東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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出張講師 第2弾☆

2017.08.01

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昨日、7.31の月曜日は、以前伺ってきた、とある鍼灸院さんのところへ、再び出張講師で行ってきました!!

 

前回の様子は 出張講師☆ 参照

 

 

今回は、前回「腹診」をやったので、それの延長として「打鍼」をやりました。

 

 

世界の中でも、日本独特の鍼術である打鍼術。

 

 

江戸時代に広まりましたが、明治維新以降は、ほとんど途絶えていました。

 

 

それを昭和になってから、再び現代風にアレンジして復興させ、日本の鍼灸界に広めたのが、北辰会、藤本蓮風先生でしょう。

 

 

北辰会の打鍼術というのは、もともとの夢分流の打鍼術を改良したものです。

 

 

その辺を強調して、休日返上で、一生懸命喋って、実技指導してきました。(*‘∀‘)

 

 

どの程度伝わったかは分かりませんが、打鍼を使って、一人でも多くの患者さんが救われることを願うばかりです。

 

 

因みに各団体からの出張講師、特別講演の依頼は、北辰会事務局まで。

 

北辰会HP お問い合わせ 参照

 

 

日程や依頼内容や条件等々が合えば、北辰会の講師が講演に出ていく場合があります。

 

 

 

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出張講師☆

2017.05.16

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↑↑世界遺産、軍艦島。

 

 

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5.14の日曜日は、ちょっとお呼ばれして、出張講義してきました!!

 

 

テーマは「腹診」

 

 

新卒の鍼灸師さん達に、腹診の講義と実技指導をしてきました。

 

 

このブログで何度も書いているように、東洋医学で困っている患者さん達を救いたい!と、夢や希望をもって鍼灸学校を出ても、

 

東洋医学的な鍼灸治療を一から教えてくれて、しかもちゃんと生活できるだけの給料をくれて、しかも東洋医学的な鍼灸治療の実践までやらせてくれる鍼灸院なんてのは、

 

皆無に等しいです。orz

 

 

だから、鍼灸院は開業自体にお金は大してかかりませんから、知識も経験もない中で、気合い一発で開業してしまうか、

 

鍼灸したくて免許を取ったのに、整骨院やら整形外科やらで、慰安的な無資格マッサージをやって生計を立てるか、

 

という選択肢になります。(苦笑)

 

 

あるいは鍼が出来たとしても、ルーチンワーク的な鍼しかやらせてもらえず、マニュアルを覚え込まされるだけで、

 

まるで考える能力がない人のような扱いを受けたりします。

 

 

これは大変な、業界全体の問題です。

 

 

まあともかく、そういう様々な悩みを持った新卒の鍼灸師さんから、講義に来てほしいと言われ、行って参りました!!

 

 

何らかの気付きや、今後を考えるきっかけになったらいいと思います。

 

 

 

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5月(一社)北辰会スタンダードコース東京会場

2016.05.23

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 5.22の日曜日は、御茶ノ水女子大学で行われた(一社)北辰会スタンダードコースに行ってきました!!

 

 

今回は午前中は実技訓練

 

「腹診」 

 

です。

 

 

私は上級班の指導を一班担当させていただきましたが、中級者、上級者になったら、その術者によって着眼点が違います。

 

 

中級から上級者になれば、基本理論はもちろん共有していますが、その先生によって、腹部におけるどういった反応に着眼するかが違います。

 

 

よって、同じ流派の治療方式であっても、その先生によって診方考え方が異なり、治療が異なり、結果も異なる訳です。

 

 

その結果を、自分なりの最高のものにするために、勉強会に来て実技研鑽するのです。

 

 

よく、

 

「その流派の上の方の先生の言うことがみんな違うから、鍼灸の流派、方法論はインチキだ。」

 

という”浅い認識に基づく”批判がありますが、それは違います。

 

 

各先生によって、その症例を前にした時の着眼点が違うのです。

 

 

ただ、流派が同じということは、どこに着眼するかを考えていく土台となる、用語と理論の部分を共有しているわけです。

 

 

だから共通の理論と用語でディスカッションすることが出来る。

 

 

互いの学術を高めていくことが出来る。

 

 

要は臨床家というのは、それぞれ、その先生の得意な方法で治している、ということです。

 

 

だから、言うことが違ってきて当然な訳です。

 

 

午後は尾崎支部長による講義

 

「臓腑経絡学概論 陰陽論 気の思想」

 

難しい内容を、シンプルに分かりやすく説明しておられました。

 

 

最後は佐藤達也先生による講義

 

「臓腑経絡学 肺・大腸」

 

なぜか、ピンマイクの充電が講義中に二回も切れました。

 

 

 

 

そして終わった後はお酒。

 

 

今回の飲み会は珍しいメンツが集まって、かなり盛り上がりました。(笑)

 

 

 

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2015年度、後期授業終了!!

2016.03.10

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3.9の水曜日で、東洋鍼灸専門学校、2015年度の後期授業が終了しました!!

 

 

・・・いやー、長かったー!!(@_@)

今回は「体表観察学」を昼夜3クラスに、「臓腑経絡学」を昼1クラスに、各クラス約20コマずつ、合計80コマの講義を終了しました!!

この、1日4コマ講義の話を受けたとき、どんなことが起こるか、楽しみとか言っていましたが、結果的には、「僕が」けっこう疲れました。

 

(苦笑・・・すなわち、まさかの”僕が疲れる”という結果が得られました。。。)

 

 

まあでも、ここに、カリキュラム内容を公開し、記念碑にしようと思います。

 

 

【昼専科、夜本科専科】

1.ガイダンス~北辰会方式概論
2.中医学概論 実技デモ
3.28脈状診 実技
4.胃の気の脈診 実技

5.舌診 実技
6.腹診 実技
7.背候診 実技
8.原穴診・八脈交会八穴診 実技
9.顔面気色診・眼診 実技

10.臓腑経絡学概論 実技
11.弁証問診①総論 実技
12
.弁証問診②各論 実技
13.弁証問診③女性カルテ 実技
14.弁証問診④男性カルテ 実技
15.刺鍼術・施灸術 実技
16
.難病症例解説 実技
17
.公開臨床①(問診)
18.公開臨床②(体表観察~治療~養生指導)

19.空間診 実技

20.爪甲診・井穴診 実技

 


【昼本科】

 

1.ガイダンス 実技

2.臓腑経絡学総論 実技

3.臓腑経絡学 肺 実技

4.臓腑経絡学 大腸 実技

5.臓腑経絡学 胃 実技

6.臓腑経絡学 脾 実技

7.臓腑経絡学 心 実技

8.臓腑経絡学 小腸 実技

9.臓腑経絡学 膀胱 実技

10.臓腑経絡学 腎 実技

11.臓腑経絡学 心包 実技

12.臓腑経絡学 三焦 実技

13.臓腑経絡学 胆 実技

14.臓腑経絡学 肝 実技

15.奇恒之腑 実技

16.奇経八脈① 実技

17.奇経八脈② 実技

18.気と陰陽論基礎 実技

19.神主学説基礎 実技

 

(昼本科については前期に体表観察学の一通りの講義が終わっているため、座学講義の後半は実技で体表観察の練習をしました。)

 

 

・・・専門家の皆さん、なかなかのラインナップでしょ??(笑)

上記講義、どのコマも、一切の手抜きナシです。

やるからにはマジです。

でもちょっと疲れたので(苦笑)、2016年度はコマ数を半分に減らして、臨んでみようと思います。

 

 

やっぱ僕の居場所は、患者前だ。

 

 

それをよく理解する上で、大変大きな半年でした。

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「尺膚診」について 13

2015.09.27

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これまでのお話

 


「尺膚診(しゃくふしん)」について 
「尺膚診」について 2                     
「尺膚診」について 3          
「尺膚診」について 4
「尺膚診」について 5   
「尺膚診」について 6
「尺膚診」について 7
「尺膚診」について 8 
「尺膚診」について 9
「尺膚診」について 10
「尺膚診」について 11
「尺膚診」について 12 
      参照

 


では続きいきます!

 

 

 


◆和久田叔虎の『腹証奇覧翼』における尺膚診の記載

 


こないだ、
墓マイラー8という記事を書きました。

 


この時に墓参した名医二人のうちの一人である和久田叔虎先生について、先日紹介しました。

和久田叔虎という人物 参照

 

その和久田先生の代表作である『腹証奇覧翼』という本の中に、何と尺膚診に関する記載が出てきます。

 


今回、偶然です。

 


まさかそういう風につながるとは・・・。

 


やはりあの時、僕の目の前に急に墓石が現れたのは偶然とは思えない。。。ナンテネ☆

 

まあともかく、『腹証奇覧翼』の冒頭部分”総論並びに内経診尺図解”というところに、この尺膚診の話が出てきます。

 

(↑↑京都大学貴重資料デジタルアーカイブにリンク)

 


ここに、

「尺膚診には諸説あるけど、手を大きく開いて、親指の先から中指の先までの長さを”尺中”と言って、お腹をリンクさせて診てるに違いない!」

と述べ、さらに、

「尺内で臍からみぞおちまでをうかがい、尺外で臍下をうかがい、さらに体幹部を上中下三つに分けて、


臍からみぞおちまでを中とし、左の外側で肝を、内側で膈を、右の外側で胃を、内側で脾をうかがうとし、


みぞおちからノドまでを上とし、左の外側で心を、内側で膻中(胸腹ともにうかがうところ)を、右の外側で肺を、


右の内側で胸中をうかがい、前で生殖器と顔面部(目耳鼻口)をうかがい、後ろで肛門と首から背中をうかがい、


下では下腹部、腰から足をうかがう。」

とも述べ、

「素問に”三部九候”という言葉があるが、それは人体を上中下に分け、その左右と中をうかがうという意味だー!」

と、喝破しています。

 


・・・まあ、この論の正否はともかく、彼は上に挙げたような図まで付けて、この部分を強調しています。

 

細かい部分はともかく、前腕の状態をうかがう尺膚診を、腹診とリンクさせて考えたり、全身の上中下、内外をうかがうという考え方そのものは、

北辰会が臨床に取り入れている尺膚診の考え方と同じです。

 

冒頭に書くということは、非常に重要視している証拠でもあります。

 

因みに、『腹証奇覧翼』のもともとの本であり、和久田先生の師匠である、稲葉文礼先生の書である『腹証奇覧』の冒頭には、

いきなり腹診のやり方、手順が書いてあります。

 


そしてそこには、

「患者も”術者も”、心を静めて診察にあたれ。それはまさしく武士が敵に向かうが如く、雑念を捨てて、ただ病人を救わんと、心を専一にして行え。」

と、書いてあります。

 

ひたすらアツい文礼先生と、アツいけども、キチッと理論を言おうとする叔虎先生の個性がよく出ているイントロだと思いますね。(笑)

 

続く

 

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(一社)北辰会夏季研修会

2015.09.01

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8.30の日曜日は、大阪、森之宮医療学園で行われた(一社)北辰会夏季研修会に参加してきました!!

今回もテーマは腹診と打鍼

北辰会が主に採用している腹診法は、江戸時代の流派である

「夢分流(むぶんりゅう)」

という流派の腹診術です。

また、この流派の特長的な治療法である

「打鍼術(だしんじゅつ)」

も、皮膚に刺さない形で、現代風にアレンジして、積極的に臨床に用いております。

僕は例年、上級班に参加させてもらっております。

そして毎年、担当講師は北辰会副代表、藤本新風先生であります。

年に一回、新風先生に、ウデというか、日頃の臨床をチェックされる日、って感じです。(笑)

でもこの緊張感が、非常に良い。

今年も技術を盗みつつ、いい緊張感を味わわせてもらいました。

そして終了後の飲み会。

今年も、なかなかのもんでしたな。(笑)


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10月24~25日 日本伝統鍼灸学会

2015.08.30

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10月に、伝統鍼灸学会の学術大会で、2日連続で学生さん向けに喋ります。

http://jtams.com/43-tokyo/?page_id=474

何を喋るかというと、今回の学生セミナーのテーマは「触診力」なんだそうで、色々な先生が喋る中、僕のパートは

「経穴診(けいけつしん)」

についてです。

僕ら東洋医学は、西洋医学のように、血液検査の数値や、画像診断の画像、理学所見を元に診断していくのではなく、

東洋医学的な問診情報はもちろんのこと、

手首の脈の打ち方(脈診)、

舌の色や潤い具合など(舌診)、

腹の皮膚表面の状態(腹診)、

背中の皮膚表面の状態(背候診)、

手足の皮膚表面の状態(原穴診、八脈交会八穴診、尺膚診)、

などなどを参考にして、東洋医学的に診断していきます。

だからまあ、

「経穴診」

と言っても、実に幅が広く、全身の重要な経穴を診ます。

全部やったらとても時間が足りないので、この中の一部である、

「原穴診」

と、僕が個人的に好きな、

「八脈交会八穴診」

について、簡単に理論を紹介し、

”百聞は一見にしかず”

なんで、実技をお見せしようと思います。

わざわざ土日を潰して、伝統鍼灸学会に来る学生さんは、普通の学校の授業の学生さんとは、質が違うはず。

我々が日々やっている「伝統鍼灸学」を、真摯に学びたい人が、必ずいるはず。

そういう人に、響くように、全力でやろうと思います。

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そして関西へ

2015.08.29

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今日の診療終了後は、久々に関西へ。

(さらに…)

2015年度、後期授業開始!!カリキュラム公開!!

2015.08.26

清明院では現在、スタッフを急募しております!!

ぜひ我々とともに、切磋琢磨しましょう!!詳細はこちら!

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東洋鍼灸専門学校、2015年度の後期授業が始まります!

 

今回、色々と事情がありまして、前期は毎週水曜日に朝一の一コマだけ講義しに行っていたのですが、後期からはさらに3コマ増えまして、

 

なんと1日4コマ、担当することになりました。

(苦笑・・・ほぼ朝から晩まで、東洋医学を喋りっぱなしです。)

患者さんには、大変なご迷惑をおかけします。

これも東洋医学、鍼灸医学のため、何卒、ご理解ご協力ください。<m(__)m>

増えた3クラスに喋る内容は内容は前期と同じ、

「北辰会方式概論+実技」

であります。

因みに、北辰会方式と銘打っていても、内容は非常に学生に合わせた基礎的なものであり、この医学の基本を何度も何度も確認しながら、

北辰会方式の考え方のエッセンスを紹介するような形で、概論的に浅く広く講義するように心がけています。

ですので、北辰会に全く興味がない学生にも、極力楽しく聴けるように工夫した内容になっております。

(宣伝とか言われたら胸クソ悪いしね。<(`^´)>)

これで、昼夜4クラス、合計100名以上の学生を、半年間受け持つことになります。

どんなことが起こるか、楽しみですな。(*’ω’*)

前期、受け持っていた昼の一クラスについては、同じ講義をもう半年繰り返す訳にもいかないので、北辰会方式の理論の根幹部分であり、

全鍼灸師が治療理論の基礎に置くべきである

「臓腑経絡学」

を、全臓腑経絡、やろうと思います。

さてさて、なかなか大変な日々になりそうです。

しかしだからこそ、やりがいがあります。

因みにここに、この半年間、前期に行った20コマの内容を記しておきます。

1.4.8 ガイダンス~北辰会方式概論
2.4.15 中医学概論 実技デモ
3.4.22 胃の気の脈診 実技
4.4.30 舌診 実技
5.5.13 腹診 実技
6.5.20 背候診 実技
7.5.27 原穴診・八脈交会八穴診 実技
8.6.3 顔面気色診・眼診 実技
9.6.10 井穴診・爪甲診 実技
10.6.17 空間診 実技
11.6.24 臓腑経絡学総論 実技
12.7.1 弁証問診①総論 実技
13.7.8 弁証問診②各論 実技
14.7.15 弁証問診③女性カルテ 実技
15.7.22 弁証問診④男性カルテ 実技
16.7.29 刺鍼術・施灸術 実技
17.9.2 難病症例解説 実技
18.9.9 テスト 実技
19.9.16 公開臨床①(問診)
20.9.30 公開臨床②(体表観察~刺鍼~養生指導)

 

・・・専門家の皆さん、なかなかのラインナップでしょ??(笑)

上記講義、どのコマも、一切の手抜きナシです。

やるからにはマジです。

・・・でも、辞めろと言われればすぐに辞めます。(笑)

講義が本業ではないのでね。

その分、患者さんをやるだけです。

 


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「四逆散」というお薬 11

2015.06.18

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これまでのお話

 


「四逆散」というお薬
「四逆散」というお薬 2  
「四逆散」というお薬 3
「四逆散」というお薬 4
「四逆散」というお薬 5
「四逆散」というお薬 6
「四逆散」というお薬 7
「四逆散」というお薬 8 
「四逆散」というお薬 9    
「四逆散」というお薬 10
      参照

 

 

ではそろそろまとめましょう!!

 

いやー、ちょっと書いていったら、楽しくなってきちゃって、長くなっちゃいました。

 


だけどまだ、四逆散の構成生薬一つ一つの解説もやってないし、近い処方との比較論もやってないので、書こうと思えば、四逆散というテーマで、

まだまだ全然書けますが、キリがないのでいったん終わります。

 


最初は1、2話でサラッと終わろうと思ったんですが、書いているうちに、つい”ZONE”に入っちゃいましたね。(笑)

 

・・・しかし、みんなスゴイでしょ、歴代医家の先生方。

 


四逆散という、たった一つの方剤でも、こんなに色んな見方、考え方、見解があるんですよ。

 


そしてこれは、鍼灸で考えた場合、経穴なんかでもそうなんです。

 


いちいち、非常に奥が深い。(苦笑)

 


じゃあ、みんな言う事がテンデンバラバラで、東洋医学には定説はなく、勉強、実践のしようがないかと言うと、それは違います。

 


一定の基本のもとに、みんな色々な個人的な意見を述べているのです。

 


 

まあともかく、こういう、気合いの入った先輩たちの本を読むと、ワクワクしますし、ありがたい気持ちになったり、非常に良いフィーリングを得ることが出来ますね。

 

また、このブログをチョイチョイ読んで下さっており、漢方薬の記事に関してアドバイスを下さる、大阪の廣田漢方堂廣田雲洲先生が、

ブログで、中国の文献に書いてある見解なんかも補足してくれていますので、専門家の方はぜひご覧ください。

四逆散についての考察  参照

 


・・・まあ、先生の考察をまとめると、四逆散というお薬は、四肢が冷える症状がメインなんですが、陽気が無くなって起こる冷えではなくて、

気が停滞して、その結果として起こった冷えなんだ、ということです。

 


で、その考えをもとに、実際に四逆散を患者さんに使ってみての、生薬の加減の仕方とか、臨床上の印象なんかは、漢方家の専売特許部分ですから、

餅は餅屋で、そちらにお任せするとして、鍼灸家として、参考にすべきと思うのは、簡単に言えばまずは

「冷えは陽気の虚ばかりではない。」

という、大枠としての教訓と、より細かい話としては、

「四逆散」というお薬 5 の奥田先生の見解や、

「四逆散」というお薬 7 で出てきた荒木先生の見解や、

「四逆散」というお薬 10 で出てきた内藤先生の教訓なんかが、非常に参考になりますねえ、個人的には。

 

この、大枠としての教訓も結構重要で、

「冷えが陽気の虚である。」

という、間違った決めつけが、現代でも、様々な不調を全て”冷え”のせいにして、あたかも、生姜紅茶などの温性の食品や飲料を積極的に摂れば、

何でも治るかのような誇大広告を打つ悪徳業者と、それに騙されて、実際にヒドイ目に会う患者さんに、繋がっている面があるのです。

温まらない足が意味するもの 参照

 


・・・まああと、上記の3先生のご見解を加味して四逆散証を考えますと、鍼灸で考えた場合、使用する経穴や、その経穴に対するアプローチ法に大きく関わってきます。

 

それ以外の、大塚先生や矢数先生や藤平先生の言うような、腹診の問題は、我々鍼灸家は常々意識しておりますのでね。

 


・・・で、こういうことをコツコツと踏まえていくと、何気なく右の後渓に一本鍼して、

「これは四逆散の効果を狙っています。」

と仰る、蓮風先生の実技披露の見え方が、変わってくるのです。

 

普段自分が何気なく打っている一本の鍼の意味、意識の置き方が、変わってくるのです。

 

であるからして、こういう勉強を重ねる価値があるのです。

 

おわり

 

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