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2021.05.05
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清明院、5.3~4まで、GWの臨時休診を去年同様、短めに頂きまして、本日から元気に診療再開しております!
(休んでても、やれることが無さすぎるからです。。苦笑)
このGW中も、去年同様、残念ながら実家には帰らず、寝るだけ寝た後は、運動不足解消にと、夜の都内をひたすらチャリで爆走していました。(笑)
しかしまあー、路上飲みがヒドイ。。。
歌舞伎町を通ったら、路上に酒を持った若者たちが、ひしめき合うようにして、路上にごった返しており、
「なんだここは!レイヴやフェスの会場か!?(゜o゜)」
と思うような有様でした。
(その横をチャリで颯爽と駆け抜けました☆)
知り合いに聞いたら、歌舞伎町だけでなく、渋谷も、下北も、六本木も、繁華街はどこも似たような状況だそうです。
こうなるなら、マスク強制、手指消毒強制、入店時の検温強制、アクリル板完備、SD徹底の飲み屋に入らせちゃった方が、まだ予防効果高いんじゃないか?とすら思ってしまいます。
(治安の面から見ても。。)
映画館や百貨店を強制的に閉めさせているのも、どこまで効果があるのやら。。。
(映画館や百貨店で、飛沫飛ばすかねえ??)
ここ最近は世界ではインドが、日本では関西の方がエライことになっていますが、この分では東京も時間の問題でしょうな。。。
緊急事態宣言も、11日で明ける感じはまったくしません。
(恐らく今月いっぱい、あるいはもっと長くなるのではないでしょうか。。)
コロナ禍も1年以上続き、みんな心が荒んできているのか、SNSでの書き込みも、以前にも増して悲観的なものや攻撃的なもの、誹謗中傷、怒鳴り合いが増えている印象があります。
(まあ、そんな程度でガス抜きになるなら、いいのかもしれないが)
最近、よく御高齢の患者さんと言うのですが、コロナ禍は大変だけど、空から毎日爆弾が降ってきた、あの頃(戦時中)よりはマシだよね、
あの状況(主要都市全部焼け野原)から立ち直ったんだから、日本は今回も大丈夫だよね、と、笑いながらやっています。
・・・まあ、しっかりと気を引き締めて、予防に関してはやれることはやって、冷静に普段通り生活、これに尽きます。
こういう時こそ、しっかりと勉強、運動、睡眠☆
・・・さて、僕はまた毎日、朝から晩まで、鍼します。
〇
2020.02.11
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2.9の日曜日は、お茶の水で行われた、第37回、日本東方医学会学術大会に参加してきました!!
この日のテーマは『万病撃退!大腸が寿命を決める』ということで、会頭は有名なマリーゴールドクリニック院長の山口トキコ先生でした。
午前中は二時間で一般発表12連発。
何と言っても、この日は私が講師を務める順天堂大学東洋医学研究会の須賀望君が、会の活動紹介をしてくれました。
前回の東洋医学会の時の松尾君といい、学生とは思えない、落ち着いた立派な発表で、とっても嬉しくなりました☆(^^)
今後も、ドンドン積極的に学会等々に出ていってほしいと思います。
一般発表で他に印象的だったのは、ひぐらし整形外科内科の丸野紀子先生による、ラドン温泉療法のお話し。
日本ではあまり聞きなれず、癌患者さんの免疫療法の一つして、たまに聞くぐらいの印象ですが、ヨーロッパの方ではかなり市民権を得ているそうで、
実際に受けに入ったエピソードはなかなか印象的でした。
僕も近いうちに、どんなもんか、天然ラドン温泉にでも行ってみようと思います。(`・ω・´)ゞ
なんでも、モノは試し!
午後も内容は盛りだくさんでしたが、特に印象的だったのは、健康ジャーナリストの原山建郎さんの遠藤周作のお話し。
遠藤周作は近年、映画『沈黙』で話題になりましたが、遠藤周作と実際に親交のあった原山さんのお話しは非常にリアルで、遠藤周作が若いうちから色々な病気をし、
医療に対して色々な提言をしていたことを初めて知りました。
東大の入院マニュアルに、遠藤周作の意見が反映されているとは・・・。
しかも今回の会頭である山口先生とも関係があったとは・・・。
またこの日は、蓮風先生とも親交のある川嶋朗先生にもご挨拶させていただきました。
懇親会では、医師を目指している高校生で、すでに学会に参加している子にも会うことが出来、感動しました。
高校1年生で、大人の学会に参加とは、現代っ子のアンテナの高さは素晴らしいと思います。
順天堂東医研の子たちといい、ニューパワーが次々に出てきています。
東洋医学のミライも、捨てたもんじゃないかもしれませんな。(^^♪
そして終了後は、ちょっとした会議。。。
色々、先々が楽しみになるような、良い週末☆
2019.05.20
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これまでのお話し
◆台湾の歴史に思いをいたす。
台湾(中華民国)という国に行くにあたっては、歴史をある程度知らなくてはいけないと、事前に研修メンバーといくらかの情報を共有しました。
・・・まあネット上に情報はいくらでもありますね。
台湾の歴史を語る上で外せない「霧社事件」を題材にした映画『セデック・バレ』はおススメです!!
まあ近年、韓国、北朝鮮、中国は露骨な反日教育、反日姿勢であり、台湾、その他多くのASEAN諸国は親日的、なんていうステレオタイプが広まっていますが、
本来は世界中の一つ一つの国と日本の間には、それなりの歴史ドラマがります。
そういうことを予め知った上で、その国に行くのと、全くの無知で、その国に行くのとでは違う。
僕はそのように考えています。
今回、初代総統である蒋介石の哀悼施設である中正記念堂や、道教、仏教の寺院にも訪れましたが、中正記念堂ではそのスケール感と、儀仗隊交代式の物々しさ、
寺院では台湾の人々の信仰の深さ、重さを感じました。
(俺はおみくじ引いたら凶出たけどネ。。。(T_T))
↑↑中正記念堂。
↑↑蒋介石像。「倫理」「民主」「科学」の3つのスローガン。
↑↑儀杖隊の気合い。
↑↑交代の時間まで、全く微動だにしません。。。
↑↑人でごった返す寺院。個人的には電光掲示板はやめて欲しかった。。。
↑↑圧倒的お供え物。
↑↑道教寺院での読経。女性なんですね。。。日本ではあまり聞けませんね。
〇
今回、研修メンバーの全員が台湾を気に入ったと思います。
人が優しい、なんか日本ぽい、飯が旨い。
今回は台北でしたが、台中と台南もいつか回ってみたいですね。
続く
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2019.04.09
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最近のお話し
参照
前回書いたように、葛根湯は、桂枝加葛根湯に麻黄を加えたもの。
で、桂枝加葛根湯は、桂枝湯に葛根を加えたもの。
今日は
「そんじゃ桂枝湯は?」
というお話。
・・・これこそ、まさに漢方薬の王様みたいな薬です。
出典はもちろん漢代、『傷寒論』でありまして、『傷寒論』のド頭に出てくるのが桂枝湯です。
また、北辰会会員の必携の書である『袖珍中医四部経典(※)』にも収録されている、清代の名医、呉鞠通の著書『温病条弁』も、ド頭に出てくる方剤はこの「桂枝湯」なのであります。
((※)・・・『黄帝内経素問』『黄帝内経霊枢』『傷寒論』『金匱要略』『温病条弁』がすべて簡体字で収録されている、何とポケットサイズの書。)
数千年の風雪に耐えてきた名方ですね☆
『傷寒論』中の桂枝湯掲載の条文を全てここに拾おうと思うと、あまりにも長くなるのでやめますが、これ自体にもとにかく非常に多くの使い方があり、
バリエーションも非常に多くある、漢方薬の王様です。
『金匱要略』にも、栝楼桂枝湯、白虎加桂枝湯、枳実薤白桂枝湯、鳥頭桂枝湯、柴胡桂枝湯と、様々なバリエーションや使い方が紹介されています。
・・・まあー、それだけ奥が深い薬なので、あまり簡単に語るのは語弊があるのですが、最もポピュラーな使い方は、カゼの初期に使う場合です。
しかし、麻黄湯とは違って、桂枝湯の場合は汗があります。
外から邪気が入ったことによって、体の表面における気血の流れのバランスが崩れて、本来出てはいけない汗が、ダラダラと出てしまっている状態です。
そこで、気血を調和させて、気の流れをよくし、結果的に邪気を散らし、汗を自然に止める薬、という理解が、最もポピュラーでしょう。
また、以前書いたように、桂枝湯は、服用した後に熱くて薄いおかゆ(熱稀粥)をすすれ、と書いてあることも有名ですね。
映画『レッドクリフ』で、感染症にかかった兵士に桂枝を煎じて飲ませているシーンがありましたが、三国志の時代から使われる、超有名な方剤です。
(映画の中でも孔明が言っていたけど、ああいう重篤な感染症が桂枝湯で治るというワケではないよ。)
この桂枝湯の様々なバリエーションについても、いつか気が向いたら書きましょうかね。
〇
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2018.10.16
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これまでのお話
大伯父の人生 4 参照
フィリピンの戦い(主にレイテ島、ルソン島)の日本軍の犠牲者は、約50万人と言われているらしい。
大東亜戦争では軍人、民間人合わせて300万人以上の日本人が亡くなっているので、その約6分の1はフィリピン戦で命を落としていることになる。
フィリピンで戦った日本軍は、ほぼ全滅に近い。
その犠牲の一人が私の大伯父、というワケだ。
これは、冷静にフィリピン戦の前までの流れ(南方での負けっぷり)から考えれば、当然の結果、と見ることも出来る。
援軍も補給も弾薬もない中で、マニラ陥落後、半年ものゲリラ戦。。。
下された命令は、有名な「永久抗戦」。
アメリカの本土上陸を1秒でも遅らせろ、そのための捨て石になれ、という、大本営からの無理難題のお達し。
(これを大真面目に守ろうとしたわけだから、教育というのは恐ろしい。)
まあ、大東亜戦争自体がそうだけど、何であんな、そもそも勝ち目ゼロの戦争なんてやったのか。
白人の横暴に、アジアを代表して刃向かった?
自国の権益の更なる拡大のため?
大東亜共栄圏という理想郷の実現??
日清、日露、第一次と勝ち進んで、調子に乗った??
まあいずれにせよ、要は強い奴に、勝ち目のないケンカを挑んで、普通にボコられた、ってトコですかね。
(まあ、そう仕向けた強い奴の手に乗っちゃった、って感じですかね。)
腹立つけど仕方ない。
現実として受け入れざるを得ない。
まあ後世の我々は、何事も、精神論根性論や、運任せだけでは勝てない、ということと、勝てないと分かっていながらも、ケンカを挑まなきゃならない、
というような状況を絶対に作らない、ということを、キチッと学び、日々意識するべきだと思います。
(鍼灸臨床も一緒ですね。)
まあそれでも同じことを繰り返してきたのが、人間の歴史なんでしょうけども。。。orz
フィリピン戦の全体像については、この動画が分かりやすかった。↓↓
また、この証言集も、貴重なものばかりで、非常にリアル。↓↓
(NHKが作ったものだからヤダ、という人もいるかもしれないが、実際の当事者の声であることには変わりない。)
映画では、ルソン島の戦いをモデルにした日本映画は恐らくなく(あったら誰か教えて下さい)、レイテ島の戦いを題材にした『野火(のび)』という有名な映画がありまして、
これは実際にレイテ島の戦いを生き抜いた作者、大岡昇平さんの小説をもとにしており、1959年版と2015年版があります。
僕は2015年版を見ましたが、まあー、ほとんどホラー映画です。。。
『野火』で描かれているのは、レイテ島の主な戦闘で日本が敗北して、敗走後の散り散りになった兵士たちのジャングルでの話ですので、ルソン島の戦いで言えば、
3月に大伯父が亡くなった後の、北部での半年くらいの状況に近いでしょう。
(てか、そうであってほしい。。。)
宇多丸さんは絶賛です。
(因みに上記に紹介した動画と映画は、どれもショッキングな内容なので、心臓弱い人はやめといた方がいいです。)
・・・まあ、実際に2世代前の日本人が経験した、こういう動画や映画や証言なんかを、空調の効いた部屋で、清潔な飲み物でも飲みながら見れるという現実に、
僕ら現代の日本人は心から感謝できるかどうか、じゃないすかね。
私の祖父は海軍出身なんですが、いつか
「そもそも戦争なんてバカバカしいんだけど、レイテまでは仕方ない面はあった。でもそれ以降は、降伏の段取りが遅すぎた。だから結果的に無駄な犠牲を増やし過ぎた。」
というようなことを言っていたことがありました。
まあレイテまでは、連合艦隊がギリギリ機能していたので、これは海軍軍人らしい見方なのかもしれませんが、まあ当時の国家体制では、あの時点での降伏は無理だったんでしょうね。
あの当時に、中枢部がパッとそういう判断が出来るような状況だったのであれば、そもそも開戦なんてしてないようにも思えます。
・・・戦争から学ぶことは多く、非常に大事だと思っています。
日々の鍼灸臨床も、学校講義も、清明院という組織のマネージメントも、同じところがあるからです。
自信のない症例に
「そもそも触らない」
という選択、多角的に見て、イケるかと思って触ったけど、やはり無理だったという場合に、
「ではどうやって幕引きするか」
という選択など、その場その場での的確な判断力、集中力が要求されます。
これを間違えば、旧日本軍のように、多くの犠牲を伴って「大敗」します。(苦笑)
続く
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2018.10.01
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まずは今回の台風24号で被災された方に、一刻も早い復興を祈ります。
今回、またしても死者が出てしまったようで、今年は東北大震災以来の、自然災害の恐ろしさを思い知らされる年になってしまいました。
また25号が来そう、とのことですので、万全に備えましょう。
・・・さて、今日の記事いきます。
〇
時折、学生さんから相談されることがある。
「どこの流派で勉強するのがいいか、よく分かりません。」
と。
(北辰会に聞くなや、って感じもしないでもないですが。。。(笑))
僕はいつも、
「であれば、まずは片っ端から勉強会に行くか、治療を受けに行けばいい。」
と答えます。
(そう言うと、行っていない人がほとんどだったりします。(苦笑))
そういう中で、自分がシンパシーを感じる流派や先生が見つかればいいと思う。
(もし見つからんかったら、自分で流派を作るか、西洋医学をやるか、慰安をやるか、かな。)
待っててもダメ!
悩む前にまず行動!
自分の人生、自分で切り開くにはそれしかない!!
〇
しかしこれは、業界側の責任でもある。
確かに日本の医療界、鍼灸界には、鍼灸治療のガイドラインなんて、ないに等しい。
だから流派乱立、諸説紛々である。
どの流派も治しているし、どの流派も治せていない。
だから治している面を褒められ、治せていない面を批判されている。
そのパーセンテージや有意差は不明。
今後も、明らかになる気配はない。
だから多くの学生は仕方なく、自分と縁のあった流派に属して勉強するか、どこにも所属せずに、いわゆる色んな流派のいいとこどりの
「つまみぐい治療」
を実践する鍼灸師となる。
しかし、これは良く言えば「いいとこどり」だが、悪く言えば一貫性のない「ごちゃまぜ支離滅裂治療」だ。
どの流派も、説得力はさておき、それなりの一貫性はある訳だが、それらをごちゃまぜにしてしまったら、それこそ訳の分からない治療になる。
自分がそれをやっていることに対して、飯は食えていても、不満や不安、なんか煮え切らない思いを感じながら、日々生きている鍼灸師は少なくない筈だ。
そういう鍼灸師は往々にして、重症度判断や予後の見通しや病態生理は、西洋医学のものを採用していたりし、それはもう東洋医学ではない。
これまで、たくさん見てきました、そういう鍼灸師。
どの流派の方法論も魅力的だけど、「あれもこれも」になって、結果的に自分なりの東洋医学的な物差しが持てないのであれば、
東洋医学の実践者とは言えない。
畢竟、「東洋医学の医者」になろうと思ったら、ある流派の学術のエキスパートになるか、自分で流派を作るか、しかない。
あるいは西洋医学の物差しを採用し、「東洋医学の医者」ではなく「鍼立て」となるか。
あるいはそのどちらでもない、「なんか煮え切らない人生」になるか。
単に飯食うだけなら、別にどれでもイケる。
あとは自分の納得度だけ。
映画『スマグラー』にあったセリフ。
「望まぬ日常に埋もれるカスにはなるな。」
ですな。
自分のやっていることが、本当に患者さんのためになっているか。
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2018.02.25
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前回のお話
◆血虚に配慮した、痰濁上擾の鍼灸治療
前回までで、ザックリではありますが、先日の研修会で先輩が倒れたメカニズムに関して、簡単に仮説を立てました。
でもまあ、まさにこれが、僕らが頭の中で普段行っていることです。
痰濁上擾が中心で、背後に血虚もアリ、と考えた場合、どんな鍼灸治療が考えられるでしょうか。
実際に、今まさに意識不明(人事不省)になっている最中は、まずは意識をつけないといけないので、”気付けの鍼”といわれるやり方がいくつかあります。
(専門的には”開竅法”と言ったりします。)
映画『レッドクリフ』で、気絶した人に対して、鼻の下にある「人中」という経穴をグッと押して意識をつけるやり方が出てきましたが、ああいうのも一つの方法です。
また、韓国ドラマ『太陽人 イジェマ』なんかでは、麝香の粉末を竹筒で鼻に吹き込んでくしゃみを誘発して意識を付ける、なんていうシーンもありましたね。
ただ今回の場合は、倒れてすぐに、自然と意識が付きましたから、こういう場合は、再発防止の鍼をすることになります。
基本的には、このケースで言えば痰濁を下す鍼です。
(あえて配穴は言いませんが、『経穴解説』『穴位通鑑』参照です。)
・・・でも、そこであまりにもキツイ瀉法を加えると、陰血を傷ってしまって、血虚を悪化させてしまう可能性がありますので、陰経の経穴などは極力避けた方がいいとか、
血そのものや、血の生成に関与する臓腑と関わる経穴は避けた方がいいとか、選穴にしても補瀉手技にしても、そういった配慮が必要になります。
補瀉 目次 参照
・・・で、治療後の排便、排尿、発汗、食欲等の状況に注意を払って、きちんと痰濁が下っているかどうか、血虚が埋まってきているかどうか、
適宜判断していかなくてはいけません。
これがうまくいって、その治療を一定期間続けたら、今回と同じような状況にさらされても、暈厥を起こさない体にしていくことが出来るでしょう。
・・・まあ、これが鍼灸、東洋医学としてのやり方なんですが、実際に目の前で突然バターンと人が倒れた時に、急場で、すぐに意識が戻るものなのか、
このまま何年も昏睡状態になってしまうようなものなのか、あるいはそのまま帰らぬ人になってしまうようなものなのか、適切に判断しなくてはいけませんが、
この判断は簡単ではないです。
北辰会方式では、顔面気色と脈で判断することになっていますが、長くなるし専門的過ぎるので、ここでは詳細は述べません。
急な意識障害には、他にどんなものがあるのでしょう。
まずは西洋医学的な分類を見てみましょう。
続く
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2018.01.18
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再び、墓マイラーに行ってきました!!
これまでの墓マイラーは 墓マイラー 目次 参照
今回は番外編として、医家ではなく、沖縄戦没者慰霊編。
小学生の頃から、戦争の話は断片的に聞いていて、僕が子供の頃は、わずか40年くらい前の話なのに、教育から常識から、
現代とのあまりの違いに、何となく興味があり、この業界に入ってからは、行政上の鍼灸医学、東洋医学への不平等な扱いを現場で実感し、
日本の近代史、医学史にさらに興味を持つようになり、祖父が海軍であったこともあり、明治維新や大東亜戦争に関しては、
非常に興味を持つようになりました。
そして、ずーっと行ってみたかった沖縄の戦跡。
大東亜戦争時、南洋諸島や樺太、占守島、硫黄島と並んで、非常に激しい地上戦が行われた地です。
去年はハクソーリッジという映画にもなり、僕の中で興味が高まっていました。
最近観た映画 参照
そこでとうとう、行ってきました!!
↑↑逆光で見にくいですが、戦争終結後、いち早く(と言っても約1年後)作られた沖縄県民による慰霊碑「魂魄の塔」。
↑↑当時は逃げ場所がなく、人口の壕以外にも、沖縄の土地独特の天然の洞窟や鍾乳洞(ガマ)の中を隠れ場所や病院として利用していました。
いくつか回りましたが、どこも非常に狭く、暗く、ジメジメ暑く、しかも当時は非常に臭く、まさに地獄絵図のような場所だったそうです。
それでも住民としては外の「鉄の暴風」の中に比べれば天国だったようです。
↑↑有名な「ひめゆりの塔」。この隣の資料館は必ず寄るといいと思います。
塔のすぐ隣には沖縄戦の医療人への慰霊碑も。
軍医のギリギリの判断が功を奏して、多くの人が助かった例も、そうでない例もあるそうです。
↑↑白梅の塔。地元のガイドさんは、ひめゆりだけが有名になって、観光地化しているけど、学徒隊はひめゆり以外にも白梅や梯梧など、たくさんあって、
そのどれもが、非常に悲惨な目に遭っているんだ、ということを強く強く言っておられました。
今回初めて実際に現地に行き、何人かのガイドさんから当時の話を聞くと、1945年の3月から6月末までの沖縄がどういう状況だったか、
その悲惨さ、過酷さ、恐ろしさ、非常に良く分かりました。
・・・やっぱ行かないとダメだね。
あれを生き抜いた人は、ホントに凄いと思います。
(ひめゆりの塔の資料館に行くと、生き延びた人のインタビュー映像が流れています。)
沖縄は、あれから72年経った今でも、残念ながら国際問題山積で、完全に平和とは言えない場所ですが、それでも当時は米軍の軍艦で埋め尽くされていたという海や、
「鉄の暴風」と言われる、1m四方に数十発の爆弾が落ちたと言われる土地と比較すれば、当時よりは格段に平和になった沖縄を見ると、亡くなった多くの人の死も、
決して無駄じゃなかったのかなと、まあ言葉にはなりませんが、ただただ、手を合わせたくなります。
合掌
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2017.04.25
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23日の日曜日は、高田馬場で開催された(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!
今年度一発目の関東支部です。
今回、午前中は実技訓練「脈診 望診」。
四診(診察法) 参照
年度が替わって、実技指導のやり方が変わりました。
これまでは一人の講師が5人から10人くらいの受講生を指導するスタイルだったのですが、これだと講師によって教える内容にバラつきが出る上、
消極的な人や引っ込み思案の人はモデルにあまり触れずに終わってしまうようなケースがありました。
そこで今年度からは、最初に尾崎支部長が実技のデモを見せ、その後、二人一組になって、
「体表観察練習帳」
を記入しながら実際に体表観察をやってみて、それを見回ってくる講師の先生に質問する、という形になりました。
これの方が、自主性を養うという意味で、とてもいいように思います。
これまではどうしても、自分が好きな講師のところに集まって、その講師の手技を見て感心するだけで、いつまでたっても技術が向上しないようなケースが見受けられましたが、
これなら毎回、自分の課題が分かるんじゃないかと思います。
そして午後は松田蓮山先生による講義「気」。
北辰会は「気」をどう考えるか。
気 参照
この根本的で超重要な問題を、コミカルな口調と、Vシネマのヤクザ映画に出て来そうな見た目で、上手に講義されていましたね。
最後は尾崎支部長の講義「鍼の極意」。
尾崎先生は、かれこれ15年前くらいから知っていますが、今まで聴いた中で、一番今回の講義が良かったと思います。
尾崎先生の冷静な批判精神と、医療や、世の中に対する真っ直ぐな気持ち、たまにいい意味で論理性のないところがとてもよく表れた(笑)、
いい講義でしたね。
講師の先生方や、受講生の雰囲気に、春を感じました。
しかし今回は入会希望者が多かったですね。
(10人くらいいたんじゃないかな。)
北辰会で、関東で学校教員をやっているのは現在僕だけ(しかも非常勤)なんですが、それでこれだけ注目度、認知度があるのは、
やはり北辰会、恐るべしだと思いました。
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2017.01.02
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清明院、新年の診療は5日からです。
もうチョイ休みます~~~(-_-)zzz
ところで、年末に宇多丸さんの映画ランキング見まして、TOP10の中に見れてないのがチラホラあるので、後でチェックします。(苦笑)
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!