東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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寂しいこと

2012.07.28

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こないだ、寂しい知らせが届きました。

(さらに…)

膝に水がたまる

2012.07.21

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最近、「膝に水がたまった人」を何人か診ました。

(意外とこういう、よくある感じの、普通の患者さんも診てますよ~。)

中高年の病気と思われがちですが、スポーツなどで膝に過度の負荷をかけている人なら、若い人でもなる場合があります。

整形外科では、膝関節の中のどの組織で炎症が起こっているのかを、様々な検査で明確にし、基本的には患部の安静を指示し、

やれ湿布やら電気治療やら薬やらで様子を見て、溜まっている水が減らなかったり、ますます増えてくるようなら、

穿刺廃液(プンクチオン)といって、太い針を刺して直接水を抜きます。

それでもだめなら、炎症を起こしている組織そのものを手術でとっちゃったり、人工関節にしたりします。

ところで、この「お水」というのは、何らかの原因で、膝関節が炎症を起こして「余分な熱」を持ったから、ある意味でそれを冷やさんがために、

体の中の正常なお水が集まったものなので、もともとは悪いものではありませんし、そのお水をとることが、根本解決にはなりません。

だから、とってもとっても、すぐにまた溜まって、いわゆる

「クセになった。」

と言われるような状況に陥ったりします。

しかし、かつて僕が整形外科で働いていた時、この、とったお水を見せてもらったことがあるのですが、黄色っぽくて、

場合によっては血が混じってたりして、とても「普通のお水」とは思えない、見るからに汚らしいものでした。

この「お水」をとってもらった患者さんは、いかにも病的な成分をとってもらったという感じで、違和感が取れてスッキリするらしく、晴れ晴れとしたお顔でお礼を述べて帰っていかれました。

(・・・まあ、またすぐに来るんだけどネ。(苦笑))

つまり、冷やそうと思って集まった綺麗なお水も、原因が改善しないために、だんだんだんだん薄汚れて、濁ってきて、「汚水」となり、コレ自体が痛みや違和感を増強させる要因にもなってしまうんです。

この悪循環から抜け出すのに、東洋医学の考え方が、とっても有効です。

長くなっちゃった・・・。

 

続く

 

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患者さんの声(50代女性 耳鳴り、耳の閉塞感)

2012.07.18

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「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します!!

(さらに…)

このブログに初めて訪れた方へ

2012.07.08

はじめまして。

東京都、新宿駅の近くで「清明院(せいめいいん)」という鍼灸院を営んでおります、竹下有(たけしたゆう)と申します。

このブログは、清明院を開業した2009年の10月から「ほぼ毎日」更新し続けているものです。

東洋医学、鍼灸医学のお話を中心に、日々感じる、様々なことを書いております。

現在、日本の国民の医療といえば「西洋医学」の独壇場です。

西洋医学が素晴らしい面はもちろんありますが、患者さんのことを考えた時、この現状は、偏っているように思えます。

一方、多くの日本国民の、東洋医学、鍼灸に対する認識はどうかというと、単なる慰安的行為の延長であったり、せいぜい雑多な健康法の一種として、認知されている程度ではないでしょうか。

そうではないのです。

私は、このことを、声を大にして世に訴えたいと、常々思っています。

東洋医学、鍼灸医学は、中国、韓国、日本を中心に、数千年もの間、病に苦しむ多くの人々に支持され続け、現在でも、現実の病に対して効果を上げ続けているものであります。

 

 

東アジアから、全世界に誇るべき、また守り、発展させるべき、れっきとした伝統医学、伝統医術であると、私は認識し、理解しています。

ですので、上記のような、現代の多くの日本国民の認識があるとすれば、それは間違っていると思います。

日本では、江戸時代の後期に蘭学が伝来する前までは、医療の主役は東洋医学、すなわち鍼灸と漢方薬でした。

蘭学が伝来する以前の医者には、なにも治せていなかったかというと、そんな筈はありません。

明治時代に入り、当時の政府の富国強兵政策のもと、日本は何でもかんでも、近代化という名の西洋化に舵を切りました。

この時に、国民の健康を守る、医師に関する法制度をも変えてしまい、なんと、

「西洋医学”のみ”を修めたものを医師とする。」

と定めてしまいました。

(明治7年(1874年)の政令通達)

これは、事実上の東洋医学廃止政策です。

これにより、それまで代々東洋医学をやっていた医師の家も、ほとんどが西洋医学に看板を掛け替え、以来、日本では西洋医学が主役となりました。

 

 

東洋医学は過去の遺物扱いとなってしまいました。

その、約150年前の日本国家が定めた基軸の延長線上にあるのが、現代日本の医療です。

明治初期の国内事情と、現代の国内事情はまったく違いますから、国民の生活状況も、かかる病気も、西洋医学に対する認識も、当時とはまったく違います。

アトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などのアレルギー疾患、また、三大成人病、あるいはうつ病に代表される精神疾患などなど、西洋医学の医療機関の治療で治らずに、さまよう病人は、むしろ増えている現状があります。

現代日本の医療は、今や明らかな制度疲労を起こしているようにみえます。

時代がどう変遷しようとも、いくら西洋医学が発展しようとも、「病気」「病人」に対する「東洋医学」そのものの価値は、本質的には全く失われません。

だから、基本からしっかりと東洋医学を学び、しっかりと経験を積んだ東洋医学の医者は、当然ながら、太古の昔からやってきたように、多くの病が治せるようになります。

中には、西洋医学が苦手とするような病気さえも、です。

そこにこそ、現代における、我々鍼灸師の、大きな存在意義があるのではないか、と思っております。

ブログ記事は、テーマごとにカテゴリーで分類してありますので、興味のあるものからお読みいただければ幸いです。

読者の方の、このブログとの出会いが、数千年の歴史を持つ、東洋医学の無限の可能性に気付かれるきっかけになることを、願ってやみません。

                              2012.7.8 大安吉日 清明院 院長 竹下有

 

 

 

 

※2020年1月、読者の方から有難いご指摘を頂き、一度更新をお休みし、本ブログの内容を点検し、見直すことといたしました。

 

再開までお時間を頂きますが、何卒宜しくお願い致します。

 

 

院長ブログに関してお知らせ 参照

 

 

 

 

時間治療

2012.06.22

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僕はあまり、漢方薬については詳しくない。

でも、興味はある。

どうしても仕事が忙しくて治療に来れない患者さんや、併用したいという方には、おススメする場合がある。

昔は、

「絶対に俺が鍼灸で治す!死んでも湯液なんかに頼るか!」

とか言ってた時期もある。(苦笑)

まったく、オコチャマの言である。

あらゆる角度から考えて、漢方薬と併用した方が有利なケース、というのは、厳然とある。

まあ、今にして思えば、そーゆーのを”職人のこだわり”だとカン違いして、やってたような節がある。(反省)

ともかく、こないだ、とあるきっかけから知ったが、漢方家の間では、昼と夜で違う漢方薬を飲ませる、ということを、けっこうやるらしい。

鍼灸にも、「時間治療」なんてジャンルがあるほど、この医学は”時間”というものを意識する。

「因時制宜(いんじせいぎ)」という言葉があるように。

「三因制宜」って何ですか? 参照

当然、昼夜では自然界の状況が違う。

四季もしかり。

それに応じて、人体の状況も異なる。

だから治療を変えなければならない。

同じ人で、同じ病気でも、昼と夜では、治療が違うはず。

それぞれの状況に応じた鍼をする。

スゴイ先生の治療をみて、ツボや置鍼時間だけマネしたって、すぐ頭を打つワケだ。

 

 

【参考文献】

 

鍼灸時間治療学 川井正久

 


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海を超えるか?

2012.06.17

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私ごとですが、こないだ、祖母の三回忌の時に、現在オーストラリアに住む叔母に、久しぶりに会いました。

(さらに…)

形と機能

2012.06.13

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昨日、鍼灸学校での講義の中で、ご質問いただきました。

「形よりも機能が大事って、どういうことですか??」

というご質問。


コレは、あらゆる病気に言えます。

 


例えば、最近増加中と話題の「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という病気。

(ちなみに、今日もこの病気の新患さんが2名見えました。ホントに多いです。)


レントゲン上では、腰の部分の、神経の通り道が、骨が変形してしまっていることによって狭くなり、神経が圧迫されて炎症を起こし、

腰が痛かったり、足がしびれて歩けなくなったりする、大変つらい病気です。

この病気については、以前「患者さんの声」をいただいたこともありました。

患者さんの声(50代男性 脊柱管狭窄症による腰痛、坐骨神経痛など) 参照

西洋医学では、局所に痛み止めの注射とか、神経の栄養状態をよくするお薬など、まずは侵襲性の低い治療をやって、

それでも効果がない時は手術して、骨の変形部分をカットするなりして、神経への圧迫を除去します。

最近では、笑点の歌丸師匠がこの病気で、3度目の手術を受けた、というニュースがありました。

少し前も、みのもんたさんが同じ病気で手術を受けた事が話題になりました。

 


・・・みのさんも、もしかしたら再手術になるかもしれませんよね?

 


そう考えると、手術するのは、根治ではないんじゃないでしょうか。

(もちろん、手術という療法を否定しているワケではございませんよ。)

本当に、腰部の骨が変形してることが諸悪の根源なんでしょうか。


腰部の骨の変形が、神経に悪さをするような体の状況が、悪なんじゃないでしょうか。


腰の骨が変形してる人全員が、同じ症状にならないのはどうしてでしょう。

・・・で、僕らはこれを、「東洋医学」の見地から診断しなおし、治療するワケです。

 


そうすると、しびれや腰痛がとれることがあります。

 


そして、すっかり日常生活に問題がなくなった時点で、病院に行くと、腰の骨の変形は変わってなかったりする場合があります。

 


症状は取れてるのに、です。

 


こういう現実からも、必ずしも痛みやしびれの原因は骨の変形のみにあらず、ということが裏付けられます。

たとえ、形態が正常な状態から逸脱していようと、機能がそれなりに正常に発揮できてれば、いいと思いませんか?

そのための理論や手法が、西洋医学じゃなくても、よくないですか??

手術や注射や投薬というのは、腰の痛みをとって、楽で健やかに生活するという「目的」のための「手段」です。

「目的」が達成されるための「手段」は、もっと色々な方法論や診かた考え方あったっていい、と思いませんか?


そして言うまでもなく、「手段」「目的」になるのは論外だ、と思います。

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患者さんの声(20代男性 6年続く重い花粉症)

2012.06.02

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再び「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します!!

20代 男性


【症状】6年間続く重度の花粉症による目の痒み、くしゃみ等

6年位前から自分は花粉症だとハッキリ自覚するようになりました。


3年前からは目のかゆみ、止まらないクシャミで夜も寝付けず、アイボンで目を洗い、薬を毎日飲んでいました。

 
そんな中、友人から「花粉症に鍼が効く。」と教えてもらいました。

 
「鍼はやったことないけど、なんかうそ臭い。」

「”気”ってなんだ? ドラゴンボールか??」

「肩こり、腰痛には効くかもしれないけど・・・。」

と思いながらも、

「少しでも症状が軽くなればラッキー♪」

と、昨年(H24年)の10月から通い始めました。

 
週1回程度で通いだしましたが、それまで医療費にお金をかける習慣がなかったので、サラリーマンにとって1回5千円はかなり大きい負担です。
 

最初のころは生活を切り詰めて治療費を捻出していましたが、忘年会・お祝い事・親の入院などで出費が増えてしまい、途中からは月2回程度に減らしました。

(安月給なので、これでも辛いですが・・・)

 
最初の問診では、自分でも意識していないことを色々聞かれるし、先生は長髪で怪しげなオッサン(実際は若いらしいですが)だし、

院内は変な音楽が流れているし、「やっぱり何か胡散臭い!」と思ってました。(笑)

 
しかも、花粉症の治療なので、効果があるのかどうかは春にならないとわかりません。

「4月に効果を実感できなかったら、通うのをやめよう。」

と思ってました。

 
・・・で、今年の春。
 

完治とはいきませんでしたが、薬を飲まなくても我慢できる程度の症状で、一日に数回しかクシャミをしませんでした。

例年は薬をのんでも止まらないのに、今年は一切飲んでません。

目も多少かゆくなりますが、目薬・アイボンが必要なほどではありませんでした。

ここまで効果があるとは思いませんでした。

正直びっくりしました。

来年のためにも継続して通いたいと思ってますが、どの程度の頻度で通えば良いかが、まだ分かりません。

回数が多いほど良いのは当然でしょうが、無理なく続けられる範囲で通おうと思ってます。

 

【清明院からのコメント】

なかなか、厳しい「患者さんの声」をいただきました。(苦笑)

軽く酔った状態で書いてくれたそうなので、何となく文章から酒の匂いがしますね。

あのー、胡散臭くて、すいません。<m(__)m>

・・・でもまあ、良くなったんだから、いいじゃないか、という症例です。(笑)

この方は初診時、コメントにもあるように、”疑いの眼(まなこ)”丸出しでやってきました。(紹介なのにー。)

しかし、どことなくサバサバした感じで、よければ続ける、ダメならやめる、とハッキリ割り切ってきました、という印象を受けました。

「肝鬱気逆、湿熱」と証を立て、治療をすると、初回からいい変化。

この時点で、しっかり継続すれば、間違いなく例年よりはいい状態になります、と伝えました。

経過中、経済的な問題から、治療間隔を開けざるを得なくなったので、理想的とまではいきませんでしたが、まずまず調整出来た方だと思います。

あとは酒に気をつけて、経済的に無理のない範囲で通ってくれれば、もっとよくなるでしょう。(笑)

近年増加傾向である花粉症・・・、西洋薬で症状だけ無理やり抑えてごまかしておられる方が少なくありません。

根本的には体質改善、生活改善をしないことには、根治は難しい疾患だと思います。

辛い症状でお困りの方は、清明院に相談に来られてはいかがでしょうか。


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刺激

2012.05.30

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こないだの飲み会から、たまに普段と違う刺激に身をさらすことは、非常にいいものである、ということを再確認しました。(笑)

(さらに…)

「陰平陽秘」という言葉

2012.05.23

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東洋医学は「気」と「陰陽」の医学・・・。

 

 

鍼灸であれ、漢方薬であれ、治療の眼目は「気」を動かし、人体の「陰陽」のアンバランスを是正することです。

 


・・・フーン、なるほど。

 


そんじゃ、”人体の陰陽”って何すか?となりますわな。(笑)

 


これが、五臓と六腑であったり、気と血であったり、上下だったり左右だったり、前後だったりする訳です。

 


患者さん一人一人の病態によって、使うモノサシは変わります。

 

そうするとさらに、じゃあ”「陰陽」のバランスが取れた状態”ってなんすか?と思いますよね。(笑)

 

この状態を表す言葉で、古典に「陰平陽秘(いんへいようひ)」なんて言葉があります。

(※出典は『黄帝内経素問』生気通天論(3)です。)

 


これを分解して日本語っぽく言うと、「陰平らかにして陽秘す。」といいます。

 


・・・普通は、これを言われたところで、ハ?陰が平らか?陽が秘す?なんすかそれ??ってなもんだと思います。(笑)

 

ここでいう、”陰”を仮に海と考えると、”平らか”というのは大きな波の立ってない、涸れてもいない、穏やかな状態です。

 

それに対して、”陽”を仮に”太陽”と考えると、”秘す”というのは雲に「ほどよく」さえぎられている状態です。

 


雲が生じてる訳だから、陰陽が交流していないワケではないということが分かります。

 


ま、あまりうまい例えでもないけど、これがいい状態なんです。

 

陰と陽が、正常に交流しつつ、どちらも極端な状態でない。

 

極端な不和が生じていない。

 

陰が平らかだから陽はひそみ隠れられるし、陽がひそむから陰が平らかでいられる、というわけです。

 

人間で言うと、何らかの原因でこの隔たりが大きくなってしまったのが病気だし、もしこれがひどくなって、完全に離れてしまったり、どちらかがどちらかを滅ぼしてしまったら、死亡です。

 

古典にあるように、人体で陰陽の隔たりが大きくなると、体に余分な熱がこもったり、逆に冷えたりします。

『黄帝内経素問』調経論(62)です。)

 

すぐに是正しないと、必ずよくないことが起こります。

 

先手先手を、分かっていながら打たず、ついに大病して泣く、これは不幸だと思います。

 

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