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2011.05.31
いや~、毎日毎日、お天気がハッキリしませんなあ!
雨でジメジメしてみたり、寒かったり暑かったり、風が吹いたりと・・・。
毎朝、空を睨みつける人も多いのではないでしょうか。
以前、「肝の臓」と季節の関係を簡単に述べたことがあります。
・・・で、今日は、この時期に問題になりやすい、「脾の臓」と「湿気」の関係について述べてみたいと思います。
清明院でも、慢性的に「脾の臓」や「胃の腑」を患っておられる患者さんや、妊娠中でつわりが出ている患者さんなど、この時期は多少の悪化をみます。
カテゴリ 脾・胃 参照
しかし、鍼でキッチリと対処しますので問題ナシです。
「脾」って何ですか?シリーズで述べたように、「脾の臓」というのは、「胃の腑」と協調しながら、いわゆる人間が生きていく上で欠かせない
”消化・吸収機能”
を調節してくれています。
そして、この要となる「脾の臓」というのは、体内、それから体外(自然環境)の湿気(余分なお水)に弱いのです。
まあしかし、こうして読み返してみると、あらためて書くまでもなく、ありとあらゆる書き方で、すでに書いていますネ・・・。(笑)
という訳で、上記のリンクを、よくお読みください。<m(__)m>
ホントは今回は、五行の「土」と二十四節気とか、色々絡めてお話ししたかったんですが、いかんせん時間がない・・・。
・・・ですのでそれはまたの機会として、まあともかく、こういう時を比較的楽に乗り切るためには、
・水分を必要以上にとり過ぎない
・脂っこい物とか、刺激物とか、極端に熱いもの、冷たいものなど、胃腸(脾胃)に負担のかかるものを食べない
・軽くていいから手足を使った運動をする
・鍼にガンガン来る
で「決まり」です!(笑)
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2010.10.30
これまでのお話・・・
「心」って何ですか?(その7)
「小腸」って何ですか?(その1)
「小腸」って何ですか?(その2)
「小腸」って何ですか?(その3)
さーさー、グイグイいきましょう!
☆「小腸の腑」と「心の臓」の関わり
以前、”腑”にはそれぞれ、関係の深い”臓”が存在する、ということを述べました。
「小腸の腑」にも、お相手が存在します。
それは「心の臓」です。
ではこの二つは、具体的にどのように関わっているのでしょうか。
前回(その3)の中で、「小腸の腑」の働きのあらましは述べました。
「心の臓」についても、以前すでに述べました。
「心」って何ですか?シリーズ 参照
これらを読むと、
「・・・あれー?関係、あんまりなくないすか??」
と思う方も多いのではないかと思いますが、これらはちゃんと関わります。
まあ、あまり難しくないように解説しますと、まず「心の臓」というのは、東洋医学では、「心火(しんか)」とか「君火(くんか)」とか呼ばれ、
”火(か)”と付くぐらいですから、非常に陽気の強い臓だ、と考えられています。
この”陽気が強い”ということの意味は”極めて動的である”と考えてもらったら、分かりやすいかと思います。
ドックンドックンと、生まれてから死ぬまで、片時も休まずに伸び縮みを繰り返し、全身に血(けつ)を送り込んでいる、唯一の原動力ですから、
五臓六腑の中では随一の「超」動的、アクティブ、アグレッシブ極まりない存在です。
だから、極めて陽気が強い、言いかえれば、全身を血(けつ)で温める力を担っている、「あたため中心キャラ」、という風に理解できます。
次に、「小腸の腑」というのは、脾胃から降りてきた飲食物に対して、”お水”と”固形物”を分けるのがメインの仕事だよ、と前回述べました。
・・・ここで、もし皆さんなら、ぐちゃぐちゃのドロドロでべちゃべちゃの、固体とも液体ともつかぬものがあったとして、それから
「速やかに」かつ「キレイに」
水分を取り出せ、と言われたらどうしますか?
1.濾し取るか、
2.とろ火にかけて湯気をキャッチするか、
3.あるいは濾しながらとろ火にかけて、さらに湯気をもキャッチするか、
ですよね?
・・・これは、3.が一番速やかでキレイです。
人間の五臓六腑の働きには、まったく無駄がないです。
東洋医学では、ある意味人体を「完成形」「完全体」と考えていますので、正常な、調和のとれた状態であれば、極めて霊妙に、粛々と、滞りなく、速やかに、生命活動が営まれる、と考えます。
当然、「小腸の腑」による、”水分と固形物の仕分け作業”というのも、上記3.のやり方で行われている、と考えます。
そしてそれを一番メインとして助けているのが、「心の臓」の”あたためパワー”なのであり、その意味で、
「小腸の腑」と「心の臓」は表裏関係にあり、非常に深く関わる
と、東洋医学では考えるのです。
(苦笑・・・今日の話、分かりにくかったでしょうか?分かりにくかったらコメント下さいネ。)
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2010.10.29
これまでのお話・・・
「心」って何ですか?(その7)
「小腸」って何ですか?(その1)
「小腸」って何ですか?(その2)
さー、どんどんいきましょう!
☆小腸の働き
「小腸の腑」は、おへそのちょい上で、「胃の腑」とジョイントする、と考えます。
そしてそこに、「脾の臓と胃の腑」で、あらかた吸収された、飲食物の残り物が下りてきます。
コレに対して「小腸の腑」は、その残り物の中の”お水”と”カス”(大便のもと)をせっせと分ける仕事を担います。
そして、分けた後の”お水”については、尿のもととなるように、「膀胱の腑」に移動させます。
(「膀胱の腑」についても、またそのうち解説します。)
この働きにより、小腸よりもさらに下にある「大腸の腑」には、より”カスらしいカス”が下っていくことになり、正常な排便を助けます。
もしここ(小腸)で、お水とカスがうまく分けられなかった場合、「下痢」という現象が起こりやすくなります。
ただ、勘違いしないでいただきたいのは、「下痢」の原因は他にもあり、「下痢イコール小腸の腑の異常」ではない、ということです。
(苦笑・・・東洋医学では、病的な現象を考える場合、そういう短絡的な考え方はほとんどしません。)
まあ要はこの、脾胃から降りてきた飲食物の残りカスの中の”水と固体を分ける”というのが、「小腸の腑」のメインの働きとなります。
古代中国の医師たちは、「大腸の腑」の重要な仕事である、”大便のもと”をトイレへと伝え導く、という働きと違って、”水と固体を分ける”という作業をしなくてはならないから、
その分「小腸の腑」には太さよりも長さが必要、と考えたんでしょうかねー・・・。
(因みに、内臓を実際に取り出して長さを細かく計測した記載は、中国漢代『難経』42難にあります。)
(その2)に出したような臓腑の図を書いた人に、色々と質問してみたいもんですが、それは時代が違うから、かないませんしねー・・・。
結局、現代を生き、東洋医学を実践する我々は、まずは鍼灸医学の根本思想や哲学が西洋医学のそれと違う、ということをキチッと認識すべきだし、
それをしたならば、あとは東洋医学が数千年にわたり採用している説に法り、治療技術を研鑽していくのが一番いいと、僕は思っています。
まあ、こう言うと、聞く人によっては僕が頑固で偏屈に、東洋医学にこだわってるように聞こえるかもしれないけども、これまで、この考え方で毎日患者さんをやっていて、
「あーなるほど、確かに東洋医学が言っていることは正しいナー。」
という風に僕自身が実感することが出来たので、自身の実体験からこのように考えている、というだけの話です。
西洋医学をやるのは西洋医師にお任せすればいいことであって、僕らは「専門家」としてこの医学を徹底的に学ぶことに、個性や誇りを見いだせるんじゃないかと思います。
僕らが持っているのはメスや西洋薬ではなく、あくまでも「鍼とお灸」であり、僕らが相手にしているのは患者さんの「治る力」である訳です。
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2010.10.25
これまでのお話・・・
「心」って何ですか?(その7)
「小腸」って何ですか?(その1)
ちょっと空いちゃったけど、続きいきます!
☆「小腸の腑」の位置
東洋医学では、「小腸の腑」は、「胃の腑」と「大腸の腑」の間に位置するよ、と説きます。
これだけ聞くと、なんだ西洋医学と同じじゃん!と感じる人もいると思うけど、これも内容がやっぱり全然違います。
以前書いたように、東洋医学のいう「胃の腑」というのは、「脾の臓」と密着しながら、腹部(おへそとみぞおちのちょうど真ん中ぐらい)に位置する、と考えられています。
図を出すと、
(江戸期、岡本一抱(1655-1716)『臓腑経絡詳解』より)
・・・こんな感じとか、脾が胃に巻き付いて蠕動運動を説明するときの状況としては
こんな感じでしたね??
(ホジュン『東医宝鑑』より)
「大腸の腑」というのは、下腹部(おへそより下)にあります。
コレも図を出すと、
こんな感じでした。
(中国明代、張景岳『類経図翼』より)
そしてこの2つの腑の間に、「小腸の腑」は位置しています。
図を出すと、
こんな感じです。
(これも『類経図翼』より)
これらの図をみると、いかに東洋医学が「内臓の、写実的な形態の把握」について無頓着かがよく分かると思います。
いつも言うように、これは当然の話です。
だって昔は麻酔もないし、手術したりとか、安全にいじくれないからです。
治療する上で問題にすべきだったのは「形態」よりも圧倒的に「機能」の方だったワケです。
とはいえ、大腸の腑と小腸の腑は、形(形態)がよく似ています。
やっている仕事(機能)もよく似ています。
しかし、違いはあります。
この辺の話は、「大腸」って何ですか?(その2)にて、少し述べました。
次回は、そのお話。
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2010.10.08
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前回までのお話・・・
「肺」って何ですか?(その12)
「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)
「大腸」って何ですか?(その3)
・・・前回までで、
・「大腸の腑」のカタチ、
・飲食物が入ってから出ていくまでの通り道
について、あらかた述べました。
今回は、その「大腸の腑」の働きについて、です。
(今日の話は、苦手な人はごはん食べながら読まないでね。お通じの話を書きますので。(笑))
コレはですねー、「大腸」そのものに限って言えば、めちゃめちゃシンプルです!
・・・ただこれも、実際は様々な臓腑が大腸と関わって、働きを成立させているんです。
だから細かく言うとなかなか複雑で、一筋縄ではいかない場合もあります。
しかし、今日はつとめて簡単に述べてみたいと思います。
☆便をトイレに伝え導く
まず、メインの働きとして、当たり前ですがコレが重要です。
「大腸の腑」がこの働きを最大限発揮する上で欠かせないのが「肺の臓」の働きだよ、という話も、以前にしました。
コレがうまく出来ない状態が、いわゆる「便秘」ってやつです。
「便秘」が起こってくる原因というのも、実は様々なものがありますが、最終的には「大腸の腑」で大便を”伝え導く”ことが滞ったものを「便秘」と呼びます。
言うまでもなく、”導く”ってどこにかと言うと、”トイレに”です。(笑)
また、ただ単に伝え導いてる(素通りしてる)訳ではなくて、「小腸の腑」から送られてきた”ウンチのもと”に対して、「大腸の腑」も、何かをしているはずですよね?
・・・一体、何をしているんでしょう。
☆「大腸」と「お水」
飲食物というのは、お腹の中(脾胃)に入って来た時はすでに、ぐちゃぐちゃのドロドロになっています。
これは噛んで、唾液や飲み物と混ぜるからですよね?
この時点ではまだ、皆さんがよく知っている「大便」の姿とは全く違います。
それが、「脾胃」「小腸の腑」に、ぐんぐんと水分を吸収され、ついでに体内の不要なものとも混ざり合い、徐々に”あの”姿になっていく訳です。
ということは当然「大腸の腑」でも、最後の「使えるお水」を体内に取り込みます。
また、それと同時に、”ある程度”大腸そのものが潤ってないと、正常に便を下に送っていけない、という面があります。
大腸でお水を吸収し過ぎて、便がパサパサになっちゃったら、動かなくなっちゃうわけです。
これも「便秘」になりますね。
逆に大腸が潤い過ぎてビシャビシャになっちゃったり、うまくお水を吸収しきれなかったら、今度は「下痢」や「軟便」です。
ただ、先日言うように、「下痢」という現象は、一概に悪い現象とも言い切れない部分があります。
治療の後に下痢が出た! 参照
この、どれだけ水分を吸収するか、便の潤いの程度については、実は「腎の臓」も深く関わってきます。
「腎の臓」については、また後ほど説明するとして、このように、「肺の臓」やら、「腎の臓」やらが深く関わり合いながら、毎日の何気ない「排便」という、
生命の営みを支えてくれている訳です。
市販の便秘薬で治らない、便秘や下痢などの、お通じの異常、、東洋医学が大変いいと思います。
毎日のことですからネ。
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2010.10.06
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前回までのお話・・・
「肺」って何ですか?(その12)
「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)
☆前回の補足
前回、東洋医学の言う、「大腸の腑」と「小腸の腑」の図を示して、その”形態的な”特徴の差とその理由を述べました。
今回は、ちょっとその補足をしたいと思います。
人間は、みんなみんな、毎日「口」から”飲食物”を取り入れています。
そしてそこから、生命を維持するのに必要な栄養分を、体の中に摂りこみ、不要なものを「大便」「小便」「汗」「その他の排出物」によって外界に排泄していく訳です。
これが出来なくなると、実に様々な症状が出てくる訳ですね。
もし、これらが出来ないまま治らず、これらの働きが完全に停止したまま戻らなければ、生物は死んでしまいます。
・・・具合悪くて何日か食べてない、と言う人はたまにいても、”何年も”食べてない人とかはいませんよね?
こないだニュースで数十年間、何も食べてないという、インドかどっかの修行僧が紹介されてたけど、あの彼ですら、水は飲む訳です。(笑)
ちょっと話がそれたけど、要するに東洋医学的な、飲食物の通っていく順番は、
1.口
↓
2.食道
↓
3.脾胃
↓
4.小腸
↓
5.大腸
↓
6.トイレ
という順番です。
(西洋医学と似ていますが、それぞれの持つ意味が違います。)
このうち、人間の栄養である”気血津液(きけつしんえき)のもと”が摂りこまれるのは、3.4.5.のフェイズ(段階)です。
この中で最も重要なのが3.のフェイズであり、これについては以前述べました。
次に重要なのが4.最後が5.です。
4.の重要性については、いずれ述べます。
・・・となると、「大腸の腑」って、あんまり重要じゃないのでは!?と思う人もいるかもしれませんが、そうではないのです。
ここでは、あくまでも「相対的な」重要度を言っただけであって、「大腸の腑」は、人間の
”飲食物の摂取~排泄”
までのプロセスにおいて、必要不可欠なポジションを占めています。
上記のような理由から、「脾胃」においては「脾の臓」が「胃の腑」にぴったりと密着し、臓と腑とで協調しながら、速やかに栄養吸収を行い、「小腸の腑」においてはクネクネと細くうねっていることで、
飲食物を長くとどめ、「大腸の腑」ではその残りカスをスムーズに、かつ余すことなく体外に排出するため、太く、うねりも軽い構造を持っている、と、東洋医学では考えたのでしょう。
・・・長くなっちゃったので、機能の話は次回に持ち越しましょ。(笑)
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2010.10.02
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前回までのお話・・・
☆「大腸」のカタチ
↑これが、東洋医学の言う、「大腸の腑」の形であります。
「また・・。ちょっとテキトー過ぎない?」
と思う人もおいででしょう。
しかし、これでよいのです。いつも述べているように、これはこれで意味があるんです。
さらに参考に、ここで「小腸の腑」の画像も出してみましょう。
↑↑「小腸の腑」はこんな感じとなります。(笑)
ちなみにこの2つの図は、中国、明の時代の大名医、張景岳(ちょうけいがく)の代表的な著作、
『類経図翼(るいきょうずよく)』
からの引用です。
この時代では既に、中国医学界は、西洋医学的な写実的な解剖図とも接触していたはずです。
・・・にもかかわらず、こういった表現を変えなかった、というところに大きな意味がある、と思います。
(日本との対応の違いも含めて、ネ。(苦笑))
2つの図を見比べた感じでは、
1.両方とも管空状になっている
2.両方ともウネウネと曲がりくねっている
3.大腸の方が曲がりくねり具合がゆるい
4.大腸の方が太い
・・・ぐらいがすぐに見て取れます。
1.については、飲食物の通り道だからです。
飲食物はここをゆっくりと通過しながら、大事な大事な「気血津液(きけつしんえき)」のもとを体に取り込まれる訳です。
2.については、もしここがストレートになってたら、すぐに飲食物が通過してしまいますが、ウネウネしていることで、あえて飲食物を留める構造になっています。
「脾胃」で吸収したにもかかわらず、さらに十二分に、「気血津液のもと」を取り出す必要がある訳です。
3.については、口から入った飲食物は、「脾胃」、「小腸」であらかた栄養分を吸収し尽くされている訳ですから、「大腸」にはそんなに長く留める必要はない訳です。
なので「小腸」よりも短く、太くなっています。
・・・ということで、コレ、とっても簡単でしょ!?
東洋医学における「内臓の形態」に対する認識が、このようにシンプル極まりまないものになったのは、ある意味当たり前です。
だっていじくれないんだから。
麻酔なんてないし。
でも逆に言えば「形態面」に対してはこの認識でも、「機能面」さえキチッと理解しておけば、大概のものには対応できた、ということです。
東洋医学はそういう情報の宝庫なのであります。
人体に対する侵襲性を極力低く調整できるなら、それに越したことはないですよね。
次回からは、ちょっと今回の補足をして、その「機能面」のお話。
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2010.09.12
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これまでのお話・・・
「肺」って何ですか?(その1)
「肺」って何ですか?(その2)
「肺」って何ですか?(その3)
「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)
☆「肺」と「お水」
一般によく言われることに、
「人間の体の約60%は水分!!」
という言葉がありますよね?
今年の夏も、熱中症で多くの方が亡くなりました。
だからこの言葉を、つい最近聞いた人も多いのではないかと思います。
暑くて汗をかき過ぎて、しまいには脱水症状を起こすと、場合によっては生命が危ない。
だから人間の健康は、一つには、この水分の出納(出入り)がうまくいっているかどうかにかかっている、と。
(・・・ただ、だから誰も彼もガンガン飲め、というのは、いかにも短絡的で僕は嫌いなんですがネ。)
僕もこのブログで、以前から再三、東洋医学における「水分」と「健康」の関わりの重要性を説いてきました。
患者さんの質問
たくさん飲んだ方が健康に!?
どうしてムクむの?
どうしてムクむの?(その2)
「湿熱」について
「脾」って何ですか?(その5) などなど参照
これらを読んでいただくと、
量的に余分なお水、あるいは質的に偏ったお水、あるいはその両方
↓
胃腸に入る
↓
受け止めきれない(うまく捌ききれない)
↓
体内に余分なお水の停滞発生
↓
胃腸および全身の働きが弱り、諸症状発生
・・・という、簡単なメカニズムがご理解いただけるんじゃないかと思います。
このメカニズムから言えば、お水と直接関わるのは、五臓六腑で言うと「脾胃」や「小腸」「大腸」であり、他の臓腑はあまり関係ないようにも思えます。
しかし、そんなことはないのです。
「余分なお水」と「脾胃、腸以外の臓腑」は大いに関わります。
・・・「めちゃめちゃ」関わります。(笑)
ではどう関わるのか、という問題です。
人間に備わった、主な「余分な水分排出機構」というのは即ち、「発汗」、「排尿」、「排便」ですよね?
このうち、特に中心になるのが「排尿」と「発汗」ですよね?
例えば、「肺」って何ですか?(その6)で述べたように、「肺の臓」には、気を降ろす働きがあります。
気を降ろし、全身に気をくまなく巡らせる、というのは、肺の重要な働きでしたよね?
「気を降ろす」ということは、最終的には「下焦に降ろす」と考えていただいて差し支えない。
ということは、
「下焦に存在する”腎の臓”や”膀胱の腑”に降ろす」
と考えてよい。
「腎と膀胱」の重要な働きの一つは、
「尿を作って(溜めて)体外に排出すること」
です。
この働きに大きく関わる(助ける)のが、実は、”気を降ろす”働きを持った「肺の臓」なんですよ。
・・・そして、「発汗」ですが、発汗するところはどこかと言えば当然「皮膚」でございます。
「肺」って何ですか?(その7)で述べたように、その皮膚(皮毛)をつかさどるのは「肺」でございましたよね?
さらには、「余分な水分排出機構」の中では脇役である、「排便」に関しても、実は「肺」は大きく関わります。
長くなってきたので、その話は次回・・・。(笑)
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2010.08.26
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これまでのお話・・・
「肺」って何ですか?(その1)
「肺」って何ですか?(その2)
どんどんいきましょう。
☆肺のカタチ
東洋医学の言う「肺の臓」の形は、実はとても興味深いものです。
↑↑中国清代、王宏翰『医学原始』(1692)より
これまた、一見、
「は?何すかコレ?」
ですよね。(笑)
でも、東洋医学がこの形で「肺」を表記したのには、当然大きな意味があります。
この形は、実は他の臓腑で言うと「肝」にそっくりです。
「肝」の時は、「肝」が「血(けつ)」を蓄える働きが、植物の葉っぱが養分を蓄える働きに似ていることから、葉っぱの形をしていると考えた、と説明しました。
では、「肺」は何を蓄えるんでしょう。
答えは「気」です。
「肺」は、そのすぐ下の、中焦に存在する「脾胃」が飲食物から取り出した「気血のもと」が、脾の働きによって上焦に持ち上げられたものと、
「肺」自身が天空から吸い込んできた「清らかな気」とをドッキングさせて、全身に行きわたらせる、という重要な働きを持っています。
カテゴリ「脾胃について」参照
このような働きを指して、
「肺は気をつかさどる」
なんて言われたりします。コレについては、重要なので後ほどもう少し詳しく述べようと思います。
そして、前回書いたように、「肺」は全身の清と濁の「気」を、絶えず交換しています。
これは植物の葉っぱの光合成やガス交換によく似ていますね?
古代の中国人は、実際に解剖してみた場合の、”写実的な”内臓の様子をそのまま書き残すのではなく、その臓腑が持つ「機能」に着眼、重視して、臓腑の形態を描き示しました。
個人的には、あるものをそのまま書くよりも、その方が賢い(というかシャレてる)気がします。
(まあそこは、好みの問題だけどネ。)
さて、この写真の上の部分に、「氣管」がくっついているのが分かるかと思いますが、そこに、
「肺管九節(はいかんきゅうせつ)」
と書いてあることに気付くと思います。
また、
「六葉 両耳」
コレにも目がいきますよね?これらにも当然、深い意味があります。
「九節」に関しては、氣管の節目の間の数であり、「六葉両耳」というのは、「肺」を構成する葉っぱの数が全部で「八枚」ある、ということを教えています。
以前、「東洋医学」と「数学」に書いたように、この医学に数字が出てきた時には、ほぼ間違いなく、特別な意味があります。
ですからこの「九」と「八」にも、当然意味が隠されている訳です。
さて、その説明は長くなりそうなので次回、お楽しみに♪
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2010.08.25
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これまでのお話・・・
・・・今日、患者さんから、
「五臓六腑の話し、分かりやすいです!楽しみにしてますので、どんどん書いて下さい!」
と言われ、すっかり上機嫌なので、続きを書きます。(笑)
☆肺の位置
これは、前回も書きましたが「胸部」です。
東洋医学では、人間の体の「膈(かく)」から上の部分のことを「上焦(じょうしょう)」と呼びますが、
(「膈」についてはこちら参照)
「肺の臓」はまさしくこの”上焦”の「胸部」に位置します。
そして、胸部にはもう一つ、重要な臓である「心」があります。
ではこの「心」と「肺」との位置関係はどうかと言うと、
「肺」の方が「心」よりも上にあり、ちょうど「心」に乗っかったような位置関係
にあります。
そして、以前書いたように、「心」と「肺」は、それ以外の3つの臓と比較すると、相対的に結びつきが強い、と考えられています。
これは東洋医学では、「氣管(きかん)」という、空気の通り道で、心と肺が直接つながっているためだ、としています。
(形態的には、ですよ。機能の話は追々しましょう。)
☆「肺」と「呼吸」
東洋医学の言う「肺」は、ちょうど「ふいご」のような役割を果たす、と考えています。
要するに空気を吸ったり出したりする訳です。
(簡単ネ。)
ここで大事なのは、
天空の清らかな空気(清気)を取り入れ(吸)、
体内の汚れた濁気(だっき)を排出する(呼)、
という風に、単なる出し入れではなく、「気の清濁入れ替え作業」を行っている、という考え方です。
東京なんかにいますと、全然「天空の清らかな空気」という感じがしませんが、生活できる、ということは、これでもまだ何とか「清らか」なようです。(苦笑)
この「清らかな空気」というものが、体内を巡る最も重要な「気」というものの原料の一つになります。
「気」の原料は他に何があるか、と言うと、「飲食物」です。
カテゴリ「脾胃」について 参照
人間が外の世界から取り入れているものは「空気」と「飲食物」だけです。
基本的には、それ以外のものは取り入れることは出来ません。
なので、結局はこの2つから「気」を作り出し、不要なものは大小便と汗などによって体外に排出することで、生命を維持している訳です。
逆に言うと、それしか出来ないんです。
人間ていうのは。
昔っから。
・・・東洋医学を「古い」という人がいるが、僕はそうは思いません。
人間自体の基本が変わってないんだから、東洋医学の基本原理だって変化する必要がないんです。
少なくともここ数千年は。
対して、この数百年で劇的に変化した西洋医学。
「医学」としての完成度が高いのはどっちでしょうかネ・・・。
ちょっと話がそれたけど、「肺」の基本的な機能は何と言っても「呼吸」だ、というお話でした。
次回に続く
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!