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2021.06.16
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6.12(土)の夜は、大船中央病院院長である須藤博先生が主催されている、第51回、大船GIM Online(総合内科医のための臨床推論を主な内容とした勉強会)にゲスト参加してきました!!
この勉強会と私の御縁は、この4月から週1で清明院に研修に見えている、三井記念病院の総合内科、膠原病リウマチ内科の医師である増田卓也先生が、
かつてこの大船中央病院で須藤先生の元で研修されたOBであり、東洋医学の身体診察を紹介してほしいという話になったことがきっかけであり、
増田先生はまだ教わりたてなので、私に補足解説と、実際の実技を見せてほしいという流れになったところから始まりました。
まあ何かを、自分で机に向かって勉強しているだけでは、自分の目線からしか物事は見えないが、それを人に教えるというのは、自分とは全く違った視野、視座から対象を見つめ直すことに繋がるので、
それが結果的に自分自身の学びになると思っていることから、この20年、基本、教えを乞われれば断らない主義なので、行ってきました!!
(実は気分によっては、けっこう断ったりもしてますが。(笑))
また、以前「ドクターG」という番組がありましたが、総合内科の臨床推論というものにも以前から非常に興味津々で、普通にそれが聴いてみたかったというのもあります。(笑)
で、今回は増田先生の方から最初に体表観察の一部の概要を講義し、私の方で実際の体表観察を簡単に解説しながら動画でお見せする、という企画でやらせて頂きました。
・・・結果は、実に素晴らしかったです。
事前申し込みの時点で、普段よりも全然多くの申込があり、申込者のほとんどは現場の第一線の医師だったそうで、医師の間での潜在的な東洋医学への興味関心の高まりを感じました。
今回、臨床推論の方の症例は「77歳女性の繰り返す頭痛、発熱」「27歳女性の嘔吐」の二症例でしたが、総合内科医の先生方の精緻な推論、膨大な知識を持った上で、
理詰めで診療を進めていくプロセスは、思考過程や目的は違えど、東洋医学の弁証論治の過程と似ている所があり、非常に刺激的で興奮しました。
また、我々の講義では、視聴しておられる医師の先生方や、司会の須藤先生も、我々固有の立場、根本哲学を予め一定程度理解して下さっているように思え、
それを尊重し、酌んで下さっているような質問内容やご発言が多々あり、そこが非常に嬉しかったです。
私が鍼を持ってから、現在までの20年以上の時間の中には、医師に対して「東洋医学」と主張しただけで、まるで取り合ってもらえず、「ゴミ同然」の扱いをされた経験もある身としては、
やはり「分かってくれる人は分かってくれるんだナー」という実感を得ました。苦笑
かつて戦後間もない頃、GHQから鍼灸医学の存続を護って下さった中心人物である、東大教授である板倉武先生が仰ったように、一方が一方を強引に、無条件に併呑するのではなく、
たとえ部分的、局所的であれ、こういう活動が、互いの哲学、思想の違いを理解し、尊重し合った、患者さんのための協力が出来る話に繋がれば、これほど嬉しいことはないですね。
・・・とまあ色々、今後の展開に希望が膨らむ内容でした。
約4時間、体感時間は一瞬でしたね。(笑)
増田先生、須藤先生、ご視聴くださった先生方、大変ありがとうございました。
是非アンケートで、ご感想をお聞かせ下さい。
因みに、須藤先生がブログに感想を書いて下さいましたので、そちらも合わせてぜひ。<m(__)m>
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2021.06.04
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すでにFBの方では告知したんですが、やってない方のために、このブログでも告知しておきます。
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2021.05.14
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先日、5.10の夜20時から、日本東方医学会の分科会の一つともいえるDAPA(Doctors, acupuncturists, pharmacists’ association 医鍼薬地域連携研究会)に参加してきました!!
(20時から21時までの短時間のオンライン講座です。)
この研究会では、医師と鍼灸師を中心に、その他薬剤師などの多職種間での、地域医療における連携の在り方を考える、というのがテーマであり、
必ず実際の症例を通じてそれを行う、というのがこの会のポイントだろうと思います。
今回の症例は逆子(39週)と関節リウマチ。
どちらも鍼灸院ではよく診る疾患で、しかも西洋医学とコラボすることになる可能性が高いものでしょう。
逆子に関しては、よく足の小指にある「至陰という経穴にお灸」をするなんていうのが、いわゆる「特効穴的治療」みたいな感じで伝わっております。
↑↑赤いシール貼ってあるとこね。足の小指の先。
因みに、清明院にはしょっちゅう逆子の患者さんが見えますが、私は至陰の灸は滅多にやりません。(^^;
もともとは「右の」至陰で足太陽膀胱経、足少陰腎経から、結果的に命門の陽気を高める、というのが使用目標であり、メディカルユーコン『経穴解説 増補改訂新装版』では、
至陰で効果が出ないものは、腰の命門穴を使うという話が紹介されています。
↑↑命門穴はここね。なんか効きそうでしょ。(^^)
また北辰会では以前から、逆子の場合に打鍼でやる手法を、蓮風先生が提案して下さっています。
(ここでは詳しくは延べませんが)
逆子の妊婦さんを診た場合に、腎陽、命門火の不足があれば至陰への灸法を使う可能性が出てきますが、臨床的にはそこまでのものはあまり見かけない、という印象がありますし、
現代では画像診断も進歩していますから、物理的に胎児に臍帯が巻き付いているパターンや、臍帯が極端に短い場合、前置胎盤など、母体側の器質的異常にも注意を払わないといけないと思います。
いずれにせよ、治療は正確な弁証に基づいてなされるべきものと思います。
因みに因みに、至陰への灸が逆子に効く、という話の正確な出典については定かでないですが、近代文藝社『鍼灸経穴名の解釈と意義』によれば、
中国宋代、王執中による『鍼灸資生経』(1220)や中国明代、龔廷賢の『寿世保元』(1615)に難産に至陰を使った話が出てくるようです。
『中国針灸穴位通鑑』でさらに調べますと、上記よりもさらに少し前の時代の『太平聖恵方』(992)には、すでに同じ話の記載があったようです。
また、もともとの至陰穴の穴位効能の最古の出典ともいえる『甲乙経』や『明堂経』では、瘧(ぎゃく:マラリア)のような症状(寒熱往来)と、
頭部の症状が主であるということも、個人的には非常に重要だと思います。
さらに、原典としての『黄帝内経』や『難経』における「井穴」の意味も鑑みないといけないでしょう。
もともと存在した、それらの考え方を応用して、10世紀ごろまでには、難産や胎位不正に応用的に使われるようになったのが、最初であろうと思われるからです。
(そもそも、逆子という概念自体、分かってきたのは18世紀後半です。しかも世界初の記述は日本の賀川玄悦(1700-1777)『子玄子産論』であります☆)
また、1952年の『日本東洋医学会誌』において、森道伯先生の弟子で産婦人科医、東洋鍼灸専門学校の校長も務めた石野信安先生が逆子の治療に関して発表したのが、日本では有名ですが、
石野先生は三陰交という経穴を推奨しており、その著書『女性の一生と漢方』の中で、「最近中国では至陰に灸をして効果があったという報告がある」と書いていますので、
「逆子に至陰の灸」を復活させたのは近代の中国なのかな、という感じがします。
(どなたか詳しい方、ご教示下さい。<(_ _)>)
・・・とまあこのように、特効穴というのは、なぜそこが特効穴と言われているかをよく考えて使わないと、臨床で効果を本当の意味で引き出すことは難しいと、常々思っています。
病理を分析した上で狙ってやった、ということでないと、たまたま効いたとしても、それはマグレということになってしまう。
逆子に関しては、以前このブログに何度か書きました。
また今回の症例検討では、逆子に関する鍼灸治療のEBMのお話も出ました。
「日本医事新報社」記事 参照
まあ、産婦人科の先生の中には、「逆子の鍼灸治療は無意味だ」「ほとんどのものは自然に改善する」という主張もあるようですが、一方で、上記のような仕事があることも事実です。
こうしたことを踏まえて、安全安心で、ポジティブな気持ちで運用したいものですな。
関節リウマチについても、東洋医学では古くから「痹証」という概念でとらえ、その病態や治療法を考えてきました。
また、後ほど紹介しますが、4月から清明院に、膠原病を専門とする若い医師が研修に見えているのですが、西洋医学の方でも、治療に難渋する症例は少なくないようです。
まあ、私の経験上、逆子にもリウマチにも、鍼灸は非常に有効だと思いますので、積極的に活用するべきだと思いますね。
この会も徐々に受講者が増えてきて、発言も活発に行われ始めました。
今後、さらに盛り上げる予感を感じさせています。(^^)
次回は6.14(月)の夜20時から、お申し込みやお問い合わせはDAPAのFBページからどうぞ!!(受講費安いです!!)
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2020.08.25
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8.20(木)の夜は、毎月恒例、順天堂東医研のzoom講義に参加してきました!!
今回の講師はいつもお世話になっている吉祥寺中医クリニック院長の長瀬眞彦先生です。
今回のテーマは
「この際、夏バテ予防から、身近にある生薬について、さらには症例検討までやってしまおう!」
という、盛りだくさんの内容。
毎年、夏には「熱中症」がよく問題になりますが、その前段階と言ってもいい、食欲不振や全身倦怠感などの、いわゆる「夏バテ」に関しては、
あまり西洋医学では積極的な治療方法はないみたいです。
これに対して東洋医学では、その患者さんの体質と、怒っている症状の東洋医学的な病理をきちんと踏まえることで、より適切な養生指導だったり、漢方処方を考えることも出来る、
という非常に重要な内容の講義が前半部分で、後半部分は長瀬先生が実際に診た患者さんの症例に対して、学生たちが漢方処方を考えてみるという、実践的な症例検討企画でした。
今回は某大学の6年生の学生さんも参加されており、その方はなかなかハードに勉強しておられ、症例に対して東洋医学的に理路整然と回答、思考する様子に、
他の学生さんも大いに刺激を受けたようでした。
実に素晴らしかったです。
また前半部分も、多くの学生さんの興味を引いたようです。
僕らは東洋医学の臨床しかやったことがないので、普段から当たり前にやっているようなことでも、西洋医学しか知らない学生さんにとっては、
その独特の考え方は、やはり大変魅力的なようです。
「治未病」という東洋医学の考え方でもって、「積極的予防治療」が出来る医師が増えれば、とってもいいことですね。
イイ感じです。(^^♪
2020.08.04
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前回のコロナ対策記事から早1カ月半、大方の予想通り、もう十分に第二波と言ってもいいくらい、感染者が増加してきておりますので、ここらで再び更新しておきましょう。
(政府もマスコミも、なぜか”第二波到来”とはあまり言わないね。ま、どうでもいいが。)
東京では、5月末の緊急事態宣言解除以降、街には人流がかなり戻ってきていました。
でもみんな、マスクをしたりなんだりして、それなりに気を付けていた訳ですが、この1カ月半で、普通に動き回る若い人や、対策が甘かった人なんかを中心に、
大方の予想通り、徐々に感染者が増えてきてしまった、という流れですね。
東京では、1か月半前に、1日数十人の感染者で騒いでいた頃が懐かしいぐらい、毎日数百人の感染者が、当たり前のように出ています。
まあしかしこれは、内訳を冷静に見る必要があり、PCR等の検査件数を大幅に増やし、積極的疫学調査を強化した結果であり、若年者で、無症状者や軽症者がほとんどでありながら、
ということらしいですが、感染者の世代も確実に拡大しているようであり、このままいくと1日千人とか、重症者、死者の増加、医療体制の逼迫も、
全然あり得る流れだと思います。
とはいえ、現状では最初に強く懸念されていたような「オーバーシュート」だの「メガクラスター」だの「医療崩壊」は起こっていません。
その事実を冷静に受け止める必要がある。
また最近になって、新型コロナ感染が緩解して、PCRが二回陰性になった後の「後遺症」の問題が取り沙汰されてきたり、秋冬にどうなるかの問題など、
このウイルスは、まだまだ分からないことも多いです。
・・・とはいえ、清明院の患者さんは、もちろん平時よりは少ないものの、すでにだいぶ戻って来られました。
大変、ありがたいことです。(感謝合掌)
まあー、みんなやっぱり、鍼がないとしんどいみたいよ。(^^;)
患者さんに聞くと、万が一市中感染した時に、重症化しないための、予防としての効果も大いに期待されているようですね。
もちろんエビデンスなんてありませんが、普通に考えて、それも十分期待できるでしょうね。
中国では、COVID-19の患者さんに、早期から鍼灸漢方で介入し、高い効果を得たという報告はたくさんあります。
(なぜか全く報道されませんがね。。。(苦笑) ここに報告の一例をリンクしときます。)
まあ、患者さんが普通に来ているなんて言うと、
「エエ!日本一のエピセンター、新宿なのに!?( ゚Д゚)」
と驚く人もいるかもしれませんが、清明院は住所的には渋谷区代々木であり、噂の新宿歌舞伎町とは、新宿駅を挟んでほぼ真反対側、この辺りは中小規模のオフィスビルが多いエリアで、
一歩入ったら閑静な住宅街、という、地方の皆さんがイメージする新宿とは、まっっったく雰囲気の違う地域なのです。(苦笑)
このあたりの人というのは、新宿御苑や参宮橋、奥渋谷の方なんかで飲んだり食事する人はいても、歌舞伎町に日常的に出入りしている人は相当少ないんじゃないかと思いますね。。。
(なんつーか、人種的に。(^^;)
・・・ま、という訳で、清明院としては、以下の対策は継続して、慎重に様子を見ることにします。
1.スタッフ全員、マスク着用
2.1日3回(朝昼晩)、全治療室の窓を全開にして院内を換気。トイレは常に換気。診療中も換気扇は常時稼働。
(清明院はビルの6階フロアに1部屋のみであり、隣接した障害物は無く、風通しは最強です。(苦笑))
3.来院時、院の玄関にて全患者さんにエタノールで手指消毒していただく
(付き添いの方も含めて全員。エタノールに過敏な方については手洗いいただく。)
4.咳が出ている患者さんには、マスクを着用していただく
(出ていなくても、なるべく着用していただく)
5.院内のものをなるべく触らないようにご配慮いただく
6.往診事業部では、上着を患者さん宅の玄関前で脱ぎ、患者さん宅に着て入らない。
(それでも念のためにと、往診を一時中断している患者さんもおられますし、ほとんどの高齢者施設は現状、外部業者出入り禁止となっています。)
7.次亜塩素酸ナトリウム希釈液、エタノールにて、トイレ、患者さんの動線、手に触れるものをこまめに拭いて消毒
(もちろんながら、次亜塩素酸ナトリウムの取り扱いに関しては、重々注意しております。素手で触ったら皮膚が溶けますし、空間に噴霧なんてしたら、逆に喉や目の粘膜を傷めますので。)
8.受付に、万が一の飛沫感染対策の衝立を設置
(↑↑今回ついに、キチッとしたものを施工しました!!立派!!!てか透明過ぎて、あるかどうか分からん。。。)
9.スタッフ間のデスクの距離を2mほど空ける(ソーシャルディスタンス)
10.キャッシュレス決済を導入
11.治療時、初診問診時、フェイスガード着用
〇
・・・因みに、
「もし自分が無症状だけど感染していて、先生にうつしたら申し訳ないし、他の患者さんにもうつしたら申し訳ないから、来院、治療を控えている。」
と仰る患者さんがいらっしゃいましたので、ここに付記しておきますが、清明院では上記の11項目の対策に加え、治療中、私はマスクとフェイスガードをしており、
患者さんもマスクをした状態で、再診時の問診時間は長くても3分程度、対面状態、密着状態でもないですから、NIID(国立感染症研究所)の声明からしても、
濃厚接触にはあたらない可能性が極めて高いと、渋谷区保健所に電話確認済みです。
NIID国立感染症研究所「積極的疫学調査実施要項2020.5.29暫定版」参照
因みに、初診時の問診についても、問診スタッフはマスクとフェイスガードを着用し、患者さんにもマスクを着用していただき、2メートル以上離れた状態で、
なおかつ部屋を換気しながら問診しますので、これも同様、とのことでした。
従って、清明院来院後に、万が一患者さんに発熱等の症状が出て、コロナ感染が判明したとしても、即座に清明院が濃厚接触者として、
診療を休まざるを得ない状況になる可能性はないので、その点はご安心ください。
・・・しかし、どこまでやっても、完全隔離でもしない限りは、感染リスクを完全にゼロにすることは不可能だと思いますので、どうしても来院が怖い、という患者さんは是非お電話ください。
養生指導等、出来る範囲で、サポートいたします。
なお先週から、小池百合子都知事閣下が推奨する、レインボーマークも、当然貼り出しております。
(↑↑東京ではなんと、これが貼ってないお店には入らないように!というTVCMがやっています。。。”圧”かけるね~(^^;))
・・・まあいつも言いますが、現状分からないことや、不確定なことをネガティブに考えて、不安がってばかりいても始まりませんので、
何しろ確定している信頼できる情報をもとに、冷静に、出来ることをやるのみ、ですね。
終息しない疫病はありませんので、前向いていきましょう!!!
(以下参考サイト)
【一般の方向け】
厚生労働省 「新型コロナウイルスに関するQ&A」(随時更新)
新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター(各都道府県)
【専門家の方向け】
市中病院で経験した、 人工呼吸器装着が必要であった重症 COVID-19 肺炎の感染対策、治療について(症例報告)
自衛隊中央病院 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」から搬送された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)104症例のまとめ
COVID-19 感染症に対する漢方治療の考え方 改訂第二版(金沢大学 小川恵子先生)
【緊急寄稿】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する漢方の役割(渡辺賢治ほか)
新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン第7版(中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁)日本語訳版
新型コロナウイルス感染症の舌診について(医道の日本社 随時更新)
中国鍼灸学会「COVID-19のための鍼灸介入ガイドライン(第2版)」日本語訳版
広東省「肺炎1号方」に関して(広東省薬品監督管理局:中国語サイト)
2020.06.16
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前回のコロナ対策記事から三週間、今度は東京アラートも解除されたので、ここらで再び更新しておきましょう。
東京では、5月末の緊急事態宣言解除以降、街に人流がかなり戻ってきています。
まあ街を歩くと、夜はまだ少ないかな、という感じですが、日中はほぼ元通りな感じがします。
夜も、19日の休業要請の完全解除で、さらに戻ってくることでしょう。
清明院の患者さんで、来院を控えておられた患者さんも、5月の後半くらいから、日に日に戻って来ております。
大変、ありがたいことです。(感謝合掌)
・・・しかし、市中からウイルスが無くなったわけではもちろんないので、まだ安心は出来ません。
東京でも、昨日、一昨日と、1日40人台の感染者がまだ出ています。
(まあしかしこれは、夜の街で働く人を任意で検査した結果、無症状者がほとんどでありながらも、ということらしいですが)
前回、このまま人流が増えてくれば、二、三週間後にはまた増加してくることもあり得る、という風に書きましたが、三週間経った現状、そこまで感染者数は増加していません。
ということで、このまま終息してくれればありがたいが、世界情勢を見たら、なかなかそうもいかなそうであり、まあ、どのタイミングか分からないが、
第二波も間違いなく来る、と思って対策しておいた方が良いでしょう。
最近になって、自粛に果たしてそこまで意味があったのか、という意見が出てきていたり、外気温や湿度の影響は実際のところどうなのか、という議論など、このウイルスは、まだまだ分からないことも多いです。
・・・という訳で、清明院としては、以下の対策は継続して、様子を見ることにします。
1.スタッフ全員、マスク着用
2.1日3回(朝昼晩)、全治療室の窓を全開にして院内を換気。トイレは常に換気。診療中も換気扇は常時稼働。
(清明院はビルの6階フロアに1部屋のみであり、隣接した障害物は無く、風通しは最強です。(苦笑))
3.来院時、院の玄関にて全患者さんにエタノールで手指消毒していただく
(付き添いの方も含めて全員。エタノールに過敏な方は手洗いいただく。)
4.咳が出ている患者さんには、マスクを着用していただく
(出ていなくても、なるべく着用していただく)
5.院内のものをなるべく触らないようにご配慮いただく
6.往診事業部は、上着を患者さん宅の玄関前で脱ぎ、患者さん宅に着て入らない。
(それでも念のためにと、往診を一時中断している患者さんも多いですし、ほとんどの高齢者施設は現状、外部業者出入り禁止となっています。)
7.次亜塩素酸ナトリウム希釈液、エタノールにて、トイレ、患者さんの動線、手に触れるものをこまめに拭いて消毒
(もちろんながら、次亜塩素酸ナトリウムの取り扱いに関しては、重々注意しております。素手で触ったら皮膚が溶けますし、空間に噴霧なんてしたら、逆に喉や目の粘膜を傷めますので。)
8.受付に、万が一の飛沫感染対策の衝立を設置
(今後も疫病騒ぎはあるでしょうし、これを機に、もっとキチッとしたものを施工する予定です。)
9.スタッフ間のデスクの距離を2mほど空ける(ソーシャルディスタンス)
10.キャッシュレス決済を導入
(↑↑まあこれは、ウイルス対策ってほどでもないんですが、現金を触るのが不安、という患者さんは多いです。)
11.治療時、フェイスガード着用
12.院長以外の院内スタッフは全員衛生手袋を着用し、郵便物の梱包材は院内に持ち込ず、外で開梱する。
(院長も施術ごとに手指消毒を徹底)
13.院内三密を避けるため、スタッフの時短勤務。
(清明院の施術スペースは全室完全個室ですし、全患者さん、完全予約制ですので、待合室も、患者さん同士の三密状況はあり得ません。)
〇
因みに、
「もし自分が無症状だけど感染していて、先生にうつしたら申し訳ないし、他の患者さんにもうつしたら申し訳ないから、来院、治療を控えている。」
と仰る患者さんがいらっしゃいましたので、ここに付記しておきますが、清明院では上記の13項目の対策に加え、治療中、私はマスクとフェイスガードをしており、
患者さんもマスクをした状態で、再診時の問診時間は長くても3分程度、対面状態、接近状態でもないですから、NIIDの声明からしても、
濃厚接触にはあたらない可能性が極めて高いと、渋谷区保健所に電話確認済みです。
NIID国立感染症研究所「積極的疫学調査実施要項2020.5.29暫定版」参照
初診時の問診についても、問診スタッフはマスクとフェイスガードを着用し、患者さんにもマスクを着用していただき、2メートル以上離れた状態で、
なおかつ部屋を換気しながら問診しますので、これも同様、とのことでした。
従って、清明院来院後に万が一患者さんに発熱等の症状が出て、コロナ感染が判明したとしても、即座に清明院が濃厚接触者として、
診療を休まざるを得ない状況になる可能性は極めて低い(というか、まずない)ので、その点はご安心ください。
・・・しかし、どこまでやっても、感染リスクを完全にゼロにすることは不可能だと思いますので、どうしても来院が怖い、という患者さんは是非お電話ください。
出来る範囲で、サポートいたします。
・・・いつも言いますが、現状分からないことや、不確定なことをネガティブに考えて、不安がってばかりいても始まりませんので、
何しろ確定している情報をもとに、冷静に、出来ることを、ですね。
終息しない疫病はありません。
(以下参考サイト)
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市中病院で経験した、 人工呼吸器装着が必要であった重症 COVID-19 肺炎の感染対策、治療について(症例報告)
自衛隊中央病院 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」から搬送された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)104症例のまとめ
COVID-19 感染症に対する漢方治療の考え方 改訂第二版(金沢大学 小川恵子先生)
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新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン第7版(中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁)日本語訳版
新型コロナウイルス感染症の舌診について(医道の日本社 随時更新)
中国鍼灸学会「COVID-19のための鍼灸介入ガイドライン(第2版)」日本語訳版
広東省「肺炎1号方」に関して(広東省薬品監督管理局:中国語サイト)
2020.02.19
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すでに北辰会HP、および北辰会公式ブログにて告知がありましたが、今週末に予定されていた(一社)北辰会冬季研修会「順雪会(じゅんせつえ)」ですが、
コロナウイルス問題を受けて、大変残念ではありますが、今回中止となりました。
主催者側の一人として、参加を楽しみにしていた先生方には申し訳なく思います。
ああいった感染症は、展開が早く、日に日に情報が変わるため、先が読めませんし、万が一のリスクを考えると、仕方ないことと思います。
飛行機など、今や、あっという間に地球の裏側までいける移動手段を得た現代人にとっては、疫病というものが「古くて新しい」脅威であることを再確認しましたね。
〇
今から22年前に、北辰会関東支部初代支部長、中村順一先生の追悼イベントして始まった「順雪会」。
今回、初の主催者判断での中止となってしまいました。
このイベントは、もともとは中村先生の地元である群馬の温泉地で、中村先生の没後、毎年20名程度で集まって行っていた勉強会だったのが、
20年の歳月をかけて徐々に発展、成長し、数年前からは本部(関西)の会員の先生方も来やすいようにと、場所を熱海に移して、
今や全国から100名以上が参加する一大イベントになりました。
現在では、北辰会の大イベントとして、夏に行われる夏季研修会と並んで、唯一の宿泊型の研修会として、毎回特別な内容でやっていただけに、
運営サイドとしては断腸の思いでしたが、万が一があった場合の影響を考えると、仕方のないことかと思います。
コロナウイルスに関しては、テレビでもネットでも、これでもかと色々な情報が飛び交っているので、あえて何も申しませんが、予防の一言につきますね。
メディアで言われているような手洗いうがい、マスクももちろん良いと思いますし、何より鍼灸、漢方、食養生、運動、睡眠、ストレスと出来るだけ距離を置くなど、
出来ることはフル活用して、心身を安定した状態に持っていきましょう。
ただ単に不安がってオロオロしているだけでは、病邪につけ込まれます。
2020.01.11
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ドライヤーやファンヒーターから出てくる熱風や、クーラーから出てくる冷風は、外邪たりうるか。
答えは「たりうる」。
(と思っています。)
しかしそれはあくまでも、外邪として感受すれば、の話だ。
こういった空調機器、冷暖房すべてが人体に害になる訳では無い。
むしろ益になることが多いから、これだけ普及している訳で。
今の時期、風呂上りに脱衣所が寒いところで、濡れ髪のままにしていたら、その方が外邪としての寒邪、寒湿邪を受ける。
ドライヤーでしっかりと乾かすこと、湯冷めしないように気を付けることで、外邪としての侵襲をかなり回避できる。
この場合は、ドライヤーの熱風は「生理的陽気」を扶助する役割を果たす。
また、ドライヤーを当てたら悪化した、イコール風熱邪を感受した、と即断するのも違う。
体表面(経絡経筋、皮毛レベル)の急激な温度変化から、気(主に衛気)の停滞を起こした、というケースもある。
もともと上熱下寒傾向のある人であれば、ドライヤーを使うと逆上せると仰る人もいる。
何でも
「どういう体質素因の人に」
「どういう刺激(条件)が加わり」
「結果的に何が起こったのか」
をしっかりと聴取し、考えうる可能性を絞り込み、なおかつ現時点での体表情報と合わせて、動かぬ証拠をつかまえた上で、臨機応変に考えるのが、弁証論治の世界。
杓子定規的にやったら、必ず間違う。
2019.12.26
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今日、患者さんが仰った。
「朝、錠剤が飲みにくくて。。。」
と。
私が、
「あれ、錠剤なんて飲んでましたっけ??」
と問うと、
「いやあ、若い頃からたまに陀羅尼助(だらにすけ)を。。。」
と仰る。
まあ当たり前だが、こういう民間薬は、バカにならない。
歴史の風雪に耐えてきた意味、民間伝承の重みがある。
陀羅尼助丸をググると、主に奈良に伝わる伝統的民間薬だそうです。
1300年前、修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が疫病のために作ったとされる薬だとか。(゜o゜)
主成分は黄蘗(おうばく:ミカン科キハダの樹皮)。
他にゲンノショウコ、センブリ、ゲンチアナ、エンメイソウなどが含まれるという。
黄蘗は清熱の効が強く、有名な梔子蘗皮湯や黄連解毒湯に含まれ、湿熱によく使いますので、暴飲暴食、二日酔いによく使われる傾向があるという印象を持っています。
陀羅尼助丸は一般的には穏やかな胃腸薬として知られています。
おそらく、今日の治療で、明日の朝の陀羅尼助丸は飲み込みやすくなり、排便後、舌の暗紅と白厚膩苔は取れると思います。
伝統民間薬とコラボ。(^^)
〇
2019.12.22
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今週は山ほどカゼの患者さんを診た。
ついでに自分もじゃっかんカゼ気味となった。(苦笑)
カゼと言っても、東洋医学的には、ホントにバリエーションが多彩。
簡単なものは気分がいいが、通り一遍の治療で上手くいかないものもある。
表の中心、裏の中心、それらのウエイトまで考えないと、あとがカッコ悪い。
その場でノド痛が取れた!とか、治療後、寒気が取れて、大量に発汗して解熱した!となると、その時は患者さんも自分も気分がいいが、
その後ぶり返したり、咳が長引いたり、下痢や食欲不振、体重節痛が続いたり・・・。
あるいは、一回下がった熱やのど痛がまた出てきたり。。。
そんなことやってたら、西洋薬も当然入ってきます。
東洋医学的に綺麗に、短期間で完璧に治そうと思ったら、ホント奥が深いです、カゼは。
『傷寒論』が、いかにスゴイ本か。
まだまだですが、勉強させていただいています。<m(__)m>
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