東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(社)北辰会関東支部5月定例会

2011.05.23

昨日、5月22日の日曜日は、代々木オリンピックセンターで行われた、(社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!!

今回はワタクシ、朝から2時間、講義させていただきました。

内容は、「奇経八脈総論」です。

本当は今年の3月にやる予定だった講義が、例の大震災で流れ、一時はお蔵入りになりかけたものの、ついにこのたび、日の目を見たワケであります!

前日の土曜日は、清明院自体が忙しかった上に、夜は関東支部の役員講師の先生方、役員講師候補の先生方で集まって、前日勉強会・・・。

そのあとちょこっと呑んで寝てからの、朝一講義だったので、朝から妙なハイテンション・・・。(笑)

2時間、ほとんど”テンション高め”に喋り通しでございました。

なんか、会場は節電対策中だからなのか、メチャクチャ暑く、窓を開けても風も入らず、ミストサウナの中で講義している感じで、

それがかえって僕のテンションを高める結果となりました。(笑)

悪条件は、かえって闘争本能を高めます。

好条件なら好条件で、それはそれで普通にテンション高いんです。

つまり、僕の場合、いずれにしてもテンションが高い、ということになります。(笑)

・・・まあ、この講義のテーマである「奇経八脈」というのは、大変内容が深く、まだまだしゃべり足りない感じもあるので、

どれぐらい皆様に伝わったか分かりませんが、まずはアンケートを楽しみにしたいと思います。

(・・・とか言って、まったく反響なかったりしてネ!(爆))

午後は実技指導、「胃の気の脈診(いのきのみゃくしん)」

ここでも、臨床コースをひと班担当させていただきました。

大変真面目な受講生の先生方で、私も指導しやすかったです。

最後は村上佳絵先生による症例レポート「アトピー性皮膚炎」でした。

言わずと知れた難しい病に、色々苦心しながらも、非常に真面目に、一生懸命治療している様子がよく分かる症例で、

最終的にはキッチリ結果も出しておられて、素晴らしかったと思います。

そして終了後はやっぱり酒・・・。

先輩方や後輩に、午前中の講義の感想を聞けて、非常にためになりました。

そんなワケで放電&アルコール充電で、有意義な週末。(笑)

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(社)北辰会2月本部臨床コース 第二回陰陽論シンポジウム

2011.02.14

昨日、2月13日に日曜日は、大阪、上本町にて行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

 


今回は午前中は実技訓練

「脈診(みゃくしん)」

でした。

 


僕は一応上級班に参加させていただき、大ベテランの、若干マニアックな先生方にご指導いただき、(笑)大変勉強になりました。

 


北辰会では、「脈」以外にも「舌」「腹」、「背中」、「手足の重要なツボの状態」などを見ながら、多面的に診断していきますが、あえて「脈」にこだわって診てみるというのも、大変いい勉強になります。

 


それにしても、大先輩たちの超絶テクニックには、恐れ入りました・・・。

「エエ~!?その発想は無かったワー・・・。」

とか、

「このケースでこのツボにいくの??いやあーそれはハードル高いっしょ~・・・。」

とか、途中何度か試されたりしながらも、(苦笑)楽しんで勉強させていただきました。

 


そして午後は、昨日の目玉企画である

「陰陽論シンポジウム パート2」

でした!

この企画は、以前このブログでも紹介させていただいた、『医易学(いえきがく)』神野英明先生と、『内経気象学(だいけいきしょうがく)』橋本浩一先生

はるばる・・・(その12)
(社)北辰会関東支部1月定例会 参照

そして(社)北辰会代表理事である藤本蓮風先生という、北辰会を代表する3人の臨床家による、”陰陽論”に関するシンポジウムです。

 


この企画は、去年の12月に行われた同じ企画のパート2です。

 


前回は時間が少なかったけど、今回は午後1時から4時半まで、ビッチリ時間をとっての第2弾です。

 


司会を務めたのは前回同様、学術副部長である堀内齋毉龍(さいりゅう)先生で、非常にサクサクとしたナイスな仕切りで、全体的にとても分かりやすいものになっていたと思います。


・・・「シンポジウム」の成功は司会にかかっている、とよく言われます。

 


司会がどのタイミングでどの演者から何を聞き出し、その話を誰に振るか、ということが、全体の印象を大きく左右します。

 


その意味でも非常にうまい司会だったと思います。

 


まーしかし、一つの鍼灸の研究会に、専門書の著者が3人もいて、その3人が一つのテーマについて講義し、公に語り合う、ということを実現している会はそうないと思います。(苦笑)

 


北辰会はこれまで「確かなこと」をやってきたし、今もやっているからこそ、どんどん全国から優秀な臨床家が集まってくるんだと思います。

 


それで、優秀なみんなで、もっともっと「確かなこと」をやっていったら、多くの患者さんが救われるんだと思います。

 


「陰陽論シンポジウム」・・・、これは今後、北辰会の名物企画となり、来年度、再来年度もあるような気がしてならないです。(笑)

(テーマと人が違うと、また全然違うものが表現できるだろうしネ・・・。)

 

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東洋医学と「痛み」(その3)

2010.11.12

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これまでのお話・・・

スピリチュアルペイン(その4)
東洋医学と「痛み」(その1)
東洋医学と「痛み」(その2)

 

・・・前回は、大まかに、東洋医学が考える「痛み」というものに対する認識を示しました。

 


そして、「痛み」はその「原因」によって、”質”と”程度”が決定づけられる、ということを少しお話しいたしました。

 


一口に「痛み」と言っても、実に様々なものがあります。


鋭い痛み、

重い痛み、

ズキンズキンと、血管の拍動に合わせた痛み、

程度は弱いけどダルさを伴う痛みなどなど、

皆さんもこれまでに、あらゆる種類の痛みを感じてきた経験があるんじゃないでしょうか。

 


東洋医学では、生命を維持するために必要な、生理的な「気」のことを

”正気(せいき)”

それを邪魔し、阻害する、病理的な「気」のことを

”邪気(じゃき)”

と呼び分けています。

 


・・・邪気については、色々な種類がありますが、それは以前、簡単にではありますがこのブログにて述べました。

カテゴリ 「邪気」について 参照

 

この、正気が弱って、邪気が勝ち、その結果、「気」の部分的な過不足から、「気」の停滞を起こしたものが「痛み」なのです。

 


我々が普段やっている独特な診察法(脈診など)というのは、何を診ているかと言うと、「どこの」正気が「どのくらい」弱っていて、

「何の」邪気が「どのくらい」正気をいじめていて、そしてそれらの中心は何なのか、ということを明らかにせんがためにやっているんです。

 


それが明らかにならないと、この「痛み」が治療可能なものなのか、どのくらいで治るものなのかハッキリしない、ということです。

 


つまり、もし

「正気の弱り」

が中心なんであれば飲食物や空気を有効利用して、正気が充実するように持っていくし、

「盛んな邪気」

が中心なんであればそれが大小便、汗などでうまく外界に発散、排出されるように持っていきます。

 


この「正気の弱り」「盛んな邪気」のバランスが悪いほど、つまり、偏差に開きがあればある程、治りにくい「痛み」を形成しやすい、ということです。

 


・・・今日の話はちょっと専門的で分かりにくかったかも知れませんが、東洋医学では「痛み」のみならず、「病気」というもの全般を、基本的に上記のような考え方で認識しております。


(なんかカタイ内容が続いてるんで、そろそろ、ちょっとゆる~い話でも挟もうかしら。(苦笑))


次回に続く

 

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東洋医学と「痛み」(その2)

2010.11.11

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これまでのお話・・・

スピリチュアルペイン(その4)
東洋医学と「痛み」(その1)

前回は、”魂(たましい)”というもののお話を少ししました。

 


コレについては、僕も以前から大変重要視(というか意識)しています。

・・・まあさておき、今日はいよいよ、東洋医学では「痛み」というものをどのように考えるのか、というお話です。

 


東洋医学では、人間の体には「気」というものがくまなく、絶えず巡っている、と考えています。

「気」ってなんですか? 参照

 

そしてその「気」というものが、体の中で、過不足による滞りなく、スムーズにバランスよく巡っていれば、「痛み」は出ない、というより”無病”である、と考えます。

 


つまり、「痛み」がある、ということは、東洋医学ではそこに「気」の過不足による、「気の流れの滞り(循環障害)」がある、ということを示している、と考えます。

 


そして、その「原因」を究明するために、問診から始まる各種の診察法(脈診や舌診や腹診などなど)が考えだされている訳です。

 


東洋医学では「痛み」を大きく分けて、2種類の分類をして、解説します。

1.痛みのある部分に「気」が通じていないパターン

2.痛みのある部分に「気」が不足しているパターン

この2つです。

 


1.のパターンなら、「気」を通じさせればよく、2.のパターンなら、そこに「気」が充実するように治療すればよい訳です。

「なんだ、エライ簡単じゃん。」

と思う方も多いかと思いますが、東洋医学が注目するのは、この2つを起こさしめている「原因」です。

 


この「原因」によって、痛みの程度も、出方の特徴も決まってきます。

 


そして「原因」にアプローチ出来ないと、なかなかよくなってくれません。

 


たとえ治療直後に効果があったとしても一時的ですぐ戻ってしまったりします。

 


我々はその痛みの東洋医学的な「原因」「問診」によって調べ、実際に体表観察をしてみることで、明らかにしていく訳です。

 


ここで、

「じゃあ、仮に肩こりの”原因”が長時間のPC作業だったとしたら、鍼ではどうしようもないですよね?」

という意地悪な質問があったとします。

 

(実際に言われたことあります。それも同業者に。)

 

 

僕はこれに対しては、

「長時間のPC作業をしても、肩が凝らない人もいます。そりゃあPC作業なんて不自然なこと、やめてくれるに越したことはないけど、生活の為にはそれがどうしても出来ない、

 

という条件であれば、東洋医学の立場から、PC作業が最も負担をかけた臓腑、経絡を明らかにして、そこの不具合を是正することで、

 

”PC作業をしても肩の凝らない人”に限りなく近づけていくしかない訳です。」

となります。


(真面目に答えるとネ(笑))

 


いずれにせよ、東洋医学の疾病観というのはどこまでいっても「陰陽の不調和」の一語であり、言いかえれば「気の過不足」な訳ですから、

どのような病態、状況においても、まったくのお手上げ、という状況はない訳です。

 


ただ、誤解を招きそうなので付け加えておくと、場合によっては、西洋医学的な手法(外科手術など)を用いた方が早いケースももちろんある、ということです。

 


次回に続く

 

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「胃」って何ですか?(その6)

2010.07.29

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これまでのお話・・・

「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)

 


☆「胃の気」について

 


これまでの、「脾」と「胃」についてのお話を読んで下さった方には、いかに東洋医学が「脾胃」というものを重要視しているか、少しは伝わったんじゃないかと思います。

 


結局、人間が、どんな状態であれ「生きている」ということは、「脾胃」の働きがまだある、ということを示しています。

 


なぜなら、東洋医学では、人間が健康に生きる上で欠かせないのは「気血」が正常に全身を巡っていること、な訳ですが、この「気血」そのものの生産工場である「脾胃」がダメになっちゃったら、

 

どんどん体は弱っていく、と考えるからです。

 


そして生命を維持できるだけの「気血」の絶対量に及ばなくなったならば、人間は死んでしまいます。

 


言わば、川の水源が枯れてしまうようなもんです。

 


この「脾胃」が気血生産の大本(おおもと)として働いている、全身の活動を正常たらしめている、根源的な働きのことを東洋医学では「胃の気」と呼びます。

 


そしてその「胃の気」の盛衰をうかがい知るのに、専門家の間で最もよく知られた診察法が「脈診」であります。

 


脈診については以前、
「脈」で何が分かるの?に少しだけ書きましたが、脈から得られる情報というのは他にもたくさんあるのですが、中でも重要なのが、

「胃の気」の盛衰を知る、

ということです。

 


(一社)北辰会では、この胃の気の盛衰を専一としてうかがう脈診法を「胃の気の脈診」と呼んで臨床応用しており、脈診というものは、色々な情報を与えてくれるけれども、

 

結局、最終的には「胃の気」の盛衰を診るものである、と位置付けています。

 


これはなにも、北辰会独自の、オリジナルの考え方という訳ではなく、中国や日本の歴代の医家たちも、みんな重要視した考え方です。

 


当然、現代においても、北辰会以外の流派の先生方も重要視しておられる部分です。

 


僕も長いこと、往診での鍼灸治療をやらせていただいておりますので、これまであらゆる重病、難病の患者さんを診る機会をいただいておりますが、

 

やはり最終的には「胃の気」の存亡を診ていきます。

 


鍼をして脈がどう変化するか、場合によっては一口水を飲んでいただいて脈がどう変化するか、を指標にしていきます。

 


これが良性の変化を示せば「胃の気あり」、悪化するようであれば「胃の気の衰絶」と考え、予後は不良、場合によっては死に至る、と考えます。

 


俗によく、

「口からモノが食えなくなったらもう駄目だ。」

なんて言われることがありますが、これはある意味では当たっていると思います。

 

 

点滴や胃ろうのみで、”元気に”生きている人はいません。

 

 


「長生き」というのは、単純に生存時間が長いこと”のみ”を言うのでしょうか。

 

次回に続く

 

 

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5月(社)北辰会関東支部定例会

2010.05.23

今日は、代々木にて行われた、(社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!

 諸事情があって(苦笑)午後からの参加になりましたが、午前は基礎コースは関東支部のベテラン講師である小黒郁夫先生による「北辰会カルテ解説」

臨床コースはこちらも大ベテランである、三上孝先生による「喘息」講義。

惜しくも聴き逃しましたが、とてもためになるお話が多かったようです。

 

(残念・・。)

午後一からは私もひと班担当させていただき、臨床コースでの実技指導「脈診」

今日の班の先生方も大変ヤル気にあふれ、私も教えていて楽しかったです!

そのあと、3時からは支部会員の吉田先生による症例レポート「止まらない咳」という内容でした。

今回は本部の奥村学術部長による解説でしたが、ある質問から、なかなか高度な解説内容になって、みんな一時ポカーンとなってしまう場面もありましたが、

 

かなり素晴らしかったです!

「ホンモノの鍼灸医学を追求する」北辰会の学術は、そういうだけあって、果てしなく奥が深いんです。

・・・でもそれだけに、やる価値が大いにあると思っています。

(そして終わった後はまたお酒・・・。(苦笑))

まあ、今日は携帯からの更新なので、今日はこの辺で・・・

 

(笑・・・奥村先生の写真は、撮り忘れました!!!)

 

 

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「体表観察」は曖昧か。

2010.04.04

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清明院では、初診の患者さんへの「問診」が終わると、必ず「体表観察」という流れを経て、「治療」を行います。

 


この「体表観察」つまり「東洋医学的な身体診察」という過程なくしては、鍼灸をどこにやったらよいかがはっきりしません。

 


それぐらい重要というか、もう必要不可欠な過程になります。

 


この「体表観察」には、

「脈診(みゃくしん)」

「腹診(ふくしん)」

「背候診(はいこうしん)」

「原穴診(げんけつしん)」

「舌診(ぜっしん)」

 

などなど、様々な診断法があり、それらを縦横無尽に駆使しながら、その患者さんの病態を「東洋医学的に」把握します。

 

 


それによって得た情報と、問診によって得た情報とを合わせて、理論的に総合判断し、一番効果的だと思われる経穴に、適切な刺激の鍼灸をする訳です。

 

 


しかしまあここで、意地悪な意見として、

1.「じゃあ、問診で患者さんがウソついた場合は問診の情報ってあてになりませんよね?しかもそれが本当かどうかの確認なんて出来なくないですか?」

とか、

2.「体表観察で得た情報っていうのも、結局は治療する人の主観に委ねられるものだから、そんなものあいまいですよね?あいまいなものを診断材料にするんですか?」

という意見がありえるでしょう。

 

これは、1.の問診に関しては、ある程度当たっています。

 

 


確かに患者さんが本当のことを喋ってくれないと、こちらが惑わされることがあります。

 

 

だから僕の場合、問診で得た情報というのは、実際に「体表観察」をしてみるまでは、

「ウソやおおげさや勘違いの可能性もある情報」

として、冷静に持っておきます。

 

 


・・・まあ、自分の体のことを事細かに他人に話す、なんていう行為は、めったにすることじゃないし、あまり知られたくない、話したくないこともあるのが普通でしょう。

 

 


ですので、問診で聞いただけで、これは100%真実の情報だ、という保証なんてのは、どこまでいってもないのです。

 

 


コレ、当たり前ですよね・・・??

 

 


次に2.「体表観察情報」は治療者の主観的な情報だからあてにならない、あいまいだ、というのは少し間違っています。

 

 

まあ、人間の感覚(五感)を頼りにした診察法である以上、血液検査や画像診断のようなもの(数値化、映像化)とはそもそも違うよね、というのはその通りです。

 

 


東洋医学では、術者の主観的な情報を、大いにあてにします。

 

 


・・・というか、それがないと東洋医学は成立しません。

 

 

 

だから治療者の「技術」に、治療効果が大きく左右される面があるんです。

 

 

それがダメだ、というのなら、話が東洋医学のそもそもの否定になってきます。(苦笑)

 

 


「技術」「知識≒経験」が上がれば上がるほど、積み上げられるほど「感覚=五感=主観」は、ブレなくなってきます。

 

 


僕自身も実際にやっていて、そう感じますし、先輩たちもみなさんそうおっしゃいます。

 

 


だから、たとえ感覚的であっても、自分自身の中にキチッとしたブレない物差しを持つことが出来れば、臨床上、全然あいまいじゃないんです。

 

 


むしろ融通性がある分、機械での検査よりも、時に正確だと、僕は思います。


(この意味、分かりますかね・・・?)

 

 


清明院には、言語障害や認知症、あるいは乳幼児の患者さんなど、初診の段階からそもそも「問診」が出来ず、「体表観察」のみで治療するしかなかった患者さんが、何人かおられます。

 

 


しかし皆さん、鍼灸治療によって良好な経過を得ています。

 

 


これが、「体表観察術」が全くのあいまいな代物ではなく、臨床上あてになる、使い物になる、再現性や普遍性がある、ということの証左ではないでしょうか?

 

 


「体表観察」における主観、というのは、東洋医学の基礎理論や、先人達の貴重で膨大な経験から得られた、普遍性、再現性を持った、確かな理論に基づいた「主観」なのです。

 

 


あいまいと斬って捨てるのはもったいないです。

 

 

メチャメチャあてになります。

 

 


あいまいで、あてにならないものによって診断する医学が、数千年もの間、患者さんの支持を得られるはずありません。

 

 


この医学には、「体表観察術」”不可欠”なんです!

 

 

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講義してきました!

2010.03.01

昨日、2月28日の日曜日は、(社)北辰会関東支部定例会に行き、午前中は「臓腑経絡学・「肝」について」講義、午後は「脈診」の講義と実技指導、

 

やらせていただきました。

今回は、朝からちょっとしたハプニングがありまして、10分遅れての講義スタートとなりました(苦笑)

(詳しくは書かないけど、東京マラソンね、別に反対はしませんが、個人的にはトラックの中を走ったらいいんじゃないかな、と思います。(笑))

まあともかく、「肝」という臓については、大変奥が深く、とても2時間で伝えきれるような内容ではないので、ポイントのみかいつまんだ講義となりましたが、

 

受講された先生方、いかがでしたでしょうか?

午後の「脈診」講義については、前日に急遽講義させていただくことが決まりまして(苦笑)、パパッと準備したんですが、まずまず基本はお伝えできたかな、

 

と思いますが、こちらもどうでしたでしょうか?

2011年度も講義が2回、関西の本部でも症例発表が1回と、今年は忙しくなりそうです・・。

まあ、気合入れていきますよ~!!

 

 

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2月(社)北辰会本部定例会

2010.02.08

昨日は、毎月恒例の(社)北辰会本部定例会に行ってきました!

 

(今回の会場は大阪の上本町)

今回の定例会は午前中は「脈診実技」、午後は役員である東口光雄先生による症例レポート(つわり、逆子の症例)の後、森洋平先生による「体表観察学」講義。

さらにその後、代表理事である藤本蓮風先生と、このブログにもこないだ登場していただいた、橋本浩一先生の出版記念パーティーと、相変わらず盛りだくさんな内容でした。

そして、まだまだ北辰会からは続々と本が出るようです。

 

蓮風先生の次なる本も、いよいよ完成したようです。

 

何やら活気づいてます。北辰会。

・・・まあこうやって、大先輩たちがどんどん活躍している姿を見るというのは、我々若造にとっては大変いい刺激になります。

とは言っても、自分の足元だけは見失わないよう、僕はコツコツいきますがね。

 

(笑・・・意外とそこは堅実です。)

 

そんな訳で、終了後の打ち上げに参加し、最終の新幹線で東京に帰ってきて、今朝も朝からガンガン臨床やっております!

しかしやっぱ臨床、面白すぎる・・・。

 

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「腹診(ふくしん)」で何が分かるの?

2009.12.16

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今日は、「四診」シリーズの一つとして、「腹診」について書こうと思います。

 

 


詳しく述べたらキリがなさすぎる診察法なので、簡単に紹介しますね。

 


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・・・たまーに、初めて当院に来られた患者さんのおなかを診ていると、

「おなかの状態と私の症状と、何か関係あるんですか?」

という質問をいただくことがあります。

(苦笑・・滅多にいませんけどね。)

 

 


・・・まあでも、肩が悪けりゃ肩だけ、腰が悪けりゃ腰しか診ない医療に慣れている患者さんからすれば、当然の疑問でもありますよね。

 


東洋医学では、どこの病気であろうと、「全身の状態を調える」ことに主眼を置きます。

 


ですので、すべての内臓をしまっている「胸腹部、特に腹部」という部位は、重要な情報源であり、「腹診」は我々にとって欠かすことのできない診察法です。

 


まず、「脈診」で述べたのと同じように、東洋医学の腹診と西洋医学の腹診はこれまた診ている「モノ」が違います。

 

 


東洋医学の腹診で
は・・・

 


1.内臓の状況

(どの内臓(東洋医学的な“五臓六腑”)が弱っているか)

 


2.全身の前後、左右、上下のアンバランス

(体全体の大きな傾き、捻じれ、血行の偏り)

 


3.病気の程度、勢い

(病気そのものの進行状況、これからどうなっていくかetc..)

 


4.その患者さんの生活習慣の中で何が一番問題か

(飲食の不摂生なのか、精神的なストレスなのか、睡眠不足等の疲労なのか、あるいは冷えか、など)

 

 


・・・他にも挙げればキリがないんですが、「腹診」というのは、大体これぐらいの情報を、おなかを触ることによって一遍にキャッチします。

 


鋭い人は気付くと思いますが、上記1.~4.は、「脈診」で挙げた内容とほぼ同じですよね?

 

 


・・・そうなんです。

 

 


東洋医学の診察では、色々な診察法を、「合目的的に」重ね合わせて用いることによって、

 

「現段階で最も正すべき、東洋医学的なアンバランスの起こっている部分」

 

をより絞り込んでいくのです。

 

 


それらによってはじき出された、「今、一番戻さなきゃいけない全身的なアンバランスの根幹部分」つまり“現時点における病気の東洋医学的な本質、病態”を指して、
「証(しょう)」と呼ぶわけです。

 

 


ちなみに、東洋医学における「腹診」は、歴史的には中国よりも、むしろ日本において、江戸時代を中心に、盛んに研究されてきました。

 

 


(一社)北辰会代表理事 藤本蓮風先生曰く、

「まさに、日本人は相手のハラを探ろうとしたわけや。」

腹部を触ることによって患者さんの深層心理を探ろうとした日本人・・・。

 

 


この藤本先生の考え方、大変面白いですね。

 

 

 

 

 

 


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