東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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化学繊維の肌着とアトピー

2018.08.17

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清明院には、毎日アトピー性皮膚炎の患者さんが見えます。

 

 

思えば、今から18年前、僕が初めて(一社)北辰会の勉強会に参加したのは、東京衛生学園で行われた、藤本蓮風先生による、アトピー性皮膚炎の公開臨床でした。

 

(思えばこの時、問診も蓮風先生が公開でとったんだよね。あれが最後じゃないかな。今にして思うと貴重だね。(^^))

 

 

清明院のアトピーの患者さんは、まあ程度は千差万別ですが、どちらかと言うと重いものが多いと思います。

 

 

それも、いわゆる「生まれつき」のような、病気というよりは「体質そのもの」といったような患者さんが多いと思います。

 

 

そういう場合、「一獲千金の劇的効果」みたいなものを狙うのではなく、今の症状が10だとすれば、まずは5を目指して、治療はもちろん、生活上の間違いを見つけては、

 

場合によってはステロイドなんかの力も借りながら、徐々に徐々に根気良く、生活上の間違いや症状を是正していくことが非常に重要だと思っています。

 

「ステロイド」を含む記事 参照

 

 

こないだ、患者さんから聞かれました。

 

「某メーカーの化学繊維の肌着を着たら悪化した気がする。。。」

 

と。

 

 

さっそくネットで調べると、そのメーカーの肌着を着たところ、悪化したという人と、逆に改善したという人がいます。(苦笑)

 

 

基本的に皮膚病の患者さんに化学繊維の肌着は良くない、というのは昔からよく聞きますが、かえって楽になるケースもあるんですね。

 

 

最近の肌着は、皮膚にピタッとくっつき、汗をかくとすぐに乾燥するような構造になっているものも多いですね。

 

 

単純にポリエステルだから、ポリウレタンだから、とも言い切れず、この化学線維の、特殊な繊維構造まで考えないといけなそうです。

 

 

発汗がすぐに乾くことで、必要な津液も飛んでしまい、かえって皮毛における陰虚や血虚が悪化し、乾燥して局所的な内風(風燥)が悪化する人もいると思うし、

 

発汗が急速に乾くことで、燥湿化痰の効果が生まれ、湿痰や湿困脾土や湿熱邪による皮毛レベルの気の停滞が緩和され、良化する人もいるし、

 

そもそも肌着の素材の時点で合わず、皮毛レベルの気の停滞がきつくなり、悪化する人もいるでしょう。

 

 

アトピーアトピーと一口に言っても、結局はそのアトピーの病因病理~体質素因までがしっかりと東洋医学的に明瞭に斬れているか、というところに帰結すると思いますね。

 

 

現代の、安価で機能的な肌着というのも、一考の余地ありだと思います。

 

 

ただ、これは多種多様な製品があり、ちょっとバリエーションが多すぎるので、まずは試してもらってみて、主訴がどうなるかで、帰納法的に考察した方がいいように思います。

 

 

臨床は千変万化、臨機応変性の大事だね。

 

「臨機応変」を含む記事 参照

 

 

 

 

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枕の高さ

2018.03.19

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清明院の治療は、お身体をよーく診て、一本鍼して、数分置鍼、で、抜鍼後、一定時間寝ててもらう、というやり方が主です。

 

(北辰会方式です。)

 

 

この、置鍼している間の時間、抜鍼後に寝ている時間、患者さんはなるべく脱力し、リラックスした状態でいることが非常に重要です。

 

 

そのためには、治療室の温度、湿度、音(音楽)、照明の暗さ、匂い、雰囲気、ベッドの硬さ、患者さん自身の姿勢などの管理は非常に大事です。

 

 

とりわけ、枕の硬さと高さ、素材は重要です。

 

 

これが、その患者さんに合っていないと、ある種の患者さんとしては、寝ている間の首肩の違和感が非常に強く、置鍼されて動けないという緊張感も相まって、

 

イライラや不快感が募り、全く逆効果、なんてことにもなりかねません。

 

 

逆に、枕の高さや硬さ、素材感などがバッチリだと、非常にリラックスし、「気が流れやすい状態」を作ることが出来ます。

 

(鍼の効果を非常に高めてくれます。)

 

 

ここで、どんな枕の高さが適正か、という説には様々あるようで、整形外科的には仰向けであれば15度程度前傾した角度がいいとか、またある考え方では下顎と前額が床面と並行になるようにするのがいいとか、

 

全てもっともらしい理由とともに説明されています。

 

 

僕もその昔、非常に高度な手技療法を行う整骨院で働いていたことがありまして、そこの先生方は、この問題に非常にこだわっておられました。

 

 

素材は、そば殻やもみ殻などの天然素材がいいとおっしゃっていましたね。

 

 

ダメな素材も仰っていましたが、実際に流通しているため、あえて伏せます。(苦笑)

 

 

また、高さと硬さはある程度患者さん個人個人の好みに合わせて臨機応変にしつつ、気道や椎間孔を狭めないように配慮した角度であるべきだ、と教わりました。

 

 

個人的にはこの「患者さんの好みに合わせて」という部分が非常に重要だと思います。

 

 

これが患者さんによって全然違うのです。

 

 

患者さんがもともと持っている身体の歪みに、ある程度合わせないといけません。

 

 

清明院も、今は既成品の枕とバスタオルとで調整していますが、この問題、もっと拘ろうかな。。。

 

 

 

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暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 3

2018.02.16

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前回のお話

 

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 2   参照

 

 

では続きいきましょう。

 

 

◆暈厥の弁証

 

 

暈厥には、どんな証が考えられるかというと、以下の通り。

 

1.気虚

2.血虚

3.血気上逆

4.肝陽上亢

5.痰濁上擾

6.暑熱

 

『症状による中医診断と治療』には、以上の6つが挙げられています。

 

(成書によっては、多少多かったり、少なかったりする場合があります。)

 

 

1.2.は虚証、3.4.は肝の病変、5.6.は実証です。

 

 

臓腑では「肝の臓」の異常が中心であり、病態に虚実あり、ということですね。

 

 

だから、一口に暈厥とっても、治療法は、倒れたメカニズムによってそれぞれです。

 

 

もし失敗すれば悪化して、深刻な状態になることも考えられます。

 

 

ですので、やはり「的確な診断」が重要です。

 

 

・・・で、こないだの先輩のケースはどれに該当するかな~・・・、と考えていく訳ですが、ここ(成書)に挙げられているのはあくまでもひな形的なパターンの羅列であって、

 

これらが時には複合的に、あるいはここに書かれていないパターンでも、暈厥は起こってきます。

 

 

ですので、あまり上記の弁証分類に縛られ過ぎて、無理やり当てはめて考えるのも、失敗のもとだったりします。

 

(教条主義を排す、ってやつね。)

 

 

また北辰会方式としては、どういった機序(病因病理)で、上記の証による暈厥に至ったのか、の把握が重要でしょう。

 

(これは、予後にも関わるからです。)

 

 

まあ、あくまでも実際の体表所見、当日の患者像を参考に、何が起こったのかを考えるべきだと思います。

 

 

そういったことを十分に鑑みつつ、慎重に考えると、あの日、その先輩は倒れる直前に、ホテルの豪華な食事を、普段よりも多くとり、普段ほとんど飲まない酒(ビール)も多く飲んでいました。

 

(瓶ビール二本ほどかな?)

 

 

この時点で、脾胃に常ならぬ負担を強いていたことは十分に考えられます。

 

(飲食不節→湿困脾土、湿熱中阻、脾失健運、胃失和降などの”病因→病理”が考えられます。)

 

 

しかも朝から早起きし、熱海への移動疲れもあったことと思いますし、研修会ですから、精神的緊張もあったことと思います。

 

(睡眠不足→気虚や血虚、新幹線での長時間同一姿勢、精神的緊張→肝鬱気滞、気滞血瘀などが考えられますね。)

 

 

しかも倒れる直前に、露天風呂にて長湯をしている。

 

 

長風呂では、肉体的緊張は緩み(理気活血疏肝)つつも、あまりに長ければ、疲労(気虚や血虚)は助長される面があります。

 

 

また、冬場の露天風呂ですから、そこで風寒邪を感受した可能性もある。

 

(その場合は気が急激に上逆傾向になります。)

 

 

ただ、横で見ていましたが、湯舟には肩まで浸かっておりましたし、一緒に入っていて、そこまで風も強くなく、冷たい風を受けていた感じはしませんでしたね。

 

(そして、風呂から上がった瞬間、一瞬”左に”フラッとよろめいたのが少し気にはなりました。)

 

 

風呂場での会話にも特に参加しておらず、そこで何か七情が乱れるようなことはなかったのではないかと思います。

 

(これは推測ですが。)

 

 

その後、脱衣所で急に後ろにバターンと倒れた時、すぐさま駆けつけて脈を診ていた先生が、

 

「沈んで細くて堅いけど、力はあります。重按がやや弱いです。」

 

と仰っていました。

 

 

この脈は、その後すぐに意識がついた時、その瞬間に、緩みながら浮いてきたそうです。

 

 

ここで、気虚や血虚の暈厥では、顔面蒼白、脈無力が特徴で、肝の病変や暑熱では顔面紅潮が特徴ですが、顔色としては、土気色、という感じで、蒼白でも紅潮でもなかったですね。

 

 

 

また、血虚で倒れると、目が落ちくぼんで輝きがない、というのが特徴のようですが、倒れた瞬間、目は一点を見つめ、妙にギラっとしていました。

 

 

血気上逆では歯を食いしばるのが特徴ですが、口は開いて、歯は食いしばっていなかったです。

 

 

倒れた時に上腹部を触った先生は、極端に冷えていたと仰っています。

 

 

また、ご本人が意識がついてから、

 

「倒れる寸前に悪心がして、気付いたら倒れていた。」

 

と仰っています。

 

 

舌診は、意識がついてすぐの舌は舌背が紫暗、舌腹は淡白傾向、特に舌下静脈が淡白気味だったようです。

 

(血虚と瘀血の所見が両方出ていますが、血虚が本と診てとれますね)

 

 

これらの情報を総合すると、成書の分類からいけば、5.の痰濁上擾が中心でありつつも、背後に若干、2.の血虚があるのでは??となります。

 

 

さて、これを治療して、今後同じ状況にさらされても、暈厥を起こさない体にするにはどうしたらいいでしょうか。

 

 

 

続く

 

 

 

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(一社)北辰会エキスパートコース大阪会場 内経気象学

2017.11.21

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11.19は、大阪で行われた(一社)北辰会エキスパートコース大阪会場へ。

 

 

今回、午前中は実技。

 

ベテランの開業鍼灸師の先生方と、鍼のやり合いです。

 

術者によって注目点が違う、勉強になりましたねー。

 

 

午後は藤本蓮風先生による症例報告「湿熱黄疸」

 

 

黄疸に関しては、僕の少ない経験の中でも、何度か相まみえたことがあります。

 

 

・・・苦い思い出も多い、大変難しい症状だと思います。

 

 

僅かな期間で、劇的に治した、素晴らしい症例でした。

 

 

午後2コマ目は堀内齊毉龍先生による「症例の傷寒論的解析」

 

 

これは先日、日本東洋医学会で発表なさった講演の、ロングバージョンです。

 

日本東洋医学会関西支部例会に参加してきました!!   参照

 

 

堀内先生の講義は何時も非常に論理的で、僕的には大変分かりやすかったのですが、傷寒論の用語に慣れていない人にとっては、ちょっと難しかったかもしれません。

 

 

でもまあ、北辰会のエキスパートコースですから、あれでいいと思います。

 

 

最後は橋本浩一先生による「内経気象学」

 

 

橋本先生の講演は毎年、着実にレベルアップ、ブラッシュアップしています。

 

 

以前私から、雨といっても色々な雨があり、内経気象学的にはそれによってどう違うか、という質問をさせていただいたことがあったのですが、

 

今回、それをキチッと調べてきてくださり、大変ありがたかったです。

 

 

いやー、今回も盛りだくさんの内容で、大満足でした。(゚∀゚)

 

 

 

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最近の症例 ⑤ 慢性扁桃炎、咳

2017.10.21

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こないだ、何となく書き始めたシリーズ。

 

最近の症例 ① 抗がん剤治療後に発症した諸症状

最近の症例 ② 男児のネフローゼ

最近の症例 ③ 生まれつきのアトピー

最近の症例 ④ 好酸球性肺炎     参照

 

 

せっかくなんで、もう少し紹介しましょう。

 

 

患者 30代 男性

 

主訴 慢性扁桃炎による痰、咳、咽喉の異物感

 

随伴症状 咽喉の渇き、めまい

 

現病歴 清明院初診の3年前より発症。病院、漢方、鍼灸と、色々試したが良くならない。

 

(何か治療をすると、症状少し落ち着くが、完全には改善しない状況。ピーク時を比較すれば症状の強さは半分以下の状況)

 

既往歴 突発性難聴 慢性鼻炎

 

弁証 肺胃不和 湿痰 

 

配穴 明らかにしない

 

経過 初診後、咳、痰が改善。

 

遠方であり、多忙でもあることから、漢方の先生の力を借りる。

 

(処方名は明らかにしない)

 

現在、経過良好。ほとんど崩れなくなっている。

 

 

他の治療院の鍼灸や漢方でダメでも、清明院のやり方考え方でならうまくいく症例、というのがある。

 

 

 

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「麦飯」ってどうでしょう?? 8

2017.07.10

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これまでのお話

 

「麦飯」ってどうでしょう??

「麦飯」ってどうでしょう?? 2

「麦飯」ってどうでしょう?? 3 

「麦飯」ってどうでしょう?? 4

「麦飯」ってどうでしょう?? 5   参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆麦飯ととろろ。

 

 

さて、麦飯の話から始まり、白米(うるち米ともち米)の現代医学的、東洋医学的なお話までしました。

 

 

ここで、話を麦飯に戻しましょう。

 

 

麦飯のよさは大体分かった。

 

 

でも、それを食おうと思ったら、牛タンとろろ「ね〇し」にでも行かないと、なかなか外では食えませんね。

 

 

ちなみに「ね〇し」の牛タンとろろ定食はもともと仙台の名物ですが、これは戦後、食べ物がない中で「太助」というお店が出し始めたのがきっかけといわれ、

 

麦飯ととろろについては、食感を良くする為とか、消化を助けるためとか言われているようです。

 

仙台牛タンの歴史 参照

 

 

あとはまあ、刑務所の麦飯が有名ですね。(笑)

 

 

これはもともと受刑者を管理する上で、脚気の予防のために与えられていたようです。

 

(他にも海軍とかね。)

 

 

刑務所の食事と、生活リズムや運動量の半強制的な是正が、体に与える影響は、ホリ〇モンの出所後の姿を見たら一目瞭然ですね。(笑)

 

 

現代人の食生活(運動睡眠その他も含めて)はおかしい、だから生活習慣病になる、当たり前の話なんです。

 

 

公衆衛生の状況が悪かったら疫病が流行る、食べ物がなかったら栄養失調、飢餓が流行る。

 

 

大概のもんはこうやって「ごく当たり前」に起こってきます。

 

 

 

 

・・・ところでなんで、麦飯にはとろろ(山芋)なんでしょうか。

 

 

単に食感の問題のみでもない気がします。

 

 

今回はそれを考えてみましょう。

 

 

とろろといえば山芋です。

 

 

山芋は漢方では、「山薬(さんやく)」という名前の生薬です。

 

(すげえネーミングだ(゜o゜))

 

 

山薬は有名な六味丸八味地黄丸に入っている生薬で、性味は甘・平であり、脾・肺・腎を養うといわれます。

 

 

「山薬」といわれるぐらい超優秀な山芋くん。

 

 

効能は補脾止瀉、養陰扶脾、養肺益陰、止咳、補腎固精、縮尿、止帯とあり、

 

「補気して滞らず、養陰して滋でなく、中気培補する最も和平な品で、渋性もあり、収斂の効能も持つ」

 

と言われます。

 

 

これを 「麦飯」ってどうでしょう?? 3 で述べたような麦飯(大麦)の東洋医学的効能と合わせて考えると、

 

1.「大麦」で気を下げ、潤し、清熱利湿しながら

 

2.「山薬」で気を傷らない様にしつつ、陰をフォローすることで、

 

効果を助ける、という感じになるので、相性がいいとされてきたのではないでしょうか。

 

 

・・・まあ、ネットで見ると、栄養学的にはそこまで大きな意味はないとか、単に食感をよくするためだけの問題とか、

 

昔は食べるものが少なかったから云々・・とか、そういうのばっかり出てきますが、この組み合わせが現在も残っているのは、

 

僕からみるとこういう、東洋医学的意味づけが背後にあるからなんじゃないかと思いますね。

 

(どなたか詳しい方、何かご存知でしたらご教示ください。)

 

 

 

続く

 

 

 

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「麦飯」ってどうでしょう?? 3

2017.07.03

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前回のお話

 

「麦飯」ってどうでしょう??

   参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆麦飯と東洋医学

 

 

東洋医学的に考えていく場合、麦飯は大麦を炊いたものですので、大麦について知らなければなりません。

 

 

大麦とは、人類最古の作物の一つと言われ、原産地は西アジアですが、9000年前のイラクの遺跡からも発見されたとか。

 

 

日本では飼料やビール、麦茶、麦芽糖、みそ、しょうゆ、焼酎の原料として利用されています。

 

 

まさに我々の生活になくてはならない作物ですね。(゜o゜)

 

スタッフブログ 「麦茶」 参照

 

 

東洋医学的には、五味は甘、鹹、性は微温(涼性という説もある)であり、気を下げ、潤す性質をもち、脾の臓、胃の腑、膀胱の腑を養うと言われます。

 

 

発芽した大麦(外皮が付いたモミ)は「麦芽」という生薬として、漢方薬に使われます。

 

 

効能としては清熱消渇、益気調中、凉血利水、強心養血、寛腸消積とあり、主に中焦(脾胃)を調整する効果があります。

 

 

現代の研究では、前回述べた血糖値降下に作用する以外にも、消化促進、有機リン解毒作用、潰瘍抑制作用も期待出来ると言われ、

 

こういうものを日常的に摂っていた日本人、サスガ、って感じです。(笑)

 

 

ただ、注意点としては消化にやや負荷がかかるため、胃腸の虚弱な人や下痢しやすい老人や小児は、控えめに摂った方が良いでしょう、という感じです。

 

 

因みに、「大麦の苗」は一部の青汁の原料にもなっており、熱証、湿熱証の人は積極的にとるべきものですが、これも、

 

冷えのキツイ「陽虚」型の人は気を付けるべきでしょう。

 

 

このように、体にいいからと言って摂りすぎるのは問題ですが、西洋医学的に血糖値の問題といい、東洋医学的に内熱の問題といい、

 

胃腸虚弱やキツイ冷え体質でもない限り、現代人は白米に麦を混ぜた方が良い気がしてなりません。

 

 

 

続く

 

 

 

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ルイボスティーと東洋医学

2017.06.07

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↑↑ダム好きなんだよねー。進撃の巨人的世界観。

 

 

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今日、患者さんに問われました。

 

「ルイボスティー飲んでもいいですか?」

 

と。

 

 

アフリカ原産のマメ科植物、ルイボスの葉を使うルイボスティーは、紅茶の代用品なんだそうで、ネット上にあるいくつかのサイトを見てみると、

 

抗炎症作用があり、不妊、便秘、冷え性、むくみ、ダイエット、美肌などなど、とてもたくさんの効能が謳ってあります。

 

(どれも、健康に敏感なアラサー女子が飛びつきそうなものばかりですな。。。)

 

 

で、ルイボスの葉っぱを乾燥させたものを煎じてお茶にして飲む、という訳だそうです。

 

 

何でもこのお茶はアフリカでは「奇跡のお茶」と呼ばれているんだとか。(゚∀゚)

 

 

・・・こういうのね、たまに聞かれます。

 

 

患者さんに聞かれると、その食品にどういう作用があるかについては、『東方栄養新書』『東方養生新書』『東洋医学で食養生』あたりを中心に、

 

清明院に10冊ほどある食養生の本から探したりするのですが、ルイボスティーについては見つかりませんでした。

 

(まあ”最近話題”っていうくらいで、最近になってから日本のメディアで紹介されたのでしょう。)

 

 

・・・で、うちの蔵書になければ、仕方なくネットの情報から探す訳ですが、僕と同じようなことを考えている人が何人かいました。

 

(因みに、ネットでも無理な場合は最終的にS先生に聞きます。(笑))

 

 

まあたいがい、アフリカなどの暑い国で採れるものというのは、人体の熱を取る作用があるものが多いです。

 

 

結果的に気の巡りが良くなったり、浮腫みがとれることもあるでしょう。

 

 

こう考えると、東洋医学的には実熱型、湿熱型の人には、”過度にならなければ”いいのかもしれません。

 

 

で、反対に陽虚型、虚寒型の人が過度に飲めばよくない、と考えること出来ます。

 

 

ただ、昔から「身土不二」という言葉があるように、上記のように、体に籠った熱が取りたいとか、気血の巡りをよくしたいとか、浮腫みを取りたいとか言うなら、

 

わざわざアフリカ原産のものをとらんでも、毎日ガブガブ飲んでる水分の量減らして、軽い運動して、その辺の八百屋で売ってるキュウリでも食っときゃいんじゃないすかね。(゚∀゚)

 

 

横文字とか、ド派手な広告をありがたがるのは、そろそろヤメにしませんかね。

 

 

 

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間違った養生法(水分多飲+ホットヨガ)

2017.01.21

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随分前に、けっこうしつこく書いてたんだけど、

 

「なんか、キリがねえや(‘Д’)」

 

と思って止めた経験のある、養生法に関する話題。

 

 

まあ、ネットを中心とした情報化社会である昨今、実にキャッチーな

 

「〇〇すれば健康美人!」

 

「〇〇で美ボディーゲット!」

 

などなど、メディアの美辞麗句の毒牙にかかって、深刻な病になっている患者さんを、清明院ではよく診ます。

 

 

よくあるのが、

 

「日頃から水分をガンガンとって、休日はホットヨガで大汗をかく。」

 

という健康法のようなものを一生懸命続けている患者さん。

 

 

しかもこれ、20代後半から30代の女性で、管理職などのハードワーカーの方に多かったりします。

 

 

これは非常に危なっかしいです。

 

(全否定はしませんが。)

 

 

東洋医学的には、水分を必要以上にたくさん取ることによって、脾にも腎にも無用な負担がかかります。

 

(もちろん膀胱にも三焦にも胃にも小腸にも大腸にも、場合によっては肝胆にも心肺にも、無用な負担がかかります。)

 

 

そして、捌ききれない水分は、余った水となり、体内に停滞し、「湿痰(しったん)」という病理産物になります。

 

 

・・・で、ホットヨガに行くとこの「湿痰」が排出されて、それとともに他の毒も出る、という、まるでマッチポンプのような健康法なんですが(苦笑)、

 

それでスッキリしてめでたしめでたしかと言うと、そうでもない人が多い。

 

 

人間は水道管じゃないし、水は排水管洗浄剤じゃない。(苦笑)

 

 

日頃のハードワークで、飲み会も多い、睡眠不足も多い、ストレスも多い、運動不足、そういう生活習慣によって、主に脾腎による、

 

水分の出納調整機能が極端に減退しているところに持ってきて、「デトックス」とか称して過剰に水分を取り、しかも暑い部屋で一定時間体操させて、

 

無理やり発汗させることで、必要な津液(有用な水分)を失い、疲労を助長する。

 

 

このメカニズムによって、耳鳴り、突発性難聴、ニキビや皮膚炎、生理痛や生理不順などなど、起こりうる病、症状は数知れずです。

 

(もちろん、水分の調整機能が十分な人は大丈夫ですが。)

 

 

各人がよくよく考えて、自分の体は自分で守らないと。

 

 

流行っているからとか、テレビや雑誌で取り上げられてるからとかじゃなくて、「自分自身の体質と生活習慣にあった養生法」というのを真剣に考えないと、

 

10年後、20年後を考えたとき、大きなマイナスになる可能性があるということを、よく考えた方が良いと思います。

 

 

 

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患者さんの「浮気」に思う

2017.01.19

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今日、1年以上ぶりの、久々の患者さんを診ました。

 

 

以前、どこに行っても治らなかった、とある症状が、清明院の鍼で、劇的に改善したことのある患者さんです。

 

 

最初に訴えておられた症状がほぼ完治した、今から1年半前くらいに、

 

「後は月に1、2回診せに来て、色々な症状を予防しておくといいと思います。」

 

と伝えたっきり、音沙汰ナシだった。(苦笑)

 

 

で、本日久々の来院。

 

 

聞くと、

 

「4か月前から謎の湿疹に苦しんでいる。皮膚科や、”特殊な治療”をやる先生にかかっているが、一向に良くならない。」

 

とのこと。

 

 

いやいや、皮膚科はともかく、”特殊な治療をやる先生”のところに行く前に、清明院に来てよ、と思ってしまいましたが(苦笑)、

 

そこはポーカーフェイスで真摯に受け止めて、治療開始。

 

 

すぐに病理が見えました。

 

 

で、処置し、その後に起こった変化からして、僕の手のうちに入る範疇の病である可能性が非常に高い、と思いました。

 

 

抜鍼直後に、

 

「あれ、気のせいか、痒みが治まってるんですけど。。。」

 

と、患者さん。

 

 

しかし、発症から4か月も経過してしまっている点、またこれまでに、色々な薬や、”特殊な処置”が入っているせいか、

 

病因病理が複雑になってしまっているので、少し時間がかかると思います、とお伝えしました。

 

 

患者さんは反省したような様子で、

 

「また明日来ます。今回もお願いします。」

 

と仰って帰りました。

 

 

 

 

・・・うーん、悔しいねえ。

 

 

でも、昔はこういうの、すぐにブチ切れてたけど(笑)、今回の症状が出た時点で、すぐに清明院、と思いつかなかったわけだから、

 

僕にも責任はある、と思えるようになったよ。(*‘∀‘)

 

 

東洋医学のプレゼン不足、技量不足です。

 

 

まあ今回も、皮膚科医よりも、”特殊な治療”をやる謎の先生よりも、鮮やかに治してみたいと思います。

 

 

 

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