東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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心の臓、肺の臓が蓮の図で描かれる意味 3

2019.12.18

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これまでのお話し

 

心の臓、肺の臓が蓮の図で描かれる意味 

心の臓、肺の臓が蓮の図で描かれる意味 2   参照

 

 

 

◆仏教と蓮

 

 

仏教では、池や沼の底の汚い泥の中からスッと茎を伸ばして、水面に美しい花を咲かせる蓮のことを、

 

「泥の中にあって、泥に染まらない清浄な姿」

 

ということで、涅槃、悟りのシンボルとして認識したようです。

 

 

まあこの、池や沼の底の汚いヘドロのことを「末法の世」に比喩している訳ですかね。(^^;)

 

 

大乗仏教の代表的な経典である『法華経』における”華”は白い蓮のことを指し、妙法(正しい真理の教説)を、白い蓮の花に例えたものとして知られているそうです。

 

(ここで鍼灸師であれば当然、白ときたら肺金、を思い浮かべますね。)

 

 

同じく大乗仏教の経典である『華厳経』において説かれる仏の世界である「蓮華蔵世界」も、蓮の花の形から連想、想像された広大な世界観だそうです。

 

 

また蓮華は、観音さまのシンボルとも言われます。

 

 

このブログでも以前紹介した、観音信仰に熱心だった医家に、森道伯先生が居ましたね。

 

森道伯という人物  参照

 

 

また、大乗仏教の中の秘教である「密教」の教義、世界観を図示したものである「両界曼荼羅」の一つである「胎蔵界曼荼羅」の中心には、

 

大日如来の周りに八葉蓮華が描かれています。

 

(出た!八葉蓮華!!完全に肺の臓の記載と一致です☆(゚∀゚))

 

 

 

この図の真ん中にいる仏さんが大日如来、その周りの八枚の花弁が「八葉蓮華」です。

 

(因みに赤で描かれている図が多いですが、白説もあるようです。(『大日経』))

 

 

 

東洋医学をやっている者としては、白に一票!と言いたいところですね。(*^^*)

 

 

 

◆参考引用文献

 

岩波『仏教辞典 第二版』

 

 

 

続く

 

 

 

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12.19(木)順天堂東医研公開シンポジウム、申し込み締め切り迫る!!

2019.12.12

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何度かこのブログで告知したように、来たる12.22(日)に、(一社)北辰会、代表特別講演が、東京衛生学園専門学校で行われます。

 

 

すでに申し込み期限は過ぎてまして、お陰様で去年を上回る満員御礼であります。<m(__)m>

 

 

・・・まあ喋る側としては、相手が何人でも変わらないっちゃ変わらないんですが、大勢いて熱気があった方が、より気合いが入る感じが、ないではないです。(`・ω・´)ゞ

 

 

すでにスライドはほぼ出来ていまして、なかなかいい話が出来ると思うので、頑張ります!!!

 

 

また、これも以前告知しましたが、実はその3日前の12.19(木)の夜に、順天堂東医研の創立1周年記念の公開シンポジウム(PDFポスター)があります!!

 

 

これもすでに100名を超える申し込みがあり、もう少しで立ち見の状況になりそうです!

 

(まあ、予定では1時間半なんで、立ち見でも大丈夫!(笑))

 

 

医師、医学生はもちろん、歯科医師、薬剤師、看護師、鍼灸師、鍼灸学生、一般人、患者さん、役人さんなど、実に多彩なバックボーンを持った聴講者が揃うようです。

 

 

15日が締め切りとのことなので、あと3日しかないので、お申し込みはお早めに!!

 

 

こちらからお申込できます!!!

 

 

清明院10周年、臨床20周年の節目の年末ですからね、ヤなこと忘れて、いっちょパーッと、終わりたいね☆

 

 

 

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日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑩

2019.12.06

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これまでのお話し

 

 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ①    

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ②

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ③      

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ④      

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑤

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑥

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑦  

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑧ 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑨             参照

 

 

 

2019年、第47回の日本伝統鍼灸学会学術大会のラストは、業界の重鎮の先生方による「映像実技講演」

 

 

これは、この業界の重鎮の先生方の実際の診療の様子や、実技の様子を動画で流し、それを、その会の講師の先生がその場で解説するという、

 

今回の学術大会で初の試みだとか。

 

 

こうやって、キチッとした形で残しておきたいという実行委員の先生方の意図からだそうです。

 

 

大変興味深く拝聴させていただきました。

 

 

一人目は東方会会長、丸山治先生の実技「腰痛治療の実際」を、副会長である津田昌樹先生が解説。

 

 

丸山先生の師匠にあたる東方会前会長、小野太朗先生は、蓮風先生とも親交があり、このブログでも以前紹介しました。

 

小野太朗先生の言葉 6                 参照

 

 

東方会と北辰会、あと今回の学術大会の会頭である小林詔司先生率いる積聚会は、実は縁が深いのです。

 

 

今回の映像では、丸山先生の物腰や顔つき、手つきの優しさ、鮮やかさがよく分かる映像でした。

 

 

雰囲気からしても、きっと多くの患者さんを癒すだろうなー、と感じました。

 

 

二人目は古典鍼灸研究会天満博先生「井上式脈状診による風熱の治療」の映像を、中村至行先生が解説。

 

 

古典鍼灸研究会は、約80年の歴史を持ち、初代会長はあの柳谷素霊先生です。

 

柳谷素霊という人物

柳谷素霊著『鍼灸の科学 実技編』

墓マイラー 15      参照

 

 

また前会長の井上雅文先生と言えば、この業界で知らない人はいません。

 

 

その井上先生の脈の診方でもって、治療を進める様子を公開して下さいました。

 

 

印象的だったのは、始めから終わりまでスーッとシームレスに、ポーカーフェイスで、淀みなく、手を止めることなく、淡々と治療していたところです。

 

 

あの流れる感じは、患者さんにとっては心地よいだろうな、と思いました。

 

 

そして最後は(一社)北辰会会長、藤本蓮風先生の初診の流れと実技指導の様子「藤本蓮風の鍼術~発想と継承~」を、講師である油谷真空先生が解説。

 

 

北辰会らしい、蓮風先生らしい、インパクト満点の動画だったと思います。(笑)

 

 

僕は今回の映像実技講演、全員分見れていないんですが、後ほどDVDでキチッとチェックしようと思います。

 

 

まあ皆さん、それぞれに「気の動かし方」の各先生方固有のパターンがあるなあと感じましたね。

 

 

そして最後にちょこっとだけ、シンポジウム「日本伝統鍼灸における腰痛治療の標準化を目指してⅢ」を拝聴し、会場を後に。

 

 

この腰痛シンポジウムは全5回計画の第三弾。

 

 

伝統鍼灸医学って、一番難しいのが標準化でしょうね。

 

 

皆、中国伝統鍼灸医学に特有の、経絡経穴学説や、臓腑(蔵象)学説を共有はしてるけど、実際の治療のやり方はてんでバラバラなのがこの業界です。

 

(もしや、有史以来そうなんじゃないでしょうか。。。)

 

 

だから、EBM全盛の現代の医療界全体からは評価されない、国民からは信用されにくい、従って医療行政の中でもいいポジションが取れない、

 

国民の受療率も上がらない、という構造的な現実問題があります。

 

 

ここに斬り込もうとしているのがこの企画であると、僕は理解しています。

 

 

あと二回でどういう結論に達するのか、楽しみですね☆

 

 

 

続く

 

 

 

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日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ⑦

2019.12.02

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これまでのお話し

 

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ①    

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ②

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ③      

日本伝統鍼灸学会に参加してきました!! ④          参照

 

 

 

二日目の午前中は小ホールでの学生特別セミナー「治療家の手の作り方・身体の作り方」

 

 

登壇者の先生方は、出版社である六然社(りくぜんしゃ)主宰である寄金丈嗣先生、森ノ宮医療大学大学院教授である長野仁先生、日本伝統鍼灸学会会長の形井 秀一先生です。

 

 

私も何年か前に、学生セミナーの講師をやったことがありますが、学生限定セミナーは熱気がありますね。

 

 

受講者が全体的に若いし、アツい感じ。

 

 

今回、学生限定ということだったんですが、学術部員権限でシレッと聴講させていただきました。(笑)

 

 

会場はものすごい人で、開始するまでに15分押すという、どよめきまじりの、イイ感じの始まり方でしたね。

 

(何かが起こる!という感じがしました。)

 

 

最初は、形井先生が基礎的なお話をして下さいました。

 

 

形井先生は以前治療家の手の作り方-反応論・触診学試論-という著書を六然社から出版されています。

 

 

今回の学生セミナーはそれが大テーマ、ということなんでしょうね。

 

 

学会側の主張のよく分かる、これは極めて重要なことと思います。

 

 

頭でっかちダメ!鍼灸師になるならまずは手を作れ!!というやつです。

 

 

よく言われることなんですが、正直、あまり守られていない感じがします。。。

 

 

二人目の長野先生も、色々な情報を散りばめつつも、「唯掌論」という、治療家として重要な「手」の作り方のお話しをして下さいました。

 

 

長野仁先生と言えば、鍼灸医学史研究ではもはや知らない人のいない先生です。

 

 

長野先生が鍼灸医学史研究に開眼したのは、若い時分に、藤本蓮風先生の学会での発言に影響を受けたことを公言しておられ、一時期は北辰会におられたこともあるという、私から見たら大先輩です。

 

 

長野先生の話は、いつもながら毒舌で面白いです。

 

 

まあ毒舌というのは、もちろん聞いていて気持ちいいものではないから、賛否両論あるでしょうけども、ほどほどであれば笑いも起こるし、印象に残り、内容が記憶に定着します。

 

 

僕も講義では毒舌な方なんで、そういう意味でも大変興味深かったです。

 

 

今回、新情報として公開して下さった明智光秀の話や、初めて、なかなか見ることの出来ない長野先生の刺鍼実技も見せて頂き、大変興味深かったです。

 

 

あれだけ勉強してて、あの鍼が打てるのは素直にスゴイと思いますね。

 

 

三人目は寄金丈嗣先生。

 

 

寄金先生の講義を聴くのは二度目くらいだったと思いますが、寄金先生もなかなかの毒舌です。(笑)

 

 

・・・でもやっぱり、毒舌は面白い。(゚∀゚)

 

 

寄金先生がもともと兵頭先生や形井先生に影響を受けているというのが、個人的には面白いと思いましたね。

 

 

長野先生も寄金先生も、講義の中でご本人たちが仰っていたように、今回のホテル代も講義代も私費で、しかもああやって事前準備をして、学生の前で喋って下さるのですから、

 

毒を吐きつつも、やはり業界のこれからのことを案じて、動いて下さっているのではないでしょうか。

 

 

寄金先生が「映像に残さない」「肉眼で見るしかない」散鍼の実技を見せている途中で時間切れとなり、騒然とした空気の中、強制終了という終わり方も、個人的には良かったです。

 

 

・・・なんて言うか、全体として過激さ、攻撃性、破天荒さがありつつ、でも優しさ、学術的な確かさもある、という、緊張感と盛り上がりの作り方が、

 

サスガだなあと、普通に思ってしまいました。

 

 

学会の主催者側は、あの感じを狙ったのかどうかは分かりませんが、ともあれ、結果としては学生に与えたインパクトは大だったんではないでしょうか。

 

 

普段、学校での教員の先生方の眠くなるようなスクエアな講義に飽き飽きしている学生にとっては、

 

「伝統鍼灸の業界に、こんな人たち居るんだ!!」

 

という、強烈な刺激になったのではないかと思います。

 

 

やはり学問は、黙って本を読むのもいいけれど、一つには談論風発、過剰なぐらいの自意識を持って、アツく自己主張し、相手の主張とぶつかり、

 

波風が立って、それを止揚して、自分の中に入っていく、というのも大事なやり方だと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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11月(一社)北辰会定例会大阪会場に参加してきました!!

2019.11.19

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17日の日曜日は、大阪で行われた(一社)北辰会定例会に参加してきました!!

 

 

今回は午前中の大教室の講義の裏では、別教室にて講師候補の実技研鑽が。(‘ω’)

 

 

明日の講師を目指す若手が、新風先生、真空先生をはじめとする北辰会正講師から、最新の技術を学んでいます。

 

 

私もチラッと参加させていただきましたが、狭い教室にスゴイ熱気です。(*^^*)

 

 

キテますよ~、次世代の正講師☆

 

 

午後は再び実技です。

 

 

これまたスゴイ熱気です。

 

 

裏では、別教室で新風先生のとある動画撮影がありましたが、これも素晴らしい内容になりそうです。

 

 

こうやって、着々と確かな学術を広め、北辰会のレベルを底上げしていきます。

 

 

終わった後はいつもの飲み会。

 

 

今回はなかなかディープな話が、レアなメンバーで出来て良かったですね☆(゚∀゚)

 

 

 

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2020.2.23(日)~24(月祝) (一社)北辰会冬季研修会「順雪会」のご案内

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年末年始は重要企画が多く、告知が続きますが、来たる2020年2月23日(日)~24日(月祝)の二日間、毎年恒例の(一社)北辰会冬季研修会「順雪会(じゅんせつえ)」熱海温泉ホテル「和風館」にて開催されます!!!

 

 

今回のテーマはズバリ「打鍼・古代鍼・刺鍼」です!!

 

 

この冬季研修会「順雪会」の魅力について、先日私が、北辰会ブログでインタビューを受けましたので、こちらをお読みください。

 

 

・・・まあ、これを読んでいただければ分かる通り、いつまで経ってもモジモジしてて、前に進まないようではダメです。

 

 

この道でやると決めたら、真っ直ぐにいくことです。

 

 

けっきょく学術は、身に付けたもん勝ちです。

 

 

単に北辰会に長く在籍してたって、知り合いは増えるかもしれませんが、治療が上手くなるわけではありません。

 

 

知り合いを増やすために鍼灸師になったわけでも、北辰会に来たわけでもないでしょう??

 

 

最短期間で自分の学術のレベルを極限まで上げ、患者さんの健康に大いに寄与できる鍼灸師になるべきです。

 

 

代表理事の藤本新風先生はもちろん、藤本蓮風会長も、私もチラッと喋ります。

 

 

因みに蓮風先生は出たばかりの本『舌鑑弁正訳釈』に関して講義して下さいます。

 

 

こりゃーもう、来るしかないですよ!!!

 

 

申し込みはこちら!!!

 

 

12月末までですが、お早めに!!!

 

 

 

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内因・外因・不内外因

2019.11.13

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現在の鍼灸学校で使われている『新版 東洋医学概論』の教科書において、「病因」「古典的病因」「(現在の)病因」と分けられており、

 

「古典的病因」として「内因・外因・不内外因」というものが書かれている。

 

 

基本として重要ながら、これまで書いていなかったようなので、ここに書いておきましょ。(笑)

 

 

「病因」というのは言うまでもなく「東洋医学的な病気の原因」という意味です。

 

 

「古典的病因(内因・外因・不内外因)」というのは、中国宋代の陳無択(別名:陳言(1131-1189))が撰した『三因極一病証方論(別名:三因方)』に書いてある分類です。

 

 

それに対して「(現在の)病因」というのは、現代中医学における分類法、と考えていいでしょう。

 

 

「古典的病因」の内訳は、

 

外因:六淫(風・寒・暑・湿・燥・火の6つの邪気のこと)、疫癘(えきれい:強力な伝染病、流行性の病のこと)

 

内因:七情(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚)の過不足

 

不内外因:飲食不節、労逸、房事過多、外傷、鳥獣傷など

 

と言われます。

 

 

で、「(現在の)病因」として、

 

外感病因:六淫、疫癘

 

内傷病因:七情、飲食不節、労逸、房事過多

 

病理産物その他の病因:痰湿、瘀血、内生五邪(風・寒・熱・湿・燥)、外傷

 

と分類されています。

 

「中医学的分類」と書けばいいのに、なぜ書かないんだろうか。。。)

 

 

いずれにせよ、これらの病因によって、気血津液の流れが悪くなったのが「病気」であるわけです。

 

 

臨床では、これらの病因が、「どこをどのように」侵し、結果的に今現在どのような不調が起こっているのかを明確にして、よーく的を絞り込んで治療すると、

 

いい結果が得られます☆

 

 

 

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(一社)北辰会11月定例会東京会場

2019.11.12

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10日の日曜日は、一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

 

 

今回は本部から大阪の「鍼灸 大仙堂」院長、山本克仁先生がお見えになって、実技デモ。

 

 

山本先生の話は分かり易く、体表観察も非常に丁寧です。(*^^*)

 

 

皆さん釘付けになっていましたね☆

 

 

午前中は二時間まるまる使って実技訓練。

 

 

内容は先月に続き「腹診・空間診・尺膚診」に加えて、「照海、外関の取穴」です。

 

 

皆さんいつもながら、熱心に取り組んでいましたね。

 

 

午後は目黒の「伝統鍼灸 寧心堂」院長、森岡健介先生による症例検討会「蛇串瘡(ヘルペス)後神経痛」です。

 

 

森岡先生は我が清明院、二代目副院長でもあります。

 

 

まあ彼らしい、分かり易い症例でした。

 

 

ヘルペス後神経痛というのは、意外と鍼灸院ではよく診る症状だったりします。

 

 

ものによっては、病気の中でもトップクラスに「痛い」病気です。

 

 

今回のは、短期間で見事に症状改善、減薬、廃薬に導いた症例でした。

 

 

ぜひ学会発表、論文投稿まで仕上げて、世に出してほしいですね。(‘ω’)

 

 

関東支部、終了後の飲み会も盛り上がってきています☆

 

 

 

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「津」は大腸の腑、「液」は小腸の腑、コレなんで?? その2

2019.11.04

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前回のお話し

 

「津」は大腸の腑、「液」は小腸の腑、コレなんで??     参照

 

 

 

前回述べたように、東洋医学の言う五臓六腑の一つである、小腸の腑、大腸の腑には、「左旋」「十六曲」という形態的特徴が付されている。

 

『霊枢』腸胃(31)です。)

 

カテゴリ 五臓六腑

「小腸」って何ですか?(その5)

「大腸」って何ですか?(その6)    参照

 

 

 

もちろん、実際に人体を解剖してみれば、小腸は左旋も16曲もしていない訳ですが、現代西洋医学的な現実的、写実的解剖学ではなく、

 

気一元論、太極陰陽五行論を前提とした、観念論的、機能的解剖学”より完璧な”構築に腐心した古代中国、あるいは東アジアの医者たちとしては、

 

ここにどんな意味を込めたのか。

 

 

・・・昔から感じるけど、こういう問題に興味を抱き、気にするかどうかっちゅーのも、感性、センスという意味で、この医学を実践、ないし研究していく者にとっては重要かもしれない。

 

 

 

まず「左旋」からだけど、左旋ときたらまず思い浮かぶのが河図洛書の洛書だ。

 

 

河図洛書に関して、詳しい説明はここではしない(てか素人なんで出来ない(-_-;))けど、洛書では陰の動きは四隅における左回旋(2→4→8→6)であらわされる。

 

(アルテミシア『臓腑経絡学』p13)

 

 

つまり小腸の腑、大腸の腑における廻腸の「左回り=左旋」という形態的特徴の意味は、「陰の動き(収斂、収蔵、ある意味で成熟)」を表現しているのではないか、と、個人的には愚考している。

 

 

つまり形態的に「左旋」であらわされる「陰の場」である小腸大腸において、飲食物(水穀)は収斂、収蔵されていき、ある意味で「人体にとっては使い物にならない」二便が成熟していくわけだ。

 

(しかも左旋しながら上から下に動くわけだしね。(^^♪)

 

 

因みに、五藏六府の中で、奇恒之腑も含めて、回旋、螺旋のイメージであらわされるのは小腸の腑、大腸の腑のみだ。

 

(そのうち語りたいけど、この東洋医学的人体の”回旋・螺旋”の問題がまた、色々あって楽しい。(*‘∀‘))

 

カテゴリ 奇恒之腑    参照

 

 

・・・ではもう一つの特徴、「十六曲」はどうか。

 

 

五臓六腑では他にも、肝の七葉、肺の八葉、心系の四、三焦の三脾・胃心・心包肝・胆のニコイチなど、数字に拘って特徴づけられたような表現が散見される。

 

 

因みに、Wikipediaによると16の正の約数は1、2、4、8、16の5つだそうだ。

 

 

そして約数を「5つ」持つ数の中では「最小が16」であり、16の次は81だそうだ。

 

(もうこの、”最小”とか、”次が81”とか出てきただけで、ヨダレが。。。(笑))

 

 

また、約数の和と元の数との積が完全数になる3番目の超完全数であるそうで、1つ前は4、次は64だとか。

 

(これも、4とか64とか出てくるともう。。(゚∀゚))

 

 

数字、数術に詳しい読者の方、16そのものの数学的、数術的意味に関しては、まだまだ色々あると思うんで、ぜひ教えてください。<m(__)m>

 

 

・・・ともかく、「16」みたいに、易(河図)の言う生数(せいすう:1~5まで)成数(じょうすう:6~10まで)を超えた二桁の数字が出てきたときは、

 

『黄帝内経素問 三部九候論(20)』「天地之至數.始於一.終於九焉.」とあるように、そこに含まれる生数や成数の組み合わせで意味を考えて妄想したりしますが、

 

今のところ、小腸大腸の場合の「16」に内包されている意味は4✕4じゃないかな、と思っています。(私見)

 

 

「4(四)」は古代中国においては、代表的には地(陰)における東西南北の空間や、四時陰陽(四季)を示し、空間的広がりや、時間の循環を意味します。

 

青土社『中国神秘数字』参照)

 

 

また、易(河図)の生数では「4」「金」を意味します。

 

「五行」のはたらき 4   参照 

 

 

脾の臓と胃の腑の協調共同作業(胃の受納腐熟、脾の運化昇清のコンビネーション)での結果としての未消化物を、正常な脾胃の働きを土台にしながら、

 

心腎の陽気の扶助、肝肺の疏泄昇発宣発粛降の扶助によって、滞りなく、完璧に近い形で精濁泌別、糟粕の伝導が行われるためには、空間的に十分な広がり(四方)と、

 

十分な時間的な有余(四時)を必要とし、最終的には魄門(肛門)からの排泄(死と再生)が待っていますので、この流れは陰の場(左旋)において行われないと。

 

 

小腸の腑、大腸の腑における「左旋」「16曲」は、あんな、ある意味で稚拙な蔵象図の中に、上記のような深い意味をサラッと込めているモノなのではないかと、今のところ愚考しています。

 

(読者の方で、これに関して他の御見解がある方、ぜひご教示ください。)

 

 

鍼灸臨床で、便秘や下痢を治療するときに、合谷や後渓や上廉や下廉を当たり前に使うことがありますが、上記のようなことを考えながらやると、

 

診どころや意識に変化が出てくる筈です。

 

 

澤田健による

 

「リウマチは小腸の熱だ。」

 

という発言の意味や、北辰会が後渓を使ってあらゆる病を治している現実なんかもね。

 

 

・・・ま、どうであれ、結果的に、腸の健常な左旋力、消化吸収に必要不可欠な空間と時間を調整するのではないかと思っています。

 

 

今のところ、そう考えています。(゚∀゚)

 

(因みに今回と前回の話はまったくの私見ですので、悪しからず☆)

 

 

 

 

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(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

2019.10.28

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日曜日は(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

 

 

今回は朝から筒井まりか先生によるミニ講義「気の病証」

 

 

吉祥寺の月晶院院長、佐藤達也先生による「経穴解説 膀胱経・腎経・心包経」、五反田のかねこ鍼灸治療室院長、金子太先生による「経穴解説 三焦経・肝経・胆経」

 

 

三人とも非常に真面目で、勉強熱心な先生です。

 

 

受講生の評判も上々だったようです。

 

 

まあ、飲み会でもちょこっと話題になりましたが、「気・血・津・液・精」の生理と病理を深く理解することは大事です。

 

 

また、各重要経穴の特性を理解しておくことも重要。

 

 

このように、座学できちっと基本的な事項を理解しておくことは極めて重要です。

 

 

東洋医学は学なくして術なし、術なくして学なしです。

 

 

午後は実技指導「腹診・空間診」で、私からデモをやらせていただきました。

 

 

・・・まあ、月に一回、定例会に来た時だけ、北辰会方式の診察法をやっているだけでは、なかなか身に付きません。

 

 

ここで学んだことを、来月の勉強会までにどれだけ予習復習できるか。

 

 

自分の中に落とし込めるかどうか。

 

 

また今回は、朝から藤本新風先生がサプライズ参加してくださいました。

 

 

もちろん飲み会にも!(笑)

 

 

 

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