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2019.12.08
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これまでのお話し
さてさて、今年の4月から、学術部の一員としてお世話になっている日本伝統鍼灸学会の学術大会、生まれて初めて、開会式から閉会式まで、
参加してみました!!(゚∀゚)
・・・まあ、全体的にみますと、動員数は過去最大の850名来たし、元日本東洋医学会の会長である寺澤先生もご講演に見えたし、一般発表では若い先生が多かったし、
これまでの歴史の総括、見直し再構築の話や、現代医療業界の中で伝統鍼灸医学がどうあるか、みたいなことも話題になっているし、良いことだらけで大成功、
といった感じじゃないでしょうか。
しかし、この業界をさらに大きく俯瞰で見ると、鍼灸界の最大の学会(学術団体)は(公社)全日本鍼灸学会です。
ここは伝統鍼灸学会と違って、公益社団法人格を持っていますので、国から公益性を認可された団体、という位置づけになります。
(因みに伝統鍼灸学会は任意団体であり、法人格はないです。)
またそれ以外にも、(公社)日本鍼灸師会とか、(公社)全日本鍼灸マッサージ師会とか、学会ではなくいわゆる「業団」が乱立しているのが、この業界の現状です。
さらに、漢方薬の方まで含めて考えれば、医師、薬剤師も含めて、東洋医学最大の学会と言えば(一社)日本東洋医学会です。
このように、簡単に言うとまとまりがなく、それぞれが孤軍奮闘しているし、中にはとんでもなくレベルの高い先生や研究もあるが、全体としては医療行政の中でいいポジションが取れていない、
というのが現状でしょう。
これでは、学生からしても、どこで勉強したらいいのか分からないし、他の業界から見たって、
「いったいこの業界の窓口、代表的な見解はどこに求めたらいいのだ。。。」
ってなると思います。
少し前、巨人の澤村選手の鍼治療による医療事故疑惑報道があった時も、この業界は声明文を出すのに「主要9団体」と名乗って声明文を出していました。。。
(主要っていうなら、せめて三団体くらいでしょ。。。)
現在、鍼灸マッサージ師の国家資格を有する人のうち、実際に鍼灸マッサージ師として就業しているのは10万人強、というデータもあるようです。
しかもいつも言うように、ある調査によれば国民の鍼灸の受療率は5%程度と。(*´Д`)
そのように、公的には非常に小さな団体、職種が、しかも内部で9つにも分裂しているとは。。。
そういう現状にあって、僕は以前から、東洋医学の学会も業団も、一個でよくね??と思っている派です。
二日間、色々な発表や講義を聴きながら、せっかくみんな、一生懸命、いい研究や臨床をしているんだから、もっと大きく、鍼灸師も医師も薬剤師も学者さんも一塊になって、
東洋医学、伝統鍼灸の素晴らしさを世に訴えることが出来るような装置、団体は出来ないのかね・・・、と、思ってしまいました。
現在、漢方薬を保険から除外しようという動きがあるとか言われているようですが、こういうのも、結局一丸となって意見が言えないから、行政に声が届かない部分もあるように思います。
鍼灸マッサージの、医師から同意書をもらっての保険治療も、風前の灯火でしょう。
この業界も、まずはもうちょっとまとまる、力を合わせる必要があるように思います。
もちろんその中に、いわゆる私塾的な「学派」や「流派」「専門分野」なんてのは、1000でも2000でも、あっていいと思います。
今後もし、そういう大同団結の流れが来たら、大いに尽力したいと思っています。
2019.12.05
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これまでのお話し
二日目の午後一は、千葉中央メディカルセンター、和漢診療科部長である、寺澤捷年先生による「和田啓十郎の医療観と鍼灸の新たな挑戦」。
これも今回、個人的に楽しみにしていた講演でした。
寺澤先生は、かつて日本東洋医学会の会長も務めた、日本の東洋医学の世界では知らない人のいない先生でしょう。
・・・でも、鍼灸の学会で講演して下さるのは今回がほぼ初めてだとか?
これも、歴史の一つの変化かもしれません。
なぜか、長らく隔たりのあった鍼灸と漢方の業界が、また少し近づきつつある。。。
昭和初期、あの7人の写真が示すように、医師と鍼灸師と薬剤師と医史学者が、流派や垣根を越えて協力して、この素晴らしき東洋医学を世に問う。
そういう時代が再来する日も、近いのかもしれません。
しかも今回の講演テーマは、私の人生を変えた本と言ってもいい、昭和初期の漢方復興運動のきっかけの大きな一つになった名著『医界之鉄椎』の著者、和田啓十郎の話です。
非常に楽しみに、拝聴させていただきました。
寺澤先生の話は何度か拝聴したことがありますが、非常に話が上手いし、声がいいので聴きやすいです。
和田啓十郎のルーツである佐久間象山、吉田松陰の名前が出てきたのも、嬉しかったですね。
和田啓十郎が東洋医学に開眼した後、弟子入りしたという多田民之助という人物についても、今後何か新事実が出てくるのが楽しみですね。
そしてまさかの、最後のスライドに(一社)北辰会、藤本蓮風会長の名前が出てきたのには驚きました。
講演後、ご挨拶に伺いましたが、四診合参の末、絞りに絞り込んで一穴での鍼灸治療に落とし込むという北辰会方式が、寺澤先生には非常に卓見に感じたそうです。
・・・まあ、この辺が、
「一穴なんかで患者が満足する訳ない!」
だの、
「問診があんなに長かったら、患者が嫌がるでしょうよ。」
だの、
「北辰会は難しいのが売りだから、どーのこーの・・・」
だの、
「医療人でロン毛とか、ないよね。。。」
だのと言ってくる人たちとは、まったくレベルの違いを感じ、単純に嬉しかったです。(笑)
やはり、分かってくれる人は分かってくれる。
伝わる人には、ちゃんと伝わる。
続く
2019.12.04
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これまでのお話し
学生セミナーの後は森のくすり塾主催である小川康 先生による市民公開講座「チベット医学から見る日本の漢方と鍼灸」を少しだけ拝聴。
小川先生は、実はこの業界の人にとってはかなり有名人です。
1992年に東北大学の薬学部を出た7年後の1999年、インドに渡ってチベット語を学び、2009年にはチベット医(アムチ)として認められたという、
かなり個性的な経歴を持った先生です。
主な著作は以下の通り。
・・・まあ、経歴だけ見ても、相当優秀で個性的な先生であることが分かります。
私も以前からこの先生のスピーチをTEDで視て注目しており、今回ちょこっとだけ聴いてみようと思っていました。
小川先生の喋りは抜群です。(笑)
喋りのテンポや活舌の良さ、随所にユーモアを入れて笑いをとる話し方は、もはや芸人さんのようでした。(゚∀゚)
チベットでの動画を解説するというのも、今風(TED風)でよかったと思います。
最後まで聴けなかったのが残念ですが、DVDでじっくりチェックしようと思います。
この先生のように、昔は東洋医学の医者も、厳しい山に入り、自分で植物を観察し、採取し、修治して、患者さんに使って、薬効を調べ、古典を検証し、
新薬を創方し、弟子や子や孫の代に伝える、ということを当たり前にやっていたかと思うと、貴重な伝統が途絶えてしまっているような気がして、
実に残念な気持ちになりますね。。。
数千年、そういう活動の隣にあったのが鍼灸な訳ですからね。。。
続く
2019.11.27
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前回のお話し
さて、1日目の開会式をサッと見た後は、小ホールに移って、学術部セミナーです。
一人目の登壇者は学術副部長である平地治美先生の「医道における”医の倫理”」。
平地先生は鍼灸師で薬剤師であり、鍼灸院と漢方薬局を開業され、千葉大の和漢診療科でもご活躍なさっている、大変高名な先生です。
今回、学校の授業でもほとんど触れられることの無い、医の倫理の問題を、ヒポクラテスから中神琴渓まで、非常に分かり易くご講演下さいました。
(最後にまさかの麻原彰晃が出てきたのも良かったですね。(笑))
墓マイラー 7 参照
二人目は伝統鍼灸学会の副会長であり、学術部長の戸ヶ崎正男先生による「刺鍼施灸技術」。
戸ヶ崎先生も、鍼灸院を開業しつつ、和ら会(やわらかい)という伝統鍼灸の研究会を主宰されている、大変高名な先生です。
私は今回、座長という立場で聴講させていただきました。
戸ヶ崎先生は、戦前から現在まで続く「経絡治療」という学派の主張の、見直しと改善を図ることが重要だと主張され、そのために、江戸期の鍼灸家の残した文献を調査し、
そこから、経絡治療に欠けているもの、積み残してきたものを浮き彫りにしようと試みておられます。
今回はその講演シリーズの第三回目ということで、再び多くの情報を提供していただきました。
先生がご提供くださった情報を参考に、これだけ東洋医学の国際化が進む中、やはり世界に打ち出すべき、
「真の日本伝統鍼灸とは何か」
ということを、今後もみんなで考えていく必要があると思います。
続く
2019.11.20
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来たる12.19(木)、夜19時から20時半までの1時間半、お茶の水の順天堂大学にて公開シンポジウム
を行います!!!
(文字クリックでポスターへ)
これは、順天堂東医研の1周年記念特別企画です。
順天堂東医研は、普段は医学生と医師のみの限定の講座なんですが、今回は特別に、どなたでも参加できます!!
ですので、医師と医学生はもちろん、鍼灸師、鍼灸学生、薬剤師、薬学生、果ては患者さんでも、東洋医学、予防医学に興味のある方はどなたでもご参加いただけます。
シンポジウム登壇者は私以外に
順天堂大学 大学院医学研究科 公衆衛生学講座 助教で、鍼灸師でもある、友岡清秀先生
と、
日本東方医学会会長、吉祥寺中医クリニック院長 長瀬眞彦先生
で、座長を
順天堂大学 大学院医学研究科 公衆衛生学講座 教授である谷川武先生
という、この順天堂東医研の創立講師陣で行います。
いつもよりも広い教室らしいですが、それでも入れなくなる可能性もありますので、お申し込みはお早めに!!
お申込みは必ずこちらのフォームよりお願いします!!!
気合い入れて喋ります!!!
2019.11.12
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10日の日曜日は、(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!
今回は本部から大阪の「鍼灸 大仙堂」院長、山本克仁先生がお見えになって、実技デモ。
山本先生の話は分かり易く、体表観察も非常に丁寧です。(*^^*)
皆さん釘付けになっていましたね☆
午前中は二時間まるまる使って実技訓練。
内容は先月に続き「腹診・空間診・尺膚診」に加えて、「照海、外関の取穴」です。
皆さんいつもながら、熱心に取り組んでいましたね。
午後は目黒の「伝統鍼灸 寧心堂」院長、森岡健介先生による症例検討会「蛇串瘡(ヘルペス)後神経痛」です。
森岡先生は我が清明院、二代目副院長でもあります。
まあ彼らしい、分かり易い症例でした。
ヘルペス後神経痛というのは、意外と鍼灸院ではよく診る症状だったりします。
ものによっては、病気の中でもトップクラスに「痛い」病気です。
今回のは、短期間で見事に症状改善、減薬、廃薬に導いた症例でした。
ぜひ学会発表、論文投稿まで仕上げて、世に出してほしいですね。(‘ω’)
関東支部、終了後の飲み会も盛り上がってきています☆
2019.10.20
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先日、御縁があって、日本東方医学会の学術委員に就任致しました!!
この学会は、昭和48年(1973年)に設立された「医師東洋医学研究会(※)」が前身だそうで、昭和58年(1983年)に厚生省(現厚労省)の許可を得て設立された「東方医療振興財団」が母体となって運営されている、医師、薬剤師、鍼灸師を中心とした学会です。
(またしても、僕が生まれる前からある学会です☆)
※医師東洋医学研究会・・・医師への鍼灸の教育を目的とした研究会(MSA会 故間中喜雄先生が会長)の会員で構成された研究会
国内最大の東洋医学の学会で、漢方専門医認定機関である日本東洋医学会と違うのは、インド伝統医学であるアーユルベーダや、アラビア伝統医学であるユナニ医学にも目を向けているところでしょうか。
(東アジアどころか全ユーラシア伝統医学ですね。(゜o゜))
発足の段階から、この学会に深く関わられたのが谷美智士先生(故人)です。
谷先生は、あの小田原の間中喜雄先生の病院のスタッフだったそうです。
(間中先生と一緒に、日本初の鍼麻酔下での手術を成功させたとか。)
そして現在、この学会の会長をなさっているのが、私が今、順天堂東医研でお世話になっている長瀬眞彦先生です。
長瀬先生は2019年の4月から、新たに会長になられました。
今後、学会の活性化を担っていかれることでしょう。
私も微力ながら、何か協力できれば、と思います。
学会というのは、全くそれまでのバックボーンの異なる先生方の集合体であります。
用語や理論や一定の価値観を共有している「流派」「学派」とは、似てるところはあるけど、ちょっと違います。
(より広いと言ったらいいのか、規模が大きいと言ったらいいのか。)
鍼を持って20年、最近はボツボツ「学会」と関わることも増えてきました。
より広い世界を見て、自分とは違う価値観や考え方にも触れ、結果的に臨床に活かす。
まだ右も左も分かりませんが、これをテーマに、頑張っていこうと思います!!!
2019.10.19
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10.17の木曜日は、順天堂東医研に行ってきました!!
(「順天堂大学医学部 東洋医学研究会」と表記すると長ったらしいので、今後はこうします。(*‘∀‘))
今回は吉祥寺中医クリニックの長瀬眞彦先生の講義「漢方エキス剤の効かせ方~人生すべからくマッチング〜」でした。
先生の講義は非常に分かり易いです。
いつもながら、高度な症例を交えつつ、学生の興味を引き付けつつ、有名な漢方や生薬に関して、上手に説明しておられました。
今回も漢方を煎じながらの講義でしたが、今回煎じて試飲した薬は「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」です。
この薬は超有名な「小柴胡湯」の変法であり、あの『傷寒論』に、「少陽病」の薬として登場する薬です。
「少陽病」を含む記事 参照
かの折衷派の代表格である和田東郭をして
「半夏瀉心湯の代わりになる薬は後世方にはない。」
とまで言わしめている名方です。
和田東郭という人物 参照
数十年前に蓮風先生も注目されて、この方剤が目当てとする「心下痞(しんかひ:みぞおちの痞え)」という所見を如何にとるか、北辰会方式としてのやり方を教えて下さいました。
(それを初めて関東で発表した時の講義で、モデルになって鍼してもらったのでよく覚えています。)
今回の講義で先生が強調しておられたのは「マッチング」、つまり、その漢方が適応となる「レスポンダー」を如何に見つけるか、という部分です。
これをするには、やはり基礎的な東洋医学理論や、脈診や舌診などの基礎的な診察法を身に付けることが重要で不可欠だ、ということです。
ここを上手に、効率的に説いていくのが僕の仕事かな、と思いますね。(^^)
他にも
「エキス剤と煎じ薬、どっちが効くの??」
とか、
「そもそもどう違うの??」
という話や、半夏瀉心湯も煎じとエキス剤では全然違う味で、なかなか興味深かったです。
2019.10.11
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こないだ、先日の日本東洋医学会で、(一社)北辰会の漢方医である竹本喜典先生のご紹介で名刺交換させて頂いた、
有名な漢方・生薬メーカーである「栃本天海堂」の課長さんである宮嶋さんの案内で、大阪の高槻にある倉庫の見学と、
京都にある武田薬品工業の薬草園の見学ツアーに行ってきました!!!
・・・まあ、一口に東洋医学と言っても、僕らの専門は鍼灸ですから、漢方薬に関しては、門外漢とまではいかないけども、普段治療するのに扱わないので、
理論的には色々知ってはいても、漢方医の先生や生薬メーカーさんほどは詳しくないです。
ですので今回は、なかなかないいい機会なので、参加させていただきました!!
↑↑まずあさイチにここへ。
↑↑倉庫はこんな感じです。立派立派!(゜o゜)
↑↑中はこんな感じ。
この袋や段ボール、全部世界中から輸入した漢方やハーブです!!
厳密に温度管理、衛生管理されております。
この膨大な中から、いくつかサンプルも見せて下さいました。
↑↑これは「桂枝湯」で有名な桂皮(ケイヒ)です。
もちろんシナモンですから、香りも良いし、欠片をかじったら美味かった。。。
↑↑精神疾患なんかによく使われる「柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」で有名な「龍骨」。
大型哺乳類の骨です。
もともとは恐竜の骨(化石)を使っていたんだそうです。
舌に吸着するものが良品とされ、実際にかけらを舌に乗せてみたら超吸着!!!
良品ですな。(ΦωΦ)
↑↑これはあらゆる漢方薬に入っている、有名な生薬、乾姜(かんきょう:生姜(しょうきょう)の乾燥したもの)ですね。
豚の生姜焼きの、あのショウガです。(∩´∀`)∩
↑↑よく漢方の便秘薬と言われる「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」で有名な大黄。
これはイカツイです。
他にも、䗪虫(しゃちゅう:サツマゴキブリ)、水蛭(すいてつ:チスイヒル)も見せて頂きましたが、苦手な人もいるでしょうから写真掲載は自粛します。。。(笑)
この倉庫にある無数の袋の発送元ラベルを見てみると、ベトナム、ロシア、オーストラリア、イラン、エジプト、グアテマラ、ドイツなどなど、
本当に世界中から生薬を集めていることが分かりました。
世界の中の日本、物流の力を感じましたね。
多くの人が関わって、厳重に管理されている、これら生薬が、やがては患者さんの口に入り、病を治すと思うと、見慣れた漢方薬一包へのありがたみが変わりますね。(*‘∀‘)
薬草園編に続く。
2019.09.22
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これまでのお話し
さて、続きいきましょう!!
◆「気」の哲学の変遷
さてここまで、「太極」「無極」「その両者の関係」「鍼灸臨床家としてはどうか」あたりを題材として話を進めてきました。
「臨床家としてはどうか」というところで、北辰会ではこの医学の言う「陰陽論」を、単に「陰陽論」と呼ぶのではなく「”太極”陰陽論」として、
理解、運用するべきだ、というお話(臨床古典学)もしました。
蓮風先生の御著書では、中国、成都中医薬大学の教授で、易学の大家である鄒学熹先生の『易学十講』の論を参考に、陰陽論というのは「陰」と「陽」と「その境界線」の3つ、
「三を含みて一となす」という考えがあり、全て一つであるという太極と、陰陽と境界の太極があるからだ、と説きます。
(因みにこの辺の詳細(『易学十講』の部分的翻訳)は、北辰会機関誌『ほくと』17号に掲載されています。)
まあこれは、簡単に言えば何かを陰陽に分ける時に、その基準(境界)を明確に!というお話です。
そしてこれには、背景として「気一元論」という考え方があります。
「気一元論」を含む記事 参照
「気一元論」は、簡単に言えば「この世界は全て気で出来ているのさ」という考え方です。
東京大学出版会『気の思想』によれば、「気一元論」という言い方は、特に誰それさんが言い出した言葉、というワケではないようで、古くは『老子』『荘子』『淮南子』の中にもあるっちゃある考え方であり、
この考え方を強調したのは、中国では北宋の張横渠(ちょうおうきょ 張載(ちょうさい)ともいう 1020-1077)、日本では伊藤仁斎(1627-1705)が有名だそうです。
伊藤仁斎という人物 参照
(張横渠もせっかくなんでそのうち紹介しましょう。この人は何とあの程顥と程頤(二程子)の叔父さんです。優秀な一族だねえ~~ (゜レ゜))
荘子の
・・・因みに、現代中国では大きく気の哲学について3つの流れがあると考えているそうで、
1.程伊川と朱子の「性即理」の考え方(客観唯心論、客観的観念論)
2.陸象山と王陽明の「心即理」の考え方(主観唯心論、主観的観念論)
3.張横渠と王夫之の「気」の哲学(唯物論)
とし、3.の唯物論哲学こそ最高のものである、としているそうです。
(by 『朱子学と陽明学』島田虔次)
(因みに、王夫之の気一元論に関してはこの論文が参考になりました。)
しかしこの、3.の、気一元論を、全くの唯物論と解し、それを最高のものとする考え方と、北辰会の考え方は違います。
中国哲学、中国伝統医学に通底する「気」という概念は、唯物論でとらえきれるものではない、と考えています。
北辰会では「気」を唯物論でとらえ、最小精微な物質である、とするのではなく、むしろ生命原理、生命原体ともいうべきものとして、生気論的に理解しています。
つまり「気」を、物理学(ニュートン力学)の言うような質量を持った存在、と考えるのであれば、それとは認識を異にする、ということです。
(といって、量子力学の言うような素粒子とも同じでないと思いますが。)
・・・ま、「気ってなに??」という問いに対しては、トートロジー的になるけど、10年前に書いたように、「気は気です。」という答えがやっぱベストかな、と。
ここまでの話で言えば、生成論の太極も、場の論の太極も、認識論、存在論における主観と客観も、ぜーんぶただ一つの気の動きの一様態ですよ、ってことですね。
次回、清代に「気は動きである」この理論を完成させたと言われる戴震(1723-1778)さんを紹介します。
続く。
2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2025.04.01
2025年 4月の診療日時2025.03.13
2025年2月の活動記録2025.03.01
2025年 3月の診療日時2025.02.06
2025年1月の活動記録2025.02.01
2025年 2月の診療日時2025.01.21
順天堂東医研、第6回公開シンポジウム「総合診療と東洋医学」2025.01.10
2024年12月の活動記録2025.01.02
2025年 1月の診療日時2025.01.01
謹賀鍼年!!2024.12.28
年内診療終了!!2024.12.14
2024年11月の活動記録2024.12.01
2024年 12月の診療日時2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!