東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 9

2015.01.12

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これまでのお話


精神の中枢は「脳」か「心の臓」か
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 5  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 6 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 7  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 8     参照

 


では続きいきます!

 

 


では前回の話をまとめるとどうなるか、というお話。

 

まあ前回の話は、僕の拡大解釈が入っていますが、それが気になる人はスルーしてもらったらよい。(笑)

 


僕からみると、

道教の立場では脳と心の臓、脾の臓、胃の腑の関わりが強調され、

もともとの東洋医学の立場では脳と腎の臓(精、髄)の立場を強調

しているようにみえる、という話です。

 


ここで、東洋医学における脾胃、腎、心と精神の働きとの関わりを復習。

 

◆泥丸の話の続き 3


1.「脾の臓」と精神の関わり

「脾の臓」については「脾」って何ですか?(その9)シリーズに書いた通りなんですが、「脾の臓」と精神との関わりについて補足すると、

『黄帝内経素問』宣明五気篇(23)
に、”脾は意を蔵する”という記載が出てきます。

 

これは、脾は”記憶”、つまりモノを覚える能力と関わることを示しています。

(短期記憶と言ってもいいでしょう。)

 

また『黄帝内経素問』刺法論(72)には、”脾は知恵袋のような臓”と出てきます。

 

このことから、東洋医学の言う「脾の臓」というのは、”短期記憶や思考”に大きく関与する臓腑であることが分かります。

 


短期記憶が出来ないとか、いつもボケーッとして思考力の低い人は、脾の臓が弱いのかもしれませんな。(笑)

 


2.「腎の臓」と精神の関わり

 

「腎の臓」についても「腎」って何ですか?(その11)シリーズに書いた通りですが、精神と「腎の臓」の関わりに関して補足すると、

『黄帝内経素問』宣明五気篇(23)
に、”腎は志を蔵する”という記載が出てきます。

 

これは、腎は”長期記憶(記憶の貯蔵)””適切な判断力”に関わる、ということを示しています。

 


また『黄帝内経霊枢』本神篇(8)には、”腎は精を蔵す”と出てきまして、また『黄帝内経素問』六節蔵象論(9)には、”腎は精の居所だよ”と出てきます。

 


ここでいう「精」の意味には狭義と広義がありますが、まあ、人体における”形体”の基になるもの、と考えてもらったらいいと思います。

”精”についてもそのうち詳しく書きましょう。)

 


3.「心の臓」と精神の関わり


これについても、

「心」って何ですか?(その7)
「心包」って何ですか?(その6)

 

あらかた述べてますので、まずはそっちを参照して下さい。

 

・・・まあ、あえて補足するとすれば、東洋医学では、精神、意識、感覚に関するあらゆる働きは「心の臓」が蔵する「神」が大元締め、と考えているということです。

 

ざっくり言えば、「心の臓」はちょうど、西洋医学における脳のような働きを付与されている面があるということです。

 

 


このように、「脾の臓」”意と智”に関与し、「腎の臓」”志と精”に関与し、「心の臓」”神”に関与し、それぞれが大きく、精神面の働きに関与します。

 


東洋医学の「脳」解釈の原点として、『黄帝内経』では、「脳」に関しては「髄海」と表現し、「腎の臓」との関わりが最も示唆されており、

『黄帝内経』よりも後代になってから、道教が脳と「脾の臓」「心の臓」との関わりを提示し、特別な意味を持たせ、明清代に入って、西洋医学とのディープな接触の中で、

東洋医学の中にも、「心の臓」「脳」の関わりを論じる動きが出てきた、という流れだと理解しています。

 

(歴史の専門家の方、もし違っていたらご教示ください。)

 

 


そう考えると、近世から近代に至る流れの中で、東洋医学では、「脳」というものの働きを解釈する上で、道教の見解を一定の参考にした、とも考えられるわけであります。

 

このように、道教と東洋医学というのは、長い長い歴史の中で、相互に影響を与え合っている側面があるように思います。

 


それ以外の宗教についても、同じことが言えるかもしれません。

 


こういったことに注意を払うことが、我々の臨床の助けになる面がある。

 

続く

 

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 8

2015.01.11

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これまでのお話


精神の中枢は「脳」か「心の臓」か
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 5  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 6 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 7  参照

 

 

では続きいきます!

 

 

◆泥丸の話の続き 2

前回、道教においては、全身各所、あるいは体の外にも、神がいると考えられており、それを人間の意識で、ある程度コントロールできると考えている、

 

それを「存思」という、というお話をしました。

 


そして、その全身の神が集まるところが「脳(泥丸)」だ、という訳です。

 


今日は、
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 6に書いた『道教辞典』における泥丸の解説の中から、3.と4.に関して、ちょっと述べてみたいと思います。

 

ここに書いてあることというのは、脳は黄色く、黄色は五行で分類すると「土」に属すことから、脳のことを「泥丸」と言い、別名を「黄庭」という、という説です。

 

道教をやっていた人たち(道士)は、おそらく東洋医学を知っていたことでしょう。

 

いや当然、知っていたでしょう。

 

道教の有名な教典の一つに王義之(303-361)による『黄庭内景経(こうていないけいきょう)』という書がありますが、これなんてモロに、

 

東洋医学のバイブルである『黄帝内経(こうていだいけい)』のタイトルをもじったものとしか思えません。(笑)

 

僕は研究家でも歴史家でもないので、この辺の詳しい話は知らないけど、まあ明らかにそうじゃないかなあ、と思っています。

 

(詳しい方、もし違っていたらぜひご教示ください。<m(__)m>)

 

まあともかく、道教の話には、東洋医学の言葉がよく出てきます。

 

道教に関する本を読んでいると、道教の教典とか、修行法のようなものを作っていた人たちは、東洋医学を意識して、あるいは東洋医学の人体観を前提として書いたんじゃないか、と思われるような記載が非常に多い。

 

でもそれが、東洋医学の言う定義と、ちょっと違っていたりする。

 

そこが面白かったり、興味深かったりする。

 


彼ら(道士)の圧倒的な文献量を見るに、東洋医学に関する古文献や記載は、徹底的に読み込んだうえでモノを言っているはず、と僕は思っています。

 


・・・で、そう考えると、脳に「黄色」とか「土」を当てるということは、五臓では「土」に属する「脾の臓」「胃の腑」と脳の関係性を、当然意識していたんじゃないかと思います。

 

そして、”泥丸には全身の神が集まる”という記載からは、もちろん「心の臓」との関わりも。

 


もしそうだとすれば、東洋医学、『黄帝内経』のもともとの記載では、「脳」というのは「髄海」であり、「髄」「腎精」と関係が深い、

 

すなわち脳は「腎の臓」と関係が深い、という説と、若干脳を説明する角度に違いが出てきます。

 


東洋医学、黄帝内経では脳と腎の臓の深い関わりを示唆し、道教では、脳と脾の臓、心の臓との深いかかわりを示唆する。

 

そして、西洋医学では精神、意識の中枢は脳にあるとし、東洋医学では精神、意識の中枢は心の臓にあり、とする。

 

これらの違いをまとめるとどうなるか。

 

続く。

 

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 5

2015.01.04

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これまでのお話

精神の中枢は「脳」か「心の臓」か
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4     参照

 

では続きいきます!

 

前回の最後に、道教の「三丹田説」という言葉を出しました。

 


三丹田については、以前
「道教」って何ですか?(その9)に紹介しました。

 


これでいうと、ここまで語ってきた

「脳」
の存在する頭部に上丹田が置かれ、そこに”神”が蔵される、

とし、

「心の臓」
の存在する胸部には中丹田があり、そこには”気”が蔵される、

としています。

(東洋医学の考え方と違うんだけど、一定の参考にする価値はあると思います。)

 

 


ここまでの話の流れからして、何となく「脳=頭部」「心の臓=胸部」の重要性は分かりますね。

 


・・・今日は、”では、下腹部はどうなん?”というお話です。

 

道教では、下腹部には”精・気・神(三宝)”のうちの”精”が蔵され、そこは下丹田と言われています。

 

ここのことは、東洋医学でも”臍下丹田(せいかたんでん)”といって、非常に重要視しています。

 


下腹部にあり、”精”と関係の深い臓腑、ということになると、何と言っても「腎の臓」です。


「腎」って何ですか?(その11) 参照

 


腎は精を蔵し、生殖や成長に関わる重要な臓腑だ、というお話は、上記のシリーズにてしました。

 

我々東洋医学のバイブルの一つである『難経(なんぎょう)』という本に、面白い記載があります。

「腎の臓は二つある。

左を腎といい、右を命門(めいもん)という。

命門は神精の舎(やど)るところをいう。

男子はここに精を蔵し、女子はここが女子胞(子宮)と繋がっている。」

と。

(『難経』36難、39難より抜粋意訳 by竹下)

 


ここでいう”命門に舎る神精”というのは、単純な男女の精液のことではなく、腎の臓と心の臓の生理的な協調関係から生まれた、

大切なエキスである”神精”を蓄えている、という意味であり、これに関する『ハイブリッド難経』の割石先生の説によれば、

36難には”神精”と書き、39難で”精神”と書いたことで、上下の循環(心と腎の交流)を強調したことと、

”神”を蔵するのが心の臓、

”精”を蔵するのが腎の臓、

そして、心と腎の交流から生まれ、さらに脾胃の後天之気を受けた”精神”を蔵するのが命門(右の腎)、

ということが、難経の著者は言いたいのではないか、なんていう面白い解釈もあります。

(ここはちょっと一般の方には難しいかもですが。。。)

 


いずれにせよ道教では、上下(心と腎)の気の交流から、人の生殖や成長に重要な意味を持つ”精”というものが下腹部(臍下丹田)に蔵されているので、

ここを下丹田と呼んで、上丹田、中丹田と並ぶ、重要な意味を持たせた、という訳です。

 

それを「三丹田説」と言う、と。

 

続く

 

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歯を治療したら掌蹠膿疱症が治っちゃった

2014.11.29

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こないだ、知り合いの歯医者さんと話していて、面白いことを聞いた。

「歯の治療をしたら、掌蹠膿疱症が治っちゃった、という症例がある。」

という。

(ただまあ、その事実のみをもって、掌蹠膿疱症の原病巣が歯だった、というのはいきすぎだけどね、と仰っていたが。)

 

こういう話は、他にも聞いたことがある。

歯を治療したら花粉症が治った、とか、アトピーが治った、とか。


我々、「東洋医学の考え方に基づいて治療を行なう鍼灸師」は、金属である鍼によって、経穴に微妙な刺激を与えて、それに対する生体の反応を利用して、

 

「治る力」を引き出し、病気を治すのが仕事。


日々、金属製の鍼による、ごくわずかな刺激で、患者さんの体が劇的に変化するを見ていると、「歯」という、口腔粘膜に24時間、常に触れ、

しかも唾液にも触れている部分(間接的に胃腸にも刺激が伝わる)に、銀歯や金歯、その他の詰め物などの金属があるというのは、如何なものか、

と、考えさせられる。

 

何らかの影響を、全身に及ぼしているはずだ。

 

あらゆる病気の原因になっていたって、おかしくないと思う。

 

慢性病の方は、噛み合わせや、口腔内の金属の除去、やってみる価値があると思う。

 

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腎の大事

2014.07.26

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五臓みんな大事。

 

東洋医学ではこれ(五臓)があらゆる生命活動の中心、主催者グループ、という立てつけになっている。

 


だから大事。

 

でも五臓それぞれ、その大事さが違う。

 

それは当然、受け持っている仕事が違うから。

 


 

腎の大事さはどうか。

 


ひとつには、腎は、背部の太陽膀胱経を支えている、ということ。

 


その太陽膀胱経上には、「五臓六腑の背部兪穴」という、超重要な経穴が並ぶ。

 


太陽膀胱経は、背部の広範囲(ほぼすべて)の気血の巡行に大きく関わる。

 


また、東洋医学の考え方では背骨に、五臓六腑はぶら下がっている。

 


背骨の周辺の気の流れも、太陽膀胱経が支配。

 


背部という、非常に臓腑と近い場所に、左右差や、寒熱虚実など、あらゆる異常を表現できるのは、太陽膀胱経の脈気あってこそだ。

 

で、それを支えているのが腎。

 

五臓六腑は、全て先天の精のバックボーンの下、仕事している。

 

 

先天腎の精気を前提として、後天脾胃を中心とした胃の気の働きによって生じた水(生理的津液)が、腎膀胱の排出再利用メカを通して、

 

結果的に五藏六府を正常に潤しているかどうかが、背部兪穴に現れる。

 

 


だから大事。

 

これが腎の重要性の、見逃せない、しかも見逃しがちな、ひとつ。

 

 

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血圧と東洋医学 2

2014.06.25

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前回のお話


血圧と東洋医学 参照

 

 

では気が向いたんで、続きいきますよ~

 

 

昨日も書きましたが、今日は学校で「高血圧症・低血圧症」について喋ってきました!

 


やはりボリュームがあったんで、1週で終わらなかった。。。

 


残りは来週に持ち越しです。(苦笑)

 

普段臨床をやっていると、けっこう患者さんから聞かれたりするものです。

「先生、血圧って何ですか?」

「なんで下げないといけないの?」

「鍼すれば、降圧剤を飲まなくても済みますか?」

「降圧剤の副作用って、どんなものがあるんですか?」

大病院の偉い先生には聞きにくいから、我々のところに、こういう質問が来ること、よくあります。


そしてそういう時に、スッと説得力のある回答が出せないようでは、すぐに信用ゼロになります。(笑)

 

 

学生さんに言いたいことの一つとして、我々臨床家というのは、毎日毎日一年中、毎症例毎症例、テストされているようなもんなんですよ。(苦笑)

 

ところで、我々は診察の時に必ず全身状態や、東洋医学的な病態を把握するために”脈診”をしますが、西洋医学が高度にインフラとして整っている現代社会ですから、

 

患者さんによっては我々が毎回の治療ごとに

「脈拍数と血圧」

を診てくれているもんだ、と思っている患者さんは少なくなかったりします。

(むしろそっちの方が多いかもしれません。)


脈診されてる時に、

「あー、この先生は私の五臓六腑の不調和の程度と、盈虚通滞のある可能性の高い経絡に加えて、八綱陰陽、胃の気の盛衰、空間的な気の偏在などを診てくれてるんだー。」

なんて思っている患者さんいません。(笑)

因みに脈診については

「脈」で何が分かるの? 参照

 


続く

 

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便秘と下痢のいろいろ

2014.06.10

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2連続無釣のショックも癒えぬうちに、明日は東鍼校で講義して参ります。(苦笑)

テーマは「便秘と下痢」でございます!

このテーマも、細かく喋っていたらとても時間が足りませんので、どうしてもダイジェスト版になってしまうでしょうが、仕方ないです。

まあ、流れに任せて、もし時間内に終わんなかったら2コマに渡って講義すればいいや、ぐらいの気持ちです。(笑)

慢性の便秘や、慢性の下痢に悩んでおられる患者さんは意外と多いです。

清明院でも、特に下痢の方では、クローン病潰瘍性大腸炎など、近年増えている疾患の患者さんも多いです。

総じて鍼灸は、こういった消化器のトラブルにも有効です。

特に胃腸の働きというのは、精神的なストレスの影響を受けて、変調を起こすことが非常に多い。

そういうものに対しては、特に鍼灸が有効である。

なぜか。

そういう話を、明日は学生に伝えてこようと思います。

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表寒裏熱に下法の愚

2014.06.07

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身体の表面に寒邪が入ると、体表面から熱や湿を発散することが難しくなります。

そうすると、発散できなかった湿や熱が体内にとどまり、五臓六腑の機能を邪魔しにかかる場合があります。

良くあるのが胃の腑や小腸の腑、大腸の腑の異常です。

「胃」って何ですか?(その10)
「小腸」って何ですか?(その5)
「大腸」って何ですか?(その6) 参照


症状で言えば、便秘や下痢、食欲不振や悪心、倦怠感などなど、です。

・・・で、たまたま表寒邪が原因の便秘だったとします。

そこに、下剤をかけたり、無理やり大便を付けようとする愚。

自分で下剤を買ってきたり、内科に行って出してもらったりして、便は出ることは出たけど、スッキリもしないし、

胃腸の状態が改善しない。

原因が違っているので当然です。

でもこれ、多いのです。

ちょっと表寒邪を取ってやったら、大量に排便。

スッキリ。

僕も患者さんも。

鍼最高。(笑)

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疲労と東洋医学 2

2014.04.24

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前回のお話・・・

疲労とは何か

では続きいきます。


前回、疲労の定義は西洋医学的には難しいが、東洋医学では古くから認識され、定義づけられ、治療されてきた、というお話をしました。

東洋医学的な疲労の原因は、

1.暑熱傷気(しょねつしょうき)

2.脾虚湿困(ひきょしっこん)

3.気血両虚(きけつりょうきょ)

この3つだそうです。

『症状による中医診断と治療 上巻』P101より)

まあこれも難しく考える必要はなく、要は疲労というのは、「気」とか、「血」の不足だったり、「脾の臓」の弱りから起こるのだよ、という考え方です。


これらについては

カテゴリ 気・血・水 
カテゴリ 脾・胃
「湿熱」について
   参照


あとは、脳の異常から来るものがあるとかいう考え方もあります。

(『霊枢 海論篇(33)』)

これが中医学の基本的考えなんですが、さてこれに、僕的には若干の異論があります。

 

続く

 

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「眠り」の圧倒的治療パワー

2014.01.05

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正月、気付いたことがありました。

今回の正月は普段以上の寝正月。

まず、群馬の寒さをナメていて、速攻でカゼをひきました。(苦笑)

しかし、すぐに鍼して、症状を抑えながら、酒酒酒。。。

で、また、睡眠睡眠。。。

すると、この半年以上、地味に苦しんでいた、とある症状が、何と消えていました。

普段以上に酒を飲んだり、普段ほとんど食わない肉なんかをガンガン食っていますから、脾胃に負担はかかっている。

今回は、友人同士がちょっとモメてたりして、その間に入ったりしたので、ストレスもそれなりにあった。

なので、普段と違うことと言ったら、圧倒的な睡眠時間だ。

寝たい時に寝て、起きたい時まで寝る。

これだ。

これが確かに、この半年出来ていなかった。

睡眠時間、2014年の大テーマだ。(笑)

治らない、あるいは治るのが遅い患者さんにも、必ずこういう問題があるはず。

忘れていた基本。

勉強になった。

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