東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「紅汗」について考えてみましょう。9

2017.12.16

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6

「紅汗」について考えてみましょう。7

「紅汗」について考えてみましょう。8    参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨可發汗病脉證并治第十六.」の条文

 

 

前回までは、「辨不可發汗病脉證并治」といって、発汗させちゃダメなものをまとめてあるところから引っ張ってきましたが、今回は「辨可發汗病脉證并治」ですから、

 

汗かかせてもいいやつを集めた篇です。

 

 

そこに、

 

「傷寒脉浮緊.不發汗.因致者.屬麻黄湯證.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「寒邪に侵入されて、脈が浮いて堅くて、汗かかないで、鼻血が出てるものには、麻黄湯の類が効くよ。」

 

てなもんです。

 

 

寒邪が入ったことで汗が出せなくなって、熱が籠って、結果的に逃げ場がなくて鼻血として出る。

 

 

こういうものは麻黄湯で寒邪を払えばよしと。

 

 

最近、「インフルエンザに有効な漢方薬」なんつって話題になった麻黄湯。。。

 

 

キ〇タクがカゼ予防に飲んでるとか言って話題になった麻黄湯。。。

 

 

東洋医学では、インフルエンザだからこの処方、というような「病名診断」はしません。

 

 

それでやってたら、絶対に間違いのもとです。

 

 

・・・が、メディアではそういう言われ方をしてしまい、それだから漢方はバカに出来ないとか、漢方も捨てたもんじゃないとか、そんな評価のされ方をする。

 

 

実に嘆かわしい世界です。

 

 

・・・でもまあ、この条文は非常に分かりやすいですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。6

2017.12.13

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前回のお話

 

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨陽明病脉證并治第八.」の条文

 

 

前回と同じく、陽明病のところに、

 

「脉浮發熱.口乾鼻燥.能食者.則.」

 

と、出てきます。

 

 

 

簡単に訳しますと、

 

「脈が浮いて発熱して、口鼻が乾燥し、よく食べるものは、鼻血が出るよ。」

 

という条文です。

 

 

 

ここだけ見たらなんのこっちゃ分かりませんが、この一文は、陽明病の「四逆湯」という薬の解説の後に出てきます。

 

 

四逆湯と言えば、甘草と乾姜と附子が入った、陽気をガッツリフォローする方剤として超有名選手です。

 

 

熱が籠るのが中心であるはずの陽明病に、なぜ温める薬??と思ってしまいますが、ここでは「表熱裏寒」という、表面には熱、深い部分には冷え、

 

という複雑なパターンを解説しています。

 

 

この場合、いつか水本先生も講義で仰っていたように思いますが、「脈浮にして遅」がポイントだと思います。

 

 

陽明病のこの部分には思わせぶりに「脈遅」という条文がたくさん出てきます。

 

 

数脈だからって、熱と思うな、遅脈だからって、冷えと思うな、というメッセージなんでしょうか。

 

 

ここでは、浅い部分に熱が籠っているから鼻血が出ることを論じていますが、深い部分には冷えがあることに注意しなければならないパターンについて書かれているものと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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日本伝統鍼灸学会のルーツ

2017.11.10

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最近、他流派の先生方と交流させていただくことが多い。

 

(飲み会で(笑))

 

 

ありがたいことです。

 

 

特に、「伝統鍼灸」系の先生方と交流させていただくことが多いです。

 

(今後は東洋医学に興味のある医師や、西洋医学系の先生方ともガンガン行きたいですね。)

 

 

僕も所属している「日本伝統鍼灸学会」

 

 

この学会がこの名称になったのには、それなりの経緯があります。

 

 

それに関して、日本伝統鍼灸学会のHPに簡単に書いてあります。

 

こちら 参照

 

 

まあ要は、昭和48年(1973年)に、岡部素道先生経絡治療研究会(のちの経絡治療学会)と、福島弘道先生東洋はり医学会が協力して、

 

相互の学術交流と親睦を図る目的で結成されたのが、日本伝統鍼灸学会の前身である日本経絡学会、ということです。

 

(経絡治療学会と東洋はり医学会は、現在でも伝統鍼灸系の大変大きな団体として存在します。)

 

 

日本経絡学会結成の前年(1972年)に、日中国交正常化があり、昨日書いた、北里大学に東洋医学総合研究所の鍼灸治療センターも出来たわけですね。

 

北里大学、東洋医学総合研究所にて研修してきました!! 参照

 

 

1970年代~1980年代というのは、日本国内では、中国がアツかったんでしょうかね。

 

(その背景には、また色々あるようですが、ここにはあえて書きませんので、ぜひ色々調べてみてください。)

 

 

・・・で、それからずいぶん時代が下って、「日本経絡学会」への参加団体もどんどん増えて、20以上の団体(流派)の集合体になっていき、

 

平成8年(1996年)に至って、上記のHPに書いてあるような理由から、「日本伝統鍼灸学会」という名称になった、という流れのようです。

 

 

・・・で、その名称変更から20年以上経った今、「日本の伝統鍼灸」の今後の方向性をどうしていくか、世界情勢も鑑みて、再考する時期じゃないでしょうか。

 

 

参加団体の世代交代も、どの団体を見ても進んでおります。

 

 

そして、次世代の先生方は、なんかみんな普通に仲いい。(笑)

 

 

お互いを尊重し、話を聞こうという空気感があります。

 

 

こないだの金沢で行われた日本伝統鍼灸学会の学術大会での、藤本新風先生の実技は、次の流れの萌芽を感じさせてくれました。

 

 

もちろん、色々な意見があっていい。

 

 

色々な立場があっていい。

 

 

ただ、これだけインターネットが普及し、飛行機での交通網が普及し、これだけ世界が時間的空間的に狭くなっている中にあって、世界のよそ様から見た時や、

 

国内で鍼灸師や医師、薬剤師に伝統鍼灸を教える時には、伝統鍼灸医学の総体としてきっちりと「こうですよ」と示せるものがあった方がいいんじゃないか、

 

とは思いますね。

 

 

日本伝統鍼灸の方法論や理論は現状、玉石混交状態であり、全く統一されておらず、エビデンス的にも極めて不透明、しかも現状の実際の医療現場では、

 

数の上では鍼灸整骨院や整形外科のリハビリ室で行われるような、経絡経穴ではなく、筋や神経を意識した、西洋医学的な局所治療が主であり、

 

世界から見た、日本伝統鍼灸の特異点としては、歴史的事実から腹診法や打鍼術、管鍼法が挙げられるが、それに対する考え方や手法もバラバラ。

 

 

まあただ総じて、患者さんをよーく触って診断しようとする点や、ただ押さえた際の圧痛などのハッキリとした指標だけでなく、寒熱や虚実などの、

 

皮膚表面の微細な変化や、脈の微細な変化を触知して診断しようとする点が日本独特である。

 

 

・・・ってな感じでいいんすかね??

 

 

日本の伝統鍼灸は実際の医療現場では数の上では少数派ですが、とりあえず繊細なんですけどネ、どうすかね?・・・みたいな??

 

 

僕としては共通の理論と用語は、世界情勢に合わせてTCM(中医学)のものを採用しつつ、それぞれの良さ、個性は中医学の用語で説明する、

 

出来ないならできない理由を明確にする、ということでいいと思うんですがね。

 

 

もちろん、日本の資格制度や医療現場等々に、中国人が我が物顔で入り込んできて、日本独自の鍼灸の考え方を認めず、日本の鍼灸師がやりにくくなるみたいな、

 

そんな状況は大反対ですよ。

 

 

ただねえ、WHO、ISO含め、世界基準を度外視することはしない方がいいでしょうよ。

 

 

反対派の人は、ヤダヤダ言ってるばっかりじゃなくて、他にもっといい方法があるなら伺いたいくらいなんですがねえ。。。

 

 

日本伝統鍼灸学会も、結成から40年以上たってますんで、50周年あたりを目処に、その辺、考えた方が良くないすかねえ。。。

 

 

 

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お会いしてきました。

2017.11.08

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11.6の月曜日は、朝一から藤本漢祥院の仮施術所にて鍼を受け、その足で以前から気になっていた奈良、吉野山へ。

 

 

ここに、現時点で気になっている、最後の不動明王が存在するのです。

 

 

実は、あまりにもマニアックっていうか、東洋医学とか鍼灸とかけ離れた、しかも宗教的な話になっちゃうので、引く人も多いかな(実際チラホラいた)、

 

と思ってあえて書いてこなかったんですが、以前チョコッとシリーズで書いていた不動明王マイラーシリーズ。

 

不動明王マイラー 目次 参照

 

 

もちろん、その後も不動明王マイラーはずーっと続けており(書いてないけど)、今回の吉野山、奥千本の不動明王にて、一応現時点で気になる、

 

全国のお不動さんはコンプリートしました。

 

 

・・・僕も早36歳。

 

 

いつまでも若くないっす。(苦笑)

 

 

人生で3回目の年男であり、酉年の守護仏である不動明王を参る中で、修験道や仏教といったものの考え方に触れつつ、色々と自分なりに「ないアタマで」考えてきました。

 

 

今後も折に触れて、山に入っては、不動明王を参っていくんじゃないかと思います。

 

 

・・・まあそれはともかく、この日の夜は、楽しみにしていた、蒼流庵主人とお会いしてきました!!

 

蒼流庵随想「漢方ハカマイル」 参照

 

 

清明院の墓マイラー記事は、以前から、蒼流庵主人のブログの情報を大いに参考、引用させていただいております。

 

 墓マイラー 目次          参照

 

 

ブログでの文面、口調とは違って、ゴリゴリの関西弁マシンガントークの先生でした。(笑)

 

(文章というのは面白いですね。会ってみると意外な人と、そのまんまの人といますね。)

 

 

「蒼流庵随想」は、東洋医学をやっている先生で、ネットをよく検索する人で、「易学」に注目している先生なら、みんな知っているんじゃないでしょうか。

 

 

・・・まあしかし、蒼流庵主人は今後も年齢不詳正体不明、がいいと思いますので、詳細は書きません。(笑)

 

 

話を伺ってみると、他にも墓マイラー、子孫マイラー、家マイラーなど、近現代にもまだまださらに上の、レジェンドのような人物もおられるようで、

 

やはり史跡研究家、医史学研究の世界は果てしないようです。

 

 

こういうのは本来は大学等で、国家機関として、それ専門の部署を作ってやるべきですね。

 

 

まあ、近年は私も色々、他の分野や流派の先生方とお会いして交流させていただく機会を意図的に多く作っているのですが、昨日の記事にも書きましたが、

 

例えばドクターと薬剤師と鍼灸師とか、その中でも違った流派や考え方の先生方とか、あるいは学者さんと臨床家とか、バンバン垣根を超えた対話をしていくべきだと思います。

 

日本東洋医学会関西支部例会に参加してきました!! 参照

 

 

その中で、お互いが対立要素を探すのではなく、統合、統一を目指すのでもなく、お互いのためになる、足しになるような部分を見つけあって、

 

刺激しあったらいいと思いますね。

 

 

そこから、互いの発展や、新しい何かが生まれるかもしれません。

 

 

 

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再び関西へ

2017.11.04

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今日は診療終了後、再び関西へ。

 

 

先週に引き続き、毎週関西です。( ゚Д゚)

 

(もはや、近所な気がしてきました。(笑))

 

 

目的は(一社)日本東洋医学会関西支部の講演会。

 

今回の例会の紹介ページ 参照

 

 

実はここで、私が20代前半の頃から非常にお世話になっている、(一社)北辰会堀内齊毉龍先生が講演されます。

 

 

堀内先生は、北大理学部出身、カミソリのように切れる明晰な頭脳の持ち主です。

 

 

ここ15年くらいは大阪の鶴橋で天晴堂鍼灸院を開業しつつ、講義や書籍出版、会内のありとあらゆる学術面のフォローなど、まさに

 

「北辰会の頭脳」

 

と言っても過言ではない仕事を

 

”身を粉にして”

 

されている、スゴイ先生です。

 

 

僕の学術も、理論面はほぼほぼ堀内先生に鍛えてもらった感じがあります。

 

 

講演テーマは

 

「ツ ボから読み解く方剤選月 り のヒント ~鍼灸症例の傷寒論的解析 」

 

という、恐らく鍼灸師から見ても、薬剤師から見ても、医師から見ても、本格的に東洋医学をやっている先生にとっては興味深い内容ではないかと思います。

 

「傷寒論」を含む記事 参照

 

 

他にも面白そうな講演がいくつかあるので、ビシッと集中して聴いて来ようと思います。

 

 

今後はこうやって他会にガンガン出ていって、鍼灸に理解のあるドクターや薬剤師の先生達と、症例や研究を通じて、どんどんコラボしたいですね。

 

 

 

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最近の症例 ④ 好酸球性肺炎

2017.10.16

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さて、続きいきましょうか。

 

 

患者 30代 女性

 

主訴 好酸球性肺炎による咳、呼吸苦

 

現病歴 清明院初診の約4カ月前に、咳、呼吸苦、発熱39度、倦怠感強く、マイコプラズマ肺炎と診断。

 

病院での処置により、症状少し落ち着くも、完全には改善しない。

 

(ピーク時の半分以上は症状が残っているとのこと)

 

既往歴 気管支喘息、顎関節症、マイコプラズマ肺炎

 

弁証 肝気犯肺

 

配穴 明らかにしない

 

経過 初診後、咳、呼吸苦が劇的に改善。

 

仕事も楽なものに変え、良化傾向(主訴VAS10→2)であるが、完全には改善しない状況であり、血液像の改善、減薬(初診時の3分の1)も出来ているものの、廃薬までには至っていない。

 

やや遠方であり、2週間に一回程度しか治療に来れないのも痛いところだが、今後、廃薬、完全緩解まで持っていけるように、継続加療したい。

 

 

・・・とまあ、ザックリと4症例ほど紹介させていただきましたけど、いかがでしょ?

 

 

これが清明院の日々。

 

 

僕の全活動の源泉。

 

 

 

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最近の症例 ② 男児のネフローゼ

2017.10.14

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さて、またいきましょう。

 

 

患者 9歳 男児

 

主訴 ネフローゼに伴う諸症状(特に易疲労)

 

現病歴 6歳の頃、大変にショックなことがあった頃発症。

 

既往歴 ネフローゼ以外特にないが、悪化傾向

 

弁証 肝鬱気滞≧腎気虚

 

配穴 あえて明らかにしない

 

経過 初診治療後、「気持ちが楽になった」と訴える。

 

なお、毫鍼での治療を怖がったため、古代鍼、鍉鍼にて治療を進める。

 

現在7診目。

 

ステロイド減薬中のムーンフェイス等、様々な症状が改善している。

 

 

 

今後が楽しみな症例の一つ。

 

 

 

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最近の症例 ① 抗がん剤治療後に発症した諸症状

2017.10.13

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まあ最近の症例でも。

 

 

まあ、普段こんなんやってます、って感じで、チャチャっとライトに、何例か紹介します。(*‘∀‘)

 

 

患者 60代 女性 

 

主訴 足の痺れ

 

既往歴 卵巣癌

 

現病歴 卵巣癌の手術後、抗がん剤治療中に主訴発症。抗がん剤治療終了後も改善せず、徐々に悪化。症状は今が一番強い。

 

弁証 心腎不交 気滞血瘀

 

配穴 あえて明らかにしない

 

経過 初診治療後、主訴が劇的に改善。現在6診ほど加療したが、随伴症状であった、浅眠、高血圧も改善。

 

医師に相談し、睡眠薬、降圧剤の減薬を検討するとのこと。

 

 

 

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「中医学の教科書はなぜ湯液偏重なのか?」

2017.10.05

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昨日、東洋鍼灸専門学校にて

 

「中医学ってなあに?」

 

というテーマで、再び朝から喋り倒してきました。(笑)

 

 

たまに勘違いされているようですが、北辰会は中医学を理論と用語のベースにしている訳なのであって、中医学の言うことを100ゼロで鵜呑みにしているわけではありません。

 

 

だから、北辰会のことを単に

 

「中医学派」

 

と言ってしまうのは、ちょっとおかしな理解です。

 

(実際にそう言われることもしばしばありますが。。。(苦笑))

 

 

むしろ、北辰会はある意味、中医学に対して非常に批判的でもあり、日本の鍼灸臨床家にとって、中医学では足らない部分や不十分な部分を、

 

絶え間ない臨床実践と、日本固有の伝統鍼灸学の研究の中から発掘、補足していこう、という立場であります。

 

(まあ、言わば中医学を良き叩き台として、活用させていただいているわけです。)

 

 

我々鍼灸師から見た中医学の問題点の中には、

 

「中医学が湯液偏重でまとめられているのではないか」

 

というのがあります。

 

 

ここで、今回学生さんから

 

「なぜ中医学は湯液偏重でまとめられているんですか?」

 

という質問が出ました。

 

 

もちろん、

 

「中医鍼灸学」

 

も存在しますが、中医学の基礎的な教科書を見ると、弁証名の後には、それに見合った「方剤」が載っています。

 

 

配穴や刺鍼手技は載っておらず、全体として、鍼灸の話はあまり出てきません。

 

 

鍼灸家からすれば、

 

「何で経穴や刺法を載せねえんだよ!同じ東洋医学じゃねえか!!」

 

と思ってしまうところですが、これはどうなんでしょう。

 

 

「何で中医学の教科書は湯液偏重なのか」

 

という疑問について、中医学を編纂した中国の中心メンバーの誰かからの、明確な言質を得ているわけではありませんが、やっぱり鍼灸よりも湯液の方が

 

「中医師の有資格者の量産」

 

という意味では、相対的に教育しやすかったからじゃないんですかねえ・・・?

 

 

鍼灸の方が技術的要素が強く、いちいち

 

「手から手へ」

 

の個別指導が必要になり、教育に時間がかかる上に、鍼灸家によってやり方が千差万別であり、教科書にしにくかったんじゃないでしょうか・・・?

 

 

でも、そんなこと言ったら、湯液だって本来の一味一味の生薬の加減なんかは、まさに職人芸であり、個別指導でないと難しい気もします。

 

 

中医学(TCM)を全世界に広める、中医師を量産する、つまり、大学の中医学部での「マス教育」や、資格制度に馴染ませる、というところで、

 

鍼灸は脇役になっていったんでしょうかね。。。

 

 

この辺、どうなんでしょうね。

 

 

・・・誰か知ってますか??

 

 

 

ハッキリしなかったら、今度兵頭先生にでも聞いてみようかな☆(*‘∀‘)

 

 

 

 

 

 

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鍼灸と漢方は違う?

2017.09.17

 

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↑↑日本一デカい木の左下、何気に俺がいる。。。

 

 

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こないだ、自分で自分に鍼をした。

 

 

よく効いた。

 

 

でもまだ症状が残っていたので、その経穴が効くということは、効くであろうと思われる漢方薬を飲んだ。

 

 

しかし全然効かない。(苦笑)

 

 

・・・で、もう一度鍼をする。

 

 

やっぱり効く。

 

 

そこで、ちょっと考え方を変えて、症状を抑えることを強く意識した漢方薬に変えた。

 

 

すると今度は、劇的に効いた。

 

 

それを仲間内で考察した。

 

 

鍼灸と漢方の違いはいくつもあるが、共通の理論土台があれば、今回の現象だって、どういうことなのか、みんなで考察できる。

 

 

鍼灸も漢方も、動かしているのは気!!

 

 

共通用語、共通理論・・・、中医学でいいじゃんねえ?

 

 

何でダメなん?

 

 

意味分からんわ。

 

 

 

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