東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(一社)北辰会、第10回古典ライブを視聴しました。

2022.02.17

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2.16(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

今回も岡本一抱(1655-1716)『万病回春病因指南』を題材に、「鬱証」というテーマでの講義でした。

 

 

現代の心療内科分野でいう「鬱病」と、東洋医学のいう「鬱証」は違います。

 

(※クロスオーバーする部分はありますが。)

 

 

まずここを変に混同すると、後々、整合取れてない、訳の分からない話になっていきますのでご注意を。苦笑

 

 

・・・で、東洋医学的な「鬱証」においては、特に現代の都会暮らしの患者さんの多くにおいて重要なのが「肝鬱気滞(かんうつきたい)」という病理。

 

 

北辰会では、江戸期京都の名医、後藤艮山(1659-1733)「一気留滞説」を参考に、「気滞病理学説」を提唱し、様々な病気に鍼で対応しています。

 

 

この「肝鬱」という概念のベースになる「東洋医学的のいう”肝の臓”の疏泄作用」に関して、恐らく初めて述べたのは中国、金元時代の四大医家の一人、朱丹渓(1281-1358)です。

 

 

今回は『万病回春病因指南』以外にも、朱丹渓(1281-1358)『局方発揮』『丹渓心法』や、以前このブログでもとり上げた江戸期の高津敬節『鍼灸遡洄集』などなど、

 

様々な文献や方剤を参考に、北辰会の漢方医である竹本喜典先生の補足解説も頂きながら、東洋医学のいう「鬱証」に関して、非常に多角的に説明して下さいました。

 

 

今回印象的だったのは、「鬱証」の治療において、意外と温剤に力点が置かれている点。

 

 

鬱証を見る時に、その患者さんが冷えに偏っているのか、熱に偏っているのかの判断は重要です。

 

 

ここを見誤ると、余計に心身の状態が悪化してしまう場合があります。

 

 

コロナ禍によって、社会全体に閉塞感が漂っていますが、まさにこういう時に「鬱証」に相当するような病態が起こります。

 

 

清明院でもこの二年は灸法が大活躍しており、大いに納得しました。

 

 

アーカイブ配信で何度も繰り返して聴けるこの講義、2000円は安すぎます!!

 

 

 

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(一社)北辰会、第9回古典ライブを視聴しました。

2022.01.28

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1.26(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

今回も岡本一抱(1655-1716)『万病回春病因指南』を題材に、「諸気」というテーマでの講義でした。

 

 

今回印象的だったのは、男女の違いに関するお話し。

 

 

女性特有、男性特有の病気はともかく、あらゆる病気において、性差があるものは多いですね。

 

 

この性差の問題を、東洋医学ではどう考えるか、という部分に関して、万病回春以外の文献も参考にしつつ、男女の陰陽の問題として

 

「陽道:散、陰道:閉」

 

と端的に解説して下さいました。

 

 

なかなか含蓄のある内容だったと思います。

 

 

また終盤では、虚実や脈状の考え方に関して、これまた重要な内容のお話がありましたね。

 

 

沈と伏の違い、滑と濇の違い、などなど。

 

 

まあ、弁証にしても診察にしても、「〇〇=〇〇!!」と、通り一遍で杓子定規な考え方を持ったら、すでにして間違いの始まり、ということなんでしょう。

 

 

しかも今回は、会長である蓮風先生から、臨床と古典に関するミニ講義もありました!

 

 

西洋医学のベースはサイエンスである、一方、東洋医学にもサイエンスはあるけども、それ以前に伝統がある!という、我々が改めて認識するべき、根本的な部分を指摘して下さいました。

 

 

先生がいつも仰ることではありますが、やはりこの指摘は重いと思います。

 

 

アーカイブ配信で何度も繰り返して聴けるこの講義、2000円は安すぎます!!

 

 

 

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(一社)北辰会、第8回古典ライブを視聴しました!!

2021.12.24

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12.22(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

12.22からの二週間は、二十四節気では「冬至」ですね。

 

 

1年で最も昼が短いと、よく言われます。

 

 

1年で最も、自然界の陽気が弱く、相対的に陰気が強いともいえる時期。

 

 

そのバックボーンから、色々なことを想定しながら治療にあたるべき時期ですね。

 

 

・・・二十四節気・七十二候はどれも大事で興味深いけど、やはり特に重要で、陰陽の動きを大きく感じるのは二至二分四立の八節でしょうな。

 

 

今回のテーマは「口舌」です。

 

 

最近で、「口舌の病」に関するホットな話題といえば、コロナ後遺症の「味覚障害」ですかね。

 

 

私も最近、コロナ後遺症の味覚障害に関しては、数例ですが治療にあたらせて頂きましたが、私が診ている限りにおいてはそこまで深刻なものは少ないようで、

 

普通に治療すれば順調に回復するものが多いようです。

 

 

・・・これからオミクロン株の第6波がどうなるか。

 

 

すでに市中感染が報告されていますので、クリスマスと年末年始の人流増加によって、またPCR陽性者数が増加することは目に見えていますね。苦笑

 

 

これも、どこまで重症化するのか、感染力はどうか、後遺症はどうか、まだまだ不明ですね。

 

 

まあ我々としては、粛々と感染対策+東洋医学的な冷静な対応、に尽きます。

 

 

あとは「口舌の病」と言えば口内炎や舌炎、舌痛症などが、日常的によく診る訴えではないでしょうかね。

 

(あと清明院ではけっこう多い、”口腔扁平苔癬”とかね。)

 

 

今回印象的だったのは、新風先生から、

 

『黄帝内経霊枢』脈度萹(17)の「心氣通于舌.心和則舌能知五味矣.」、

 

口問篇(28)の「人之自齧舌者.何氣使然.此厥逆走上.脉氣輩至也.少陰氣至.則齧舌.少陽氣至.則齧頬.陽明氣至.則齧脣矣.視主病者.則補之.」、

 

五閲五使篇(37)の「口脣者脾之官也.舌者心之官也.」

 

あたりを引用して、舌と心の関わり、口内炎の発生メカを説明しておられたことです。

 

 

よく中医学で、「舌は心に開竅する」といって、舌のことを耳や鼻と同じ「竅(きょう、つまり穴)」として語ることがあるのですが、普通に考えて、

 

「舌って穴じゃねえじゃん。。。(^^;)」

 

と思うでしょう。

 

 

しかし、岡本一抱(1655-1716)『万病回春病因指南』のなかで、

 

「舌は穴じゃないけど、皮膚と同じように湊理(そうり)があって、そこに飲食物が入って、五味を感じるんだよ」

 

と、説明しています。

 

(うーん、なんかじゃっかん苦しいような。。。( ;∀;))

 

 

また、ずいぶん前にFBに書いたけど、この「開竅」するところに関しては、『黄帝内経素問』金匱真言論(4)では、

 

「南方赤色.入通於心.開竅於耳.藏精於心.故病在五藏.」

 

と書かれているということも見逃せません。

 

(因みに金匱真言論で腎が開竅するのは二陰です。)

 

 

で、陰陽応象大論(5)においては、よく言われる

 

肝:目

心:舌

脾:口

肺:鼻

腎:耳

 

という話が出てきます。

 

 

「心は耳、腎は二陰」という説があったということは、踏まえておく必要があると思いますし、こういう諸概念については、あまり機械的に用いない方が良いということも重要ですね。

 

 

また今回は、あらゆる医家の配穴論についても触れて下さり、個人的には最近よく使っている「陽陵泉」をフィーチャーしてくれたのが嬉しかったですね。

 

 

まあこのように、基本から臨床まで、縦横無尽に聴くことが出来る古典ライブ。

 

 

 

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第39回 日本東方医学会学術大会に参加してきました!

2021.12.03

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最近、講演会やら学会に参加し過ぎて、レポート書くのが追い付かないんですが(苦笑)、ようやく追いついてきました。

 

 

以前このブログでも告知しましたが、11.28の日曜日は、厚生労働省、日本医師会後援、第39回、日本東方医学会学術大会に参加してきました!!

 

 

今回の大会テーマは「耳・鼻からはじまる健幸長寿 ~本邦初!東方の叡智が集結」です!

 

 

東方医学会は現在、いつも順天堂東医研で大変お世話になっている、長瀬眞彦先生が会長を務めておられます。

 

 

私は2019年度からこの学会で学術委員を拝命させて頂いており、今回は初の座長、発表者として登壇させて頂きました。

 

 

今回、春から清明院で半年間研修なさった、三井記念病院の総合内科、リウマチ膠原病内科の増田卓也先生とともに、

 

「漢方治療で難渋し鍼灸治療併用により著効したフクロウ型体質の一例」

 

というタイトルで発表させて頂きました。

 

(・・・とはいっても、口演発表なさったのは増田先生であり、私は座長席でニコニコしていただけでしたけど。笑)

 

 

気心が知れた医師と共同して、漢方と鍼灸で、西洋医学的な検査データもキッチリ押さえつつ、一つの症例を仕上げる、これはとてもいい仕事ですね。

 

 

現在、清明院ではそういう症例が増えてきましたので、今後も折に触れて発表していこうと思います。

 

 

また今回は、順天堂東医研の学生さんが、医大生を対象にして、鍼灸に対する認知度をアンケート調査してくれた発表もしており、初めてなのに大変落ち着いた発表だったことに大感心しましたし、

 

医師の認知度、ひいては患者さんの認知度、理解度を高めるうえで、今後、医学部で鍼灸師が当たり前に講義を行う重要性を感じました。

 

 

「東方」という言葉の意味は、一般的には西欧の国々(ヨーロッパ)から見て東に位置する国々を指すようで、東方医学会では、中国伝統医学のみならず、

 

チベットやインドなど、全ユーラシアの伝統医学を学んでいこう、という、なかなか特殊な学会です。

 

 

ダイバーシティ、ダイバーシティと、喧しく叫ばれている昨今、非常に時宜を得ている学会ではないでしょうか。

 

 

今回もチベット医学あり、アーユルベーダあり、漢方あり、鍼灸ありの、とても充実した学会でしたね。

 

 

コロナ禍が落ち着いている束の間のベストタイミングでの開催で、ハイブリッド開催となり、会場とオンライン参加で半々くらいだったのではないでしょうか。

 

 

会場もある程度、ディスタンスの保たれた状態で、ほど良い入り具合でちょうど良かったですね。

 

 

感想として、やはり対面はいい!!笑

 

 

これまで散々、このブログでオンライン講義を褒めまくってきましたが、それは色々な意味での利便性に優れているからであって、産まれてこの方、

 

対面講義を聴いて育ち、自身も対面講義をして、育ってきた私としては、この方が良いに決まっています。笑

 

 

久々となった、講演後の御挨拶や名刺交換でも、以前からお会いしたかった色々な先生方や、意外な先生方と繋がることが出来て、大変嬉しかったですね。

 

 

シロダーラやってみたい。。。(゚∀゚)

 

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、第5回古典ライブを視聴しました!!

2021.09.17

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9.15(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

水曜日は毎週、東洋鍼灸専門学校での講義なので、21:10まで講義なんですが、学校を出て、21:15くらいからスマホで講義を聴きながら、

 

チャリこいで家に帰り、家で片付けと明日の準備をしながら、講義を聴けるという素晴らしさ。

 

 

もう、オンライン講義なしでは生きていけない。。。笑

 

 

しかも、分かりにくかったところを翌日にOD配信で確認できるというお得さ。。。

 

 

北辰会会員に限らず、対面実技指導が受けられないコロナ禍のうちに、しっかりと学術のレベル、特に「学」のレベルは、最高まで高めましょう。

 

 

臨床家にとって、学と術は両輪の輪です。

 

 

今回の第5回古典ライブのテーマも

 

「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」

 

であり、今回は

 

「内傷(脾胃)」

 

にフォーカスした内容でした!

 

 

奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、回を重ねるごとに分かり易さが増している感じがあります。

 

 

今回は、今の晩夏~初秋の時期にタイムリーな「内傷」で、主に金元の4大医家の一人である李東垣(1180-1251)の説を引きながら、

 

内傷のほとんどは中気(中焦の気≒脾胃の働き)が関係している、従って脾胃に着眼した治療は重要、という内容でした。

 

(なかなかの極論ではありますが。。。)

 

 

食欲の秋であり、また、夏の間にした暴飲暴食の影響が悪い面で出てきやすい時期でもありますので、このことについて知っておく、意識するのはとても重要です。

 

 

今回は、なぜか僕だけ(苦笑)画面がフリーズしましたが、どうにかリカバリーできました。(^^;

 

 

まあこういう不具合とか操作上の問題なんかも、今後の5Gの時代ではどんどん改善されてくるのでしょう。

 

 

こうやって何回もやっていくうちに、講師の方も、視聴者の方も、オンライン講義に慣れて、コロナもまだまだ長引きますから、今後は座学はこれが間違いなく主流になることと思います。

 

 

こんな便利なことに慣れたら、もはや以前に戻れるわけないですな。(*‘∀‘)

 

 

今回、印象的だったのは、「補中益気湯の中に柴胡と升麻が入っていることの重要性」というお話。

 

 

金元の4大医家の中でも、特に脾胃の働きを重視し、”補土派”と言われる李東垣(1180-1251)が創方した薬として有名で、現代の臨床でも非常によく使われる「補中益気湯」という薬(補気剤)があります。

 

 

これの中身(構成生薬)は、各古典によって多少の違いはありましょうが、基本的には

 

人参・白朮・黄耆・当帰・柴胡・陳皮・炙甘草・升麻(by『中医臨床のための方剤学』)

 

なのですが、この薬の中に入っている柴胡と升麻は、表証の薬(辛凉解表薬)でありながら、補気剤に配合すると升陽作用を発揮します。

 

 

これを鍼で表現しようとすれば、脾胃を補う配穴に、臨泣などの木気を巡らせる配穴を足すと、補中益気湯のそういう側面が表現できたりします。

 

 

臨床上、上實下虚や上熱下寒、いわゆる冷えのぼせや、人体の上下のアンバランスが起こった状態の患者さんに接する機会は多いですが、

 

意外と中焦脾胃に注目して「補気昇提」という考え方で治療するとうまくいくケースがあります。

 

 

何でも清熱や降気を考えりゃいいってもんじゃない。

 

 

中焦を補気し、清陽を押し上げることで、かえって邪気が降りる、足が温もる。

 

 

ここもなかなか、東洋医学の臨床家の腕の見せ所でしょう。

 

 

改めて、よくよく考えておくべきだと思いましたね。

 

 

また、以前から奥村先生が深く研究されている腹診論に関して、先天易と後天易と境界と、木土の五行の相生相剋の話、また、味岡三伯門下で岡本一抱(1655-1716)の同期で、

 

弟子の中の四傑といわれる浅井周伯(1643-1705)の子孫が記したと言われる「五蔵決用圖」の話など、今回もなかなか含蓄のあるお話を頂きました。

 

 

まあ簡単にいうと、江戸期の医家は腹部に宇宙を見て、治療をやっていた、ということですね。

 

 

これを壮大で、スケールが違う!美しい!!と取るか、Primitiveととるか、非科学的でとるに足らない、思弁的であり、観念論では病気は治らない、と斬るか。

 

 

・・・とまあこのように、2000円では安すぎる、非常に学びのあるこの講座、会員の先生方限定の講座ですが、これを機に入会の方はぜひ☆

 

 

 

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(一社)北辰会、第四回古典ライブを視聴しました!!

2021.08.20

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8.18(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

日々感染者が過去最高と大騒ぎになり、医療も逼迫どころか部分的に崩壊しているという報道がなされる中、歩みを止めない北辰会。

 

 

毎月の最新のeラーニング講義配信に加え、随時配信の基礎~応用講座の数々。

 

 

さらに毎月1回のライブ配信に加えて、この古典ライブです。

 

(正直、有り得ないボリュームだと思います。向学心の高い人にとっては、超お得なメニューでしょう。笑)

 

 

しかもOD配信で何度でも視れるというお得さ。。。

 

 

対面実技指導が受けられないコロナ禍のうちに、しっかりと学術のレベル、特に「学」のレベルを最高まで高めましょう。

 

 

臨床家にとって、学と術は両輪の輪です。

 

 

今回の第四回古典ライブのテーマも

 

「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」

 

であり、今回は

 

「火証」

 

にフォーカスした内容でした!

 

 

 

奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、回を重ねるごとに分かり易さが増している感じがあります。

 

 

今回は灼熱の夏に「火証」で、タイムリーな内容の筈だったんだけど、最近雨が続き、妙に気温が下がってますね。。。苦笑

 

(まあ昨日今日あたりは上がっていますが。)

 

 

まだまだ残暑で、9月末くらいまでは暑い日が続きますので、「火証」について知っておくのは良いことです。

 

 

今回も、途中でマイクのトラブルもありましたが、すかさずリカバリーできていました。(^^)

 

 

こうやって、やっていくうちに講師の方もオンライン講義に慣れて、コロナもまだまだ長引きますから、今後は座学はこれが間違いなく主流になることと思います。

 

 

・・・もう、昔には戻れませんね。

 

 

切ない気もしますが、仕方ないことです。

 

 

過去にもこうやって、馬での移動から人力車、自動車、飛行機へと変容してきたのが、ここ数百年の人類の歴史です。

 

 

今回もそうなるでしょう。

 

 

今回の講義にしたって、診療が終わって、スマホで聴きながらチャリをこいで家に帰り、洗濯物やら片付けやらなんやらをしながらワイヤレスイヤホンで聴いていました。笑

 

 

こんなこと言うと、

 

「それじゃ集中力が・・・」

 

とかいう批判が聞こえてきそうですが、他のことに気をとられてて聞き逃がしたところとか、不明瞭な印象の部分については、後日オンデマンド配信でじっくり聞き直せば再び頭に入るので、まったく問題ないです。

 

 

こんな便利なことに慣れたら、もはや戻れるわけないですな。(*‘∀‘)

 

 

今回、印象的だったのは、「正治と反治(逆治と従治)」というお話。

 

 

 

「火証」といえば激しい熱証な訳ですから、治療は当然清熱法という、熱をとる、冷ますやり方を行うのが常道なんですが、それをあえて温める治療を行うことで回復させるという方法について。

 

 

これについては、私も臨床上やることはあるのですが、「どういう場合に」行うか、というシャープな判断については、ピタッといかないこともあります。

 

 

ここもなかなか、東洋医学の臨床家の腕の見せ所でしょう。

 

 

また、熱証があるということは陰分の不足がある、陰分の根源は腎の臓なんだから腎に着眼することが重要、というのも、よく言われることですがやはり重要です。

 

 

そこで、腎をどういじるの??という問題に直面しますからね。

 

 

どちらも改めて、よくよく考えておくべきだと思いましたね。

 

 

また、以前から奥村先生が深く研究されている「相火論」「膜」に関して、岡本一抱の行燈の説や、有名な沢庵和尚の『五臓註』の図を引き合いに、

 

なかなか含蓄のあるお話を頂きました。

 

 

 

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(一社)北辰会、第三回古典ライブを視聴しました!!

2021.07.23

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7.21 (月)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

第三回のテーマも

 

「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」

 

であり、今回は

 

「中暑」「中湿」

 

にフォーカスした内容でした!

 

 

 

 

奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、今回はタイムリーな内容であったこともあり、

 

臨床的な話が随所に入っていたのが素晴らしかったです。

 

 

(一社)北辰会はもちろん鍼灸学術研究団体ですが、研究者や学者の集まりではなく、あくまでも「実践から理論へ」を旨とする、鍼灸臨床家集団です。

 

 

今回、途中でカメラのトラブルもありましたが、回を重ねるごとに、スライドの見やすさ、段取りのスムーズさがパワーアップしていますね。(^^)

 

 

 

今回、暑邪に侵襲される「中暑」、湿邪に侵される「中湿」を中心に解説して下さいましたが、印象的だったのは、湿邪にも深さがある、というお話。

 

 

また、脈診所見において、弦と緩が混在するパターンの話もあり、これもなかなか注意すべき話だと思いました。

 

 

臨床をやってて思うことの一つとして、「湿邪=脾の臓にこたえる」という短絡的発想は、非常にマズいということです。

 

 

肺なのか腎なのか、あるいは肝なのか、日本ではほぼ1年中問題になる、「湿邪」というものを、どれだけ多面的に評価し、対応できるかどうか、

 

という問題は、東洋医学の臨床家の腕の見せ所でしょう。

 

 

改めて、よくよく肝に銘じるべきだと思いましたね。

 

 

 

・・・とまあこのように、非常に学びのあるこの講座、会員の先生方限定の講座ですが、これを機に入会の方はぜひ☆

 

 

 

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(一社)北辰会、第二回古典ライブを視聴しました!!

2021.07.01

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6月最終日の昨日、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義に参加してきました!!

 

 

第二回のテーマは

 

「古典に学ぶ病因病機 ~万病回春病因指南を題材として~」

 

です!

 

 

今回の講義の題材である『万病回春病因指南』というのは、江戸時代の著名な医家であり、北辰会(というよりも近現代日本の東洋医学業界全体)が尊崇してきた岡本一抱(1655-1716)が著した、

 

中国明代、龔廷賢(きょうていけん 1522-1619)の『万病回春』の解説書です。

 

参考論文『『万病回春病因指南』の成立過程と構成』渡部栄輝

 

(万病回春については名古屋大学医学部史料室内サイト参照)

 

 

奥村学術部長の圧倒的知識量と、新風代表のサクッとしたまとめ、というコンビネーションで語られるこの講義ですが、今回は後半の奥村先生の考証学的な解説が恐ろしかったです。( ;∀;)

 

 

奥村先生のことは20年前から存じ上げていますが、先生はそのもっともっと前、1980年代から中医学研究、古典研究を日々続けてこられ、今回の講義や最近の発言をうかがっていると、

 

それらの積み重ねがいよいよ縦横斜めに繋がってきており、集大成されてきている雰囲気を感じました。

 

 

今回、寒邪に侵襲される「中寒」を中心に解説して下さいましたが、印象的だったのは、外邪に侵襲されて脈が堅いものは順、外邪に侵襲されているのに脈が緩んでいるものは逆、

 

それ以外にも、病態と脈が反するものは危ない、というお話。

 

 

また、順逆にも幅があり、逆だからイコール死病、ということではなく、難治なものと死病の弁別も重要ですね。

 

 

臨床をやってて思うことの一つとして、この、病態と脈が一致しないものというのは、しばしばドキッとするんです・・・。

 

 

改めて、よくよく肝に銘じるべきだと思いました。

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、会員限定古典講座に参加しました!!

2021.05.20

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コロナ禍、まだまだ続いております。

 

 

完全終息はいつになるやら。。。(-_-;)

 

 

そして、この分だと、終息後の世界は、コロナ前までとは、変わったものになってしまうことでしょう。

 

(きっと良い面と、悪い面がありますね。)

 

 

現在、大阪、近畿圏は医療供給体制が大変なことになってるし、全国的にも、ワクチン争奪戦がすごいですね。苦笑

 

 

・・・まあ、これまでの流れからしたら、当然そうなるでしょう。

 

 

徹底した人流抑制、感染対策もいいけど、それに加えて鍼灸漢方の積極的な利用を、ってな流れにならんもんかね。。。(*´Д`)

 

 

 

また最近は雨が続いて、東京も梅雨の雰囲気になってきました。

 

 

次から次に、世の中色々あるけど、こんな時は落ち着いて、粛々とやることやるのが吉ですね。

 

 

どうであれ患者さんは、毎日来ますので。

 

 

 

 

ところで、昨日の夜は(一社)北辰会、会員限定企画、古典講座(ツイキャスライブ)に参加してきました!!

 

 

僕は「ツイキャス」というものを使うのが初めてで、最初は(今でも?)なかなか慣れなかったですが、音も映像も良く、聴きやすかったです。

 

zoomだのツイキャスだのteamsだのインスタライブだの何だの、もはやオジサンには何が何だか。。。( ;∀;))

 

 

内容も、これまで北辰会で暫くの間やっていなかった、古典を読んで解説する講義です。

 

 

題材は、これまで北辰会が発足以来たいへん尊崇してきた医家である、江戸期の岡本一抱(1655-1716)『万病回春病因指南』です。

 

 

これは、中国の医家である龔廷賢(きょうていけん 16-17世紀)『万病回春』を参考に、岡本一抱が病因病証学にフォーカスして書いたと言われる書です。

 

(一抱は『万病回春』の豊富な内容の中でも、特に病因学を重視していたとか。サスガだね。(^^))

 

 

ここに、現在のコロナ(疫癘)の病因に応用できる内容が書かれており、

 

「日本、中国の古典に触れつつ、タイムリーな内容も学べる」

 

ということで、1度で何度もおいしい、シリーズ企画となっております。

 

(見逃し配信もあり!!)

 

 

しかも講師は奥村裕一学術部長藤本新風代表という、超豪華コンビです。

 

 

会員の先生方はもちろん、これを機に入会の方もぜひ!!

 

 

・・・因みに、実はその昔、今から15年以上前は、関東支部の勉強会が終わった後に、有志数名で会場の別室に残って、岡本一抱の影印本を読む、という勉強会をやっていたことがあったんですが、

 

あれがいつの間にか無くなってしまって残念だったので、個人的には当時を思い出して懐かしい気持ちになりました。。。

 

 

受講者も、北海道から沖縄まで、全国の北辰会会員が多く参加したようで、今後はあらゆる教育分野で、座学はこれ(オンライン)が中心、主流になると思いますね。

 

(15年前当時の古典読解の講義の参加者は4、5人だったと思います。そこから考えても、すごい進歩です。)

 

 

まあ、関西の勉強会に、最初は片道数千円の夜行バスで通い、少し余裕が出てからは新幹線で、15年間も毎月欠かさず通った私としては、もちろん言うまでもなく、

 

ライブ講義の良さ(講義後の飲み会も含めて)は分かりすぎるほど分かっているけど、もはやこれだけインフラが整ってきていますので、

 

今から数年経つうちには、やれ移動がめんどくさい、やれ大会場だとスライドも見えにくい、音声も聞こえにくい、実技デモなんかでも、

 

手元が見えにくい、というマイナスの感覚の方が勝ってくるんじゃないでしょうか。苦笑

 

 

また、こういうイベントを打つ主催者側にとっても、申し込み手続きやら、入金の管理等々のインフラも、今後どんどん進化し、使いやすく、漏れの無いものに整備されていくことでしょう。

 

 

こうやって、最初はなんだかんだ言いながらも、結局は馬車から自動車に、黒電話からスマホへと、人類の道具や生活様式は変化してきたわけなんで、少し寂しい感じもしますが、もはやこの流れは誰にも止められないでしょう。

 

 

まあ、僕ら臨床家としては、色々な学問を効率よく学ばせて頂き、それを臨床に活かせばいいだけの話なので、いい流れなのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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東洋鍼灸専門学校、2021年度講義開始。

2021.04.10

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コロナ禍がまだまだ騒々しい中、2021年度の東洋鍼灸専門学校での講義が始まりました。

 

 

東鍼校では、今年度は基本的には対面講義をベースに進める方針のようで、先週、第一回の講義に行って参りましたが、昼夜のクラスともに全員出席でした。

 

(素晴らしい!(^^))

 

 

そもそも、鍼灸学校のような、学問だけでなく技術を教える学校にとって、オンラインでの指導には限界があります。

 

(・・・というか、技術に関してはほぼ無理じゃないでしょうか。)

 

 

ですので、まあ色々なご意見はありましょうが、世の中の情勢を見つつ、出来る限り対面で行いたい、というのは、学校にとって普通の考え方ではないでしょうか。

 

(もちろん欠席者にはオンラインで対応するようですが。)

 

 

ともかく、さっそくガイダンスと実技デモで暴れてきました。

 

 

去年の春(4月5月)は一切の講義が中止となり、突然ヒマな時間が増えて、一気に7㎏太ったんですが(笑)、今年はダイエット継続できそうです。

 

 

このまま、コロナの状況が悪化せずに、年度末まで対面講義が継続できることを祈ります。(^^;

 

 

・・・さーて、今年はどんな学生さんとの出会いがあるか、楽しみです。

 

 

 

 

 

 

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