東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「〇〇病は冷え」という論理展開

2016.10.02

20160928_170619.jpg

 

 

清明院では現在、院内診療、訪問診療ともに多忙のため、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

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巷に溢れかえる、「極論本」

 

 

また、「極論」と言っていい言説。

 

 

これについては、以前にも書きました。

 

症状そのものが心神に与える影響を考慮する 参照

 

 

ブログやSNSなどで、「極論」をぶつ人も少なくない。

 

 

癌に治療は不要、とか、リウマチは冷え、とか、枚挙にいとまがない。

 

 

一般人が、どうにか工夫して衆目を集めようと思ったら、「極論」に走りたくなるのも分からないではない。

 

 

そうしないと本が売れない。

 

 

読んでもらえない。

 

 

読んでもらえない本は、「紙くず」に過ぎない。

 

 

また、大して衆目が集められないのであれば、一生懸命情報発信している意味も薄くなる。

 

 

情報発信者としては、一人でも多くの人に賛同、批判してほしい。

 

 

それが飯のタネになるわけで。(冷笑)

 

 

芸能人がよくやる、「炎上商法」、「炎上マーケティング」なんかも同様。

 

 

情報化、大量消費社会の負の産物かもしれませんね。

 

 

 

 

自分が、治りにくい病気にかかってしまった時、体も心も弱ります。

 

 

「患者さん」というのは、体も心も弱った人。

 

 

それを、どういう目で見つめるか。

 

 

これで決まってくるわけです。

 

 

 

 

患者さんからすれば、自分の病気に「魔法の杖」を提供してくれる「極論」は、福音に聞こえるわけだ。

 

 

でも、残念なことに、そういう治りにくい病気ほど、「魔法の杖」は存在しない。

 

 

存在しないから、治りにくい病気なのだ。

 

 

それをよく理解し、東洋医学、鍼灸医学が持つ「臨機応変性」「場合分け力」にかけてみると、いいことが起こることが多い。

 

 

そのように思います。

 

 

それにしても、難病患者さんが増えてきた。

 

 

 

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抗生剤を飲むとどうなるか

2016.05.22

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 患者さんが仰ることがある。

 

「病院で抗生剤をもらいました。」

 

清明院では、抗生剤について、

 

「ああせい、こうせい」

 

言いません。 (笑)

 

 

まあ真面目な話をすれば、日本の法律では、医師薬剤師以外が、投薬に口を出したら、法に抵触する可能性があります。

 

 

抗生剤というのは、要するにバイ菌を殺すんですね。

 

 

で、ウイルス性の病気には効かない、と、よく言われます。

 

 

一般人でも、そのくらいは知っているでしょう。

 

 

明らかに細菌感染であり、普通にこれを一週間くらい飲んで治るようなものなら、その方が患者さんの金銭的、肉体的負担は軽いでしょう。

 

 

感染症が鍼で治らないとは言いませんが、これについては、歴史的に見ても、どちらかと言うと西洋医学の得意とするところなんだろうと思います。

 

 

ただ問題なのは、抗生剤が効かないような疾患に、抗生剤が出ている場合。

 

 

患者さんは言います。

 

「病院で抗生剤をもらって一週間飲んでいますが、症状が変わりません。」

 

とか、

 

「抗生剤をもらっていますが、かえって色々な症状が出てきました。」

 

とか、

 

「症状そのものは治まったけど、他に色々な症状が出てきました。」

 

とか。

 

 

ここで、東洋医学の出番でしょう。

 

 

北辰会では、

 

「抗生剤は少陽病位に邪気を追い込みやすい。」

 

と、経験則から教えていますが、まさにそういう状態になっていることが多いです。

 

 

何故、抗生剤を使うと少陽病位に邪気が入ってしまいやすいのか、という話はなかなか難しいのですが、抗生剤が邪気とともに正気を傷る側面があるからでしょうね。

 

 

抗生剤が相手にしている「細菌」というものについては、東洋医学では「疫癘(えきれい)の邪気(※)」の一種と考える場合があります。

 

※疫癘の邪気・・・伝染病や感染症の原因となるような邪気。患者の体質素因に関係なく、感受してしまえば定型的な病理変化を起こすものを中心に言う。

 

 

抗生剤は、疫癘の邪気を消滅されると同時に、正常な正気をも傷り、結果的に違う病変を発症させてしまう場合があるのです。

 

 

まあこのように、抗癌剤にしても、放射線治療にしても、抗生剤にしても、邪気を攻めると同時に、正気を傷るのです。

 

 

だから、正気が持ちこたえればいいけど、正気がもたない人、もたなかった人は、症状不変だったり、かえって悪化したり、

 

症状が良くなっても、全身状態が悪化したりするのでしょう。

 

 

ホント言うとね、そういう研究とかね、西洋医者と協力して、やってみたいね俺は。

 

 

誰もノッてこねえだろうけどーーー<(`^´)>

 

 

 

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生き様

2015.05.28

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今日、俳優の今井雅之さんが亡くなったという訃報をニュースで読んだ。

(さらに…)

GWなのに・・・

2015.05.03

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GWですねー!

(さらに…)

症状そのものが心神に与える影響を考慮する

2015.03.09

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最近、いわゆる「極論本」がチョイチョイ話題になる。

「癌と闘うな」

「病院にかかると死ぬ」

「健康診断は受けない方がいい」

「薬は百害あって一利なし」

といった類の論調。


・・・まあ、あまりにも、患者さんや、そのご家族の意向を無視したような、どう考えても不必要と思われるような治療を重ねた結果、

どうにもならなくなってしまい、病院から見離された患者さんを目の当たりにすると、こういう考え方になびかないでもないが、

しょせん、極論は極論。


「中庸」を忘れてもらっちゃ困る。

『中庸』の名言
『中庸(ちゅうよう)』の定義づけ
中庸の学  参照



少し話が違うかもしれないが、時には、キツイ西洋薬でもって強引にその場の症状を抑えるという方法が、局面を打開する場合がある。

「その場しのぎ」、「その場だけじゃないしのぎ」になる場合がある。


僕は、アトピーなどの皮膚疾患が、ある時期、何かをきっかけに激烈に悪化したときなんかは、皮膚科受診(ステロイドの使用)を勧める場合もあるし、

疼痛疾患などで夜も眠れないとか、七転八倒して叫びだすほどの疼痛であれば、強力な鎮痛剤の使用もやむを得ないケースがある、と考えている。


どういう場合に、対症療法を優先すべきか。


そして、どういう場合に、西洋医学による処置を優先すべきか。


こういう診断学が、もっと発展すればいいのに、と、思わなくもない。


もちろん、我々東洋医学にも、入院施設があって、24時間体制で3食管理しながらあらゆる治療をやらせてくれるのであれば、

上記のような症状にも東洋医学で十分に対応できるのかもしれないが、現状、我々に提供出来る医療体制の、

現実における限界点の問題がある。

激烈な症状そのものが、患者の不安感に繋がり、その不安感が二次的、三次的な症状を生み出してしまうとともに、

もともとの症状をも、多分に悪化させるというケースがある。

不安と焦りと病 参照

 


そうであれば、とにもかくにも、まずは症状そのものを何とかしないと話にならない場面があるのだ。

もちろん中庸を弁えた上でだが、ある意味「極論」を取った方がいい場面というのが、臨床現場には厳然とあるのだ。

しかし、だからと言って極論そのものを声高に叫ぶのは、僕的にはあまりいい感じがしない。

 

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小半夏加茯苓湯と船酔い 5

2015.03.07

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これまでのお話


小半夏加茯苓湯と船酔い

小半夏加茯苓湯と船酔い 2  
小半夏加茯苓湯と船酔い 3  
小半夏加茯苓湯と船酔い 4
        参照

 


では続きいきます!!

 


前回は生薬の説明をしました。

 

茯苓は幻のキノコでしたね。

 

今日はついでと言っては何ですが、キノコもので有名な生薬をもう一つ紹介します。

 


◆”猪苓(ちょれい)”という生薬

これは、サルノコシカケ科、チョレイマイタケの菌核を乾燥したものです。

 


別名「猪屎(ちょし)」というぐらいで、イノシシの大便のような、イヤ~な見た目をしております。(苦笑)

 

性味は淡、甘、平で、帰経は腎、膀胱で、効果は余分な水分を飛ばすこと(利水滲湿)です。

 

結果的に解熱したり、口渇を止めたり、利尿作用を出したりします。

 

茯苓と同じようにキノコ軍団なのですが、茯苓との違いとして、猪苓は茯苓よりも水分を飛ばす力は強いが、心の臓、脾の臓にはあまり効かないので、

 

鎮静作用が発現しにくいという特徴があります。

 


しかし、これをあまり不用意に使うと、津液を損傷し、腎の臓のダメージになる、だから気を付けて使え、と言われております。

『本草衍義』や、易水学派の創始者である張元素(12世紀)がそのように述べております。)

 

◆キノコと薬

 

ところで、漢方薬に使われるキノコ生薬としては茯苓猪苓が有名なんですが、他にも霊芝(れいし)冬虫夏草(とうちゅうかそう)など、

キノコは、薬としてみた場合、独特な働きを持つものが多いようです。

 

まあ、抗腫瘍作用だとか、制癌作用なんてのが、わりかしセンセーショナルに扱われやすいですね。

(これはちょっと問題だと思いますがネ。。。)

 


キノコというのは菌類です。

 


かの南方熊楠も熱心に研究したという菌類、というのは、自然界では実はけっこう特殊な存在なんだそうです。

 


参考wiki【菌類】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8C%E9%A1%9E

【キノコ】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3

 


 

僕の出身は群馬です。

 


小さい頃、身の回りのオジサンには山菜取り、キノコ狩りを趣味にしている人が何人かおりまして、毒キノコの怖さをよく聞かされていました。

 


毒と薬は表裏一体なわけですね。

 


医者が、毒にも薬にもならないようなことはやったらイカンですな。(笑)


小半夏加茯苓湯と船酔い 6   
に続く

 

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2月(一社)北辰会スタンダードコース東京会場

2015.02.23

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昨日は(一社)北辰会の勉強会に参加してきました!!

清明院のスタッフも数名参加しておりましたので、講義内容はスタッフブログを読んでいただくとして、私的な感想。

充実の休日 参照

今回の後藤りゅう先生の症例解説は、北辰会本部の講師候補の若手の先生が、自身の奥さんのお父様の癌を、

亡くなる寸前まで治療した症例でした。

まあ、北辰会の勉強をしていると、生まれた瞬間から死ぬ瞬間まで、全ての場面に、東洋医学の医者として関われるんだ、

ということを知ります。

そして、そういう知識を持つと、実際にそういう、難しい症例、末期の症例を、やってみたくなります。

しかし、これは非常に危険なことでもあります。

よっぽど、患者さん自身との信頼関係、患者さんの周囲とのコンセンサスがとれていないと、大変厳しい結果になるだろうと思います。

東洋医学的に、患者さんの状態を学問的に理解することが出来る、ということと、それを治せるとか、食い止められるとか、

自分の技術で力になれるかどうか、ということとは、まったく別の話です。

今回の解説では、それを、少しく感じました。

最後の森洋平先生による刺鍼実技では、鍼灸学校で教鞭をとっておられるだけあって、非常にプロジェクターを上手く使った講義で、

同じく学校で教えている後輩として、なるほどー!と思うシーンが何度もありました。

ぜひとも参考にさせていただこうと思います。

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(一社)北辰会関東支部主催、代表特別講演

2014.12.22

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昨日、12.21は大森にある、東京衛生学園専門学校で行われた、(一社)北辰会関東支部主催、代表特別講演に参加してきました!!

というか、僕も例年通り、前座で喋ってきました!

(しかも今回は3時間(゚д゚)!)

今回僕が講義させて頂いたのは

「症例解説 肩こり」

という内容でした。

北辰会本部の、若手の宮本先生という方が実際に治療した、”肩こり”を主訴とする60代女性の症例のカルテを使って、

そのカルテから読み取れる、基礎的な部分を解説するという、僕にとっては初めての内容の講義でした。

・・・まあなかなか、人の症例を解説するのって、大変だね。(苦笑)

終わってみると、あー、あれ言えばよかったとか、これ言えばよかったとか、色々な反省が頭に浮かんできますね。

(まあ、講義って毎回そういうもんだけど。)

今回の症例は、この症例をまとめた当時、ごく一般的な鍼灸整骨院に勤めていた宮本先生が、北辰会の詳細な問診情報を、

整骨院の臨床の時間的制約がある中で、何回かに分けてとった症例でした。

抜けてる部分とか、不十分な部分もありましたが、時間的、状況的制約がある中で、よくおやりになった症例だったと思います。

北辰会方式の鍼灸治療を、キッチリと身に付けたいと思っている人は、こうやって宮本先生のように、地道に努力しながら、

少しづつ色んな症例にチャレンジしていかないと、何年たっても身に付きません。

何かを欲したらば、指くわえて待っていてはダメです。

「自助努力の大事」ですな。

・・・で、ラストは蓮風先生による症例発表

「胆管癌」

と、公開実技デモでした。

胆管癌の症例に関しては、大学病院のドクターから紹介された症例であり、しかもそれに対して高い臨床効果を挙げている症例だったので、

おそらく多くの聴講者にとって”異次元レベル”の症例だったのではないかと思います。

でもまあ、東洋医学、鍼灸医学は、ここまでできるのだ、という事は伝わったんじゃないかと思います。

そして公開実技では、経穴に鍼を翳しただけで、全身に劇的な変化が起こるという、これまた異次元レベルの世界を、

見せつけてくださいました。(笑)

まあ、多くの聴講者にとって、いい刺激になったことだろうと思います。

僕としては年末の週末、大仕事を終えて、イイ感じの疲労感でしたね。(笑)

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(一社)北辰会スタンダードコース大阪会場

2014.12.09

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12.7の日曜日は、大阪で行われた、(一社)北辰会スタンダードコース大阪会場に行ってきました!!

この日は午前中は実技訓練

「脈診・空間診」

でした。

今回も、藤本新風副代表の後ろに背後霊のようにくっついて、指導の様子を見学させてもらいましたが、

私も実技を関東支部の勉強会や学校で指導する上で、非常に参考になりましたねえ。

やはり脈診するにも

◆適切なフォーム

◆適切な運指

◆脈診結果をどう位置付けるかに関する知識

これが重要です。

これが出来ていないと、いつまでたってもダメです。

空間診では、

◆まず、空間的な気の偏在があるかどうか(適応症かどうか)

◆あとは上級編になりますが、指や手掌の微細な感覚で、どこにどういう反応が出ていて、それが何を意味するかを位置付けられること

がポイントです。

これを非常に上手に指導しておられ、私も勉強になりました。

そして午後は堀内齊毉龍先生による症例解説

「末期肝臓癌」

でした。

この症例は、北辰会の若手の先生が、自身の奥様のお父様を、癌の発覚から、最後亡くなるまで診た、貴重な症例でした。

経験不足で、色々と分からない中でも、一所懸命やり遂げた、立派な症例だったと思います。

今月、私も東京で症例を解説しますが、解説の仕方等々、非常に参考になりました。

そして終わった後は忘年会。

イイ感じで盛り上がってましたねー。

北辰会もどんどんと世代交代が進んでいる印象を受けました。

さて、2014年も残り僅かです。

僕も気合い入れていこうと思います!

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聴診器

2014.11.30

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実はちょいちょい診療に、聴診器を使う。

 

東洋医学の診察法は「望聞問切(ぼうぶんもんせつ)」

 


「四診(ししん)」といいます。

http://www.seimei-in.com/wp/3294/

 

このうちの、「聞診(ぶんしん)」というのは、医師の嗅覚、聴覚を使った診察法。

 

聴覚を使いますので、患者さんの声色とか、呼吸音を参考にします。

 

この、呼吸音を聴くのに、やっぱり聴診器は便利。

 

喘息の患者さんはもちろん、風邪をこじらせて気管支炎に至ったもの、肺癌や肺炎の患者さん。

 

鍼治療の直後で、よく変化が出ます。

 

聴診器なしで聴くのでは分からない、微妙な呼吸音の変化もキャッチできます。

 

 


西洋医学も、いいもん考えたねー☆

 

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