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2019.01.27
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こないだ、勉強会で、面白いことがあった。
まあ最近はすっかり立春前、という感じがハッキリしてきました。
こんな大都会東京でも、敏感な患者さんの中には、体の変化、風や日差しの変化に気付く人もいるようです。
この時期、足厥陰肝経の終末であり、「三陽五会」とも「百脈が朝会する処」とも言われる「百会」穴が大活躍します。
こないだの勉強会で、
「足が冷えて頭が逆上せる」
という人がいました。
百会穴に鍼をすると、爽やかにのぼせが下がる感覚があって、足が温もる。
また、
「体が火照って熱い」
という人がいました。
百会に鍼をすると、全身が涼やかに冷えて、気持ちがいいという。
同じ経穴に同じように鍼をしても、ある時は温まったり、ある時は冷えたり。
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2019.01.18
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世の中、インフル狂騒曲ですな。
テレビでもインフルインフル・・・。
ラジオでもインフルインフル・・・。
ネットでもインフルインフル・・・。
そしてお決まりの「予防接種って、意味あるんですか?」っていう、毎年恒例の質問も乱れ飛ぶ。(苦笑)
僕は今年の正月、狭い個室居酒屋で、おそらくインフルに罹患済みであったろう友人二人(飲んでいる時はじゃっかんカゼ気味で、二人とも翌日高熱で寝込んだ)と、
近い距離で長時間飲んでいましたが、まったく罹患しませんでした。(゚∀゚)
患者さんでも、
「インフルエンザなので、2、3日寝て、動けるようになったら治療に行きます。」
というキャンセルの電話をくれる人もいれば、
「インフルエンザなんですけど、診てもらえますか?」
という人もいます。(笑)
東洋医学で、鍼灸でやってくれと言われれば、僕はやります。
インフルエンザでも、あまりにも毒性が強いようなものであれば東洋医学的には「疫癘の邪気」という扱いになるんでしょうけども、毎年巷で流行する、
タミフルやリレンザやイナビルやゾフルーザやラピアクタが効いて、2、3日で回復するようなものであれば、通常の感冒と同じように、『傷寒論』『温病学』の考え方で対応し、
うまくいったケースはこれまでにも数多く経験しています。
基本的な六経弁証、衛気営血弁証、三焦弁証が大事ですね。
ただ、通常の風寒や風熱と比較すると、やはり邪気の勢いが強いのは強いようで、数脈が緩まない、あるいは緩んでもすぐに戻るものは要注意だと思います。
「感染症に鍼灸は効かない!」と、頭ごなしに言われますが、本来は西洋医学とも積極的に協力できるところだと思うんですがね。。。
まあもちろん、こういうものを扱えるだけの学術がないのに触ったら、危険でしかないのは言うまでもないですが。
『傷寒論』『温病学』を読んでおり、六経弁証、衛気営血弁証、三焦弁証について理解し、これを鍼灸で臨床応用出来る鍼灸師が、日本にどれくらいいるかを考えたら、
仕方ないことかもしれませんね。
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2019.01.10
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新年早々、1.4にNHKで放送された、あさイチ「東洋医学で1年を元気に!」を観ました!!
去年も、NHKでは、盛んに東洋医学の特集が組まれた。
それに関しては、このブログ上でも煽ったし、感想も述べた。
NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」
NHKの見た! 参照
ちょうど1年前に、産経新聞で大々的に記事が出て以降、国内の東洋医学熱が、にわかに活気づいているように見えなくもない。
産経新聞にこんな記事が。 参照
しかし放送後、清明院はいたっていつも通りであり、こういう番組をNHKでやったからと言って、一気にバブル的な好景気、みたいな現象は起こらない。(苦笑)
それが起こっているのは、これに出演した大学病院の先生のところらしい、ということも述べた。
NHKの番組の影響 参照
やはり国民の多くは、我々在野の臨床家よりも、大学病院という権威を、相対的に信用するのであろうか。(苦笑)
今回の番組であるが、「東洋医学」という括りで、「鍼灸」「漢方」「食養生」という3つのジャンルに分けて、専門家として鍼灸師と医師の先生が出演し、
それぞれに意見を述べたことは良かったと思う。
「東洋医学」といった場合、この3者はセットであり、相互に協調し合って、患者の健康を守ってきたわけである。
(ホントはさらに「導引」「気功」「運動法」なんかも入れてもいいと思うけど)
また漢方でも鍼灸でも、「即効性」と、中長期的な「体質改善」を説いていたことも良かったと思う。
それぞれの内容については、細かい部分で気になるところもなかったではないが、NHKのことだから、そこは周到に、全てわかった上で、あの内容なのかな、という気もした。
清明院に治療に見えている、何人かのテレビ関係者に聞いたが、NHKは、どこからも突っ込まれないように、番組づくりにかなり繊細に気を使っているのだそうだ。
(民放よりもマンパワーもあるでしょうしね)
まあただ、鍼灸に関してはいつも思うが、
「お手軽におうちで出来る、簡単ツボ療法☆」
みたいなノリをあまり強調するのはやめて欲しい。。。
この医学固有の人体観、疾病観をもっと説いてほしい。。。
大学病院だけでなく、在野の臨床家にも光を当ててほしい。。。
・・・まいーや、清明院はいつも通り、今日も明日も、ガンガンやります!!!
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2019.01.09
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来たる2月10~11日(日・月)の二日間、熱海の温泉旅館「和風館」にて、毎年恒例、(一社)北辰会主催、宿泊型の大研修会「順雪会(じゅんせつえ)」が開催されます!!
すでに申込期限を過ぎましたが、
「2月の予定が分からず、迷っているうちに申込期限が終わってしまった。。。」
とか、
「急遽参加できることになったんですが、今からでも大丈夫でしょうか?」
という問い合わせが必ず毎年あります。(苦笑)
そんな方のために、今回、講師の先生を若干名増員し、申込期間を1.15まで延長しました!!
藤本新風代表をはじめとする、(一社)北辰会本部支部の精鋭講師陣の、きめ細やかな実技指導が、トコトン受けられます!!
(一社)北辰会公式ブログ 参照
申し込みフォームはこちら!!
・・・今回、僕も90分喋ります。
演題は「講師候補登用試験解説」です。
かなり実践的かつ理論的な内容になります。
また何と言っても、会長である藤本蓮風先生も60分喋ります!!
(蓮風先生の講義が関東で聴けるのは今やこの「順雪会」のみです!!)
演題は「なぜ北辰会を作ったのか」であります。
北辰会という流派は、近代日本鍼灸の流れの中で、非常に重要な存在だと思います。
1867年の明治維新以降、色々な経緯がありながらも、結果的にどん底に落ちた日本の東洋医学(鍼灸漢方)。
そこから、戦前の1930年代、柳谷素霊先生以降の、経絡治療学派の誕生~発展の時代、そして戦後の経絡論争以降の現代医学派の台頭、そして1970年代以降の、
現代中医学(TCM)の輸入~翻訳~模倣~発展の時代、北辰会はその大きな時代の流れを十分に踏まえて、今や世界基準たるTCMを理論や用語の基本に置きつつも、
そこに日本固有の学術をも組み込み、西洋医学者でも分かりやすいように教材と教育システムを構築している、稀有な流派です。
それを今から約50年近くも前に、なぜ作ろうと思ったのか。
創始者本人が語ります。
濃密な60分、聴くしかないですよこれは。(゚∀゚)
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2019.01.06
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今回の年末年始、30日の夜に、母と叔母と食事していると、叔母の顔色が悪いことに気付きました。
叔母はここ数年、とある重病で闘病中の身です。
でも、秋くらいに、少し体調を崩したことがありましたが、その後は安定していると聞いていました。
「んー、それにしてはちょっと顔色が悪いな。。。」
と思いつつも、
「まあでも、飯食ったら少し戻るかな。」
と考え、特に指摘もせずに、一緒に食事していました。
・・・ところが食事後、顔色がさらに悪くなったので、叔母が帰った後、母親に
「あれ、ちょっと心配だねえ。。。注意しといて。」
と告げておきました。
すると翌朝、案の定
「発熱した、具合が悪い。」
と連絡あり、急遽往診することに。(苦笑)
地元に帰って、気の抜けきったところで、大みそかに往診することになるとは。。。(苦笑)
叔母は持病の重病で強い薬を普段から使っていますから、相当に体力が弱っています。
そこへ持ってきて、母ともう一人の叔母と一緒に、1日動き回って、疲労が出たんですね。
結局、31日~3日まで、連日往診しましたが、31日、1日くらいの時は状態があまり良くなく、叔母は独り暮らしでもあるので、あわや入院させるレベルかと思いましたが、
どうにかこうにか落ち着いてくれて、少しホッとして帰ってきました。
(まあまだ、今月一杯くらいは気を抜けませんが。。。)
平生まあまあ健康な人が、ちょっと肩が凝ってるから鍼してくれとか、そういうレベルでなく、普通にガチの、入院するしないの瀬戸際の治療でしたね。(苦笑)
けっきょく、年末年始も鍼の神から、
「お前なに気ィ抜いてんだ、治療やれ!!」
と、頭を小突かれた気分でした。。。(苦笑)
やっぱ甘くないすね、鍼の神は。。。
ありがとうございます。
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2018.12.30
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こないだの講義で、「要素還元論」について少し喋った。
これ、いつかこのブログに書いたっけ、と思って調べたら、書いてなかったので、ここに書いておく。
まあ、「コトバンク」に書いてあることを引用すると、
まあ要は、生命の複雑な仕組みを理解するのに、そこから一部を取り出してきて、それの仕組みをよーく調べたら、全体の仕組みがわかるよん、
という、生物学上の立場です。
これは、そこに起こる現象を物理化学の法則で理解できるという機械論(生命機械論)とも通じるところがあり、西洋医学が発展したきたのは、
この観点が大きく影響しています。
現代日本人がその恩恵にあやかっているレントゲンやCT、MRI、ワクチン、外科手術、点滴などは、この考え方に基づいて発展してきたものです。
まあ、世界中で大成功を収めたといっていいでしょう。
当然、この考え方からすれば、生命というものは
「DNAを自己複製するシステム」
ということになりますから、今や、再生医療、遺伝子治療に熱い注目が注がれています。
それはそれで、どんどんやりゃあいいです。
要素還元主義、人間機械論が先鋭化すればするほど、東洋医学が持つ生気論的生命観、全体観の存在価値がかえって増すでしょう。
また、医療は、現実問題として簡単で、持続可能でないといかんしね。
俺ら、鍼ともぐさと布団がありゃ、どこでも出来る。
(布団は無くてもいいか)
でけえ機械とか設備とか、要らないのね☆
鍼灸最高!!
生気論と機械論は東洋医学は宗教か。 13参照
この医学の根本哲学は総合と総体 参考文献参照
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2018.12.22
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すでにFBの方では告知しましたが、FBをやってない人のために、ブログの方でも告知しておきます!(^^)
(SNSボケしてはいけない☆)
来年、2019年の2.10~11の二日間、毎年恒例の(一社)北辰会主催、宿泊型冬季大研修会「順雪会(じゅんせつえ)」が行われます!!
このイベントについては、このブログでも毎年書いていますが、もともとは北辰会関東支部の創始者、初代支部長である中村順一先生(故人)を偲ぶ会として、
中村先生の地元である群馬の温泉旅館にて始まり、2019年で21回目を数えます。
現在では、中村先生のことを知らない会員も増え、北辰会自体の規模(参加人数)も拡大し、北辰会の公式な「冬季研修会」として、本部の会員の先生方も来やすいようにと、
場所を熱海に移し、生まれ変わっています。
天国の中村先生も、きっと喜んでいることと思います。
今回のテーマは、今年の日本伝統鍼灸学会、年末の関東支部代表講演から続く「打鍼」がメインテーマであります!!
そして、今回は藤本蓮風会長による特別講演
「なぜ北辰会を作ったのか」
もご講演いただきます!!
今や、関西でも貴重な、蓮風先生の講演を、関東で聴けるのはこの「順雪会」のみです!!
しかも講演テーマも、永久保存版ですね。
近代の日本鍼灸界に多大なる影響を与え続ける北辰会の、創始者自身が語る誕生秘話、これは歴史の1ページです。
間違いなく必聴です!!(=゚ω゚)ノ
・・・そして今回は私も、「講師登用試験解説」という、重要な内容に関して喋ります。
北辰会では、会員の先生方のステップアップとして、「講師登用試験」というのを行っています。
これには実技とペーパー、両方あります。
ぺーパーの方の試験は、基礎理論を問う試験(A試験)と、実際の症例を弁証論治する、実践的な記述試験(B試験)を行っていますが、去年は私が作成しましたので、出題者である私が解説いたします。
北辰会は鮮やかな体表観察を行いますが、こういう基礎理論があって、はじめて鮮やかな体表観察が活きてきます。
どちらも、見逃せませんよ~~(゚∀゚)
なお、本部からも藤本新風代表、油谷真空先生、山本克仁先生など、超絶技巧の先生方がたくさん見え、実技指導を受けるチャンスがあります。
申し込みは今月一杯!!
まだの人は急いでくださいね~~!!!
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2018.12.18
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16日の日曜は、大森にある東京衛生学園で行われた(一社)北辰会関東支部主催、代表特別講演に参加してきました!!
今回、藤本新風先生が新代表に就任してから初の関東支部講演です。
歴史的瞬間ですね。(゜レ゜)
しかも今回は、中医学的な鍼灸漢方を教える団体である三旗塾塾長の金子朝彦先生もご参加いただき、非常に貴重な会となりました。
実は来年、平成最後の年の3.17、北辰会代表の藤本新風先生が、三旗塾のセミナー(オープン講座)で講演します。
日本で、中医学をベースとした、日本的な鍼灸治療を行う流派同士が、このように健全に交流することは、これまでになかった、大変喜ばしいことです。
毎回、関東支部のこのイベントは、他団体の先生方や、他業種の方が参加されるのも面白いところですね。
今回も医師の方、看護師の方から、教育学博士から、以前清明院に見学に見えた千葉大の鍼灸師の先生、慶応の医学部で講義をなさっている先生から、
他の鍼灸学校の学長さんまで、幅広い業種の先生方が参加されました。
素晴らしいことです。
午前中は尾崎真哉支部長の「腹診・打鍼の歴史」。
膨大な情報量を、コンパクトにまとめて、一生懸命喋っておられました。
今回の尾崎先生の講義は、実は資料をまとめていく段階から関わらせていただきましたが、現在判明している範囲での、腹診、打鍼に関する歴史認識の内容は、
ほぼ網羅されていたんじゃないでしょうか。
あの講義資料は、良くまとまった、超貴重なものだと思います。
午後一は私から「腹診・打鍼の重要点」。
・・・まあ、この講演会は他業種や学生さんから、中堅から先輩から大先輩まで、全レベルの聴講者がいらっしゃる講演会なので、せっかくなら、
初心者からベテランまでが、みんな満足納得できる内容にしたいなあ、というのが最初にありました。
・・・で、私なりに腹診打鍼の重要点を箇条書きにして設定し、それを喋っていく、という構成にしました。
アンケート的には、おおむね好評いただけて嬉しかったです☆
最後は新風先生による「腹診・打鍼の実技披露」。
昔から知っていますが、新風先生の指導、教育にかける情熱は尋常じゃないです。
前代表で北辰会創始者である蓮風先生が臨床でやっておられることを、非常に上手に言葉にして表現し、あれに近づくにはどうしたらいいか、
そのためにはどのように指導していくべきか、という問題を、非常によく考えておられます。
新風先生になってから、「指導の実際」をみんなに見てもらう、というのをやっています。
指導を受けた受講者の手つきがどう変わるか、というのを見せています。
これは非常にユニークな試みで、業界初の試みなのではないでしょうか。
そして最後は打鍼実技披露。
スタッフの動きがまだもう一つ慣れず、ちょっとバタバタしましたが、相変わらずの繊細な手技で、モデル患者さん三人ともに、バシッと直後効果を出しておられました。
聴講者へのインパクトは絶大だったんじゃないかと思います。(^^)
・・・さて、これにて、公式な大仕事はほぼ終わりです。
あとは明日の東洋鍼灸専門学校での講義、木曜日の秘密の特別講義を終えたら、年内の講義は終了です。
あとは最終週、事務的な院長業務を終わらせて、今年も終了です。
・・・いやー、早いねー☆(;’∀’)
来年も楽しいことやりたいねえ~~(ΦωΦ)
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2018.12.13
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これまでのお話し
参照
さて、続きいきましょう。
1.煩渇吐逆腹脹(はんかつとぎゃくふくちょう)
黄疸煩渇、吐逆腹脹+不眠、煩躁熱渇するものは2、3日で死す。
(浅田宗伯(1815-1894)『先哲医話』に福井楓亭(1725-1792)の言として紹介)
2.凸臍移動臍(とつさい いどうさい)
水腫で腹滿し、凸出するもの、臍を按じて、あちらこちらに移動するもの
(原南陽(1753-1820)『叢桂亭医事小言』)
水腫の腹、按じて臍が左右に移動するもの
(畑金鷄(1767-1809)『金鷄医談』)
1.の黄疸+煩渇、吐逆不眠+煩渇は、何度か診たことがありますが、実に可哀想な状態です。
鍼しても、薬入れても、まさに焼け石に水、といった感じで、非常にキツイ思い出がよみがえりますね。
でも、鍼して、その場だけでもスーッと一時的にでも楽になる感覚は、亡くなる寸前の患者さんにとって、大きな救いになるのはなるようです。
まるで神仏にでも拝むかのようにして、感謝して頂いたことを、今でも鮮明に覚えています。
2.の臍の位置が不安定になるパターンも、たまに診ますが、これに関しても、最近、(一社)北辰会の奥村裕一先生が最近の研究論文で深く掘り下げて下さいました。
(「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」2016『伝統鍼灸』43巻1号、および「日本鍼灸古流派の研究―腹診および腹部刺鍼を中心として―」1997『全日本鍼灸学会雑誌』47巻4号)
奥村先生の論文は短い文章の中に、圧倒的な研究量、知識量が凝縮されています。
何度も何度も読んで、少しづつ理解しましょう。
また(一社)北辰会では、約40年前の発足以前より、江戸期の夢分流の腹診を参考に、臍には非常に注目しており、以前の蓮風先生の症例でも、
事故で意識不明になった患者さんを、臍の際に鍼をして蘇生させた話を聞いたことがあります。
生命予後に関わるような重症疾患や、ここ一番の時に臍周を使う印象がありますね。
・・・まあ、人間も、胎児のうちは臍から栄養を受ける。
人間を果物に例えれば、蔕(ヘタ)のようなものです。
出生後も、西洋医学的に、解剖学的に何もないから、そこには何もない、とは考えません。
逆証の患者でなくても、臍が浅いか深いか、歪んでいないか、臍周囲の色や緊張や膨隆の具合などはどうか、これらは東洋医学に非常に大事な所見です。
続く
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2018.12.06
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昨日は恒例の秘密会合、「妖怪大集合」の飲み会で、バタバタしててブログ更新を忘れました!!<m(__)m>
(・・・ま、たまにはそういうこともある☆)
12.2の日曜日は、大阪で行われた(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!!
本部では年内最後の定例会です。
午前中は実技練習。
皆さん実に真剣に取り組んでいました。
支部も負けていられませんね。(^^)
午後は大阪の古田地天堂鍼灸院院長、古田久明先生の「正邪弁証」。
「正邪弁証」は、中医学にはない、WHOにもない、世界で唯一、(一社)北辰会が独自に提唱する弁証法です。
「八綱弁証」、つまり病の”表裏寒熱虚実”の中の”虚実”について、極めて厳密に弁証する北辰会ならではの弁証法ですし、「証」よりもむしろ「病因病理」に、
弁証論治の本質を置く北辰会ならではの、非常に重要な考え方です。
古田先生の優しいキャラと、見やすいスライドで、大変理解し易かったんじゃないかと思います。
最後は奈良の風胤堂院長、油谷真空先生による「小児科学概論」。
実は北辰会で「小児科」に特化した講義が行われるのは10年以上ぶりくらいらしいです。
油谷先生は4児の父、油谷先生の鍼灸院である風胤堂には、キッズルームまであります。(^^)
大変分かりやすい、基礎的な内容で、来年は臨床編も講義して下さるそうで、非常に楽しみです。
そして終了後は忘年会。
相変わらず本部の忘年会は出し物のキレが素晴らしかったですね。(笑)
・・・さーて、2018年も残すは12.16、東京衛生学園の大イベントです。
すでに席はパンパンらしいけど、強引に入れれば入れるんじゃないかと思うので(笑)、まだ申し込んでない人はダメもとでお問い合わせを!!
やる方としてはすし詰めの会場でやりたい☆
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!