東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鍼が一番無駄がない

2015.10.30

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今日、患者さんから言われて、何気に嬉しい言葉があったので書きとどめておく。

(さらに…)

患者さんの声(30代男性 多発性円形脱毛症)

2015.10.11

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

(さらに…)

求人募集中!!!

2015.10.03

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清明院では現在、求人募集しております。
 
 
募集内容の詳細は以下の通りです。
 
 
(※本記事の内容は、2024年秋冬時点のものです。)
 
 
 
 

◆必要資格

 
 

鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師の国家資格を「必ず3つ全て」持っており、東洋医学的な鍼灸治療や、在宅医療に興味のある、優しく、真面目で、健康な方。

 

(学生であっても、3年生で、成績優秀でやる気があれば、特別に見習いとして雇用する場合があります。)

 

 

◆年齢

 

ヤル気のある、20代~30代までの方を希望します。(男女不問です。)

 

 

◆条件

 

アルバイトでも、常勤でも、相談に応じます。

 

なるべく常勤を希望します。未経験や、経験が浅い場合は、アルバイトは不可とさせていただきます。)

 

(なお、体験入社として、就職することを前提に、往診事業部スタッフの往診に同行して頂くことも可能です。)

 

 

◆給料

 
 

常勤の場合、最低月給25万円。アルバイトの場合、最低時給1200円。あとは経験、能力に応じます。

 

 (臨床未経験者の場合、最低でも最初の3か月間は研修、試用期間とし、月給20万円とします。)

 

 (経験者であっても、学術のレベルに応じて、着任後3か月~6か月程度は研修期間とする場合があります。)

 

 

通勤交通費は基本的に全額支給しますが、月の通勤交通費の合計が2万円を超える場合は要相談となります。

 

 

 

◆待遇、昇給、福利厚生等

 
 
完全週休2日制(日曜日+平日1日公休)、仕事ぶりに応じて昇給あり。
 

・常勤社員は社会保険、厚生年金、雇用保険、労災保険完備。

 

・院内勉強会(東洋医学、在宅医療)、実技指導、研修教育制度有り。

 

 (当院のスタッフは、院長をはじめ、鍼灸学校で教鞭をとっている鍼灸師もおります。)

 

・年に一回、社員旅行有り。(過去に沖縄、奄美大島など。入社二年目より参加可能。)

 

・年末年始、夏季、GWに連休有り。

 

・協会提携の保険会社にて所得補償保険(任意)、賠償責任保険(弊社負担)加入。

 

・慶弔休暇・有給休暇・産休・育休制度あり。

 

 

 

◆業務内容

 

1.往診(患者宅、あるいは介護施設)による鍼灸マッサージ治療、リハビリ訓練、運動療法等。

 

 (当院の往診患者の多くは鍼灸治療のみか鍼灸治療併用です。治療に関して、学・術両面からサポートします。)

 

2.院内診療助手(弁証問診、体表観察カルテ記入、施灸、刺絡の助手、受付業務、電話対応、ベッドメイク等)。

 
 
 
◆清明院で学べること
 
 
1.東洋医学、伝統鍼灸の臨床と、それに付随する内容全般
 
2.北辰会方式鍼灸治療(中医鍼灸弁証論治学、体表観察の学術、撓入鍼法、打鍼、古代鍼、刺絡、施灸法など)
 
3.健康保険を活用した訪問鍼灸マッサージ事業のノウハウ
 
4.重症、難治性疾患の患者への鍼灸での対応に関して
 
5.医師(開業医、総合病院)、薬剤師その他、医療・介護系の多職種との連携のノウハウ
 
 
 
◆清明院の歴史
 
 
2009年、院長+スタッフ1名にて、ベッド5床のスペースで開業。
 
2011年、患者数増加に伴い、スタッフを増員。
 
2015年、患者数増加に伴い、スタッフを増員し、ベッド9床のスペースに移転。
 
2017年、法人化(株式会社 清明院)。
 
2020年、医師との連携を強化し、医師の研修受け入れ開始。(2024年現在までに、5名の医師が研修)
 
 

現在に至る。

 

 

 

◆臨床経験者、普通自動2輪の免許を持っている方を優遇します。

 

 

興味のある方、質問のある方は、

 

お電話 03(6300)0763

 

あるいは

 

メール seimeiinn.advertising@gmail.com

 

まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

事前に履歴書にて書類選考の上、面接させていただきます。

 

 

清明院は、外来診療部門では、徹頭徹尾東洋医学的、伝統的な鍼灸治療をメインにしながら、医師(西洋医学の各科および漢方医)と連携し、健康保険を活用した在宅診療部門も併設しているという、全国的にみても、ほとんどないスタイルの治療院です。

 
 

本格的な東洋医学を日々勉強しながら、自分自身も毎日患者さんが診ることが出来て、給与面でも一般企業並みの待遇も受けられるという、本気で確かな技術、知識、経験を磨くには最高の環境だと思います。

 

 

当院で数年間勤めて、その後に開業した先輩の先生達は、全国各地で、伝統鍼灸の鍼灸院を盛業しております。

 

 
 
では、ご応募お待ちしております!!
 
 
 
 
 
採用担当 竹下
 
 
 
 
 

「尺膚診」について 12

2015.09.22

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これまでのお話

 


「尺膚診(しゃくふしん)」について 
「尺膚診」について 2                     
「尺膚診」について 3          
「尺膚診」について 4
「尺膚診」について 5   
「尺膚診」について 6
「尺膚診」について 7
「尺膚診」について 8 
「尺膚診」について 9
「尺膚診」について 10
「尺膚診」について 11  
     
  参照

 

では続きいきます!

 

 

◆『傷寒論』における尺膚診の記載?

さて、前腕の皮膚の状態を詳細に伺う診察法である、この”尺膚診”というものに関して、超有名な古典である、

『史記』『黄帝内経』、そして『難経』における記載を紹介してきました。

 

今日は東洋医学を学ぶものにとってのもう一つの聖典、『傷寒論』における尺膚診の記載を紹介したいと思います。

『傷寒論』については 『傷寒論(しょうかんろん)』という本 参照

 


この傷寒論の最初に”傷寒卒病論集”という、序文のような文章があります。

 


ここに、

・・・觀今之醫、不念思求経旨、以演其所知、各承家技、終始順舊、省疾問病、務在口給、相対斯須、

便處湯薬、按寸不及尺、・・・(中略)・・・、所謂窺管而已。

という文章が出てまいります。

 

これを簡単に意訳しますと、

最近の医者をみてると、古典を学んで、そこから原理原則を自分で新たに発見して、自分の学術をレベルアップさせようとは少しも思はず、

それぞれ、自分の流派の技術を受け継いで、優れたものとし、始めから終わりまで、古いしきたりに従うだけであり、

病人を診察するにも、顔色を窺い、巧みに口を使って丸め込むことに身を入れて、診療にかける時間はいとも簡単に済ませ、

いい加減に薬を与えている。

脈診も、手首の脈を見るのが関の山で、尺膚は診ない。

こんなんじゃあ、細い管から天を臨むようなもんだ。

 

・・・という風に、『傷寒論』の著者である張仲景は嘆じて、当時の医療界を憂いています。

ここで言う”尺”をどう訳すかについては、

”尺膚(前腕の皮膚の状態)”

という説と、

”尺位の脈(手首の動脈の一部分)”

という説と、諸説紛々なんだそうですが、個人的には尺膚であってほしいですね。(笑)

 


『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)に書いてあるように、脈診情報と尺膚診情報は太鼓とバチのような関係ですのでね。(笑)

 

尺膚診情報と脈診情報、この二つが一致するのをもって順と考える。

 


尺膚診で相対的に陰をうかがい、脈診で相対的に陽をうかがう。

 


で、これら二つよりも顔面診はさらに相対的に陽をうかがう、と。

 


このように、各診察法は並列ではなく、それぞれに診ているポイントがあり、それらの陰陽のグラデーションまで考え併せて、弁証に資する情報と位置付けるのですな。

 

だから、各診察法の位置づけが明確であるほど、正確な診断を下すことが可能になる。

 

シャープな治療が可能になる。

 

位置づけがあいまいな人がやっている鍼よりも、大きく気を動かすことが出来る。

 

続く

 

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「尺膚診」について 11

2015.09.21

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これまでのお話

 

「尺膚診(しゃくふしん)」について 
「尺膚診」について 2                     
「尺膚診」について 3          
「尺膚診」について 4
「尺膚診」について 5   
「尺膚診」について 6
「尺膚診」について 7
「尺膚診」について 8 
「尺膚診」について 9
「尺膚診」について 10     
    参照

 

では続きいきます!

 

◆『難経』13難における尺膚診の記載

 

ここまでで、『史記』『黄帝内経』における尺膚診の記載を引きながら、尺膚診という診察法の重要性を紹介してきました。

 

今日は、我々鍼灸師にとっての、もう一つの聖典と言っていい、『難経(なんぎょう)』という本の中の、尺膚診に関する記載を紹介したいと思います。


因みに、この『難経』という書物ですが、時代的には『黄帝内経』の後で、『傷寒論』の前、後漢の時代に書かれたと言われる本であり、

内容が多岐にわたり、様々な異なった立場や見地から述べられている『黄帝内経』とは違い、外邪に侵襲される病について詳細に論じた『傷寒論』とも違い、

薬でも灸でもない、鍼治療に関する内容に特化してスッキリとまとめられており、内容に非常に一貫性がある書物です。

 


日本の鍼灸師で、この本を知らないものはいないでしょう。

内容は『黄帝内経』と同じように81篇にまとめられ、1篇目から”1難、2難・・・、”と数え、最後は”81難”に至ります。

 

この本の”13難”に、尺膚診に関する記載があります。

 


どのような記載かというと、まず

五藏有五色.皆見於面.亦當與寸口尺内相應.


(五臓にはそれぞれ5つの色があって、その異常は顔面に出る。そしてそれは脈は尺内(前腕内側の皮膚の状態)と一致する。)

 


と出てきて、その後に

脉數.尺之皮膚亦數.

脉急.尺之皮膚亦急.

脉緩.尺之皮膚亦緩.

脉濇.尺之皮膚亦濇.

脉滑.尺之皮膚亦滑.

 

五藏各有聲色臭味.當與寸口尺内相應.其不相應者病也.

(脈が早ければ尺膚に熱感が現れ、脈が堅ければ尺膚も堅い、脈が緩んでいれば尺膚も緩み、脈が渋れば尺膚も渋る、脈が滑らかならば尺膚もなめらかである。

五臓にはそれぞれ声、色、臭い、味があるが、それらは脈、尺膚の状態と一致するものであり、一致しないのが病なのだ。)

 


と、出てきます。

 

※( )内は僕なりに平易に訳してみました。

 


ここの解釈なんですが、江戸時代中期にいた広岡蘇仙(1696-?)という人が書いた、『難経』の解釈本である『難経鉄鑑』という本の中に、

わざわざ”尺内”と書いてあることへの解釈がなされています。

 

”尺内”は前腕の内側を示し、外側でなく内側であることの理由として、前腕内側は陰経が流注する部位であり、相対的に陰であり、皮膚が和らかく、診やすいからである、

 

と述べ、尺膚よりも脈、脈よりも色が優位なのは、人体においては陽の方が優先されるからである、と説明しています。

 


一つの、参考にすべき考え方だと思います。

 

続く

 

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「尺膚診」について 2

2015.09.10

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前回のお話

「尺膚診(しゃくふしん)」について 参照

 

では続きいきます!

 

◆『史記 扁鵲倉公列伝』における尺膚診の記載

 

中国に、司馬遷(しばせん)という人が書いた『史記』という、超有名な書物があります。

 

東洋医学、東洋哲学をやるものなら、聞いたことのない人はいないような書物です。

 

wikipediaによれば、これは、前漢(BC206~8)の武帝(7代目の皇帝)の時代に、司馬遷(BC145頃~87頃)という歴史家によって編纂された、中国の歴史書だそうで、

 

中国が正しいと認めた歴史書(正史)の第一に数えられ、計52万6千5百字もの大著で、二十四史(にじゅうしし)(中国の王朝の正史24書のこと)のひとつで、

『漢書』
と並んで最高の評価を得ているそうです。

 


司馬遷
自身が名付けた書名は『太史公書』(たいしこうしょ)なんだそうですが、後世に『史記』と呼ばれるようになると、

これが一般的な書名とされるようになったそうです。

 


「本紀」12巻、「表」10巻、「書」8巻、「世家」30巻、「列伝」70巻から成る、紀伝体(上位に位置づけられた2項目、「本」と「列」に由来する)の歴史書で、

叙述範囲は伝説上の五帝の一人である黄帝から、前漢の武帝までだそうです。

(この”黄帝”は、我々東洋医学者のバイブルである『黄帝内経』の黄帝のことです。)

 

このような記述の仕方は、その後の中国の歴史書、正史記述の雛形となっていて、この書は、単に歴史的価値だけではなく、その文学的価値も、高く評価されているそうで、

 

日本でも古くから読まれており、元号の出典として12回も採用されているそうです。

 


 

・・・とまあこのような、スゴイ本に、我々が日々やっている、”尺膚診”の記載が出てきます。

 


『史記』の中の”扁鵲倉公列伝”というところの中の、”倉公伝”というところの中の、
”診藉(言わばカルテ集)”の中に、

 

 

「臨菑氾里女子薄吾病甚.衆醫皆以爲寒熱篤.當死.不治.

 

臣意診其脉曰.蟯瘕.蟯瘕爲病.腹大.上膚黄麤.循之戚戚然.

臣意飮以芫華一撮.即出蟯可數升.病已.三十日如故.

 

病蟯得之於寒濕.寒濕氣宛篤不發.化爲蠱.臣意所以知薄吾病者.

切其脉.循其尺.其尺索刺麤.而毛美奉髮.是蟲氣也.

其色澤者.中藏無邪氣及重病.」

 

という文章が出てきます。

 

これを竹下なりに、端折って端折って、翻訳すると・・・、

 


今でいう山東省の近くで、女の子が病気になった。

周りの医者は重篤な病で、もう助からないと言っていた。

これに対して、僕(倉公)は脈を診て、回虫の病と判断して、一つまみの薬草を飲ませた。

すると、すぐにたくさんの回虫を吐き出して、治った。

回虫の病は、腹が大きく張って、元気がなくなり、皮膚が荒くなる病気。

30日で、元通り元気になった!

この病気の診断は、脈と、前腕の皮膚(尺)の状態を診ることによって分かった。


回虫の病は寒湿の邪気によってかかってしまう。

寒湿の邪気が発散できれば治るけど、発散できないと重症化する。

この患者さんは、前腕の皮膚は荒かったが、毛や髪は綺麗。

その光沢からして、五臓に邪気は入っておらず、重病ではないと判断したわけさー。

(訳が間違ってたら、誰か教えてー(*‘∀‘))

 


まあ、これが尺膚診の出典の一つ。

 

古来より、脈診と並んで、大変重視されていたことが分かります。

 

続く

 

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動揺する患者さんの前でどうあるか。

2015.08.05

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経過の長い、重症の慢性疾患となれば、一直線に治ることは少ない。

(さらに…)

講義力と臨床力

2015.07.21

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僕の周りには、どこかで講師をしながら、臨床もやっている先生が沢山います。

まあ、二足の草鞋ってやつですね。

僕は因みに、講師やることが、臨床の足しになると思っているので、疲れる時もあるけど、やっております。

そこでこの、「講義力」「臨床力」

この二つがリンクするか、という問題。

講義の上手い先生は、果たして臨床も上手いか。

結論から言えば、必ずではないんだけど、おおむね比例する、と言っていいと「僕は」思っています。

なぜなら、僕が言う講義力と言うのは、座学講座であれば

”全くの素人を相手に、分かりやすく、興味を持たせながら、自分の専門分野を説明する能力”

のことであり、実技講座の場合であれば、

”全くの素人を相手に、分かりやすく、興味を持たせながら、自分の専門技術を披露し、かつ指導する能力”

だからです。

(基本的には。)

要約力  参照 

これが臨床能力とリンクしない筈はない、というのが私の考えです。


患者さんに、東洋医学的な病態を説明する能力、何か質問された時にパッと分かりやすく答えられる能力、こういうものとリンクしますし、

実際に効かせる鍼、効いたと実感できる鍼を打つ能力とリンクするからです。

多くの患者さんは、全くの素人な訳ですから、分かりやすく東洋医学を説明してくれたら、安心、納得します。

納得すれば、気の動きは良くなります。

・・・で、そういう状態の患者さんに、キッチリと、効かせる鍼、効いたと実感できる鍼を打つ。

結果的に、鍼灸の効果が最大化しやすくなります。

患者さんからの評価としては、スゴイ先生、上手い先生、という風になるわけです。

これは、講義における、学生からの評価も同様だと思います。

よく、臨床やりながら講師やってるなんて言うと、

「中途半端」

とか、

「臨床でメシ食えないから講師やってる」

とかいう、性悪な批判をする輩がいますが、外野はともかく、それが臨床家であれば、そういう輩の治療院に行って、ぜひそのお方の

 

「臨床を」

 

見学させていただきたい。


・・・あとまあ、実際に居るのか、よく知らんけど、単なる安定志向だけで学校教員やってながら、

臨床家に関してああだこうだ言う連中に関しては、つける薬がない。

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牛蒡茶の効能

2015.06.30

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今日、腎透析中の患者さんがこんなことを言いました。

「先生、牛蒡茶(ごぼうちゃ)を飲むようにしたら便通が調子いいです!」

と。

・・・ほほー。

牛蒡茶というのは、ちょっと前に

”牛蒡茶若返りダイエット”

なんつって、例によって女性誌なんかで紹介されて、少しばかり話題になったことがあります。

これは、牛蒡をささがきにして、乾煎りして煮出したものです。

食品としてよく使う、牛蒡の根っこの部分は、生薬名では牛蒡根(ごぼうこん)と呼ばれ、その効能は

「祛风热,消肿毒治风毒面肿(風熱邪をとって、腫れや毒、特に顔の腫れをとる)」

ということになっております。

発汗させたり、利尿させることで、毒素を排出したりします。

漢方薬では牛蒡の種の方がポピュラーで、

”牛蒡子(ごぼうし)”

と呼んで、風邪や熱邪や湿痰をとったり、大小便の出が悪い時などに、よく用います。

五臓で言うと肺と胃に作用し、邪気を発散したり、冷やし、降す作用も持っています。

病気で言えば咽痛とか乳腺炎、皮膚炎なんかに応用されます。

(もちろん、本気でそういったものを治すなら自己判断ではなく、東洋医学のプロに処方してもらいましょうね。)

 

参考 『中医臨床のための中薬学』


思いがけず、治療のヒントになりました。


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「柴胡桂枝湯証」という状態 その7

2015.06.19

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2            
「柴胡桂枝湯証」という状態 その3                
「柴胡桂枝湯証」という状態 その4     
「柴胡桂枝湯証」という状態 その5        
「柴胡桂枝湯証」という状態 その6
             参照

 

 


久々に続き(というか補足)です。

 

 

ここまで、「柴胡桂枝湯」という薬について、簡単に、もともとカゼをひいた時の薬であった、という説明を中心に書いてきました。

 

まあこう書くと、

「じゃあ、柴胡桂枝湯っていうのは、ある種のカゼ以外には使えないんかい?」

と思う人もいるかもしれません。

 

その辺を、廣田先生からご指摘いただきました。

柴胡桂枝湯についての考察  参照

 


漢方薬というのは、もともとカゼひきの時に使う目的で考え出されたものでも、長い長い歴史の中で、どんどん色々な病気に応用されて、カゼ以外の慢性の病気にも効果が高い、

 

ということが伝わり、むしろ、もともと考え出されたシュチュエーション「以外での」使用方法が、結果的にメインになっていることも、少なくありません。

 


この柴胡桂枝湯という薬も、ある種の慢性病には、積極的に使われるようです。

 

僕ら鍼灸師としても、四逆散などと同じように、

「この場合、柴胡桂枝湯的な効果を狙いたいな~」

と思いながら鍼をすることがあります。

「四逆散」というお薬 11 参照

 


まあ要は、その患者さんの状態をどれだけ的確に把握できるか、にかかっているのです。

 

それが出来ないと、治療効果はピンボケします。

 

その時に、『傷寒論』に書いてある、きめ細かな方剤分類の考え方が、たいへん役に立つことがある、ということです。

 

とりあえず終わり

 

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