東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

Search Results for: 熱

花粉症考(くしゃみ篇②)

2013.03.28

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 


前回のお話・・・

花粉症考(くしゃみ篇)

 


早速、続きいきます!!

前回、くしゃみは病的なものばかりではなく、症状が回復する時に出るものもある、というお話をしました。

今日は、くしゃみする前の、あの鼻がムズムズする感じ、「鼻痒(びよう)」について、ちょっと話しときましょう。

これは、大まかに言うと、

1.諸々の原因で、結果的に鼻に熱がこもった場合

2.肺の臓が弱っている場合

この2パターンです。

 

(『症状による中医診断と治療 下巻』P514)

また、鼻を「風邪(ふうじゃ)」という邪気が襲った場合にも生じる、とあります。


これも、邪気を陰陽に分けると「陽邪」であり、「熱邪」の仲間ではありますが、治療法が違います。

自然界においても、火を燃やせば上昇気流が生じます。

気圧の高いところから、低いところに向かって、大気が移動します。

これとよく似た現象が、人体内でも起こります。

詳しくは「風」「火」について 参照


また、古典には、

「心の臓が蔵する”神”が乱れると、鼻痒が起こってくしゃみが出るよ~ん。」

という記載があります。

(明代:董宿、方賢著『奇効良方』鼻門から抜粋意訳by竹下)

つまり、鼻がムズムズしてくしゃみが出る場合、「風」「熱」「肺の臓」「心の臓」に着眼することが大事で、

これらが傷んでいるような兆候(所見や症状)がみられない場合は、陽気が回復してくる兆候とみてもよい、

ということです。

つまり、体が回復し、陽気が立ちあがってくる際、一過性に鼻部で陽気が充満して、熱を生じ、気の「生理的な」停滞が起こり、

それを通じさせるためにくしゃみが出る場合がある、という訳です。


こういう判断が、きちんとできるかどうか、臨床の現場では、極めて大事なのです。

また、そのように患者さんに説明し、理解を得ないといけません。

 

花粉症の話はまだまだあるんで、シーズンが終わっちゃう前に、もうちょい進めときましょうかね。(笑)

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 


清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

花粉症考(鼻水篇②)

2013.03.26

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 


これまでのお話

カテゴリ 花粉症と東洋医学 参照

 

今日は、”鼻から酒が出てくる”という話です。(笑)

まあ花粉症に限らず、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、蓄膿症などの、鼻の疾患で悩んでいる患者さんは意外と多いものです。

そしてこれは、命に関わるような疾患ではないものの、なかなかしつこく、常に気になる、イヤな疾患であります。

鼻がズルズルになってくると、仕事に集中できない、何をしてても気になって、楽しくない、ということになります。

これにも東洋医学的には色々な考え方、分類、治療があるのですが、ある種の鼻の疾患は、「飲酒」つまりアルコールで、てきめんに悪化するものがあります。

誰あろう、僕がそうです。(笑)

僕は疲労(寝不足)と飲酒が重なると、翌日、鼻から酒が溢れて来ます。

 

(苦笑・・・特に春先ね)


酒にも色々な種類があって、それぞれに微妙に発現する効果は違うようですが、まあ基本的には“大辛大熱(だいしんたいねつ)”といって、

 

体を温める力が強い飲み物とされています。

酒については、以前書きました。

患者さんの質問 参照

まあ、一口に「酒」と言っても、”何を”、”どのくらい”、”どういう状況で”呑んだのかによって、評価は変わってきますが、基本的にはこの大辛大熱の酒が、

 

脾の臓胃の腑(ザックリと中焦ですね)に熱を持たせ、その熱が上焦、特に肺の臓を脅かした時に、鼻の症状を悪化させます。


また、もっと浅い部分、つまり熱の”経絡”への影響の場合は、ここをシャープに狙わないといけません。

その患者さんの体質(素因)における肺と脾胃のもともとの関係性や、もともと「いかほど」「どこに(深さと位置)」熱がこもっていたか、によって診断や治療が変わってきます。

治療も、肺から熱をとるか、脾胃から熱をとるか、あるいはその両方か、それをどこで取るか、となってきますし、その判断を間違うと、全然効果が違ってきます。


いつも、

「鼻って、シビアだナー。。」

と思うところです。

 

 

伝統的に「芳香醒脾」「芳香理気」なんて言う治療法があるように、「臭香」というのは、人体にとって特別な作用を持つという認識があるようで、

 

興味深い部分の一つです。

 

 

◆参考文献

 

東洋学術出版社『食材効能大事典』

メディカルユーコン『東方栄養新書』

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

ファッションと病治し

2013.03.24

wp-1583758861425.jpg

 

 

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

清明院では、患者さんの「衣・食・住」に注目します。

先日みえた、若い女性患者さん。

上半身にのぼせがきつい。

そして、膝から下がかなり冷えている。

分かりやすい「上熱下寒(じょうねつげかん)」てやつです。

花粉症、肩こりがある。

春先というのは、ただでさえのぼせ易い時期。

のぼせを下げ、足が温まるように治療。

しかし、ショートパンツにストッキングのみ、といういで立ち。

そりゃあ確かに、気候が温かくなってきたから、細長い、美しい脚を出したいかもしれないが、それはちょっと待ってくれ、治ってからにしてくれ、とお願いした。(苦笑)

なんか、若い子の服装を注意する、乱れた風紀を正す、ジーサンになった気分。(苦笑)

でも仕方ない。

治療のためです。

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ


清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

花粉症考(鼻水篇)

2013.03.23

_20210405_175744

 

 

 

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
     にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 


クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 


花粉症に関して、これまで色々書いてきた。

カテゴリ 花粉症と東洋医学 参照

 

今日は、花粉症の主要な症状である、「鼻水」「鼻づまり」について、どのように対策をとるべきか、考えてみたいと思います。

東洋医学では、鼻水は「鼻流涕(びりゅうてい)」、鼻詰まりは「鼻塞(びそく)」と呼んで、それぞれ細かく分類し、治療法を考えています。


「鼻」という部位は、東洋医学的にみると、「肺の臓」の入り口であります。

「肺」って何ですか?(その12) 参照

 

つまり、「肺の臓」に異常があれば、当然それが「鼻」の症状として反映される場合があります。

 

 

つまり花粉症における「鼻」の症状を改善するのには、「肺の臓」を安定させることが肝要、ということです。

 

しかしこの「肺の臓」のいじくり方を間違えると、治るどころか、悪化します。

 

 

肺は東洋医学では「嬌臓(きょうぞう)」といわれるように、華奢な女性のように、ナヨナヨして敏感な臓です。

 

ここは非常に診断、治療に慎重を要する部分でありまして、花粉症なら何でもかんでも「小青竜湯」なんてのは、個人的には全然賛成できません。

 


最近、久々にテレビ見てたら、「花粉症に小青竜湯」って、CMでもやってるではないですか!

 

ビックリ~。。。

 


「眠くならない花粉症薬」だってさ・・・。(@_@;)

 

アレじゃあみんなカン違いしちゃうね。。

 


間違っても、花粉症で小青竜湯飲んだけど効かなかった、だから東洋医学はダメ、とか言わないでくださいね。

こういうのはホント、東洋医学、漢方薬に対するミスリードだと思っていて、大反対です。

 

(もちろん、病態によっては効くことがあるし、それで助かっている人がいるという事実は否定しませんが)

私の知り合いの漢方専門の臨床家なんかは、花粉症でも2、30種類の漢方薬を、その人の症状、体質に合わせて自在に加減して使い分けるそうです。

 


・・・当然ですよね。

 


鍼もそうです。

 


ツボのパターン、打ち方、置鍼時間、ぜーんぶ違います。

 


・・・まあともかく、鼻の話に戻りますが、花粉症の人が強く鼻をすする、あるいは強く鼻をかむ、これをよく見かけますが、これ、実は養生法として絶対よくないと思います。

 

鼻を強くすすること、かむこと、それ自体が、「鼻」という部分における気の停滞を強め、症状を悪化させる面があるのです。

 


ですから、もし症状が出てしまったら、すぐに鼻にティッシュをしっかりと詰めて、垂れて来ないようにし、ティッシュが濡れたら交換、これの繰り返しがいいと思います。

 


両鼻にティシュを詰めた姿はみっともないし、口呼吸にもなりますから、当然上からマスクで抑えましょう。

 


・・・で、「表裏寒熱虚実」はどうか、「臓腑経絡」はどうかと、しっかり東洋医学的に診立てられる先生に、鍼してもらうなり、漢方を処方してもらって、

 

症状を抑えつつ、キッチリ養生しましょう。

 

 


そうすりゃ、ほとんどのものは気にならないレベルまで良くなるでしょう。

 


花粉症なんてもんは。

 

悪いのは花粉じゃなくて、患者さんの身体状況。

 

しっかり調えればいいだけの話です。

 

一つ一つ冷静に、確実に。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 


清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

浮かすだけでは不十分な場合がある

2013.03.22

wp-1583758861524.jpg

 

 

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

生きてりゃ「熱」が発生する。

この「熱」が、正常に体外に発散されれば、一定の状態が保たれるから、なんの問題も起こらない。

ところが、何らかの原因で、これが体内に籠ると、マズイことが起こる。

過労も、飲食の不摂生も、精神的ストレスも、皮膚表面の冷えも、けっきょくこの「熱」を籠らせる結果となる。

それも、弱い部分(というか気の流れの悪い部分)に籠る。

どの病気でもそうなんだけど、特に難病の場合の、”籠った熱”、これが非常に怖い。

普通の患者さんよりも、より深く、場合によっては生命力に大きく関わる部分、つまり、皮膚や筋や骨よりも、臓腑に籠ることが多いからだ。

で、治療して、うまくやると、この籠った熱が”浮く”

”動じる”といった方がいいかもしれない。)

正気がしっかりとしていれば、ここで、発散、排泄する方向に、熱が散っていく方向に動く。

しかし、浮いただけで、発散、排泄もされず、散りもせず、そのまま、また深くに籠ることがある。

これを繰り返す場合がある。

これが大変。

こういう患者さんに、”胃腸のキツイ弱り”が重なっていたりすると、マズイ。

このカタチを作ってはいけない。

難病治療には、普段の養生、つまり、患者さんの病識、理解がと―――っても、大事。

先手先手を打っておかないと、ブレーキが壊れたダンプカーのように、凄い力で谷底に行ってしまう場合がある。

僕ふぜいのレベルでこういうものを相手にするには、患者さんの協力は必要不可欠。

チョットしたやつならともかく、難しいものになると、とても、

「俺が鍼で何とかしてやるから、任せとけ!」

は言えない。(苦笑)


読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

皮膚病考

2013.03.15

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

清明院は、皮膚病の患者さんが多くみえる。

アトピー性皮膚炎はもちろん、尋常性疣贅やら、掌蹠膿疱症などといった、難しい疾患もあります。

東洋医学では、主に

「皮膚に籠った熱」

であったり、

「血が足らなかったり、巡らないために起こっている症状」

などと考え、対処しますので、西洋医学的な診断名は、参考にはしますが、それによって、東洋医学的な診断にはさほど影響しません。

あくまでも

「気を動かし、陰陽、五臓六腑のバランスを調整し、”治る力”を賦活化して、体質改善した結果、皮膚の炎症が治まる。」

という変化を狙うのみです。

皮膚病の患者さんは、この時期(季節の変わり目)、悪化する場合があります。

あまりにも皮膚の炎症が強くて、夜、睡眠中に無意識に掻き壊してしまって、出血して、その部分が痛い、とか、

あまりにも痒くて仕事にならない、という場合は、皮膚科に軟膏をもらって、症状を抑えることも選択肢の一つですし、

こちらから勧める場合もあります。

・・・で、たとえ症状のみ、無理に抑え込んだとしても、皮膚が落ち着いてる間に、根本原因である臓腑の弱りなりを調整する、

といった方法をとった方がいい場合もあります。

慢性の皮膚病をお持ちの患者さんにとって、”痒み”そのものが”ストレス”であり”不安要素”になってしまうし、”眠れない原因”になってしまって、

 

そのストレスや不安が、臓腑の機能を失調させ、鍼が効きにくくなる、という悪循環があるからです。


そんな感じで、慢性で難治性の皮膚疾患には、西洋医学の力も借りつつ、時間をかけて根気良く、やっとります。

東洋医学と、西洋医学は、もっと表立って、協力関係をとるべきだ。

患者さんのためにも、お互いのためにも。

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

縁ーえにしー

2013.03.13

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

今日、とある大先輩からお電話をいただいた。

(さらに…)

鼻血の色々

2013.03.08

_20200921_200302

 

 

 

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
     にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>


クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

sick_hanadi

 

 

漫画『ドラゴンボール』に、”亀仙人”というキャラが出てきます。

 

彼は、セクシーなお姉さんをみると、Hな想像をして、興奮して、鼻血が数十センチも噴き出します。

この鼻血は、東洋医学的に考えた場合、病気でしょうか。

 


生理現象でしょうか。

 

今日はそんなお話です。(笑)

 


鼻血は、東洋医学では「鼻衄(びじく)」、「鼻出血(びしゅっけつ)」と呼んでいます。

 


これは実は、病的なものと、生理的なものがあります。

 


「生理的なもの」とはどういうものかというと、カゼが治る時に出る鼻血です。

 

ある種のカゼを引いて、治る時には、汗が出て治ります。

 

カゼが治る時、バアーッと発汗して、熱が下がり、楽になった経験は、多くの人があるでしょう。

 

しかし、治る方向には向かっているけど、何らかの原因で汗が出せない場合に、汗の代わりに鼻血が出て、カゼが治るというケースがあります。

 


これが、生理的な鼻血です。

 

これを、東洋医学では「紅(あか)い汗」と書いて「紅汗(こうかん)」と言います。

 


それ以外の場合は、基本的には鼻血は病理現象なのでありますが、一概に全ての鼻血が悪とは言えません。

 

鼻の粘膜よりももっと深い部分、つまり体内、とりわけ脳内で出血するよりは、鼻からの出血で体外に出てくれた方がマシ、という側面があるからです。

 

鼻血と脳出血とを同列に語るナ、と怒られそうですけれども、東洋医学的な考え方では、実際そうなんだから仕方ない。

 


冒頭の亀仙人の例なんかは、興奮して気血が上焦に突き上げた結果、体外に向かって余分な血が吹き出し、しかもそのあとにフラフラになったり、

 

倒れたりしないワケですから、まあそれほど心配ない鼻血であるワケです。

 


急に鼻血が出ると、患者さんは驚きます。

 

同じように、尿に血が混じる、便に血が混じる、月経血がやたらに多い、こういうことがあると、患者さんはビックリして、不安になります。

 

当然です。

 

しかし、これらの現象は、生体の自浄作用によって、出やすい場所から、滞った血を出血させることで、生体の動的平衡を保ってくれている場合があるのです。

 


だから、「出血=悪」という発想で、出血したら即止めろ、無理にでも止めろ、という発想は、危険な場合があるのです。

 

場合によっては、出血を無理に止めた結果、東洋医学的には病が「悪化」「深化」してしまう場合もあるのです。

 


また一方で、なかなか止まらない出血というのは、東洋医学的に言っても、西洋医学的に言っても、非常に難治な、命に関わるような病気のサインの場合もあります。

 

患者さんがおっしゃる、「出血」という症状に出会ったら、よくよく注意して、問診しなければなりません。

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 


清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

頻尿のメカニズム

2013.03.06

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

「頻尿」という症状がある。

妊娠中や膀胱炎の時など、比較的女性に多い症状ではないだろうか。

東洋医学では、「小便頻数(しょうべんひんさく)」と呼んで、病的な症状として対処する。

ちなみに、小便が薄くて透明で量が多いのは「小便清長(しょうべんせいちょう)」

夜間のみに小便の回数が増加するのは「夜間多尿(やかんたにょう)」と呼んで、

「小便頻数」とはまた違った概念として、区別している。

これは、「膀胱の腑」「腎の臓」「脾の臓」「肺の臓」「肝の臓」の異常や、「湿熱」といった病理産物によって成ることが多く、よく診る症状であるが、発症プロセスは比較的煩雑である。

正気の弱りが直接的、あるいは間接的に関与しているものは、治りが悪いという印象がある。

尿のもとは飲食物に含まれる水分の中の余剰のもの。

これが、「小腸の腑」から、「脾の臓」「腎の臓」の力を借りて浸み出し、「膀胱の腑」に溜まっていく。

この濁水は、一定程度たまると、「肺の臓」「心の臓」の働きによって、あの独特の切迫感、つまり「尿意」として感知、認識され、

「肺の臓」の気を引き下ろす力、「肝の臓」の発散する力を借りて、体外に排出される。

上記のメカニズムにおいて、「小便頻数」になるということは、

”大して膀胱の腑に溜まってないのに”

あるいは、

”何らかの原因で、すぐに濁水が膀胱の腑に溜まってしまって”

あるいは、

”膀胱の腑そのものの動き(要は伸び縮み)が悪くて”

小便が近くなる状態である。

これを考えて治療すると、大体よくなる。

ちなみに、呑み会でビールを飲み過ぎて、小便が近くなるのは、むしろ正常で、生理的である。

 

呑み会で、かえってトイレが遠くなるものはあまり良くない。

よく分からん健康法とかなんとかいって、意識して1日数リットル多飲していて、小便が近くなるのは問題。

術者が騙されてはいけないし、患者さん自身にも、「自分の場合の病理」を、よく理解してもらう必要がある。

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

ノド痛と鍼灸

2013.03.05

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、当ブログのランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

この時期多い、カゼひきさん。

まあ、この時期のカゼって言っても、色々なパターンがあって、

「どんな人が」

「どんな状況で」

ひいたか、また、

「それがどういう経過をたどっていて」

「今現在どういう状況に置かれているか」

によって、治療方法も予後の推定も千差万別なんですが、かの有名な「花粉症」なんかも、東洋医学的には「カゼ」と判断して治療すると、

上手くいくことが多いということは、以前書きました。

カテゴリ 花粉症と東洋医学 参照


今日は、その絡みで、ちょうど昨日今日と、何人か診たので、「ノド痛」についてちょっと考えてみようと思います。

東洋医学では、痛みがあって、腫れる、ということは、その部分の気の流れが停滞している、あるいは足りてない、

ということを示す、と考えます。

・・・で、治療して、そこの部分の気の流れが通じれば、とりあえず痛みは取れるはずです。

ただ、喉を通る経絡というのは、実はほぼ全ての経絡であり、非常に複雑に入り組んでいるので、どの経絡の気の停滞かを、

一つ一つ明らかにするやり方は、ないではないけど、あまり効率が良くないので、僕はほとんどやりません。

そうなった原因をよく考えて、それを解決できるツボにバシッといくことが多いです。

ノドの部分の気の停滞だからって、ノドばっかり鍼をやったり、関係する経絡をやっても、なかなか治らない場合があります。

それはつまり、

「ノドの部分で気が停滞した理由(原因)」

が取れてないからです。

これには色々な原因がありますが、「腎の臓」「肺の臓」「胃の腑」の弱りや、「こもった熱」によるもの、あるいは東洋医学の言う「カゼ」

つまり「外邪(がいじゃ)」によるものや、「陰の不足」などに分けられます。

この中で、「こもった熱」「余分な水」が結びついて、「痰」の絡んでいるものは、比較的うるさく、しかもこの「痰」に加えて「陰の不足」も兼ねているものは、

しっかりと休息をとり、しかも飲食を節制してもらわないと取れてくれず、なかなかうるさいものです。

 

西洋医学でも、咽喉痛と言ったら、扁桃炎から喉頭癌まで、実に幅広くあります。


このように、ノドが痛いと言ったらここ、みたいに、病因病理を考えず、焦って治療しようとしても、まっすぐにはいかないものなのです。

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 


清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿