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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)
「胃」って何ですか?(その6)
「胃」って何ですか?(その7)
「胃」って何ですか?(その8)
☆胃が関わる範囲
さて今日はいよいよ、東洋医学的な「胃の腑」を病むと、実際にどういうことが体に起こるか、という問題です。
でも、これを細かく解説したら、難しくなるし、教科書みたいになっちゃうから、しません。概要を述べます。
・・・一般的には、西洋医学的な「胃の病気」と言うと、胃炎とか、胃潰瘍とか、胃癌とか、要は「胃〇〇」という病名が多いと思います。
これらは基本的に内臓の一部である胃(stomach)の形態的な異常、腹部の消化器症状が主な診断ポイントです。
しかし東洋医学では違います。
「全然」違います。(笑)
「胃の腑」が関わる範囲は「胃」そのものや腹部の症状だけではありません。
ちなみにこれは「胃の腑」以外の他の臓腑でも、全て同じことが言えます。
いつも言うように、東洋医学では、ある臓腑、ある部分、というのは、「あくまでも全体の中の一部にすぎない」という観点をどこまでも外さないため、
常に全体を意識しながら診察診断していきます。
そして、一見まったく関係ない部分(例えば手足や顔)の異常でも、常に五臓六腑と関連付けて考えるのです。
その「五臓六腑」それぞれと「一見関係ない離れた部分」とを結びつけるモノこそが「経絡(けいらく)」と呼ばれるものなのです。
・・・まあ、あまり難しい言い方は嫌いなので、簡単に言いたいと思いますが、この「経絡」というものを介して、「胃の腑」が関わる体の各部分というのは、非常に広範囲にわたります。
まず顔面(特に目、鼻、口、歯)から始まり、のど(首の前面)、胸(乳房、心の臓も含む)、お腹、背中、陰部、股関節、膝、足首・・・と、ほぼ全身各所に関わります。
特徴は、全身なんだけど特に「前側」の異常に大きく関わる、ということです。
なので当然、上記の各部分の病には「胃の腑」の異常から起こるものが多々あり、「胃の腑」を調えることによって治っていくものがある、ということです。
だから例えば西洋医学的な目や鼻の病気、のどや乳房の病気の中には、「胃の腑」に着眼して治療することにより治すことが出来るものがある、
という発想になる訳です。
・・・これが、発想だけで終わったらつまんないけど、実際にそうなるから、スゴイ訳です。
分かっていただきたいのは、例えば花粉症で鼻がつまって目が痒い、なんて時に、足に1本、「胃の腑」を調整する鍼を打ったら、症状が劇的によくなって、その先生から、
「あんたは胃が悪い!」
なんて言われたとして、この場面て、患者さんとしては意味分からんと思うけど、そこにはこういう理論がちゃんとあるんだよ、ということです。
次回に続く
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2010.08.01
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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)
「胃」って何ですか?(その6)
「胃」って何ですか?(その7)
☆「胃」と「熱」と「狂」(続編)
今日のお話は、ちょっと難しいかもしれないけど、大変興味深い部分でもありますので、続き、いきます!
以前、「脾」って何ですか?(その5)にて、”脾は湿気が嫌い”というお話をしました。
その時、「脾はもともと湿っている臓だから、過剰な湿気を嫌うのだ」と書きました。
また、「胃はもともと乾いている腑だ」とも言いました。
・・・ということは、”胃は熱が嫌い”という考え方が、当然あります。
なぜならば、よけい乾いちゃうからです。(笑)
(ここには、実は難しいお話(・・というか意味)がありますが、割愛します。(笑))
つまり「脾胃」は、人体のど真ん中である「中焦」に存在し、かたや湿り(脾)、かたや乾き(胃)、乾と湿のバランスをも、とってくれている訳です。
「胃」って何ですか?(その5)で述べたように、「脾胃」は全身の気血の「昇降のバランサー」でありながら、「乾湿のバランサー」としても一役買っている訳ですネ。
(カッチョイー!)
・・・東洋医学では、体内、および体外の過剰な”熱”のことを「邪熱(じゃねつ)」と言い、様々な症状、病気を引き起こすもとと考えます。
そして特に「胃の腑」が過剰に熱を持つと、それを「胃熱(いねつ)」と呼び、分かりやすいところでは、強いのどの渇き、あるいは食べても食べてもすぐに腹が減る、
暑さを極端に嫌がる、などの症状の原因になります。
”非”生理的な「邪熱」、および生理的な「熱」というのは、通常、どんどん体外に発散しなくては、正常な体の状態を保てません。
大便なり、小便なり、汗なりで、です。
「熱」がうまく発散、排泄出来ずに、どんどん「胃」に籠ると、徐々にマズイことが起こってきます。
前述のような症状はもちろん、マグマのようにブスブスと籠った熱は、やがてまるで”火が付いた”かのように、突然、一気に激しく「上焦」に向かって突きあげます。
これを東洋医学では「胃火(いか)」と言います。
(そのまんまだネ。)
そして突き上げた先の”上焦”には、「心」と「肺」という臓が存在します。このうち、特に「心」が「胃火」の影響を強く受けると、狂乱、錯乱状態になることがあります。
言わば、燃え盛る「胃火」が、「心の臓」に燃え移ってしまった、という状況です。
「心の臓」が蔵している「神(しん)」というものが、”顕在意識を清明たらしめているもの”という話は以前「心」って何ですか?(その6)に書きました。
その働きが侵されるために、正常な判断を失い、まるで”もののけ”でも憑いたかのように叫び、わめき、暴れ出します。
また、体内の邪熱が極まっているために暑くてしょうがなく、衣服を脱ぎ捨てる、というような状況となります。
まさに、前回のブログで紹介した事件のような状況、となる訳です。
しかもあの事件の場合は「朝8時ごろ」という時間帯にも大きな意味があると思いますが、それの解説は長くなるので、またそのうち致しましょう。(笑)
しかしまあ、あの事件の女性の発言から考えるに、おそらく悪い男に弄ばれたとか、そういうことがあった後のことでしょうから、もしそうだとすれば、
ある意味、言ってることにスジは通っています。
また、パンツ1枚の姿だった、とか、実際にベランダから飛び降りはしなかった、ということは、少しは理性が残っていたのかも知れません。
そういう意味ではそれほど強烈な「胃火」ではなかったか、「心神」がそこまでは弱っていなかったのでは、と考えられます。
まあ、いずれにせよ、ああなる前に治療させてほしかったナー、近いんだし・・・。
という感じです・・・。
次回に続く
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2010.07.31
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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)
「胃」って何ですか?(その6)
少し涼しくなったと思ったら、また猛暑。
・・・でも個人的には、猛暑って、ちょっと好きです。
(笑・・・溶けそうにはなりますがネ。)
僕は、育ちは日本一暑い群馬県前橋市なんですが、生まれは静岡県伊東市です。
まあ、海周辺で生まれ、山周辺で育ったわけです。
この時期になると、海の近くで生まれた血が騒ぐのか、妙に気分が高揚します。(笑)
フジツボ、イソギンチャク、ウミウシ・・・ああ、なつかしい・・・。
(見た目キモいのばっかですが。(笑))
・・・まあそれはさておき、ついこないだ、「胃」の話をする上で、とても興味深い事件がありましたね。
ニュースの記事というのはネットからすぐに削除されてしまいますので、ここに概要を述べておきますが、清明院からさほど遠くない、渋谷区円山町で、28日、朝8時ごろ、パンツ1枚の半裸の女性が、
「女をナメんじゃねえ~!!」
とか、
「電話して来い~!!」
とか叫びながら、マンションのベランダから身を乗り出して絶叫していたそうです。
一時は飛び降りを警戒して、消防隊も駆けつけ、あたりは騒然となったそうですが、部屋に入った警察がその女性を取り押さえて一件落着、という事件です。
今日はこの出来事を、東洋医学的に考えてみましょう。
☆「胃」と「熱」と「狂」
東洋医学では、上述のような精神錯乱の病を「狂証(きょうしょう)」と呼び、2500年前に著されたとされる東洋医学の聖典、
『黄帝内経(こうていだいけい)』
の中にはすでに「狂証」の分類、発症機序、治療法まで述べられています。
(専門家の先生方、『黄帝内経霊枢』癲狂篇(22)です。ココ、実におもろい。要チェックです。)
また今から約2000年近く前、中国は後漢の時代、張仲景(ちょうちゅうけい)という大名医がいました。
彼が著したとされる、
『傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)』
という書物は、この現代でも、漢方薬で治療にあたる先生方や、我々鍼灸師にとっても、これまた東洋医学の”聖典”の一つとして、不滅の輝きを放っています。
そこにもすでに、こういった病の症状や所見、治療法が書いてあります。
(専門家の先生方、陽明病篇、特に大承気湯、桃核承気湯の条文です。これまた示唆に富んでるよ~。)
それらを繙くと、結局、こういう「狂証」の治療の最終的な中心は、なんと!いずれも「脾胃」なのであります。
特に上述のような激しい錯乱状態を示すようなものに関しては「脾胃」の中でも特に「胃」が治療対象です。
そして、この考え方は現在でも支持されています。
江戸時代の医師の文献なんかには、実際の症例なんかも出てます。
僕も、何人かの先輩から、実際に鍼や漢方薬で治療した症例の話を聞いたことがあります。
また僕自身も、これに近い症例を経験したことがあります。
・・・まあとにかく、なぜ「胃」がおかしくなるとこういう症状が出るのでしょうか。
ちょっと長くなったので続きは次回に!(笑)
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2010.07.29
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「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)
☆「胃の気」について
これまでの、「脾」と「胃」についてのお話を読んで下さった方には、いかに東洋医学が「脾胃」というものを重要視しているか、少しは伝わったんじゃないかと思います。
結局、人間が、どんな状態であれ「生きている」ということは、「脾胃」の働きがまだある、ということを示しています。
なぜなら、東洋医学では、人間が健康に生きる上で欠かせないのは「気血」が正常に全身を巡っていること、な訳ですが、この「気血」そのものの生産工場である「脾胃」がダメになっちゃったら、
どんどん体は弱っていく、と考えるからです。
そして生命を維持できるだけの「気血」の絶対量に及ばなくなったならば、人間は死んでしまいます。
言わば、川の水源が枯れてしまうようなもんです。
この「脾胃」が気血生産の大本(おおもと)として働いている、全身の活動を正常たらしめている、根源的な働きのことを東洋医学では「胃の気」と呼びます。
そしてその「胃の気」の盛衰をうかがい知るのに、専門家の間で最もよく知られた診察法が「脈診」であります。
脈診については以前、「脈」で何が分かるの?に少しだけ書きましたが、脈から得られる情報というのは他にもたくさんあるのですが、中でも重要なのが、
「胃の気」の盛衰を知る、
ということです。
(一社)北辰会では、この胃の気の盛衰を専一としてうかがう脈診法を「胃の気の脈診」と呼んで臨床応用しており、脈診というものは、色々な情報を与えてくれるけれども、
結局、最終的には「胃の気」の盛衰を診るものである、と位置付けています。
これはなにも、北辰会独自の、オリジナルの考え方という訳ではなく、中国や日本の歴代の医家たちも、みんな重要視した考え方です。
当然、現代においても、北辰会以外の流派の先生方も重要視しておられる部分です。
僕も長いこと、往診での鍼灸治療をやらせていただいておりますので、これまであらゆる重病、難病の患者さんを診る機会をいただいておりますが、
やはり最終的には「胃の気」の存亡を診ていきます。
鍼をして脈がどう変化するか、場合によっては一口水を飲んでいただいて脈がどう変化するか、を指標にしていきます。
これが良性の変化を示せば「胃の気あり」、悪化するようであれば「胃の気の衰絶」と考え、予後は不良、場合によっては死に至る、と考えます。
俗によく、
「口からモノが食えなくなったらもう駄目だ。」
なんて言われることがありますが、これはある意味では当たっていると思います。
点滴や胃ろうのみで、”元気に”生きている人はいません。
「長生き」というのは、単純に生存時間が長いこと”のみ”を言うのでしょうか。
次回に続く
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2010.07.28
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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
・・・けっこう空いちゃいましたが、「胃」のお話、続けていきましょう。
☆脾は上げ、胃は下げる(続編)
「脾の臓」というのは、飲食物から取り出した「気血のもと」を、上焦(胸部から上の部分)に持ち上げます。
そこから後の流れについては、「肺」を解説する時に書こうと思います。
「胃の腑」というのは、飲食物から脾の臓が「気血のもと」を取り出したあとの”残りモノ”を、下焦(胃よりも下の部分)に送っていきます。
すなわち「小腸の腑」「大腸の腑」へと、下に下にと、送っていく訳です。
小腸、大腸にて何が行われるかは、それらを解説する時に述べましょう。
つまり、脾は「持ち上げる力」があり、胃には「下げる力」が生理的に備わっている、と、東洋医学では考えます。
そしてこれはなにも飲食物を消化する時にのみ働く力、と考えるのではなく、全身を巡る「気血」の、上下のうごきをバランス調整している、とも考えられます。
いわば脾胃は「人体」という小宇宙における「昇降のバランサー」なのです。
(笑・・・カッチョイー!)
なので、「脾の臓」が弱ると、消化器症状のみならず、気血がうまく上焦に上らないため、立ちあがった時にめまいがしたり、脱肛や脱腸、子宮脱や胃下垂などの内臓下垂になったりすることがあります。
同じように「胃の腑」が弱ると、うまく気血を下げられないために吐き気やおう吐、頭痛などが起こることがあります。
このようにして東洋医学では、「脾」と「胃」を、働きの上から「脾胃」、「脾胃」と呼んで同一視しながらも、実際に変調が起こった時は「脾」なのか「胃」なのかを明確にして治療します。
「脾」が悪い時と「胃」が悪い時では治療のやり方が違ってきます。
症状も違います。
東洋医学的な所見も違います。
こういったことを明確にしないままに治療しても、なかなかうまくいきません。
「弁証論治」の重要性ですな。
・・・人体を上焦、中焦、下焦と3つに分けると、そのど真ん中となる「中焦」にデ~ンと存在し、気血の上下、「昇」と「降」をつかさどる脾胃・・・。
昇るべきものを昇らせ、降るべきものを降す、脾胃はまさに、「生命活動の中心」なのであります。
次回に続く
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2010.07.23
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これまでのお話・・・
「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
☆胃は「気」の工場
いよいよ、「胃の腑」の機能面での重要性について書いていこうと思います。
まず、我々人間というのは、「飲食物」と「空気」がないと、すぐに死んでしまいますよね。
外界からこの二つを取り込むことによって、生命を維持している訳です。
そして、このうちの「飲食物」による生命維持に、「胃の腑」が大きく関わる訳です。
飲食物が体内に入ると、まず初めに食道を経て、「胃の腑」に収まります。そしてここで、「脾の臓」と協調して、飲食物から「気血のもと」を取り出します。
つまり脾胃がしっかりと働く、ということが出来ないと、全身の正常で健全な気血の産生運動は、ここでいきなりつまづいてしまう訳です。
しっかりとした脾胃を作るためには手足を使った軽い運動が一番いい、というお話は以前に致しました。
☆脾は上げ、胃は下げる
飲食物が脾胃に入った後、脾が胃をグイグイと「もんで」、気血のもとを取り出したならば、その残り物(カス)はさらに下の「小腸の腑」に送られます。
では取り出した「気血のもと」はどうなるか、というと、一度「胸部」に持ち上げられる、と、東洋医学では考えます。
この「胸部」よりも上の部分のことを、東洋医学では「上焦(じょうしょう)」と呼び、胸部に存在するのは「心の臓」と「肺の臓」、頭に存在するのは「脳」ですよね。
(「脳」についても、またいずれ述べましょう。)
以前、「脾胃」の存在する、みぞおちからおへそまでの位置(スペース)のことを「中焦(ちゅうしょう)」と言いましたよね。
・・・それに対して「心と肺」が存在するのが「上焦」です。
そしてこの”上”と”中”の境界線になるのが「膈(かく)」ですね。
(膈については「心」って何ですか?(その2)参照)
ではおへそよりも下は?というと、「下焦(げしょう)」と言います。
東洋医学ではこのように、人体を「上・中・下」の横3分割にして、それぞれの関わり、それぞれにおける働きを考えます。
なんで3分割で考えるのか、という問題は、長い話になるので、これもいつか書きましょう。
(笑・・・でもここは大変興味深い部分です。)
少し話がそれましたんで、今日はこの辺で一旦切って、次回は「脾は上げ、胃は下げる」話の続きから行きましょう。
続く
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2010.07.22
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これまでのお話・・・
☆胃のかたち
ここまでのお話で、「胃」は人の生命においてとても重要なもので、お腹に位置している、ということが分かりました。
そこで今日は「胃の腑」のかたちを見ていきます。
↓↓これが一応、東洋医学が「胃の腑」と言っているものの図です。
これを見ますと、現代医学の教科書に出てくる「胃=stomach」と非常によく似ていますね。
・・・まあこれが、「脾の臓」と密着した状態で、前回言うように「中焦(ちゅうしょう)」にデ~ンと存在している、と東洋医学は考えた訳です。
↓↓ちなみに既出ですが、「脾胃」のセットの写真
まあこのように、東洋医学の「五臓六腑の図」というのは、たまに写実的だったり、あるいは何を描いたものか一見よく分からないものがあったりと、
「現代西洋医学の観点、常識のみから」
分析、理解しようとすると、ワケが分からなくなるものが多いです。
そりゃそうです。
東洋医学の方が全然前からあるんだから。
今の価値観で、昔のものを強引に理解しようとすると、まあ大体において齟齬が出るでしょうね。
・・・なので、東洋医学の言っていることを理解しようと思ったら、頭をちょっと切り替える必要があります。
視点の基準をちょっと変える、とでもいうかね。
これがすぐにパッと出来る人にとっては、東洋医学が教えてくれることというのは、いたって簡単です。
これ、誰でも普通は出来ます。
出来る筈です。
だってもしそれが出来なかったら、
「君はいつもどうやって自分と違う、色んな価値観、考え方の人たちとお話しをしてるの?」
となりますよね。(笑)
よく、東洋医学は難解だ、とか、よく分からん、とか盛んに言いたがる人って、僕から見ると、ただ単に理解する気がないか、理解したくないだけなんだと思います。
いわゆる「食わず嫌い」ってやつではないでしょうか。
それならそうで、そのまま食わないでほっといてくれりゃあ別に何もないんだけど、そういう人に限ってよそで東洋医学のことを云々したがる傾向があるように思います。(苦笑)
困ったもんです・・・。
やってて思うけど、東洋医学は別に難解じゃないです。むしろ極めてシンプルです。
でもそれだけに「深遠」で、ある意味「”完璧”に限りなく近い、完成度の高い医学」とも思います。
次回に続く
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2010.07.21
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前回のお話・・・
☆胃の位置
胃の位置は、おへそとみぞおちのちょうど真ん中ぐらいにあります。つまり、体を上中下と分けた場合の「ど真ん中」にあります。
・・・デ~ン!とね。
この、おへそからみぞおちまでの間のスペースを東洋医学では「中焦(ちゅうしょう)」と呼び、その中焦のほぼど真ん中に、「胃の腑」が位置している、と考えます。
これは、西洋医学のいう「胃=stomach」の位置と大体同じですね。
しかし、そこから先はずいぶん違ってきます。
まず、東洋医学のいう「五臓六腑」というのは、それぞれみんな「背骨」の何番目にくっ付いている、と考えています。
一般的な常識から考えたら、
「ハ?そんな訳ないんですけど・・・。」
ですよね?僕も最初これを聞いた時、そう思いました。(笑)
これはなぜかというと、物理的に背骨と内臓が連結しているというよりは、例えばある臓腑が異常を起こした場合、その臓腑が付着する(と考えられている)背骨周辺に異常(コリや変形など)が起こることが多く、
さらにその背骨周辺のコリなどの異常を正すことによって、その臓腑の異常が治る、という経験から、そのように考えたんだと思います。
また、どんな人でも基本的に臓腑の位置は大きくは変わらないし、人生の途中で大きく臓腑の位置が変わってしまうこともない、ということから、
硬くて固定的な「背骨」に付着してるんじゃないか、と考えたのかもしれません。
いずれにせよ、いわゆる「現代解剖学的に」正確な内臓の位置や形態の理解なんていうのは、東洋医学の歴史においてはあまり重要視されてこなかった、ということです。
でもこれはこれで重要な意味がある、ということは、以前に何度も述べた通りです。
ですから現代では、結果的に外科的な分野においては、西洋医学の技術の方がはるかに発達していますよね。
そういう意味では、東洋医学は「気」を動かし、調えることによる「機能(陰陽バランス)」の調整、という観点から人体にアプローチする方法、医学体系、と言えます。
では東洋医学は人体の「形態」の異常にはまったくの無力か、というと実はそうでもありません。
まあこれも当然ちゃあ当然なんですがね。
その話もいずれ致しましょう。
なーんか話がそれてきたんで今日はこの辺で・・・。
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2010.07.19
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・・・さあ、そろそろ再開しましょう。
これからお話しする「胃の腑」についてのお話は、とても重要です。
東洋医学では、生命を考える上で、この「胃」という腑の働きを、「脾」とセットで大変重要視しています。
何度も言いますが、東洋医学のいう「胃の腑」というものは、西洋医学の言う「胃=stomach」とは違います。混同なきよう。
西洋医学では、「死」を心肺停止と瞳孔散大からの全細胞の活動の停止、と考えます。
(もちろん死の定義については法律的、生物学的など、色々な解釈や議論があります。)
そしてそこに至るプロセスにおいて特に重要視される臓器は「心臓=heart」であったり「脳=brain」ですよね。
語弊があるかもしれませんが、東洋医学では、そうは考えません。
最後まで、五臓六腑の正常な働きに裏打ちされた、「陰陽のバランス」を重要視します。
「陰陽(いんよう)」って何ですか?
「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」って何ですか? 参照
そしてとりわけ、その中でも重要なのが「脾胃」であります。
・・・昔、とあるパーキンソン病(脳の病気で、体が震えたり、筋肉がこわばって、徐々にあらゆる運動が出来なくなってしまう病気)の患者さんがいました。
その方は80過ぎの男性で、奥様と二人暮らし。
昔から病院が嫌いな方でしたが、鍼をすると震えが止まり、ご飯がおいしく食べられる、ということで、信頼していただき、亡くなられる寸前まで診させていただいたことがありました。
その方は最後、徐々に徐々に筋肉が硬直していき、起き上がることすら困難、だんだんと食べ物を噛んだり飲み込んだりすることもままならない状況になっていきました。
その時、病院の医師は、「胃ろう(胃に管を通し、その管から胃に直接栄養を入れる方法)」をご本人と奥さまにすすめてきました。
それをすれば、奥様の介護の負担が減るし、ご本人も長く生きられるし、誤嚥(ごえん:誤って飲み込んだものが気道に入ること)して肺炎を起こす危険性もないと。
しかしご本人は、断固拒否。
「そんなことまでして生きてるんなら、死んだ方がマシだ!俺がもし喋れなくなっても、そんなこと絶対にするなよ!」
と、奥様におっしゃっていました。
その後、いよいよ喋ることすら難しくなり、流動食をどうにか口にするようになった頃、奥様が病院の先生に、
「胃ろうにして下さい。」
と、”ご本人に内緒で”願い出ました。
無理もないことで、介護の負担があまりにもきつかったんだと思います。
しかし、「検査だから」とご主人をだまして病院に連れていき、胃ろうを開けた翌日に、ご主人は他界されました。
・・・何とも言えない、症例でした。
東洋医学が重要視するのは、あくまでも他の4臓5腑とのバランスの取れた、「脾胃」であり、それは機械的な消化吸収機関、としての「内臓の一つ」のことではありません。
この患者さんの場合も、治療していく上で僕の念頭にあったのは、最終的には「脾胃」の機能をどこまで保てるか、繋いでいけるか、ということでした。
その場合、常に他の臓腑や全身(精神的な安寧も含む)とのバランスを考えていなくてはなりません。
すべての生物が避けることのできない「死」というものに対して、一つの自然現象として、相対的に寛容に受け止めるか、たとえ姑息的であっても、
方法があるのにやらないということを医療の敗北と考えて、いかなる方法であっても、延命の道をとるか。
・・・東洋医学の「胃」と西洋医学の「胃」は違うんです。
次回に続く
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2010.02.12
「患者さんの声」をいただきましたのでご紹介いたします。
30代 女性
症状:便秘、胃痛、眼精疲労、頭痛、慢性の疲労倦怠感etc..
1年ほど前に転職をして、24時間365日眠らない会社に入社してしまってから、生活のリズムというものをすっかり失い、
気付くと毎日がプチ体調不良で、今日は胃が痛い、今日は目が疲れて頭痛がする、便がたまりすぎて気持ちが悪い、などなど。。。
元気なんだけど元気じゃない状態が続いていました。
特に便秘はひどく、2週間、便が出ない時もありました。
万年寝不足で寝ても疲れが取れず、重い体を引きずって仕事をやっとの思いでこなす日々を1年続け、心身共に随分疲れていたと思います。
その時期に、私の従兄弟と祖母がすでに清明院にお世話になっていて
「とにかく一度竹下先生の鍼治療を受けてみなさい!」
と祖母と叔母にしつこく言われていて、
「そんなに言うならじゃあお試しで・・。」
と、軽い気持ちで最初に清明院に行ったのは去年の10月です。
正直、鍼は怖くて苦手なので長期で通える自信はありませんでした。
竹下先生の治療は他の鍼治療と違って1、2本しか鍼を刺しません。
・・・が、正直に言うと、しばらくはその1、2本の鍼も怖くて治療の前は少し気が重かったです。
それでも辞めずに通った理由は、1回目から効果が実感できて、2回目、3回目と確実に身体が軽くなっていくのがわかり、身体が喜んでいるのを実感したからです。
平均して1週間に1度くらいしか便が出ず、下剤にもあまり反応しなくなり、多少腐った物を食べても全く壊れない、
ある意味強靭で鈍感な私の腸を初回の1本の鍼が動かした、というのは感激でした。
鍼が終るとその日は少しだるいのですが、そのだるさのまま寝るとぐっすり眠れて、朝起きると頭の霧が晴れたみたいにすっきりしています。
そうしてもっと元気になりたい、と思って通っていくうちに気付いたらゴワゴワだった髪の毛がサラサラになっていて、パンパンだった肩こりもあまり感じなくなっていました。
先生は、
「これは治療の副産物だよ、これからお肌もきれいになるよ。」
とおっしゃって下さいました。
嬉しくてまた真面目に通っていくうちに今までの重い身体を引きずって仕事をする、という感覚はなくなっていて、疲れの感じ方が違ってきたように思います。
そのほかにも胃が痛い、と言えばその日の治療後には治っているし、まぶたが痙攣する、と言えば痙攣を止めてくれます。
清明院に通い始めて3ヶ月経ちますが、3ヶ月前に比べて体も心もとても軽くて元気に生活している事を幸せに思います。
たまに竹下先生は魔法使いなのでは!?と思います。
先生的には東洋医学の方程式に基づいて結果を出して下さっているのだと思いますが、
ツボに鍼、って???ツボがどこに見えているんだろうか?
とか、よくよく考えると謎だらけですが、誠実に、確実に治療をして下さるので
「不思議だよね~・・・。」
って言いながら家族でお世話になっています。
祖母も昨年から体調を崩し、週に4回往診して頂いてますが、鍼の後は元気と食欲を取り戻して起きてくるので安心します。
祖母の気分が落ち込んでいる時も先生が優しい言葉をかけてくださるそうで、祖母自身も鍼の後は安心しています。
本当に感謝です。
私も仕事柄生活が不規則で体調を崩しやすいので、まだまだお世話になっていく予定なのでよろしくお願いします。
そして世の中の清明院を知らない人に、是非お勧めしたいです。
〈清明院からのコメント〉
この方は、凄まじいハードワーカーで、当院に見える以前から、すでに患者さんであった御家族の方から、
「是非診てもらいたい家族がいる」
というお話を伺っていました。
初診の時は、ご本人も書いておられるように、「お試し」な感じがにじみ出ていましたが(笑)、1回目の治療で、1週間近く出ていなかったお通じが4日後の2診目までに続けて3回もあり、
その後も回を重ねるごとに、鍼の様々な効果を実感されたようです。
現在は便秘についてはほぼ問題なく、ハードな仕事から来る疲労感などの改善のため、御一家で治療に通っていただいております。
本来の鍼、東洋医学では、病の根本にアプローチします。
最近、「美容鍼灸」というものがブームになっているようですが、清明院では、なにも特別なことをしなくても、この患者さんのように、
病の根本にアプローチ出来れば、肌荒れやダメージヘアなどの美容に関する女性の悩みにも、十分に対応できる、と考えております。
今後も、ハードな仕事を乗り切れる、健康な体づくりのお手伝いをさせていただければ、と思います。
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