東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Search Results for: 疲労

「肝」って何ですか?(その13)

2012.07.10

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これまでのお話・・・

 

「胆」って何ですか?(その12)

 

「肝(かん)」って何ですか?(その1)

「肝」って何ですか?(その2)

「肝」って何ですか?(その3)

「肝」って何ですか?(その4)

「肝」って何ですか?(その5)

「肝」って何ですか?(その6)

「肝」って何ですか?(その7)

「肝」って何ですか?(その8)

「肝」って何ですか?(その9)

「肝」って何ですか?(その10)

「肝」って何ですか?(その11)

「肝」って何ですか?(その12)

 

 

続きいきます!!

 

 

◆「肝の臓」と「疲労」と「疲労感」の続きの続き


前回、労働の程度がそれほど重くなく、体を診てもそれほど疲労がたまっている風でもないのに、強い疲労感を自覚するケースがあることと、

そのメカニズムとして、肝の臓が大きく関わることが多い、というお話をしました。

で、今日は、その逆パターンのお話。

労働の程度からしても、実際に診た、体の状態からしても、体は明らかに疲労しているにも関わらず、患者さんに聞いても、まったく自覚がない、という場合があります。


そういう患者さんにもし、

「これ、相当疲れてるよ。」

と声をかけたとしても、

「え?そうですか??全然そんな風に感じないんだけど・・・。」

となるだけです。(苦笑)

・・・なぜ、こういうことが起こるのか。

これは、体に実際に起こっていることを「正確に認知する」システムの異常であることが少なくないです。

 


ですから、こういう患者さんを正しく治療していくと、「疲労感」を正しく認識するようになり、大病を未然に防ぐことが出来ます。

よく、患者さんから、

「鍼を受けるようになって、以前の自分はすごく無理をしていたと分かりました。」

なんて言われることがあります。

 


こうなると、我々としては

「しめしめ・・・。良く効いとるワイ。」

なワケです。

 


東洋医学的な、「感覚認知のシステム」を理解する上で重要な臓腑といえば、「肺の臓」「心の臓」でした。

 

「心」って何ですか?(その6)

「肺」って何ですか?(その9) 参照

 


この二臓のうち、「認知機能」において特に重要なのが「心の臓」であり、この「心の臓」の働きがしっかりとなされるために重要なのが、「肝の臓」なのであります。

 


そのことについても以前、「心肝同源(しんかんどうげん)」という言葉を使って、ご説明いたしました。

 

「心」って何ですか?(その5)  参照

 

 


また「肝の臓」は、「肺の臓」とも深く関わり、人間のあらゆる感覚というのは心、肝、肺の三臓が主に強調しあって、正常な状態が保たれている、と考えられています。

肝と肺の関わりについては 「肺」って何ですか?(その3) 参照

 


この三臓の働きが何らかの原因によって不和を起こしていたりすると、感覚の異常が起こり、痛いはずのものが痛くない、とか、大して痛くないはずのものが猛烈に痛い、

 

とか、疲れているはずなのに、それを自覚できない、とか、疲れてないはずなのに強い疲労感を感じる、とかいう、ややこしいことが起こってきます。

 

そしてこれが、臨床上は非常に多いと思うし、あらゆる大きな病の原因になっていくと思います。

 

で、それには「肝の臓」の調整が、非常に重要である、と。

 

次回、そんな超重要な「肝の臓」の、養生法のお話をちょっとして、終わろうかな、と思います。

 

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このブログに初めて訪れた方へ

2012.07.08

はじめまして。

東京都、新宿駅の近くで「清明院(せいめいいん)」という鍼灸院を営んでおります、竹下有(たけしたゆう)と申します。

このブログは、清明院を開業した2009年の10月から「ほぼ毎日」更新し続けているものです。

東洋医学、鍼灸医学のお話を中心に、日々感じる、様々なことを書いております。

現在、日本の国民の医療といえば「西洋医学」の独壇場です。

西洋医学が素晴らしい面はもちろんありますが、患者さんのことを考えた時、この現状は、偏っているように思えます。

一方、多くの日本国民の、東洋医学、鍼灸に対する認識はどうかというと、単なる慰安的行為の延長であったり、せいぜい雑多な健康法の一種として、認知されている程度ではないでしょうか。

そうではないのです。

私は、このことを、声を大にして世に訴えたいと、常々思っています。

東洋医学、鍼灸医学は、中国、韓国、日本を中心に、数千年もの間、病に苦しむ多くの人々に支持され続け、現在でも、現実の病に対して効果を上げ続けているものであります。

 

 

東アジアから、全世界に誇るべき、また守り、発展させるべき、れっきとした伝統医学、伝統医術であると、私は認識し、理解しています。

ですので、上記のような、現代の多くの日本国民の認識があるとすれば、それは間違っていると思います。

日本では、江戸時代の後期に蘭学が伝来する前までは、医療の主役は東洋医学、すなわち鍼灸と漢方薬でした。

蘭学が伝来する以前の医者には、なにも治せていなかったかというと、そんな筈はありません。

明治時代に入り、当時の政府の富国強兵政策のもと、日本は何でもかんでも、近代化という名の西洋化に舵を切りました。

この時に、国民の健康を守る、医師に関する法制度をも変えてしまい、なんと、

「西洋医学”のみ”を修めたものを医師とする。」

と定めてしまいました。

(明治7年(1874年)の政令通達)

これは、事実上の東洋医学廃止政策です。

これにより、それまで代々東洋医学をやっていた医師の家も、ほとんどが西洋医学に看板を掛け替え、以来、日本では西洋医学が主役となりました。

 

 

東洋医学は過去の遺物扱いとなってしまいました。

その、約150年前の日本国家が定めた基軸の延長線上にあるのが、現代日本の医療です。

明治初期の国内事情と、現代の国内事情はまったく違いますから、国民の生活状況も、かかる病気も、西洋医学に対する認識も、当時とはまったく違います。

アトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などのアレルギー疾患、また、三大成人病、あるいはうつ病に代表される精神疾患などなど、西洋医学の医療機関の治療で治らずに、さまよう病人は、むしろ増えている現状があります。

現代日本の医療は、今や明らかな制度疲労を起こしているようにみえます。

時代がどう変遷しようとも、いくら西洋医学が発展しようとも、「病気」「病人」に対する「東洋医学」そのものの価値は、本質的には全く失われません。

だから、基本からしっかりと東洋医学を学び、しっかりと経験を積んだ東洋医学の医者は、当然ながら、太古の昔からやってきたように、多くの病が治せるようになります。

中には、西洋医学が苦手とするような病気さえも、です。

そこにこそ、現代における、我々鍼灸師の、大きな存在意義があるのではないか、と思っております。

ブログ記事は、テーマごとにカテゴリーで分類してありますので、興味のあるものからお読みいただければ幸いです。

読者の方の、このブログとの出会いが、数千年の歴史を持つ、東洋医学の無限の可能性に気付かれるきっかけになることを、願ってやみません。

                              2012.7.8 大安吉日 清明院 院長 竹下有

 

 

 

 

※2020年1月、読者の方から有難いご指摘を頂き、一度更新をお休みし、本ブログの内容を点検し、見直すことといたしました。

 

再開までお時間を頂きますが、何卒宜しくお願い致します。

 

 

院長ブログに関してお知らせ 参照

 

 

 

 

「肝」って何ですか?(その12)

2012.07.07

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これまでのお話・・・


「肝(かん)」って何ですか?(その1)
「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)
「肝」って何ですか?(その6)
「肝」って何ですか?(その7)
「肝」って何ですか?(その8)
「肝」って何ですか?(その9)
「肝」って何ですか?(その10)
「肝」って何ですか?(その11)

 

続きいきます!

 

◆「肝の臓」と「疲労」と「疲労感」の続き

 

前回、実際の症例から、「実際の肉体疲労の程度」「患者さんの自覚的な疲労感」に、大きくギャップがある場合がある、というお話をしました。


また、肝の臓が古典の中で「罷極の本(ひきょくのほん)」な~んて呼ばれ、疲労回復に重要な働きを持つことについても触れました。


そもそもこの「疲労」というものについては、西洋医学的にも、なかなか定義があいまいなシロモノのようなんですが、疲労を東洋医学的に、

 

「気血の消耗と、気血の停滞」

 

と定義した場合、その感じ方に個人差が出るのはどういうことでしょう。

 

まず、疲労の「程度」を決定づけるのは、気血の消耗と停滞の「程度」なワケですから、基本的には作業が長時間で、重労働であればあるほど、疲労の程度は増すハズです。

でも、同じ労働をしたって、人によって感じる疲労感は同じではありません。


まあ、スポーツマンと一般人では体力が違う、というのは当たり前ですが、年齢も性別も同じ、基礎体力もほぼ同じ人が、同じような労働をしても、

自覚する疲労感には必ず違いが出ます。

 


コレは、ひとつにはその人の「肝の臓」が、どれだけ疲労回復力(疏泄力)を持っているかによって変わって来るんだと思っています。

人間、一人一人顔も声も違うように、五臓六腑の堅脆も違うのです。

つまり、

大したことない疲労でも、もともと肝の臓が弱い人にとっては、回復が遅いため、疲労感を強く感じやすい

という訳です。


肝の臓が病んでいると、疲労がなかなか回復できないのです。

そして、そこにさらに疲労がたまると、弱っている肝の臓にさらに負担をかけることになり、さらに弱る、という悪循環に入っていきます。


コレが、様々な大病のもとになる、重要な東洋医学的メカニズムの一つだと思います。



では逆に、カラダは明らかにかなり疲労しているのに、それを「大したことない」と認識する、あるいはまったく感じないという場合は、

どう考えたらいいんでしょう。

 


次回に続く。

 

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「肝」って何ですか?(その11)

2012.07.05

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これまでのお話・・・

「肝(かん)」って何ですか?(その1)
「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)
「肝」って何ですか?(その6)
「肝」って何ですか?(その7)
「肝」って何ですか?(その8)
「肝」って何ですか?(その9)
「肝」って何ですか?(その10)

 

 

久々に「肝の臓」について、ちょっと書き足しておきます。

 

というのも、最近診た患者さんで、「肝」について改めて考えさせられ、そのことについて、

「この”「肝」って何ですか”シリーズに書いといたっけな・・・??」

と思ったので、久々にザーッと読み返してみると、書いていませんでした!(゜o゜)

 


・・・という訳で、久々に書き足します。

(笑・・・こういうことがすぐにパッと出来るのも、ブログの良さだね。)

 

◆「肝の臓」と「疲労」と「疲労感」

こないだ、こんな患者さんがみえました。

「カラダが重だるい、しんどい、もう年だから、もう年だから・・・。」

とおっしゃる男性。


・・・といっても、その方はまだ40代前半。


どう考えても年齢的には”言うほど”年ではないです。


見た目だってそんなに老けこんでいる様子もない。

 


でも、彼曰く、

「ストレスなんて関係ない。まったく関係ない。だって常にあるから。精神的には全く問題ない。ただ、年だから・・・。」

とおっしゃる。

この時点で分かるのは、

1.精神的なストレスに常にさらされている自覚はあるが、それと体の症状との因果関係を認めたくない。

2.疲労感、倦怠感を強く自覚しており、それを自身の年齢のせいだと思いこんでいる。

という2点です。

そりゃあ確かに、20代の頃と比べたら、体力的には落ちてて当たり前です。

でもそれを、どうとらえるかで、カラダに感じる感覚、自覚症状は全然違ってきます。

『黄帝内経(こうていだいけい)』の中の有名な言葉で、「肝は罷極(ひきょく)の本」という言葉があります。

(『黄帝内経素問』六節蔵象論(9))

 


この聞き慣れない”罷極”という言葉の意味については、最近、蓮風先生のブログにも出てきました。

『鍼狂人の独り言』 疲労について その5 参照

 


要は、「罷極」とは「筋肉の疲労」のことであり、それと最も関係が深いのが「肝の臓」だよ、ということです。

 


ここでいう「疲労する」ということの定義は、何らかの作業により気血を消耗し、気血の停滞を生むことです。

 

その消耗や停滞を取り去り、疲労を回復させてくれるのが「肝の臓」”疏泄(そせつ)作用”という働きであることは、すでに説明しました。

「肝」って何ですか?(その2) 参照

 

ここでさらに、実際の疲労の程度そのものと、自覚的な疲労”感”との関わりを考えた場合、ここにアンバランスが生じるのも、重要な病理であり、

 

これもやはり「肝の臓」と深く関わります。

 


つまり、肉体的には大して無理をしてないから、気血の消耗の程度や停滞の程度も軽いにも拘わらず、強い疲労感を覚えるのは、カラダに実際に起こっていることを「認知する」システムの異常か、

 

あるいは患者さん自身の表現力の無さや、あるいは単なる大げさか、ということを考えねばなりません。

 

長くなってきたので、次回に続く・・・。

 

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「リテラシー」という言葉

2012.06.12

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パソコンと携帯が一人1台以上、さらにiphoneやスマホの登場により、インターネットがいつでもどこでも出来るようになってきました。

(さらに…)

「血」って何ですか?(その4)

2012.05.05

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これまでのお話・・・


「血(けつ)」って何ですか?
「血」って何ですか?(その2)
「血」って何ですか?(その3)

 

 

続きいきます!

 

◆血が不足すると問題発生

 

これまでの話で、東洋医学における「血」というものは、基本的には「飲食物」が主な原料となり、足らなくなると「腎精」「血」に変化してくれることによって不足がフォローされ、

 

主として「血脈」の中を流れて、全身を隅々まで循環し、必要に応じてカラダを栄養するもの、でした。

 

また、睡眠時など、あまり使われない時は「肝の臓」に蓄えられている、というお話もしました。

 


そして、「血」が循環する際の原動力や律動性には「心の臓」「肺の臓」が、飲食物を消化吸収するためには「脾の臓」「胃の腑」が、


「腎精」から「血」に変化するには「腎の臓」の働きが大きく関わり、「血」の生成、作用は、実に様々な臓腑の働きに支えられているよ、

 

というお話でした。

 

・・・で、今日は、”「血」が不足する”とはどういうことか、を考えてみたいと思います。

 

上記のようなメカニズムで生成される訳ですから、当然、「脾の臓」「胃の腑」に異常があって、飲食物をうまく消化吸収出来なければ、


「血」が生成されにくくなり、不足が起こってきます。

 

それでも、「腎の臓」がしっかりしていて、「腎精」をガッチリ蓄えてくれていれば、不足をフォローできます。

 

また、「肝の臓」「血」がたっぷりと貯蔵されていれば、ここからも不足をフォローすることが出来ます。

 


ですので、”脾胃が弱い=必ず血が不足する”という短絡的な考え方はNGなのです。

 


しかし、脾の臓や胃の腑が弱く、飲食物から「血のもと」を取り込めない、しかも腎の臓も弱っていて、「腎精」による血のフォローが出来ない、

 

なおかつ肝の臓にもあまり貯蔵出来ていない、ということになると、これは”全身的な血の不足”が起こります。

 


まずコレが一つ重要。

 

こうなると、カラダを潤すことが出来なくなるワケですから、いたるところがパサパサになってきます。

 

具体的には皮膚、髪、爪がパサパサ、弱く脆くなり、全身的に血色が悪くなり、唇や舌の色も褪せて白くなってきます。

(コワイネ~)

 

もう一つのパターンとして、「血」の全体量としてはあるんだけど、巡る力が弱い、あるいは何かによって邪魔されてるために、停滞してしまって、

 

必要な部分に届かず、”部分的に”足らなくなるパターンです。

 

皮膚に足らなければ痒みを起こしたり、目に足らなければ眼精疲労を、筋肉に足らなければこむら返りやけいれんなどなど、実に様々な症状を引き起こします。

 

これが、”部分的な血の不足”です。

 

二つ目にはコレが重要です。

 

・・・ちなみにこの、「部分的な血の不足」の原因の一つである、”停滞してしまって、使い物にならん血”のことを東洋医学では「瘀血(おけつ)」と呼んでおります。

 

「瘀血」については、素人の方でも、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

 

 


以前、このブログでも紹介しました。

「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について 参照

 


要はこの瘀血が、正常な血の運行を物理的に邪魔して、必要な部分に届かないと、様々な症状が起こす場合があるのです。

 


それ以外にも、肝や心や肺の異常により、「気の停滞」が起こると、血の正常な循環が保てなくなる、というケースもあります。

 

・・・このように、「血の不足」と一口に行っても、東洋医学的にはまずそれが「全身的なのか、部分的なのか」を考え、それらのメカニズムまで考え、対処、治療しております。

 

 

ちなみにちなみに、言うまでもないですが、東洋医学の言う「血の不足(血虚)」と、西洋医学の言う「貧血」とは別物ですので、あしからず。(苦笑)

 

 


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『奥の細道』にもお灸の話が!

2012.03.24

 

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

 

本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?

 

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

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最近、セキルバーグの都市伝説で有名な、松尾芭蕉・・・。

 


(↑↑中尊寺の松尾芭蕉像)

 

 

この人物は、1644~1694を生きた、日本史上最高の俳諧師の一人です。

 

弟子を連れ、江戸から東北、北陸を経て岐阜まで、徒歩で旅した際の紀行文である『奥の細道』はあまりにも有名です。

 

・・・で、冒頭に書いた都市伝説っていうのは、松尾芭蕉が実は当時の幕府の特殊暗殺部隊である「忍者」のリーダーである、服部半蔵本人であり、40代後半でありながら、

 

1日数百キロも徒歩で移動することが出来、関所も自由に行き来出来たのは、彼が実は忍者であり、しかも家康から直接もらった通行手形を持っていたからで、

 

実は徳川の埋蔵金に関係する「かごめのうた」を広めてまわっていた、とか、仙台藩の軍事施設を監視、調査していたという、興味深いお話です。

 

まあー、源義経チンギスハンになったとか、こういう歴史ロマン(というか都市伝説)、個人的に大好き。(笑)

 

ともかく、この『奥のほそ道』の序文に、

「・・・三里に灸すゆるより・・・」

という一文が出て来ます。

 


(忍者であったかもしれない)松尾芭蕉も、さすがに長旅なんで、足の三里に灸をすえて足腰の疲労をとって、東日本を行脚したようですね。(笑)

 

当時は、長旅の前には足三里にお灸をするのが常識だったようです。

 

この一節から、足の三里というツボは今日でも「健脚(けんきゃく)」のツボとして非常に有名なのです。

 


↑↑ちなみにツボの場所はココね。

 

・・・しかし!

 


今は飽食の時代、現代人にはこの理論は合わない事が多いと思います。

 


暴飲暴食や過度の飲酒などなどにより、胃腸に普段から余分な熱をこもらせている人が、足の三里に下手に灸なんて据えたら、かえって体が重だるくなって、しんどくなる可能性の方が高いです。

 

こういうのを鵜呑みにする前に、まずは専門家に相談して下さいね~!!

 

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「眼の病気」と鍼灸

2012.03.17


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最近、ほぼ同じ内容の問合せが、違う人から続きました。

「緑内障は、鍼で治りますか??」

「白内障は、鍼で治りますか??」

「疲労性網膜剥離なんですけど・・・」

「眼科で治らないって言われたんですけど・・・」

等々、いわゆる「眼科疾患」で悩まれている患者さんからの問い合わせ(というかSOS)です。

このように、同じ内容の問い合わせが、違う人からバラバラと来た時、その分野についてもう一度勉強し直す、いいチャンスです。

いつも言うように、「西洋医学的病名」のついた眼科疾患といえども、”程度””症状の出方”も千差万別、人それぞれ、バランバランです。

ですので、清明院としては、電話の段階で無責任に「治りますよ!」とか、「治りません!」とか、そういう返答は出来かねますし、しないことにしております。

ただ、僕自身が今までに扱った経験のある病名の場合で、うまくいったケースもある場合は、よくなる可能性があるから、一度診察に来られてはどうでしょうかと、

 

ご提案させていただく場合もあります。

この辺の話は、過去記事 

 

〇〇って治りますか? 参照

眼科疾患に関しては、『中医眼科学』という書物や分野が存在するほど、古くから今日まで盛んに研究されてきた分野です。

中国には、鍼と漢方薬のみによる、眼科専門病院もあるようです。

(社)北辰会にも、眼科学について専門的に深く研究されている先生もいらっしゃいます。

・・・まー本来はこうやって、各科の疾患ごとに、東洋医学的な治療を徹底的にやる施設があってもいいと思いますが、

日本ではそうもいかず、我々、いわば「在野の」鍼灸院や漢方相談薬局で、個別に対応するしかないのが現状です。

しかしそれでも、眼科も含めたあらゆる疾患に対する、東洋医学的アプローチでの有効例、著効例があることは事実だし、積極的に取り組むべきだと思っています。

西洋医学で解決しない眼科疾患でお困りの方は、まずは一度診せに来られてはどうでしょうか。

ゆっくりお話を伺い、かつお体(全身)を診た上で、心身両面含めた全身のバランスを診て、鍼に対する反応の善し悪しもみた上で、清明院に出来うる処置をし、

 

予後を推定させていただきます。

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橋下市長フィーバー

2012.02.07

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最近、橋下徹大阪市長に関するニュースの過熱っぷりがスゴイです。

それにしてもこの人は、弁護士で元コメンテーターだけあって、口がたちますし、タレント性があるし、何より実行力がありますねえ・・・。

メディアの使い方のうまさから、よく小泉元総理と比較されているようですが、演説の時の喋り方とか、確かにちょっと似てますよね・・・。

(橋下さんは小泉さんを大政治家だと思って尊敬してると公言してますから、きっと影響受けてるんでしょうね。)

有名な思想家の内田樹さんや、精神科医の香山リカさん、帝塚山学院大学教授の薬師院さん、北大教授の山口さん、そうそうたる面々から、

 

『橋下主義(ハシズム)を許すな』という本の中でコテンパンに批判されましたが、これを逆に受けて立って、田原総一郎の「朝まで生テレビ」の中で、

 

まさにコテンパンにやり返しました。

観た方は分かると思うけど、あの、1対6の激論に、余裕しゃくしゃくで臨んで、あれだけの楽勝ムードを醸し出せるのは、ディベートの技術もあるんでしょうが、

 

それ以前に彼が自分自身の打ち出した改革案に絶対の自信と信念を持っていて、なおかつ批判派の、自分に対する批判をまず聞いて、キチッと分析したうえで、

 

さらにそれがどこがどう的外れなのかを論理的に分析出来ているからでしょう。

まるで一人の冷静な大人に対して、6人の子供がギャーギャーとわがままや不満や不安などの感情をぶつけているだけ、のようにみえました。

放送翌日から、アレを見た視聴者からの、特に香山リカさん、薬師院さんに対するネットでのバッシングはひどいモノです。

・・・まあ、そうやって、ある部分を切り取って、誰かのことを匿名でコテンパンにネットで叩く風潮なんてのは、最近の非常によろしくない風潮でもあります。

香山さんや薬師院さんにも、いい部分、いい主張はあるはずで、そこを考えた上で判断しないと、と思います。

最低でも、全然いいところなく議論に負けたとしても、それなりに自分の意見をもって、今あれだけの勢いのある橋下さんの前に、批判派として、

 

全国民の前に出てきたというだけ、彼らはまだ評価できますね。

(少なくとも、実名を伏せて、ネットで人の誹謗中傷をしてる連中よりは、です。)

ちなみに橋下さんの批判本の筆頭に名前の出ている内田樹さんはなぜか出てませんでしたが、個人的にはぜひ出て欲しかった。

内田樹さんという人は非常に話しの分かりやすい方で、僕も何度かブログを読まさせていただいてますし、その主張の中には非常に同感なことも多いので、

橋下さんの改革の中でも問題になりやすい、教育改革に関して、直接対決がぜひ観たかったのですが、まあ・・・、仕方ない。

色々な事情があるのかもしれません。

橋下さんがよくいうように、今の日本の行政制度(仕組み)そのものは明治以降変わっていない、完全に制度疲労を起こしている、だから制度そのものを変えないと、

 

せっかくの議会制民主主義なんていったって、話し合うだけで結果的に何も決まらないんだ、だからその仕組みそのものの改革を大阪からやるんだ、

 

大阪の府と市による無駄な2重行政が、日本の政治機構の縮図なんだ!そして大阪都構想を成功させて、ひいては日本の政治の仕組みを変えたいんだ!

 

というのは、僕のような浅学でも非常によく分かりますし、ワクワク期待大です。

この調子でどんどんいい方向に日本が変わって、ついでに医療行政も変わって欲しいナー、と密かに思っております・・・。

出来ないのかナー、東洋医師・・・。

ちなみに私は、橋下さんについては、スゴイ期待してますが、常に冷静に、批判的にみていよう、と思っています。

小泉さんの時も思いましたが、世がフィーバーしてるならば、逆に必要以上に、意識的に冷静に。

コレ、陰陽論です。

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患者さんの声(40代女性:半年以上止まらない激しい咳)

2011.07.29

 

 

 

 

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「患者さんの声」をいただきましたので、ご紹介いたします!!

40代 女性 

症状:半年以上止まらない、発作性の激しい咳


 

半年以上も前から、ひどい咳で人と話をするのも辛くなり、就寝中も咳で目が覚めてしまい、疲労がたまっていました。

病院のレントゲン検査等では特段の異常が見られず、薬を服用している間は咳が治まりますが、飲むのをやめるとまた逆戻りしてしまう、

という状態で、とても不安に思っていたところ、友人に清明院を教えてもらい、訪れました。

通常の病院の診察(数時間待ちの診察3分のような・・・。)とはかなり違い、詳細な問診を取った上での治療方針の決定や、

先生の柔らかい親身な対応で、初めての鍼で緊張していましたが、安心して受けることが出来ました。

週2回ほど通うようになり、3週間ほどで咳がほとんど出なくなりました。

あれほど苦しかった咳から解放され、楽になって、本当に感謝しています。

【清明院からのコメント】


この方は初診時、西洋薬も漢方薬も服用されており、数々の情報に振り回されてしまっておられる、という印象を受けました。

インターネットで知る情報や、医療機関によって言うことが違ったりと、現代の患者さんというのは、かえって自分の体に関する情報が多すぎて、

振り回されてしまい、害になってしまっている部分もあるのかもしれません。

日々患者さんをみていると、自分についた病名や症状に関する知識は専門家並みに持っている、しかし実際には全然治っていない、

という患者さんをお見かけすることがしばしばあります。

またそういった患者さんの場合、頭で理論的に考えることばかりになってしまい、素直にこちらのアドバイスが聞き入れられず、

治療方針にもなかなか納得できず、それによって治りにくい面もあるように思います。

要するに色々な情報を知ってしまっているだけに、全面的にこちらに体を任せることが不安なんだと思います。

この方の場合も、初診時ちょっとそういう傾向があるかな、と思いましたが、すぐに素直に治療を受けて下さるようになり、

「肝鬱気逆(かんうつきぎゃく)>腎虚(じんきょ)」と証を立てて治療を開始し、見事にごく短期間で、半年間続いた煩わしい咳とお別れすることが出来ました。

清明院の治療に、何か、「希望」のようなものを感じて下さったのだと思います。

初診時は、咳が出始めてしまうと、喋ることはおろか、呼吸することすら苦しそうになってしまい、体を起こさないといられないぐらいひどい状態でした。

今では、咳がほとんど出なくなり、ストレスフルな職場環境ではありますが、どうにか頑張っておられるようです。

今後も再発に注意しながら、

「未病を治す」


の考え方で、健康管理をさせていただければ、と思います。

 

 

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