東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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熱を取った後に陰を補う(素問刺熱論の”骶”について)

2014.11.17

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『黄帝内経素問』刺熱論(32)に面白いことが書いてある。

「熱病気穴、三椎下間、主胸中熱、四椎下間、主鬲中熱、五椎下間、主肝熱、六椎下間、主脾熱、七椎下間、主腎熱。栄在骶也。」


と。

この考え方にヒントを得た方法を応用して、北辰会では、あらゆる病に非常に高い臨床効果を上げております。

この文章は、背中の真ん中にある5つの経穴が、それぞれ色々な部位の”邪熱”を取ることに適している、という文章なんですが、僕的には、最後の

栄在骶也。

が気になります。


これには諸説あるようですが、

1.もっと深い所の熱を取るのには尾骶骨だぜ!(高士宗)

2.上で熱を取ったんだから、下をフォローするべきで、それは尾骶骨で出来るぜ!(張景岳)

なんだそうです。

「張景岳(ちょうけいがく)」という人物 参照

(高士宗もそのうち紹介します。)


両者の解釈は、補瀉という意味で逆です。

・・・さあ、高先生の説が正しいのか、張先生の説が正しいのか。

僕的には、文脈からしても、張先生に一票かな。

(高先生の説ももちろん一理あり、全否定する気はないですが。)

張先生の説の方が、臨床で応用効くし。

個人的にはこの刺熱論(32)、もっと言えばその前後の篇も合わせて、通評虚実論(28)~評熱病論(33)の説を、拡大解釈、臨床応用することが、

色々な重症の慢性疾患や難病の治療を考える上で、重要なんじゃないかと思っております。

 


(今のところ)

 

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講義準備しなくては。。

2014.11.13

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昨日、一昨日と、(一社)北辰会関東支部のイベントを紹介しました。

(さらに…)

患者さんの声(20代女性 子宮頸がんの疑い、繰り返す流産、子宮外妊娠、肩こり、腰痛、頚痛、歯痛、つわり、めまい、発熱、だるさ、むくみ等)

2014.09.11

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「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します。


20代女性 会社員


【症状】子宮頸がんの疑い、繰り返す流産、子宮外妊娠、肩こり、腰痛、頚痛、歯痛、つわり、めまい、発熱、だるさ、むくみ等


清明院に通い始めたきっかけは、度重なる流産や子宮外妊娠でした。

他に、子宮頸がん予備軍として診断され、病院に通うも、良くなったか進行してるか?の経過観察のみで、改善方法が無いことに、

不安と不満があったからです。

また、ずっと悩まされていた肩凝り、腰痛等もついでに一緒に治せられればなー…と言う気持ちがありました。

最初の診察は問診も含め約3時間。

問診の前に、自分自身の身体についての様々な質問事項が書かれたカルテを渡され、こたえられる範囲で回答。

その後、先生がそのカルテを見ながら詳しく問診。

身体的な事から、家族構成、初めて痛みが出た時の状況や環境、感情等。

その後、診察へと移っていく感じでした。

人によっては、何でこんなに聞かれないといけないのか?と思うかもしれませんが、私には自身の身体と感情とに向き合い、

紐解いていく時間が出来て、すごく腑に落ちました。

その最初の診察の段階で、とりあえずここに通ってみよう!と思えました。

その後、腰痛だったり、首の筋を痛めたり、肩凝り、虫歯…と色々な症状でもお世話になり、あとは子宮頸がんの症状が進行しない為に通っている感覚でした。

ところが、清明院に通い初めて約3ヶ月で妊娠反応!

先生に妊娠報告すると、そこからは妊娠で出るあらゆる不調に対応し不安を軽減させてくれました。

(先生のゆるーい対応が緊張をゆるめてくれます(笑)

つわり、めまい、貧血、発熱、だるさ、むくみ等。

しかし、そうはいっても、やっぱりまた流れてしまうのではないか?という不安がずっと拭えなかったのは確かでした。

でも、5ヶ月を過ぎた辺りからお腹の中の子の生命力、鍼治療の力、自分の前向きな気持ちを信じようという気持ちにシフトチェンジしていきました。

今までの他の症状緩和を体感してるからこその信頼感ですね。

そして、通い初めて一年未満で無事元気な赤ちゃんを授かりました♪


本当に感謝としか言いようがないです。


また落ち着いたらお世話になるつもりです。

【清明院からのコメント】

最近、忙しさにかまけて「患者さんの声」を書いていただくことを長らく怠っていましたが、やっぱり治った患者さん全員に書いてもらわなきゃな、

と思えるような内容の「声」をいただきました。(苦笑)


この方の「声」も、同じような症状、悩みを抱える患者さん達の、大いなる助けになるんじゃないでしょうか。

この方は、関西の大先輩の紹介で来院されました。


それもあって、患者さん自身が仰っておられるように、初診の段階から当院の治療スタイルを信頼していただけていたようで、

たいへん治療を進めやすかったです。


初診の診察後、

「肝鬱気滞(かんうつきたい)、肝血虚(かんけっきょ)」

と証を立てて治療を開始したところ、1診目から劇的な良性の変化が現れ、その後も順調に治療を進めることが出来ました。

現在、不妊症の患者さんは非常に多いですが、意外とこの方のように、妊娠はするけど育たない、流産を繰り返してしまうとか、

妊娠したはいいものの子宮外妊娠だったとかいう、いわゆる「不育症」の方も少なくありません。

鍼灸では当然、不妊症にも不育症にも、東洋医学の見地から対応できます。

また、妊娠中や、妊娠前の時期に伴う、様々なトラブルにも、この方のように、ことごとく鍼灸で対応していきます。

病院のように、薬を使った方法だと、初産の妊婦さんは特に、胎児への影響を考えて、たとえ症状が抑えられたとしても、

非常に不安になりますので、使いたくない、というのが本音でしょう。

事実、婦人科から薬をもらったものの、怖くて飲めていない、という患者さんは非常に多いです。

しかもその不安感が、諸症状をさらに重く、取れにくくしたりします。

しかしそうであれば、それらの症状を初めから鍼灸治療で難なく改善できれば、この方が仰っているように、妊娠時の不安解消に繋がり、

ポジティブな考え方を持つことに繋がります。

そうすると、結果的に生命力が鼓舞され、流産しにくく、正常妊娠しやすくなります。

まさに東洋医学の「心身一如」を体現された症例だと思います。

 

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滋陰スピード

2014.08.29

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東洋医学では、何でも陰陽に分けます。

当然、五臓六腑の生理的な働きも、陰陽に分けて考えます。

例えば肝の臓なら、肝の臓それ自体の中で、陰陽バランスを崩してるケースもあります。

肝の陰が弱った場合を、「肝陰虚」と言ったりして、治療は「肝陰(肝血や肝の津液など、いわゆる陰分)」をフォローすることを眼目とします。

それを「滋陰(じいん)」とか、「滋補肝陰(じほかんいん)」と呼んだりします。

・・・で、問題は、患者さんにより、この「滋陰」が遂行されるスピードは違います。

その患者さんの気の動きの速さや、陰の絶対量なんかにも依存しますし、虚熱と実熱のバランス、位置や深さ、

こういう事にも注意を払わなくてはなりませんし、さらには時期的、時間的なものの影響も受けます。

その辺を見極めなくては、適切な「滋陰」は困難となり、「陰虚」の患者さんの治療も困難となります。

「滋陰」には色々な方法があります。

アイデアも大事です。

陰のもとは飲食物と空気です。

呼吸や飲食物を工夫することで、全くスピードが違ってきます。

神業的な鍼のウデがないなら、そうやって勝負すりゃあいいんです。


意外と勝てます。(笑)

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爆釣!(になりつつある)

2014.07.21

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昨日も行ってきましたよ~

(さらに…)

「衛気」って何ですか? その4

2014.07.20

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 

「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3      参照       

 

では続きいきます!!

 

 

 

◆西洋医学的な皮膚の構造と働き 2

 

 


前回、「表皮」の構造と働きについて書きましたので、今日はついでなんで、その下の「真皮」「皮下組織」の構造と働きと、

 

その他、汗腺や皮脂腺、皮脂についても、ごく簡単にですが、いきたいと思います。

 


1.真皮

 

密な繊維性結合組織で、強靭さと伸展性を兼ね備えており、免疫に関与する白血球などの細胞が存在する。

 

 

2.皮下組織

 

疎性結合組織からなり、脂肪細胞を多量に含んでおり、保温、栄養の蓄積に寄与する。

 

 

3.汗腺、皮脂腺

 

皮膚には腺組織が存在し、皮脂腺と汗腺に分けられる。

 

皮脂腺は表皮から真皮(相対的に浅い位置)に存在し、汗腺は真皮の下層から皮下組織(相対的に深い位置)に存在する。

 

皮脂腺は皮脂を分泌し、表皮を滑らかにし、汗腺は小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)に分類され、小汗腺は体表の大部分に分布し、汗を分泌し、体温調整に関与する。

 

大汗腺は腋窩、外耳道、陰部周辺などにみられ、汗に脂質、たんぱく質を含み、細菌によって分解されると特有の臭気を発する。

 

(よくワキガとして問題になる汗腺ですね。)

4.皮脂


表皮を保護、コーティングし、潤い(不感蒸泄の抑制、水分保持、保湿)を与えるのが皮脂です。

 

皮膚表面で、汗などの水分と混合、乳化し、「表面脂肪酸」というpH4~6の酸性の、殺菌力を有する皮表膜を構成する。

 

皮脂の分泌は主に性ホルモンの影響を受け、新生児期、思春期に増加し、女性では10~20代、男性では30代~40代にピークを迎え、以降減少していく。

 

 


・・・と、ここまでが西洋医学的な皮膚の構造と働きの、大ざっぱな説明です。

肝心な、皮膚の働きを以下にまとめると、

 

1.「物理的保護」

 

2.「体温調節」

 

3.「排泄・分泌」

 

4.「感覚器」

 

5.「栄養貯蔵」

 

6.「免疫機能」

 

7.「ビタミンD合成」

 

となります。

 

 

上記を少し補足すると、6.は異物進入時に直ちにランゲルハンス細胞が活性化して免疫機能が発動する仕組みのことであり、7.は紫外線の刺激を受けて、肝臓腎臓と協調しながら合成されます。

 

 

日光が不足すると、結果的に骨が弱くなり、くる病の一因と言われますね。

東洋医学では、診断の際、全身の皮膚の状態や、顔面の状態を非常に重要視します。

その皮膚を栄養し、諸機能を正常たらしめる「気」こそが、東洋医学の言う「衛気」なのです。

 

 

 

つまり、東洋医学的には皮毛における「衛気」の不足、あるいは停滞によって、上記の7つの働きすべてに異常が起こってくる、と考えられる訳です。

 

 

「衛気」がいかに重要か、よく分かると思います。

 

 

◆参考文献

 

中山書店『あたらしい皮膚科学 第三版』清水宏

 

続く

 

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疲労と東洋医学 4

2014.04.26

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これまでのお話・・・

疲労とは何か
疲労とは何か 2
疲労とは何か 3

では続きいきます!

 

ここまでで、疲労に対する、西洋医学の現状、中医学の考え方、蓮風先生の考え方を紹介しました。


・・・では、僕はどう考えているのかを述べて、まとめにします。


こうやって、中医学の教科書や、西洋医学の認識、先輩の認識を通じて、その上で自分はどう考え、それを患者さんの前でどう実践するのか、

それをまとめ、実践で運用できるようになること、これが我々鍼灸臨床家にとっては一番重要です。


単なる受け売りヤローになってはいけない。


言行不一致もダメ。



まあ、僕としては、「疲労」ときたら何でもかんでも弱り(正気の虚)が中心、という考え方には懐疑的です。

ただ、中医学では”疲乏”とか、”虚労”と言われるように、疲労については「正気の虚」が中心であるという考え方も大変重要です。

要は、その「正気の虚」を回復させる手段として、肝の臓を上手に調整することが近道になる場合がある、ということなんだと思っています。


だから場合によっては疲労を

「気の不通、つまり実」

ととらえた方がやりやすい場合がある、という考えです。


とはいってもまずは、疲労する疲労する、と患者さんが訴えてきても、本当にそうかどうか、よくよくその患者さんの生活ぶりや、

その患者さんの考え方や性格にまで目をやる必要があると思います。

その上で、一人一人個別に、”その人の言う”疲労を東洋医学的に弁別することが一番重要だと考えています。


この時に、精神疲労なのか肉体疲労なのか、あるいはそのバックボーンとなる、その人のものの考え方や、良かれと思って実践していることの間違いにまで、意識を置く必要があると思います。

(これはなかなか難しいんですが。。。)

そのように考えると、鍼灸院の外来レベルで出会う「疲労」を訴える患者さんに対する臨床としては、肝の臓や心の臓を意識した治療が、

即効で、あるいは徐々にでも、効を奏することが多いようには思います。


外来の鍼灸院限定で、しかも肉体労働をしている方の極端に少ない、「現代の東京」という土地柄かもしれませんが。

中には大変難しいケースもありますけどね。

エネルギーの無駄遣いを如何にやめさせるか、とかね。


どうやって気付かせるか、とかね。


タイミング、とかね。

・・・まあ、もっと勉強します。(笑)

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疲労と東洋医学 3

2014.04.25

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これまでのお話・・・

疲労とは何か
疲労とは何か 2

では続きいきます。

 

前回、中医学による疲労に対する考え方を簡単に示しました。

そして、この中医学の見解に、100%は納得しかねる、とも書きました。

この「疲労」については、以前蓮風先生もブログに19回に渡って記事を書いて下さっています。

鍼狂人の独り言 カテゴリ 疲労について 参照

かなり突っ込んだ内容まで書いて下さっていて、我々としてはありがたい限りなんですが、先生が書かれたポイントをまとめると、

◆現代人の言う疲労の本質は緊張と弛緩のバランスの崩れである

◆疲労そのものも問題だが、これが大病のバックボーンになることが大きな問題

◆臓腑では肝の臓が大きく関わる

◆養生法は散歩や武道がよい

ということだと思います。

(治療穴や治療方法まで書いてくれていますが、それは専門家向けになるので割愛します。)


蓮風先生ほどの先生が、こういう各論について、細かく突っ込んで意見を述べて下さることは、我々後輩としては非常にありがたい。

上記を読んでも分かるように、疲労は「気血の弱りや脾の臓の弱り」だけではなく、軽いものでは「肝の臓」の変調を中心にした、

「気の停滞」が大きく関わり、とくに現代人の訴える”疲労”に関しては、むしろこっちの方が多いのではないか、と、私も思います。

(ちなみに肝の臓に関しては「肝」って何ですか?(その13)参照。)


そして、これには鍼灸治療も重要だけど、日頃の養生、予防も重要である、ということだと思います。

こうやって、臨床家というのは、たとえ中医学の教科書に書いてないことでも、実際の現実に即してものごとを考え、古典に根拠を見出し、

 

慎重に検討していくのですね。


基本として重視はしつつも、教科書の内容にこだわり過ぎてはいけない。

まさに 孟子の言葉 ですな。

続く

 

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多夢

2014.03.09

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人間は睡眠時、夢を見る。

夢については、以前書いた。

「夢」はなぜ見る?
「肝」って何ですか?(その4)
「夢」の不思議            
「デジャヴ」とは
         参照


夢は健常な人でも見ているが、いつまでも見た夢を覚えていたり、夢の印象が強すぎて熟睡感がなかったりすると問題。

”眠りが浅い”という状況になる。

東洋医学ではこれを”多夢”と呼んで、問題視します。

主に「心の臓」や「肝の臓」の異常で起こります。

で、熟睡感のない状態が続くと、”血虚”や”陰虚”の状態が進み、様々な異常が起こってきます。

これ、心や肝を治療するだけではうまくいかないことがある。

養生が重要。

早目に的確な手を打たないといけない。


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「五労」という言葉

2014.02.11

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東洋医学に、「五労」という言葉があります。

 

これは、いわゆる”過労”による発病因子をいう言葉なんですが、実はこれ、3つの意味があります。

 

 


一つ目は、

「久行(きゅうこう)・久視(きゅうし)・久坐(きゅうざ)・久臥(きゅうが)・久立(きゅうりつ)」

の、五労です。

 

 


これは、東洋医学の聖典である『黄帝内経』の中の「素問 宣明五気篇(23)」に書かれており、これが一番一般的な意味だといえるでしょう。

 

ここでは、

歩きすぎて筋を傷(いた)めることを久行、

目を使いすぎて血を傷めることを久視、

長時間座りすぎて肌肉を傷めることを久坐、

長時間寝たきりになって気を傷めることを久臥、

長時間立っていたことで骨を傷めることを久立、

と呼んでいます。

 


2つ目は中国の隋の時代、巣元方(そうげんほう)という人物によって書かれた『諸病源候論』の中にある、

「志労・思労・心労・憂労・瘦労」

があり、

3つ目も同じく『諸病源候論』の中にある

「肝労・心労・脾労・肺労・腎労」

があります。

 

 


これは、早島正雄氏の翻訳によれば、

志労は意志力の損耗、

思労は連想力の損耗、

心労は意識障害、

憂労は回復しがたい抑うつ性感情、


痩労は極度にやせ細ること、


とあり、

肺労は息切れがして顔が腫れ、鼻が効かなくなること、

肝労は顔が乾いて黒くなり、口が苦く精神が安定しないため、恐れおののいて独りで寝ることが出来ず、目もはっきりとは見えなくなること、
心労は恍惚としてよく物忘れをし、大便がでにくく苦しみ、あるいは時に泥状便をし、また口の中にできものができること、
脾労は舌根部が苦しく引きつっていて唾を飲み込むことが出来ないこと、
腎労は背をそらすことが難しく、小便がでにくくなって、色は赤黄色であとに残ること、

と定義されております。

 
『諸病源候論』は、牟田光一郎氏の訳本が有名で、もちろん持っていますが、あえてマニアックは早島先生の方をチョイス☆)
 
 
 

同じ「五労」という言葉であっても、このように歴史的変遷や違う解釈、定義があることを冷静に抑えないといけません。

 
東洋医学の用語って、チョイチョイこういうのがある。
 
 
 
 
 
でも一語一語についてあまりこれをやっていると、ややこしくなるだけなんで、まずは中医学の成書を土台にした方が吉。
 
 
 
 
 
 
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