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2015.06.15
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これまでのお話
「四逆散」というお薬
「四逆散」というお薬 2
「四逆散」というお薬 3
「四逆散」というお薬 4
「四逆散」というお薬 5
「四逆散」というお薬 6
「四逆散」というお薬 7 参照
さて、今日ももう一人いきましょう。
・・・まあ、こんなことやってるとキリがないんだけど(笑)、いい機会なんで、僕が注目してる漢方家の紹介がてら、どんどんいきましょう。
今日は藤平健(ふじひらけん 1914-1997)先生です。
この先生も、昭和の漢方を支えた一人です。
藤平先生は、四国(香川県丸亀市)出身の先生であり、実は「四逆散」というお薬 5で紹介した奥田謙蔵先生のお弟子さんです。
大学生の頃に脊椎カリエスに罹り、それを奥田先生の漢方で治してもらったことから、弟子入りしたようですが、その後の活躍をみると、師匠に負けない、スゴイお弟子さんだと思います。
なんかこう、本を読んでいても、奥田先生と藤平先生からは、優しいというか、心が広いというか、大らかというか、そういう雰囲気を感じます。
(湯本求真先生の反動なんでしょうかね。。。分かりませんが。(笑))
まあともかく、藤平先生の『傷寒論演習』には、
「四逆散は少陰病のところに書いてあるけど、実際は少陽病の薬で、使い方は大柴胡湯と小柴胡湯の中間あたりと考えていたが、使っていくうちにもっと虚証よりだと思うようになったよー。」
と述べ、
「傷寒論の条文には書いていないが、先輩方の言う通り、ノイローゼなどの精神科疾患に良いと考え、使い方としては、細かい症状よりも、腹診が重要だよー。」
と述べ、
「全体の腹力(腹部の緊張)が中等度、胸脇苦満(肋骨下の緊張)が”左右差なく”中等度、心下痞鞕(みぞおちの緊張)が中等度、腹直筋の緊張が強い、
これらが揃えば、四逆散の腹と考えていいよー。」
と述べ、お弟子さんとの対話の中で、
「四逆散には水を捌く生薬は入っておらず、この場合の水邪は二次的なものと考えていいよー。」
とし、真武湯との鑑別や、芍薬甘草湯との違いに注目しているようです。
(抜粋意訳 by竹下)
因みに個人的には最後の部分、重要かな、と思います。
真武湯、四逆湯とだけでなく、芍薬甘草湯と四逆散を比較するのは、四逆散が、芍薬甘草湯に柴胡・枳実を入れた方剤、とみることも出来るからですね。
〇
・・・とまあ、全体としてはそんなに個性的なことは言っていないが、大塚敬節先生、矢数道明先生と同じく、腹診に着眼したことと、四逆散の胸脇苦満には左右差が無いとか、
自身の経験から、独特の見解も少し述べておられます。
大塚先生、矢数先生の見解については、
個人的には、少陽病の薬であるにもかかわらず、左右差が出ない、ということを強調しておられるのは、面白いなあ、と思ったりします。
あくまでも少陽「経」ではなく、内外の不和だ、というメッセージなんでしょうかね。
(単に経験則かもしれませんが、クリニカルパールではないかと思います。)
「四逆散」というお薬 9 に続く
〇
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2015.06.13
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これまでのお話
「四逆散」というお薬
「四逆散」というお薬 2
「四逆散」というお薬 3
「四逆散」というお薬 4
「四逆散」というお薬 5 参照
さて今日も、四逆散に関する、別の先生のご意見。
今日は矢数道明(やかずどうめい 1905-2002)先生です。
この先生も、大塚敬節先生や奥田謙蔵先生と並んで、1905-2002の、実に96年間を生きた、近代を代表する漢方家の一人です。
亡くなる前年の、95歳まで外来診療を続けておられたことは有名です。
(スゲエ!!(;゚Д゚))
この先生の診療所(温知堂)は清明院のすぐ近く、新宿にあり、現在もご遺族によって引き継がれております。
この先生の師匠である森道伯先生(1867-1931)も、後世派の一派である一貫堂医学の創設者として、たいへん有名です。
この森先生も素晴らしい先生なので、そのうち紹介したいと思います。
(みんな本当にスゴイので、紹介し始めたらキリがないですな。。。(苦笑))
〇
まあともかく、矢数先生はその著書『漢方処方解説』の中で、
「四逆散は大柴胡湯と小柴胡湯の中間のものに用いる。」
と述べ、
「大柴胡湯よりも虚証で、熱状が少なく、肋骨下の緊張がやや弱く、小柴胡湯よりは少し実証で、お腹は肋骨下の緊張、腹直筋の緊張が中心で、
腹直筋の緊張は臍の周囲まで及び、手足のキンキンに冷えてる者や、癇の昂ぶる神経過敏症の者に用いる。」
と述べ、臓腑では
「肝の臓の実と、脾胃がやや虚。」
と述べ、たいへん応用範囲が広い薬であることを教えています。
まあ、矢数先生の解説の書き方としては、四逆散が大柴胡湯の変方だと述べた、和田東郭先生や浅田宗伯先生の見解を尊重しつつ、近代の湯本求真先生や龍野一雄先生の論を引いて、
大柴胡湯と四逆散の使い分け方、とりわけ、腹診における見分け方に重きを置いた、解説の仕方をしております。
この観点も、また重要です。
大塚先生の見解に、少し補足を加えた、という感じですね。
「四逆散」というお薬 7 に続く
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2015.06.11
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これまでのお話
「四逆散」というお薬
「四逆散」というお薬 2
「四逆散」というお薬 3 参照
今日は、四逆散に関して、昭和の代表的な漢方医の一人である大塚敬節先生(1900-1980)の見解を聞いてみましょう。
大塚先生は、著書『傷寒論解説』の中で、四逆散のことを、康平本傷寒論(※)の記載に倣って”回逆散(かいぎゃくさん)”と呼び、
ここに書かれていることは、前段の玄武湯、通脈回逆湯の流れからすると錯簡ではないか、という意見を述べております。
(※)・・・康平本傷寒論(こうへいぼんしょうかんろん)は、昭和11年の秋に、大塚敬節先生が東大正門前の井上書店で見つけた、傷寒論のテキストで、
奥書に「康平三年(1060年)二月十七日 侍医丹波雅忠」とあることによって、“康平本”や“康平傷寒論”の名で知られ、一説には空海が長安にて筆写して持ち帰ったものともいう。
大塚先生は、康平本こそは宋代以前のものであり、現存する最古の『傷寒論』であると訴えたが、偽書であるという説も根強い。
〇
・・・まあ、四逆散の呼び名が本当は回逆散なんじゃないか、とか、ここに書かれていることが錯簡なんじゃないかとか、どれが現存する最古の本だとか、
正~直、んなこたぁどーでもいいんですよ、我々臨床家にとっては。(笑)
臨床現場で、患者さんに対して、その方剤が使えるかどうか、これに尽きるし、大体からして、僕ら鍼灸師は鍼でやるわけだから、四逆散の考え方が、
果たして鍼灸臨床で応用的に使えるかどうか、ここにしか興味なしなのです。
まあともかく、大塚先生は、
「臨床では、傷寒論に書かれているような症状ではなく、腹診をよく診て処方するとよい。肋骨下の緊張、腹直筋の過緊張がはっきりと表れているものに使うといい。」
と述べて下さっております。
大塚先生はこのように、「柴胡」という生薬を使ったいくつかの方剤を、患者さんの腹証に応じて使い分けていたようです。
(これはテーマからずれるので、いつか気が向いたら書きましょう。)
「柴胡」の使い方の上手い先生が、漢方薬の使い方のうまい先生、という話は、以前にしました。
まあ、症状はともかくとして、腹の状態で見分ける、というのも、臨床家にとっては非常に重要な指摘ではあります。
患者さんは自分の主観に基づいて、症状その他を述べますので、それを全くの鵜呑みにしてしまうと、うまくいかない場合があります。
そんな時、体表観察に助けられます。
身体はウソつかない、ってやつね。
「四逆散」というお薬 5 に続く
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2015.04.21
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4.19の日曜日は、大阪で行われた、(一社)北辰会スタンダードコース大阪会場に参加してきました!!
この日は、2015年度の一発目です。
なんと聴講生が30人以上参加していたとか。
北辰会への注目度の高さがうかがえますね。
年度初めというのは、その年度に通年で参加してもらって、何を得てもらいたいか、毎年のテーマのようなものがあり、
これから北辰会方式の勉強をしたいという人にそれを伝えるという、重要な日であります。
ここ最近の北辰会の方針は”基礎固めの徹底”、会員全員のレベルの底上げです。
学も術も、基本がないと、後々ろくなことになりません。
僕個人的にも、基礎固めは、5年10年かけるぐらいの気持ちで全然いいと思います。
一発目は藤本新風副代表による
「北辰会ガイダンス」
これから北辰会方式をやっていく上での心構え、勉強のコツなどなどですね。
ここんところの理解が、実は非常に重要です。
北辰会と他の会との違い、北辰会の主義主張を理解したうえで、勉強を進めていかないと、あまりいい結果が得られません。
そしてその後は山本克仁先生による
「腹診の基礎知識」。
相変わらずの、スティーブジョブズ並みのイケてるプレゼンを披瀝してくださいました。(笑)
午後一は、午前中の講義を踏まえての腹診実技。
今回、聴講生班の人数があまりにも多かったので、急遽、私も一班担当させていただくことに。
関西の聴講生の先生方、皆さん勉強に対する意識、意欲、基礎知識レベルが高いように思いました。
関東も負けてられませんなー。
最後は堀内齊毉龍先生による
「気の思想・陰陽論基礎」。
こないだ書きましたが、これと同じテーマでの講義を、今週末、お茶の水女子大学で私もやります。
深遠な気と陰陽の世界 参照
いつもながら堀内先生の講義は、論理的で聞きやすいですね。
聴講者のレベルに合わせたアドリブ力もサスガでした。
・・・まあ、今週末は負けないように”よい講義”にしたいと思います。(笑)
がんばるぞ~~(*‘∀‘)
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2015.04.06
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今日書くような問題は、根本的な哲学的問題として非常に重要なので、思いだしたら何度でも書きます。(笑)
清明院の鍼灸治療理論である北辰会方式が、医学理論と医学用語のベースにおいている「現代中医学」は、唯物論医学です。
「中医学」とは何なのか。 参照
そして現在、世界の一般的な標準となっている西洋医学も、唯物論医学です。
まあ要は「物質を基本にした」医学です。
因みに、「東洋医学」とか、「伝統中医学」とか言われるものと、「現代中医学」というものは違う、という話は以前しました。
各時代の、医学を纏める人も、それを実践する現場の医師も、大天才みたいな人や大秀才みたいな人はたまにいたとしても、神様ではないので、病気をこの世からまったくナシにするような、
生命を完全に差配するような、完全無欠な、完璧な医学なんてのはもちろん存在しない訳だけれど、この唯物論医学というものに、改善すべき問題点はあるでしょうか。
あるとすれば、それはどんなものでしょうか。
〇
よく聞く悪口として、
「西洋医学は、病気を診て病人を診ない。」
というのがあります。
血液検査、尿検査、検便、画像診断等々、徹底的で詳細な西洋医学の検査(物理的異常の発見)をして、異常ナシと言われたけども、明らかに具合が悪い、症状がある、という人は意外といる。
そしてそれを、西洋医学の医師に一生懸命訴えても、医師はPCの画面を見ながら、
「検査上は異常ないので、様子見てください。」
と冷たく返される。
それに対する不満から来るディスですね。
・・・まあ、よくある話かと思います。
じゃあ中医学の方には、そういう問題はないのか。
東洋医学的に考えて、一生懸命「弁証問診」して、「体表観察(四診)」して、「証」をたてて、その「証」に基づいて治療して、結果的に、脈が調い、舌の色が調い、
腹診や背侯診や経穴の病的な反応もゆるんだが、患者さんの症状は全然楽になってない、治っていかない、という状況がもしあったらば、これは西洋医学と同じではないのか。
中医学だって「証」を診て、病人を診てないじゃないか、と言われかねないのではないか。
・・・まあ、言われるかもしれないが、実はこれは違う。
東洋医学的に、もし本当に正確に「証」を立てて、正確に論理的に治療したならば、早いとか遅いとかの時間的な問題や、状況的な得手不得手の問題、
患者さんが治療者からの養生指導をきちんと守ってくれるかの問題とか、術者と患者が人間的、性格的に合う合わないという問題はあれども、
「誤診」や「逆証」でない限り、必ず病は治癒する方向には傾けられる筈です。
(僕はそう思っています。)
東洋医学的な診察の結果、治療時点における「証」や、その症状が出るに至った「病因病機」を捉まえることが出来れば、少なくとも患者さんに起こっている異常はキャッチ出来ています。
どうしても治療直後に症状が少しでも楽になっていないとイヤだとか、お金の問題で治療にたまにしか来れないとか、そういう場合は別の問題です。
主訴が治っていかないのであれば原因は必ずあるので、それを冷静に考えて、修正すべきを修正していくことになります。
しかしそこで、四診上の異常所見と、それが改善したかばかりに目をやって、患者さんの心理状態を無視してしまえば、けっきょくは同じような批判を受けることになるでしょう。
これでは、東洋医学の良さを活かしきれているとは言えないのではないかと思います。
〇
では、両医学の本質的な違いは何か。
そもそも、西洋医学や中医学のベースになっている、この「唯物論」というもの、そのものが抱える問題はないのか。
こないだ書いた、マルクス主義の歴史の流れを学ぶと、唯物論そのものに、なにか大きな問題があるような気がしてなりません。(苦笑)
マルクスの弁証法 5 参照
現在、私が教鞭をとらせて頂いている、東洋鍼灸専門学校の二代目校長である医師、丸山昌朗先生の遺稿集『鍼灸医学と古典の研究』の序文に、
御令息である丸山太郎氏がこう書いています。
「・・・人間不在の現代医学に対し、人間性を基盤とした東洋医学こそ医学の正統であるとの信念をもって父はその生涯を貫きました・・・」
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2014.12.10
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本日、東洋鍼灸専門学校にて、「顔面診」のお話をしてきました。
『黄帝内経素問』刺熱篇(32)というところには、顔面の左側で肝の臓を、右側で肺の臓の異常を見る、という考え方が載っています。
「肝熱病者、左頬先赤。心熱病者、顏先赤。脾熱病者、鼻先赤。肺熱病者、右頬先赤。腎熱病者、頤先赤。」
(『黄帝内経素問』刺熱篇(32)より)
よくこれのことを、
「左肝右肺(さかんうはい)の論」
なんて言いまして、これが何でなのか、という疑問は、けっこう東洋医学によく出てくる議題の一つだったりします。
ネットで見ると、色々な中医学の先生が、色々なことを言っているようですね。
(中国語サイトです。)
顔面の他に、腹診でも同じように、左肝右肺の考え方で診たりもします。
これは鍼灸の聖典として有名な『難経』16難に書いてあります。
学生さんから、
「何で左で肝を、右で肺を見るんですか?」
という質問が来ました。
ド直球の、いい質問だと思います。
(学生さんからしてみれば、解剖学的に肝臓は右上腹部にあるのに何で?というぐらいのつもりだったのかもしれませんが。。。)
そういう素朴な疑問を常に持ち続け、曖昧にしないことが、東洋医学を深く理解していく上で、たいへん重要なことだと思います。
素朴な疑問、略して「素問(そもん)」です。
(・・・冗談です。(微笑))
まあともかく、こういう風に、東洋医学の古典の中に当たり前のように書いていることというのは、本当の本当のところは、一番初めに言い出した、
書いた人に聞いてみるしかありません。
しかし、書いた人は数千年前の外国人ですから、聞けるはずもありません。(笑)
だから、自分達で考えるしかありません。
優秀な先輩方の見解を参考にしながら。
長くなったんで、続く。
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2014.08.26
清明院では現在、スタッフを急募しております!!
ぜひ我々とともに、切磋琢磨しましょう!!詳細はこちら。
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清明院では、内科疾患や皮膚科疾患、婦人科疾患や精神疾患などなど、重症や、慢性の難治性疾患の患者さんが多い。
現代における鍼灸治療、鍼灸医学、東洋医学の存在意義は、こういう、西洋医学もお手上げ状態になるような疾患に有効性を示すところに、
大きな一つがあると思う。
世間で言われているような、慢性の肩凝り、腰痛、膝の痛みに、その場の痛みやコリをごまかすような、悪く言えば
”気休め目的”
でやるのが鍼灸治療、という認識は間違っている。
しかしこういう事をあまり強調すると、
「それって、経過が長い疾患だから、鍼灸の効果ではなく、その先生との信頼関係で心理的効果が働き、それで安心感から免疫力が高まったから治ったわけであり、
鍼灸そのものの効果ではないのでは??」
という批判(というか言いがかり)もないではない。(苦笑)
そこで、急性疾患はどうか。
清明院にはよく来ます。
昨日も見えました。
急性の腹痛。
言葉を発するのもしんどいほどの、上腹部の痛み。
当然ながら、徹頭徹尾、東洋医学で診立てる。
舌、脈、気色ともに、明確な逆証所見はなく、腹診上の逆証所見やデファンス(筋性防御)もない。
そこで一本の鍼。
上記所見、全て良性の変化。
しかし痛みは治療前10が治療後8程度の変化。
すこーしマシだが、まだ全然痛い状態。
時間を置いて、少し症状や所見の変化を診てから、「これなら大丈夫」と判断。
養生法を伝え、万が一悪化したらすぐに電話するように伝え、明日朝起きたら診せにくるように、と伝える。
・・・で、本日。
痛みはゼロ。
鍼灸の効果は、慢性病だけにあらず。
ごく当たり前に、治療医学。
治療医術。
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2014.04.15
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4.13の日曜日は、大阪で行われた、(一社)北辰会スタンダードコース大阪会場に参加してきました!!
今年度からは、基礎コースはスタンダードコースと、臨床コースはエキスパートコースと改称され、関西の本部と関東支部でカリキュラム内容が統一されました。
北辰会も、何やらどんどん変わっていきますねえ。
・・・ま、僕は以前から、そして今後も、変わりませんが。(笑)
相変わらず僕の人生は一貫して「最高の鍼灸の追求」であります。
〇
今回は午前中は神戸の原元氣先生の「臓腑経絡学概論」。
午後一は坂口千奈先生による「臓腑経絡学 肺」。
最後は山本克仁先生による「腹診の基礎知識」。
という、3コマ連続座学の、盛りだくさんの内容でした。
3先生とも、はるばる清明院までいらしたことのある先生です。(笑)
僕にとっては何度も聴いたことのある講義内容ではありますが、改めて集中して聴くと、
「ナルホドナー、そう表現しますかー!」
と感じることも多く、僕が同じテーマで講義したらまた違う表現、内容になっただろうなー、と思うシーンがチラホラあり、
非常にいい刺激になりましたねえ。
原先生と山本先生は同世代ですが、非常に講義がうまい。
坂口先生も初講義の割には非常に落ち着いていた。
これはスゴイことです。
教員養成科を出ている僕としては、声や資料や目線やテンポや間や内容など、講義にも重要な基本がある、ということを学校で教わって、
よく知っていますが、今回講義された先生方は講義に関しては誰に教わったでもないだろうに、基本をキッチリ押さえておられる。
講義力と言うのは、まあ必ずしも比例しませんが、臨床能力とも大きく関わると思います。
講義を聴けば、その先生がどういう臨床をやっているかが大体わかる。
まあ、北辰会は多才な人が多いなあ、と思いましたねー。
そして終わった後は酒、そして月曜日は藤本漢祥院研修。
再び情報、見聞をたんまり仕入れてきましたぞ♪
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2014.01.17
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前回のお話
病院での漢方薬の使われ方 参照
今日は抑肝散の話の続きいきます。
『保嬰撮要』の条文によると、抑肝散はもともと、
「抑肝散は小児が肝の経絡の虚熱の
あ
処方は軟柴胡(なんさいこ)と甘
以
また、これを蜂蜜で煉
となっております。
(赤字部分が非常にポイントだと思います。)
母親にも服用させる、というのが面白いですね。
因みに『保嬰撮要』の中に抑肝散の記載は4カ所出てきます。
江戸時代、日本では盛んに抑肝散の加味方が創製され、和田東郭(わだとうかく 1742-1803)は『蕉窓方意解』の中で抑肝散加芍薬(よくかんさんかしゃくやく)として、
喘息や打撲に応用し、本間棗軒(ほんまそうけん 1804-1872)は『内科秘録』の中で抑肝散加羚羊角(よくかんさんかれいようかく)として癲癎に応用し、
浅田宗伯(あさだそうはく 1815-1894)は、『勿誤薬室方函口訣』の中で和田東郭の抑肝散加芍薬に黄連や羚羊角を加え、脳卒中後遺症などに応用しており、
現代でもよく使われる超有名な加味方である抑肝散加半夏陳皮(よくかんさんかはんげちんぴ)は、抑肝散に、湿痰を取る二陳湯を加え、
そこからさらに生姜を除いた処方で、抑肝散の効果+湿痰を取り除く作用を加えており、非常に重用されるのですが、
文献的には浅井南溟の『腹診録』に記載があるものの、なんと誰の作かはハッキリとは不明なんだそうです。。。
(ちなみに上記リンクから分かるように、浅井南溟の『腹診録』ではなく『浅井腹診法』ではないかと思うのですが。。。)
しかし、日本で作られた処方であることは間違いなく、そういうものを”本朝経験方”と言います。
ちなみに昭和漢方の巨人の一人である矢数道明先生は抑肝散加陳皮半夏を北山友松子(?-1701)の創方ではないかと推測しておられるそうです。
↑↑上記内容は
中田敬吾ほか「抑肝散加味方の研究」
真柳誠 抑肝散・抑肝散加陳皮半夏① 古典的解説 を参考に纏めさせていただきました。
・・・まあこんな感じで、抑肝散てのは、中国明代に発表されて以来、特に日本で、臨床家の間でずいぶんゴチャゴチャとこねくり回された処方なんですが(笑)、
要は肝陰、肝血をフォローすることで肝陽、肝気が暴れないようにするのが基本的な目的であり、現代医学的に、”認知症なら抑肝散”、という短絡的な使い方はおかしい、
というのが私の意見です。
当たり前ながら、東洋医学的には、認知症にも虚実寒熱、臓腑、病邪の別あり、だからです。
ここで、変に誤解されて突っかかられたら嫌なので付言しておきますが、僕は、
「ある西洋医学的な病名に対して、ある漢方処方や、ある経穴への刺鍼施灸が、やらない場合よりも優位な効果を示す、というデータを得た、であるからして、現代医学の現場において漢方鍼灸は有用性が高いのだ。」
という研究、論理、主張をすること自体については、おおむね賛成なんです。
しかし、そういう研究結果があるからといって、何も考えずに、現場において、西洋医学的な病名のみから漢方処方、鍼灸配穴を考えるという、
患者さん、東洋医学を扱う上でまったく短絡的で浅薄な態度には大反対だ、という立場なのです。
つまり臨床家としては、抑肝散とその加味方を通じて、肝陰、肝血をフォローしながら肝陽、肝気を抑制する、というやり方は、認知症その他をやるうえで、
臨床上非常に価値の高い方法論である、ということを学べばいいのです。
もうチョイ続く
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2013.08.26
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昨日は久々にブログ更新できませんでした。。。(苦笑)
毎日楽しみにしてる方、いつも温かい応援の言葉を下さる方には申し訳ないと思います。。。(・ε・)ムー
土曜日の診療終了後から、怒涛の勢いでがん患者さんの往診に行き、そのまま大阪へ。
昨日は北辰会の夏季研修会に参加しておりました。
僕は上級班で、講師は以前清明院にも見えたことのある油谷真空先生でした。
研修会というのは、普段の定例会と違って、朝から1日ずーっとぶっ通しで実技訓練です。
今回もテーマは体表観察の中でも難しいといわれる腹診、打鍼です。
ほかの先生の打鍼を受け、自分もほかの先生に打鍼をする、というのは、なかなかない機会で、非常に勉強になります。
自分はどこが出来てて、どこが出来てないのか、という意識で、一日受けていました。
腹診にしても、打鍼にしても、大変奥が深い世界です。
一生かけて、追い求めていく世界だと思います。
しばらく、打鍼を使う頻度が増えると思います。
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2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
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2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!