東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「膀胱」って何ですか?(その5)

2011.02.27

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これまでのお話・・・


「腎」って何ですか?(その11)

「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?
「膀胱」って何ですか?(その2)
「膀胱」って何ですか?(その3)
「膀胱」って何ですか?(その4)

 

さーここらで、「膀胱の腑」シリーズをいったん終わりにしましょう!!

 

☆「下焦」という世界



「腎」って何ですか?(その3)で述べたように、東洋医学ではおへそから下の、下腹部のことを「下焦(げしょう)」と呼び、とっても大事な臓腑がしまわれている場所だ、と考えています。

すなわち「腎の臓」、「肝の臓」、「小腸の腑」、「大腸の腑」、「膀胱の腑」、「女子胞(じょしほう:子宮のこと)」が存在し、上焦、中焦と比較すると、

 

最も多くの臓腑が存在します。


それも、消化や排泄、泌尿生殖器といった、生命を維持する上で欠かせない、重要な臓腑ばかりです。

気功などでも、おへその下には臍下丹田(さいかたんでん)という、気を集める特別な場所があるとし、古来から非常に重要視しています。


このように人体の中で非常に大事なポイントに、さりげなく(でもないか。)存在する「膀胱の腑」・・・。

その膀胱の腑と最も関係の深い経絡に、「足太陽膀胱経(あしたいようぼうこうけい)」という経絡があります。

(経絡の話も、そのうち書きます。)

その経絡上に、「崑崙(こんろん)」という経穴(ツボ)があります。


今日はオマケで、その話をちょこっと書いて終わりたいと思います。

☆神秘の霊峰「崑崙山」と「崑崙」という経穴

ちょっと番外編になりますが、この「崑崙」・・・。

 

外くるぶしの後ろにあるツボでございます。

 

 

崑崙

 

 

↑↑若干ムクミが気になりますが。。。

 

 


もともと、「崑崙山」という山の名前から取ったモノだと言われております。

(・・・まあ、カタチ的に外くるぶしが崑崙山で、そのふもとってとこでしょう。)


この崑崙山という山は、中国の太古の伝説にもよく登場する山でして、伝説では神様や仙人が住む、霊峰なんだそうです。

実際に現在も、チベット高原の北には同名の山脈が存在します。

(そこは普通の山脈のようですが。(笑))

古代中国で神秘思想が流行した時期、もともと山というのは神聖なものとして扱われていましたが、中でもこの崑崙山は特別扱いだったようです。

「コンロン」とは「渾淪」とも書き、こう書くと非常に深い意味を持ちます。


『列子』天瑞第一にこうあります。

「太初は、気の始めなり。太始は、形の始めなり。太素は、質の始めなり。気形質具わって未だ相離れず、故に渾淪(こんろん)という。」

穴沢辰雄『列子』明徳出版社 P32 参照)

 

 

・・・ここでは、「渾淪」とは宇宙開闢以前の混沌(カオス)のことです。

 

また道教などでは「崑崙」という言葉はそのまま「脳」を示す、とあり、これまた深い意味があります。

 


近代日本の著名な鍼灸家も、このツボは非常に強力なツボだと認識しているようです。

柳谷素霊先生の見解に、藤本蓮風先生も同意しています。藤本蓮風『経穴解説 増補改訂新装版』メディカルユーコンP226参照)

僕自身の臨床経験でも、診断点、治療点として、非常に使えるツボじゃないかな、と認識しています。

・・・まあ、あんまり書いてると止まらなくなりますが、個人的には「足太陽膀胱経」の中でも、非常に臨床における利用価値の高い、興味深い経穴だと思っております。(笑)

 

そして、そう思うに至るまでに、実践はもちろん、あらゆる着想のきっかけがあった、ということです。

 

まあ、これを一つのオマケとしまして、「膀胱の腑」シリーズ、いったん終了でございます!!

 

 

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「腎」って何ですか?(その11)

2011.01.30

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これまでのお話・・・


「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

「腎」って何ですか?(その2)
「腎」って何ですか?(その3)
「腎」って何ですか?(その4)
「腎」って何ですか?(その5)
「腎」って何ですか?(その6)
「腎」って何ですか?(その7)
「腎」って何ですか?(その8)
「腎」って何ですか?(その9)
「腎」って何ですか?(その10)

 

・・・さて、そろそろ「腎」シリーズ、ラストになります。

 


これまで色々と書いてきましたが、「腎」というのは、五臓六腑の中でも特に重要な臓であります。

 


患者さんが訴える、様々な症状の根本中の根本になっていることも少なくありません。

 


したがって病を根っこから治療しようと考えた時、治療対象になることも多い臓です。

 


東洋医学の言う五臓六腑というのは、どれが欠けてもダメ、全体のバランスが重要、という風に考えますが、その中でもとりわけ重要なのはどれかといえば、

 

私は「肝・脾」・腎」の3臓であると考えています。

(まあここは、考え方によって多少分かれるところでしょうけども。)

ともかく、人間の生殖をつかさどる腎の臓・・・。

 


近年増加し、問題になっている不妊症や不育症、先天性の病なんかにも、大きく関与することが多いのです。

 

 

また、漫画などで描かれる、高齢者のトレードマークといえば「白髪」と「入れ歯」と「曲がった腰」ですが、これらにも「腎の臓」は大きく関わります。

 

☆「腎」と「髪」と「歯」

以前、髪の栄養である「血」と大きく関わるのは「肝の臓」である、というお話をしました。

「肝」って何ですか?(その3) 参照

 

しかし髪の栄養には、「腎」も大きく関わります。

 


なぜならば東洋医学には、

「肝腎同源(かんじんどうげん)」

という有名な言葉があります。

 


・・・コレはどういう意味かというと、腎が蔵する「精(せい)」は、体の状況に応じて「血(けつ)」に変化し、反対に肝が蔵する「血」が、「精」に変化する場合もある、

 

という、「精」と「血」は同根で、もともと同じものである、という考え方であります。

 


つまり、「血」が足らなくなると「精」が変化して補い、その逆パターンもある、ということです。

 


つまり、

「血の余り」

と言われる「毛髮」には、「肝」と「腎」が大きく関わる、という風に考えるのです。

(これを”精血同源(せいけつどうげん)”と言ったりもします。)

 

 

そしてさらに、東洋医学では「歯」のことを、

「骨の余り」

と呼びます。

 


「歯」というのは実際に、上あごと下あごの骨にガッチリとくい込んでいまして、骨を基礎として伸びてきます。

 


まさに、成長過程からも、見た目も見るからに「骨の余り」なんですが、その「骨」と、その中にある「骨髓」をしっかりとした良好な状態に保つ働きを持っているのが、

まさに「腎の臓」なのだ、ということです。

 


・・・ということは、「髪」と「歯」の状態というのは、そのままその患者さんの「腎の臓」の状態を示すことが少なくないのです。

 


小さい頃から虫歯が多いとか、50代後半で総入れ歯になったとか、出産したら歯がボロボロになったとか・・・、小さい頃から骨折しやすいとか、

 

中年期から背骨が変形して姿勢が曲がってきたとか・・・、若いうちから白髪が多いとか・・・、などなど、自分を考えても、周りの人を思い浮かべても、

 

思い当たる方が多いのではないかと思います。

 

・・・信じられない方もいるかもしれないけれども、高齢者で髪が真っ白の方が、鍼治療を始めてから、黒い髪が生えてきた、という事例を、僕は何度も経験しています。(笑)

 

 


まあ要は、

「腎の臓」をいい状態に保つことによって、高齢者はいつまでも若々しくいられるし、

若者は若者らしく、健全な人生を全うすることが出来るのです!

そして、東洋医学は、それの大きな助けになることが出来るのです!


 

・・・ということで、「腎の臓」シリーズ、ひとまず終了。

 

 

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「泣く」とはどういうことか(その6)

2011.01.07

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これまでのお話

「泣く」とはどういうことか(その1)
「泣く」とはどういうことか(その2)
「泣く」とはどういうことか(その3)
「泣く」とはどういうことか(その4)
「泣く」とはどういうことか(その5)

 

かなり久々になりますが、このシリーズ、ちょっと足しましょう。

 


今後もこのように、右にあるカテゴリーの色んな話を、たまに肉付けしていきます。

 


今日、こんなニュースを見つけました。


(↓↓以下簡略化して引用)

◆女性の涙に「逆フェロモン」…男性の興奮鎮静化

 

読売新聞 1月7日(金)3時7分配信

 

女性の涙には男性の感情に影響する化学物質が含まれているとの実験結果を、イスラエルにあるワイツマン科学研究所のチームがまとめ、

米科学誌サイエンス電子版で6日、発表した。


昆虫では、情報伝達の役割を担う微量の化学物質「フェロモン」が生殖行動に影響し、マウスでも雄の涙腺から分泌される物質が雌に交尾を促すことが報告されている。
 
今回、動物の世界で知られる促進フェロモンとは異なる作用のフェロモンが人間に備わっている可能性が強まった。

研究チームはまず、複数の女性ボランティアに悲しい映画を見せ、涙を採取。

涙と、塩水がしみこんだシートを男性被験者24人の鼻の下に別々にはりつけると、涙のシートをつけた場合でのみ、女性の顔写真に性的魅力を感じる度合いが減った。

唾液中の男性ホルモン「テストステロン」の濃度も低下したほか、脳の活動を調べる機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)でも、性的興奮にかかわる視床下部などで活動が低下していることを確認した。

 
 

(引用おわり)

 

・・・まあ要するに、人間の女性の涙には、男性の性的興奮を「抑制する」成分を含んでいる可能性がある、という記事ですね。
 

以前このシリーズでも、涙の成分についてはいまだに不明な点がある、ということをお伝えしました。
 

サイエンスの原文を読んだ訳じゃないけど、今回の実験結果は面白いことを示唆していると思います。
 

「女性の」「悲しい映画を観ての」涙が含む、

「嗅覚」を刺激する何らかの成分(フェロモン?)が

男性の「性的興奮」を

「選択的に」抑制する

ということがもし本当ならば、非常に興味深いですね。

 

「涙」、「悲しい」「嗅覚」、「性的興奮の抑制」、というキーワードからは、東洋医学的には「肝の臓」「肺の臓」が想起されます。
 

そして五行で言う「肝木」「肺金」からさらに「魂(こん)」「魄(はく)」、「肝血(かんけつ)」「肺気(はいき)」という陰陽、

そして、「男女」という陰陽・・・。

 
この実験をやったワイツマン科学研究所の人たちに質問してみたいことが山ほどあるんですけどー・・・。

 
(笑・・・言葉通じませんけどネ。)

 
・・・まあいずれにせよ、人体について現代科学的に分かってくれば来るほど、

「それをとっくに東洋医学は説明出来ていた!」

なんてことがたくさん起こるかもしれませんね・・・。(笑)

 
 

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「腎」って何ですか?(その8)

2011.01.05

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これまでのお話・・・


「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

「腎」って何ですか?(その2)
「腎」って何ですか?(その3)
「腎」って何ですか?(その4)
「腎」って何ですか?(その5)
「腎」って何ですか?(その6)
「腎」って何ですか?(その7)

 

年末年始でなんやかんやと忙しくしてるうちに、随分と空いてしまいましたが、続き、いきま~す!!!

 

☆「腎」と生殖

 

前回、「腎の臓」”求心性”の働きを持った臓である、というお話をしました。

 


ところでこの表現、少し分かりにくかったかも知れませんので補足します。

 

・・・このシリーズでこれまで長々と解説してきているように、五臓六腑にはそれぞれ働き、役割があります。

 

「臓」と「腑」に関して大ざっぱにいうと、

「五臓」の方は”何かを貯め込む”、という働きが多く、

「六腑」の方は”何かを通す、あるいは洩らす”、

という働きが多いです。

 


つまり、「五臓」の場合は、

「肝の臓」は「血(けつ)」や「魂(こん)」を蔵(ぞう)し、

「心の臓」は「神(しん)」を蔵し、

「脾の臓」は「意」や「思」を蔵し、また、「胃の腑」と協調して一時的に飲食物を蔵し、

「肺の臓」は「気」や「魄(はく)」を蔵し、

そして今解説している「腎の臓」は「精」や「志」を蔵する、

といった具合であり、「六腑」の場合は、

「胃・小腸・大腸の腑」は飲食物を通し、

残りの3つはまだ解説してないけど、

「胆の腑」、「膀胱の腑」は胆汁、尿を一時的に溜めますが、結局は洩らしますし、

「三焦の腑」も、一面、体の中の”お水”の通り道であります。


(この3つについても、詳しくはいずれ解説します。)

・・・まあこのように、「臓」と「腑」でまずはおおざっぱに働きが分けられ、さらに五臓六腑それぞれに個別の働きがある中で、

 

比較的「腎の臓」の働きというのは目立って”求心力”(引き集める力)が強い、ということです。

 

そして「腎の臓」は、人間の生殖機能に大きく関わります。

 

前置きが思いのほか長くなっちゃったんで、続きは次回。(笑)

 

 

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「腎」って何ですか?(その5)

2010.12.20

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これまでのお話・・・


「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

「腎」って何ですか?(その2)
「腎」って何ですか?(その3)
「腎」って何ですか?(その4)

 

ここまで、「腎の臓」”カタチ”と”位置”についてつらつらと述べてきました。

 


今日はいよいよ、その機能について。



☆腎と根気強さ

東洋医学の言う「腎の臓」というものがしっかりと働いていると、気力体力が充実し、細かい仕事を根気強くやり通すことが出来る、と説きます。

コレ、何故でしょうか。まずはその理由の一つ目、いきます!

・・・以前、「肝(かん)」は「魂(こん)」を蔵する、というお話をしました。

「肝」って何ですか?(その4) 参照

 


・・・また以前、「心」は「神(しん)」を蔵する、という話もしました。

「心」って何ですか?(その1) 参照

 


・・・そして以前、「脾」は「意(い)」を蔵する、という話もしました。

「脾」って何ですか?(その5) 参照

 

・・・さらに以前、「肺」は「魄(はく)」を蔵する、というお話もしました。

「肺」って何ですか?(その9)

 

そしてこれらと同じノリで、「腎」は「志(し)」を蔵する、という考え方があります。

 


・・・ではこの「志」というものは具体的にどういうものかというと、これは「腎の臓」の機能の一部であり、

1.人間の行動のスムーズな最終決定の際に関わる

2.長期記憶(記憶の貯蔵)に関わる

とされています。

 


ということは、腎の臓が何らかの原因で弱り、この「志」の働きが鈍ると、単純に忘れっぽくなったり、昔のことが思い出せなくなったり、

 

行動が優柔不断になった結果、けっきょく、中途半端で終わってしまったり、という症状が現れます。

 


老人でこうならともかく、最近は若い人でもこういった症状が出ている人が非常に多いように思います。

 


何かを始めたはいいけど中途半端で、すぐやめちゃう、続かない。

 


若いのに会話の中に、

「えーとえーと、なんだったっけかな~・・・。」

が多い、これは「腎の弱り」か「志」の機能失調が起こっている可能性が高いです。

 

要注意です。

 

これはイカンことですぞ・・・。

(僕も気をつけよっと。)

 

 

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「腎」って何ですか?(その3)

2010.12.17

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これまでのお話・・・


「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

「腎」って何ですか?(その2)

 

さあさあ、どんどんいきましょう!!

 



☆「腎の臓」の形と位置(その2)

「腎」の形と位置については、もう少し書きたいことがありますので、書きます。(笑)

 


・・・前回、「腎」は腰椎(ようつい)の2番に付着している、と東洋医学では説く、というお話をしました。

 


この位置というのは、人体を上、中、下の3つに区切った場合、「下」にあたる部分です。

 


東洋医学ではこのように、人体を上中下の3つに区分する考え方を、よく用います。

 


その、”上”の部分のことを「上焦(じょうしょう)」と呼び、みぞおちよりも上の部分を指し、ここには「心の臓」と「肺の臓」が存在している、と説き、

”中”の部分はみぞおちからおへその高さで、ここを「中焦(ちゅうしょう)」と呼び、ここには「脾の臓」と「胃の腑」、それから「肝の臓」の一部分と、

 

「胆の腑」が存在すると説き、”下”の部分はおへそから下の部分で、ここを「下焦(げしょう)」と呼び、ここには「腎の臓」「肝の臓」、

それから「大腸の腑」「小腸の腑」「膀胱の腑」などが存在する、と説きます。

 


そしてこの「腎の臓」というのは、この”下焦”における中心的な存在、言わば主役、と考えられています。

 


なぜ主役なのかは、また後ほど解説していこうと思います。

 

・・・東洋医学に、理想的な体の状況を示す言葉で「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という言葉があります。

 


これは、頭は涼やか、足は温かい、という、体の”上下”のバランスがキチッと取れた状態を指す言葉です。

 


病的な状態になると、これが逆転してしまいます。

 


これを、

「上熱下寒(じょうねつげかん)」

あるいは

「上実下虚(じょうじつかきょ)」

と呼びます。

 


そして、”下焦”の主役である「腎の臓」が何らかの原因で弱った時、こういう状態になりやすい、という考え方があります。

(もちろんそれが全てではありませんが。)

 


よく話題になる、更年期障害の代表的な症状に、”ホットフラッシュ(急激な顔面のほてり感、胸から上での発汗、動悸etc..)”というものがありますが、

コレなんかはまさに東洋医学の言う、「上熱下寒」の状態になっていることが多く、その根本原因に、「腎の臓の弱り」が見られることが少なくありません。

 

 


そして「腎の臓」の働きを助け、機能が最大限発揮できるように治療していくと、症状が改善することが多いです。

 


・・・また、話がそれましたネ。(笑)

 

続きは次回。

 

 

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「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

2010.12.15

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さてさて、そろそろ五臓六腑シリーズを再開したいと思います。

 


これまで、肝、心、脾、肺、胃、小腸、大腸と、つらつらと解説してきました。

(右にある、それぞれのカテゴリー参照)

 

・・・このシリーズで僕が気を使っているのは、

1.「極力、東洋医学の専門用語を使わないこと」

2.「各種の古典からの、原文を使った引用は極力避けること」

3.「喋り口調で書くこと」

4.「どこから読んでも理解できるように」

などです。

 

1.をあまりやると、読んでくれる人がかなり限られてしまうように思います。

2.をやると、それだけでアレルギー反応を示す人が多くいることを、僕はよく知っています。(苦笑)

3.は、そうすることで、少しは読みやすくなるかなあという配慮からです。(特に論文口調に慣れてない若い人)

4.は、東洋医学という学問は当然ながら非常に膨大な内容を持っていますので、その大きな山を目の前にして、”興味はあるけど手が出ない”人のために、

 

楽しく、楽に読めて、気が付いたらずいぶん詳しくなってた、という感じになっていただきたいとの思いから、どこからでも、各人が興味のある部分から入れるようにと工夫した書き方を心がけています。

 


・・・というような理由からであります。

 

ではいきます。

 


東洋医学の言う「腎」というのは、五臓六腑の中の、”五臓”の中の一つであります。

「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」って何ですか? 参照

 


「腎の臓」というものも、当然西洋医学の言う「腎臓=kidney」とは、まったくの別物です。

 


位置も機能も形態も、部分的には西洋医学のそれとオーバーラップすることはありますが、まったく別の概念としておさえた方が正解だと思います。

 


なぜならば、理論的に深く突き詰めていくと、どんどんつじつまが合わなくなるからです。

 


コレは五臓六腑すべてに共通して言えることです。

 


ここら辺を最初からごっちゃにして理解してしまうと、後々ワケが分からくなってしまうケースが非常に多いように思います。

 


東洋医学は東洋医学、西洋医学は西洋医学、どちらもすごいけど、2者は根本的に違うんだ、という意識です。

 


まあ例えるならば、聖書の言葉や考え方を徹頭徹尾仏教の用語で説明することが困難であることと似ていると思います。

 

前置きが長くなりましたので、続きは次回。(笑)

 

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東洋医学と「痛み」(その1)

2010.11.10

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昨日まで、4話連続で、「スピリチュアルペイン」について書いてきました。


スピリチュアルペイン(その1)

スピリチュアルペイン(その2)
スピリチュアルペイン(その3)
スピリチュアルペイン(その4)

 

西洋医学においても、「緩和ケア」の分野においては、このように「痛み」というものを幅広く解釈し、治療にあたっている、ということが少しお分かりになったかと思います。


・・・が、しかし!です。

 


我々がやっている東洋医学においては、こういったことも、数千年も前から、当然のように意識しながら、医学理論を構築してきております。

 


まだすべて解説した訳ではありませんが、このブログの
などの五臓六腑シリーズ、あるいは七情などなどを、よ~くお読みいただければ、

 

いかにこの医学が、

「心身一如(しんしんいちにょ)」

を旗印に、患者さんの精神面、果ては魂(たましい)、というものの存在までを意識し、それらを包括しうる形で、医学理論を構築してきたかが、

 

少しはお分かりになるかと思います。

 


これまで何度か書いていますが、東洋医学はそういうことを意識しつつも、数千年の経験と実績に裏打ちされた、明確な”理論(ロジック)”を持っています。

 


よく、東洋医学の学会や勉強会などで、西洋医学的に”原因不明”と言われた、あるいは診断名は付いたものの、服薬は無効か効果薄の、激しい痛み疾患などに、

 

鍼灸治療が劇的に効いた、という症例なんかが出てくることがよくあるんだと思います。

 


これは、鍼灸師を長いことやっていたら、必ずと言っていいほど経験することでもあろうかと思います。

 


ちなみに、私の所属している(一社)北辰会では、その理念において、患者さんの「心」と「体」と「魂」を救うのは、東洋医学思想でないと出来ない、

 

と考えている、とあります。

(一社)北辰会HP 「理念」 参照

 

なお、”魂(たましい)”と、ここで言うのは、”肝”のところで僕が説明した”肝魂(かんこん)”というものとは、重なる部分はあれども、

 

また別の概念であり、これは非常に難しいところだと思います。

 


いつか(何年、何十年後?)僕もこういうことを明瞭に書けたらイイナー、とは思っておりますが、この問題は下手に語れば、勘違いや誤解を与えやすいし、

今の僕ごときが語っていい問題だとも思いませんし、とてもうまくなんて語れませんので、今後の蓮風先生の発言に注目していきたいと思っています。

 


蓮風先生は最近、そのブログ
「鍼狂人の独り言」の中で、ちょくちょくこの”魂(たましい)”というものに触れて、発言されています。

 


・・・これは注目ですよ。

 


なんか色々書いてたら、前置きが長くなっちゃったので、続きは次回。(苦笑)

 

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患者さまの声(20代男性:アトピー性皮膚炎、皮膚の色素沈着、冷え症、慢性疲労)

2010.11.04

再び、「患者さまの声」をいただきましたので、掲載させていただきます。

20代 男性  

症状:アトピー性皮膚炎による皮膚の痒み、皮膚の色素沈着、冷え症、慢性疲労

 

 

2年ほど前、仕事の疲労や生活環境の変化などの影響からか、生まれて初めて、アトピー性皮膚炎を発症してしまいました。

その後、皮膚科に通院し、ステロイド剤の服用により症状は落ち着いたものの、このままステロイドを服用し続けて大丈夫なのかという不安と、

元々の酷い冷え性や肩凝りなどを改善しなければという思いから、妻の勧めもあって、清明院で鍼の治療を受けてみることにしました。

 


鍼そのものが初めてだったこともあり、最初は正直、あまり効果は期待できないと考えていました。

というのも、アトピーが出た時期に、

漢方薬で有名な皮膚科に通院し、治療を試みたものの、全く効果が感じられなかったという経験があり、東洋医学そのものに半信半疑だったからです

しかし、竹下先生の治療を受けてみると、ほんの何本か鍼を打っただけなのに、身体全体が温かく楽になって、

溜まっていた疲れがスッと抜けていくような感じがしました。

そして、何より驚いたのは、諦めていた背中などの色素沈着が、少しずつですが、明らかに薄くなっていったことです

その後、治療を重ねるたびに、アトピーや冷え性が徐々に改善していき、自分の身体が着実に良い方向に向かっていくのを感じました。

そして2、3ヶ月もすると、ステロイド剤もほとんど使わなくて済むようにまでなりました。

 


今では、定期的に清明院に通いながら、特に仕事が忙しい時には、アトピーが悪化しないよう、身体の疲れを取るようにしています。

治療を受けた後は、眼や腰の疲れが取れるほか、精神的にも気分が楽になったような気がして、毎回効果を実感しています。

私自身、もともと食生活には気を遣い、週数回ランニングをするなど、普段から健康面にはそれなりに注意している自信があったのですが、

それでも鍼が持つ万能薬のような効果には大変驚かされました。

同じような悩みを持つ多くの方にお勧めしたいです。

【清明院からのコメント】

上記の文章には、「鍼灸治療」というものの特性を示す、いくつもの示唆的な内容が含まれております。

彼自身がとても的確に、この医学の素晴らしさを「体から」理解して下さった、とてもありがたい文章だと思います。

この方は、発症してから約2年経ってから来院されたアトピー性皮膚炎の患者さんです。

清明院にはアトピーの患者さんが多くいらしていますが、中にはこういった、比較的病歴の浅い症例もあります。

清明院の鍼灸治療はアトピー性皮膚炎に対して、総じて高い確率で有効だと思いますが、

こういった、病歴が浅く、なおかつ患者さんの年齢が若い症例の場合は、特に効果がいいように思います。

初診時、不安そうな表情でみえた彼は、この1年半ぐらいで仕事、プライベートともに生活状況が大きく変化したこと、

これまでに有名な漢方薬局で漢方薬を処方してもらったにも関わらず無効であったこと、

ステロイド剤を今後も長期に使用していくことへの不安などを正直に訴えてくれました。

体表観察してみると、体中いたるところにに赤紫色の色素沈着があり、皮膚はガサガサで、潤いがほとんど感じられない、という状況でした。

職場の移動、結婚など、生活状況の急激な変化によって、精神、肉体ともに疲労が重なったために起こった病と考え、

証は「肝欝気滞(かんうつきたい)≒腎虚(じんきょ)」とし、虚実夾雑証として治療を開始しました。

経過はわずか数回の治療により、こちらも驚くほど良好であり、今では、

「初診の時の皮膚の状態を写真にとっときゃよかったネー!(苦笑)」

なんて言いながら治療しているぐらい、皮膚の状態は見違えるように、ほぼ正常に変化しています。

(写真がないのが本当に残念!)

上記に患者さん自身が述べて下さったように、どこかで漢方薬を服用して治らなかったら、

「もう東洋医学ではダメなんじゃないか・・・。」

と考えてしまったり、このままステロイド剤を対症的に使い続けることに、強い不安を感じている方は少なくないと思います。

もちろん、アトピーという病気は、この症例のように、比較的短期間で劇的な改善が得られる症例ばかりではないことは事実ですが、

「あきらめることはない!」

と強く思います。

 


投げ出してしまう前に是非1度、ご相談いただければ、と思います。

 

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「大腸」って何ですか?(その6)

2010.10.14

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前回までのお話・・・


「肺」って何ですか?(その12)

「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)
「大腸」って何ですか?(その3)
「大腸」って何ですか?(その4)
「大腸」って何ですか?(その5)

 

ぼつぼつ、「大腸の腑」に関する解説は終わりにしようかな、と思います。

 


・・・まあ、簡単にまとめると、東洋医学の言う「大腸の腑」というものは、

 

・上から送られてきた飲食物の残り物の、最後の通り道で、

・「肺の臓」や「脾の臓」や「腎の臓」などに働きを助けられながら、

・最終的な「使えるもの」を体の中に取り込み、

・大便をトイレにスムーズに伝え導く

というのが主な働きであり、その「大腸の腑」と最も関わりの深い「経絡(気の通り道)」は、

・手の人差し指、手首、肘、肩、首、顔面、鼻、目、額

なんかに深く関わるよ、ということです。

 


だから「大腸の腑の病」と言っても、東洋医学では決して下痢や便秘だけではなく、

 

テニス肘や五十肩、肩コリや頭痛、目の疲れや鼻炎などなど、

 

あらゆる病気が考えられるよ、というお話でした。

 

 


・・・ここで番外編を一つ。

 


☆「便が緑色!?」

 


患者さんからたま―に、

「先生、最近、野菜を食べてもいないのに、緑色の便が出るんですけど、どういうことでしょうか?」

と聞かれることがあります。

 

この、「緑色便(りょくしょくべん)」というものについて、西洋医学では、胆汁に含まれるビリルビン(赤血球の分解代謝産物)が、腸内の消化不良によって酸化し、

緑色の色素をもつビリベルジンに変化することによって起こるもので、多くは一過性であり問題ないが、まれに急性腸炎や食中毒で起こることもあり、云々・・・

などと説明します。

 


まあ要するに、単純に胃腸が弱っている場合か、あるいは胆汁が出過ぎている場合を示す、と考える訳です。

(あー、なんか久々に西洋医学の話したわ―。(笑))

 


東洋医学では、多くの場合、こういう患者さんを観察すると、「肝の臓」「脾の臓」に異常を示していることが多く、そこを治療することによって改善することが多いように思います。

 

つまりたいがいは、余分な神経の使い過ぎから胃腸を弱らせたり、暴飲暴食から消化機能を高ぶらせ過ぎた結果です。

 


他にも、大便の異常では、

「白い便」

「黒い便」

「タールのような便」

「スカスカの便」

「未消化のものが混じった便」

「粘液のような便」

「血が混じった便」

「カチカチの便」

「最初カチカチで、あとは軟便」

などなど、があります。

(経験ある人も多いのでは?)

 


・・・まあこのように、一つ一つ言っていくとキリがないんですが、大便の異常というのは、東西の医学に関わらず、重要な意味(診断意義)を持つことが多く、

 

診断上、非常に参考になりますので、恥ずかしくても、ぜひご相談いただきたいと思います。

 

 

こういう、便の種類によってどう診断するか、という話も、そのうち書きたいですね。

 


ちなみに、「いい便」というのは、

茶色くてバナナ状で、密度が高く、ズシっとトイレの水に沈み、便器にこびりつかない

ような便です。

 

(これは『アレルギーは鍼で治す!』を参考にしていますが、密にいえば、その人の食生活によって変わってきますので、一概に言えないですけどね。)

 


いつも便に異常を感じている人は、生活全体を見直し、毎日このような「大きな便り」に出会う日々を目指さなくてはなりません。

 

 


以上で「大腸の腑」シリーズ、いったん終わり。

 


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