東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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最近の症例 ② 男児のネフローゼ

2017.10.14

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さて、またいきましょう。

 

 

患者 9歳 男児

 

主訴 ネフローゼに伴う諸症状(特に易疲労)

 

現病歴 6歳の頃、大変にショックなことがあった頃発症。

 

既往歴 ネフローゼ以外特にないが、悪化傾向

 

弁証 肝鬱気滞≧腎気虚

 

配穴 あえて明らかにしない

 

経過 初診治療後、「気持ちが楽になった」と訴える。

 

なお、毫鍼での治療を怖がったため、古代鍼、鍉鍼にて治療を進める。

 

現在7診目。

 

ステロイド減薬中のムーンフェイス等、様々な症状が改善している。

 

 

 

今後が楽しみな症例の一つ。

 

 

 

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糖尿病と東洋医学 5

2017.06.12

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前回のお話

 

糖尿病と東洋医学

糖尿病と東洋医学 2  参照

 

 

◆消渇の治療と予後、予防法

 

 

消渇の治療は、基本的は清熱と滋陰の使い分けと、熱がこもっているところ、陰液が足りていないところを明確にして、

 

そこに陰液が充実するように、より効果的な配穴と手法を選んで治療をします。

 

 

ですので、

 

「糖尿病には〇〇というツボが効く!!」

 

とか宣った時点で、そんなん嘘っぱちです。(゚∀゚)

 

 

そんな簡単な病気じゃないっす。

 

 

だからこれだけ問題になっている訳で。

 

 

糖尿病には間違いなくこの経穴が効く、もしそれが本当なら、あっという間に東京ドームみたいな治療院が建ちますよ。( ゚Д゚)

 

 

この病は、なんといっても患者さん自身の養生も非常に重要で、食養生としては脂っこいものや甘いもの、酒や火の通ったもの、

 

小麦粉を使ったものを過飲、過食しないことはもちろん、性欲や怒りが度を超すのも良くない。

 

 

これらが守れないから、こうなったわけですから、養生を言葉で言うのは簡単でも、実際に行うのは、非常に根気と強い意志が要ります。

 

 

 

これらは消渇病の重要な発病原因になるし、『実用中医内科学』では、発病以降、上記のような生活習慣を改めなければ、

 

「どんないい治療をしても治らない」

 

とまで述べて戒めています。

 

 

韓国ドラマ『太陽人イジェマ』で、ジェマがめっちゃ怖い顔で患者さんに養生指導するシーンがありました。

 

 

また運動については積極的にやるといいが、激しい運動を急激にやれば、かえって疲労を起こすので良くない。

 

 

歩く、走る、自転車をこぐ、泳ぐなど、軽く、コンスタントに継続できる、有酸素運動が望ましい。

 

 

この疾患は、例え「三多」が改善し、体重が元通りになったとしても、しばらくは治療を継続するべきで、症状の改善をもって、

 

すぐに治療を中止してはいけない。

 

 

・・・とまあ、こんな具合で、東洋医学では、治療はもちろん、養生指導に重きを置くことで、2000年以上前からこの病気をやってきて、

 

一定の効果を出してきました。

 

 

食事制限、生活の摂生はもちろん重要だけど、もっと積極的に体質を調えようとするなら、早い段階で東洋医学的な治療を開始することを、強くお勧めします☆

 

 

 

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「ヨガ教室行ってもいいですか?」

2017.04.10

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最近多い、ヨガ教室に通っている、あるいは通っていいですか?と仰る患者さん。

 

 

ピラティスもしかりですな。

 

 

若い女性に多い。

 

 

ヨガ教室に行ったら〇〇が治ったんです、とか、〇〇が悪化したんです、とか、我々の臨床では非常によくある話です。

 

 

現代人は、毎日長時間、PCの前で座っている仕事が多いです。

 

 

 

そうすると、からだがなまって、気血が欝滞し、色々な症状が出て来ます。

 

 

腰痛、肩こり、頭痛、眼精疲労、冷え性、浮腫み、生理痛、ヒドイものになると精神疾患や腫瘍などなど。。。

 

 

これを解決する健全な方法が「運動」です。

 

 

そこで、美しい芸能人やモデルもやってる、スタイリッシュな「YOGA教室」という選択肢に、若い女性が殺到する、という、実に分かりやすい構図です。

 

 

ところが、何でもそうですが、「体にいいこと」というのは、やり方を間違えると、両刃の剣となります。

 

 

「YOGA」を始めてから何かが悪化した、という人は、僕らの日常の臨床の中で、意外といます。

 

 

・・・ということは、「YOGAやピラティスの”正しい”運用」というのが大事、ということですね。

 

 

では、正しい「YOGA」とは一体何なのか。

 

 

「YOGA」に関しては、私は門外漢ですが、鍼灸医学のプロの端くれとして、ここらで分かる範囲でまとめておき、考えてみたいと思います。

 

 

そして何気ないこの問題から、少々深い部分にも入ってみたいと思います。

 

 

 

 

まず、「YOGA」の意味と歴史から。

 

 

「YOGA」というのは、サンスクリット語で「繋ぐ」とか、「繋がり」、「統治する」という意味だそうです。

 

 

山下博司『ヨーガの思想』講談社選書メチエ によれば、もともとの語源は「ユジュ」(牛や馬と車をつなぐ軛(くびき))が語源で、

 

色々な解釈があるようですが、「絶対者との結合」「自己との結合」というような意味を持っているそうです。

 

 

歴史的には、約5000年以上前の古代インド(インダス文明)に発した伝統的な宗教的行法と言われますが、これも専門的にはなかなか難しい問題を含むようで、

 

正確に確定するのは困難なようです。

 

 

佐保田鶴治『ヨーガの宗教理念』によれば、本来の「YOGA」は古代インドの諸宗教(バラモン教、ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教など)と密接に結びついており、

 

輪廻転生(生まれ変わり)の世界から、悟りの世界へ解脱することを目的として行われるものだそうです。

 

 

岩波の『仏教辞典 第二版』によれば、仏教でも、ヨガは基本的修行法として尊重されてきたようです。

 

 

現代で世界的に流行している、身体的ポーズ(アーサナ)を強調した、いわゆるフィットネスとしてのヨガは、本来の意味からすると非常に部分的であり、

 

本来の意味とはかけ離れていると思います。

 

(もちろん良い悪いは別として、です。当然ながら、いい面はあります。)

 

 

長くなりそうなんで、続く☆

 

 

 

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間違った養生法(水分多飲+ホットヨガ)

2017.01.21

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随分前に、けっこうしつこく書いてたんだけど、

 

「なんか、キリがねえや(‘Д’)」

 

と思って止めた経験のある、養生法に関する話題。

 

 

まあ、ネットを中心とした情報化社会である昨今、実にキャッチーな

 

「〇〇すれば健康美人!」

 

「〇〇で美ボディーゲット!」

 

などなど、メディアの美辞麗句の毒牙にかかって、深刻な病になっている患者さんを、清明院ではよく診ます。

 

 

よくあるのが、

 

「日頃から水分をガンガンとって、休日はホットヨガで大汗をかく。」

 

という健康法のようなものを一生懸命続けている患者さん。

 

 

しかもこれ、20代後半から30代の女性で、管理職などのハードワーカーの方に多かったりします。

 

 

これは非常に危なっかしいです。

 

(全否定はしませんが。)

 

 

東洋医学的には、水分を必要以上にたくさん取ることによって、脾にも腎にも無用な負担がかかります。

 

(もちろん膀胱にも三焦にも胃にも小腸にも大腸にも、場合によっては肝胆にも心肺にも、無用な負担がかかります。)

 

 

そして、捌ききれない水分は、余った水となり、体内に停滞し、「湿痰(しったん)」という病理産物になります。

 

 

・・・で、ホットヨガに行くとこの「湿痰」が排出されて、それとともに他の毒も出る、という、まるでマッチポンプのような健康法なんですが(苦笑)、

 

それでスッキリしてめでたしめでたしかと言うと、そうでもない人が多い。

 

 

人間は水道管じゃないし、水は排水管洗浄剤じゃない。(苦笑)

 

 

日頃のハードワークで、飲み会も多い、睡眠不足も多い、ストレスも多い、運動不足、そういう生活習慣によって、主に脾腎による、

 

水分の出納調整機能が極端に減退しているところに持ってきて、「デトックス」とか称して過剰に水分を取り、しかも暑い部屋で一定時間体操させて、

 

無理やり発汗させることで、必要な津液(有用な水分)を失い、疲労を助長する。

 

 

このメカニズムによって、耳鳴り、突発性難聴、ニキビや皮膚炎、生理痛や生理不順などなど、起こりうる病、症状は数知れずです。

 

(もちろん、水分の調整機能が十分な人は大丈夫ですが。)

 

 

各人がよくよく考えて、自分の体は自分で守らないと。

 

 

流行っているからとか、テレビや雑誌で取り上げられてるからとかじゃなくて、「自分自身の体質と生活習慣にあった養生法」というのを真剣に考えないと、

 

10年後、20年後を考えたとき、大きなマイナスになる可能性があるということを、よく考えた方が良いと思います。

 

 

 

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精神疾患の患者さんが社会復帰

2016.02.03

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清明院には、うつ病や統合失調症、パニック障害などの精神疾患で、休職や休学を余儀なくされた患者さんがよくいらっしゃいます。

 

 

今見えている患者さん達は、皆さん無事に社会復帰を果たしておられますが、社会に戻ったら戻ったで、肉体的な疲労はもちろん、

 

人間関係や上司との関係などなど、色々なしがらみに直面し、再び心身のバランスを崩しかける人もおられます。

 

 

その段階で鍼をして整えておくことが非常に重要です。

 

 

何の病気でもそうですが、なりかけの段階で叩いてしまえばなんてことないようなものでも、かなり進んでしまって、休職、休学、家からでられない、

 

ひどい場合は入院レベルまでいってしまったものは、当然東洋医学でも治しにくくなります。

 

 

だからこういった疾患の場合に、早めに叩いてしまうためには、社会復帰した後も、定期的に来院されることをお勧めする場合が多いです。

 

 

こういうことを言うと、

 

「じゃあ一生、鍼から卒業できないじゃん。」

 

と言う人がいると思います。

 

 

でも、それはちょっと違います。

 

 

現代日本における、一般的な社会生活からドロップアウトする気がないのであれば、心身のバランスを崩さずに、それとうまく付き合うために、

 

鍼という、いい対処方法を見つけたということなのであって、鍼だけでその患者さんの環境、状況そのものを変えられるわけではないからです。

 

 

あるいは、心身のバランスを崩した原因が家族や身内などにある場合も同様です。

 

 

鍼が変えることが出来る可能性があるのは、その患者さんの心身の状態です。

 

 

つまり、置かれている状況、環境への「とらえ方」の方なのです。

 

 

 

でも、これはスゴイことなんです。

 

 

 

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間髪入れずに動き出す

2015.10.26

清明院では現在、スタッフを急募しております!!

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先週は色々あって少々疲れたんで、今週は全体的にセーブして、心身の疲労をとって・・・、とか思ってたんですが、

今朝になったら体力がほぼフル回復していました。(笑)

(さらに…)

「尺膚診」について 3

2015.09.11

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これまでのお話

「尺膚診(しゃくふしん)」について 
「尺膚診」について 2
                            参照

 

では続きいきます!

 

◆『黄帝内経 素問 平人気象論』における尺膚診の記載

 


さて、本日は我々のバイブルである『黄帝内経(こうていだいけい)』です。

 

『黄帝内経』は、ザックリいえば約2500年前くらい、春秋戦国時代に複雑な経緯で纏まり始め、前漢の時代(BC206~8)にはその原型は編纂されていたと言われ、

 

『素問(そもん)』81篇、『霊枢(れいすう)』81篇、合わせて162篇からなる大著であり、ここに書かれた内容、理論が、

 

その後の東洋医学(中国伝統医学)の基本になっております。

 

(専門的な詳しい考証に関しては真柳誠先生の『黄帝医籍研究』汲古書院がいいと思います。)

 


言わずと知れた、東洋医学をやるものにとって、必要不可欠な、聖典のような本です。

 

この中の、『素問』の18篇目である”平人気象論(へいじんきしょうろん)”という篇の中に、尺膚診に関する記載が出てきます。

 

因みにこの、”平人気象論”という篇名の意味ですが、”平人”というのはいわゆる健康な人のことを指し、”気象”というのは

”気(ここでは脈の打ち方を主に指す)”



”形象(けいしょう・・・ここでは脈の形)”

のことであり、健康人と病人の脈の打ち方を主に比較検討した篇だから、”平人気象論”と言います。

 


ここに、

尺熱するを病温という。尺熱せず、脈が滑は病風という。

とか、

臂(ひ・・・前腕のこと)に青脈が多いのを脱血という。

 

尺が緩で脈が渋なものは解㑊(異常な疲労感)という。

とか、

尺が渋で脈が滑は多汗という。

 

尺が寒で脈が細は謂うなれば後泄(下痢)という。 

 

脈も尺も(粗い感じ)で常に熱きものは熱中という。

 


てな具合に、脈の打ち方(脈診情報)と合わせて、前腕の状態から、病態を把握する方法があったことが書かれています。

 

『黄帝内経』の中の尺膚診の記載は他にもあります。

 

続く

 

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卒業

2015.05.30

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今日も何人かの患者さんが、無事によくなり、清明院を卒業していかれました。

(さらに…)

(一社)北辰会関東支部主催、代表特別講演

2014.12.22

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昨日、12.21は大森にある、東京衛生学園専門学校で行われた、(一社)北辰会関東支部主催、代表特別講演に参加してきました!!

というか、僕も例年通り、前座で喋ってきました!

(しかも今回は3時間(゚д゚)!)

今回僕が講義させて頂いたのは

「症例解説 肩こり」

という内容でした。

北辰会本部の、若手の宮本先生という方が実際に治療した、”肩こり”を主訴とする60代女性の症例のカルテを使って、

そのカルテから読み取れる、基礎的な部分を解説するという、僕にとっては初めての内容の講義でした。

・・・まあなかなか、人の症例を解説するのって、大変だね。(苦笑)

終わってみると、あー、あれ言えばよかったとか、これ言えばよかったとか、色々な反省が頭に浮かんできますね。

(まあ、講義って毎回そういうもんだけど。)

今回の症例は、この症例をまとめた当時、ごく一般的な鍼灸整骨院に勤めていた宮本先生が、北辰会の詳細な問診情報を、

整骨院の臨床の時間的制約がある中で、何回かに分けてとった症例でした。

抜けてる部分とか、不十分な部分もありましたが、時間的、状況的制約がある中で、よくおやりになった症例だったと思います。

北辰会方式の鍼灸治療を、キッチリと身に付けたいと思っている人は、こうやって宮本先生のように、地道に努力しながら、

少しづつ色んな症例にチャレンジしていかないと、何年たっても身に付きません。

何かを欲したらば、指くわえて待っていてはダメです。

「自助努力の大事」ですな。

・・・で、ラストは蓮風先生による症例発表

「胆管癌」

と、公開実技デモでした。

胆管癌の症例に関しては、大学病院のドクターから紹介された症例であり、しかもそれに対して高い臨床効果を挙げている症例だったので、

おそらく多くの聴講者にとって”異次元レベル”の症例だったのではないかと思います。

でもまあ、東洋医学、鍼灸医学は、ここまでできるのだ、という事は伝わったんじゃないかと思います。

そして公開実技では、経穴に鍼を翳しただけで、全身に劇的な変化が起こるという、これまた異次元レベルの世界を、

見せつけてくださいました。(笑)

まあ、多くの聴講者にとって、いい刺激になったことだろうと思います。

僕としては年末の週末、大仕事を終えて、イイ感じの疲労感でしたね。(笑)

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患者さんの声(40代男性 痛風により多発する関節炎の痛み)

2014.12.03

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「患者さんの声」をいただきましたので、紹介します。

(さらに…)

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