東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「麦飯」ってどうでしょう?? 3

2017.07.03

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前回のお話

 

「麦飯」ってどうでしょう??

   参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆麦飯と東洋医学

 

 

東洋医学的に考えていく場合、麦飯は大麦を炊いたものですので、大麦について知らなければなりません。

 

 

大麦とは、人類最古の作物の一つと言われ、原産地は西アジアですが、9000年前のイラクの遺跡からも発見されたとか。

 

 

日本では飼料やビール、麦茶、麦芽糖、みそ、しょうゆ、焼酎の原料として利用されています。

 

 

まさに我々の生活になくてはならない作物ですね。(゜o゜)

 

スタッフブログ 「麦茶」 参照

 

 

東洋医学的には、五味は甘、鹹、性は微温(涼性という説もある)であり、気を下げ、潤す性質をもち、脾の臓、胃の腑、膀胱の腑を養うと言われます。

 

 

発芽した大麦(外皮が付いたモミ)は「麦芽」という生薬として、漢方薬に使われます。

 

 

効能としては清熱消渇、益気調中、凉血利水、強心養血、寛腸消積とあり、主に中焦(脾胃)を調整する効果があります。

 

 

現代の研究では、前回述べた血糖値降下に作用する以外にも、消化促進、有機リン解毒作用、潰瘍抑制作用も期待出来ると言われ、

 

こういうものを日常的に摂っていた日本人、サスガ、って感じです。(笑)

 

 

ただ、注意点としては消化にやや負荷がかかるため、胃腸の虚弱な人や下痢しやすい老人や小児は、控えめに摂った方が良いでしょう、という感じです。

 

 

因みに、「大麦の苗」は一部の青汁の原料にもなっており、熱証、湿熱証の人は積極的にとるべきものですが、これも、

 

冷えのキツイ「陽虚」型の人は気を付けるべきでしょう。

 

 

このように、体にいいからと言って摂りすぎるのは問題ですが、西洋医学的に血糖値の問題といい、東洋医学的に内熱の問題といい、

 

胃腸虚弱やキツイ冷え体質でもない限り、現代人は白米に麦を混ぜた方が良い気がしてなりません。

 

 

 

続く

 

 

 

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糖尿病と東洋医学 4

2017.06.11

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これまでのお話

 

糖尿病と東洋医学

糖尿病と東洋医学 2  参照

 

 

では続きいきましょう!!

 

 

◆三多と三焦での分類

 

 

『実用中医内科学』によれば、消渇の特徴的な病変は

 

多飲、多食、多尿

 

「三多」が中心であり、病が進んでいくと

 

消痩尿が甘くなる

 

などの病変が現れるそうです。

 

 

中医における消渇は、西洋医学の糖尿病のみならず、尿崩症(※)も包括した概念であるそうです。

 

※尿崩症・・・様々な原因で多尿となり、必要な水分まで排泄されてしまい、体内の水分のバランスを崩し、皮膚乾燥や口渇、ひどくなれば脱水、低血圧、意識障害などを呈する病気。

 

 

また、よく消渇は「上消渇」「中消渇」「下消渇」と、上焦、中焦、下焦のどこに病変が集中するかで分けられます。

 

 

上消渇は「肺の蔵」、中消渇は「脾の臓」「胃の腑」、下消渇は「腎の臓」が、病変の中心となります。

 

肺・大腸

脾・胃

腎・膀胱

心包・三焦   参照

 

 

とりわけ、消渇は本質的には「腎の病」を治療することに主眼が置かれます。

 

 

熱がこもって、陰液を消耗すると、最終的には腎にしわ寄せが来やすいのですね。

 

 

こういう特徴があると、いきおい、西洋医学の腎臓と、東洋医学の腎の臓を結びつけて論じたくなりますが、何度も書いているように、臨床的にはそのように短絡しない方が正解です。(*‘∀‘)

 

 

 

続く

 

 

 

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ブログ記事が全て消えるというコワい事態が発生(゚Д゚;)

2017.05.12

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本日、一時的ではありましたが、清明院のブログ(院長ブログ、スタッフブログともに)の記事が全て消えるという

 

実にコワ~い事態がありました。

 

 

約8年書いてて初めてです。(゜o゜)

 

 

当然、毎日、全てのデータは管理会社と清明院の両方でバックアップしていますので、問題なかったんですが、こええ~

 

 

超こええ~~

 

 

・・・ですので、今日僕が一生懸命書いた胃の気の脈診の第3弾は消え去りました!!orz

 

 

我ながらいい記事だったのに。。。

 

 

うー、もう一回書くのめんどくせえ~~~

 

 

今日はもう、呑んで寝る~~~(゚∀゚)

 

 

ガルルー

 

 

 

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「衛気」って何ですか? その12

2017.02.12

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これまでのお話

 

カテゴリ 「衛気」 参照

 

 

 

◆衛気はどこから生じるか。

 

 

これもまあ、『霊枢 営衛生会篇(18)』によれば、「衛気は下焦より生ず」と書いてあるんですが、それをそのまま読めばその通りなんですが、

 

これに反発した人は、実は結構いるようです。

 

 

日本人でこの考え方にエラク反発した人が、江戸時代の稲葉通達という人です。

 

 

因みにこの人が書いた『素問研』という著書は、その後に出てきた多紀元簡『素問識』に勝るとも劣らない内容であったとも、言われているようです。

 

(しかし慎重に研究する必要があるようですが)

 

多紀元簡という人物

墓マイラー10 

宮川浩也先生『素問研』について   参照

 

 

その稲葉通達が書いた『三焦営衛論』の中で、衛気は「下焦」から出るというのを「上焦」の間違いだとして、他の『黄帝内経』の諸篇を引いて、

 

それを根拠に批判しております。

 

 

因みにこの『三焦営衛論』の、宮川浩也先生による全訳は、内経医学会のHP内にリンクがあります。

 

 

いつもながら、内経医学会の先生方の仕事は素晴らしく、感謝感謝です。(*^^*)

 

 

・・・ということで、要は衛気がどこから生じるかについては諸説あると。

 

 

まあ、平たく言えば、「衛気」も結局は水穀の精微が原料なわけですから、脾胃の力(中焦)、腎陽の蒸騰気化の力(下焦)、肺の宗気を集める力と宣発力(上焦)、

 

当然こういったものに依存して生成されるわけですんで、上焦も中焦も下焦も全部関わるんですね。(笑)

 

 

ただまあ、『黄帝内経霊枢 衛気行篇(76)』にあるように、衛気の生理的循環を考えたとき、夜に体内に循環していくとき、腎経から腎に入ることを考えても、

 

肺脾腎の中では、腎との関わりが特に大きいと見ていいと思っています。

 

 

もし腎に何か異常があれば、衛気が夜間に臓を伏行できないと考えられるからです。

 

 

体表面をまもることが衛気の主要な働きなわけですが、それは夜間に体内を十分に伏行することで、よりしっかりと果たされるでしょう。

 

 

 

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ご近所さんが鍼の凄さに気づいた

2017.02.09

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今朝、ご近所さん(清明院に治療に来たことはない)から急に話しかけられた。

 

「いやー先生、鍼ってスゴイですねー!!」

 

と。僕が、

 

「どうしたんですか急に??」

 

と問うと、

 

「テレビでやってたんですよ。」

 

という。

 

「ほう、どんな風に?」

 

と問うと、

 

「手のツボに鍼刺したら、30秒後に急に胃液が出てくる様子を、胃カメラとかCTで写してたんです!!」

 

とのこと。(苦笑)

 

「あー、それは分かりやすかったですねー。」

 

と言うと、

 

「ああいう風に科学の力で説明してくれると、分かりやすいです!!」

 

という。

 

 

僕は複雑な気分になったが、僕が尊敬する先輩の一人も、鍼灸界に入ったきっかけは、テレビで足三里に鍼したら、

 

直後に胃下垂の人の胃がグーッと持ち上がるのを見て感動したのがきっかけだった、という話を思い出した。

 

 

テレビをはじめとする、一流メディアの力、科学の力。

 

 

今日、FBの方でこんな記事を紹介したが、そういうアピールの仕方が、現代人には最も有効な方便なのかもしれないね。

 

 

正攻法と奇攻法。

 

「正」と「奇」 参照

 

 

 

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間違った養生法(水分多飲+ホットヨガ)

2017.01.21

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随分前に、けっこうしつこく書いてたんだけど、

 

「なんか、キリがねえや(‘Д’)」

 

と思って止めた経験のある、養生法に関する話題。

 

 

まあ、ネットを中心とした情報化社会である昨今、実にキャッチーな

 

「〇〇すれば健康美人!」

 

「〇〇で美ボディーゲット!」

 

などなど、メディアの美辞麗句の毒牙にかかって、深刻な病になっている患者さんを、清明院ではよく診ます。

 

 

よくあるのが、

 

「日頃から水分をガンガンとって、休日はホットヨガで大汗をかく。」

 

という健康法のようなものを一生懸命続けている患者さん。

 

 

しかもこれ、20代後半から30代の女性で、管理職などのハードワーカーの方に多かったりします。

 

 

これは非常に危なっかしいです。

 

(全否定はしませんが。)

 

 

東洋医学的には、水分を必要以上にたくさん取ることによって、脾にも腎にも無用な負担がかかります。

 

(もちろん膀胱にも三焦にも胃にも小腸にも大腸にも、場合によっては肝胆にも心肺にも、無用な負担がかかります。)

 

 

そして、捌ききれない水分は、余った水となり、体内に停滞し、「湿痰(しったん)」という病理産物になります。

 

 

・・・で、ホットヨガに行くとこの「湿痰」が排出されて、それとともに他の毒も出る、という、まるでマッチポンプのような健康法なんですが(苦笑)、

 

それでスッキリしてめでたしめでたしかと言うと、そうでもない人が多い。

 

 

人間は水道管じゃないし、水は排水管洗浄剤じゃない。(苦笑)

 

 

日頃のハードワークで、飲み会も多い、睡眠不足も多い、ストレスも多い、運動不足、そういう生活習慣によって、主に脾腎による、

 

水分の出納調整機能が極端に減退しているところに持ってきて、「デトックス」とか称して過剰に水分を取り、しかも暑い部屋で一定時間体操させて、

 

無理やり発汗させることで、必要な津液(有用な水分)を失い、疲労を助長する。

 

 

このメカニズムによって、耳鳴り、突発性難聴、ニキビや皮膚炎、生理痛や生理不順などなど、起こりうる病、症状は数知れずです。

 

(もちろん、水分の調整機能が十分な人は大丈夫ですが。)

 

 

各人がよくよく考えて、自分の体は自分で守らないと。

 

 

流行っているからとか、テレビや雑誌で取り上げられてるからとかじゃなくて、「自分自身の体質と生活習慣にあった養生法」というのを真剣に考えないと、

 

10年後、20年後を考えたとき、大きなマイナスになる可能性があるということを、よく考えた方が良いと思います。

 

 

 

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カゼっぴきだらけ

2016.12.25

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イヤー最近、カゼっぴきの患者さんが多い。

 

 

発熱、咳、痰、のどの腫れ痛み、悪寒、悪心、節々の痛み、胃痛、下利を伴うものなどなど。。。

 

 

土曜日は、10人以上診ましたかね。

 

 

急性疾患のオンパレードで、大変勉強になりました。

 

 

インフルエンザかもしれないと思ったけど、鍼に来ちゃった方が治るのが早いと思ったから来た、という患者さんが多かったですね。

 

 

まあ別に、病院でインフルエンザの検査をする、抗インフルエンザの薬をもらう、解熱剤だの消炎剤だの総合感冒薬といわれるものをもらう、

 

そういう患者さんの行動、当たり前の処方を、別に否定しないし、それはそれとして、こっちは粛々と東洋医学的に診て考えて、治療するのみです。

 

 

カゼを引いて、治らなかったら病院に行く、これは現代日本において、極めて普通の、常識的な行動だと思うからです。

 

 

でも、何度も何度も、病院で出された薬ではスッキリ治らなかったけど、清明院の治療ですぐにスッキリと治った、そういう経験を重ねた患者さんが、

 

病院よりも先に清明院に来るようになる、という事実は普通にあります。

 

 

数千年の大昔から、東洋医学の医者は、無数のカゼの患者さんを治療して来ました。

 

 

そして、『傷寒論』『温病学』という、急性外感熱病に対する優れた理論を構築しました。

 

 

僕らはそこから学び、安心して冷静に、患者さんと対峙することができます。

 

 

 

まあ、鍼最高。(笑)

 

 

 

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総合と総体 11

2016.12.19

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これまでのお話

 

総合と総体 1

総合と総体 2

総合と総体 3

総合と総体 4

総合と総体 5

総合と総体 6 

総合と総体 7  参照

 

 

 

◆「部分らしきもの」に分けた意味

 

 

ここまで語ってきたように、東洋医学は、なんだかんだと分析しながら、常に

 

「全体」「総体」「一」「一元的身体観」

 

に立ち戻って考えることが、その特長です。

 

 

でも、本当の意味で対象を「全体無媒介的に」まるっと真相を理解し、捕まえるためには、「直観的認識」しか方法は無いのですが、それでは一般化、大衆化は不可能です。

 

 

そこで、古代中国の医師達の解決策としては、一応「部分らしきもの」に分けて、その上で、全体を再構成する、という認識手段をとります。

 

 

その考えに基づいて人体に設定されたのが、「五臓六腑」です。

 

 

「五臓六腑」については、以前さんざん書きました。(笑)

 

カテゴリ「五臓六腑」

カテゴリ「肝・胆」

カテゴリ「心・小腸」

カテゴリ「脾・胃」

カテゴリ「肺・大腸」

カテゴリ「腎・膀胱」

カテゴリ「心包・三焦」   参照

 

 

 

まあ今読むと、わずか5年位前の文章なんだけど、幼稚過ぎて笑えます。

 

 

でもまあ、この時から私の主張のキモは変わっておらず、当時の私も、当時なりに東洋医学の内臓観と、西洋医学の内臓観を混同するなよ!!ということを、文章の中で、口を酸っぱくして訴えております。

 

 

「全体に立ち戻って考える」「総体における気の傾斜を知る」のが目的な訳ですから、各内臓の写実的な形体であったり、各内臓それぞれの、細部における形体的特徴や、

 

それら細部の発現する詳細な作用などよりも、各内臓同士がどのように関わっていることで、人体の恒常性が保たれているのか、その状態がどうなっているのかは体表面に現れるため、

 

それを如何に評価するか、というところに、興味は注がれます。

 

 

そして、全身を周流する「十二経絡」が設定(ある意味発見)され、その状態をうかがうことの出来る「経穴」というものが設定(これもある意味発見)されたと。

 

 

だから、各蔵府を切り分ける境界などはあえて不明瞭で、曖昧である方が、全体を再構築する時に、より完璧に近くなる、と考えていたのだろうと思います。

 

 

だから五臓六腑の中に、ある意味では「全身」を示し、臓腑間の「間隙」を示す「三焦の腑」なんていうものの設定も、必要だったんだろうと思います。

 

 

このように、「総合と総体」という観点から、東西両医学の本質的な特長と良さを把握していれば、江戸末期から明治時代に、両医学が対立し、闘争し、

 

結果的に一方がパージされる形での不幸な結末は迎えなかっただろうに、と思うと、惜しくてなりません。

 

 

 

続く

 

 

 

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「病理」と「病機」

2016.10.25

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先日告知したように、11.27に、北辰会で喋ります!!

 

11.27、三時間喋ります!! 参照

 

 

今、その内容の細かい部分を詰めている作業中です。

 

 

3時間ももらって、対外的に喋るんだから、せっかくなんで、永久保存版の講義にしようと思っています。

 

(数年前から、北辰会の講義は年に数回しかないので、毎回そういう気持ちでやっています。)

 

 

 

 

ところで北辰会では、中医学の言う「病因病機」のことを「病因病理」と呼んでいます。

 

(これらは、いわば疾病のメカニズムみたいなもんです)

 

 

これに関して、「機」「理」の、字義の違いに触れつつ、こないだ述べました。

 

「理」の意味 5 参照

 

 

要約すると、結局、なぜ北辰会方式では「病因病理」と呼ぶのか、明確な回答は先輩に聞いてもなかなか得られず、

 

「どっちでもエエんちゃう??」

 

とか言われて、

 

「だったら中医学の教科書に合わせて、病因病機と言った方が良いんじゃないすか!?」

 

と思ったりして、ハッキリしないイライラ感みたいなものがありましたが、色々とまとめていると、やっぱり「病因病機」という呼称よりも、

 

北辰会方式では「病因病理」という呼称の方がいい気がしている、という話をしました。

 

 

「病機」というのは読んで字のごとく「病の機序」であり、病のメカニズムのことです。

 

(肝鬱気滞→脹痛、みたいなね。)

 

 

それに対して「病理」というのは、先日書いたように「ある病機の、生理面も含めた、理論的根拠」という意味に解します。

 

(肝鬱気滞を緩めんがための生理的欲求として、甘いものや酒を過食過飲したら、結果として胃熱が生じた、みたいなね。)

 

 

こういう風に、ある症状の背景にある「生理的な欲求」についてまで考えることで、各病機の標本主従が明確になり、病の全体像の「本質中の本質」が把握しやすいのではないか、と考えています。

 

 

具体的に言うと、精神的なストレスの過剰から気機が鬱滞し、肝の臓の病変を起こし(病因→病機)、それを緩めんがために甘いものを過食(病機→生理)した結果、

 

二次的に脾の臓や胃の腑の病変を起こした(病因→病機)という患者がいた場合、肝の病機と脾胃の病機の標本を考えると、本は肝、となります。

 

 

ここで、病因病機のみしか意識しなければ、この症例における時系列的、理論的な標本の判断が難しくなります。

 

 

そして、それが分析出来た上で、四診によって現時点、治療時点における各病機の標本主従を明確にして「証」を弁出して、養生指導も欠かさずに、治療を進めていくのです。

 

 

そうすると、治療の結果、何が動いて、何が動いてないかが分かります。

 

 

因みに、例えば上記のケースで、病因病理の上では「本は肝」であっても、初診時の状況(主訴その他の状況)によっては、「急則治標」で胃の熱から叩く、

 

とかいうケースもあり得るワケです。

 

 

やれ弁証論治派、といっても、ここまで理路整然とやっているところもなかなかないと思いますけどね。

 

 

 

11.27は、イヤというほどこういう話をしてやるうー!!(=゚ω゚)ノ

 

 

 

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(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!!

2016.10.24

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清明院では現在、院内診療、訪問診療ともに多忙のため、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

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10.23の日曜日は、(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!!

 

 

今回は午前中は実技訓練「胃の気の脈診」

 

 

私も臨床班を一班担当しました!

 

 

どーも今週は、東洋鍼灸専門学校でも、東京衛生学園でも、北辰会でも、ずーっと「胃の気の脈診」の講義をしているように思います。。。

 

 

「胃の気の脈診」をきちんと理解しようと思ったら、まずは北辰会の言う「胃の気」とはどういったものなのか、その原理を理解し、

 

次に「胃の気の脈診」の、実際の実技における脈の診方の4分類と、その根拠を覚えることが、基本中の基本として重要なんですが、

 

正直この、基本中の基本が、出来ていない人が多い。。。

 

 

基本がない中で、ヘンに背伸びして、応用的なことを言ったりやったり、考えたりすることほど、危険なことはありません。

 

 

上記がまずは出来ていないと、何年やっても、「胃の気の脈診」の上達なんてないと思います。

 

 

午後は成増で「伝統鍼灸 松田蓮絲堂」を開業している松田蓮山先生による「臓腑経絡学 肝・胆」

 

 

見た目は中国マフィアみたいにいかついし、長年少林寺拳法をやっていたため、実際に腕っぷしも相当強い松田先生ですが、

 

話してみると、クマのプーさんのような、心優しいひょうきん者です。(笑)

 

 

今回の講義から「蓮」の字を使った号も名乗って心機一転、東京で大暴れしてほしいと思います。

 

 

最後は浅草で「伝統鍼灸 かみなり」を開業している土田丈先生による講義「問診・体表観察」

 

 

土田先生は、実は僕の鍼灸学校時代の同級生です。

 

 

もともとスポーツマンで、スポーツトレーナーの畑に居た先生ですが、今では立派な北辰会の講師になられました。

 

 

チョンマゲも切り落とし、心機一転、ますます東京で暴れてほしいと思います。

 

 

僕も何か、心機一転しようかな。(゚∀゚)

 

 

 

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