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2022.02.01
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1.27(木)の夜は、第36回の順天堂東医研に参加してきました!!
今回の講師も、いつもお世話になっている吉祥寺中医クリニック院長の長瀬眞彦先生。
講義の内容は
「六淫:内邪について 自分の内面をみてみると… 」
という内容。
以前このブログにも書きましたが、東洋医学には、西洋医学のように細菌やウイルス、細胞などという考え方はなく、独特な病因論があります。
それが「邪気」と呼ばれるものですね。
カテゴリ 邪気(発病因子) 参照
これは、主に自然界の極端な環境変化によって、外界から侵襲して来ると考えられる「外邪」と、様々な原因によって体内から発生する「内邪」とに分けられます。
外邪は中医学ではよく「六淫(りくいん)の外邪」と呼ばれて「風・寒・暑・湿・相・火」の6種類に分類され、それぞれに症状や病理、治療法が深く検討されています。
今話題のコロナウイルスなんかも、こういった考え方を応用して対処し、高い効果を得たという報告があったことは、すでに伝えた通りです。
新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン試行第8版(中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁)日本語訳版
内邪については「内生五邪(ないせいごじゃ)」と呼ばれて「風・寒・熱・湿・燥」の5種類に分類されて、それぞれに症状や病理、治療法が検討されています。
(ここで、外邪も内邪も、性質はほとんど一緒であることは注目に値しますね。)
今回は上記のうちの「内生五邪」に関するお話。
暴飲暴食などの飲食の不摂生や、過度のストレス、睡眠不足などなど、日常生活における様々な要因によって、体内に「内邪」が発生すると、それに応じた症状、病変が起こってきます。
例えば、暴飲暴食から体内に「湿邪」が発生したとなると、湿邪性の症状や病変が起こることは勿論、外邪としての「湿邪」をも、感受しやすくなります。
それまでは大丈夫だったのに、曇りなどの湿気の多い日や、雨の日などには、鈍重感や鈍痛や痺れなどの「湿邪」による病変を起こしやすくなります。
雨天前にこういった症状が強くなったという御経験のある方も多いでしょう。
中医学ではこれを、内と外の邪気が合わさってしまっている、という意味で「内外合邪(ないがいごうじゃ)」と言います。
これは場合によってはかなり危険で、急性の脳卒中や心筋梗塞などは、東洋医学的にはこういうメカニズムで発症することが少なくないです。
だから、その人に起こりうる病理を予測しておき、予め生活養生をし、内邪を作らないことが、あらゆる病気を予防することになる訳ですね。
今回も非常に分かり易い解説で、全国津々浦々の医大生の皆さんから、鋭い質問が乱れ飛んでいたのが印象的でした。
さて、次回は先日告知したように、2.24(木)19:00~21:00に行われる、
第三回 特別公開シンポジウム「東洋医学の学び方~伝統医学とどう向き合っていくか~」
です!!
今回は千葉大の和漢診療科の教授である並木隆雄先生をゲストにお招きして、いつもながら大変豪華な特別回となっております。
お申込みされた方には、事後のアーカイブ配信もありますので、当日視聴できない方もぜひご参加ください!!
お申し込みはこちらから、お早めにどうぞ!!
2022.01.04
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皆様、改めまして、明けましておめでとう御座います!<m(__)m>
清明院、本日から、外来、往診ともに、診療再開しています。
年末にぎっくり腰を発症したご高齢の患者さん、もともと、パーキンソンのようなすくみ足の症状があったのですが、これがなぜか、ぎっくり腰の痛みがあるうちは、すくみ足が全く治ってしまっていたとのこと。
またそれ以外にも、ヒドイ坐骨神経痛の患者さん、年末に清明院で治療した後、一時的に痛みが悪化。苦笑
しかし、それが引いたら、なかなか変化しなかった痛みが、以前の半分ほどに減少。
患者さん、これを喜んでいいのか、微妙な反応。笑
・・・さあ、これらは東洋医学的には、どういう病理変化を意味するか。
こういう謎解きが、朝から非常に面白い。
やっぱ臨床、最高ですね。
〇
・・・ところで年末のライジン、様々な議論を呼んでいるようで、いいですね~ 笑
身内や関係者だけが集まったような、体育館でやっているようなアマチュアの格闘技の大会では、ああいったことはないので、久々の3万人超満員の会場で、
テレビで生放送までして、やった後に様々な議論を呼んで、波風立ってこそのエンタメ、プロ興行、といったところじゃないでしょうかね。
改めて猪木は凄いですね。笑
この二年、コロナで日本中どころか世界中が全体的に元気がなかったように感じますが、徐々に元気と熱気を取り戻してきている感じがしました。
まあとはいえ、オミクロン株は日本でも着々と増加しているので、このまま1月2月と増えていけば、残念ながら再び自粛モードとなりそうですね。苦笑
・・・さて、今年も一歩一歩、確実にやります。
2021.12.01
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11.24(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!
11.24は二十四節気では小雪ですね。
立冬を過ぎ、冬至に向かう段階、養生が重要です。
今回のテーマは「鼻病」です。
最近で、鼻病に関するホットな話題といえば、コロナ後遺症の「嗅覚障害」ですね。
まあ、コロナに限らず、インフルエンザでも、普通のカゼであっても、熱が下がったり、食事がとれるようになったりして、ほぼほぼ回復した時に、嗅覚障害だけが残る、なんてことは、よくある話ですね。
私も最近、コロナ後遺症の嗅覚障害に関しては、数例ですが治療にあたらせて頂きましたが、そこまで深刻なものは少ないようで、普通に治療すれば順調に回復するものが多いようです。
・・・さて、これから第6波がどうなるか。
まあ、あとは「鼻病」と言えば花粉症や副鼻腔炎など、日常的によく診る訴えではないでしょうかね。
鼻病を診る上で特に重要なのは、表面的な冷えによって、鼻に熱が籠って、鼻塞や嗅覚障害が起こっているものです。
また、鼻は天門、口は地戸、その間に「人中」という経穴がある、よって、気付けで人中を使う意味を考えることが出来る、という話も、個人的には好きでしたね。笑
五臭は天、五味は地、五味の異常は重視されるけども、五臭の異常は軽視される場合がある。
鼻は明堂とも言われる重要な部位で、鼻病を軽視してはならない。
(因みに、上星穴の部分を明堂という古典もある)
その他、酒製大黄といって、大黄を酒で洗って使ったり、酒に浸して使ったりすることで、薬効が及ぶ位置を変えることが出来る、とか、脾胃へのダメージを軽くできる、とか、
そういった、漢方薬を理解するうえで欠かせない「修治」のお話や、以前このブログでも紹介した「一貫堂医学」の処方群で重要視される「黄連解毒湯」「荊芥連翹湯」のお話し、
さらに菅沼周桂(1706-1764)の『鍼灸則』や本郷正豊の『鍼灸重宝記』その他の江戸期の重要な伝統鍼灸古流派の諸文献のお話し、
印堂と肺、奇穴の鼻通と胆などなど、重要な話が飛び出しまくるこの講座、是非チェックしてください☆
また今回も、漢方医である竹本喜典先生からもコメントがあり、厚みがありましたね。
まあ、まさに北辰会の飲み会みたいな内容なんですが(笑)、講義用にきちんと整備された内容になっていますので、これを2000円で聴けるのは安すぎると思います。
会員の方は勿論、これを機に入会の方はぜひ!!
2021.11.28
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11.20(土)~21(日)に行われた、第28回、日本未病学会学術総会を視聴しました!
九州、沖縄ときて、今度は大阪です。
最近、毎週末、自宅のベッドにいながら、全国を飛び回っていますね。笑
今回、この学会には初めての参加です。
「未病」というキーワードに反応して、です。
この学会は、医師が中心の学会で、「予防医学」を中心に研究しているようです。
しかし、そもそも「未病」という言い方は東洋医学の言葉です。
我々のバイブルの一つである『黄帝内経素問』四気調神大論(2)に、
「是故聖人不治已病.治未病.不治已亂.治未亂.此之謂也.夫病已成而後藥之.亂已成而後治之.譬猶渇而穿井.鬪而鑄錐.不亦晩乎.」
「病気になる前に治療するのが大事!病気になってから治療するなんて、喉が渇いてから井戸を掘るとか、戦争が始まってから武器を作るようなもんだぜ!」
という有名な文章が出てきます。(意訳by竹下)
また、同じ素問の刺熱篇(32)にも
「病雖未發.見赤色者刺之.名曰治未病.」
「五臓の病がどこに出てくるかを、顔の赤みを見て予想して、あらかじめ治療しとく、これを”未病を治す”というのだ~」
ともあります。(意訳by竹下)
また『黄帝内経霊枢』の逆順篇(55)にも
「黄帝曰.候其可刺奈何.伯高曰.上工刺其未生者也.其次刺其未盛者也.其次刺其已衰者也.下工刺其方襲者也.與其形之盛者也.
與其病之與脉相逆者也.故曰.方其盛也.勿敢毀傷.刺其已衰.事必大昌.故曰.上工治未病.不治已病.此之謂也.」
「黄帝:鍼するタイミングっていつがいいの?? 伯高:うまい先生は、病が始まる前に鍼して治しちゃいます。まあまあの先生は、病がまだ盛んになる前に鍼して治します。イマイチの先生は、病が衰えた頃に鍼して治します。
で、ヤブ鍼医者は、病が猛烈な時に鍼したり、外見は良くても中身がダメなものに鍼したり、病態と脈が合わないものに鍼して失敗します。これが”未病を治す”道理でっせ~!!」
とあります。(意訳by竹下)
未病学会が使う「未病」という熟語は、もともと東洋医学のバイブルである『黄帝内経』の言葉なんですね。
そして、『黄帝内経』は、漢方薬の古典というよりも、どちらかというと気の医学を説いた、鍼灸の古典です。
ですので、未病学会に鍼灸の部会がないのは寂しい、という思いから、今回参加してみました。
発表内容は、公衆衛生学的な内容が多いようです。
鍼灸の発表もチラホラあるけど、「東洋医学的な鍼灸治療」の発表はないようです。
こういうところにも、アピールできたらいいですね。
〇
2021.10.13
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10.11(月)の夜は、日本東方医学会の分科会であるDAPAカンファレンスに参加してきました!!
今回のテーマは、「コロナワクチン副反応と鍼灸」。
10月13日現在、ワクチン二回接種済みの方が国民の6割を超え、65歳以上では8割を超えた日本。
(参考サイト(日本経済新聞))
日々、人流は増す一方ですが、感染者数は都内では今年最低まで減り、もはや次の波は来ないのでは?という声も囁かれるになったり、いよいよ経済活動の本格的な再開を、という期待も高まっています。
(個人的には性急だと思いますが。。。)
一方で、コロナ後遺症やワクチンの副反応の問題もクローズアップされていますね。
さて、ここに対して、鍼灸は何か出来ないか。
個人的には、大いにできるのではないかと思っています。
まあ、ワクチンの副反応に関しては、発熱や疼痛やモデルナアームなど、激しいものに関しては、今のところ一過性であることがほとんどのようですが、
地球上でこれだけの人数が打ったわけですから、今後明瞭に何かデータが出て来ることでしょう。
コロナ後遺症については、個人的には、去年日本中医学会で症例発表もしましたし、あれから10例ほどは診ました。
今のところ、どの症例も、非常に治療効果は良いようですが、まだまだ、今後も診る機会はあるでしょうし、色々なパターンがあるようですから、
一概に鍼灸が有効と言い切る訳にはいかないのが実情です。
今回は、ワクチン接種後に様々な症状を訴えた患者さんへの鍼灸治療の報告と、コロナの患者さんと向き合う場合に、その患者さんのかかりつけ医と連携して治療を進めることの重要性を説いた内容でした。
まだ完全に公にはしませんが、この日はとある総合病院の医師と、鍼灸院の連携の話なんかも出ており、この会を通じて、医師と鍼灸師の連携をどんどん強化し、
患者さんの利益に繋げていければと思います。
来月は私も症例を出そうかな、と思っております。
お申込みはこちらから、近日中にいけるようになると思います。
〇
2021.09.17
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9.15(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!
水曜日は毎週、東洋鍼灸専門学校での講義なので、21:10まで講義なんですが、学校を出て、21:15くらいからスマホで講義を聴きながら、
チャリこいで家に帰り、家で片付けと明日の準備をしながら、講義を聴けるという素晴らしさ。
もう、オンライン講義なしでは生きていけない。。。笑
しかも、分かりにくかったところを翌日にOD配信で確認できるというお得さ。。。
北辰会会員に限らず、対面実技指導が受けられないコロナ禍のうちに、しっかりと学術のレベル、特に「学」のレベルは、最高まで高めましょう。
臨床家にとって、学と術は両輪の輪です。
今回の第5回古典ライブのテーマも
「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」
であり、今回は
「内傷(脾胃)」
にフォーカスした内容でした!
奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、回を重ねるごとに分かり易さが増している感じがあります。
今回は、今の晩夏~初秋の時期にタイムリーな「内傷」で、主に金元の4大医家の一人である李東垣(1180-1251)の説を引きながら、
内傷のほとんどは中気(中焦の気≒脾胃の働き)が関係している、従って脾胃に着眼した治療は重要、という内容でした。
(なかなかの極論ではありますが。。。)
食欲の秋であり、また、夏の間にした暴飲暴食の影響が悪い面で出てきやすい時期でもありますので、このことについて知っておく、意識するのはとても重要です。
今回は、なぜか僕だけ(苦笑)画面がフリーズしましたが、どうにかリカバリーできました。(^^;
まあこういう不具合とか操作上の問題なんかも、今後の5Gの時代ではどんどん改善されてくるのでしょう。
こうやって何回もやっていくうちに、講師の方も、視聴者の方も、オンライン講義に慣れて、コロナもまだまだ長引きますから、今後は座学はこれが間違いなく主流になることと思います。
こんな便利なことに慣れたら、もはや以前に戻れるわけないですな。(*‘∀‘)
今回、印象的だったのは、「補中益気湯の中に柴胡と升麻が入っていることの重要性」というお話。
金元の4大医家の中でも、特に脾胃の働きを重視し、”補土派”と言われる李東垣(1180-1251)が創方した薬として有名で、現代の臨床でも非常によく使われる「補中益気湯」という薬(補気剤)があります。
これの中身(構成生薬)は、各古典によって多少の違いはありましょうが、基本的には
人参・白朮・黄耆・当帰・柴胡・陳皮・炙甘草・升麻(by『中医臨床のための方剤学』)
なのですが、この薬の中に入っている柴胡と升麻は、表証の薬(辛凉解表薬)でありながら、補気剤に配合すると升陽作用を発揮します。
これを鍼で表現しようとすれば、脾胃を補う配穴に、臨泣などの木気を巡らせる配穴を足すと、補中益気湯のそういう側面が表現できたりします。
臨床上、上實下虚や上熱下寒、いわゆる冷えのぼせや、人体の上下のアンバランスが起こった状態の患者さんに接する機会は多いですが、
意外と中焦脾胃に注目して「補気昇提」という考え方で治療するとうまくいくケースがあります。
何でも清熱や降気を考えりゃいいってもんじゃない。
中焦を補気し、清陽を押し上げることで、かえって邪気が降りる、足が温もる。
ここもなかなか、東洋医学の臨床家の腕の見せ所でしょう。
改めて、よくよく考えておくべきだと思いましたね。
また、以前から奥村先生が深く研究されている腹診論に関して、先天易と後天易と境界と、木土の五行の相生相剋の話、また、味岡三伯門下で岡本一抱(1655-1716)の同期で、
弟子の中の四傑といわれる浅井周伯(1643-1705)の子孫が記したと言われる「五蔵決用圖」の話など、今回もなかなか含蓄のあるお話を頂きました。
まあ簡単にいうと、江戸期の医家は腹部に宇宙を見て、治療をやっていた、ということですね。
これを壮大で、スケールが違う!美しい!!と取るか、Primitiveととるか、非科学的でとるに足らない、思弁的であり、観念論では病気は治らない、と斬るか。
・・・とまあこのように、2000円では安すぎる、非常に学びのあるこの講座、会員の先生方限定の講座ですが、これを機に入会の方はぜひ☆
「なんちゃって」じゃない、本気の東洋医学の素晴らしい世界が、待っていますよ☆
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2021.08.20
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8.18(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!
日々感染者が過去最高と大騒ぎになり、医療も逼迫どころか部分的に崩壊しているという報道がなされる中、歩みを止めない北辰会。
毎月の最新のeラーニング講義配信に加え、随時配信の基礎~応用講座の数々。
さらに毎月1回のライブ配信に加えて、この古典ライブです。
(正直、有り得ないボリュームだと思います。向学心の高い人にとっては、超お得なメニューでしょう。笑)
しかもOD配信で何度でも視れるというお得さ。。。
対面実技指導が受けられないコロナ禍のうちに、しっかりと学術のレベル、特に「学」のレベルを最高まで高めましょう。
臨床家にとって、学と術は両輪の輪です。
今回の第四回古典ライブのテーマも
「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」
であり、今回は
「火証」
にフォーカスした内容でした!
奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、回を重ねるごとに分かり易さが増している感じがあります。
今回は灼熱の夏に「火証」で、タイムリーな内容の筈だったんだけど、最近雨が続き、妙に気温が下がってますね。。。苦笑
(まあ昨日今日あたりは上がっていますが。)
まだまだ残暑で、9月末くらいまでは暑い日が続きますので、「火証」について知っておくのは良いことです。
今回も、途中でマイクのトラブルもありましたが、すかさずリカバリーできていました。(^^)
こうやって、やっていくうちに講師の方もオンライン講義に慣れて、コロナもまだまだ長引きますから、今後は座学はこれが間違いなく主流になることと思います。
・・・もう、昔には戻れませんね。
切ない気もしますが、仕方ないことです。
過去にもこうやって、馬での移動から人力車、自動車、飛行機へと変容してきたのが、ここ数百年の人類の歴史です。
今回もそうなるでしょう。
今回の講義にしたって、診療が終わって、スマホで聴きながらチャリをこいで家に帰り、洗濯物やら片付けやらなんやらをしながらワイヤレスイヤホンで聴いていました。笑
こんなこと言うと、
「それじゃ集中力が・・・」
とかいう批判が聞こえてきそうですが、他のことに気をとられてて聞き逃がしたところとか、不明瞭な印象の部分については、後日オンデマンド配信でじっくり聞き直せば再び頭に入るので、まったく問題ないです。
こんな便利なことに慣れたら、もはや戻れるわけないですな。(*‘∀‘)
今回、印象的だったのは、「正治と反治(逆治と従治)」というお話。
「火証」といえば激しい熱証な訳ですから、治療は当然清熱法という、熱をとる、冷ますやり方を行うのが常道なんですが、それをあえて温める治療を行うことで回復させるという方法について。
これについては、私も臨床上やることはあるのですが、「どういう場合に」行うか、というシャープな判断については、ピタッといかないこともあります。
ここもなかなか、東洋医学の臨床家の腕の見せ所でしょう。
また、熱証があるということは陰分の不足がある、陰分の根源は腎の臓なんだから腎に着眼することが重要、というのも、よく言われることですがやはり重要です。
そこで、腎をどういじるの??という問題に直面しますからね。
どちらも改めて、よくよく考えておくべきだと思いましたね。
また、以前から奥村先生が深く研究されている「相火論」や「膜」に関して、岡本一抱の行燈の説や、有名な沢庵和尚の『五臓註』の図を引き合いに、
なかなか含蓄のあるお話を頂きました。
・・・とまあこのように、2000円では安すぎる、非常に学びのあるこの講座、会員の先生方限定の講座ですが、これを機に入会の方はぜひ☆
「なんちゃって」じゃない、本気の東洋医学の素晴らしい世界が、待っていますよ☆
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2021.08.02
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多忙により少し時間が経ってしまいましたが、7.24(土)に配信された日本東方医学会、次のステップを目指す中医学研修講座を視聴しました!!
当日聴けなくても、あとから追っかけ視聴できる素晴らしさ、有り難さ。
オンライン講義最高!!(*‘∀‘)
今回のテーマは小林瑞(みずほ)先生の「厥陰病を考える」。
私は傷寒論と言えば、古くは蓮風先生のほくと誌上での『傷寒論講義訳考』、最近では水本先生のシリーズ講義で学ばせていただいている訳ですが、
色々な講義の中でも、あまり「厥陰病」に光が当たることはなく、今回とても楽しみにしていました。
小林先生の所属されている藤門会(とうもんかい)という漢方の研究会は、東洋医学の業界では大変有名で、創始者の藤平健先生は、医大生時代(1939年)に、
現在も続く千葉大医学部の東医研を創部された先生です。
藤門会は、現会長の頼建守先生は清明院のすぐ近くでクリニックをやっておられるので、大変お世話になっております。
小林先生も、清明院から徒歩2分の位置にある、つるかめクリニックに勤務されているようです。
(恥ずかしながら存じませんでした。。。)
今回の講義は、非常に素晴らしかったです。
まず、小林先生の声がハキハキしており、非常に聞き取りやすい。
また、「厥陰病」というテーマで資料を調べていくときに、まずは自身の所属している会の見解から始まって、次に日本漢方全体の見解、中医学の見解、
さらには江戸期の医家、とりわけみんな大好き内藤希哲(1701-1735)、宇津木昆台(1779-1848)、浅田宗伯(1815-1894)などの幅広い医家の見解を集めておられ、
さらにその上で、近現代の発表も踏まえ、さらに自身の症例(経験)を重ねて考える、という、臨床家としてお手本となるような調査研究の進め方だと思いました。
小柄な女性の先生なのですが、すごいパワーを感じました。
質疑応答の際の、長瀬先生とのやり取りも仲良さげな感じで微笑ましかったですね。
日本漢方と中医学は仲が悪い、とか、相容れない、とかいう声を聞くこともあるんですが、それは一部の話で、両先生のやり取りから、お互いに学ぶところがあるということがよく伝わりました。
まああまり詳しく書くときりがないので、細かくは書きませんが、北辰会では、諸説ある六経弁証の伝変法則に関して、
太陽病→陽明病→少陽病→太陰病→厥陰病→少陰病
と教えています。
ここで、陰証における厥陰病→少陰病に関してはいくつかの説明があるのですが、その一つに、
「厥陰はまだ少陽に転化できる可能性がある」
というのがあり、今回はその話がたくさん出てきたのが非常に印象的で、勉強になりました。
他にも寒熱錯雑のメカニズムにおいて少陽病と厥陰病の違いや日本漢方の認識と中医学の認識の違いとか、厥陰病における上熱下寒の「上下」の位置についてなど、
痒い所に手が届く内容だったと思います。
〇
2021.07.13
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7.10(土)の夜は、日本東方医学会の第16回中医学研修講座(臨床の部)に参加してきました!!
今回のテーマは「皮膚科・泌尿器科」。
講師の先生は菅沼栄先生。
菅沼先生については、私の手持ちの御著書『いかに弁証論治するか』シリーズと、『東洋医学が教える食養生』を通じてと、お名前のみしか存じ上げなかったので、
どんな先生か知らなかったので、楽しみにしていました。
菅沼先生は1954年に北京にお生まれになり、1970年代後半から北京中医薬大学で講師を務め、1980年代には来日され、その後帰化され、
日本における中医学啓蒙の旗振り役を長年やってこられた先生です。
今回、皮膚科と泌尿器科の病の中医学的な考え方を基礎から臨床的な話も含めて分かり易くお話ししてくださいました。
皮膚科において、有名な黄連解毒湯という漢方薬を迂闊に使うと、かえって血虚や津液の不足を助長してしまって悪化させる場合があるというお話は、訳も分からずに
「皮膚科=皮膚の熱=黄連解毒湯」
みたいに、短絡的な発想からこの薬を使って悪化させてしまった経験のある人にとっては耳が痛い話ではないかと思いますし、皮膚疾患において、
邪気の種類や、皮膚は皮膚でも、病変が起こる深さの微妙な違いの問題はやはり非常に重要で、先生の臨床上の工夫が随所に盛り込まれた内容でした。
こういう、非常にストレートでスクエアな中医学の話を、実は久しぶりに聞いたんですが、やはりこういう基本が、完璧に頭に入っているかどうかというのは、
臨床上非常に重要なことだと思いました。
臨床では、必ず行き詰まる場面に出くわすことがある訳ですが、一つ一つの方剤、一つ一つの生薬に対する理解が的確であれば、乗り越えていくことが出来る筈ですね。
泌尿器科においても、同じ利水でも、ゆっくりと利水するのか、激しく利水するのか、場面場面に応じて使い分けることが必要ですね。
これは鍼灸も同じですので、非常に初心に帰ることが出来ました。
〇
2021.06.17
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6.14の夜は、日本東方医学会の分科会であるDAPAカンファレンスに参加してきました!!
今回の症例は「小児の夜尿症」と、「産後の急性腰痛」の二症例。
小児の夜尿症も、西洋医学的な治療で難渋することも少なくなく、我々鍼灸院に相談が来ることの多い症例です。
小児夜尿症は、『中医症状鑑別診断学』では「小児遺尿」と表現し、病態としては腎陽虚、肺脾気虚、肝経鬱熱の3つが紹介されていますので、
小児で夜尿症だから何でもかんでも腎虚、何でもかんでもストレス、とかっていう愚を冒さないようにしたいですね。
私の経験からしても、しっかりと鑑別をして、的確に治療にあたった方が俄然効果が高いように感じています。
二例目の産後の急性腰痛では、普通のぎっくり腰かと思って対応していたら、実は腰部に骨折があった、という症例で、若い女性でも、意外と産後のホルモンバランスの崩れから、
骨粗鬆症が起こることがある、というのが、非常に教訓になりました。
清明院では、産後であろうとなかろうと、急性腰痛も普通にいつも通り弁証論治しますが、急性腰痛でなかなか治りが悪いものの中には、
悪性腫瘍や骨腫瘍なんかもまれにあり、妙に治りが悪い、いつもと違うと感じるものについては、やはり念のため叩打痛を診ておいたり、
適切なリスクヘッジは重要だと再確認できました。
また、この症例では、私の経験の中にある、いくつかの苦い思い出が頭をよぎりましたね。。。苦笑
・・・とまあこのように、非常に勉強になるDAPA、回を重ねるごとに受講者数が増えてきております!!
今回は、今後のDAPAの展開として、総合病院の総合診療科と鍼灸院の連携をする動きを作ってみてはどうか、という案も出ました。
これは絵空事ではなく、双方の関係者が入っての話なので、おそらくしっかりとした形で実現するだろうと思います。
国民の健康を支える医療人としての、心ある鍼灸師、鍼灸院が、西洋医学とも健全に協力しながら、安心して難しい病気に取り組める時代が、徐々に近付いているのかもしれません。
実現して動き出せば、患者さんにとって、福音となることと思います。
次回は7月12日(月)20:00~ 1時間程度です。
次回は緩和ケアの現場から症例が出てくるとか・・・。
緩和ケアと鍼灸は、実は相性抜群だと思っています。
これまた、多くの思い出が、頭をよぎりますね。。。
楽しみです!!
お申込みはこちらから近日中にいけるようになると思います。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!