東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(50代女性 口腔扁平苔癬、肩こり、疲労倦怠感など)

2017.03.31

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

50代女性 会社員

【症状】 

 

口腔扁平苔癬 肩こり、疲労倦怠感など

 

 

 

一昨年から、歯磨きが出来ないほどの口内の痛みが続いたかと思うと治まる、といった日々の繰り返しでした。

 

口の中が熱いというか、モノが当たると痛いんです。

 

それでも何日かすると治まるので、あまり深く考えていませんでした。

 

その痛みが治まっている間に歯医者へ行ったところ、

 

「あっ、おそらく口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)です。大きな病院で調べてもらってください。」

 

とのこと。

 

その頃、下の歯茎に白いレース状のものができていました。

 

大きな病院の口腔科で生検した結果、「前がん状態」とのことでした。

 

しかも

 

「治療法は特にありません」

 

と大きな病院の先生は仰います。

 

「えっ?では私はどうすればいいんでしょう」

 

「定期的に経過観察をしていきます。もしガンになったらその部分を切除します。ならないように気をつけてください」

 

「切除したら顔変わります?」

 

「…変わります」

 

む、難しいですよね、ガンにならないように気をつけるなんて……。

 

わたくし、顔が変わるのはイヤだ、との思いから、なんとか治療法を探ろうとネット検索致しました。

 

で、

 

“鍼で扁平苔癬が治った!”

 

という患者さんの声に辿り着き、こちらの清明院にすぐさま予約を入れた次第です。

 

そこからは真面目に通いました。

 

竹下先生の技術は素晴らしいのひと言。

 

通い始めてからは一度も痛みの症状は出ませんでした。

 

先日、3か月後の定期検診で大きな病院へ行ったところ

 

「扁平苔癬が消えてる! なぜ? 奇跡!?」

 

と、先生が驚く驚く。

 

ドヤ顔で、清明院の鍼治療を話したところ、他の患者さんにも教えてあげていいか?と逆に聞かれました。

 

口腔扁平苔癬で悩んでいる方々にお伝えします。

 

その痛みは改善する可能性があります。

 

どうぞ、竹下先生の鍼治療を受けてみてください。

 

泣きたいくらいの毎日から解放され、新しい自分になれるかもしれません。

 

私は現在50代半ばですが、60代も明るく楽しく生活できそうな気がしております。

 

 

 

【清明院からのコメント】 

 

 

 

感動が伝わってくる文章をいただき、こちらも嬉しいです。(^^) 

 

最近、チョイチョイ診ます、口腔扁平苔癬

 

以前にも、他の患者さんの声を紹介致しました。

 

患者さんの声(50代女性 口腔扁平苔癬 イボ、ホクロの急激な増加、疲労倦怠感など) 参照

 

まあ、たとえ西洋医学の病名が付いていても、それで東洋医学的な診察診断に大きな影響が出るというものでもないのですが、

 

臨床的には肝が悪かったり、脾が悪かったり、正気の虚が関与したりと、色々な病理があるようです。

 

(もちろん西洋医学の診断名や予後予測も参考にはしますが。)

 

この方の場合は初診時「脾虚肝乗」と証を立て、治療を進めると、3診目には明らかな変化を実感されたようです。

 

そのまま治療を継続し、約3か月後、最近の検査にて、専門病院にて、奇跡的に苔癬が消失している、という結果を得ました。

 

その間、治療回数は15回です。

 

僕も以前、禁煙後の口内炎に苦しんだ経験があるので、口腔内の痛みという症状の不快さはよく分かります。(苦笑)

 

タバコと東洋医学(その6) 参照

 

この患者さんのように、大きな病院から

 

「前癌病変です。現時点ではやりようがないです。」

 

なんて言われたら、その先の人生、暗くなっちゃいます。

 

でも、鍼灸ではちゃんとやりようがアリアリです。

 

 

お困りの方は、清明院に相談してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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1月(一社)北辰会スタンダードコース東京会場

2017.01.24

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1.22の日曜日は、御茶ノ水で開催された(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!

 

 

今回、都合により午後からの参加となりました。

 

 

今回のテーマは一日通して

 

「うつ病」

 

です。

 

 

朝から、吉祥寺で「月晶院」という鍼灸院を開業している佐藤達也先生から「うつ病」に対する東洋医学的な考え方を学び、

 

午後は丸々三時間使って、北辰会の先生が実際に扱った「うつ病」の症例カルテを、国立で「蒼天堂」という鍼灸院を開業している、

 

尾崎真哉支部長が解説するという、一日丸々「うつ病」の日でした。(笑)

 

 

受講された方は、東洋医学、鍼灸医学的な「うつ病」に対する注意点や考え方を、よーく学んだことと思います。

 

 

今多いですね、うつ病。

 

 

今や癌や脳卒中、心不全や糖尿病の次に来るぐらいの病気じゃないでしょうか。

 

(なんでそんなことになってしまったんだ、日本よ。(~_~;))

 

 

清明院でもチョイチョイ診させていただく疾患であり、このブログにも過去何度も書いています。

 

「うつ」を含む記事 参照

 

 

これは程度や、その患者さんが置かれている環境によっては、非常に難しいところがありますね。

 

 

でも、冷静にお身体の状態をよーく診て、術者側も患者さん側も根気よく治療を続けると、あっと驚くような効果が出ることがあります。

 

 

ぜひ諦めずに、鍼灸治療を試してほしい疾患であります。

 

 

 

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「標準治療」なるものとの距離

2017.01.20

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先日、ある患者さんとお別れしました。

 

 

癌でした。

 

 

その患者さんが亡くなる数日前、病院の治療、担当医の説明に納得がいかず、非常に憤っている、ということを、私に語ってくれたことがありました。

 

 

「先生に言ってもしょうがないんだけど、すいませんね。。。」

 

と仰りながら。

 

 

その患者さんが亡くなった後、ご遺族としても、全く納得がいっていないご様子でした。

 

 

これから、病院側と喧々囂々やるのかもしれません。

 

 

でも、その患者さんは、大変頭脳明晰な方だったんですが、清明院の初診時、いつものように私から東洋医学的な病態把握や治療方針に関して説明をすると、

 

非常に傾聴され、

 

「なるほどー、大変よく分かりました。ぜひ、よろしくお願いします。」

 

と、ハッキリと目を見て仰っていただいたのが印象的でした。

 

 

僕もこの業界に15年以上います。

 

 

こういう経験は、数多くあります。

 

 

「鍼灸師は、西洋医学をキチッと学ぶことが非常に重要だ!」

 

と、喧しく叫ぶ鍼灸師がいますが、そんなんは当たり前です。

 

 

「法」に則った、いわゆる「標準治療」なるものを、医療従事者である我々が否定したりするべきではない。

 

 

でも、

 

「論理的で、統計学的な根拠もあり、治療の王道」

 

と言われる標準治療で効果が上がらないばかりか、説明に納得も出来ず、一方で、

 

「非科学的で、エビデンスがなく、迷信的」

 

と揶揄される東洋医学では効果が上がり、説明に対する患者の納得感が強いのはどういう訳か。

 

 

西洋医学の知識が豊富な鍼灸師よりも、現場で、こういうパフォーマンスの出来る鍼灸師の方がよっぽど大事じゃないか?

 

 

人生の最後に受ける医療に納得できないなんて、よくないことだと思いますね。

 

 

 

合掌

 

 

 

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病院に往診に行く

2016.12.22

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今日、久々に依頼があり、病院に往診に行ってきました。

 

 

相当重篤な、癌の患者さんです。

 

 

清明院では、スタッフの実地臨床での教育的配慮も兼ねて、通院困難な患者に対して、医師に同意書を書いてもらって、

 

健康保険を使っての鍼灸マッサージ、リハビリ訓練等を行う、往診事業部という部門を設けてはいますが、特に重症の患者さんの場合で、

 

しかもその重篤な病気そのものを主訴とし、東洋医学的な治療アプローチをしてほしい、というような依頼の場合は、

 

自費治療にて、私が往診することにしています。

 

 

今日伺ったのは、とある総合病院。

 

 

いつも往診に来ると思いますが、相変わらず、我々東洋医学が置かれている現状と、圧倒的な規模の違いを感じます。(苦笑)

 

 

国家がバックアップするかしないかというのは、ここまで違うものかと、ため息が出ますね。

 

 

以前、蓮風先生が訪中した時の、中国の病院の映像を見せていただいたことがありますが、日本の病院のような大きな白い建物の中で、

 

漢方薬の処方を待つ長蛇の患者さんの列、鍼灸治療を待つ長蛇の患者さんの列、患者さんでごった返す待合室を見たときに、

 

「世の中ってのは不公平だナー。。。(‘Д’)」

 

と思ったのを思い出しました。(笑)

 

 

まあともかく、今日伺った患者さんは、非常に危ない状態なんですが、いつも通り粛々と治療をしてきました。

 

 

反応も良く、今後の変化が楽しみです。

 

 

僕としては、主治医の先生に同席してもらいたかったくらいです。

 

 

患者からの依頼で、俺が病院に往診に行くなんて、この国の医療はいびつだよ。

 

 

 

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「〇〇病は冷え」という論理展開

2016.10.02

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清明院では現在、院内診療、訪問診療ともに多忙のため、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

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巷に溢れかえる、「極論本」

 

 

また、「極論」と言っていい言説。

 

 

これについては、以前にも書きました。

 

症状そのものが心神に与える影響を考慮する 参照

 

 

ブログやSNSなどで、「極論」をぶつ人も少なくない。

 

 

癌に治療は不要、とか、リウマチは冷え、とか、枚挙にいとまがない。

 

 

一般人が、どうにか工夫して衆目を集めようと思ったら、「極論」に走りたくなるのも分からないではない。

 

 

そうしないと本が売れない。

 

 

読んでもらえない。

 

 

読んでもらえない本は、「紙くず」に過ぎない。

 

 

また、大して衆目が集められないのであれば、一生懸命情報発信している意味も薄くなる。

 

 

情報発信者としては、一人でも多くの人に賛同、批判してほしい。

 

 

それが飯のタネになるわけで。(冷笑)

 

 

芸能人がよくやる、「炎上商法」、「炎上マーケティング」なんかも同様。

 

 

情報化、大量消費社会の負の産物かもしれませんね。

 

 

 

 

自分が、治りにくい病気にかかってしまった時、体も心も弱ります。

 

 

「患者さん」というのは、体も心も弱った人。

 

 

それを、どういう目で見つめるか。

 

 

これで決まってくるわけです。

 

 

 

 

患者さんからすれば、自分の病気に「魔法の杖」を提供してくれる「極論」は、福音に聞こえるわけだ。

 

 

でも、残念なことに、そういう治りにくい病気ほど、「魔法の杖」は存在しない。

 

 

存在しないから、治りにくい病気なのだ。

 

 

それをよく理解し、東洋医学、鍼灸医学が持つ「臨機応変性」「場合分け力」にかけてみると、いいことが起こることが多い。

 

 

そのように思います。

 

 

それにしても、難病患者さんが増えてきた。

 

 

 

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抗生剤を飲むとどうなるか

2016.05.22

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 患者さんが仰ることがある。

 

「病院で抗生剤をもらいました。」

 

清明院では、抗生剤について、

 

「ああせい、こうせい」

 

言いません。 (笑)

 

 

まあ真面目な話をすれば、日本の法律では、医師薬剤師以外が、投薬に口を出したら、法に抵触する可能性があります。

 

 

抗生剤というのは、要するにバイ菌を殺すんですね。

 

 

で、ウイルス性の病気には効かない、と、よく言われます。

 

 

一般人でも、そのくらいは知っているでしょう。

 

 

明らかに細菌感染であり、普通にこれを一週間くらい飲んで治るようなものなら、その方が患者さんの金銭的、肉体的負担は軽いでしょう。

 

 

感染症が鍼で治らないとは言いませんが、これについては、歴史的に見ても、どちらかと言うと西洋医学の得意とするところなんだろうと思います。

 

 

ただ問題なのは、抗生剤が効かないような疾患に、抗生剤が出ている場合。

 

 

患者さんは言います。

 

「病院で抗生剤をもらって一週間飲んでいますが、症状が変わりません。」

 

とか、

 

「抗生剤をもらっていますが、かえって色々な症状が出てきました。」

 

とか、

 

「症状そのものは治まったけど、他に色々な症状が出てきました。」

 

とか。

 

 

ここで、東洋医学の出番でしょう。

 

 

北辰会では、

 

「抗生剤は少陽病位に邪気を追い込みやすい。」

 

と、経験則から教えていますが、まさにそういう状態になっていることが多いです。

 

 

何故、抗生剤を使うと少陽病位に邪気が入ってしまいやすいのか、という話はなかなか難しいのですが、抗生剤が邪気とともに正気を傷る側面があるからでしょうね。

 

 

抗生剤が相手にしている「細菌」というものについては、東洋医学では「疫癘(えきれい)の邪気(※)」の一種と考える場合があります。

 

※疫癘の邪気・・・伝染病や感染症の原因となるような邪気。患者の体質素因に関係なく、感受してしまえば定型的な病理変化を起こすものを中心に言う。

 

 

抗生剤は、疫癘の邪気を消滅されると同時に、正常な正気をも傷り、結果的に違う病変を発症させてしまう場合があるのです。

 

 

まあこのように、抗癌剤にしても、放射線治療にしても、抗生剤にしても、邪気を攻めると同時に、正気を傷るのです。

 

 

だから、正気が持ちこたえればいいけど、正気がもたない人、もたなかった人は、症状不変だったり、かえって悪化したり、

 

症状が良くなっても、全身状態が悪化したりするのでしょう。

 

 

ホント言うとね、そういう研究とかね、西洋医者と協力して、やってみたいね俺は。

 

 

誰もノッてこねえだろうけどーーー<(`^´)>

 

 

 

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生き様

2015.05.28

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今日、俳優の今井雅之さんが亡くなったという訃報をニュースで読んだ。

(さらに…)

GWなのに・・・

2015.05.03

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GWですねー!

(さらに…)

症状そのものが心神に与える影響を考慮する

2015.03.09

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最近、いわゆる「極論本」がチョイチョイ話題になる。

「癌と闘うな」

「病院にかかると死ぬ」

「健康診断は受けない方がいい」

「薬は百害あって一利なし」

といった類の論調。


・・・まあ、あまりにも、患者さんや、そのご家族の意向を無視したような、どう考えても不必要と思われるような治療を重ねた結果、

どうにもならなくなってしまい、病院から見離された患者さんを目の当たりにすると、こういう考え方になびかないでもないが、

しょせん、極論は極論。


「中庸」を忘れてもらっちゃ困る。

『中庸』の名言
『中庸(ちゅうよう)』の定義づけ
中庸の学  参照



少し話が違うかもしれないが、時には、キツイ西洋薬でもって強引にその場の症状を抑えるという方法が、局面を打開する場合がある。

「その場しのぎ」、「その場だけじゃないしのぎ」になる場合がある。


僕は、アトピーなどの皮膚疾患が、ある時期、何かをきっかけに激烈に悪化したときなんかは、皮膚科受診(ステロイドの使用)を勧める場合もあるし、

疼痛疾患などで夜も眠れないとか、七転八倒して叫びだすほどの疼痛であれば、強力な鎮痛剤の使用もやむを得ないケースがある、と考えている。


どういう場合に、対症療法を優先すべきか。


そして、どういう場合に、西洋医学による処置を優先すべきか。


こういう診断学が、もっと発展すればいいのに、と、思わなくもない。


もちろん、我々東洋医学にも、入院施設があって、24時間体制で3食管理しながらあらゆる治療をやらせてくれるのであれば、

上記のような症状にも東洋医学で十分に対応できるのかもしれないが、現状、我々に提供出来る医療体制の、

現実における限界点の問題がある。

激烈な症状そのものが、患者の不安感に繋がり、その不安感が二次的、三次的な症状を生み出してしまうとともに、

もともとの症状をも、多分に悪化させるというケースがある。

不安と焦りと病 参照

 


そうであれば、とにもかくにも、まずは症状そのものを何とかしないと話にならない場面があるのだ。

もちろん中庸を弁えた上でだが、ある意味「極論」を取った方がいい場面というのが、臨床現場には厳然とあるのだ。

しかし、だからと言って極論そのものを声高に叫ぶのは、僕的にはあまりいい感じがしない。

 

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小半夏加茯苓湯と船酔い 5

2015.03.07

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これまでのお話


小半夏加茯苓湯と船酔い

小半夏加茯苓湯と船酔い 2  
小半夏加茯苓湯と船酔い 3  
小半夏加茯苓湯と船酔い 4
        参照

 


では続きいきます!!

 


前回は生薬の説明をしました。

 

茯苓は幻のキノコでしたね。

 

今日はついでと言っては何ですが、キノコもので有名な生薬をもう一つ紹介します。

 


◆”猪苓(ちょれい)”という生薬

これは、サルノコシカケ科、チョレイマイタケの菌核を乾燥したものです。

 


別名「猪屎(ちょし)」というぐらいで、イノシシの大便のような、イヤ~な見た目をしております。(苦笑)

 

性味は淡、甘、平で、帰経は腎、膀胱で、効果は余分な水分を飛ばすこと(利水滲湿)です。

 

結果的に解熱したり、口渇を止めたり、利尿作用を出したりします。

 

茯苓と同じようにキノコ軍団なのですが、茯苓との違いとして、猪苓は茯苓よりも水分を飛ばす力は強いが、心の臓、脾の臓にはあまり効かないので、

 

鎮静作用が発現しにくいという特徴があります。

 


しかし、これをあまり不用意に使うと、津液を損傷し、腎の臓のダメージになる、だから気を付けて使え、と言われております。

『本草衍義』や、易水学派の創始者である張元素(12世紀)がそのように述べております。)

 

◆キノコと薬

 

ところで、漢方薬に使われるキノコ生薬としては茯苓猪苓が有名なんですが、他にも霊芝(れいし)冬虫夏草(とうちゅうかそう)など、

キノコは、薬としてみた場合、独特な働きを持つものが多いようです。

 

まあ、抗腫瘍作用だとか、制癌作用なんてのが、わりかしセンセーショナルに扱われやすいですね。

(これはちょっと問題だと思いますがネ。。。)

 


キノコというのは菌類です。

 


かの南方熊楠も熱心に研究したという菌類、というのは、自然界では実はけっこう特殊な存在なんだそうです。

 


参考wiki【菌類】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8C%E9%A1%9E

【キノコ】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3

 


 

僕の出身は群馬です。

 


小さい頃、身の回りのオジサンには山菜取り、キノコ狩りを趣味にしている人が何人かおりまして、毒キノコの怖さをよく聞かされていました。

 


毒と薬は表裏一体なわけですね。

 


医者が、毒にも薬にもならないようなことはやったらイカンですな。(笑)


小半夏加茯苓湯と船酔い 6   
に続く

 

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