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2013.04.08
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最近、5月の講義のために、「胃の気」について色々と調べていて、楽しくてたまらない。
こないだもちょっとZONEに入ってしまい、気付いたらファミレスで10時間経っていた。(苦笑)
東洋医学の言う「胃の気」というのは、単純に「脾の臓」や「胃の腑」の消化吸収能力だけでなく、「生命力」そのモノを指して言うことが多い。
北辰会では、特にこれ(胃の気)にメチャ注目する。
「脈診」をはじめ、様々な方法で。
東洋医学の言う「生命力」に相当する単語としては、時に「正気」と言ったり、「神気」と言ったり、ちょっとややこしいのだが、それぞれ、微妙にニュアンスが違うから、注意が必要。
「胃の腑」というのは、体のド真ん中に位置し、人体の気血のもとである飲食物は、必ず胃の腑を通ってから、全身に巡る。
全身を巡る経絡の流れも、実は胃の腑から始まり、終わる。
この”真ん中であり、始まりであり、終わりである”というところが大事。
東洋医学は、「バランスの調和」を目指す医学。
偏ってはいけない。
だから当然、”真ん中と、始終”を重要視する。
「中庸」の重要性については、以前ちょこちょこ書いてます。
東洋医学における中庸は、色々と定義づけられております。
・・・が、しかし!
いやー、面白いね~。
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2013.03.27
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今日、患者さんが面白いことをおっしゃった。
その患者さんは、整形外科的な問題や、婦人科疾患や皮膚科疾患はあるものの、現在のメインの症状は花粉症。
清明院で治療し、諸々の症状は楽になってきているが、今日、清明院で治療している最中にくしゃみが出てきた。
連発連発。
しかも今日で2回目。(苦笑)
そこで、冷静に体表観察すると、治療に間違いはないものの、患者さんはやや不安顔で、
「なんで治療していると、くしゃみが出てくるんですか・・・??」
と。
たまに、治療中、あるいは治療後に、思いがけない症状が出たりして、患者さんが不安になる場合がある。
そういう時は、体が調う方向に向かう過程で、体のどこかに気の停滞が一時的に起こっているもので、一過性のものであり、いずれ解消されるので心配ない、
という風に解釈することが多い。
そこで、この現象(治療中に出てきたくしゃみ)を考えてみる。
くしゃみは東洋医学では「噴嚔(ふんてい)」と呼び、基本的にはカゼの症状の一種として考えるか、「肺の臓」の弱りとして考えるか、
の2パターンであります。
(『症状による中医診断と治療 上巻』P518)
ちなみに肺は、東洋医学では「嬌臓(きょうぞう)」と言われ、嬌臓の嬌は”ひ弱、弱々しい、なまめかしい”という意味であり、
まあ、か細く、繊細な女性のような臓器である、と考えられています。
だから弱りやすい、また、外界の変化の影響を受けやすい、という訳です。
これについても、またそのうち、詳しく書きましょう。
「肺の臓」に対する深い理解は、あらゆる病を治療する上で、超重要だと思います。
また、今日の例を考える上では、これが重要なんですが、古典の中に、くしゃみは、胃腸に問題がある場合や、
ある種のカゼや、冷えを中心とする慢性病が回復する兆候であったりと、意外と、
”くしゃみは、体が回復する時に現れる兆候”
という解釈があることです。
(『黄帝内経霊枢』口問萹(28))
ところで、くしゃみが出る前の、あの「鼻がムズムズ」する症状も、東洋医学では「鼻痒(びよう)」と呼んで、治療法を考えています。
・・・話が長くなるので、次回に続く。(笑)
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2013.03.26
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これまでのお話
今日は、”鼻から酒が出てくる”という話です。(笑)
まあ花粉症に限らず、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、蓄膿症などの、鼻の疾患で悩んでいる患者さんは意外と多いものです。
そしてこれは、命に関わるような疾患ではないものの、なかなかしつこく、常に気になる、イヤな疾患であります。
鼻がズルズルになってくると、仕事に集中できない、何をしてても気になって、楽しくない、ということになります。
これにも東洋医学的には色々な考え方、分類、治療があるのですが、ある種の鼻の疾患は、「飲酒」つまりアルコールで、てきめんに悪化するものがあります。
誰あろう、僕がそうです。(笑)
僕は疲労(寝不足)と飲酒が重なると、翌日、鼻から酒が溢れて来ます。
(苦笑・・・特に春先ね)
酒にも色々な種類があって、それぞれに微妙に発現する効果は違うようですが、まあ基本的には“大辛大熱(だいしんたいねつ)”といって、
体を温める力が強い飲み物とされています。
酒については、以前書きました。
患者さんの質問 参照
まあ、一口に「酒」と言っても、”何を”、”どのくらい”、”どういう状況で”呑んだのかによって、評価は変わってきますが、基本的にはこの大辛大熱の酒が、
脾の臓や胃の腑(ザックリと中焦ですね)に熱を持たせ、その熱が上焦、特に肺の臓を脅かした時に、鼻の症状を悪化させます。
また、もっと浅い部分、つまり熱の”経絡”への影響の場合は、ここをシャープに狙わないといけません。
その患者さんの体質(素因)における肺と脾胃のもともとの関係性や、もともと「いかほど」「どこに(深さと位置)」熱がこもっていたか、によって診断や治療が変わってきます。
治療も、肺から熱をとるか、脾胃から熱をとるか、あるいはその両方か、それをどこで取るか、となってきますし、その判断を間違うと、全然効果が違ってきます。
いつも、
「鼻って、シビアだナー。。」
と思うところです。
伝統的に「芳香醒脾」「芳香理気」なんて言う治療法があるように、「臭香」というのは、人体にとって特別な作用を持つという認識があるようで、
興味深い部分の一つです。
◆参考文献
東洋学術出版社『食材効能大事典』
メディカルユーコン『東方栄養新書』
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2013.03.22
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生きてりゃ「熱」が発生する。
この「熱」が、正常に体外に発散されれば、一定の状態が保たれるから、なんの問題も起こらない。
ところが、何らかの原因で、これが体内に籠ると、マズイことが起こる。
過労も、飲食の不摂生も、精神的ストレスも、皮膚表面の冷えも、けっきょくこの「熱」を籠らせる結果となる。
それも、弱い部分(というか気の流れの悪い部分)に籠る。
どの病気でもそうなんだけど、特に難病の場合の、”籠った熱”、これが非常に怖い。
普通の患者さんよりも、より深く、場合によっては生命力に大きく関わる部分、つまり、皮膚や筋や骨よりも、臓腑に籠ることが多いからだ。
で、治療して、うまくやると、この籠った熱が”浮く”。
(”動じる”といった方がいいかもしれない。)
正気がしっかりとしていれば、ここで、発散、排泄する方向に、熱が散っていく方向に動く。
しかし、浮いただけで、発散、排泄もされず、散りもせず、そのまま、また深くに籠ることがある。
これを繰り返す場合がある。
これが大変。
こういう患者さんに、”胃腸のキツイ弱り”が重なっていたりすると、マズイ。
このカタチを作ってはいけない。
難病治療には、普段の養生、つまり、患者さんの病識、理解がと―――っても、大事。
先手先手を打っておかないと、ブレーキが壊れたダンプカーのように、凄い力で谷底に行ってしまう場合がある。
僕ふぜいのレベルでこういうものを相手にするには、患者さんの協力は必要不可欠。
チョットしたやつならともかく、難しいものになると、とても、
「俺が鍼で何とかしてやるから、任せとけ!」
は言えない。(苦笑)
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2013.03.16
2013.03.05
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この時期多い、カゼひきさん。
まあ、この時期のカゼって言っても、色々なパターンがあって、
「どんな人が」
「どんな状況で」
ひいたか、また、
「それがどういう経過をたどっていて」
「今現在どういう状況に置かれているか」
によって、治療方法も予後の推定も千差万別なんですが、かの有名な「花粉症」なんかも、東洋医学的には「カゼ」と判断して治療すると、
上手くいくことが多いということは、以前書きました。
カテゴリ 花粉症と東洋医学 参照
今日は、その絡みで、ちょうど昨日今日と、何人か診たので、「ノド痛」についてちょっと考えてみようと思います。
東洋医学では、痛みがあって、腫れる、ということは、その部分の気の流れが停滞している、あるいは足りてない、
ということを示す、と考えます。
・・・で、治療して、そこの部分の気の流れが通じれば、とりあえず痛みは取れるはずです。
ただ、喉を通る経絡というのは、実はほぼ全ての経絡であり、非常に複雑に入り組んでいるので、どの経絡の気の停滞かを、
一つ一つ明らかにするやり方は、ないではないけど、あまり効率が良くないので、僕はほとんどやりません。
そうなった原因をよく考えて、それを解決できるツボにバシッといくことが多いです。
ノドの部分の気の停滞だからって、ノドばっかり鍼をやったり、関係する経絡をやっても、なかなか治らない場合があります。
それはつまり、
「ノドの部分で気が停滞した理由(原因)」
が取れてないからです。
これには色々な原因がありますが、「腎の臓」「肺の臓」「胃の腑」の弱りや、「こもった熱」によるもの、あるいは東洋医学の言う「カゼ」、
つまり「外邪(がいじゃ)」によるものや、「陰の不足」などに分けられます。
この中で、「こもった熱」と「余分な水」が結びついて、「痰」の絡んでいるものは、比較的うるさく、しかもこの「痰」に加えて「陰の不足」も兼ねているものは、
しっかりと休息をとり、しかも飲食を節制してもらわないと取れてくれず、なかなかうるさいものです。
西洋医学でも、咽喉痛と言ったら、扁桃炎から喉頭癌まで、実に幅広くあります。
このように、ノドが痛いと言ったらここ、みたいに、病因病理を考えず、焦って治療しようとしても、まっすぐにはいかないものなのです。
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2013.03.01
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今日、患者さんから問われた。
「深酒しないためには、どうしたらいいですか?」
これはなかなか、難問だ。
「アルコール中毒」という患者さんが存在するぐらい、いわゆる
”分かっちゃいるけどやめられない”
患者さんにとっては、切実な問題だ。
そう思ったから、まあ、真面目に答えた。
全員に当てはまる答えではないけど、その患者さんの場合は、「運動すること」だった。
都会人は、運動をほぼしていない。
というよりも、両極端であり、やってる人は、ジムなんかでかなりストイックにやっている。
でも、それでは心が緩まない。
ストイックにやって、理想の体重や体型を手に入れることで頭がいっぱいになって、精神的緊張が全然緩んでいない。
仕事が終わって、夜の8時過ぎからジムで運動して、興奮してなかなか眠れず、睡眠不足とか。。。(苦笑)
意外とここが決定的な病因になっていることは多い。
冒頭の患者さんも、運動の重要性を指摘すると即座に、
「えー、じゃあ運動すれば、お酒を飲まないで済むんですか?」
ときた。(苦笑)
「適度に運動して、余分な緊張を緩めれば、徐々に、自然と、量が減ると思いますよ。」
と、答えた。
酒をたくさん呑んでしまうには、それなりの事情があるものです。
しかしそれで胃腸に負担をかけ、悪循環に入ったら、治るものも治りません。
臨床家の皆さん、どう答えますか??
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2013.02.20
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こないだ、清明院に来て7回ほどになる、とある若い女性患者さんが、帰りがけに面白いことをおっしゃった。
2013.02.16
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これまでのお話・・・
「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1)
「胆」って何ですか?(その2)
「胆」って何ですか?(その3)
「胆」って何ですか?(その4)
「胆」って何ですか?(その5)
「胆」って何ですか?(その6)
「胆」って何ですか?(その7)
「胆」って何ですか?(その8)
「胆」って何ですか?(その9)
では、続きいきます!!
◆「胆の腑」と「胆汁」と「黄疸」
このテーマは面白いので、もう少し書き足しておきましょう。
「黄疸(おうだん)」という症状があります。
僕も、短い臨床経験の中で、重篤なものから、比較的軽度なものまで、何度か診させていただいたことがあります。
西洋医学的には、
「ビリルビン(胆汁色素)が血液中に過剰に増加して、白眼や皮膚、体液が黄色く染まった状態」
と定義され、正常な新生児でも一過性に出ることがありますが、病的なものでは肝臓、胆嚢、膵臓の病変などで出ることがあり、
内臓にガン等の重篤な病変がある場合もあるので、注意を要する、といった説明がなされています。
・・・まっ、ビリルビンちゅーのは、胆汁が黄色いののもとになる色素のことで、これが、何らかの原因で全身に漏れ出しちゃって、
過剰になると、色んなところが黄色く染まっちゃうよ、っちゅー話です。
で、これ、東洋医学ではどうなんでしょうか。
そもそも”黄疸”という言葉自体、もとは東洋医学の言葉であり、当然、約2500年前、『黄帝内経(こうていだいけい)』の中にすでに出てきています。
そのあと、後漢の時代の『金匱要略(きんきようりゃく)』という本に至っては、”黄疸”のためにわざわざ一章さいて、細かく分類し、治療法を指摘してくれています。
その後もずーっと研究は続き、様々な書籍で触れられており、今日でも、東洋医学ではこの黄疸というものを分類し、治療しています。
まあ簡単に言うと、東洋医学の言う”黄疸”は、「肝の臓」「胆の腑」「脾の臓」「胃の腑」あたりの病変(とりわけ、胆汁の外溢)ととらえ、
邪気としては主に「湿熱」の存在が考えられています。
「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9)
「胃」って何ですか?(その10)
「湿熱」について
燎原書店『症状による中医診断と治療 上巻』 参照
そして、黄色い色そのものが明るいか暗いか、黄疸以外にどんな症状、所見が出ているかによって「陰黄」「陽黄」といって、黄疸自体を陰陽に分けています。
サスガ東洋医学は、何でも陰陽に分けて考えますね。(笑)
・・・とまあ、このようにしてみると、東洋医学サイドから見ても、「胆汁」の巡りがうまくいかなくなった場合、「黄疸」という病変がある、
という認識は持っていていいと思いますが、それ以上に「黄疸イコール胆の腑」ではなく、他の臓腑や、邪気の存在も意識して、
黄疸そのものの陰陽も考えて治療することが大事なのです。
だから、”黄疸だから〇〇湯(漢方薬)!”という発想は間違っており、場合によっては大変危険なのです。
もしこういう、重篤な症状を呈している状態で、鍼灸なり、漢方なり、東洋医学にかかろうと思ったら、キチッと勉強されて、
そういうことを分かっておられる先生にかかられることを強くおススメします。
なんか話が逸れたけど、続く。
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2013.02.11
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これまでのお話・・・
「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1)
「胆」って何ですか?(その2)
「胆」って何ですか?(その3)
「胆」って何ですか?(その4)
「胆」って何ですか?(その5)
「胆」って何ですか?(その6)
「胆」って何ですか?(その7)
「胆」って何ですか?(その8)
では、続きいきます!!
◆『淮南子(えなんじ)』における胆の腑
この『淮南子』という書物がいかなるものか、という話は、こないだスタッフブログに副院長が簡単に書いてくれました。
スタッフブログ 『淮南子(えなんじ)』という書物 参照
その『淮南子』の”精神訓”というところに、
「妊娠して10か月経って、人間が生まれて形になる時、胆は口に関わり、相方の肝は耳に関わるよ~ん♪
他に、肺は目、腎は鼻、脾は舌に関わるんだよ~ん♪」
とあります。
(抜粋意訳 by竹下)
・・・これは、実は一般的な東洋医学の学説とは異なる論なんですが、そういえば口も、開閉しますよねえ?
したがって僕的にはこれを読んだとき、”ナルホドナー♪”と思いました。
ここで、”イヤイヤ、目だって開閉するじゃねーか!”と即座に突っ込んだ人は優秀です。(笑)
空間物体を、視覚を通じて認識するための器官である「目」と「口」とは、全然違います。
「口」というのは、飲食物の入り口、つまり、胃、小腸、大腸の入り口です。
東洋医学の一般常識からすれば「脾の臓」がもっとも深くかかわる器官です。
前回述べたように、胆の腑は、胆汁で、消化を助けます。
また、胃の腑と協力して、気を下げる働きを持つ、とも言われます。
当然、開閉する部分なんだから、胆は目にも関わるんでしょうが、「より」口に関わる、という意味なんだと思います。
東洋医学に関する、あまり一般的でない言説や分類が書いてある文献て、実は調べるとけっこうあるんですが、そういうものを理解するには、
こういう風に原理を把握した、柔軟な考え方がないと難しいと思います。
大事なのは、全て相対論なんだ、ということです。
どんな本に書いてあることだって、結局はそれの作者が、
「まー色々ある中で、どっちかというとこう、と、僕は思うけど?」
という話しなんです。
着眼点や切り口が違えば、形式論理学的な前提は変わったりします。
だから読むときは、書いた人の意図を汲んであげないと。
・・・まあそう言ってしまうと、何でもアリなようですが、現実は何でもアリではない、オモシロキビシイ世界なんです。
また、『淮南子』の同じ部分には、
「人に色々な感情があるように、お空にも色んな気象状況があるよね~?で、胆っていうのは、お空で起こる現象で言うと、
雲みたいなもんだぜ~!しかも相方の肝は風みたいなもんで、他に脾は雷、腎は雨、肺は氣みたいなもんさ~、
で、それらみんなを心が仕切っているのさ~!!」
とも書いてあります。
(抜粋意訳by竹下)
この部分こそ、僕が「胆汁」というものは、「小腸の腑」に出てきて消化を助ける以外に、有形と無形の中間である霧(水蒸気)のように全身各所に行き渡り、
全身各所の「枢」を調整している、という働きもあるんじゃないかなー、と妄想したきっかけです。(笑)
雲は水蒸気、気体と液体の中間の、中途半端な状態です。
まさに臓のようで腑のような、胆を表わすのにピッタリです。
しかもそれが、風(肝)の力を借りて、自由自在に大空(この場合の全身)を流れ、太陽の強い日差しを程よくさえぎったり、分厚くなれば雨を降らせて、湿度を調整する。
(因みに脾が雷というのも面白いですね)
この記載が妙にシックリきたんですねー。
次回に続く。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
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2015.06.04
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(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
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