東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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高血圧はコワい?

2012.11.20

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先日、こんな患者さんがおられました。

 

以前から清明院にかかっておられる患者さん。

 

様々な症状、いずれもかなり落ち着いていたが、久しぶりに来院。

 

歯ぐきが膿んで、膿みが骨まで達していて深いので、歯を抜かなければいけなくなったと。

 

・・・で、いざ抜歯する前に血圧を測ったら、180/100だった。

 

担当の歯医者さん曰く、

「上が150以下じゃないと抜歯できない。内科医を紹介するから、降圧剤をもらって、飲んで下さい。」

と言われたと、不安顔。

 


この患者さんは、以前から西洋医学よりも東洋医学、鍼灸であらゆる症状を治してきており、”降圧剤”という響きに非常に抵抗を覚えたそうです。(苦笑)

 

「降圧剤!?それって一生飲まなければいけないんですか??」

と歯科医に聞くと、

「そんなことはないです。抜歯が済んだら止めてもいいですよ。」

とのこと。

 


・・・でも、まだ安心できない、とのことでした。

 


抜歯の際に血圧を一定程度下げなくてはいけないのは、麻酔の際に麻酔薬の作用で血管が収縮し、血圧が一過性に上がるからなんだそうで、
抜歯の手術中にショック状態になって、

 

患者さんが死亡した事例もあるそうで、ここは歯科医にとっては当然譲れない部分でしょうし、麻酔ナシで抜歯するなんてのは拷問です。(苦笑)

 

したがって、この歯科医の先生が仰ったことは、至極妥当といえるでしょう。

 

しかし、患者さんは強い不安を感じた。

 

・・・この背景には、

 

「降圧剤」=一度飲んだら、一生飲まなければならない薬

 

という認識が、国民にしっかりと浸透してしまっていることが大きく関係しているように思います。

 

こちらのサイト様によれば、日本は、血圧には特にうるさいと言われることがあるそうです。

 


末梢の血管にかかる内圧が上がれば、血管が次第に柔軟性を失って、硬化しやすくなるし、破けて出血する可能性も高まる。

 

だからそのリスクを減らすために、予防的観点からも、降圧剤を飲むのだ~、という主張(脅し?)には、実に説得力がありますよね。

 

・・・でも、血圧を下げたら、血流に勢いがなくなり、今度は血管が詰まる可能性が高くなるんじゃないでしょうか?

 

 

だから脳出血、脳溢血を予防しようとして、かえって脳梗塞になった、なんてことがあり得るんじゃ・・・、という推測です。

 

 

 

この疑問に関しては、こちらのサイト様が非常に分かり易かったです。

 

 

 

多くの論文を参考にすると、結論としては、高齢者の場合は注意が必要、という認識でいいようです。

 

 

ネットを見渡すと、中には

 

高血圧=降圧剤長期服用=かえって脳梗塞のリスク高まる

 

という感じで、断定的に書いてあるサイトもいくつかあるようですが、ここはちょっと冷静に考えた方が良いと思います。

 

 


・・・とはいえ、これを飲んだら一生飲み続けないといけない、という考え方は、病態によっては致し方ないケースはあるにせよ、やはりやや乱暴だと思います。

 

いくら薬とはいえ、漢方薬と違って、自然界には本来ない、合成された科学物質なワケですから、人体にとって副作用の方が問題になるケースもあるだろうし、

急場しのぎとして使うのは仕方ない場合はあるにせよ、一度使ったら、今後、継続的に使わないためにどうするかを考えるのが普通だと思いますし、

やはりその方が建設的ではないでしょうか。

 


いいから言われた通り、何がなんでもこれを一生飲むのだ~!

 

という考え方で、一番得するのは、本当に患者さんなんでしょうか・・・?

 

血圧に関しては、私の考えとしては、

 

鍼灸・漢方などの自分自身の治る力を活かす医療と、食養生と、日々の適度な運動

 

で正常値にするように努力する、というのが王道だと思うし、別に日常生活に差し支える症状がないのであれば、”基準値”より少々高くたって、

 

別にいんじゃないの??と思ってしまうのは、僕だけでしょうか。

 

因みにこういった、「西洋医学的な検査数値の基準値」に関する詳しく、分かりやすい記述はネット上にたくさんありますので、そちらをぜひご参照ください。

 

 

現代は、わざわざ本屋に行かずとも、専門家に聞きに行かずとも、インターネットから、専門的な情報が簡単に手に入ります。

 

 

病院で、何かの異常値を指摘されたら、まずは情報を集め、諸説を踏まえて、それの意味をキチンと理解することから始めましょう。

 

 

 

あまり簡単に言いなりみたいな感じになると、あとで思わぬ後悔を味わわされる可能性があると思います。

 

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「血(けつ)」の病変-血閉-

2012.11.07

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昨日、「血痺(けっぴ)」について書きました。

「血(けつ)」の病変-血痺- 参照

 


ついでなんで、今日は「血閉(けっぺい、けつへい)」について書いておこうと思います。

 


ところで漢方薬というものは、いくつかの生薬から構成されていますが、その一つ一つの生薬にもちろん東洋医学的な「薬効」があり、

この分野は、古くから研究されまくっております。

 

一つ一つの生薬の薬効を考えて、それを患者さん一人一人に合わせて、相乗効果や相殺効果を考えながら、上手に組み合わせることで、

患者さん一人一人の病気の状態に合わせた漢方薬を作り、速やかに、理想的な効果を得よう、というのが漢方薬の医学です。

 

 

生薬の中には、相乗効果を示すものもあれば、相殺効果が出てしまうものもあります。

スタッフブログ 十八反と十九畏 参照

 


その、生薬一つ一つの薬効を示した有名な古典の一つに、『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』という書物があります。

 

ここに、「血閉」という言葉が出てきます。

 

詳しくは難しくなるのであえて書きませんが、桃仁、大黄、䗪蟲のところです。

䗪蟲についてはスタッフブログ 黒いアイツ・・・ 参照

 


桃仁、大黄についても、興味がある方は調べてみて下さい。

 


中医学では、「血閉」という言い方はあまり出て来ず、「閉血(へいけつ)」という言い方で、いわゆる「月経の停止した状態」を指します。

 

これは、更年期を迎え、生理的に月経が停止した状態というよりも、若いのに、何らかの病因で、病的に月経が停止してしまった状態を主に指します。

 


神農本草経の言う「血閉」というのも、おそらくは同じ意味でしょう。

 


下腹部において、「血」が滞り、病的に月経が来なくなってしまった状態を指し、昨日紹介した「血痺」から、この状態に進んでしまうこともあるようです。

 

これはたいへんな問題です。

 

妊娠、出産という、女性生理がうまく働かないことになりますし、それだけでなく、女性生理と関わる多くの臓腑経絡の異常に繋がります。

 

この場合は、滞った血、すなわち「瘀血」をガンガン下していく治療が必要になります。

 


まあ実は他にも、血の病変は山ほどあって、中医学には滞血・留血・蓄血・宿血・乾血・老血・死血・敗血・悪血・賊血とか、実に様々な名称が出てきます。

 


そのそれぞれにおいて、治療法は微妙に異なってきますが、基本中の基本はまず、

「血が滞ったのか、足りないのか、あるいはその両方か。」

です。

 

ここをまず、キチッと見極めないといけません。

 

・・・という話でした。(笑)

 

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若返りの鍼(酒毒)

2012.11.04

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こないだ、患者さんからこんなことを言われました。

「先生、鍼をするようになってから酒が前ほど飲めなくなった。」

と。


僕は答えて、

「あー、良かったじゃないですか、経済的かつ健康的で。」

と言いました。(笑)

その患者さんは、もともと全然呑めなかったのが、会社の付き合いで呑み会にイヤイヤ行っているうちに、徐々に飲めるようになった、

という経緯があります。

読者の中にも、こういう人、多いんじゃないでしょうか。

「酒は百薬の長」と言われますが、これは、”その人にとって適量だったら”の話であり、酒が過度になって体を害するという意味で、

「酒毒(しゅどく)」という言葉もあるのです。

よく、体が慣れてお酒に強くなった、とか、まるで子どもが大人になったかのように言われる場合がありますが、そういう場合もあるでしょうが、

 

それだけではなく、「酒毒(しゅどく)」に対して体が鈍くなってしまっている側面があるのです。

徐々に蓄積された酒毒は、体に色々な悪さをします。

命にかかわる、重い病気と繋がることも少なくないです。

・・・で、そうなりかけている人に正しい鍼をすると、前の状態に戻る場合があります。

以前は飲めたのに、という人はまた飲めるようになり、以前は飲めなかったのに、という人は以前のように飲めなくなります。

つまり、若返るのです。(笑)

若返りの鍼。

不老長寿。

現世利益。(笑)

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日本伝統鍼灸学会40周年記念大会

2012.10.29

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27日の診療終了後と、28日の日曜日は、2日間続けて、江戸川区のタワーホール船堀で行われた、

日本伝統鍼灸学会、40周年記念大会に参加してきました!!

27日は私も症例を発表しましたが、発表時間7分、質疑応答3分、計10分という、超短時間発表で、一応練習はしたものの、

やったこと無かったので、ちょっと早口になってしまったり、質疑応答の時、もっと言うべきところがあるのに、他の内容を強調して答えてしまったりと、

なかなかうまくいきませんでしたねえ。。。

会場に来られていた(社)北辰会奥村学術部長や、学生時代にお世話になった先生からは、

「初めての学会発表にしては、落ち着き過ぎや。(苦笑)初々しさがない!」

と、褒めて(?)いただきましたが、自分的には全然ダメでした。

55点ぐらいかな。

ギリ赤点、て感じです。

後で考えると、アレも言えてない、コレも言えてない、アレは言う必要なかった、とか、あの言い方では伝わりにくいだろうな、

とか、反省ばっかりです。(>_<)

まー、じゃっかん悔しいので、そのうち機会があったらリベンジしたいと思います。

伝統鍼灸学会という学会は、これまで、数多くのスゴイ先生が発表してこられた学会で、今回40周年を迎え、事務局や役員メンバーも一新され、

”さて、これからあらためてどうなっていくのか。”

という感じの学会です。

東洋医学は、中国では中医学、韓国では韓医学として、キチッと政策的にまとめられ、世界中にあらゆる形で発信、

実践されておりますが、日本には「日医学」というものは存在しません。

ご存じのとおりの、「ほぼ西洋医学の独壇場、独裁市場」であります。

日本で「日医学」としてまとまらないのは、はもともと八百万の神々で、多神教の国だから、なかなか一つにまとまらない、

むしろバリエーションがある方が豊か、とか言えば聞こえはいいかもしんないけど、ホントにそうなんでしょうか。

ど~も中国、韓国の東洋医学の業界の方が「業界として」頑張った結果のような気がするんですが・・・。

向こうの鍼灸師は、漢方薬も取り扱い、「中医師」「韓医師」として、医師として国民にキッチリ認知されているけど、

日本ではどうでしょうか。

誤解されないように言っておきますが、日本にも個人レベルでスゴイ先生はゴロゴロいますし、業界が頑張っていないとも言いません。

ただ、中韓と比較した場合、相対的にどうなのコレ?という投げかけです。

まあ僕としてはこの学会も含め、業界が今よりももっともっと盛り上がることを期待しますし、自分も何らかの形でその一助になれれば、

と思っています。

あと個人的には、今回の学会で、以前から名前だけは良く知っていて、こっちが勝手に尊敬している先生にお会いして、

少しお話することが出来たのが光栄でしたね。

う~ん、しかし課題の残る発表だった。。。(苦笑)

このブログの読者の方で、聴きに来ていた方がいたら、感想聞かせて下さい。<m(__)m>

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「コンプライアンス」という言葉

2012.10.19

 

 

 

 

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一般人はあまり聞き慣れないであろう、「コンプライアンス」という言葉・・・。

 

昨日、「コンセンサス」について書いたので、今日は「コン」繋がりで、「コンプライアンス」について書こうと思います。(笑)

 


これは、医療の現場では、しばしば話題に上る言葉です。

 

辞書で調べますと、

コンプライアンス【compliance】

1 要求や命令への服従。

 ① 法令遵守。特に、企業がルールに従って公正・公平に業務を遂行すること。

 ② 服薬遵守。処方された薬を指示どおりに服用すること。


2 外力が加えられたときの物質の弾力性やたわみ強度。

・・・と、出てきます。

 

「コンプライアンス」自体は何やらあまりいい言葉ではないけど、1の中の②の意味で、医療ではよく出てきます。

 


医者が服薬を指導しても、患者さんがそれを守らないと、結果的に治療効果は低下します。

 

だからコンプライアンスを出来るだけ高めることが、治療効果を高めることに繋がるよ、というお話です。

 


鍼灸治療で考えれば、運動しなさいとか、食事を制限してねとか、週何回治療に来なさい、とか、そういう養生指導を、患者さんがどれだけ守ってくれるか、ということです。

 

・・・で、その「コンプライアンス」を高めるには、具体的にどうしたらいいの?という話になると、これは結局、信頼関係構築に帰結します。

 


信頼してる先生の言うことだから、患者さんは聞くのです。

 


「コンプライアンス」の語義から考えると、なにやら医療サイドは偉くて、「上から目線」で患者さんに言いつけを守らせる、

というニュアンスにとられがちですが、そうではなく、一人一人の患者さんと臨機応変に信頼関係を構築できる先生ほど、

コンプライアンスを高めることが出来る。

 


治療に協力してもらえる。

 


だから、高い治療効果を表現できる、という話なのです。

 

「医療現場におけるコンプライアンス」なんて言うと、NHKの特集の見出しにでもなりそうな言葉ですが、何のことはない、こういうことです。

 

「医療」が始まって以来、「医者」という職業が誕生して以来、当たり前に存在し、みんなが頭を打ってきた問題でしょうね。

 

これは。

 

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10月(社)北辰会本部臨床コース

2012.10.15

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昨日、10月14日の日曜日は、大阪で行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

午前中は高木幸二先生による症例解説。

京都の木下慶治先生「上肢痛」の症例を、詳細に解説して下さいました。

臨床上、よく診る症状であるし、その基本的な考え方、弁証の手順、着眼点など、復習として、非常に勉強になりました。

午後は、本来この日は、北辰会が3年前から学術提携関係を結んでいる、中国の医大である広州中医薬大学の教授が何人か見えて、

学術交流会をやる予定でしたが、今般の日中関係悪化に伴い、残念ながら交流会は中止となり、普段通りの定例会となりました。(>_<)

・・・しかし、そこは役者ぞろいの北辰会。

思いがけず、蓮風先生の講義に加えて、奥村裕一学術部長の特別講義が実現し、まさに学術部長、という感じの素晴らしい講義をやっていただけました。

講義は

「黄帝内経素問 痿論の解説」

という内容でした。

森立之(もりたつゆき)という、江戸から明治を生きたスゴイ医者がまとめた『素問攷注(そもんこうちゅう)』という、

世界最高峰と言われる『素問』の解説書を引きながら、素問の中の重要な篇である『痿論(いろん)』という篇を解説して下さったのですが、

その周辺知識の深さ、知識の幅の広さ、恐ろしいレベルでした・・・。

僕も近年、チョイチョイ講義をやらせてもらってますが、なかなか、ああいう講義はやろうと思っても出来ません。

これまでの奥村先生の勉強量の半端じゃなさを感じさせる内容でした。

そしてその奥村先生の講義を挟むかたちで、学術交流会でやる予定だった、藤本蓮風先生による特別講義

「黄帝内経と鍼灸臨床」

がありました。

コレまた素晴らしい内容で、これまで断片的に聞いてきた蓮風先生の黄帝内経に関する考え方をコンパクトにまとめた内容で、

非常に分かりやすかったです。

我々がやっている、この鍼灸治療の根本的で基礎的な内容が、2500年前の古典である『黄帝内経』という書物に書いてあります。

こういった古典に対する北辰会の立場は、単に古いからすごい、というのではなくて、

「現代の現実の臨床にこの考え方を応用した場合、現代の最先端の医学でも治せないような病気が治せる場合がある。」

というところに、古典の大きな価値、現代的意義を見出しております。

そこには真実があり、永久不変の真理が説かれている、と考えているワケです。

そして、蓮風先生の最近の症例である、筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう、amyotrophic lateral sclerosis、通称ALS)

の症例を数例紹介して下さいました。

3例とも、『黄帝内経』に書かれている内容に基づく、北辰会方式で治療し、好成績をあげたものでした。

・・・いや~、素晴らしかった。

そして終了後は、とある先生から紹介を受けて、新たな四国のツワモノと出会うことが出来ました。

全国に、東洋医学のことを正しく理解し、真摯な思いで孤軍奮闘しておられる、年代の近い先生がチラホラおります。

ありがたいことです。

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「歯痛」と鍼灸(その2)

2012.10.04

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前回のお話・・・

「歯痛」と鍼灸(その1)


では、続きいきます!!

 

◆虫歯に鍼は効かない!?

東洋医学の目的は、鍼灸や漢方薬などによって、カラダをめぐる「気」を動かし、心身のアンバランスを調整することによって、

もともと備わった「治る力」を賦活化して、病気を治しましょ、というものであります。


「虫歯(齲齒:うし)」というのは、現代医学的には歯に、ミュータンス菌やラクトバチラス菌などのバイ菌がこびりつき、徐々に歯を蝕んでいくモノを言うのですが、

 

これらのバイ菌によって一度破壊されてしまった歯は、残念ながら元通りになることはない、とされております。


これはなぜなのかというと、歯は爪や髪の毛と違って、根っこの部分で常に細胞分裂が行われ、次第に伸びてくる組織ではないので、一度永久歯が生えそろってしまうと、

 

細胞の入れ替わりスピードはあることはあるけど、かなり遅く、ばい菌の浸蝕スピードよりも遅いことの方が多く、あとはそれを一生使わなければならない、

 

という組織だからなんだそうです。


ではこの、”歯”というものを東洋医学ではどのように考えるかについては、またあとで書こうと思います。


この歯の外側の硬い部分が浸蝕され、中にある神経や歯茎にまで及ぶと、独特の痛みやしびれ、腫れなどが出ます。

これらの症状を緩解させるのに、鍼灸治療は有効です。

また、研究はほとんどないんじゃないかと思いますが、理論的に考えれば、鍼灸には、唾液分泌の促進などによって口内環境を調えた結果として、

 

バイ菌による浸食を遅らせる効果なんかもあるのではないでしょうか。

 

また、鍼の力によって、虫歯で使い物にならなくなった歯を再生させる力も、あるのではないかと信じたい思いもあります。(笑)

 

しかし、それには大変な労力もお金もかかるであろうことを考えると、歯科的に削ってしまった方が早いのかな、という思いも、正直致します。

僕は実は顔を出したことはないんですが、日本歯科東洋医学会という、歯科医師を中心とした東洋医学の学会も存在します。

(これを機に、今度行ってみよ♪)

 


清明院では、鍼治療に来る前に親知らずを抜歯したとか、大きな虫歯を削って、痛み止めを飲んでも痛みが止まらないような場合に、

鍼灸は非常に効果的であることは何度も経験していますし、いい選択肢だと思っていますし、推奨しております。

僕も今回、もちろん麻酔下で親知らずを抜きましたが、麻酔が切れた頃、激痛が来ました。


そこであえて鎮痛剤を飲まずに、鍼で対応してみました。


やっぱり、抜群の鎮痛効果でしたねえ。


このように、間違いなく言えるのは、歯肉が腫れて熱を持って痛むとか、抜歯した後の傷口の痛みとか、虫歯による炎症の痛みを緩和させるのに、

鍼灸は即効的に有効だ、ということです。

ただ、痛みを緩和させたからと言って、浸蝕された歯そのものを再生させるのは容易ではないだろう、ということです。

 


続く

 

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「決定論」という言葉

2012.09.19

 

 

 

 

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昨日の話に出てきた、何やら難しそうな「決定論(けっていろん)」という言葉・・・。

『荘子』の渾沌のお話 参照

 

な~んか、難しそうな言葉ですよね。

 


こないだ読んでた本にも、何度か出てきまして、気になったのでちょっと調べました。

 

ヤフー百科事典によると、


常識的には、未来の事柄のなかには、人間の
自由意志によって、それが生ずるかどうかが左右されるものがあり、

この意味で未来には不定な部分がある。

この常識に逆らって、世の中でどういうことが起こるかは、未来永劫(えいごう)にわたってすべてあらかじめ決定されている、

と主張する立場が、決定論である。

とあります。

 


・・・相変わらず、辞書や百科事典っちゅーのは、分かりにくい言い回しですな。。。

 

でもこれはまあ、分からんことはないですネ。(苦笑)

 


要するに、未来に何が起こるかは、あらかじめ分かっている!とする立場が決定論なんですね。

 

これをネットなんかで検索すると、とんでもなく難しい(というか眠くなる)哲学のサイトにたどりついたりして、眠れない夜には最高です。(爆)

 


睡眠薬よりよく効くんじゃないでしょうか。(睡眠薬飲んだことないけど。)

 


 


・・・ま、決定論は、パッと聞き、”んなわきゃねーだろ!”とも思える話です。(笑)

 

でもこれを深く考えると、なかなか難しい話になっていって、宗教、哲学、道徳、神学、物理学や自然科学の分野なんかでも登場してくる、重要な考え方です。

 


ここではあまり深い内容には立ち入りませんが(というか難しくって無理ですが(苦笑))、全てがあらかじめ決まっているだなんて、なんだか面白くない話ですよね。

 

・・・「因果律(いんがりつ)」という言葉がありますが、原因があって、結果がある、ということが正しいならば、その原因が成立するにも、また原因がある、ということになり、

 

ある結果が起こった原因も、その前に起こった原因の結果である、と考えると、いくらでも遡ることが出来るので、逆に言うと、今が決まってるなら、

 

未来に関しても全てが決まっている、とも考えられます。

 

これ、ややこしーけど、分かるっしょ?

 

これを”因果的決定論”というらしいです。

 

この考え方は、何かを予測する時、普段から誰でもある程度は使いますが、なんぼ予測しても、予定は未定、”100%決定”ではないですよね。

 

僕的には、世の中、一寸先が分からないから面白いんだと思います。

 

不思議な力を感じることはありつつも。

 

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タバコと東洋医学(その7)

2012.09.06

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これまでのお話・・・

タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)

タバコと東洋医学(その3)
タバコと東洋医学(その4)
タバコと東洋医学(その5)
タバコと東洋医学(その6)

 


では、続きいきます!!

 


前回、禁煙した時に僕自身の身に起こった、様々な症状について書きました。


・・・で、なぜ、それらの症状が起こったのか、というお話です。

1.イライラ感

これについては、「肝の臓」のところでよく出てきましたが、伸び伸びとした自由な状態を好む「肝の臓」が、タバコという嗜好品を奪われたことにより、

欲求不満がたまって、機能失調を起こしたことが、一番大きいと思います。

肝の臓が機能失調を起こすと「易怒(いど)」といって、些細なことで怒りっぽくなったり、イライラしたりするようになります。

「肝」って何ですか?(その13) 参照


2.のぼせ感、頭に汗が出る、鼻血

コレは、タバコによって、深い呼吸をすることで、無理やり下げていた気が、下げられなくなったことによって、上半身に気が鬱滞して、

熱をこもらせ、これらの症状が出たものだと思います。

3.口内炎の多発

これも、2.と同じように、上半身(上焦)に気が鬱滞し、熱がこもった結果であろうと思います。


現代医学的には、唾液に含まれる抗菌物質の濃度が、喫煙者は煙の毒で刺激されるせいか、非喫煙者よりも高いようで、

このせいで口内炎が出来にくいという説もあるようです。

この論から言えば、煙を肺まで入れないのであれば、タバコはむしろ健康にいい、とも取れますが、この論には異論もあるようです。


4.痰が絡む

タバコをやめて、余計に痰が絡むなんて、信じられないようですが、ホントの話です。

実際に経験した人が言うんだから間違いない。苦笑

コレはタバコと東洋医学(その2)で述べた内容そのものです。


5.体重の増加

これについては、スススーッと、これまでにないペースで一気に増えてきたので、このまま80㎏、90㎏の、

メタボ中年のだらしない体になっていくんではないかと、正直焦りました。

人からは、タバコを吸えないストレスから、暴飲暴食になっているんじゃない?とか、よく言われましたが、僕はかつては、これを暴飲暴食と言わなかったら、

 

何を暴飲暴食というのか、という食生活でしたから、食生活自体は、以前よりも全然マシになっていると思います。

・・・にも関わらず、なぜ太るのか。

コレは、上記のように「肝の臓」の機能失調や、「痰」という邪気が助長されたことで、結果的に消化吸収機能が煙草をやめる前よりも、

 

うまく働かなくなった結果だと思います。


ですので、鍼灸と養生で、「肝の臓」を調整しつつ、「痰」「のぼせ」を根気よく除去していくことで、徐々に徐々に普通の状態に戻ってきた、という印象です。

(これ正直、2年近くかかりました・・・。)


・・・まあこのように、長く続けてきたことを急にやめたら、色んなことが起こるというのは、タバコに限らず、よくある話です。


よく、痛み止めやステロイドで、何年も症状をごまかし続けていた患者さんが、一念発起して、急に廃薬しようとすると、一気に色んな症状が噴出することがありますが、

 

それと似たような現象なのかもしれません。


でも、その辛いリバウンドを乗り越えることが出来れば、次に進めるワケですから、やってみた方がいいとは思います。

タバコと東洋医学、ひとまず終わり。

これについてはまだ色々あるので、また気が向いたら、書き足すかもしれません♪

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タバコと東洋医学(その3)

2012.08.22

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これまでのお話・・・

タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)

 

では、続きいきます!!

 

 

僕がタバコをやめた時のお話に行く前に、タバコの「プラス面」について、少し補足しておきます。

前回お話ししたように、タバコには、

「胸部~上気道部に絡んだ”痰”という邪気を乾かす。」

という、いい面もある、というお話をしました。

(もちろん、痰をため込んでいる人にとっては、対症療法的に、症状緩和という意味で、ですよ。)

 

これにより、人によってはリラックス効果はもちろん、呼吸器症状がかえって楽になったり、息苦しさがかえってマシになったりする人が、実際にいます。

 

では、タバコが持つ「いい面」というのはそれだけであって、他にいい面はないのでしょうか。

・・・「ある」と思います。

近年、まるで「諸悪の根源」みたいにしか言われないタバコですが、もとはナス科の植物の葉っぱを乾燥させたものに、火を付けたものです。

 

煙草の歴史については 「JT」のHP 参照

葉の成分であるニコチンには、確かに毒性があるけれども、なぜ長い間、嗜好品として支持されてきたんでしょうか。

それには、それなりの理由があるはずです。

ここは冷静に、多面的に評価するべきでしょう。

それはあの匂いと、深呼吸(ため息と言ってもいい)によるリラックス効果が大きいのではないでしょうか。

こんなこと言うと、ヒステリックな嫌煙家の皆様からは、

「アレがいい匂いだなんてとんでもない!!どうかしてる!!」

と言われそうですが(苦笑)、僕も10年以上タバコを吸っていた身です。

タバコによって、いい匂いと感じる匂いや、自分に合う匂い、合わない匂い、というのは、厳然として存在します。

だからあれだけ多くの銘柄が存在するのだと思います。

・・・まあ、コレは吸ったことのない人にはいくら言っても分からないと思いますがネ。(苦笑)

その人の主観によりますが、「いい匂い」だと、その人が感じる香りには、気の巡りをよくし、脾の臓の働きを鼓舞し、湿邪を化する効果があります。

 

これを中医学の専門用語では、芳香理気(ほうこうりき)、芳香化湿(ほうこうけしつ)、芳香醒脾(ほうこうせいひ)なんて言葉があります。

ちなみに漢方薬においても、生薬の匂い、香りというのは大変重要なんだそうで、専門家の先生に伺うと、同じ材料であっても、きちんとした、

素材本来の香りがあるかどうかで、効果が全然違うらしいです。

また、重症で、意識不明になったような患者さんを、キツイ匂いのある生薬を嗅がせて、意識を付けるという、芳香開竅(ほうこうかいきょう)という方法もあります。

 

(韓国ドラマ『イ・ジェマ』でよく出てきましたね。)

また、深呼吸や、ため息というのは、東洋医学では特別に考えます。

そもそも、「呼吸」というものに対する考え方が、東洋医学と西洋医学とでは違います。

長くなりそうなんで、次回。

・・・こうやって、一つの話題から派生して、細かいことに触れていくと、どんどん長くなってしまいますが、それがこのブログの自由さ。

竹下式。(笑)

 

 

 

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