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鄧鉄涛(とうてっとう)先生が御逝去されました。

2019.01.11

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昨日、FB上で訃報を目にしました。

 

 

このブログでも以前紹介した老中医、鄧鉄涛(とうてっとう)先生が10日の朝、104歳でお亡くなりになりました。

 

東西医学によるSARSバトル  

一貫堂医学について 8(感染症と東洋医学)

文化大革命と中医学 4            参照

 

 

鄧鉄涛先生は、2009年頃から、(一社)北辰会会長、藤本蓮風先生とも交流があり、蓮風先生の御著書である『体表観察学』には推薦の書を書いていただいております。

 

 

偉大な鄧鉄涛先生のご略歴について、非常に分かりやすくまとめて下さったので、東洋学術出版社さんのFB記事を許可を得て引用させていただきます。

 

(以下引用)

 

鄧鉄涛先生は,1916年,広東省の開平でお生まれになりました。

 

広州中医薬大学終身教授で,第1回目の国医大師(日本で言えば医師で人間国宝のようなもの)です。

 

鄧先生は,優れた臨床家・教育家であっただけでなく,中国において中医学全体の発展に多大な貢献を果たしてこられた方で,中医薬事業の発展の節目で何度も重大な献策を行ってこられました。

 

中国中医界の “魂”であり,精神的支柱でありました。

 

たとえば,1990年,中国政府が制度改革を実施したとき,中医薬管理局が廃止されると聞いた鄧先生は,ただちに全国各地の老中医の先頭に立って政府に上書を提出しました。

 

これは,中医界ではよく知られている「八老上書」と呼ばれる上書で,八老とは,鄧鉄涛・方薬中・何任・路志正・焦樹徳・張琪・歩玉如・任継学の8人の老中医のことです。

彼らは,国家中医薬管理局を廃止することはできず,その権限と経費を削減することはできないと述べ,さらに各省に中医薬管理局を設立することを建議しました。

 

そしてその1カ月後,上書は認められ,国家中医薬管理局は維持されることになりました。

 

中医学を世界医学として普及させ,さらに中国文化を代表する一つと位置づけ発信している現在の中国の動向を見ていると,この上書の先見性がより際立ちます。

 

また2003年にSARSが流行した際にも,鄧先生は上書しています。

 

その上書を受けた当時の呉儀首相は,中医座談会を開きます。

 

SARSに対し中医が予防治療できる方法であることが強調され,座談会の後,ただちにSARS制圧のために中医が投入されました。

(SARS制圧後に行った鄧鉄涛先生へのインタビューは『中医臨床』98号に掲載されています http://www.chuui.co.jp/chuui/000188.php

 

現在,中国では優秀な若い中医師を,経験豊かな老中医に就かせて学ばせる,大学教育と伝統的徒弟教育を融合した教育システムを採っていますが,

 

それは,広東省中医院で鄧先生が提唱して実施されたやり方がモデルになっているといわれます。

 

中医学の魂を体現した老中医がまたお一人,鬼籍に入られました。

 

しかしその精神と経験は,伝統的徒弟教育を通じてきっと若い中医師らに継承されていると思います。

 

心よりご冥福をお祈り致します。

 

(引用終わり)

 

 

第一回国医大師・・・。

 

 

中国政府に上申書・・・。

 

 

しかもあの中国政府の方針を変えさせるとは。。。

 

 

まさに中医学の巨星ですね。

 

 

日中韓に、東洋医学の名医はたくさんおりましょうが、鄧鉄涛先生ほどの先生はいないでしょう。

 

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

 

合掌。

 

 

鄧鉄涛先生の詳しい経歴と学術については 国医大師鄧鉄濤  参照

 

 

 

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あさイチ「東洋医学で1年を元気に!」観ました☆

2019.01.10

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新年早々、1.4にNHKで放送された、あさイチ「東洋医学で1年を元気に!」を観ました!!

 

番組サイト 参照

 

 

去年も、NHKでは、盛んに東洋医学の特集が組まれた。

 

 

それに関しては、このブログ上でも煽ったし、感想も述べた。

 

NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」

NHK「日本人のおなまえっ!」

NHKの見た!            参照

 

 

ちょうど1年前に、産経新聞で大々的に記事が出て以降、国内の東洋医学熱が、にわかに活気づいているように見えなくもない。

 

産経新聞にこんな記事が。    参照

 

 

しかし放送後、清明院はいたっていつも通りであり、こういう番組をNHKでやったからと言って、一気にバブル的な好景気、みたいな現象は起こらない。(苦笑)

 

 

それが起こっているのは、これに出演した大学病院の先生のところらしい、ということも述べた。

 

NHKの番組の影響    参照

 

 

やはり国民の多くは、我々在野の臨床家よりも、大学病院という権威を、相対的に信用するのであろうか。(苦笑)

 

 

今回の番組であるが、「東洋医学」という括りで、「鍼灸」「漢方」「食養生」という3つのジャンルに分けて、専門家として鍼灸師と医師の先生が出演し、

 

それぞれに意見を述べたことは良かったと思う。

 

 

「東洋医学」といった場合、この3者はセットであり、相互に協調し合って、患者の健康を守ってきたわけである。

 

(ホントはさらに「導引」「気功」「運動法」なんかも入れてもいいと思うけど)

 

 

また漢方でも鍼灸でも、「即効性」と、中長期的な「体質改善」を説いていたことも良かったと思う。

 

 

それぞれの内容については、細かい部分で気になるところもなかったではないが、NHKのことだから、そこは周到に、全てわかった上で、あの内容なのかな、という気もした。

 

 

清明院に治療に見えている、何人かのテレビ関係者に聞いたが、NHKは、どこからも突っ込まれないように、番組づくりにかなり繊細に気を使っているのだそうだ。

 

(民放よりもマンパワーもあるでしょうしね)

 

 

まあただ、鍼灸に関してはいつも思うが、

 

「お手軽におうちで出来る、簡単ツボ療法☆」

 

みたいなノリをあまり強調するのはやめて欲しい。。。

 

 

この医学固有の人体観、疾病観をもっと説いてほしい。。。

 

 

大学病院だけでなく、在野の臨床家にも光を当ててほしい。。。

 

 

・・・まいーや、清明院はいつも通り、今日も明日も、ガンガンやります!!!

 

 

 

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年末年始もシビアな治療☆

2019.01.06

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今回の年末年始、30日の夜に、母と叔母と食事していると、叔母の顔色が悪いことに気付きました。

 

 

叔母はここ数年、とある重病で闘病中の身です。

 

 

でも、秋くらいに、少し体調を崩したことがありましたが、その後は安定していると聞いていました。

 

 

「んー、それにしてはちょっと顔色が悪いな。。。」

 

と思いつつも、

 

「まあでも、飯食ったら少し戻るかな。」

 

と考え、特に指摘もせずに、一緒に食事していました。

 

 

・・・ところが食事後、顔色がさらに悪くなったので、叔母が帰った後、母親に

 

「あれ、ちょっと心配だねえ。。。注意しといて。」

 

と告げておきました。

 

 

すると翌朝、案の定

 

「発熱した、具合が悪い。」

 

と連絡あり、急遽往診することに。(苦笑)

 

 

地元に帰って、気の抜けきったところで、大みそかに往診することになるとは。。。(苦笑)

 

 

叔母は持病の重病で強い薬を普段から使っていますから、相当に体力が弱っています。

 

 

そこへ持ってきて、母ともう一人の叔母と一緒に、1日動き回って、疲労が出たんですね。

 

 

結局、31日~3日まで、連日往診しましたが、31日、1日くらいの時は状態があまり良くなく、叔母は独り暮らしでもあるので、あわや入院させるレベルかと思いましたが、

 

どうにかこうにか落ち着いてくれて、少しホッとして帰ってきました。

 

(まあまだ、今月一杯くらいは気を抜けませんが。。。)

 

 

平生まあまあ健康な人が、ちょっと肩が凝ってるから鍼してくれとか、そういうレベルでなく、普通にガチの、入院するしないの瀬戸際の治療でしたね。(苦笑)

 

 

けっきょく、年末年始も鍼の神から、

 

「お前なに気ィ抜いてんだ、治療やれ!!」

 

と、頭を小突かれた気分でした。。。(苦笑)

 

 

やっぱ甘くないすね、鍼の神は。。。

 

 

ありがとうございます。

 

 

 

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国際疾病分類フィールドテスト??

2018.12.27

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以前、国際疾病分類(ICD-11)、ついに公表。という記事を書いた。

 

 

国際疾病分類(ICD)に、11回目の改訂でついに中国伝統医学の用語が入ることになった、という記事だ。

 

 

それを受けて、今年の1月に産経新聞では

 

「漢方・鍼灸 医学に認定」

 

と、大々的な見出しで取り上げられた。

 

産経新聞にこんな記事が。    参照

 

 

こうした流れを受けてか、今年はNHKその他のテレビ番組等でも次々に東洋医学の特集が組まれ、日本の東洋医学が、久々に、にわかに活気づいている。

 

NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」

NHKの番組の影響                    

 

 

まあ現場の人間の端くれとして、これは一先ず、良いこととして受け止めています。

 

(もちろん、こういうイケイケドンドンの時ほど、自分自身も最大限の注意を払いたいし、ヘンなミスリードには目を光らせておく必要がありますが。)

 

 

この国際疾病分類(ICD)中国伝統医学用語の部分は、これまで、日本、中国、韓国で長いこと話し合って決めてきました。

 

 

そして、日本側の主張である「経絡病証」という考え方(疾病の分類法)の実際を、症例集積を通じて、WHOに提出する必要があるとのことで、

 

JROM(日本東洋医学サミット会議)の一角である日本伝統鍼灸学会を通じて、(一社)北辰会に協力依頼が来ました。

 

 

これ、2カ月くらい前に来てたんですが、忙しくて手がつかず、どういうものかイマイチよく分かってなかったのですが、

 

今日一気に50例ほど送りました。

 

(腰を上げればあとは早い☆)

 

 

全国で2000症例集めるのが目標らしいですが、そのうちの50例は僕の症例です。(笑)

 

 

日本伝統鍼灸学会全日本鍼灸学会東洋療法学校協会日本鍼灸師会全日本鍼灸マッサージ師会鍼灸学系大学協議会の会員の先生方、

 

あるいはこれら各団体の賛助会に所属している先生は、非常に簡単な打ち込みで出来ますので、ぜひ協力しましょう!!

 

 

入力フォームはこちら!!

 

 

一回に最大で10症例打ち込むことが出来ます。

 

 

僕は10症例打ち込むのにカルテを見ながらサクサクと15分から20分程度でしたので、今日診療の合間にチョコチョコ進めて50例送れました。

 

 

 

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腹診における逆証所見 6

2018.12.13

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

腹診における逆証所見 5

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

1.煩渇吐逆腹脹(はんかつとぎゃくふくちょう)

 

黄疸煩渇、吐逆腹脹+不眠、煩躁熱渇するものは2、3日で死す。

 

(浅田宗伯(1815-1894)『先哲医話』に福井楓亭(1725-1792)の言として紹介)

 

 

2.凸臍移動臍(とつさい いどうさい)

 

水腫で腹滿し、凸出するもの、臍を按じて、あちらこちらに移動するもの

 

(原南陽(1753-1820)『叢桂亭医事小言』)

 

水腫の腹、按じて臍が左右に移動するもの

 

(畑金鷄(1767-1809)『金鷄医談』)

 

 

1.黄疸+煩渇、吐逆不眠+煩渇は、何度か診たことがありますが、実に可哀想な状態です。

 

 

鍼しても、薬入れても、まさに焼け石に水、といった感じで、非常にキツイ思い出がよみがえりますね。

 

 

でも、鍼して、その場だけでもスーッと一時的にでも楽になる感覚は、亡くなる寸前の患者さんにとって、大きな救いになるのはなるようです。

 

 

まるで神仏にでも拝むかのようにして、感謝して頂いたことを、今でも鮮明に覚えています。

 

 

2.の臍の位置が不安定になるパターンも、たまに診ますが、これに関しても、最近、(一社)北辰会奥村裕一先生が最近の研究論文で深く掘り下げて下さいました。

 

「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」2016『伝統鍼灸』43巻1号、および「日本鍼灸古流派の研究―腹診および腹部刺鍼を中心として―」1997『全日本鍼灸学会雑誌』47巻4号

 

 

奥村先生の論文は短い文章の中に、圧倒的な研究量、知識量が凝縮されています。

 

 

何度も何度も読んで、少しづつ理解しましょう。

 

 

また(一社)北辰会では、約40年前の発足以前より、江戸期の夢分流の腹診を参考に、臍には非常に注目しており、以前の蓮風先生の症例でも、

 

事故で意識不明になった患者さんを、臍の際に鍼をして蘇生させた話を聞いたことがあります。

 

 

生命予後に関わるような重症疾患や、ここ一番の時に臍周を使う印象がありますね。

 

 

・・・まあ、人間も、胎児のうちは臍から栄養を受ける。

 

 

人間を果物に例えれば、蔕(ヘタ)のようなものです。

 

 

出生後も、西洋医学的に、解剖学的に何もないから、そこには何もない、とは考えません。

 

 

逆証の患者でなくても、臍が浅いか深いか、歪んでいないか、臍周囲の色や緊張や膨隆の具合などはどうか、これらは東洋医学に非常に大事な所見です。

 

 

 

続く

 

 

 

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NHKの番組の影響

2018.11.26

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少し前に、NHKで東洋医学の特集をやった。

 

 

それに関しては、このブログ上でも煽ったし、感想も述べた。

 

NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」

NHK「日本人のおなまえっ!」

NHKの見た!            参照

 

 

なんだかんだで、メディアの力(それも大手の)の重要性は理解しているつもりだ。

 

 

こないだ、とある大学病院の先生と、メールでやり取りする中で話題になったのですが、北里大学と東京大学の鍼灸の外来では、あの番組以降、

 

問い合わせが凄まじく、現在では半年先まで初診予約が埋まっている状況らしい。(笑)

 

 

ほおー、すごいっすねー(゜o゜) という話になった。

 

 

 

 

・・・で、清明院はどうかというと。

 

 

まっっっったく影響なしです。(爆)

 

 

マジで1ミクロンも影響なしです。(笑)

 

 

微動だにしません。(゚∀゚)

 

 

清々しいくらい、いつも通りです。(゚∀゚)

 

 

まあ、相変わらず毎日初診の患者さんはみえますし、毎日何本も問い合わせの電話はかかってきますし、毎日数十名の難治性疾患の患者さんがおみえになりますが、

 

あの番組が放送された翌日も、それはまったく変化はなく、その話を振ってきた患者さんすら、一人もいなかったんじゃないかな。。。(苦笑)

 

 

皆さんいつも通り、症状変化の報告と、近況報告でしたね。

 

 

なので、知り合いの先生からこれを聞いた時、大学病院の鍼灸外来とウチとでは、見えている患者さんの層が全然違うんじゃないかな、という気がしましたね。。。

 

(あとまあ、信頼して下さっているポイントというかピントというか。。。)

 

 

因みに、ある鍼灸学校の附属臨床施設でやっている友人も、あの番組以降メチャクチャ患者さんが増えたとか、問い合わせが増えたとか、放送翌日はその話題で持ちきりだったとか言っていて、

 

それにも非常にギャップを感じました。

 

 

大手メディアの影響、俺も受けたいナー (ΦωΦ)(ΦωΦ)

 

 

 

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「裏白樫??」

2018.11.14

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先日、久々に見えた遠方の患者さんが仰った。

 

「先生、こないだ腰に激痛が走って、すぐに結石の痛みだと分かったんで、救急車で病院に行きました。」

 

と仰る。

 

「ほう、で、結石だったの??」

 

と問うと、

 

「そうでした。。。」

 

とのこと。

 

 

この患者さんは以前に何度も経験しているので、そこまでパニックにはなっていなかった。

 

 

けっこういらっしゃるんですよね、腎臓や膀胱に結石ができやすい患者さん

 

胆石の人もいますね。)

 

 

結石については、東洋医学的には、特定の臓腑、特定の位置に慢性的に邪熱が停滞しやすい人に起こりやすい、と考える場合が多い。

 

 

そして、この患者さんが、

 

「こういう時、裏白樫のお茶ってどうでしょうかね・・・?」

 

と仰る。

 

 

「・・・ウラジロガシ??( ;∀;)」

 

 

こないだ、「糾励根(きゅうれいこん)??」という記事を書いたばかり。(苦笑)

 

 

うーん、聞いたことがあるような、ないような。。。

 

 

こういう、民間療法はキリがないすね。

 

 

さっそく調べてみると、「裏白樫」のお茶を飲むのは、かなりポピュラーな民間療法のようだ。

 

wikipedia ウラジロガシ

 

 

ウラジロガシエキスは立派に薬にもなっているらしい。

 

薬のしおり ウロカルン錠

 

 

・・・これを見ても、うーん、知ってたような、知らなかったような。。。(苦笑)

 

 

とりあえず飲んでみて様子見るよう伝えました。

 

 

・・・いやー、患者さんは先生です。<m(__)m>

 

 

 

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日本東洋医学会 東京都部会に参加してきました!!

2018.11.13

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11.11の日曜日は、日本東洋医学会、東京都部会に参加してきました!

 

(終了後、北辰会関東支部定例会にも参加してきました!!)

 

 

今回は、先日このブログで一貫堂医学、森道伯先生に関する記事を書いたときに何度か連絡を取らせていただいた矢数芳英先生が一貫堂医学について語るということで、

 

お誘いいただき、楽しみにしていました。

 

墓マイラー 52 森道伯先生

森道伯という人物

一貫堂医学について 10(患者の死と道伯先生の臨床)     参照

 

 

この日は朝から女子医大の東洋医学研究所の所長である伊藤隆先生による、藤平健先生に関する講義。

 

 

藤平健先生に関しては、以前少し触れました。

 

「四逆散」というお薬 8

墓マイラー 20 尾台榕堂先生

尾台榕堂という人物

丸山昌朗という人物             参照

 

 

藤平健先生は、千葉古方、奥田謙蔵先生の流れをくむ、昭和漢方界を支えた重鎮の先生の一人です。

 

(千葉大の和漢診療科のHPに詳しい紹介ページがあります。)

 

 

声が聴き取りやすく、内容も難しくなく、藤平先生の併病理論がよく分かる、非常に聴きやすい講義でした。

 

 

2コマ目は日本東洋医学会の元会長である松田邦夫先生による和田東郭先生のお話し。

 

 

松田邦夫先生も、一貫堂処方のもとの一つにもなっている、あの『万病回春』を現代語訳されており、今回初めて話を聴けるので楽しみにしていました。

 

 

因みに和田東郭先生といえば、今でもよく使われる四逆散、抑肝散の使い手として有名です。

 

 

このブログにも何度も登場しています。

 

和田東郭という人物

和田東郭の言葉

「和田東郭」を含む記事     参照

 

 

松田先生は盛んに、患者の精神面、医師の精神面など、「心持の大事」を、和田東郭の臨床を通じて説いているように思えました。

 

 

蓮風先生もそうですが、やはり大ベテランになると、「心持ち」をこそ重視するようになるのかなあ、と思いましたね。

 

 

3コマ目は昭和大学の薬学部の教授である川添和義先生による生薬に関する講義。

 

 

大変聴き取りやすい講義で、スライドも見やすく、そういう意味で非常に参考になりました。

 

(サスガ大学教授、人気の講座を持っているんだろうな、という感じがしました。)

 

 

僕は漢方に関しては、必要な患者さんに関しては、「漢方臨床専門数十年」の、ゴリゴリの漢方家の先生を紹介して、一切お任せする主義なので、

 

細かいことは正直あまり分からないのですが、メーカーによって、同じ名前でも内容物や内容量が違うというのは、使う側からすると大変だろうなあ、

 

と思いました。

 

 

そして最後は矢数芳英先生による「一貫堂医学」に関する講義。

 

 

矢数芳英先生は、森道伯先生の弟子で、昭和の日本漢方界の巨人である矢数道明先生の御令孫です。

 

矢数道明という人物

墓マイラー 28 矢数道明先生   参照

 

 

講義の中で仰っていたように、矢数先生のハングリー精神を感じる、非常に分かりやすい講義でした。

 

 

森道伯先生は、結核と脳卒中の治療に苦戦した、それをどうにか予防できないか、ということで発案されたのがいわゆる一貫堂医学である、

 

また、矢数家が森道伯先生と関わるきっかけとなった、矢数格先生がマラリアの治療を受けた五積散の使い方や、芳英先生自身の奥様の荊芥連翹湯の症例など、

 

聴きどころがたくさんあり、あっという間に時間が経ちました。

 

 

また今回は、来年の日本東洋医学会の会頭でもある花輪壽彦先生とも、少しお話が出来ました。

 

 

今後、東京都内でも、清明院のように東洋医学をやっている数少ない鍼灸院と、漢方家の先生方で手を組んで、患者さんの益になる治療がドンドン出来たらいいですね。

 

 

医師と鍼灸師の間にある、見えない壁のようなものは、こちらから積極的に取り払っていこうと思います。

 

 

そして終了後は北辰会へ。

 

 

今回の飲み会では、S先生がいつも以上に冴え渡っていました☆(^^)

 

 

 

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ローズマリーティー?? 5

2018.11.07

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これまでのお話し

 

ローズマリーティー??

ローズマリーティー?? 2

ローズマリーティー?? 3

ローズマリーティー?? 4         参照

 

 

 

◆様々な研究成果

 

 

ここまで、あまり聞きなれない「ローズマリー」なるものの原産地や生育環境、現状や薬効に触れながら、話を進めてきました。

 

(・・・ちょっと間が空いたんで、正直、忘れかけていたよ(゚∀゚))

 

 

洋の東西問わず、人類の歴史の膨大な時間の中で、野山に生えている植物を食べてみたり、干してみたり、煎じてみたり、他の植物と合わせてみたりしながら、

 

体内に入れることで、その植物に毒があるとか、薬効があるとか、そういうことに気付いていった訳ですね。

 

 

現代では、こういった漢方薬やハーブを科学的な手法を用いて成分分析をして、どういった成分が入っていて、それが体内に入るとどのような変化を起こし、

 

結果的にどのような変化が人体に起こるのかが研究されていたりします。

 

 

ローズマリー以外にも、健康食品などの研究の現状などに関しては、こちらのサイト様が参考になります。

 

 

「ローズマリー」に関しては、

 

細菌の繁殖抑制、筋緊張緩和、疼痛緩和、健胃作用、癌の抑制に関与する可能性がある、摂り過ぎは良くない可能性がある、

 

などのことが、研究によって分かっているようです。

 

 

ただ、そう謳う根拠となっている元論文までは読んでいないので、その論文や研究自体の信憑性については未確認です。(苦笑)

 

 

「健康食品」あるいは「健康にいいと言われている食品」には、必ず上記のような情報(〇〇大学の研究によって明らかになったとか、〇〇学会誌に載っていて云々・・・)ということが書いてありますが、

 

そういう情報だけをもとに、ガンガン摂取するというような、安易な判断は控えましょうね。

 

 

極力プロのアドバイスに従い、「果たして自分にはそれが合うのかどうか」という観点が重要です。

 

 

漢方薬もそうですが、キチッと「その人の体質と、現在の状況」にあっているかどうか、それを正確に判断できる人の勧めかどうか、が大事です。

 

 

自己判断や、「にわか」の人に勧められたものを下手に鵜呑みにすると、取り返しのつかない失敗をすることが多々あります。

 

 

 

続く

 

 

 

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ローズマリーティー?? 4

2018.10.29

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これまでのお話し

 

 

参照

 

 

 

◆命名の由来の続き~生薬としての効能に関して

 

 

前回、もともとの名前である「ローズマリー」、また、和名である「マンネンロウ」について紹介しました。

 

 

今日は中国名の「迷迭香(めいてつこう)」について、考えてみたいと思います。

 

 

これの命名の由来は正直分かりませんでしたが、「迷」はもちろん「迷う」、「迭」「代わる、滑る、入れ替わる」、「香」はそのままの意味でしょうから、

 

「迷うようにあっちこっちに代わるがわる生える、香気の強い木」

 

ってな感じじゃないでしょうか。

 

(笑・・・まったく間違ってたりして。(゚∀゚) もし詳しい方おられましたらご教示下さいませ<m(__)m>)

 

 

一応、生薬としての効能は「健胃、鎮痛、駆風」と出てきました。

 

 

また、性味は「辛・温」、帰経は「心・肝・脾・肺」とも出てきました。

 

(温帯で採れるからといって、冷やすわけではないのね。。。本によっては清熱解毒と書いてあることもあるんだが。。。)

 

 

横浜薬科大学編『漢方薬膳学』によれば、「発汗解表、健胃、鎮静」などと出てきます。

 

 

また、ハーブに詳しい先輩の話では

 

「働きはハッキリしていて瀉法的」

 

「香りが強く心肺に作用しやすい、香水としても使われる(料理でも)」

 

「経験的にはハーブの中でも比較的強く、発散、開竅、通気、清気という印象」

 

といった情報が得られました。

 

 

総合すると、どうも気血を巡らせる働きが強く、瀉法的に働く薬効がある、ということが分かりますね。

 

 

心肺に作用しやすいということから、呪術的、宗教的側面を持ちやすいことも頷けます。

 

 

 

続く

 

 

 

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