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9.3の日曜日は、(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!
(てゆーか喋ってきました!!)
今回は久々の1日座学。
午前中は北辰会の漢方医である竹本喜典先生、鍼灸師で薬剤師、北辰会の特別専門講師である島内薫先生による方剤学講義。
(まあお二方とも、とんでもない勉強量の先生です。( ゚Д゚))
メインテーマは「芍薬」と「肝の臓」です。
「立てば芍薬、座れば牡丹」の言葉で有名な芍薬。
実に色々な漢方に入っている生薬です。
この芍薬周辺の知識を、十分すぎる内容で解説して下さいました。
まあ鍼灸師としては、さあ鍼で「肝の臓」を動かそうとして鍼をするときに、「芍薬的な効果」を意識して鍼をするかどうか、って話です。
(その際に、方剤名や傷寒論の条文まで浮かんでいる先生は少ないと思いますが。。)
まあエキスパートコースですから、基本的なことは理解している人を対象とした内容だったので、漢方薬の勉強をしたことがない人にとっては少しキツかったかもしれませんが、
大変わかりやすい講義でした。
竹本先生の講義に熱が入り過ぎて、島内先生の補足時間が10分になってしまいましたが、あの短時間に
「サスガ!」
と唸ってしまうような素晴らしい補足でした。
午後一は、9月の日本中医学会、10月の日本伝統鍼灸学会で発表させていただく、不肖私の2症例を、本番と同じ発表時間で発表させていただきました。
本番では質疑応答の時間は3分程度なんですが、今回は1症例あたり30分程度お時間をいただき、少しだけではありますが、検討することが出来ました。
因みに竹本先生から再生不良性貧血、辺縁前置胎盤の西洋医学的解説もしていただき、大先輩である佐野先生、奥村先生が過去に色々な学会で発表してこられた、
アトピー性皮膚炎の症例集積の話もすることが出来ました。
まあ、まずまず満足かな。
次は奥村先生の発表「日本における中医鍼灸の受容と役割」。
奥村先生はもはや25年以上、北辰会不動の学術部長で、相変わらずの、圧倒的知識量です。
今回の症例でも、まとめていく過程の中で、竹本先生、佐野先生とともに、かなりお世話になりました。
最後は藤本新風先生による、10月の伝統鍼灸学会で行う発表内容の講義と実技。
ちゃっかり鍼してもらっちった☆
(そしてよく効いた(゚∀゚))
今回、こないだのカゼがまだ完璧ではなかったんですが、まずまず、事なきを得たと言っていいんじゃないでしょうかね。
ふいー、後は本番。
いったん休んで、また集中します。
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2017.08.30
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いやー、久々にカゼひいてもうた。。。orz
この3日くらい、喉からくるカゼの患者さんが激増してまして、私もどうやらその流行に乗ったようです。(゚∀゚)
昨日の後半から喉痛、節々の痛み、熱っぽさ、と、
「THE・温病」
って感じの症状群が出てきましたが、帰りがけに置鍼しつつ、スタッフに刺絡してもらい、帰ってからも何度か自分で治療。
今回は素人ながら、漢方薬も使ってみました。(苦笑)
結果、就寝中に発汗し、じゃっかん喉に違和感を残すものの、朝にはほぼ回復し、東洋鍼灸での後期一発目の講義に行ってきました!!
(今回、熱は測ってないけど、あの感じだと38度くらいかな。。。)
まあカゼは、僕のように、気を付けてても引くときは引きます。
でも大概のものは、すぐにきちっと鍼して養生すれば、信じられないスピードで良くなります。(*‘∀‘)
(もちろん、カゼの診方治し方を分かってる、ちゃんとした先生のところに行かないとダメですよ。)
この3日間くらい、カゼ治しまくってますよ、清明院は。
そしてついでに院長までカゼになったと。(苦笑)
・・・ということで皆さんも、カゼひいたらまず鍼に行きましょう。
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2017.08.09
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今日は実は、以前から楽しみにしていたイベントがありました。
それは「健康診断」!!(笑)
僕も35歳を過ぎましたので、保険組合から案内が来まして、いい機会なので、どんなもんか受けてみることにしました☆
(患者さんの気持ちを分かりたかったのでネ。)
何度もこのブログに書いていますが、僕は自分が体調を崩したときなど、大概のもんは自分で鍼灸、あるいはスタッフに指示して鍼灸、でやりますが、
それでうまくいかなかったら、先輩に聞いたりしながら、漢方薬を使います。
そして場合によっては、西洋医学にかかることもあります。
(実はこれが、けっこう好きだったりします。)
自分が普段患者さんにやっていることを、西洋医、漢方医だったらどういうパフォーマンスをするのか。
これがまた、非常に勉強になったります。
ただ、当然ながらそういう
「げへへー 試してやるぜー (゚∀゚)」
的な態度で行ったら、先方に失礼千万ですから、他の医療者にかかる時の僕は、必要以上に礼儀正しいです。
(笑・・・まあこれは、当たり前のマナーだと思っています。)
たまーに清明院に、
「北辰会ってナンボのもんじゃい!( ゚Д゚)」
とか、
「竹下ってナンボのもんじゃい!( ゚Д゚)」
みたいな態度の、意味不明な鍼灸学生とかが治療を受けに来る時がありますが、大変残念であり、不愉快極まりないので、能面のような応対に終始します。(苦笑)
・・・まったく、命のかかってる患者さんも多い清明院で、そういう輩を相手にするのは、時間の無駄以外の何物でもないっすよ。。( `ー´)ノ)
で、僕はそうは思われたくないので、他の治療者にかかるときは、しっかりと礼儀正しく治療を受けることにしています。
そしていよいよ今日、行ってみましたよ、健康診断。
・・・スゴイですな~( ゚Д゚)
もう、クリニック入っているビル、フロアの面積、スタッフ数からして、圧倒的財力の違いを感じました☆(苦笑)
何なんすか、あの意味不明なリゾートホテル風の内装は!!(笑)
何なんすか、待合室のあの意味不明なフカフカの本革ソファーは!!(笑)
そして、受付を済ませて、リゾートホテル風の内装と全く合わない、謎の高校の運動部みたいなジャージに着替えさせられると、後はもう、
工場のベルトコンベアーに乗せられたコンビニ弁当の気分でした。
(笑・・・もうね、老若男女全員あのジャージ姿で、しかもリゾート風の内装なんで、場自体がなんか笑えるんだよなー (*‘∀‘))
次から次に、名前を呼ばれては部屋に入って、色々な電極付けられたりなんだり。(笑)
東洋医学しか知らない僕にとっては、まさにワンダーランド、どれもちょっとしたアトラクションでした。(゚∀゚)
今回、もっとも印象的だったのはバリウム検査。
正直あれはちょっとした「行」ですね。
最初に、問答無用で謎の石膏様の飲み物を一気飲みさせられて、直後にゲップがこみあげてくるのを
「はい耐えて下さいねー ゲップしちゃだめですよー (゜レ゜)」
と、お姉さんに無表情で事務的に言われて、こみ上げてくるゲップに耐えながら、指示されるがままにあっち向いたりこっち向いたり、寝返り打たされたり、
ベッドが倒れたり、棒状のカメラで腹を押されたり。(笑)
あれマジで、隠しカメラかなんかで撮ってて、外から見てたら最高に笑えるだろうナー。。。(^_^;)
そして終わった後の、バリウムを下すための下剤がまた恐ろしい。
普段西洋薬など全く飲まない私は、あっという間に大下痢です。
なるほどー、全部終わった後のあの感覚が、患者さんの言う、
「健診で疲れた」
というやつなのか。
非常によく理解できました。
いやー、行って良かったわー。。。
でも次は3年後ぐらいでいいかな。(苦笑)
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2017.08.02
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今日、相当久々に、初診の患者さんから聞かれました。
「鍼した痕は、絆創膏を貼らなくていいんですか?」
「感染しませんか?」
というご質問。
あまりにも久しぶりに聞かれたので、ポワーッと、懐かしい気持ちになりました。(*‘∀‘)
思えば、僕が鍼灸学校に入った頃(15年以上前)は、消毒に関して非常に口うるさく言われていた時代でした。
「足の三里」という、膝の下にある有名な経穴に鍼をするために、下腿の前面をほぼ全て、膝から足首まで広範囲に消毒し、さらに衛生手袋か指サックをはめて刺鍼するという、
今にして思えば笑えることを本気でやっていました。
(苦笑・・・場合によっては、手術に使うような、刺鍼部位だけ見えるような、くり抜いたビニールみたいなのを被せて刺鍼する、なんていう考え方もあったような気がします。( ゚Д゚))
昭和22年に制定(最終改訂は平成26年)された、
「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」
の第6条に、
「はり師は、はりを施そうとするときは、はり、手指及び施術の局部を消毒しなければならない。」
と、規定されています。
ですので、鍼をする際には、患部と手指は、必ず消毒しなくてはなりません。
因みに刺入する鍼については、清明院ではディスポーザブル(滅菌済み使い捨て)の鍼しか使いません。
(鍼灸院によっては、鍼をオートクレーブで消毒して使いまわしているところもあると思いますが、どんどん減ってきているでしょうね。。。)
糖尿病などの基礎疾患のある患者さんや、清明院ではどれもやりませんが、深いところにある筋肉に対する刺鍼や、関節腔内への刺鍼、あるいは皮下に鍼を入れたままにする埋没鍼などで、
実際に感染症が起こった事例も、報告があるようです。
〇
ところがこの、注射や鍼治療をする前の皮膚表面の消毒ですが、実は全く意味がない、という意見もあるようです。
参考サイト② 参照
皮膚に存在する常在菌というのは、体内で繁殖することはできず、仮に注射や鍼灸治療用の鍼で常在菌が体内に入ったとしても、それが原因で感染症が起こることなどない、
という説があるようです。
(笑・・・これがホントなら、法律や、俺らの学生時代のあれはいったい何だったんだ。。。( ゚Д゚))
例えば、感染症の患者に使った注射針を回し打ちするとか、戦場や野戦病院なんかで、汚染物質まみれの状態のところに注射をするとか、
糖尿病や慢性消耗性疾患等で抵抗力の著しく低下した患者さんに鍼をするとか、そういう状況でもなければ、泥や埃などの、目立つ汚れだけ水で洗浄しとけば、
そこに「きちんと滅菌された道具」で刺鍼する分には、何の問題もないようです。
現在、鍼灸治療に使う鍼というのは、鍼に薬液や血液の通る内腔がある注射鍼よりも全然細いものを使いますし、鍼尖の鋭さの仕上げ方も素晴らしく、
全てエチレンオキサイドガス滅菌済みで、一本一本個別包装されたものを、刺鍼する直前に袋から出して、刺鍼する鍼尖には一切触れずに刺鍼しますので、
もし皮膚を酒精綿で消毒しなかったとしても、衛生的には全く問題ないのではないかと思います。
(しかも北辰会方式では、刺鍼は一本のみ、深さもかなり浅いです。(笑))
・・・まあ、法律で規制されていることであるし、冒頭のような疑問を感じて、どうしても不安になる患者さんがいる以上、東洋医学の言う「治神」という観点からも、
たとえセレモニー的で、儀式的ではあっても、僕は今後も酒精綿で「消毒」してからの「刺鍼」をし続けるのだろうけども、本当は、酒精綿で経穴を拭う行為自体で、
経穴の状態を微妙に変えてしまう側面があるので、徹頭徹尾東洋医学の清明院としては、なるべくなら使いたくないというのが本音なんですけどね。(苦笑)
あんな、
「冷たいアルコール」
などという、陽なような陰なような、よく分からんもんで、いたずらに刺鍼部位の気を乱されたくないね、俺は。(゜レ゜)
だから、僕はほぼ毎日、自分で自分に鍼をしていますが、自分で自分に鍼するときは、消毒なんてしたことないっす☆
約20年やってますけど、それで感染症になんて、なったことないっす。(*‘∀‘)
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2017.07.30
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鍼治療後に急に発熱した!
この事実を、どうとらえるか。
どう、患者さんに説明するか。
今日はそのお話しをしましょう。
患者さんから、
「こないだ治療した後に高熱が出て寝込んだ!!鍼で何か体が悪化したんじゃないですか??」
とか、
「鍼して、ばい菌が入ったんじゃないですか??」
とか、
「感染症を見逃してたんじゃないですか??」
とか言われたら、どうするか。(苦笑)
患者さんは素人さんですから、そういう不安を持ったとしても、まったく不思議はないです。
発熱する前の鍼治療の後、
「もしかするとこの後、発熱するかもしれないよ。」
と、伝えていなかった、こちらの手落ちとも言えるでしょう。
でも、鍼してばい菌が入ったとか、鍼して抵抗力、免疫力が下がってしまって感染症になったとか、その不安をぶつけられた場合に関しては、
冷静に、適正に対処、フォローするべきだと思います。
患者さんが術者に訴えているのは、不安であって、悪意や敵意ではないのです。
(そもそも悪意や敵意がある人が治療に来ません。万が一そういう輩が来たら、それは普通にお引き取り願うか、上手にスルーしましょう。(*‘∀‘))
まず、
「体温計上の発熱温度」
というものについては、もちろん参考にはしますが、それでもって東洋医学的に診断を考えたりすることはないです。
それはそれとして、発熱しながら、その患者さんが悪寒を感じているのか、悪風を感じているのか、悪熱を感じているのか、大小便はどうで、
食欲はどうで、発汗はどうで、体痛はどうで・・・、という詳細な情報が重要になります。
ですので、
「治療後に発熱した!!」
ときたら、上記のような全身状態その他の方は、治療後どのように変化したかを確認し、それを的確に、可能な範囲で分析し、その上で発言する必要があります。
治療後に発熱した=いい反応
治療後に発熱した=悪い反応
どちらも上記のように即断したら間違いです。
まず、発熱する前に自分がやった治療処置に関して、
「東洋医学的にどう診たてて、どのような処置をしたのか。」
を、キチッと理解できていること。
治療直後の変化の評価に対して、自信が持てていること。
(これが大前提です。これが出来ない人はそもそも外感病の治療とか、まだやっちゃダメです。)
また、治療直後に、患者さん自身が何か変わったことをしていないかを確認する、これも重要です。
(治療とは関係なく、治療後に新たに外邪を受けている場合もあるからです。)
また、高熱が出たため、慌てて近所の病院に行った、などという場合、どのような診断をされ、どのような処方が為されたかも必ず確認しましょう。
こういうことを総合的に判断し、この術後の発熱が心配することのないものなのか、自分の手に余るものなのか、ここを判断しないといけません。
特に小児の場合は、変化が速いので注意が必要です。
小児の外感病を治療するときには、一見軽症に見えても、必ずその日の診療時間終了時点、翌朝時点まで、経時的な変化を追いましょう。
毎回、東洋医学的にきちんと診たてて、適正な治療をしていれば、治療後の発熱は、悪化の可能性は低いことがほとんどだと思います。
東洋医学的には、体温計上の発熱は、邪気と正気の争いの結果、と考えることが多く、治療によって、外邪と激しく闘争できるだけ、正気が盛り返してきた結果、
起こった現象である、と考えることがほとんどです。
ただ、高熱が出れば、体感としてめちゃくちゃしんどいし、40度超えてきたら意識が朦朧としてきますので、その時点ですぐに診れないのであれば、
西洋薬で下げれるなら下げてしまった方が患者さんとしては楽な場合もあります。
また、検査で明らかに種類が同定できるような細菌感染等であれば、抗生剤等の処置の方が早い場合もあるかもしれません。
ここら辺は、現実問題を踏まえて、柔軟に対応するべきだと思います。
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2017.07.20
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これまでのお話
では続きいきます!!
◆玄米はどうなんだ?
ここまでの話をまとめれば、白米7+麦飯3くらいで、そこにさらにとろろ(山芋)を入れたら最強な感じがします。
まあただ、山芋とろろはいいけど、スルスル飲み込んでしまって
「噛まないから消化に悪いのでは?」
という懸念がありますね。
こないだ、このシリーズに関して、
「玄米はどうでしょうか?」
というご質問をいただいたので、ついでなんで玄米についても、少し考えてみたいと思います。
玄米については、「麦飯」ってどうでしょう?? 4 にて、消化に悪い、と書きました。
(出典は『東方栄養新書』です。)
理由は食物繊維の多さからと言われておりますが、ここは少し調べると、諸説(というか賛否両論)あるようです。
患者さんでも、若い女性なんかでたまに、
「玄米菜食(マクロビ)やってます!!」
と仰る患者さんがチラホラいます。
マクロビ(正式にはマクロビオティック)を調べると、
桜沢如一(1893-1966)が提唱し、世界中に広めた食養生法であり、よく「玄米菜食」と言われるが、桜沢氏の思想、哲学が大きく反映されている。
と出てきます。
(エ!マクロビって日本発なの??と思った人もいるかもしれませんね。意外と色々なところに”日本発”ってあるんですよ。(^^))
桜沢如一先生の紹介はそのうちするとして、ここでは「玄米」がいかなるものか、考えてみたいと思います。
(因みに東洋医学をやっている人は桜沢先生の『無双原理』『魔法のメガネ』『東洋医学の哲学』は読みましょうね☆)
玄米は現代栄養学的には白米よりもビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含むと言われ、健康食品と言われています。
普通の炊飯器で炊くとボソボソになるが、圧力鍋で炊くとふっくらと炊くことが出来るので、圧力鍋が簡単に手に入るようになった最近では注目されているようですね。
玄米の抗癌作用に関する研究もあるようで、玄米に含まれる「フィチン」などの栄養素の解毒効果が癌に有効なのでは?
なんて言われていますが、これはどうなんでしょうね。。。(^^;)
ここまでの話の中にもチョイチョイ出てきていますが、こういう、食品、健康食品の持つ「抗癌作用」「制癌作用」あるいは逆に「発癌物質」とかいう言い方には、
十二分に注意を払う必要があると思います。
(大体、玄米のみの食生活なんて出来ないわけだしね。。。)
ネット上の情報をパーッと見ていると、「玄米礼賛派」と「玄米否定派」と、「冷静に考えようや派」と、「どーでもいいよ派」に分かれて、
侃侃諤諤とやっておりますね。(笑)
なぜ、こういうことが起こるかと言うと、いかに玄米が「ある人にとっては」いいものであったとしても、それを食べる人間側の、
個々の体質素因によって、発現される効果、変化、つまり結果が違うからだろうと思います。
まあ、よく問題になるのは消化不良のようですので、圧力釜で炊いた玄米を一定期間食べてみて、消化不良等の症状を起こさない人で、
なおかつ便通がよくなったとか、体調がよくなったとか、ポジティブな変化があれば、一先ずよしとしてもいいのではないでしょうか?
(残留農薬の問題等が解決できているならば)
・・・では自分は玄米を継続的、積極的にとっても大丈夫そうか、この判断は東洋医学的判断が重要でしょう。
続く
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2017.07.19
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数年前から断続的に清明院に通っておられる患者さん。
これまで、痛風、頻尿、不眠、皮膚炎などなど、色々な症状を治療しては、うまくいくことで、信頼関係を構築してきました。
ある日、久々に手掌に皮膚炎が出た。
今回のものは、治療すると楽にはなるものの、症状が戻ってしまう。
ひどい時は痒みで眠れない時もある。
仕事が忙しいので、頻回には治療に来れない。
こんな時、皮膚科の塗布剤で上手に症状がコントロールできると、鍼灸サイド的にもやりやすい。
しかし、それを患者さんに伝えると、
「これまで、皮膚科では”アレルギーです。”ばかり言われて、ステロイドを含む色々な薬を試してきたけど、全然治らない。塗るとかえって悪化する。」
と、これまでかかってこられた皮膚科医に対する不信感を仰って、皮膚科を変えることに難色を示す。
そこで、私の方で色々と調べ、
「ここなら良さそうだ」
という皮膚科を紹介。
(もちろん、紹介状付きで。)
西洋医学のドクターでも、ちゃんとした先生は、紹介状を付ければ、丁寧なお返事の手紙をくれます。
(まあ、そうでない先生も居るけどね。。。)
「鍼なんて効かねえよ!」 参照
お返事の手紙の処方と診断名を見て、
「なるほど!」
と納得。
どうやら、その患者さんがこれまでに使ってきた全ての塗布剤を調べて、それらと違う、しかも効果の挙がりそうなものを、
しかも使用法をじゃっかん工夫して、処方してくださったようです。
結果は、その患者さんの皮膚症状は、見事、劇的に改善しました。
それにより、患者さんが眠れるようになりました。
それにより、鍼の効きも良くなりました。
なぜなら、症状が軽減されたことで、患者さんの「心神」が安定し、不安感が除去されたからですね。
眠れるようになったことで、陰分の不足もマシになる。
(この時期、それは大変重要なことなんです。)
ですので当然ながら、気の動きはよくなるわけです。
精神科疾患と東洋医学 参照
・・・こういうのをどんどんやりたいね、正直、俺は。
西洋医学がお手上げのモノを鍼灸単独でバシッと治すのも、気分がいいしカッコいいけど、西洋医学と協力して、結果的にズバッと治すのも微笑ましい。
西洋医学が持っている、
「圧倒的標治力(とでもいうべきか)」
の力を借りた方がいいケースというのが、臨床現場には厳然とある。
要は治りゃいいワケで。
そのためにやっているワケで。
それが分かんねえやつとは、会話にならねえ。
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2017.07.10
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これまでのお話
では続きいきます!!
◆麦飯ととろろ。
さて、麦飯の話から始まり、白米(うるち米ともち米)の現代医学的、東洋医学的なお話までしました。
ここで、話を麦飯に戻しましょう。
麦飯のよさは大体分かった。
でも、それを食おうと思ったら、牛タンとろろの「ね〇し」にでも行かないと、なかなか外では食えませんね。
ちなみに「ね〇し」の牛タンとろろ定食はもともと仙台の名物ですが、これは戦後、食べ物がない中で「太助」というお店が出し始めたのがきっかけといわれ、
麦飯ととろろについては、食感を良くする為とか、消化を助けるためとか言われているようです。
あとはまあ、刑務所の麦飯が有名ですね。(笑)
これはもともと受刑者を管理する上で、脚気の予防のために与えられていたようです。
(他にも海軍とかね。)
刑務所の食事と、生活リズムや運動量の半強制的な是正が、体に与える影響は、ホリ〇モンの出所後の姿を見たら一目瞭然ですね。(笑)
現代人の食生活(運動睡眠その他も含めて)はおかしい、だから生活習慣病になる、当たり前の話なんです。
公衆衛生の状況が悪かったら疫病が流行る、食べ物がなかったら栄養失調、飢餓が流行る。
大概のもんはこうやって「ごく当たり前」に起こってきます。
〇
・・・ところでなんで、麦飯にはとろろ(山芋)なんでしょうか。
単に食感の問題のみでもない気がします。
今回はそれを考えてみましょう。
とろろといえば山芋です。
山芋は漢方では、「山薬(さんやく)」という名前の生薬です。
(すげえネーミングだ(゜o゜))
山薬は有名な六味丸や八味地黄丸に入っている生薬で、性味は甘・平であり、脾・肺・腎を養うといわれます。
「山薬」といわれるぐらい超優秀な山芋くん。
効能は補脾止瀉、養陰扶脾、養肺益陰、止咳、補腎固精、縮尿、止帯とあり、
「補気して滞らず、養陰して滋でなく、中気培補する最も和平な品で、渋性もあり、収斂の効能も持つ」
と言われます。
これを 「麦飯」ってどうでしょう?? 3 で述べたような麦飯(大麦)の東洋医学的効能と合わせて考えると、
1.「大麦」で気を下げ、潤し、清熱利湿しながら
2.「山薬」で気を傷らない様にしつつ、陰をフォローすることで、
効果を助ける、という感じになるので、相性がいいとされてきたのではないでしょうか。
・・・まあ、ネットで見ると、栄養学的にはそこまで大きな意味はないとか、単に食感をよくするためだけの問題とか、
昔は食べるものが少なかったから云々・・とか、そういうのばっかり出てきますが、この組み合わせが現在も残っているのは、
僕からみるとこういう、東洋医学的意味づけが背後にあるからなんじゃないかと思いますね。
(どなたか詳しい方、何かご存知でしたらご教示ください。)
続く
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2017.07.09
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これまでのお話
では続きいきます!!
◆もち米、東洋医学的にはどうか。
これまで書いてきたように、もち米のことを東洋医学では「糯米(だべい)」と呼びます。
糯米は、古くは単に「稲(イネ)」と呼ばれ、春秋戦国時代には、かの孔子が食養生に薦めたことで有名なようです。
そして、糯米の根やとぎ汁、ぬか、発芽した糯米にもそれぞれ薬効があると考えられており、重視されてきました。
ただ、前回述べたように、糯米は粘りが強く、消化に負荷がかかるため、小児や老人等、消化機能の低下した人には常食はあまりお勧めできません。
常食すると動悸、皮膚炎、眠気、酒とともに摂ると酔いが抜けにくくなるなどと、僕の好きな李時珍先生の『本草綱目』に書いてあります。
(上記の症状への解釈はまあ、熱化する、脾胃をいためる、というほどでいいんじゃないでしょうか。)
性味は温で甘、苦、臓腑では脾肺を養うといわれ、効能としては補中益気、温中止痢、止消渇、止汗とあります。
(肺を養うのが意外な気がしますが、経絡や東洋医学的な肺の生理を知っていると、なるほど、と分かります。)
脾虚による慢性の下利や脱肛、軽い貧血なんかには、お粥にして摂るといいようです。
(ただし、陰虚内熱型にはダメですよ☆)
温性であるため、内熱や陰虚のきつい人が食べてしまうと、状態を悪化させる恐れがありますね。
現代の研究では白濁尿の原因であるフィラリアや象皮病の原因であるマレー糸状虫(いずれも寄生虫の一種)に効くとか。
ちなみに、有名な漢方薬である「小建中湯」に含まれる重要な生薬である「膠飴(こうい)」、つまり水あめの原料は糯米粉(あるいは粳米粉や小麦粉)であり、
糯米から作った膠飴が一番いい、といわれているようです。
(温性、粘り気の観点で、他をリードしているのでしょう。)
桂枝湯の中の芍薬を倍にしたら桂枝加芍薬湯、それに膠飴(水あめ)を加えたら小建中湯、という、『傷寒論』を勉強していると良く出てくる言い回しがありますが、
膠飴は中焦と肺を温め潤しつつ、症状を緩和し、一部の毒を解毒してくれるわけですね。
続く
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2017.07.03
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前回のお話
参照
では続きいきます!!
◆麦飯と東洋医学
東洋医学的に考えていく場合、麦飯は大麦を炊いたものですので、大麦について知らなければなりません。
大麦とは、人類最古の作物の一つと言われ、原産地は西アジアですが、9000年前のイラクの遺跡からも発見されたとか。
日本では飼料やビール、麦茶、麦芽糖、みそ、しょうゆ、焼酎の原料として利用されています。
まさに我々の生活になくてはならない作物ですね。(゜o゜)
東洋医学的には、五味は甘、鹹、性は微温(涼性という説もある)であり、気を下げ、潤す性質をもち、脾の臓、胃の腑、膀胱の腑を養うと言われます。
発芽した大麦(外皮が付いたモミ)は「麦芽」という生薬として、漢方薬に使われます。
効能としては清熱消渇、益気調中、凉血利水、強心養血、寛腸消積とあり、主に中焦(脾胃)を調整する効果があります。
現代の研究では、前回述べた血糖値降下に作用する以外にも、消化促進、有機リン解毒作用、潰瘍抑制作用も期待出来ると言われ、
こういうものを日常的に摂っていた日本人、サスガ、って感じです。(笑)
ただ、注意点としては消化にやや負荷がかかるため、胃腸の虚弱な人や下痢しやすい老人や小児は、控えめに摂った方が良いでしょう、という感じです。
因みに、「大麦の苗」は一部の青汁の原料にもなっており、熱証、湿熱証の人は積極的にとるべきものですが、これも、
冷えのキツイ「陽虚」型の人は気を付けるべきでしょう。
このように、体にいいからと言って摂りすぎるのは問題ですが、西洋医学的に血糖値の問題といい、東洋医学的に内熱の問題といい、
胃腸虚弱やキツイ冷え体質でもない限り、現代人は白米に麦を混ぜた方が良い気がしてなりません。
続く
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!