東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(0歳男児 アトピー性皮膚炎)

2015.06.04

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

(さらに…)

内外合邪と新月と

2015.05.19

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東京新宿、外はスゴイ湿気です。

風が吹いている時はいいのですが、風が止むと、部屋の中はどんよりと湿気が沈んだ感じになり、患者さんはベタベタの汗をかき始めます。

(因みに僕も。(苦笑))

もともと体内に水邪の停滞を持っている人は、、自然界の湿気がキツくなると、内と外の邪気が結び付き、

湿邪、水邪による病を起こします。

これを「内外合邪」と言います。

内外合邪 を含む記事 参照

意外と、水邪の影響というのは多岐に渡っており、水分の停滞だから、下痢だの浮腫みだの、倦怠感だの冷えだの、

というのは分かりやすい話ですが、それ以外にも、精神的に沈鬱な気分になったり、不安感や不眠、動悸、咳、こういうものも、

水邪の影響で起こる場合があります。

そういう時、理論的には、水邪をバサッと散らしたい。

ネチネチした、湿邪の反応を示す経穴に鍼を打って、ガンガン捻鍼して散らしたい。

そうすると脈が浮いてきて、症状が楽になり、めでたしめでたし、かというと、そんなに甘くない。

全然甘くない。(笑)

迂闊な瀉法、危ないです。

特に今週は。

月齢と補瀉 参照。

しかも、相対的であれ、上焦の虚がある患者さん、これは十二分に気を付けたい。

最近、久々に3.11の津波の映像を見ましたが、水って、場合によっては非常に恐ろしいです。

”まだ全然使えるモノ”を、一気に破壊しますな。

あれが人体で起こったら・・・、実に怖い。

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患者さんの声(70代女性 原因不明のまぶたの脹れ)

2015.05.07

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

(さらに…)

小半夏加茯苓湯と船酔い 5

2015.03.07

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これまでのお話


小半夏加茯苓湯と船酔い

小半夏加茯苓湯と船酔い 2  
小半夏加茯苓湯と船酔い 3  
小半夏加茯苓湯と船酔い 4
        参照

 


では続きいきます!!

 


前回は生薬の説明をしました。

 

茯苓は幻のキノコでしたね。

 

今日はついでと言っては何ですが、キノコもので有名な生薬をもう一つ紹介します。

 


◆”猪苓(ちょれい)”という生薬

これは、サルノコシカケ科、チョレイマイタケの菌核を乾燥したものです。

 


別名「猪屎(ちょし)」というぐらいで、イノシシの大便のような、イヤ~な見た目をしております。(苦笑)

 

性味は淡、甘、平で、帰経は腎、膀胱で、効果は余分な水分を飛ばすこと(利水滲湿)です。

 

結果的に解熱したり、口渇を止めたり、利尿作用を出したりします。

 

茯苓と同じようにキノコ軍団なのですが、茯苓との違いとして、猪苓は茯苓よりも水分を飛ばす力は強いが、心の臓、脾の臓にはあまり効かないので、

 

鎮静作用が発現しにくいという特徴があります。

 


しかし、これをあまり不用意に使うと、津液を損傷し、腎の臓のダメージになる、だから気を付けて使え、と言われております。

『本草衍義』や、易水学派の創始者である張元素(12世紀)がそのように述べております。)

 

◆キノコと薬

 

ところで、漢方薬に使われるキノコ生薬としては茯苓猪苓が有名なんですが、他にも霊芝(れいし)冬虫夏草(とうちゅうかそう)など、

キノコは、薬としてみた場合、独特な働きを持つものが多いようです。

 

まあ、抗腫瘍作用だとか、制癌作用なんてのが、わりかしセンセーショナルに扱われやすいですね。

(これはちょっと問題だと思いますがネ。。。)

 


キノコというのは菌類です。

 


かの南方熊楠も熱心に研究したという菌類、というのは、自然界では実はけっこう特殊な存在なんだそうです。

 


参考wiki【菌類】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8C%E9%A1%9E

【キノコ】↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3

 


 

僕の出身は群馬です。

 


小さい頃、身の回りのオジサンには山菜取り、キノコ狩りを趣味にしている人が何人かおりまして、毒キノコの怖さをよく聞かされていました。

 


毒と薬は表裏一体なわけですね。

 


医者が、毒にも薬にもならないようなことはやったらイカンですな。(笑)


小半夏加茯苓湯と船酔い 6   
に続く

 

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標治と本治

2015.01.22

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東洋医学に、「標治(ひょうち)」「本治(ほんち)」という言葉がある。

 

これについては、以前少し書いています。

 


カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 

 

「標治」というのは、その病の「標」を治す、という意味です。

 


「標」というのは、「現象」のことです。

 

具体的に言えば、肩凝りとか、腰痛とか、皮膚の痒みとか、生理痛とか、関節痛とか、そういう、「症状」のことです。

 

「本治」というのはその病の「本」を治す、という意味です。

 


「本」というのは、その病の「本質」のことです。

 

具体的に言えば、腎の臓が悪いとか、肝の臓が悪いとか、湿邪が悪さしてるとか、瘀血が悪さしてるとか、そういう、

「その症状が起こっている根本原因」

のことです。

 


この、「標」「本」を正確に踏まえていないと、病というのはなかなか思うように治っていきません。

 


でも、時と場合によっては「標」の方を重視するべき時期、「本」の方を重視するべき時期、というのがあります。

 


標を治療すれば、いわゆる「症状抑え」にはなります。

 


その場で肩凝りがゆるんで、楽になって患者さんが喜ぶ、でも、本質は変わってないので、またすぐ戻る、というやつです。

 


本を治療すれば、いわゆる「根本治療、体質改善」になります。

 


その場での変化はよく分からなくても、繰り返し繰り返し治療を続けていくと、症状そのものが起こりにくくなってくる、やがて完全に起こらなくなる、というやつです。

 

我々としては、当然「本治」をお勧めします。

 

しかし、治療の時間が取れないとか、経済的に厳しいとか、その場で楽にならないといやだとか、色々な患者さんがおられます。

 

そういう事も全部丸ごと含めて考えて、「標本」を考えないといけません。

 


その術者の真面目さ、拘り、柔軟性、優しさ、深さ、色々な部分が問われます。

 

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肩こりと東洋医学 6

2014.11.06

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これまでのお話・・・

肩こりと東洋医学
肩こりと東洋医学 2
肩こりと東洋医学 3
肩こりと東洋医学 4
肩こりと東洋医学 5


では、続きいきます!!

 

◆「ココロ」と「コリ」

前回の最後に、「肩こり」が日本人に特別に意識されるようになったことには、”日本人のメンタリティー”が関わっている面もあるのではないか、

 

というお話をしました。


ここで、メンタリティーって、何でしょう。

辞書によれば、

心のあり方。精神のもち方。心性。精神性。

とのことです。

じゃあ、日本人の心のあり方って、どんなもんなんでしょう。

おもてなし?

思いやり?

惻隠の情?

武士道・・・?


最近、中国や韓国など、ご近所の国と、色々とよくない感じで関わることが多く、そのたびにマスコミ等で、

「日本人のメンタリティー」

の問題についてはよく取りざたされますね。


まあ要は、日本人にも色々な人がいるから、あまり決めつけるのもいかんのだけども、

よく言えば真面目で、勤勉で、賢く、優しく、器用で、繊細で、家族や仲間想い、

悪く言えば大人しくて(陰湿で、)、自己主張が下手で、でもキレると見境がない、日和見主義的で付和雷同的、

って感じなんでしょう。(笑)

 

よく日本文化として美徳的に言われる

 

「和を重んじる」

 

なんてのも、裏を返せば

 

「同調圧力がキツイ」

「権威主義的」

「何をするにも右へ倣え的で自己主張がない」

 

といえば、そういう側面はないでもないですよね。

 

 

まあ何事も、いい面と悪い面がある、ということでしょう。

 

ともかく、こうしたメンタリティー(心のあり方)が、他国よりも「肩こり」というものを過剰に意識させる結果となった側面があるなんて、面白いもんです。

 

 

ところで、「ココロ」という言語ですが、これの語源は、「凝々(こりこり ころころ)」「凝る(こごる)」などのコル・ココルからであるとする説が多く見られるそうです。

疑うに似た「凝る」という字が関係するというのは興味深いですね。

蓮風先生も以前、「ココロコロコロ」というテーマで、講演をなさったことがあります。

その時に、

「ココロはコロコロ変わるからココロと言うんだよ。」

と仰っていたのが印象的でしたが、一方で、停滞を意味する”コリ”が語源になっていることは興味深い。

そもそも停滞したり、流動したりするという意味を含んでいるのがココロなんですね。

 

 

そう考えると「不動心」ていうのは、カッコいいけど非生理的か??

 

(笑・・・それはまた意味が違う!とかっていう、野暮な突っ込みは止めて下さいね、冗談なんで。。。)

 

続く

 

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肩こりと東洋医学 2

2014.10.26

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前回のお話・・・

肩こりと東洋医学

では、続きいきます!!

では今日は、我々北辰会が用語と理論の基本に据える、「現代中医学」ではこの「肩こり」をどう考えるか、という問題です。


中医学については 「中医学」とは何なのか。 参照

我々が普段よく参考にする『症状による中医診断と治療 上巻』には、おおよそ現代日本人の言う「肩こり」に近いものとして、

「項強(こうきょう・・・項背部の強張り)」

とか、

「頸項痛(けいこうつう)」

という症状について、解説がなされています。

それによれば、「項強」の方は、分類として、

1.外感風寒の項強

2.外感風湿の項強

3.熱盛傷津の項強

4.金瘡風毒の項強

とあり、「頸項痛」の方は、

1.外感風湿の頸項痛

2.風熱挟痰の頸項痛

3.扭傷(ちゅうしょう)の頸項痛

4.落枕の頸項痛

と出てきます。


・・・まあ、細かい説明は避けますが、「項強」の方は首がガチッと堅くなっちゃって動きの悪くなったようなものを指しますし、

「頸項痛」の方は首や肩の”痛み”を指します。

となると、我々日本人が日常的に感じる「肩こり」とは、やっぱりどうもニュアンスが違う気がします。。。

我々はあの、妙に突っ張ったような、重いような、だるいような、何とも言えないイヤな感じを称して、「肩こり」というのです。

 

「強張る」というほどではないし、「痛み」というほどでもない。

あのニュアンスを説明してほしいんだよねー。。。

何でないのかなー。。

さてこれ、何故でしょうか。

続く。

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「衛気」って何ですか? その4

2014.07.20

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 

「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3      参照       

 

では続きいきます!!

 

 

 

◆西洋医学的な皮膚の構造と働き 2

 

 


前回、「表皮」の構造と働きについて書きましたので、今日はついでなんで、その下の「真皮」「皮下組織」の構造と働きと、

 

その他、汗腺や皮脂腺、皮脂についても、ごく簡単にですが、いきたいと思います。

 


1.真皮

 

密な繊維性結合組織で、強靭さと伸展性を兼ね備えており、免疫に関与する白血球などの細胞が存在する。

 

 

2.皮下組織

 

疎性結合組織からなり、脂肪細胞を多量に含んでおり、保温、栄養の蓄積に寄与する。

 

 

3.汗腺、皮脂腺

 

皮膚には腺組織が存在し、皮脂腺と汗腺に分けられる。

 

皮脂腺は表皮から真皮(相対的に浅い位置)に存在し、汗腺は真皮の下層から皮下組織(相対的に深い位置)に存在する。

 

皮脂腺は皮脂を分泌し、表皮を滑らかにし、汗腺は小汗腺(エクリン腺)と大汗腺(アポクリン腺)に分類され、小汗腺は体表の大部分に分布し、汗を分泌し、体温調整に関与する。

 

大汗腺は腋窩、外耳道、陰部周辺などにみられ、汗に脂質、たんぱく質を含み、細菌によって分解されると特有の臭気を発する。

 

(よくワキガとして問題になる汗腺ですね。)

4.皮脂


表皮を保護、コーティングし、潤い(不感蒸泄の抑制、水分保持、保湿)を与えるのが皮脂です。

 

皮膚表面で、汗などの水分と混合、乳化し、「表面脂肪酸」というpH4~6の酸性の、殺菌力を有する皮表膜を構成する。

 

皮脂の分泌は主に性ホルモンの影響を受け、新生児期、思春期に増加し、女性では10~20代、男性では30代~40代にピークを迎え、以降減少していく。

 

 


・・・と、ここまでが西洋医学的な皮膚の構造と働きの、大ざっぱな説明です。

肝心な、皮膚の働きを以下にまとめると、

 

1.「物理的保護」

 

2.「体温調節」

 

3.「排泄・分泌」

 

4.「感覚器」

 

5.「栄養貯蔵」

 

6.「免疫機能」

 

7.「ビタミンD合成」

 

となります。

 

 

上記を少し補足すると、6.は異物進入時に直ちにランゲルハンス細胞が活性化して免疫機能が発動する仕組みのことであり、7.は紫外線の刺激を受けて、肝臓腎臓と協調しながら合成されます。

 

 

日光が不足すると、結果的に骨が弱くなり、くる病の一因と言われますね。

東洋医学では、診断の際、全身の皮膚の状態や、顔面の状態を非常に重要視します。

その皮膚を栄養し、諸機能を正常たらしめる「気」こそが、東洋医学の言う「衛気」なのです。

 

 

 

つまり、東洋医学的には皮毛における「衛気」の不足、あるいは停滞によって、上記の7つの働きすべてに異常が起こってくる、と考えられる訳です。

 

 

「衛気」がいかに重要か、よく分かると思います。

 

 

◆参考文献

 

中山書店『あたらしい皮膚科学 第三版』清水宏

 

続く

 

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「衛気」って何ですか? その3

2014.07.19

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これまでのお話

「衛気(えき)」って何ですか?
「衛気」って何ですか? その2


では続きいきます!!

 

 


◆西洋医学的、「皮膚」の構造と働き

 


西洋医学の解剖生理学や皮膚科領域では、皮膚の構造や仕組みについて、かなり詳しく調べられております。

 

当然ながら東洋医学の言う「皮毛」というものと、西洋医学の言う「皮膚」というものは概念が違いますが、参考になる部分も多いので、今回あえて角度を変えて、これを参考にしてみたいと思います。

(東洋医学的な”衛気”の基本については、前回の話を参照してください。)

皮膚の構造というのは、「表皮、真皮、皮下組織」という三層構造になっております。

 

参考サイト様 参照)

表皮と真皮、厚さは合わせて大体1.4mm程と言われております。


(薄い!)

 


ここで、「表皮」をさらに細かくみていくと、表皮は4層構造(ただし手の平、足の裏は5層構造)になっており、一番下の層(基底層といいます)で出来た表皮細胞が、

徐々に表皮の表面に押し上げられ、最後は垢となって剥がれ落ち、古い細胞と新しい細胞が入れ替わります。

 


この周期(「ターンオーバー」といいます)の日数については、文献によって色々と差異があるようで、約45日と書いてある本もあれば、15~30日と書いてある本もあります。

 

 

 

東洋医学をやっている人間としては、通常の月経や潮の満ち引き、月の満ち欠けと同じ、28日前後の周期でなされていて欲しいですけどね。(笑)


(ターンオーバーという言葉は、化粧品のCMなんかで聞いたことありますね。ちなみに、年齢とともにこの周期は遅くなっていくようです。)

この表皮の4層の働きを、浅いところからそれぞれ簡単にまとめますと、

 

 

1.角質層・・・表面の細胞は垢としてたえず剥がれ落ち(6~14g/day)、外からの刺激や、異物の侵入を防ぐ。またここには、

 

セラミドなどの脂質が細胞間を満たし、水分保持やバリア機能に寄与している。

 

因みに、化粧品などの説明に、しっとりしたみずみずしい肌を保ち、角質層に十分に水分保持するためのNMFという天然の保湿因子がよく出てきますが、

 

それに関してはこちらのサイト様が非常に詳しく解説して下さっています。


2.顆粒層・・・角質層の前段階で、2~4層のやや扁平な細胞からなる

3.有棘層・・・主に多角形の細胞(ケラチノサイト)からなり、まれに免疫に関与するランゲルハンス細胞や、メラニンを産生するメラノサイトが存在する

4.基底層・・・細胞の新生に関与するので胚芽層とも呼ばれる。表皮細胞を一番下層から生成する役割。また、メラニン細胞を持ち、メラニン色素も生成。有棘層のケラチノサイトは、メラニンを取り込むことで紫外線によるDNA障害を免れる。   

 

・・・とまあ、ここまでが、甚だ簡単ではありますが、西洋医学的、「表皮」の構造と働きでございます。

 

 

 

◆参考文献

 

南山堂『日本人体解剖学』金子丑之助

日本医事新報社『カラー図解 人体の正常構造と機能』坂井建雄ほか

 

 

 

 

 

続く

 

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表寒裏熱に下法の愚

2014.06.07

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身体の表面に寒邪が入ると、体表面から熱や湿を発散することが難しくなります。

そうすると、発散できなかった湿や熱が体内にとどまり、五臓六腑の機能を邪魔しにかかる場合があります。

良くあるのが胃の腑や小腸の腑、大腸の腑の異常です。

「胃」って何ですか?(その10)
「小腸」って何ですか?(その5)
「大腸」って何ですか?(その6) 参照


症状で言えば、便秘や下痢、食欲不振や悪心、倦怠感などなど、です。

・・・で、たまたま表寒邪が原因の便秘だったとします。

そこに、下剤をかけたり、無理やり大便を付けようとする愚。

自分で下剤を買ってきたり、内科に行って出してもらったりして、便は出ることは出たけど、スッキリもしないし、

胃腸の状態が改善しない。

原因が違っているので当然です。

でもこれ、多いのです。

ちょっと表寒邪を取ってやったら、大量に排便。

スッキリ。

僕も患者さんも。

鍼最高。(笑)

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