東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(20代女性 逆流性食道炎 眼瞼痙攣 頭痛 冷え症)

2012.12.30

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「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します。

(さらに…)

鍼が起こす「感情の解放」

2012.12.27

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鍼をすると、患者さんに、思わぬ「感情的な変化」が起こることがある。

それも、その場で、だ。

これまで、鍼を抜きにいった時、ボロボロに泣いていた患者さんや、思い出し笑いが止まらなくなって、こらえ切れなくなって噴き出し、

爆笑し出した患者さんなど、思わぬ「感情の表出」をみることは少なくない。

・・・なぜ、こういうことが起こるのか。

大人になるとみんな、喜怒哀楽を抑え、場合によっては隠し、社会と折り合いを付けている。

それが過度になると、ストレスとなり、体に悪影響を与える。

「七情」まとめ 参照

抑えたら、どこかで発散しなくてはならないが、患者さんは、そういう場を持っていない、という人も多い。

そういう状況が長期化すると、多種多様な病気が形成される。

ほとんどの患者さんで、これが絡んでいる。

鍼が正しく打たれると、無理に抑えこんでいた”タガ”が外れたかのように、色々な感情が表出することがある。

これが、「夢」という形で表れる場合もある。

東洋医学的には、特に肝や肺が大きく関係するのだと思う。

 

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どうして眠れないのか

2012.12.06

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「不眠症」に限らず、どんな病気であれ、健やかな睡眠をとれていない患者さんの、なんと多いことか。

食べる、寝る、動く、こういう基本が出来ていないと、どんな症状、病気であれ、治りの良し悪しに大きく関わってくる。

セオリー通りの治療で、スッスッス~ッとよくなっていく患者さんはいいとして、

「・・・ん?な~んか妙に、治りが悪いなあ。」

という患者さんの場合は、上記のポイントを必ず再チェック。

中でも眠れていない、というケースは多い。

あるいは寝てても、常習的に睡眠薬に頼っている、とかね。

睡眠薬というもので、ある意味「気絶」させて、半ば強制的にとらせた睡眠というのは、自然な睡眠と比べて疲労の取れ方が全然弱いように思います。

(患者さんが、皆さん大体そうおっしゃいます。)

まあ、薬によって色々な作用機序はあるでしょうし、使用は仕方ない局面もありましょうが。。。

・・・ともかく、なぜ眠れないのか。

東洋医学では心、腎、肝、胆、脾、熱痰、内熱あたりが原因とされている。

「心」って何ですか?(その7)
「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9)
「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉
「疲労」によって籠った熱
「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について
「風」「火」について
「湿熱」について        参照

これ、どういうメカニズムか。

まず、寝るということは、東洋医学的には体を休め、陰気を養う、重要な生理現象だ。

大地に体を預け、瞑目し、呼吸は深くなり、筋は緩み、陽気は体内に深く潜り、臓腑筋骨をめぐり、滋養する。

相対的に体表の気が不足するから、表邪を受けやすくなるため、布団をかぶる。

この時、体内深くに、「気の受け皿」がないと、気が潜れないから眠れない。

 

(つまり陰の器の不足)

あるいは陽気が昂ぶり過ぎてたり、熱が盛んだと、これも、気が深くに潜れないから眠れない、あるいは眠りが浅くなる。

 

(陽の過多、上、外ベクトルへの気機の過剰)

また、気の停滞がきつくてもダメ、神が安定していなくてもダメ。

 

(肝胆、心の異常)

あと、僕の好きな奇経八脈なんかも関わる。(蹻脉)

因みに張景岳大先生は、スッキリとぶった切る。

「不眠のキモは神の安定性だ。しょせんは虚実!」

『景岳全書・雑証膜・不寝』から、抜粋意訳by竹下(笑)

「張景岳(ちょうけいがく)」という人物 参照

・・・不眠(不寐)の治療は滋陰清熱が基本であれども、多くのケースで、神主学説が、応用可能。

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症状と精神状態

2012.11.18

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患者さんの話を聞いていると、よく出てくるのが、

「〇〇が終って、ホッとしたら症状が出ました。」

とか、

「〇〇があると思っただけで、色々な症状が出ます。」

というお話。

前者は、会社での仕事が終わると、症状が出るとか、忙しい平日が終わり、土日の休日になると症状が出る、というやつです。


後者は、大したことないことでも、本人がプレッシャーに感じただけで、様々な症状が出る、というやつです。


・・・これ、何ででしょ?


本来、”ホッとする”ということはリラックスすることなわけですから、症状が楽になりそうなもんです。


これはその、”ホッとする”前の状態が、緊張し過ぎているからなんです。

いわば、あまりに緊張し過ぎて、感覚が鈍くなっている、というパターンです。

この逆に、あまりに緊張し過ぎて、感覚が過敏になることもあります。

この場合は、何かプレッシャーがあると、感覚が過敏になり、普段は気にならないような痛みやかゆみが出てしまう、というパターンです。


東洋医学的には、前者の場合には「肝の臓」が、後者の場合には「心の臓」が病んでいる、と考えます。

”ホッとして”、その過緊張が緩むと、これまで自覚していなかった症状を自覚するのが、「肝の臓」の異常、また、大したことないようなことに対して、

 

異常に緊張してしまい、その場ですぐに何か症状が出てしまうのが「心の臓」の異常、という風に考えます。

 

まあ、知ってる人からすれば当たり前の話だけど、最近改めてコレ、非常に重要と思いました。

 

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「木」が伸び放題の時

2012.10.24

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東洋医学の、五行論(ごぎょうろん)という考え方では、「肝の臓」「木」に分類します。

「五行」って何ですか?(その8) 
「肝」って何ですか?(その13)
 参照

 


現代人、都会人は、体を動かさず、毎日毎日パソコンに向かって、イライライライラ・・・。

 


職場の人間関係に、イライライライラ・・・。

 

彼氏や彼女に、イライライライラ・・・。

 


奥さんや旦那さんに、子どもに、親に、イライライライラ・・・。

 


自分自身に対しても、イライライライラ・・・。

 


なんで、そんなことになっちゃってんすか?・・・というぐらい、まさに「ハチ切れんばかり」の状態の人をよく見かけます。(苦笑)

 

こういうことだと、本来は伸び伸びと、縦横無尽に空間や土中に広がっていく「木」に例えられる「肝の臓」が、鬱々として伸びれなくなることがよくあります。

 

要は、「肝の臓」に機能失調が起こるワケです。

 

そうなると、「木」である「肝の臓」はなんとかせねばと、地面から「水」をぐんぐん吸い上げて吸い上げて、何とかいい状態を作ろう作ろう、

正常な状態を保とう保とうとしますが、そうすると今度は地面の水が枯れてくることもあります。

 

(これを「木旺水虧(もくおうすいき)」なんて言ったりします。)

 

ちなみに、五行で「水」に例えられるのは「腎の臓」であります。

「腎」って何ですか?(その11) 参照

 


要は、「腎の臓」の力を借りて、どうにか立て直そうとする訳ですが、この「水」が枯れてくる場合がある。

 


そうすると徐々に「木」は水分を失い、硬く脆くなっていき、ついには梢が擦れて火がついて山火事になるか、「ボキッ」と折れるか、です。

 


で、治療としては、そうならないために、早い段階でどうするか考えなくてはなりません。

 


まず、梢が擦れないように、地下の水が枯れないように、「木」そのものを間引くか、「水」を足すか、と考えます。

 


ここで、自然界における大地の地下水の原料はなんでしょうか。

 

雨ですよね?

 

では雨に相当するものは人間で言うとなんでしょうか。

 


原料は飲食物でしょう。

 

では飲食物はドコに入るんでしょうか。

 

「胃の腑」ですねえ。

 

「脾の臓」「胃の腑」は、五行でいうと「土」にたとえられます。

カテゴリ「脾・胃」 参照

 

 

つまり、「木」である肝の臓を立て直すための、潤沢で清浄な「水」を得るためには、「土」である脾の臓や胃の腑の働きが重要なのです。

 

飲食物は、ヘタに足しまくると、カラダ全体がびちゃびちゃのパンパンになって、結果的に「水」は淀み、「木」「根グサレ」を起こします。

 

飲食物が”その患者さんの体にとって”適量になるように、量を加減しなければいけないし、加工食品だらけの現代においては、質も考えなければいけません。

 

また、雨が降った場合にびちゃびちゃにならないように、土壌(脾や胃)の側の状況にも注意を払わないといけない。

 


「木」の異常一つとっても、対処法は様々なんですが、ごく当たり前の自然現象に基づいて考えれば、何が大事か、よく分かると思います。

 


ポイントは「木」、「水」、「土」です。

 

これは、「水」の異常や、「土」の異常の場合でも、こうやって、同じように考えていくことが出来ます。

 

なぜ、こうなる理論設計になっているか。

 

 

水害は、現代の中国でも大問題。

 

 

 

東洋医学が、長江、黄河といった、大きな河川の流域に発展した、農耕民族が作った医学であることと、関係が深いだろうな、思っています。

 

 

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タバコと東洋医学(その7)

2012.09.06

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これまでのお話・・・

タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)

タバコと東洋医学(その3)
タバコと東洋医学(その4)
タバコと東洋医学(その5)
タバコと東洋医学(その6)

 


では、続きいきます!!

 


前回、禁煙した時に僕自身の身に起こった、様々な症状について書きました。


・・・で、なぜ、それらの症状が起こったのか、というお話です。

1.イライラ感

これについては、「肝の臓」のところでよく出てきましたが、伸び伸びとした自由な状態を好む「肝の臓」が、タバコという嗜好品を奪われたことにより、

欲求不満がたまって、機能失調を起こしたことが、一番大きいと思います。

肝の臓が機能失調を起こすと「易怒(いど)」といって、些細なことで怒りっぽくなったり、イライラしたりするようになります。

「肝」って何ですか?(その13) 参照


2.のぼせ感、頭に汗が出る、鼻血

コレは、タバコによって、深い呼吸をすることで、無理やり下げていた気が、下げられなくなったことによって、上半身に気が鬱滞して、

熱をこもらせ、これらの症状が出たものだと思います。

3.口内炎の多発

これも、2.と同じように、上半身(上焦)に気が鬱滞し、熱がこもった結果であろうと思います。


現代医学的には、唾液に含まれる抗菌物質の濃度が、喫煙者は煙の毒で刺激されるせいか、非喫煙者よりも高いようで、

このせいで口内炎が出来にくいという説もあるようです。

この論から言えば、煙を肺まで入れないのであれば、タバコはむしろ健康にいい、とも取れますが、この論には異論もあるようです。


4.痰が絡む

タバコをやめて、余計に痰が絡むなんて、信じられないようですが、ホントの話です。

実際に経験した人が言うんだから間違いない。苦笑

コレはタバコと東洋医学(その2)で述べた内容そのものです。


5.体重の増加

これについては、スススーッと、これまでにないペースで一気に増えてきたので、このまま80㎏、90㎏の、

メタボ中年のだらしない体になっていくんではないかと、正直焦りました。

人からは、タバコを吸えないストレスから、暴飲暴食になっているんじゃない?とか、よく言われましたが、僕はかつては、これを暴飲暴食と言わなかったら、

 

何を暴飲暴食というのか、という食生活でしたから、食生活自体は、以前よりも全然マシになっていると思います。

・・・にも関わらず、なぜ太るのか。

コレは、上記のように「肝の臓」の機能失調や、「痰」という邪気が助長されたことで、結果的に消化吸収機能が煙草をやめる前よりも、

 

うまく働かなくなった結果だと思います。


ですので、鍼灸と養生で、「肝の臓」を調整しつつ、「痰」「のぼせ」を根気よく除去していくことで、徐々に徐々に普通の状態に戻ってきた、という印象です。

(これ正直、2年近くかかりました・・・。)


・・・まあこのように、長く続けてきたことを急にやめたら、色んなことが起こるというのは、タバコに限らず、よくある話です。


よく、痛み止めやステロイドで、何年も症状をごまかし続けていた患者さんが、一念発起して、急に廃薬しようとすると、一気に色んな症状が噴出することがありますが、

 

それと似たような現象なのかもしれません。


でも、その辛いリバウンドを乗り越えることが出来れば、次に進めるワケですから、やってみた方がいいとは思います。

タバコと東洋医学、ひとまず終わり。

これについてはまだ色々あるので、また気が向いたら、書き足すかもしれません♪

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タバコと東洋医学(その5)

2012.08.26

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これまでのお話・・・

タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)
タバコと東洋医学(その3)
タバコと東洋医学(その4)

 


では、続きいきます!!

今日は、東洋医学の考える”ため息”について触れます。

清明院が使用している、「北辰会専用カルテ」の予診票の項目には、

「ため息がよく出る」

〇か☓か△か、という問診項目があるぐらい、”ため息がよく出るかどうか”については、東洋医学的には注目します。

よく、クラ~イ顔して、

「ハァ~・・・。。」

ってやってる人、見かけますよね。(苦笑)

このため息のことを、東洋医学では「太息(たいそく)」といい、その意味づけは、ざっくり言うと胸の周辺部分の「気の停滞の除去」です。

肝の臓、胆の腑、心の臓、肺の臓の働きが主に関わります。

主にこれらの臓腑の働きが、何らかの原因によって失調しているときに、生理的にそれを是正しようとするため、

”ため息”が出やすい、ということになろうかと思います。

(太息については、『黄帝内経』『素問 五常政大論(70)』『素問 至真要大論(74)』『素問 平人気象論(18)』『霊枢 口問篇(28)』『霊枢 邪気蔵府病形篇(4)』

あたりに記載があり、特に『霊枢 口問篇(28)』の記載が非常に参考になります。)



患者さんが呈する、あらゆる症状というのは、何気ないものでも、その一つ一つが、その人の中身(五臓六腑の状態)を反映してくれる鏡なのです。

「表を以て裏を知る」 参照

ここまでをまとめると、「タバコを吸う」ということは、

1.胸部に絡んだ痰の邪気を乾かしつつ、

2.深い呼吸により、上った気を下げ、

3.自分好みの香りで気を巡らせ、脾の臓の働きを鼓舞し、

4.「ため息」によっても胸部の気を巡らせ、胸部周辺の緊張を緩め、様々な臓腑の失調をフォローしようとする

行為である、ということなのです。


逆に言えば、

 

「そうする必要があるような体の状態である」

 

ということです。

 

これはもちろん、喫煙習慣を肯定しているわけではなく、この対処法は、非常に不健康な対処法だ、という指摘です。

だから、東洋医学的には、「タバコを吸う習慣がある」という時点で、様々な臓腑の機能失調や、胸部を中心に、痰の邪気を持っている可能性が高い、と考えます。


また、タバコの葉に含まれるニコチンの毒性を考えると、上記のような”いい側面”というのはあくまでも一時的、対症的なものに過ぎず、

東洋医学的には徐々に胸部を中心に「熱毒」を籠もらせる結果になるので、ほどほどにしないといけないし、出来れば吸わない方がいい、

 

ということになります。

(今の時代、他人様に迷惑をかける可能性も高いし。。。)

ただ、あまり患者さんを脅かして、無理やり、急に止めさせたりすると、上記のような、

”タバコを吸うことによって抑え込んでいた異常”

が一気に表面化して、様々な症状を呈することがあります。


僕のように。(^^;)

 

次回こそいよいよ、その話が出来そうですな。(笑)

 

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乳製品は体にいい?(その7:番外コーヒー篇②)

2012.08.09

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これまでのお話・・・

乳製品は体にいい?
乳製品は体にいい?(その2)
乳製品は体にいい?(その3)
乳製品は体にいい?(その4)
乳製品は体にいい?(その5)
乳製品は体にいい?(その6)

 


では、どんどんいきます!

 

前回、「コーヒー」について書きました。

 


毎日毎日、患者さんの話を聞いていると、コーヒーや紅茶、緑茶などといった、いわゆる「カフェイン類」を過飲している人は多く、キチッと養生指導しなくてはいけないことが多いです。

 

これまでに多い人で、1日10杯も飲んでる、なんて人もいました。

 

ナンボいい鍼をしても、患者さんが誤った食生活を続けていたりすると、治療の大きな妨げになるものです。

 

カフェイン含有食品として有名なのは、紅茶、緑茶、コーヒーあたりです。

 

(因みに含有量的には紅茶>お茶>コーヒーの順ですが、インスタントコーヒーはレギュラーコーヒーの約70倍ものカフェイン量なんだそうです。。。(゜o゜))

 

問題はカフェインが入ってるものを、その人の”適正量”、”許容量”を超えて摂ってしまっているかどうか、また、それがどの程度、今回の症状に影響を与えているかどうか、です。

 


カフェインについて栄養学的に詳しく、一般人に分かりやすく解説したサイトは山ほどありますので、ここではしませんが、”いい作用”としては、

 

脳の働きを活発にするとか、利尿作用、虫歯予防作用、胃液分泌促進あたりが有名です。

 

反対に、過飲した場合の”悪い作用”は、胃潰瘍や卵巣嚢腫や乳腺嚢腫になりやすいとか、イライラや頭痛といった中毒症状が出るとか、です。

 

参考 内閣府 食品安全委員会「食品中のカフェインについて」

 

このカフェイン類というのは、東洋医学的にはどういう意味を持つのでしょうか。

・・・これは摂った人の、その時の状態によって、発現する作用が違ってくると思いますので、これまた臨機応変に、個別に考える必要があると思いますが、基本的には肝気を鼓舞する、という押さえ方で良いと思います。

 

因みに、何度も言うようですが、そもそも「過飲」の量だって、人それぞれ違います。

 

興味深いことに、患者さんに聞いていると、カフェイン類を摂ると、シャキッとする人と、ホッとする人の2パターンがおります。

 


同じ人でも、状況によって違う(逆の反応を示す)場合もあります。

 


会社にいる時はシャキッとするけど、家にいる時はホッとする、とかね。

 

家でカフェインを摂るとホッとする人には、寝る前にカフェイン類を摂った方が、かえってよく眠れる、どうして??なんておっしゃる方もいます。

 

このことから、興奮状態になったり、安静状態になったりすること(精神情緒の変動)にカフェインが関わる、と考えられ、それならば、東洋医学的には、

気の巡りや精神状態や思考機能に大きく関わる訳ですから、臓腑で言えば「肝の臓」「心の臓」「脾の臓」あたりに作用する面が相対的に大きいのかもしれません。

つまり、「肝の臓」「心の臓」、「脾の臓」を中心に病んでいる人は、摂取量に注意が必要、と考えます。

「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9)
「心」って何ですか?(その7)  参照

 

 

このように、臨床的にはあくまでも総合的に判断するべきで、ある情報のみをもって何かを断言することはできません。

 

・・・とまあ、このシリーズに関して、こんなもんなんですけど、山の子供さんからご質問いただいたので、せっかくなんで、タバコの問題もついでにいっときましょうかネ。

 

 

 

やはり皆さん、この辺の話は興味あるんだな。。。

 

 

◆参考文献 

 

『食材効能大辞典』東洋学術出版

『東方栄養新書』メディカルユーコン

 

 

 


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膝に水がたまる(その2)

2012.07.22

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前回のお話・・・

膝に水がたまる

では続きいきます!!

東洋医学では膝が痛いからって、必ず膝に原因がある、とは考えません。

単純に歩きすぎたとか、急激に太ったとかで、膝自体に物理的な負荷がかかりすぎた場合で、膝周囲のみ治療すればよくなる、というケースもないわけではないですが、

 

それは問題が膝のみにある、ごく軽いものであって、実際はそれ以外にも、五臓六腑の異常が関係している場合、外から全身が冷やされた場合など、

 

様々な病因があり、それを明らかにして、それに合わせて、治療します。

まあそうしないと、鍼灸院にわざわざ来るような大概のものは、なかなかよくなりません。

現在の日本の医療体制では、我々鍼灸院にみえる膝痛の患者さんは、まず最初に整形外科に行って治らず、次に整体や整骨院に行っても治らず、

 

悪く言えば、いろんな医療にさんざんいじくり回されたあとの、膝痛の患者さんが多いのです。(苦笑)

ですので、簡単で単純なものは、鍼灸院にたどり着く前にほぼ治ってしまっているので、我々のところに来るようなものは、五臓六腑の慢性的で複雑な変調の関わる、

 

ある意味重傷な膝痛が多いと思います。

ここで我々の臨床上多いのが、「肝の臓」、「脾の臓」の異常です。

「肝」って何ですか?(その13)
「脾」って何ですか?(その9) 参照

まあ、詳しい話をしていくと長くなりすぎるし難しくなっていっちゃうのでしませんが、この2臓を整えることで、よくなる膝痛は非常に多いです。

だから、患者さんとしては意味不明だろうけど、膝痛の治療なのに腕に一本、とか、頭に一本、という場合がよくあります。

最近診た膝痛の患者さんは、みんな上半身への刺鍼でよくなっております。

西洋医学の処置で治らなかったものが、です。

現代の「普通の」医学で治らないものを治す、こういうのも、東洋医学の存在意義だと思います。

((笑)・・・どうして水が溜まるかの細かい話、書こうと思ったけど、時間がなかった、あしからず・・・。)

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患者さんの声(50代女性 耳鳴り、耳の閉塞感)

2012.07.18

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(さらに…)

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