東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(20代女性 逆流性食道炎 眼瞼痙攣 頭痛 冷え症)

2012.12.30

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「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します。

(さらに…)

救急車を呼ばずに鍼に来る

2012.12.22

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とある患者さん。

(さらに…)

葛根湯医者

2012.12.20

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「葛根湯医者」という言葉がある。

 

これは古典落語で、

頭が痛ければ葛根湯
 
お腹が痛ければ葛根湯
 
何でもかんでも葛根湯

という、ヤブ医者のことを皮肉った内容で、有名な話です。

 

wikipedia「泳ぎの医者」 参照

 

バカの一つ覚えのように、どんな症状にも、同じ処方しかしない医者がいるとしたら、それはヤブ医者かもしれません。

 

(あるいは、希代の名人かもしれません。)

 

また、蓮風先生の御尊父である藤本和風先生の言葉ですが、医者になって、ヤブをやる様な人は、そもそも医療をやめた方がよっぽど人助けだ、という話もあります。

 


 

たまに患者さんで、

「カゼっぽかったから、薬局で買って葛根湯を飲みました。」

という人がいます。

 

僕はそのたびに、マジメに

「漢方薬というのも、処方を間違えると悪化する場合があるから、素人判断で軽々に飲むのはアブナイですよ。もしカゼっぽくて、

しかも治療に来られない状況であれば、症状を言ってくれればアドバイス出来ますから、遠慮なくお電話下さい。」

と、提案させていただくことがあります。

東洋医学では、いわゆる「カゼのひき始め」に対する漢方薬の処方パターンは無数にあります。

 


それは、

「どういう人が」

「どういうカゼを」

ひいたかによって、全部治療パターンが変わってくるからです。

 


ピタッと処方が合えば、面白いように劇的に治ります。

 


鍼でもそうです。

 

しかし、誤った処方をすれば、カゼなのに、1週間経っても、2週間経っても治らない、なんてこともあります。

 

またそもそも、葛根湯の守備範囲だって、「カゼのひき始め」だけなんかじゃ、全然ありません。

 


「東洋医学」・・・。

 

ホントに、軽んじて欲しくないよナア、と思います。

 

 

 

 

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慢性鼻炎の患者さん

2012.12.15

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なかなかうるさい症状の一つ、慢性鼻炎・・・。

春限定とか、秋冬限定とかのものはまだ治しやすいが、一年中症状が出ていて、ちょっと疲れるとすぐにグシュグシュになるような、

十年以上も点鼻薬を使っているようなタイプの鼻炎は、なかなか治りにくい。

治療すると楽にはなるのだが、またぶり返してしまう、というケースが多く、治療には局所の症状だけでなく、全身状態の改善を見ながら、

本格的な生活改善、体質改善が必要だ。

なかなか根気のいる治療で、続かない患者さんもおられる。

現代病とも言える、こういった各種のアレルギーは、西洋薬で症状を抑え込んでいる状態が長期的に続くと、そこから抜け出すことはなかなか難しい。

抜け出したとしても、そこからが長かったりもする。

もし、第一選択肢が、鍼だったら、と思うと、とても悔しい。


頑張らねば。

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夜回り先生の処方箋

2012.12.14

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最近あんまり出ないけど、以前ちょくちょくテレビに出ていらして、有名な夜回り先生こと水谷修先生

水谷修先生のブログ → http://www.mizutaniosamu.com/blog/

知らない人のために簡単に紹介すると、水谷先生は元定時制高校の先生で、教員生活のほとんどの時期、生徒指導を担当し、中・高校生の非行・薬物汚染・心の問題に関わり、

 

生徒の更生と、非行防止、薬物汚染の拡大の予防のための活動を精力的に行なっておられる先生です。

 

また、若者たちから「夜回り」と呼ばれている深夜の繁華街のパトロールを通して、多くの若者たちとふれあい、彼らの非行防止と更生に取り組んでいることから、

 

「夜回り先生」と呼ばれるようになりました。


この先生が、最近、

「心の病を、簡単に治す方法があります。」

と仰って、2つの方法を述べておられます。


それを以下に紹介します。

 


私のもとには、ずっとこころを病んでいる、たくさんの人からの相談が来ます。

その人たちに共通することは、次のことです。

①自分に自信がない。

②それまでの経験から、他人を信じることができず、すべてを抱え込んでしまう。

③昼は、できる限り、動かず、そして、人との接触を避ける。

④夜は、ただひたすら、悩み苦しみ、ネットやメールで、見えない相手とつながろうとする。

⑤いつも、自分のことだけを考え、人のことを考える余裕を失っている。

すべてが哀しいことです。

実は、こころの病を簡単に治す方法があります。

それは、たった二つです。

①昼間、ともかく徹底してからだを動かす。

10キロ以上は、歩き、美しいものにふれる。

ともかく、昼間くたくたになるまで、からだを疲れさせる。

そして、三食をきちんと食べる。

②すぐに、インターネットや携帯電話、メールの機器を、捨てる。

健全なからだにしか、健全なこころは宿りません。

まずは、からだをきちんと疲れさせ、 体調を良くすること。

これが、一番のこころの病の治療法です。

お金もかかりませんし、薬のように副作用もありません。

体調が悪ければ、考えることは、すべてが悪い方へ悪い方へと向かってしまいます。

私に相談してくる人たち、子どもたち、まずは、これを一週間やってみてから、私に相談してください。

口や言葉に救いを求めても、それは、無理です。

救いは、君たち自身の中にしかありません。

君たちが、まずは動かないと・・・。

 

・・・とのことです。

なるほど、これは東洋医学的に考えても、完璧ではないにせよ、理にかなっております。

何十年もの間、非常に厳しいケースや、難しいケースに相談に乗って、乗って、乗ってこられた先生だからこその、大変「重い」結論なんだと思います。

しかし、これを読んだネットユーザーの反応ときたら、冷たいもんです。(苦笑)

一部、以下に紹介します。↓↓

そんなことしたら死んでしまいます><

じゃあ病人でいいです

どっちも(´・д・`) ヤダ

今ネット捨てたら逆に鬱になりそう

会社勤めで運動なんてできん

・・・だそうです。。。

こういう意見を持つ人が大勢を占めている、という現実があることも、よく認識しておかねばなりませんが、

我々も、誠意を持って、アドバイスし続けるしかないデスネ。。。

まあ、こういう態度で、ネットに書きこめるレベルの人はまだそんなに心配ないでしょうが(笑)、徐々に、こうやって笑って、

バカにしてもいられなくなって、深刻化してくるケースが、実際は多いのです。

運動不足、暴飲暴食、夜更かししてネット依存・・・。

みんなある意味、精神疾患、心身症予備軍と言っていいでしょう。

手遅れになる前に、こういう真面目な呼びかけに、耳を貸して欲しいものですネ☆

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消化管は体の外

2012.12.07

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清明院には、消化管に病気をお持ちの患者さんが多く見えます。

胃炎、腸炎、食道炎、ひどいものでは食道がん、胃癌、大腸癌、クローン病、安倍元総理で有名になった潰瘍性大腸炎など、実に様々な病気の方が見えております。

消化管と言えば、口から肛門までの長い道のりであり、食道、胃、小腸、大腸という、長い長い道のりです。

消化管の内側の粘膜は、いつも外界の刺激と接しているワケではありませんが、外界から取り込んだ飲食物は、消火液とごちゃごちゃに混ざっているとはいえ、

ある意味、そのままの形で粘膜に触れます。

そしてそこから、栄養分を吸収し、代謝し、血肉にする訳ですネ。

外界のものと触れる、という意味では、消化管粘膜は「体の外」であり、「皮膚」と似ています。

消化管の異常は皮膚との関連が深く、その逆もしかりです。

アトピーの方の胃腸が整ってくると、皮膚の症状がよくなる、便秘の人がよくなってくると、皮膚がキレイになってくる、これは日常よく見かける現象です。

まあ、「中から美容鍼灸」です。(笑)

鍼灸治療は、鍼や灸での「皮膚」を介した刺激で、身体の各部に影響を与え、全身を調整する治療、とも言えます。

漢方薬での治療は、「消化管粘膜」を介した刺激で、全身各所に影響を与え、調整する治療、とも言えます。

皮膚も、消化管も、深浅でいうと「浅」なんです。

東洋思想には「表を以て裏をうかがう」という大切な考え方があります。

表(浅)から、裏(深)を動かす。

裏を無理に触ろうとしないことの追求の究極が、もっとも裏を動かすのでしょう。


一番手前は、一番奥。

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どうして眠れないのか

2012.12.06

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「不眠症」に限らず、どんな病気であれ、健やかな睡眠をとれていない患者さんの、なんと多いことか。

食べる、寝る、動く、こういう基本が出来ていないと、どんな症状、病気であれ、治りの良し悪しに大きく関わってくる。

セオリー通りの治療で、スッスッス~ッとよくなっていく患者さんはいいとして、

「・・・ん?な~んか妙に、治りが悪いなあ。」

という患者さんの場合は、上記のポイントを必ず再チェック。

中でも眠れていない、というケースは多い。

あるいは寝てても、常習的に睡眠薬に頼っている、とかね。

睡眠薬というもので、ある意味「気絶」させて、半ば強制的にとらせた睡眠というのは、自然な睡眠と比べて疲労の取れ方が全然弱いように思います。

(患者さんが、皆さん大体そうおっしゃいます。)

まあ、薬によって色々な作用機序はあるでしょうし、使用は仕方ない局面もありましょうが。。。

・・・ともかく、なぜ眠れないのか。

東洋医学では心、腎、肝、胆、脾、熱痰、内熱あたりが原因とされている。

「心」って何ですか?(その7)
「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9)
「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉
「疲労」によって籠った熱
「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について
「風」「火」について
「湿熱」について        参照

これ、どういうメカニズムか。

まず、寝るということは、東洋医学的には体を休め、陰気を養う、重要な生理現象だ。

大地に体を預け、瞑目し、呼吸は深くなり、筋は緩み、陽気は体内に深く潜り、臓腑筋骨をめぐり、滋養する。

相対的に体表の気が不足するから、表邪を受けやすくなるため、布団をかぶる。

この時、体内深くに、「気の受け皿」がないと、気が潜れないから眠れない。

 

(つまり陰の器の不足)

あるいは陽気が昂ぶり過ぎてたり、熱が盛んだと、これも、気が深くに潜れないから眠れない、あるいは眠りが浅くなる。

 

(陽の過多、上、外ベクトルへの気機の過剰)

また、気の停滞がきつくてもダメ、神が安定していなくてもダメ。

 

(肝胆、心の異常)

あと、僕の好きな奇経八脈なんかも関わる。(蹻脉)

因みに張景岳大先生は、スッキリとぶった切る。

「不眠のキモは神の安定性だ。しょせんは虚実!」

『景岳全書・雑証膜・不寝』から、抜粋意訳by竹下(笑)

「張景岳(ちょうけいがく)」という人物 参照

・・・不眠(不寐)の治療は滋陰清熱が基本であれども、多くのケースで、神主学説が、応用可能。

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「治った」ということ

2012.11.21

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今年の6月から通院されている患者さん。

(さらに…)

高血圧はコワい?

2012.11.20

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先日、こんな患者さんがおられました。

 

以前から清明院にかかっておられる患者さん。

 

様々な症状、いずれもかなり落ち着いていたが、久しぶりに来院。

 

歯ぐきが膿んで、膿みが骨まで達していて深いので、歯を抜かなければいけなくなったと。

 

・・・で、いざ抜歯する前に血圧を測ったら、180/100だった。

 

担当の歯医者さん曰く、

「上が150以下じゃないと抜歯できない。内科医を紹介するから、降圧剤をもらって、飲んで下さい。」

と言われたと、不安顔。

 


この患者さんは、以前から西洋医学よりも東洋医学、鍼灸であらゆる症状を治してきており、”降圧剤”という響きに非常に抵抗を覚えたそうです。(苦笑)

 

「降圧剤!?それって一生飲まなければいけないんですか??」

と歯科医に聞くと、

「そんなことはないです。抜歯が済んだら止めてもいいですよ。」

とのこと。

 


・・・でも、まだ安心できない、とのことでした。

 


抜歯の際に血圧を一定程度下げなくてはいけないのは、麻酔の際に麻酔薬の作用で血管が収縮し、血圧が一過性に上がるからなんだそうで、
抜歯の手術中にショック状態になって、

 

患者さんが死亡した事例もあるそうで、ここは歯科医にとっては当然譲れない部分でしょうし、麻酔ナシで抜歯するなんてのは拷問です。(苦笑)

 

したがって、この歯科医の先生が仰ったことは、至極妥当といえるでしょう。

 

しかし、患者さんは強い不安を感じた。

 

・・・この背景には、

 

「降圧剤」=一度飲んだら、一生飲まなければならない薬

 

という認識が、国民にしっかりと浸透してしまっていることが大きく関係しているように思います。

 

こちらのサイト様によれば、日本は、血圧には特にうるさいと言われることがあるそうです。

 


末梢の血管にかかる内圧が上がれば、血管が次第に柔軟性を失って、硬化しやすくなるし、破けて出血する可能性も高まる。

 

だからそのリスクを減らすために、予防的観点からも、降圧剤を飲むのだ~、という主張(脅し?)には、実に説得力がありますよね。

 

・・・でも、血圧を下げたら、血流に勢いがなくなり、今度は血管が詰まる可能性が高くなるんじゃないでしょうか?

 

 

だから脳出血、脳溢血を予防しようとして、かえって脳梗塞になった、なんてことがあり得るんじゃ・・・、という推測です。

 

 

 

この疑問に関しては、こちらのサイト様が非常に分かり易かったです。

 

 

 

多くの論文を参考にすると、結論としては、高齢者の場合は注意が必要、という認識でいいようです。

 

 

ネットを見渡すと、中には

 

高血圧=降圧剤長期服用=かえって脳梗塞のリスク高まる

 

という感じで、断定的に書いてあるサイトもいくつかあるようですが、ここはちょっと冷静に考えた方が良いと思います。

 

 


・・・とはいえ、これを飲んだら一生飲み続けないといけない、という考え方は、病態によっては致し方ないケースはあるにせよ、やはりやや乱暴だと思います。

 

いくら薬とはいえ、漢方薬と違って、自然界には本来ない、合成された科学物質なワケですから、人体にとって副作用の方が問題になるケースもあるだろうし、

急場しのぎとして使うのは仕方ない場合はあるにせよ、一度使ったら、今後、継続的に使わないためにどうするかを考えるのが普通だと思いますし、

やはりその方が建設的ではないでしょうか。

 


いいから言われた通り、何がなんでもこれを一生飲むのだ~!

 

という考え方で、一番得するのは、本当に患者さんなんでしょうか・・・?

 

血圧に関しては、私の考えとしては、

 

鍼灸・漢方などの自分自身の治る力を活かす医療と、食養生と、日々の適度な運動

 

で正常値にするように努力する、というのが王道だと思うし、別に日常生活に差し支える症状がないのであれば、”基準値”より少々高くたって、

 

別にいんじゃないの??と思ってしまうのは、僕だけでしょうか。

 

因みにこういった、「西洋医学的な検査数値の基準値」に関する詳しく、分かりやすい記述はネット上にたくさんありますので、そちらをぜひご参照ください。

 

 

現代は、わざわざ本屋に行かずとも、専門家に聞きに行かずとも、インターネットから、専門的な情報が簡単に手に入ります。

 

 

病院で、何かの異常値を指摘されたら、まずは情報を集め、諸説を踏まえて、それの意味をキチンと理解することから始めましょう。

 

 

 

あまり簡単に言いなりみたいな感じになると、あとで思わぬ後悔を味わわされる可能性があると思います。

 

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「血(けつ)」の病変-血閉-

2012.11.07

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昨日、「血痺(けっぴ)」について書きました。

「血(けつ)」の病変-血痺- 参照

 


ついでなんで、今日は「血閉(けっぺい、けつへい)」について書いておこうと思います。

 


ところで漢方薬というものは、いくつかの生薬から構成されていますが、その一つ一つの生薬にもちろん東洋医学的な「薬効」があり、

この分野は、古くから研究されまくっております。

 

一つ一つの生薬の薬効を考えて、それを患者さん一人一人に合わせて、相乗効果や相殺効果を考えながら、上手に組み合わせることで、

患者さん一人一人の病気の状態に合わせた漢方薬を作り、速やかに、理想的な効果を得よう、というのが漢方薬の医学です。

 

 

生薬の中には、相乗効果を示すものもあれば、相殺効果が出てしまうものもあります。

スタッフブログ 十八反と十九畏 参照

 


その、生薬一つ一つの薬効を示した有名な古典の一つに、『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』という書物があります。

 

ここに、「血閉」という言葉が出てきます。

 

詳しくは難しくなるのであえて書きませんが、桃仁、大黄、䗪蟲のところです。

䗪蟲についてはスタッフブログ 黒いアイツ・・・ 参照

 


桃仁、大黄についても、興味がある方は調べてみて下さい。

 


中医学では、「血閉」という言い方はあまり出て来ず、「閉血(へいけつ)」という言い方で、いわゆる「月経の停止した状態」を指します。

 

これは、更年期を迎え、生理的に月経が停止した状態というよりも、若いのに、何らかの病因で、病的に月経が停止してしまった状態を主に指します。

 


神農本草経の言う「血閉」というのも、おそらくは同じ意味でしょう。

 


下腹部において、「血」が滞り、病的に月経が来なくなってしまった状態を指し、昨日紹介した「血痺」から、この状態に進んでしまうこともあるようです。

 

これはたいへんな問題です。

 

妊娠、出産という、女性生理がうまく働かないことになりますし、それだけでなく、女性生理と関わる多くの臓腑経絡の異常に繋がります。

 

この場合は、滞った血、すなわち「瘀血」をガンガン下していく治療が必要になります。

 


まあ実は他にも、血の病変は山ほどあって、中医学には滞血・留血・蓄血・宿血・乾血・老血・死血・敗血・悪血・賊血とか、実に様々な名称が出てきます。

 


そのそれぞれにおいて、治療法は微妙に異なってきますが、基本中の基本はまず、

「血が滞ったのか、足りないのか、あるいはその両方か。」

です。

 

ここをまず、キチッと見極めないといけません。

 

・・・という話でした。(笑)

 

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