後の医療

2011.01.20

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今日、以前からご家族皆さんを診させていただいている、とある患者さんに頼まれて、そのご家族の一人で、かなり重篤な疾患を患っておられる患者さんのお宅に往診に行きました。

 


患者さんはまだ30代ですが、病は末期。

 


聞くと入院先の病院からは、

「もうやりようがないから」

と言われて、自宅に帰されたとのこと。

 


西洋医学的には、やれるだけのことはやったということです。

 


もうこれ以上病院にいても、手の施しようがないから、家に帰りましょう、ということです。

 


病院からは、残念だけど、処置をしない患者さんを置いておくことは出来ない、

 


次の患者さんのためにベッドを開けなくてはいけない、だからすぐに家に帰って下さいと、ハッキリ言われたそうです。

 


ちなみに、病院でのキツイキツイ処置の数々をもってしても、いい傾向を見せたことはあまりなかったようです。


・・・そういう状況の患者さんに、東洋医学はなにか出来るのかというと、出来ます。

 


僕はこれまで何度も、そういう患者さんを診てきています。

 


いつもこのブログでも書いているように、鍼で「気」を動かし、「陰陽の調和」をはかるのが東洋医学。

 


「陰陽の不調和」”病気”なんだから、患者さんがどのような状況であっても、そこに「陰陽の不調和」を見い出すことが出来て、何か処置をして、

 

それの「調和がとれたこと」をキャッチすることが出来れば、東洋医学的には治療成立です。

 


ある意味、いかなる状況でも、お手上げ状態はないのです。

(ただ状況によっては、外科的な手法や点滴や投薬の方が早い状況もある、というだけのことです。)

今日の往診時、患者さんはうまく喋ることが出来ないため、問診はほとんど不能。

 


それでも、

呼吸が苦しい。

全身が痛いが、特に耳が猛烈に痛い、圧迫感を感じる。

尿、便が出ない。

ものが食べられない。

苦しくて横になれない。

など、御家族からこれまで~現在の状況を伺い、ほぼ体表観察のみで治療に入る。

・・・即座に変化が出る。


呼吸がしやすくなった。

耳の痛みが消えた。

横になれるようになった。


・・・これ、わずか数十分の間での出来事。

横で一部始終を見ていた、その患者さんの奥様の、一瞬見せた安堵の顔が忘れられない。

これまで色々バカにされたりしながらも、東洋医学をやってきて、本当に良かったナーと思った瞬間だった。

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(社)北辰会1月本部臨床コース

2011.01.17

昨日、1月16日の日曜日は、大阪で行われた、(社)北辰会、本部臨床コースに参加してきました!!

都合により午後からの参加となり、残念ながら午前中の実技は受けられませんでしたが、

午後は代表理事である藤本蓮風先生による代表講演、

「北辰会の主張」

でした。

北辰会方式がなぜ少数鍼なのか、

なぜ長い時間をかけて、詳細に問診するのか、

それが現在の医療界で、どういう意義を持つのか、

といった、基本的かつ重要な問題を、最新の臨床見解なんかも踏まえつつ、年明け1発目に再確認するような、素晴らしい内容でした。

そのあと、清明院HPともリンクしている、大阪の廣田きらめき薬局、煌鍼灸院(ブログも必見!!)の院長である、廣田三知郎先生による症例発表、

「騒音性耳鳴、無月経」

の症例でした。

廣田先生は僕と同年代ですが、薬剤師のライセンスも持ち、薬局と鍼灸院を一人で経営しつつ、ついでにたくさんのお子さんを育てつつ(笑)、

 

鍼灸、漢方薬の勉強会にも積極的に参加されておられる、大変パワフルかつ頭脳明晰かつイケメンな先生です。

僕も漢方薬のことで困ったことや分からないことがあった時、よく相談させていただいております。

昨日の症例も、サスガの内容で、とっても勉強になりました。

ところで、鍼灸と漢方薬・・・。

現代では法律の関係で、別々に扱われていることの多いこの二つですが、もともとの理論はどちらも東洋医学な訳ですから、明治維新以前は、

 

医者といえば鍼灸と漢方、双方を駆使して、両輪の輪のようにして病気の治療にあたっていた訳です。

しかし現代では、鍼灸は鍼灸、漢方は漢方と、まるで別々の存在のようになってしまっています。

なので廣田先生のように漢方薬も同時に使う先生の症例は、鍼灸だけでは思いつかないであろう理論展開なんかに気付いたりして、非常に参考になります。

僕も漢方薬に関してはまだまだ未熟で、勉強中ですが、今後も頑張って勉強していきたいと思います。

そして最後は、先週、順雪会でも講義された島内薫先生によるシリーズ講義、

「空間と方剤」

でした。

・・・まあ、もはや言うまでもなく、相変わらず無尽蔵に出てくる知識の雨あられ・・・。

一体島内先生の脳はどのようになっているんだろうか・・・、と思ってしまいます。

そして、終わった後は飲み会・・・。

そして何と、昨日は米原地区で大雪が降ったため、新大阪から品川まで帰ってくるのに新幹線で4時間!!!(泣)

・・・さすがに若干疲れましたが、寝たらすぐに回復し、今朝は早朝から元気に臨床しております。(笑)

・・・そんな訳で、濃いめの一日でした・・・。

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