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2012.10.04
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前回のお話・・・
では、続きいきます!!
◆虫歯に鍼は効かない!?
東洋医学の目的は、鍼灸や漢方薬などによって、カラダをめぐる「気」を動かし、心身のアンバランスを調整することによって、
もともと備わった「治る力」を賦活化して、病気を治しましょ、というものであります。
「虫歯(齲齒:うし)」というのは、現代医学的には歯に、ミュータンス菌やラクトバチラス菌などのバイ菌がこびりつき、徐々に歯を蝕んでいくモノを言うのですが、
これらのバイ菌によって一度破壊されてしまった歯は、残念ながら元通りになることはない、とされております。
これはなぜなのかというと、歯は爪や髪の毛と違って、根っこの部分で常に細胞分裂が行われ、次第に伸びてくる組織ではないので、一度永久歯が生えそろってしまうと、
細胞の入れ替わりスピードはあることはあるけど、かなり遅く、ばい菌の浸蝕スピードよりも遅いことの方が多く、あとはそれを一生使わなければならない、
という組織だからなんだそうです。
ではこの、”歯”というものを東洋医学ではどのように考えるかについては、またあとで書こうと思います。
この歯の外側の硬い部分が浸蝕され、中にある神経や歯茎にまで及ぶと、独特の痛みやしびれ、腫れなどが出ます。
これらの症状を緩解させるのに、鍼灸治療は有効です。
また、研究はほとんどないんじゃないかと思いますが、理論的に考えれば、鍼灸には、唾液分泌の促進などによって口内環境を調えた結果として、
バイ菌による浸食を遅らせる効果なんかもあるのではないでしょうか。
また、鍼の力によって、虫歯で使い物にならなくなった歯を再生させる力も、あるのではないかと信じたい思いもあります。(笑)
しかし、それには大変な労力もお金もかかるであろうことを考えると、歯科的に削ってしまった方が早いのかな、という思いも、正直致します。
僕は実は顔を出したことはないんですが、日本歯科東洋医学会という、歯科医師を中心とした東洋医学の学会も存在します。
(これを機に、今度行ってみよ♪)
清明院では、鍼治療に来る前に親知らずを抜歯したとか、大きな虫歯を削って、痛み止めを飲んでも痛みが止まらないような場合に、
鍼灸は非常に効果的であることは何度も経験していますし、いい選択肢だと思っていますし、推奨しております。
僕も今回、もちろん麻酔下で親知らずを抜きましたが、麻酔が切れた頃、激痛が来ました。
そこであえて鎮痛剤を飲まずに、鍼で対応してみました。
やっぱり、抜群の鎮痛効果でしたねえ。
このように、間違いなく言えるのは、歯肉が腫れて熱を持って痛むとか、抜歯した後の傷口の痛みとか、虫歯による炎症の痛みを緩和させるのに、
鍼灸は即効的に有効だ、ということです。
ただ、痛みを緩和させたからと言って、浸蝕された歯そのものを再生させるのは容易ではないだろう、ということです。
続く
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2012.09.24
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昨日、9月23日の日曜日は、台東区民会館で行われた、(社)北辰会関東支部定例勉強会に参加してきました!!
午前中は本山裕子先生による講義
「出血について」
でした。
今回、私用により午前中は参加出来ませんでしたが、受講生から、本山先生の勉強量が伝わる、素晴らしい内容だったとうかがいました。
「出血」というのは、女性の月経に限らず、鼻血や吐血、喀血、下血、痔からの出血など、よくよく聞いてみると、
意外と悩んでいる患者さんの多い症状です。
特に下血や痔からの出血は、検査に行くのが恥ずかしいのもあって、発見、治療が遅れやすい症状でもあります。
また、なかなか止まらない出血という症状は、いくつかのタチの悪い難病や重病と関わることもあり、注意が必要な症状でもあります。
まあ、臨床的には、まずはその患者さんの出血の、東洋医学的なメカニズムをしっかり見極め、処置が出来る、
ということが重要だと思います。
午後は実技指導、
「上肢の診察」
でした。
僕も臨床コースをひと班担当させていただきましたが、受講者の方々が熱心で、素直に受けてくれたので、やりやすかったです。
「技術」というのは、よっぽどの天才でもない限り、一筋縄で上手くなるものではありませんが、教わったことを素直に反省し、
何度も何度も素直に反芻した人だけが、少しづつ身につけれるものなんだろうと思います。
そして最後は、北辰会本部講師の高木幸二先生による講義
「男性カルテ解説」
でした。
「女性生理」があるなら、「男性生理」というものも当然存在します。
北辰会では、かなり突っ込んだ内容まで、専用カルテを使って聞きます。
これは東洋医学的に、主に病の「虚実」を明確にせんがためです。
こうやって、客観的に知りうる、あらゆる情報を駆使して、より正確な東洋医学的な診断を付けるのです。
間違える可能性を最大限減らし、成功する可能性を最大限高めるには、それが一番いいからです。
医療者として、当然の姿勢じゃないでしょうか?
まーともかく、終わった後は酒・・・。
ちょっと、論争めいた雰囲気にもなりましたが、それもコミで、充実の週末。(笑)
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2012.09.06
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これまでのお話・・・
タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)
タバコと東洋医学(その3)
タバコと東洋医学(その4)
タバコと東洋医学(その5)
タバコと東洋医学(その6)
では、続きいきます!!
前回、禁煙した時に僕自身の身に起こった、様々な症状について書きました。
・・・で、なぜ、それらの症状が起こったのか、というお話です。
1.イライラ感
これについては、「肝の臓」のところでよく出てきましたが、伸び伸びとした自由な状態を好む「肝の臓」が、タバコという嗜好品を奪われたことにより、
欲求不満がたまって、機能失調を起こしたことが、一番大きいと思います。
肝の臓が機能失調を起こすと「易怒(いど)」といって、些細なことで怒りっぽくなったり、イライラしたりするようになります。
2.のぼせ感、頭に汗が出る、鼻血
コレは、タバコによって、深い呼吸をすることで、無理やり下げていた気が、下げられなくなったことによって、上半身に気が鬱滞して、
熱をこもらせ、これらの症状が出たものだと思います。
3.口内炎の多発
これも、2.と同じように、上半身(上焦)に気が鬱滞し、熱がこもった結果であろうと思います。
現代医学的には、唾液に含まれる抗菌物質の濃度が、喫煙者は煙の毒で刺激されるせいか、非喫煙者よりも高いようで、
このせいで口内炎が出来にくいという説もあるようです。
この論から言えば、煙を肺まで入れないのであれば、タバコはむしろ健康にいい、とも取れますが、この論には異論もあるようです。
4.痰が絡む
タバコをやめて、余計に痰が絡むなんて、信じられないようですが、ホントの話です。
実際に経験した人が言うんだから間違いない。苦笑
コレはタバコと東洋医学(その2)で述べた内容そのものです。
5.体重の増加
これについては、スススーッと、これまでにないペースで一気に増えてきたので、このまま80㎏、90㎏の、
メタボ中年のだらしない体になっていくんではないかと、正直焦りました。
人からは、タバコを吸えないストレスから、暴飲暴食になっているんじゃない?とか、よく言われましたが、僕はかつては、これを暴飲暴食と言わなかったら、
何を暴飲暴食というのか、という食生活でしたから、食生活自体は、以前よりも全然マシになっていると思います。
・・・にも関わらず、なぜ太るのか。
コレは、上記のように「肝の臓」の機能失調や、「痰」という邪気が助長されたことで、結果的に消化吸収機能が煙草をやめる前よりも、
うまく働かなくなった結果だと思います。
ですので、鍼灸と養生で、「肝の臓」を調整しつつ、「痰」や「のぼせ」を根気よく除去していくことで、徐々に徐々に普通の状態に戻ってきた、という印象です。
(これ正直、2年近くかかりました・・・。)
・・・まあこのように、長く続けてきたことを急にやめたら、色んなことが起こるというのは、タバコに限らず、よくある話です。
よく、痛み止めやステロイドで、何年も症状をごまかし続けていた患者さんが、一念発起して、急に廃薬しようとすると、一気に色んな症状が噴出することがありますが、
それと似たような現象なのかもしれません。
でも、その辛いリバウンドを乗り越えることが出来れば、次に進めるワケですから、やってみた方がいいとは思います。
タバコと東洋医学、ひとまず終わり。
これについてはまだ色々あるので、また気が向いたら、書き足すかもしれません♪
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2012.08.26
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これまでのお話・・・
タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)
タバコと東洋医学(その3)
タバコと東洋医学(その4)
では、続きいきます!!
今日は、東洋医学の考える”ため息”について触れます。
清明院が使用している、「北辰会専用カルテ」の予診票の項目には、
「ため息がよく出る」
〇か☓か△か、という問診項目があるぐらい、”ため息がよく出るかどうか”については、東洋医学的には注目します。
よく、クラ~イ顔して、
「ハァ~・・・。。」
ってやってる人、見かけますよね。(苦笑)
このため息のことを、東洋医学では「太息(たいそく)」といい、その意味づけは、ざっくり言うと胸の周辺部分の「気の停滞の除去」です。
肝の臓、胆の腑、心の臓、肺の臓の働きが主に関わります。
主にこれらの臓腑の働きが、何らかの原因によって失調しているときに、生理的にそれを是正しようとするため、
”ため息”が出やすい、ということになろうかと思います。
(太息については、『黄帝内経』の『素問 五常政大論(70)』『素問 至真要大論(74)』『素問 平人気象論(18)』『霊枢 口問篇(28)』『霊枢 邪気蔵府病形篇(4)』
あたりに記載があり、特に『霊枢 口問篇(28)』の記載が非常に参考になります。)
〇
患者さんが呈する、あらゆる症状というのは、何気ないものでも、その一つ一つが、その人の中身(五臓六腑の状態)を反映してくれる鏡なのです。
「表を以て裏を知る」 参照
ここまでをまとめると、「タバコを吸う」ということは、
1.胸部に絡んだ痰の邪気を乾かしつつ、
2.深い呼吸により、上った気を下げ、
3.自分好みの香りで気を巡らせ、脾の臓の働きを鼓舞し、
4.「ため息」によっても胸部の気を巡らせ、胸部周辺の緊張を緩め、様々な臓腑の失調をフォローしようとする
行為である、ということなのです。
逆に言えば、
「そうする必要があるような体の状態である」
ということです。
これはもちろん、喫煙習慣を肯定しているわけではなく、この対処法は、非常に不健康な対処法だ、という指摘です。
だから、東洋医学的には、「タバコを吸う習慣がある」という時点で、様々な臓腑の機能失調や、胸部を中心に、痰の邪気を持っている可能性が高い、と考えます。
また、タバコの葉に含まれるニコチンの毒性を考えると、上記のような”いい側面”というのはあくまでも一時的、対症的なものに過ぎず、
東洋医学的には徐々に胸部を中心に「熱毒」を籠もらせる結果になるので、ほどほどにしないといけないし、出来れば吸わない方がいい、
ということになります。
(今の時代、他人様に迷惑をかける可能性も高いし。。。)
ただ、あまり患者さんを脅かして、無理やり、急に止めさせたりすると、上記のような、
”タバコを吸うことによって抑え込んでいた異常”
が一気に表面化して、様々な症状を呈することがあります。
僕のように。(^^;)
次回こそいよいよ、その話が出来そうですな。(笑)
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2012.08.21
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前回のお話・・・
では、続きいきます!!
タバコ(煙草)については、いくつかの日本の江戸時代の名医達の医書にも出てくるようですが、ここでも意見は分かれています。
☆煙草なんて、メマイはするし、金はかかるし、火事のもとにもなるし、やめた方がいいよ!
(by 貝原益軒 『養生訓』)
☆いやいや、煙草は、胸の痞え感とか、痰がとれて気の流れがよくなるし、冷えや余分な水分によるシビレの病気にはイイよ!だけど熱がこもるから、老人はやめた方がいいな~。
(by 香月牛山 『老人必用養草』)
☆大して害がないから、別にやめさすこと無いよ。あんまり咳や痰が出てる時は控えさせりゃいいってぐらいカナ。
(by 平野重誠 『病家須知』)
・・・だそうです。
この記載、下記のブログ様を参考に引用させていただきました。↓↓
http://blog.goo.ne.jp/harumi4567/e/361bcee05abaf1382eb402b06b734fad
まあ、東洋医学的にも、見解の分かれるところだ、ということでしょう。
この中で、香月先生の、「痰がとれる」という言い方に、違和感を感じる人が多いのではないでしょうか。
(「痰」については「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について 参照)
「煙」という異物(汚れた空気)が気道に入るんだから、軽い炎症を起こして、痰がかえって絡むはず、と考えるのが普通でしょう。
でも実際は違うみたいです。
「煙」というものは、基本的に何かが燃えたから発生するものであり、五行で言えば「火」、陰陽で言えば「陽」の性質を持っています。
(もちろんその毒性は、燃やされたものによって異なりますが。)
つまり陰の性質を持った邪気である「痰」は、”さほど有害でない”タバコの煙の陽気によって、ある一定、乾かされる側面があるのです。
つまり食生活の不摂生や胃腸の弱り等によって、「痰」という邪気を体にため込んでしまっている人にとっては、
タバコを吸っていた方が症状も出ず、楽にいられるという側面があるのです。
(毒を以て毒を制すじゃないけど)
また、お香や、お灸の煙などは、匂いにリラックス効果があり、むしろ有益、とされています。
煙というのは、もちろんモノによりますが、「過度でなければ」問題ないのです。
(一社)北辰会でも、患者さんでヘビースモーカーの人には、無理にやめろとは強制しないように、と教わったことがあります。
煙草を吸うことで取れているバランスを一気に崩してしまい、思わぬ症状が出る場合があるからですね。
まるで強い薬を断薬する時と似ていますね。
・・・で、僕自身、急にやめたらエライ目に遭いました。(苦笑)
次回はそのお話。
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2012.08.10
清明院では現在、求人募集しております。
本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?
募集内容の詳細はこちら。
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こないだ、ヤフー百科事典に、目が止まった。
僕は、何かについて書かれた文章の意味を、他のことに変換して読むクセがある。
文章って、自分で書いてても思うけど、書いていることの裏に、何かがある場合が多い。(笑)
額面通り読まないというのも、読み方としては、あっていいと思う。
〇
・・・まあともかく、この「上昇気流」に関しては、人間の気持ち、ヤル気に似ている。
自然現象も人間の精神も、似てる部分はあるはず。
これも「天人合一思想」です。
ヤフー百科事典の曰く、上昇気流が吹く時とは、
(1)山の斜面に沿って風が吹くとき。
・・・逆境に向かう時
(2)二つの気団の境界面で、寒気の背に暖かい空気が乗り上げたときで、おもに寒冷前線面および温暖前線面で生じる。
・・・自分とまったく正反対の性質のものと関わった時
(3)暖められた空気塊が浮力で上昇したとき。地表面が日射で強く熱せられて生じる場合と、雲の内部で水蒸気が凝結するときに発生する潜熱(気化熱、蒸発熱)によって空気塊が暖められて生じる場合とがある。積乱雲が上空に向けて発達するのは後者の場合である。
・・・誰かからの影響でも、自身の想いからでも、アツい気持ちになった時
(4)性質の似た二つの気流が合流した結果、一部の空気が上空に押し出されるとき。上昇気流の生じる範囲が線状になるので、そこを収束線という。
・・・理解者、協力者を得た時
(5)風が海から陸地に向かって吹くとき。風が海岸線を越えると急に地表面摩擦が大きくなって風速が弱まるので、一部の空気が上空に向かう。これを内部境界層ということがある。また、海風前線(海風の先端部)にも上昇気流が生じる。
・・・邪魔が入ったり、障害に直面した時
(6)台風や竜巻のような強い渦巻の中心部。渦巻の中心部は周囲より気圧が低いので、地表面付近の空気が渦巻の中心部に集まってくる。その結果、上昇気流が生じる。
・・・ムーブメントの中心的立場になった時
自然界の上昇気流、まるで人間の気持ちのようじゃないか。
風のように、アガッていきましょ。
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2012.08.08
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これまでのお話・・・
乳製品は体にいい?
乳製品は体にいい?(その2)
乳製品は体にいい?(その3)
乳製品は体にいい?(その4)
乳製品は体にいい?(その5)
では、どんどんいきます!
今日はいよいよ、ムスタファさんからご質問の、コーヒーについてです。
ご質問の内容は、
1.コーヒーの寒熱がよく分からない。
2.ロースト(焙煎)すると寒熱が変化するのか。
とのことでした。
これについて考えてみました。
1.については、コーヒーは四気五味説で言うと四気は「温」、五味は「甘・苦」です。(メディカルユーコン『東方栄養新書』参照)
すなわち、コーヒーそのものについては、
「熱」というほどではないけど、どちらかというと温める方向に作用する
と、東洋医学では考えております。
2.については、乳製品の「酸化」の話の中でも述べましたが、変化すると思います。
コーヒーに限らず、「食品」というのは、熱を加えたり、冷やしたり、発酵させてみたり、味付けや食べ合わせによって、複雑で微妙に寒熱温涼などの陰陽バランスが変化するものだと思いますし、
しかも最終的にはそれ単品ではなく、様々な食材を実に複雑に組み合わせた「料理」という形で、しかも固形物やりゅう動物なども相まって体に入るワケですし、しかも料理も単品ではないですし、朝昼晩でも品目が違います。
超複雑系であり、ある一品について考察しても、それだけを摂って生きているわけではないので、極端に大量摂取でもしていないのであれば、いきおい、考察する意味自体あるのか??という気すらしてきます。苦笑
さらに現代においては、恐ろしいことに加工食品や添加物まみれの形で体内に入ってきますから、それぞれの食品(原材料)が持っている四気五味が、必ずしも絶対的な指標になるとも限らないと思います。
毎日、実に色々なものを口に入れてる中で、ある食材一品のみ捕まえて、
「東洋医学的には四気五味説で〇〇だ」
といっても、実際はその組み合わせのパターンは無限にある訳です。
ですので、まずはその人のもともとの体質を的確に分析し、さらに、その食生活や嗜好品を摂るようになってから具体的に何が起こったのか、
という結果から、慎重に帰納してみないと何とも言えない面もある、なかなか難しい問題です。
コーヒーについても、もともとは豆なわけですが、その豆を乾燥させ、さらに熱を加えて、煎った状態から、さらに煮出す、という飲み物なので、ある意味、もともとの豆をかなり陽性に傾けたものを使っていると考えられるので、
四気では結果的に「温」と解釈するんだと思いますが、コレがキンキンに冷えたアイスコーヒーなのか、砂糖を入れるのかミルクを入れるのかで、当然変わってきますし、豆そのものの焙煎の程度によっても変わってくるでしょう。
(いわゆる、”深煎り”か”浅煎り”かの問題ね。)
清明院の問診でも、「嗜好品がコーヒーです。」と患者さんがおっしゃった場合でも、1日何杯くらい飲むかはもちろん、それは夏冬問わずにアイスなのかホットなのか、
ブラックなのか加糖なのか、ミルク入れるのか、飲むとどのような反応が得られるのか(ホッとするのか、シャキッとするのか、症状に変化はあるのか)等々、
細かく絞り込んだ上で臨機応変に考えます。
ここに、ただ単に、”嗜好品がコーヒー”とか、”コーヒーは飲めない”というだけの問診情報では、東洋医学的な診断意義はあまり持たない、ということを付け加えておきます。
〇
まあ、もともとはアフリカやブラジルを中心とした暑い国で出来た「豆」ですから、コーヒー豆をもし生で食べれば、冷やす方向に働いても全然おかしくないと思います。
まあ、生のコーヒー豆は食べたことないし、流通も一般人にはほとんどしていないと思いますがネ。(苦笑)
「焙煎」という方法を使って陽性に傾けることで、世界中を魅了する、あの独特の苦みと香り、渋みが得られるのです。
(因みに中国ではお茶と比較するとあまり人気がないそうです。)
当然ながら、嗜好品として成立するには、栄養価や性質だけでなく、「味」や「香り」も、重要な要素なのです。
だからコーヒーは基本的には「温」性ですが、苦みの程度、渋みの程度によって、影響を与える臓腑も変わってくるでしょうから、繰り返しますが、通り一遍にこうと言えない部分がかなりあります。
それを踏まえた上で、知っとくといいかな、と思うのは、基本的には「豆類」というのは腎の臓を強くし、利尿作用があるものが多いので、
豆を食べた人の体の状態によって、結果として温めたり、冷やしたり、寒熱を調整してくれる効果が出る、ということです。
「腎」って何ですか?(その11)
「形象薬理」という考え方 参照
コーヒーについてはまだ色々あるんで、次回もう少し、補足します。
ムスタファさん、ご質問への回答としては、こんなところですが、いかがでしょうか??
何か分からないことがありましたら、またどうぞ。
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2012.08.04
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前回までのお話・・・
では、続きいきます!!
前回、牛乳というものの、東洋医学的なとらえ方について簡単にお話ししました。
今日は、それを発酵させた、チーズやヨーグルトについて、いきます。
ここで、「発酵」させることによって、食品に何が起こるのか、ということの東洋医学的な意義を考えなくてはなりません。
「発酵」とは、微生物がエネルギーを得るため、主に嫌気条件下、あるいは好気条件下において、有機化合物を酸化する過程のことです。
では、「酸化」とは何かというと、 物質が電子を失う化学反応のことで、物質に酸素が化合するか、水素が奪われる反応のことです。
では「電子」とはなにかというと・・・、なんてやってるとキリがないので、この辺にしときます。
(ムズカシーネー)
これを東洋医学的に考察するのって、東洋医学(古代中国)には「微生物」とか「電子」という概念がないので、なかなか考察しにくいのですが、
ヨーグルトに関して言えば、牛乳を加熱殺菌後に乳酸菌を入れて凝固させたものですから、もともとの状態よりは、やや陽の性質に傾けた牛乳、
と言えるのかもしれません。
四気五味説でも、牛乳は四気で言うと平ですが、ヨーグルトは温に分類されております。
ではチーズはどうかというと、コレも牛乳等、動物の乳汁から水分を差っ引いたものですから、コレもヨーグルトと同じように、
牛乳よりもやや陽性に傾けた食品、と言っていいと思います。
乳製品以外で、他に発酵食品というと、酒、茶、しょうゆ、みそ、くさや、納豆、キムチ、ピクルスなどがありますが、
食品によってバラツキや例外はあると思いますが、みんな総じて、もともとの状態から陽性に傾けた、と言っていいと思います。
これは、いずれの食品も、独特の「臭香(しゅうこう・・・におい)」を放つようになることからも、想像がつきます。
「臭い」と「陽性」の関係についてはスタッフブログ 動物治療から考察する「臭い」と「熱」 参照
また、「陽」というのは「陰」に対して相対的に動的であることですから、微生物を使ってある物質を「積極的に変化させる」ということ自体が”陽的”であります。
これに対し、”陰的な変化”というのは、変化していることはしていても、それを停滞させる、あるいは緩慢にさせる変化のことを言うのだと思います。
つまり、「発酵」は東洋医学的にはもともとのその食品を陽性に傾ける過程であり、牛乳を過飲するよりも、チーズやヨーグルトとして摂取した方が、
脾の臓の陽気に与える影響、つまり、体を冷やしてしまうという悪影響はまだマシ、ということなのだと思います。
次回、乳製品に対する、東洋人の特殊性について触れておきます。
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2012.08.03
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昨日の記事に、ムスタファさんからご質問いただきましたので、僕なりの回答含め、何回かに分けて、ちょっと補足しようと思います。
乳製品は体にいい? 参照
ちょっと専門用語が出てきたりしてややこしいので、つまんない人は斜め読みして下さい。(笑)
・・・まず、乳製品は冷やす冷やす、と、なぜ東洋医学では言われるのか、という問題からいきます。
コレは、乳製品の過飲が、胃腸に負担をかけるから、結果的に消化力を落とし、他の飲食物の栄養吸収力が下がり、結果的にエネルギーが産生されにくくなったり、
老廃物が停滞したりする場合があるから、ということだろうと思います。
少し専門的な話ですが、東洋医学では「四気五味説(しきごみせつ)」と言って、自然界の飲食物を
”寒・熱・温・涼”の四気、
”酸・苦・甘・辛・鹹”の五味
に分けて考える学説があります。
(この学説についても、そのうち解説しましょう。)
あらゆる漢方薬や薬膳などの生薬、食品の配合も、基本的にはこの「四気五味説」に従います。
これで言うと、牛乳は東洋医学では
「乳ナイ(女+乃)」
と言われ、
四気では平(へい・・・つまり、寒熱どちらにも偏っていない)、
五味では甘、
臓腑では脾胃に主に関わる
とされ、
潤・降の作用がある
ことから、
陰虚や血虚、通便に効果あり
とされております。
ここだけ聞くと、色々なものに効く、魔法の飲み物のように思えますが、「潤・降」の作用が強いということは、逆に言えば陽気の働き(体を温め、清らかな気を昇らせる)を抑えてしまう側面も持っている、ということです。
つまり専門的には、あくまでもその人のキャパを超えて「過飲すると」の話ですが、牛乳は主に脾の臓の陽気を傷める側面がある、だから結果的に冷えるのだ~!
という論なんだと思います。
脾の臓については「脾」って何ですか?(その9) 参照
ちなみに牛乳については、現代医学的にも、現代栄養学的にも、
ガン予防、安眠作用、血圧降下作用、骨粗鬆症予防作用など
が謳われていますが、これについて辛辣な反論もある、というのは、前回書いた通りです。
〇
・・・まあただ、「過飲」という量の定義なんて、人によって違い過ぎるので、一概にこの量飲んだらいけません、なんて話は出来ませんし、
一切飲むな、というのも行き過ぎだと、個人的には思います。
そもそも「牛乳を飲む」という食文化が日本に入ってきたのは飛鳥時代以降だそうですが、最初は天皇や皇族のみが利用していたそうです。
一般庶民が飲むようになったのは明治以降、さらに、”アメリカンライフスタイル”なんつって爆発的に普及しまくったのは、戦後の話だそうです。
給食で出るようになったのも、戦後からです。
(・・・ここら辺が、一部の人の思想を大いに刺激して、偏った、感情論的であったり、謀略論的な論調がネットに溢れている一つの要因なんじゃないでしょうか。)
まあ確かに、明治政府や、戦後の日本政府が採用した栄養学の是非論については、僕も興味のあるところで、あれが果たして正しかったのか、
相当見直す必要があるのでは?とは思っています。
『伝統食の復権』(島田彰夫 東洋経済新報社 2000年)には、
「高脂肪・高タンパクを説くドイツ栄養学を無批判に受け入れた明治日本。
戦後は、アメリカの食糧戦略に基づいた食生活改善運動により、伝統的な食文化は否定され破壊された。
高度経済成長の影響もあり、今や日本は “飽食の時代” を迎えている。」
とあり、この指摘は、参考にする価値が高いと思います。
しかしながら、最近のアレルギーベイビ―の問題であったり、三大成人病の問題を、すべてこれのせい、と短絡的に結論付ける風潮も、
いかがなもんか、と思っていますが。
一番イカンのは、最初に無批判に受け入れたことと、時代が変わっても、それに合わせて変えようとしない姿勢だと思いますが。
・・・話が逸れた、次回に続きます。(笑)
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2012.08.02
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健康のために、毎日乳製品をとっている、という人は意外と少なくないのではないかと思います。
便秘など、なにか不快な症状や、体質的に問題を感じて、乳製品を積極的に摂り始めてから、それが改善した、という人については、結果的に
「あっている」
場合もある(そうでない場合もあるが)と思いますので、問診の時点でその情報をつかんでも、特に何も言いません。
しかし、牛乳やヨーグルトを積極的に摂るようになってから、何か不具合が起こった、という場合には、この”良かれと思ってやった”養生法が「間違っている」可能性を疑い、
場合によっては中止してもらうこともあります。
そもそも、
「牛乳などの乳製品が体にいい。」
というのは、どういった根拠なんでしょうか。
・・・まあ、一般的には、タンパク質、カルシウム、脂肪、必須アミノ酸などの栄養成分がバランス良く豊富に含まれるから、という話しが有名です。
しかしこれには、異論もあるようで、近年、「牛乳は体に悪い!」と主張する人がチラホラ出てきています。
(ネットを探せば、山ほど出てきますが、ちょっと偏っている論調が多いように思いますので、あえてここではリンクは張りません。)
また、何やら強硬に、
「あなたの体が悪いのは、全部乳製品のせいだ!!」
とかいう、カルト的なことを言う医療者もいるようです。
(苦笑・・・やめて治らなかったり、悪化したらどうやって責任取るんだろうか。。。)
・・・で、双方踏まえて、僕の意見としては、つまんないこと言うようだけど、
「なんでも、摂り過ぎはダメだよ。」
です。(笑)
僕の、患者さんへの食養生の多くはコレです。(爆)
どちらかというと、食の問題に、あまり神経質になり過ぎることの方が、かえって問題なんじゃないか、と考えております。
食は人間にとって、生命維持に欠かせない行為であると同時に、大事なストレス解消行為でもあります。
食べたいもの、摂りたいもので、なるべくなら旬のものをおいしく、バランス良く、品目豊富に適量摂る、というのが基本中の基本で、
あとは何か特別なものが極端に多くなったりしないように、というだけの話だと思います。
・・・ま、牛乳に関して付け加えるならば、「にわか東洋医学」ではよく、乳製品は体を冷やす冷やす、と言いますが、
牛乳というのは本来、牛のお母さんが、牛の赤ちゃんを育てるためのもの。
そんなに冷やす力が強かったら、牛の赤ちゃんは冷え切ってカチカチになって死んじゃいます。(苦笑)
場合によっては乳製品で、かえって熱がこもる面もあるのです。
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